JP2001316946A - 耐炎化装置 - Google Patents
耐炎化装置Info
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- JP2001316946A JP2001316946A JP2000137749A JP2000137749A JP2001316946A JP 2001316946 A JP2001316946 A JP 2001316946A JP 2000137749 A JP2000137749 A JP 2000137749A JP 2000137749 A JP2000137749 A JP 2000137749A JP 2001316946 A JP2001316946 A JP 2001316946A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐炎化炉内において前駆体繊維の暴走反応が
起こった際には迅速にこれを抑制または消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である耐炎化装置を提供す
る。また、消火や清掃に使用された水が耐炎化炉内の断
熱材に吸収されることを防ぐことのできる耐炎化装置を
提供する。 【解決手段】 耐炎化炉2内の前駆体繊維1を加熱され
た酸化性気体によって耐炎化する耐炎化装置において、
耐炎化炉2内に水を散布する散水管15が設けられてい
る耐炎化装置。また、前記耐炎化炉2内に水受け13が
設けられている耐炎化装置。
起こった際には迅速にこれを抑制または消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である耐炎化装置を提供す
る。また、消火や清掃に使用された水が耐炎化炉内の断
熱材に吸収されることを防ぐことのできる耐炎化装置を
提供する。 【解決手段】 耐炎化炉2内の前駆体繊維1を加熱され
た酸化性気体によって耐炎化する耐炎化装置において、
耐炎化炉2内に水を散布する散水管15が設けられてい
る耐炎化装置。また、前記耐炎化炉2内に水受け13が
設けられている耐炎化装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前駆体繊維を加熱
された酸化性気体によって耐炎化して耐炎繊維を製造す
る耐炎化装置に関する。
された酸化性気体によって耐炎化して耐炎繊維を製造す
る耐炎化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は、比強度、比弾性率、耐熱
性、耐薬品性等に優れ、各種素材の強化材として使用さ
れている。炭素繊維は、例えば、前駆体繊維としてポリ
アクリロニトリル系繊維(以下、PAN系繊維と記す)
を用いた場合、以下のようにして製造される。まず、耐
炎化工程にて、空気などの酸化性気体中、200〜30
0℃の温度で前駆体繊維を耐炎化して耐炎繊維を得る。
次いで、炭素化工程にて、不活性雰囲気中、300〜2
000℃の温度で耐炎繊維を炭素化して炭素繊維を得
る。
性、耐薬品性等に優れ、各種素材の強化材として使用さ
れている。炭素繊維は、例えば、前駆体繊維としてポリ
アクリロニトリル系繊維(以下、PAN系繊維と記す)
を用いた場合、以下のようにして製造される。まず、耐
炎化工程にて、空気などの酸化性気体中、200〜30
0℃の温度で前駆体繊維を耐炎化して耐炎繊維を得る。
次いで、炭素化工程にて、不活性雰囲気中、300〜2
000℃の温度で耐炎繊維を炭素化して炭素繊維を得
る。
【0003】図5および図6は、耐炎化工程において使
用される耐炎化装置の概略断面図である。この耐炎化装
置は、前駆体繊維1を耐炎化する耐炎化炉2と、複数の
前駆体繊維1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維1,
1…を繰り返し耐炎化炉2内に通糸するためのローラー
3a〜3c,4a〜4cとを具備して概略構成される。
用される耐炎化装置の概略断面図である。この耐炎化装
置は、前駆体繊維1を耐炎化する耐炎化炉2と、複数の
前駆体繊維1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維1,
1…を繰り返し耐炎化炉2内に通糸するためのローラー
3a〜3c,4a〜4cとを具備して概略構成される。
