JP2001317534A - クランクシャフトの軸受構造 - Google Patents

クランクシャフトの軸受構造

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JP2001317534A
JP2001317534A JP2000135961A JP2000135961A JP2001317534A JP 2001317534 A JP2001317534 A JP 2001317534A JP 2000135961 A JP2000135961 A JP 2000135961A JP 2000135961 A JP2000135961 A JP 2000135961A JP 2001317534 A JP2001317534 A JP 2001317534A
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crankshaft
lower case
iron
light alloy
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Masahisa Kamiya
雅久 神谷
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランクシャフトの軸受構造において、クラ
ンクシャフトと軸受メタルとの間のクリアランスの増大
を最小限に抑えて、クランクシャフトにガタツキが生ず
る等を防止して振動騒音の発生を低減するとともに、軸
受メタルの摩耗を低減して軸受メタルの耐久性を向上
し、また、鉄系部品の使用を最小限に抑えて重量の増加
を抑制し、更に、金型の位置決めピンの精度管理を容易
とし、製造上問題をなくして容易に量産を可能とするこ
とにある。 【構成】 ロアケース軸受部を軸受メタルの周囲で鉄系
部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの軸受周囲部位の下
部に一体的に設けられた軽合金製の軸受下部位とから構
成し、また、軸受周囲部位にはクランクロアケースの金
型による鋳造時に金型の位置決めピンに係合する係合部
を設け、更に、軸受周囲部位には軸受下部位の下端に至
る突出部を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クランクシャフ
トの軸受構造に係り、特にシリンダブロックとクランク
ロアケースとの間にクランクシャフトを軸支するクラン
クシャフトの軸受構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のエンジンにおいては、シリンダが
形成されたシリンダブロックの上部にシリンダヘッドを
設置し、シリンダブロックの下部にはクランク軸をシリ
ンダブロックと共に支持するロアケース軸受部が備えら
れたクランクロアケースを設け、このクランクロアケー
スの下部にオイルパンを取り付けて構成されたものがあ
る。
【0003】図8、9に示す如く、例えば、4気筒のエ
ンジン102は、シリンダブロック104とクランクロ
アケース106とクランクシャフト108とを有してい
る。クランクロアケース106においては、複数(5
つ)の各ロアケース軸受部110−1〜110−5がク
ランクシャフト108の軸心方向Xに所定間隔に配置さ
れ、この各ロアケース軸受部110−1〜110−5の
両端部がシリンダブロック104の両スカート部112
−1、112−2に合致する両ロアケース側壁114−
1、114−2に一体的になって構成されている。各ロ
アケース軸受部110には、シリンダブロック104と
締結する締結ボルト(図示せず)を挿通する2つのボル
ト孔116、116が夫々形成されている(各ボルト孔
116−1〜116−5で示す)。クランクロアケース
106のロアケース軸受部110のロアケース軸受穴1
10Aとシリンダブロック104のブロック軸受部11
8のブロック軸受穴118Aとの間には、軸受メタル1
20を介して鉄系製のクランクシャフト108が軸支し
て設けられる。軸受メタル120の内周面とクランクシ
ャフト108の外周面との間にはクリアランスS2が設
定され、このクリアランスS2にはオイルポンプ(図示
せず)から圧送される潤滑用のオイルが供給され、これ
により、クランクシャフト108の潤滑を果たしてい
る。また、ロアケース軸受部110を含むクランクロア
