JP2001319354A - 光ディスク装置並びにその調整方法及び調整装置 - Google Patents

光ディスク装置並びにその調整方法及び調整装置

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JP2001319354A JP2000142301A JP2000142301A JP2001319354A JP 2001319354 A JP2001319354 A JP 2001319354A JP 2000142301 A JP2000142301 A JP 2000142301A JP 2000142301 A JP2000142301 A JP 2000142301A JP 2001319354 A JP2001319354 A JP 2001319354A
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Hiroyuki Tsuchinaga
浩之 土永
Toshimitsu Kaku
敏光 賀来
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    • GPHYSICS
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    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/095Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following specially adapted for discs, e.g. for compensation of eccentricity or wobble
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスク装置において、チルトの誤補正を防
止するとともに、光学的・電気的な伝送路系全体の波形
歪みを最小に抑える。 【解決手段】チルト調整機構を有する光ディスク装置の
電気回路の伝送路に利得の周波数特性が平坦で群遅延の
周波数特性が調整可能な群遅延補正回路を設け、調整に
おいて再生信号のジッタ又は再生信号から得られるデー
タの符号誤りが最小となるようにチルトと群遅延の設定
を共に最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに集光
スポットを照射して再生信号を得る光ディスク装置、特
に再生信号の品質低下を防止する手段を有する光ディス
ク装置並びにその調整方法及び調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置では、光源、光検出器、
対物レンズ等からなる光ヘッドから光スポットに集光し
た光ビームが光ディスクに照射され、その反射光から再
生信号が取り出される。その場合、ディスクと光ビーム
の光軸との間に相対的な傾き(以下「チルト」という)
が発生すると、即ち、ディスクの面に対して光ビームの
光軸が直角からずれると、光ディスクの再生信号の品質
が劣化し、ジッタが増大することは周知の事実である
〔例えば日本光学会誌「光学」第12巻第6号第437
頁〜第443頁(1983年12月)参照〕。チルトに
は情報トラック間方向即ち半径方向への傾きと、情報ト
ラック方向即ち周方向への傾きの2種類がある。前者
は、隣接トラックに記録されているピット情報が漏れ込
むというクロストーク現象を引き起こし、また、後者
は、同一トラック内の隣接する記録ピットから信号が漏
れ込むことによる符号間干渉を引き起こす。符号間干渉
は、記録ピットのパターンによってその度合いが変わる
ので、ジッタを招くこととなる。
【0003】後者について図9を用いて更に説明する。
図9は、光スポットのディスク面上での強度分布と記録
ピットとの関係を示すもので、図9aは、光軸に傾きが
ない場合で、光スポットは、トラック方向で切った断面
がピークに対して左右対称なガウス分布の形状のメイン
ローブMを持つ。これに対し、図9bは、光軸に傾きが
ある場合で、メインローブMに対してチルトの方向に依