【0004】耐炎化炉2内には、複数の処理室5,5…
と、耐炎化炉2内の空気を加熱するヒーター6,6…
と、ヒーター6,6…で加熱された空気を処理室5,5
…に送風するファン7,7…と、耐炎化炉2内の空気を
処理室5,5…とヒーター6,6…との間で循環させる
ための通気路8,8…が設けられている。
と、耐炎化炉2内の空気を加熱するヒーター6,6…
と、ヒーター6,6…で加熱された空気を処理室5,5
…に送風するファン7,7…と、耐炎化炉2内の空気を
処理室5,5…とヒーター6,6…との間で循環させる
ための通気路8,8…が設けられている。
【0005】また、処理室5の側壁には、前駆体繊維1
を導入および導出するスリット9,9…が設けられ、処
理室5の上面および底面には、加熱された空気を均一に
分散させる多孔板10および多孔板11がそれぞれ設け
られている。耐炎化工程では、複数の耐炎化装置が使用
され、それぞれの耐炎化装置の温度は、工程の最後にな
るにつれて次第に高くなるように設定される。
を導入および導出するスリット9,9…が設けられ、処
理室5の上面および底面には、加熱された空気を均一に
分散させる多孔板10および多孔板11がそれぞれ設け
られている。耐炎化工程では、複数の耐炎化装置が使用
され、それぞれの耐炎化装置の温度は、工程の最後にな
るにつれて次第に高くなるように設定される。
【0006】前駆体繊維1の耐炎化は、反応による発熱
を伴う。そのため、前駆体繊維1,1…の間隔を狭くし
て一度にたくさんの前駆体繊維1を耐炎化したり、前駆
体繊維1自体に密度のムラがあったりした場合、前駆体
繊維1が互いにくっついた箇所や、前駆体繊維1の高密
度な箇所に反応熱が蓄積し、前駆体繊維1が暴走反応を
起こすおそれがある。暴走反応によって前駆体繊維1が
燃焼し、その燃焼に伴う煙をオペレーターが目視で確認
した場合、または耐炎化炉2内の温度計で、異常な高温
を検知した場合、屋内の消火栓等によって手作業で消火
が行われる。
を伴う。そのため、前駆体繊維1,1…の間隔を狭くし
て一度にたくさんの前駆体繊維1を耐炎化したり、前駆
体繊維1自体に密度のムラがあったりした場合、前駆体
繊維1が互いにくっついた箇所や、前駆体繊維1の高密
度な箇所に反応熱が蓄積し、前駆体繊維1が暴走反応を
起こすおそれがある。暴走反応によって前駆体繊維1が
燃焼し、その燃焼に伴う煙をオペレーターが目視で確認
した場合、または耐炎化炉2内の温度計で、異常な高温
を検知した場合、屋内の消火栓等によって手作業で消火
が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような屋内の消火
栓等による消火作業は、以前から使用されている小型の
耐炎化炉では、耐炎化される前駆体繊維の量が少なくた
め、迅速に対応できた。しかしながら、生産量の増加に
伴って耐炎化炉は近年、大型化しており、屋内の消火栓
による消火作業は、このような大型の耐炎化炉に迅速に
対応できないおそれがあった。
栓等による消火作業は、以前から使用されている小型の
耐炎化炉では、耐炎化される前駆体繊維の量が少なくた
め、迅速に対応できた。しかしながら、生産量の増加に
伴って耐炎化炉は近年、大型化しており、屋内の消火栓
による消火作業は、このような大型の耐炎化炉に迅速に
対応できないおそれがあった。
【0008】また、耐炎化装置の別の問題としては、P
AN系繊維を製造する際に使用されたシリカが、耐炎化
の際にPAN系繊維から飛散し、多孔板10および多孔
板11の孔に詰まるという問題がある。シリカによる多
孔板の目詰まりは、作業者が多孔板10および多孔板1
1にホース等から水を散水あるいは吸引装置で吸引して
取り除く必要があり、かなりの手間と労力を必要として
いた。
AN系繊維を製造する際に使用されたシリカが、耐炎化
の際にPAN系繊維から飛散し、多孔板10および多孔
板11の孔に詰まるという問題がある。シリカによる多
孔板の目詰まりは、作業者が多孔板10および多孔板1
1にホース等から水を散水あるいは吸引装置で吸引して
取り除く必要があり、かなりの手間と労力を必要として
いた。
【0009】さらに、耐炎化炉2内の消火や多孔板10
および多孔板11の清掃に使用された水が、耐炎化炉2
の外壁に使用されている断熱材、特に耐炎化炉2底部の
断熱材に吸収されるという問題があった。この断熱材
は、薄いステンレス板で覆われているものの、ステンレ