ケース106全体は、軽量化のために、軽合金製で形成
されている。
【0004】また、このようなクランクシャフトの軸受
構造としては、例えば、特開昭60−219436号公
報、特公平7−68970号公報に開示されている。特
開昭60−219436号公報に記載のものは、クラン
クロアケースであるアルミ合金製のハウジングキャップ
の軸受部を、鉄系材料を鋳ぐるんで形成したものであ
る。特公平7−68970号公報に記載のものは、クラ
ンクロアケースとしての軽合金製のラダーフレーム本体
に鉄製のベアリングキャップを一体的に設け、このベア
リングキャップの接合面とは反対側にクランクシャフト
よりも外側に位置する上下方向の面を有した段部を形成
し、この上下方向の面の内側及び外側の位置に締付ボル
トを配設したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来、図
8、9に示すクランクシャフトの軸受構造においては、
ロアケース軸受部を含むクランクロアケース全体が軽合
金製で形成されているので、エンジンの運転時に、高温
になると、熱膨張率が鉄系製のクランクシャフトにより
も大きな軽合金製のロアケース軸受部のロアケース軸受
穴が拡大してしまい、このため、軸受メタルの内周面と
クランクシャフトの外周面との間のクリアランスS2
が、常温時よりも増大するので、クランクシャフトにガ
タツキが生ずる等で振動騒音が増加するとともに、軸受
メタルの摩耗が促進されて軸受メタルの耐久性が低下す
る不具合がある。
【0006】この不具合を解消するために、クランクロ
アケース全体を鉄系製で形成したり、あるいは、上述の
特開昭60−219436号公報のように、ロアケース
軸受部に鋳ぐるみ軸受を装着することが考えられるが、
かかる場合に、全体的な重量が大幅に増加するととも
に、その鋳ぐるみ工程時に、鋳ぐるみ軸受が移動してし
まうことにより、金型の位置決めピンの精度管理が高度
に必要となり、製造上困難となり、量産が困難になると
いう不都合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、第1に、軽合金製のクラ
ンクロアケースのロアケース軸受部とシリンダブロック
のブロック軸受部とにより軸受メタルを介して鉄系製の
クランクシャフトを軸支するクランクシャフトの軸受構
造において、前記ロアケース軸受部を前記軸受メタルの
周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの軸受周
囲部位の下部に一体的に設けられた軽合金製の軸受下部
位とから構成し、前記軸受周囲部位には前記クランクロ
アケースの金型による鋳造時に前記金型の位置決めピン
に係合する係合部を設けたことを特徴とする。
【0008】第2に、軽合金製のクランクロアケースの
ロアケース軸受部とシリンダブロックのブロック軸受部
とにより軸受メタルを介して鉄系製のクランクシャフト
を軸支するクランクシャフトの軸受構造において、前記
ロアケース軸受部を前記軸受メタルの周囲で鉄系部材が
鋳込まれた軸受周囲部位とこの軸受周囲部位の下部に一
体的に設けられた軽合金製の軸受下部位とから構成し、
前記軸受周囲部位には前記軸受下部位の下端に至る突出
部を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明は、第1に、ロアケース
軸受部は軸受メタルの周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受
周囲部位とこの軸受周囲部位の下部の軽合金製の軸受下
部位とを有しているので、クランクシャフトが鉄系製で
あっても、この鉄系製のクランクシャフト周りでは鉄系
製の軸受周囲部位が存在することから、エンジンの運転
時に、高温になっても、クランクシャフトと軸受周囲部
位との熱膨張率が等しいので、クランクシャフトと軸受
メタルとの間のクリアランスの増大を最小限に抑えるこ
とができ、クランクシャフトにガタツキが生ずる等を防
止して振動騒音の発生を低減するとともに、軸受メタル
の摩耗を低減して軸受メタルの耐久性を向上し、しか
も、ロアケース軸受部のクランクシャフトから離れた軸
受下部位では軽合金製としているので、鉄系部品の使用
を抑えて重量の増加を抑制することができ、また、軸受
周囲部位の下部には軽合金製の軸受下部位を一体的に設
けているので、鉄系部材をロアケース軸受部の一部にの