存したサイドローブSが発生する。ディスク上のピット
a,b,cに対して光スポットが矢印の方向に走査して
いるとすると、光軸に傾きがない場合はメインローブM
による光スポットMsがピットbのみを照射するが、光
軸に傾きがあるとサイドローブSによる光スポットSs
が隣のピットcを照射してしまい、従ってピットcによ
る信号が漏れ込み、符号間干渉を引き起こすこととな
る。
【0004】図9bのような強度分布を持つ場合の光ス
ポットは、コマ収差を伴う。コマ収差のある光スポット
によって走査した場合の光スポットの伝達関数の空間周
波数特性は、高い周波数ほど振幅が低下すると共に位相
遅れを生じる特性となる(上記文献参照)。このような
特性による信号の再生波形は、電気回路において位相歪
がある場合に呈する波形に類似した波形歪みを持つもの
となる。
【0005】以上のチルトの問題に対して、本発明者
は、コマ収差によって生じる再生信号の波形歪みを効果
的に除去する方法を特開平7−50027号公報におい
て既に開示した。これは、タップつきトランスバーサル
フィルタで構成された波形等化器と機械的にチルトを可
変できる調整機構を用い、前後のタップ係数の値が揃う
ようにチルトを調整機構により概ね調整すると共に、調
整できない残誤差分をタップ係数の微調整で最終的に除
去するというものである。
【0006】ここで、光ヘッドで検出された信号が伝送
路を通るときの伝送系の直線位相特性について以下に簡
単に説明する。伝送路の周波数特性を伝達関数 H(f)=|H(f)|exp(j2πf・Φ(f)) で表すことにする。ここで、fは周波数、jは虚数単位
である。|H(f)|は利得の周波数特性、Φ(f)は位相
の周波数特性であり、特に、位相Φ(f)を角周波数2π
fで微分して時間表示した量、即ち群遅延は、伝送路を
通る信号にフーリエ変換を施した各々の周波数成分の伝
送時間の遅れ・進みを表している。群遅延の周波数特性
が一定値であれば、伝送信号波形の形状が変化しないこ
とを意味する。群遅延が一定値となるのは、Φ(f)の周
波数依存性がないか、fの1次関数で表される場合、即
ち直線位相特性となる場合である。
【0007】直線位相特性でない伝送路では、群遅延特
性に遅れ・進みが生じ、遅れ・進みに応じて波形歪みを
起こす。この波形歪みは、上記のようにチルトによって
一方向性の符号間干渉が起こる場合に類似している。
【0008】伝送路の群遅延による伝送波形への具体的
な影響を図8に示す。図8は、17ナノ秒を時間単位T
として、再生したときに9T,11T,13T長になる
ピットとスペースの繰り返されたパターンについて、周
波数に比例した群遅延を与えたときの再生信号波形の歪
みを示したものである。図8a,8b,8cは、それぞ
れ1メガ・ヘルツあたりの群遅延量を+1.7ns、0
ns、−1.7nsとした時の信号波形である。群遅延
がない図8bの波形はほぼ前後対称な形状であるのに対
して、図8aでは後エッジが、図8cでは前エッジの信
号レベルが上昇し、対称波形から外れる。この形状の変
化は、上述のようにコマ収差による波形歪みと類似して
いる。
【0009】光ディスク再生系の伝送路の一般的な構成
としては、ディスクからの反射光を受けて光量変化を電
流信号に変換するフォトダイオード(光検出器)、フォ
トダイオードの電流信号を電圧に変換する電流−電圧変
換増幅器、電流−電圧変換増幅器出力の電圧信号の入力
からデータ弁別までの機能を持った再生処理回路、及び
これらの構成部位間で信号を伝送するためのフレキシブ
ル・プリント・ケーブルがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】フォトダイオードと電
流−電圧変換増幅器は、検出信号の品質を決める上で特
に重要な構成部位である。高速変調された光検出信号を
利得を低下させることなく忠実に高速の電気信号に変換
するために、差動型の演算増幅器(OPアンプ)で構成
した電流−電圧変換増幅器が通常用いられる。この構成
では広帯域化が比較的容易である反面、利得の周波数特
性が高域側でピークを持つ傾向がある。
【0011】このピークに伴い位相特性が直線位相特性
から外れる結果、群遅延が周波数特性をもつ。これによ