ス板とステンレス板との間には隙間があり、ここから水
が侵入してしまう。耐炎化装置の運転を再開するために
は、断熱材を乾燥させる必要がある。しかしながら、い
ったん断熱材が水を吸収してしまうと、その表面がステ
ンレス板で覆われているために乾きにくい。そのため、
運転再開までにかなりの時間を要していた。
および多孔板11の清掃に使用された水が、耐炎化炉2
の外壁に使用されている断熱材、特に耐炎化炉2底部の
断熱材に吸収されるという問題があった。この断熱材
は、薄いステンレス板で覆われているものの、ステンレ
ス板とステンレス板との間には隙間があり、ここから水
が侵入してしまう。耐炎化装置の運転を再開するために
は、断熱材を乾燥させる必要がある。しかしながら、い
ったん断熱材が水を吸収してしまうと、その表面がステ
ンレス板で覆われているために乾きにくい。そのため、
運転再開までにかなりの時間を要していた。
【0010】よって、本発明の目的は、耐炎化炉内にお
いて前駆体繊維の暴走反応が起こった際には迅速に暴走
反応を抑制または暴走反応による燃焼を消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である耐炎化装置を提供す
ることにある。また、消火や清掃に使用された水が耐炎
化炉内の断熱材に吸収されることを防ぐことのできる耐
炎化装置を提供することにある。
いて前駆体繊維の暴走反応が起こった際には迅速に暴走
反応を抑制または暴走反応による燃焼を消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である耐炎化装置を提供す
ることにある。また、消火や清掃に使用された水が耐炎
化炉内の断熱材に吸収されることを防ぐことのできる耐
炎化装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の耐炎
化装置は、耐炎化炉内の前駆体繊維を加熱された酸化性
気体によって耐炎化する耐炎化装置において、耐炎化炉
内に水を散布する散水手段が設けられていることを特徴
とする。また、前記耐炎化炉内には、水受けが設けられ
ていることが望ましい。
化装置は、耐炎化炉内の前駆体繊維を加熱された酸化性
気体によって耐炎化する耐炎化装置において、耐炎化炉
内に水を散布する散水手段が設けられていることを特徴
とする。また、前記耐炎化炉内には、水受けが設けられ
ていることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 (形態例1)図1および図2は、本発明の耐炎化装置の
一例を示す概略断面図である。この耐炎化装置は、前駆
体繊維1を耐炎化する耐炎化炉2と、複数の前駆体繊維
1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維1,1…を繰り
返し耐炎化炉2内に通糸するためのローラー3a〜3
c,4a〜4cと、耐炎化装置の制御を行う制御機構1
2を具備して概略構成される。
する。 (形態例1)図1および図2は、本発明の耐炎化装置の
一例を示す概略断面図である。この耐炎化装置は、前駆
体繊維1を耐炎化する耐炎化炉2と、複数の前駆体繊維
1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維1,1…を繰り
返し耐炎化炉2内に通糸するためのローラー3a〜3
c,4a〜4cと、耐炎化装置の制御を行う制御機構1
2を具備して概略構成される。
【0013】耐炎化炉2には、複数の処理室5,5…
と、耐炎化炉2内の酸化性気体を加熱するヒーター6,
6…と、ヒーター6,6…で加熱された酸化性気体を処
理室5,5…に送風するファン7,7…と、耐炎化炉2
内の酸化性気体を処理室5,5…とヒーター6,6…と
の間で循環させるための通気路8,8…と、処理室5,
5…から落下してくる水を受ける水受け13,13…
と、処理室5内の温度を測定する温度計14が設けられ
ている。
と、耐炎化炉2内の酸化性気体を加熱するヒーター6,
6…と、ヒーター6,6…で加熱された酸化性気体を処
理室5,5…に送風するファン7,7…と、耐炎化炉2
内の酸化性気体を処理室5,5…とヒーター6,6…と
の間で循環させるための通気路8,8…と、処理室5,
5…から落下してくる水を受ける水受け13,13…
と、処理室5内の温度を測定する温度計14が設けられ