み使用すれば足り、更に、軸受周囲部位にはクランクロ
アケースの金型による鋳造時に、金型の位置決めピンに
係合する係合部を設けているので、ロアケース軸受部に
おいては、金型の位置決めピンを挿通させるピン挿通孔
の形成が不要となってこのピン挿通孔を形成する周辺部
位を省略することができ、鋳造によってロアケース軸受
部付近に形成されるボルト孔の周辺部位を軽合金製の部
材で形成することができ、これにより、鉄系部品の使用
を最小限に抑えて重量の増加を抑制することができる。
【0010】また、第2に、ロアケース軸受部は軸受メ
タルの周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの
軸受周囲部位の下部の軽合金製の軸受下部位とを有して
いるので、クランクシャフトが鉄系製であっても、この
鉄系製のクランクシャフト周りでは鉄系製の軸受周囲部
位が存在することから、エンジンの運転時に、高温にな
っても、クランクシャフトと軸受周囲部位との熱膨張率
が等しいので、クランクシャフトと軸受メタルとの間の
クリアランスの増大を最小限に抑えることができ、クラ
ンクシャフトにガタツキが生ずる等を防止して振動騒音
の発生を低減するとともに、軸受メタルの摩耗を低減し
て軸受メタルの耐久性を向上し、しかも、ロアケース軸
受部のクランクシャフトから離れた軸受下部位では軽合
金製としているので、鉄系部品の使用を抑えて重量の増
加を抑制することができ、また、軸受周囲部位の下部に
は軽合金製の軸受下部位を一体的に設けているので、鉄
系部材をロアケース軸受部の一部にのみ使用すれば足
り、更に、軸受周囲部位には軸受下部位の下端に至る突
出部を設けているので、クランクロアケースの金型によ
る鋳造時に、軸受周囲部位が鋳湯圧力によって移動した
場合に、突出部が金型の端部に突き当たり、これによ
り、軸受周囲部位の移動を防止し、金型の位置決めピン
の精度管理を容易とし、製造上問題を生ずることなく容
易に量産を可能とすることができる。
【0011】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1〜6は、この発明の第1実
施例を示すものである。図1、6において、2は車両
(図示せず)に搭載される例えば4気筒のエンジン、4
はシリンダブロック、6はクランクロアケース、8はク
ランクシャフトである。
【0012】クランクロアケース6は、軽合金製であ
り、図6に示す如く、クランクシャフト8の各ジャーナ
ル部(図示せず)を支持すべく所定間隔で複数(例えば
5つ)のロアケース軸受部10−1〜10−5が配置さ
れ、これら各ロアケース軸受部10−1〜10−5の両
端部がクランクシャフト8の軸心方向Xに長手方向が指
向する両ロアケース側壁12−1、12−2に連設して
構成されている。この両ロアケース側壁12−1、12
−2は、シリンダブロック4の両スカート部14−1、
14−2に合致してこの両スカート部14−1、14−
2の下部に接合されるものである。従って、クランクロ
アケース6には、両ロアケース側壁12−1、12−2
の長手方向に対し略直交して各ロアケース軸受部10−
1〜10−5が所定間隔に隔壁状に設けられている。
【0013】図1に示す如く、ロアケース軸受部10の
ロアケース軸受穴10Aとシリンダブロック4のブロッ
ク軸受部16のブロック軸受穴16Aとの間には、軸受
メタル18を介して鉄系製のクランクシャフト8が軸支
して設けられる。
【0014】ロアケース軸受部10は、図1、2に示す
如く、軸受メタル18の周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸
受周囲部位20と、この軸受周囲部位20の下部に一体
的に設けられた軽合金製の軸受下部位22とから構成さ
れる。従って、各ロアケース軸受部10(各ロアケース
軸受部10−1〜10−5で示す)は、鉄系部材として
はクランクシャフト8周りの軸受周囲部位20(各軸受
周囲部位20−1〜20−5で示す)だけを有し、クラ
ンクシャフト8から離れた軸受下部位22(各軸受下部
位22−1〜22−5)が軽合金製からなるものであ
る。各ロアケース軸受部10には、シリンダブロック4
と締結する締結ボルト(図示せず)を挿通する2つのボ
ルト孔24、24が夫々形成されている(各ボルト孔2
4−1〜24−5で示す)。
【0015】ロアケース軸受部10の一部である軸受周