り検出信号の中に含まれる各々の周波数成分の遅れ・進
み特性が異なる結果、波形歪みが生じる。
【0012】また、信号の高速化に伴い、再生処理回路
においても同様に位相特性の影響が無視できなくなって
きている。再生処理回路では、検出信号の利得の周波数
特性を積極的に変えることによって、検出信号に含まれ
る符号間干渉を除去し、データ弁別の性能を向上する目
的で波形等化回路が用いられる。波形等化回路は、原理
的には位相特性が直線位相特性になるように設計可能で
あるが、周波数が高くなると共に、抵抗、コンデンサ等
の回路定数のばらつきが無視できなくなり、その影響に
よって位相特性が直線位相特性からずれることが避けら
れなくなる。
【0013】フレキシブル・プリント・ケーブルに関し
ても、インダクタンスと容量と抵抗の成分が内在してお
り、これによる影響も無視し得なくなる。
【0014】さて、ディスクに光スポットを照射し、そ
の反射光から信号を再生し、再生した信号を電気回路に
入力して処理する一連の流れを光ディスク装置の光学的
・電気的な伝送路系と定義すると、以上に述べたよう
に、光学的・電気的伝送路系においては、光学的に発生
する周方向のコマ収差による波形歪みと、主として電気
回路の伝送系が固有に持つ群遅延特性に起因する波形歪
みとの両方が存在することとなる。そのため、従来のチ
ルト調整では、電気回路の伝送系の群遅延特性によって
引き起こされる波形歪みをコマ収差に起因するものと見
なして、誤って補正してしまう恐れがある。
【0015】誤補正が行なわれると、伝送系の波形歪み
を相殺するように光スポットのサイドローブが増大し、
かつ、サイドローブが増大した分メインローブが低下す
る。それによって、ジッタが増大するとともに、検出信
号の振幅が低下し、従って信号対雑音比が低下する。こ
のような問題は、光ディスク装置の高密度化・大容量化
・高転送化に伴って無視することができなくなってく
る。
【0016】本発明の目的は、チルトの誤補正を防止す
るとともに、光学的・電気的な伝送路系全体の波形歪み
を最小に抑えることが可能な光ディスク装置並びに光デ
ィスク装置の調整方法及び調整装置を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、チ
ルト調整機構を有する光ディスク装置の電気回路の伝送
路に、利得の周波数特性が平坦で群遅延の周波数特性が
調整可能な群遅延補正回路を設け、再生信号のジッタ又
は再生信号から得られるデータの符号誤り(エラー)が
最小となるようにチルトと群遅延の設定を最適化するこ
とによって効果的に解決することが可能である。ジッタ
の最小化又はエラーの最小化のいずれでも同様にチルト
と群遅延の設定が最適化されるが、例えば、再生データ
のエラーを最小にする場合、具体的には、群遅延をある
値に定めてチルトを調整してエラーが極小となるチルト
を求める。今度は、その条件で群遅延を調整してエラー
が極小となる群遅延を求める。その条件で、再びチルト
を調整する。これを繰り返し、それ以上エラーが下がら
ないチルトと群遅延を求めると、それがチルトと群遅延
の設定の最適化となる。
【0018】以上の調整によって、光学的・電気的な伝
送路系全体の波形歪みが最小に抑えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ディスク装
置並びに光ディスク装置の調整方法及び調整装置を幾つ
かの図面に示した発明の実施の形態を参照して更に詳細
に説明する。
【0020】本発明をDVD−ROM(Digital Versat
ile Disk - Read Only Memory)装置に適用して構成し
た光ディスク装置の発明の実施の形態を図1に示す。図
1において、1は、ディスク6を回転するためのスピン
ドルモータ、2は、ディスク6に光スポットを照射して
記録再生を行なう光ヘッド、3は、スピンドルモータ1
及び光ヘッド2を固定するベース、4は、スピンドルモ
ータ1、光ヘッド2及びベース3を有する光ヘッドアッ
センブリ、5は、スピンドルモータ1のチルト量をディ
スクの周方向に微調整する周方向チルト調整機構、7
は、光ヘッド2からの再生信号の群遅延量等を補正する