ている。
【0014】また、処理室5の側壁には、前駆体繊維1
を導入および導出するスリット9,9…が設けられ、処
理室5の上面および底面には、加熱された酸化性気体を
均一に分散させる多孔板10および多孔板11がそれぞ
れ設けられている。また、処理室5内の多孔板10と前
駆体繊維1との間には、散水管15,15…が設けられ
ている。
を導入および導出するスリット9,9…が設けられ、処
理室5の上面および底面には、加熱された酸化性気体を
均一に分散させる多孔板10および多孔板11がそれぞ
れ設けられている。また、処理室5内の多孔板10と前
駆体繊維1との間には、散水管15,15…が設けられ
ている。
【0015】前記前駆体繊維1は、単繊維が数千〜数十
万本束ねられたトウである。単繊維としては、PAN系
繊維、ピッチ系繊維、フェノール樹脂系繊維など、耐炎
繊維の前駆体として通常使用されているものが使用でき
る。前駆体繊維1を耐炎化する際に使用される酸化性気
体としては、空気などの含酸素気体などが挙げられ、工
業的には空気が好適に用いられる。
万本束ねられたトウである。単繊維としては、PAN系
繊維、ピッチ系繊維、フェノール樹脂系繊維など、耐炎
繊維の前駆体として通常使用されているものが使用でき
る。前駆体繊維1を耐炎化する際に使用される酸化性気
体としては、空気などの含酸素気体などが挙げられ、工
業的には空気が好適に用いられる。
【0016】前記耐炎化炉2は、その外壁が断熱材とこ
れを覆うステンレス板とか構成されているものであり、
耐炎化炉2外に通ずるスリット9,9…以外は外壁で閉
塞された状態のものである。この耐炎化炉2は、耐炎化
炉2外に通ずるスリット9,9…から耐炎化炉2内の加
熱された空気が漏洩しないように、スリット9,9…を
囲むようにシール室を設けられたものでもよい。
れを覆うステンレス板とか構成されているものであり、
耐炎化炉2外に通ずるスリット9,9…以外は外壁で閉
塞された状態のものである。この耐炎化炉2は、耐炎化
炉2外に通ずるスリット9,9…から耐炎化炉2内の加
熱された空気が漏洩しないように、スリット9,9…を
囲むようにシール室を設けられたものでもよい。
【0017】前記ローラー3a〜3c,4a〜4cは、
複数の前駆体繊維1,1…を平行に揃えるための複数の
溝(図示略)が等間隔に形成されたローラーである。前
記ヒーター6は、耐炎化炉2内の空気を、前駆体繊維1
の耐炎化に必要な温度まで加熱するためのものである。
ヒーター6としては、耐炎化炉2内の空気を200〜3
00℃程度に加熱できるものであればよく、ガスヒータ
ー、電気ヒーターなどが挙げられる。
複数の前駆体繊維1,1…を平行に揃えるための複数の
溝(図示略)が等間隔に形成されたローラーである。前
記ヒーター6は、耐炎化炉2内の空気を、前駆体繊維1
の耐炎化に必要な温度まで加熱するためのものである。
ヒーター6としては、耐炎化炉2内の空気を200〜3
00℃程度に加熱できるものであればよく、ガスヒータ
ー、電気ヒーターなどが挙げられる。
【0018】前記多孔板10および多孔版11は、複数
の孔が形成されたものであればよく、その材質などは特
に限定はされない。また、その形状も、図示例の平板状
のものに限定はされず、波板状のものなどでもよい。ま
た、孔の孔径も特に限定はされない。前記水受け13
は、前記散水管15から散水された水を受け、耐炎化炉
2底部の断熱材が水に濡れてしまうことを防ぐものであ
る。水受け13は、受けた水が排水弁16が設けられた
排水管17から耐炎化炉2外に流れ出るように傾斜させ
て設けられている。
の孔が形成されたものであればよく、その材質などは特
に限定はされない。また、その形状も、図示例の平板状
のものに限定はされず、波板状のものなどでもよい。ま
た、孔の孔径も特に限定はされない。前記水受け13
は、前記散水管15から散水された水を受け、耐炎化炉
2底部の断熱材が水に濡れてしまうことを防ぐものであ
る。水受け13は、受けた水が排水弁16が設けられた
排水管17から耐炎化炉2外に流れ出るように傾斜させ
て設けられている。
【0019】前記温度計14は、処理室5内の高温、具
体的には300℃程度までの温度に耐えうるものであれ
ば、特に限定はされない。前記散水管15は、その管の
外周壁に、水を処理室5内に散布する散水ノズル、噴霧
ノズル等が複数形成されたものである。散水管15とし