囲部位20は、鉄系部材が鋳込まれてものであり、図1
に示す如く、断面がクランクシャフト8の断面の略半分
の形状に沿ったロアケース軸受穴10Aを備えた半円環
形状の本体部26と、この本体部26の下部の略中央部
位に所定長さで突出して鋳造後に形成される軸受下部位
22の下端22Aに至る突出部28とを有している。
【0016】また、ロアケース軸受部10の一部である
軸受下部位22は、軽合金製であり、軸受周囲部位20
の下部に鋳造によって一体的に設けられるものである。
【0017】クランクロアケース6は、図3に示す如
く、可動側金型30−1と固定側金型30−2とによっ
て例えばダイカスト法によって鋳造されるものである。
可動側金型30−1は、端部32と、この端部32に立
設した可動側位置決めピン34−1、34−1とを有し
ている。固定側金型30−2は、軸受穴用部36と、可
動側位置決めピン34−1、34−1に対応した固定側
位置決めピン34−2、34−2とを有している。この
可動側位置決めピン34−1と固定側位置決めピン34
−2とは、鋳造後で金型30が取り外された際に、共働
して、前記ボルト孔24を形成するものである。
【0018】図3〜5に示す如く、軸受周囲部位20の
本体部26の両側部位26A、26Aと固定側金型30
−2の固定側位置決めピン34−2、34−2との間に
は、係合機構38−1、38−2が設けられる。この係
合機構38は、クランクロアケース6の鋳造時に、軸受
周囲部位20と固定側位置決めピン34−2とを係合し
て軸受周囲部位20を移動可能に支持するガイド機構と
して機能するものであり、軸受周囲部位20の本体部2
6の側部位26Aで上下方向に形成した凹形状の係合部
としての係合溝40と、この係合溝40に係合するよう
に固定側位置決めピン34−2の側部位に形成した係合
突部42とからなる。
【0019】軸受周囲部位20の突出部28は、クラン
クロアケース6の鋳造時に、軸受周囲部位20が移動し
た場合に、可動側金型30−1の端部32に突き当たる
ものである。
【0020】次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0021】軸受周囲部位20の本体部26の両端部位
26A、26Aと固定側金型30−2の固定側位置決め
ピン34−2、34−2との間には、係合機構38−
1、38−2が設けられているので、クランクロアケー
ス6の鋳造時には、鉄系製の軸受周囲部位20の係合溝
40に固定側位置決めピン34−2の係合突部42を係
合させることによって、この軸受周囲部位20を位置決
めすることができる。そして、この軸受周囲部位20を
可動側金型30−1と固定側金型30−2との間に位置
させ、可動側金型30−1を図3の矢印P方向に閉じる
ように移動すると、このとき、軸受周囲部位20が図3
の矢印Q方向に自由に動くことが可能であるので、この
軸受周囲部位16が鋳湯圧力によって図3の矢印Q方向
に移動する場合が生ずるが、突出部28の先端が可動側
金型30−1の端部32に突き当たり、軸受周囲部位2
0の移動が防止されるので、固定側金型30−2の固定
側位置決めピン34−2の精度管理を容易にすることが
できる。
【0022】そして、エンジン2の運転時には、クラン
クシャフト6に潤滑用のオイルが供給される。
【0023】従って、ロアケース軸受部10は軸受メタ
ル18の周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位20
とこの軸受周囲部位20の下部の軽合金製の軸受下部位
22とを有しているので、クランクシャフト8が鉄系製
であっても、この鉄系製のクランクシャフト8周りでは
鉄系製の軸受周囲部位20が存在することから、エンジ
ン2の運転時に、高温になっても、クランクシャフト8
と軸受周囲部位20との熱膨張率が等しいので、クラン
クシャフト8と軸受メタル18との間のクリアランスS
1の増大を最小限に抑えることができ、クランクシャフ
ト8にガタツキが生ずる等を防止して振動騒音の発生を
低減するとともに、軸受メタル18の摩耗を低減して軸
受メタル18の耐久性を向上し、しかも、ロアケース軸
受部10のクランクシャフト8から離れた軸受下部位2
2では軽合金製としているので、鉄系部品の使用を抑え
て重量の増加を抑制することができる。
【0024】また、軸受周囲部位20の下部には軽合金
製の軸受下部位22を一体的に設けているので、鉄系部