群遅延補正回路、8は、群遅延補正回路の出力信号を入
力してデータ弁別等の処理を行なう再生処理回路を示
す。
【0021】光ヘッド2は、レーザ光源、対物レンズ、
光検出器等の光学部品(図示せず)の他、光検出器の出
力電流を電圧に変換する電流−電圧変換増幅器(I/
V)9を有している。なお、光ヘッド2は、駆動機構に
よって駆動されてディスク6の半径方向に移動するが、
そのような機構の図示を省略した。
【0022】周方向チルト調整機構5には、ベース3に
対してスピンドルモータ2を固定している一端を支点と
し、反対方向の止めネジの一端を作用点として、ネジの
回転によってベース3からの高さを上下させることによ
って傾きを与える機構を採用している。
【0023】次に、群遅延補正回路7の構成を図2に示
す。光ヘッド2からの再生信号がトランジスタ21のベ
ースへの入力信号Viとなり、トランジスタ21のエミ
ッタには入力信号Viと同相の信号が、コレクタ出力に
は入力信号Viと逆相でかつエミッタの信号と同振幅の
信号が出力される。ここで、エミッタ抵抗22とコレク
タ抵抗23には同じ抵抗値ものが使用される。それぞれ
の信号は、抵抗値Rの抵抗24及び容量値Cのコンデン
サ25を通った後、トランジスタ26で加算されて出力
信号Voとなる。
【0024】この回路の入出力の伝達関数は、周波数を
f、虚数単位をjとして、 Vo/Vi=(1−j2πfCR)/(1+j2πfC
R) となる。利得は周波数に依らず1である。群遅延は、2
CR/(1+(2πfCR)2)となるので、直流で2C
Rとなり、周波数が高くなるとゼロに減少する特性であ
る。
【0025】これに対して、電流−電圧変換増幅器9
は、一般に例えば図3の下側の曲線に示すように、高周
波側で群遅延が大きくなる特性を持つ。従って、この特
性は、図2の群遅延補正回路7の抵抗24の抵抗値Rと
コンデンサ25の容量値Cを適当に選択することによっ
て補正することができる。補正結果の例を図3の上側の
曲線に示す。この例では、C=15ピコ・ファラッドと
R=462オームの条件を与えることにより、群遅延の
偏差を20メガ・ヘルツまで1ナノ秒以下にすることが
できた。ここで、群遅延補正回路7の群遅延特性の直流
と扱う周波数の上限の間の群遅延差を群遅延補正量と定
義する。群遅延補正量の具体的な設定方法としては、例
えばコンデンサ25をC=15ピコ・ファラッドに固定
し、複数の抵抗をスイッチで切り替えて抵抗24の抵抗
値Rを選択する方法がある。
【0026】以上の各機構及び各回路に加え、図示して
いないその他の電源、電気回路基板及び各種のメカ機構
が組み上げられて光ディスク装置全体が完成する。
【0027】次に、光ディスク装置の調整について説明
する。光ディスク装置にディスク6をセットすると、一
連の初期動作の後、データの再生が始まる。光ヘッド
1、電流−電圧変換増幅器9、群遅延補正回路7及びと
再生処理回路8を経て、再生データが得られる。光ディ
スク装置の調整は、この再生データのエラーの個数を計
数して、エラーが最小となるように群遅延補正量及びチ
ルト量を調整することによって行なわれる。
【0028】具体的には、周方向チルトを少しずつ変え
ながら、その都度群遅延補正量を変化させてエラーを計
測する。色々なチルトでエラーを計測し、エラーが最も
少なくなるチルト量と群遅延補正量を求める。周方向チ
ルト調整機構5と群遅延補正回路7をその値に固定する
ことによって光ディスク装置の調整が終了する。再生の
度、この調整を行なえば、ディスク6を含めた光ディス
ク装置の調整が行なわれることになる。また、基準とな
るディスクを用い、それによって得られる最良の調整結
果で周方向チルト調整機構5と群遅延補正回路7を固定
し、ディスク再生の度の調整を省略すれば、光ディスク
装置の調整が行なわれることになる。
【0029】なお、調整は、エラーを最小にすることの
他、再生データのジッタを最小にすることによっても行
なうことができ、同等の効果を得ることができる。この
ジッタを対象に行なった調整結果の例を図4に示す。図
4の横軸は群遅延補正量、縦軸はジッタの大きさであ
る。周方向チルトを+0.33°から−0.33°の間
で変化させながら群遅延補正量を変え、ジッタを測定し
た。ここで、チルト0°は機械的な傾きがゼロではな
く、最小ジッタが得られる条件である。光ヘッド2にお
いて、レーザ光源のレーザ波長は650ナノメータ、対
物レンズのNAは0.6である。再生速度は検出窓幅で
およそ17ナノ秒、再生処理回路において波形等化の条
件をほぼ最適にした条件のもとでPLL(Phase Locked
Loop)を作用させた後の検出エッジの標準偏差をジッ
タとした。
【0030】周方向チルトゼロで群遅延補正量がおよそ
12ナノ秒の条件で最小ジッタ8%が得られた。12ナ
ノ秒の群遅延量が、光学的なチルト以外で持っている伝
送路全体の群遅延量である。12ナノ秒に群遅延量を設
置した場合、+/−の方向のチルト対するジッタカーブ
が対称的になるため、ジッタマージンを最大とすること
ができる。
【0031】以上のように、チルト調整及び群遅延補正
で共にエラー又はジッタが最小となる条件が求まるの
で、電気的な伝送路の群遅延歪をチルトで調整する誤補
正を防止することができる。更に、そのような条件が得
られたことから、光学的・電気的な伝送路系全体の波形
歪みが最小に抑えられたことが実証される。
【0032】さて、光ヘッド2においても、その内部の
光源、対物レンズ等の光学部品の歪によって、光ビーム
に収差が生じる場合がある。この収差も、再生信号に電
気回路系の位相特性によるものに類似した波形歪を生じ
させる。従って、群遅延補正回路7による補正では、こ
の波形歪も含めて同時に補正される。
【0033】なお、チルトは、前記したように、ディス
ク6の傾きと光ヘッド2のディスク6に対する光軸との
相対関係によって生じるので、スピンドルモータ1のチ
ルトを調整する代わりに、光ヘッド2のチルトを調整
し、それによって光軸の傾きを変えることによってチル
ト調整を行なうことができる。更に、光軸は、対物レン
ズの傾きを変えることによってもその傾きが変わるの
で、対物レンズの傾き調整によってチルト調整を行なう
ことができる。対物レンズの傾き調整は、例えば、レン
ズをアクチュエータで支え、アクチュエータの移動量を
変えることによって行なうことができる。
【0034】光ヘッド2のチルトを調整する機構を採用
した光ディスク装置の別の発明の実施の形態を図5に示
す。周方向チルト調整機構10による調整は、例えば光
ヘッド2を固定する光ヘッドベース(図示せず)を用意
し、光ヘッドベースに対して光ヘッド2の傾きを図1の
周方向チルト調整機構5の場合のようなネジを用いて変
えることによって行なうことが可能である。本発明の実
施の形態においても、チルト調整及び群遅延補正で共に
エラー又はジッタが最小となるように調整が行なわれ
る。
【0035】ところで、周方向チルトがある場合の再生
信号の位相特性及び波形歪は、電気回路系に位相歪があ
る場合に類似していることを先に述べた。このことか
ら、周方向チルトがある場合の再生信号の波形歪は、周
方向チルト調整機構5を用いずに、群遅延補正回路のみ
によって補正することが、チルト調整を行なう場合に比
べて補正に限界があるが、可能となる。そのような構成
を採用した光ディスク装置の更に別の発明の実施の形態
を図6に示す。この場合、チルトによる位相特性と電流
−電圧変換増幅器9の位相特性が共通に同時に補正され
る。更に、光ヘッド2において光学部品の歪による収差
がある場合には、この収差による波形歪も含めて補正さ
れる。本発明の実施の形態においても、調整は、群遅延
補正で共にエラー又はジッタが最小となるように行なわ
れる。
【0036】次に、光ディスク装置の製造工程で用い
る、上記のチルト調整の原理を用いた調整装置の発明の
実施の形態を図7に示す。スピンドルモータ41及び光
ヘッド42を固定したベース43を有する光ヘッドアッ
センブリ44が調整の対象となる。周方向チルト調整機
構45は、前記した調整機構5と同一のものである。こ
こでの調整の後、図示していない電源、電気回路基板及
び各種のメカ機構が更に組み上げられて光ディスク装置
が完成する。
【0037】調整装置52は、群遅延補正回路47、再
生処理回路48、群遅延補正回路47の遅延補正量を設
定するパラメータ設定部50及び再生処理回路48の出