材をロアケース軸受部10の一部にのみ使用すれば足
り、更に、軸受周囲部位22にはクランクロアケース6
の金型30による鋳造時に、金型30の位置決めピン3
4に係合する係合部である係合溝40を設けているの
で、ロアケース軸受部10においては、金型30の位置
決めピン34を挿通させるピン挿通孔の形成が不要とな
ってこのピン挿通孔を形成する周辺部位を省略すること
ができ、鋳造によってロアケース軸受部10付近に形成
されるボルト孔24の周辺部位を軽合金製の部材で形成
することができ、これにより、鉄系部品の使用を最小限
に抑えて重量の増加を抑制することができる。
【0025】更に、軸受周囲部位20には軸受下部位2
2の下端に至る突出部28を設けているので、クランク
ロアケース6の金型30による鋳造時に、軸受周囲部位
22が鋳湯圧力によって移動した場合に、突出部28が
可動側金型30−1の端部32に突き当たり、これによ
り、軸受周囲部位20の移動を防止し、固定側金型30
−2の固定側位置決めピン34−1の精度管理を容易と
し、製造上問題を生ずることなく容易に量産を可能とす
ることができる。
【0026】図7は、この発明の特別構成であり、第2
実施例を示すものである。
【0027】この第2実施例においては、上述の第1実
施例と同一機能を果たす箇所には同一符号を付して説明
する。
【0028】この第2実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、軸受周囲部位20の本体部26の
上面26Aは、水平方向に指向するクランクロアケース
6の上面6Aに対してクランクシャフト8の回転方向M
に、クランクシャフト8の中心Oを中心にして所定角度
θだけ迫り上がり、傾斜して配設される。これにより、
本体部26には、クランクロアケース6の上面6Aより
も上方に、迫出し部位26Dが形成される。また、この
傾斜した本体部26の上面26Aには、傾斜したシリン
ダブロック4のブロック軸受部16が配設される。
【0029】この第2実施例の構成によれば、クランク
シャフト8が回転方向Mに回転すると、このクランクシ
ャフト8の回転に伴って突出部28よりも回転方向Mで
斜め方向に力Fが生じるので、この力Fを本体部26の
略中央部位で受け止めさせることができるとともに、本
体部26の迫出し部位26Dでクランクシャフト8を支
持することができ、これにより、回転するクランクシャ
フト8を適正な状態で保持することができ、振動等の発
生を効果的に防止することができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、第1に、ロアケース軸受部を軸受メタル
の周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの軸受
周囲部位の下部に一体的に設けられた軽合金製の軸受下
部位とから構成し、軸受周囲部位にはクランクロアケー
スの金型による鋳造時に金型の位置決めピンに係合する
係合部を設けたことにより、ロアケース軸受部は軸受メ
タルの周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの
軸受周囲部位の下部の軽合金製の軸受下部位とを有して
いるので、クランクシャフトが鉄系製であっても、この
鉄系製のクランクシャフト周りでは鉄系製の軸受周囲部
位が存在することから、エンジンの運転時に、高温にな
っても、クランクシャフトと軸受周囲部位との熱膨張率
が等しいので、クランクシャフトと軸受メタルとの間の
クリアランスの増大を最小限に抑えることができ、クラ
ンクシャフトにガタツキが生ずる等を防止して振動騒音
の発生を低減するとともに、軸受メタルの摩耗を低減し
て軸受メタルの耐久性を向上し、しかも、ロアケース軸
受部のクランクシャフトから離れた軸受下部位では軽合
金製としているので、鉄系部品の使用を抑えて重量の増
加を抑制することができ、また、軸受周囲部位の下部に
は軽合金製の軸受下部位を一体的に設けているので、鉄
系部材をロアケース軸受部の一部にのみ使用すれば足
り、更に、軸受周囲部位にはクランクロアケースの金型
による鋳造時に、金型の位置決めピンに係合する係合部
を設けているので、ロアケース軸受部においては、金型
の位置決めピンを挿通させるピン挿通孔の形成が不要と
なってこのピン挿通孔を形成する周辺部位を省略するこ
とができ、鋳造によってロアケース軸受部付近に形成さ