力する再生データのジッタ量を表示するジッタメータ5
1を有している。群遅延補正回路47と再生処理回路4
8は、光ディスク装置で使用される回路の中で特性のば
らつきが平均的であるものが使用される。
【0038】調整に際し、ディスク56として、平坦性
の良いガラス性の基板にDVD−ROM装置のピットの
パターンを記録したものが基準ディスクとして用いられ
る。
【0039】ディスクチルトの実際の調整手順を以下に
説明する。群遅延補正回路57の補正量をパラメータ設
定部60で初期値に設定する。この初期値としては、予
め設計で見込まれる代表値が選ばれる。この状態で、チ
ルト設定部51によってチルト調整機構55のネジを回
してディスク46に傾きを与えながら、ジッタメータ5
9の表示を見てジッタが極小となるチルトに追い込む。
次に、群遅延補正量を変化させて、ジッタの値の変化を
観測しながら、ジッタが極小となる群遅延補正条件を見
つける。続いて、再度チルトを変えてジッタ値が最小で
あるか否かを確認する。ジッタが最小である場合、チル
ト調整は終了となる。ジッタが更に低下する場合は、再
びジッタが極小となるチルトに追い込み、続いて、ジッ
タが極小となる群遅延補正条件を見つける。以上の手順
を繰り返してジッタが最小となる条件を求める。調整が
終了した段階でチルト調整用のネジが固定される。な
お、調整で得られた群遅延補正量の値は、後で組み込ま
れる群遅延補正回路7の群遅延補正量の初期値として用
いられる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、チルト調整及び群遅延
補正で共にエラー又はジッタが最小となる条件が求まる
ので、チルトの誤補正を防止するとともに、光学的・電
気的な伝送路系全体の波形歪みを最小に抑えることがで
きる。更に、光ディスク装置のジッタマージンを高める
ことができ、信頼性の高い光ディスク装置を提供するこ
とができる。また、群遅延補正のみの調整を行なってエ
ラー又はジッタが最小となる条件を求める場合にも、光
学的・電気的な伝送路系全体の波形歪みを軽減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク装置及びその調整方法
の実施の形態を説明するための構成図。
【図2】図1の発明の実施の形態に用いる群遅延補正回
路を説明するための回路図。
【図3】電流−電圧変換増幅器の群遅延特性の補正例を
説明するための曲線図。
【図4】本発明の光ディスク装置及びその調整方法の実
施の形態の効果を説明するための曲線図。
【図5】本発明の光ディスク装置及びその調整方法の別
の実施の形態を説明するための構成図。
【図6】本発明の光ディスク装置及びその調整方法の更
に別の実施の形態を説明するための構成図。
【図7】本発明の光ディスク装置の調整装置及び調整方
法の実施の形態を説明するための構成図。
【図8】群遅延歪による波形歪みを説明するための曲線
図。
【図9】コマ収差による符号間干渉を説明するための
図。
【符号の説明】
1,41…スピンドルモータ、2,42…光ヘッド、
3,43…ベース、4,44…光ヘッドアッセンブリ、
5,10,45…周方向チルト調整機構、6,46…デ
ィスク、7,47…群遅延補正回路、8,48…再生処
理回路、9,49…電流−電圧変換増幅器、52…光デ
ィスク装置の調整装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクを回転する手段と、情報を記
    録した情報トラックを有する光ディスクに光ビームの集
    光スポットを照射して再生信号を出力する手段と、当該
    再生信号に対して群遅延の補正を行なう群遅延補正手段
    と、光ディスクと光ビームの光軸との情報トラック方向
    への相対角度を調整する手段とを具備してなることを特
    徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクを回転する手段と、情報を記
    録した情報トラックを有する光ディスクに光ビームの集
    光スポットを照射して再生信号を出力する手段と、当該
    再生信号に対して群遅延の補正を行なう群遅延補正手段
    とを具備してなることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記群遅延補正手段が出力する群遅延補
    正後の信号を入力してデータ弁別の処理を行なう再生処
    理回路を有していることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記群遅延補正手段は、コマ収差を伴う
    集光スポットによって発生する波形歪を含む再生信号に
    対して群遅延の補正を行なうことを特徴とする請求項2
    に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 光ディスクを回転するスピンドルモータ
    と、情報を記録した情報トラックを有する光ディスクに
    光ビームの集光スポットを照射して再生信号を出力する
    光ヘッドと、当該再生信号に対して群遅延の補正を行な
    う群遅延補正回路と、上記スピンドルモータの傾きを、
    光ディスクと光ビームの光軸との情報トラック方向への
    相対角度を変化させて調整する周方向チルト調整機構と
    を具備してなることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクを回転するスピンドルモータ
    と、情報を記録した情報トラックを有する光ディスクに
    光ビームの集光スポットを照射して再生信号を出力する
    光ヘッドと、当該再生信号に対して群遅延の補正を行な
    う群遅延補正回路と、光ディスクの情報トラック方向へ
    の光ヘッドの傾きを調整する周方向チルト調整機構とを
    具備してなることを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記群遅延補正回路が出力する群遅延補
    正後の信号を入力してデータ弁別の処理を行なう再生処
    理回路を有していることを特徴とする請求項5又は請求
    項6に記載の光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 情報を記録した情報トラックを有する光
    ディスクを回転する工程と、該光ディスクに光ビームの
    集光スポットを照射して再生信号を出力する工程と、該
    再生信号に対して群遅延の補正を行なう工程と、光ディ
    スクと光ビームの光軸との情報トラック方向への相対角
    度を調整する工程とを有し、前記群遅延の補正を行なう
    工程と前記相対角度を調整する工程は、再生信号のジッ
    タ又は再生信号から得られるデータの符号誤りが最も少
    なくなるように交互に実行されることを特徴とする光デ
    ィスク装置の調整方法。
  9. 【請求項9】 情報を記録した情報トラックを有する光
    ディスクを回転する工程と、該光ディスクに光ビームの
    集光スポットを照射して再生信号を出力する工程と、再
    生信号のジッタ又は再生信号から得られるデータの符号
    誤りが最も少なくなるように再生信号に対して群遅延の
    補正を行なう工程とを有していることを特徴とする光デ
    ィスク装置の調整方法。
  10. 【請求項10】 光ディスクを回転する手段と、情報を
    記録した情報トラックを有する光ディスクに光ビームの
    集光スポットを照射して再生信号を出力する手段と、光
    ディスクと光ビームの光軸との情報トラック方向への相
    対角度を調整する手段とを装備した段階の光ディスク装
    置を調整するための調整装置であって、上記再生信号に
    対して群遅延の補正を行なう群遅延補正手段と、再生信
    号のジッタ又は再生信号から得られるデータの符号誤り
    を測定する手段とを少なくとも有し、上記光ディスクを
    回転する手段に装填する光ディスクが測定のための情報
    を記録した基準となるディスクであることを特徴とする
    光ディスク装置の調整装置。
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