れるボルト孔の周辺部位を軽合金製の部材で形成するこ
とができ、これにより、鉄系部品の使用を最小限に抑え
て重量の増加を抑制し得る。
【0031】第2に、ロアケース軸受部を軸受メタルの
周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位とこの軸受周
囲部位の下部に一体的に設けられた軽合金製の軸受下部
位とから構成し、軸受周囲部位には軸受下部位の下端に
至る突出部を設けたことにより、ロアケース軸受部は軸
受メタルの周囲で鉄系部材が鋳込まれた軸受周囲部位と
この軸受周囲部位の下部の軽合金製の軸受下部位とを有
しているので、クランクシャフトが鉄系製であっても、
この鉄系製のクランクシャフト周りでは鉄系製の軸受周
囲部位が存在することから、エンジンの運転時に、高温
になっても、クランクシャフトと軸受周囲部位との熱膨
張率が等しいので、クランクシャフトと軸受メタルとの
間のクリアランスの増大を最小限に抑えることができ、
クランクシャフトにガタツキが生ずる等を防止して振動
騒音の発生を低減するとともに、軸受メタルの摩耗を低
減して軸受メタルの耐久性を向上し、しかも、ロアケー
ス軸受部のクランクシャフトから離れた軸受下部位では
軽合金製としているので、鉄系部品の使用を抑えて重量
の増加を抑制することができ、また、軸受周囲部位の下
部には軽合金製の軸受下部位を一体的に設けているの
で、鉄系部材をロアケース軸受部の一部にのみ使用すれ
ば足り、更に、軸受周囲部位には軸受下部位の下端に至
る突出部を設けているので、クランクロアケースの金型
による鋳造時に、軸受周囲部位が鋳湯圧力によって移動
した場合に、突出部が金型の端部に突き当たり、これに
より、軸受周囲部位の移動を防止し、金型の位置決めピ
ンの精度管理を容易とし、製造上問題を生ずることなく
容易に量産を可能とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図6の1−1線によるクランクロアケースの断
面図である。
【図2】図1の2−2線によるクランクロアケースの断
面図である。
【図3】クランクロアケースの金型による鋳造時を説明
する断面図である。
【図4】図3の矢印4による係合機構の拡大断面図であ
る。
【図5】図4の矢印5による係合機構の平面図である。
【図6】クランクロアケースの平面図である。
【図7】第2実施例においてクランクシャフト及び軸受
周囲部位の断面図である。
【図8】従来のクランクロアケースの平面図である。
【図9】図8の9−9線によるクランクロアケースの断
面図である。
【符号の説明】
2 エンジン 4 シリンダブロック 6 クランクロアケース 8 クランクシャフト 10 ロアケース軸受部 16 ブロック軸受部 18 軸受メタル 20 軸受周囲部位 22 軸受下部位 24 ボルト孔 28 突出部 30 金型 34 位置決めピン 38 係合機構 40 係合溝 42 係合突部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽合金製のクランクロアケースのロアケ
    ース軸受部とシリンダブロックのブロック軸受部とによ
    り軸受メタルを介して鉄系製のクランクシャフトを軸支
    するクランクシャフトの軸受構造において、前記ロアケ
    ース軸受部を前記軸受メタルの周囲で鉄系部材が鋳込ま
    れた軸受周囲部位とこの軸受周囲部位の下部に一体的に
    設けられた軽合金製の軸受下部位とから構成し、前記軸
    受周囲部位には前記クランクロアケースの金型による鋳
    造時に前記金型の位置決めピンに係合する係合部を設け
    たことを特徴とするクランクシャフトの軸受構造。
  2. 【請求項2】 軽合金製のクランクロアケースのロアケ
    ース軸受部とシリンダブロックのブロック軸受部とによ
    り軸受メタルを介して鉄系製のクランクシャフトを軸支
    するクランクシャフトの軸受構造において、前記ロアケ
    ース軸受部を前記軸受メタルの周囲で鉄系部材が鋳込ま
    れた軸受周囲部位とこの軸受周囲部位の下部に一体的に
    設けられた軽合金製の軸受下部位とから構成し、前記軸
    受周囲部位には前記軸受下部位の下端に至る突出部を設
    けたことを特徴とするクランクシャフトの軸受構造。
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