ては、前駆体繊維1,1…および多孔板10に水がかか
るように、下向きおよび上向きの散水ノズル、噴霧ノズ
ル等が設けられているものが望ましい。散水ノズルおよ
び噴霧ノズルとしては、扇状、円錐状などのものを用い
ることができ、特に限定はされない。
体的には300℃程度までの温度に耐えうるものであれ
ば、特に限定はされない。前記散水管15は、その管の
外周壁に、水を処理室5内に散布する散水ノズル、噴霧
ノズル等が複数形成されたものである。散水管15とし
ては、前駆体繊維1,1…および多孔板10に水がかか
るように、下向きおよび上向きの散水ノズル、噴霧ノズ
ル等が設けられているものが望ましい。散水ノズルおよ
び噴霧ノズルとしては、扇状、円錐状などのものを用い
ることができ、特に限定はされない。
【0020】また、図示例では、散水管15は、多孔板
10と前駆体繊維1との間に設けられているが、多孔板
10の上側に設けてもよい。また、多孔板11を効率よ
く清掃できるように、多孔板11と前駆体繊維1との間
にさらに別の散水管を設けてもよい。
10と前駆体繊維1との間に設けられているが、多孔板
10の上側に設けてもよい。また、多孔板11を効率よ
く清掃できるように、多孔板11と前駆体繊維1との間
にさらに別の散水管を設けてもよい。
【0021】前記制御機構12は、処理部と、インター
フェース部とから概略構成される。処理部は、インター
フェース部を介して、温度計14、および散水管15に
水を供給する給水管18に設けられた給水弁19に電気
的に接続されており、温度計14からの温度情報に基づ
いて、給水弁19の開閉等を制御するものである。
フェース部とから概略構成される。処理部は、インター
フェース部を介して、温度計14、および散水管15に
水を供給する給水管18に設けられた給水弁19に電気
的に接続されており、温度計14からの温度情報に基づ
いて、給水弁19の開閉等を制御するものである。
【0022】なお、この処理部は専用のハードウエアに
より実現されるものであってもよく、また、この処理部
はメモリおよび中央演算装置(CPU)によって構成さ
れ、処理部の機能を実現するためのプログラムをメモリ
にロードして実行することによりその機能を実現させる
ものであってもよい。また、前記制御機構12には、周
辺機器として、入力装置、表示装置等が接続されるもの
とする。ここで、入力装置とは、ディスプレイタッチパ
ネル、スイッチパネル、キーボード等の入力デバイスの
ことをいい、表示装置とは、CRTや液晶表示装置のこ
とをいう。
より実現されるものであってもよく、また、この処理部
はメモリおよび中央演算装置(CPU)によって構成さ
れ、処理部の機能を実現するためのプログラムをメモリ
にロードして実行することによりその機能を実現させる
ものであってもよい。また、前記制御機構12には、周
辺機器として、入力装置、表示装置等が接続されるもの
とする。ここで、入力装置とは、ディスプレイタッチパ
ネル、スイッチパネル、キーボード等の入力デバイスの
ことをいい、表示装置とは、CRTや液晶表示装置のこ
とをいう。
【0023】前記給水弁19としては、前記制御機構1
2からの制御によって弁の開閉を行うことができる弁で
あればよく、例えば、電磁弁、電動弁などが挙げられ
る。
2からの制御によって弁の開閉を行うことができる弁で
あればよく、例えば、電磁弁、電動弁などが挙げられ
る。
【0024】次に、この耐炎化装置を用いた前駆体繊維
1の耐炎化工程について説明する。供給ロール(図示
略)から供給された前駆体繊維1,1…は、ローラー3
aによって平行に揃えられた後、スリット9を通って耐
炎化炉2内に導入される。耐炎化炉2内では、ヒーター
6によって加熱され、ファン7によって送風された酸化
性空気が、通気路8,8…を通って処理室5,5…とヒ
ーター6,6…との間で常に循環している。
1の耐炎化工程について説明する。供給ロール(図示
略)から供給された前駆体繊維1,1…は、ローラー3
aによって平行に揃えられた後、スリット9を通って耐
炎化炉2内に導入される。耐炎化炉2内では、ヒーター
6によって加熱され、ファン7によって送風された酸化
性空気が、通気路8,8…を通って処理室5,5…とヒ
ーター6,6…との間で常に循環している。
【0025】前駆体繊維1,1…は、耐炎化炉2内の各
処理室5,5…において、多孔板10から吹き付けられ
る加熱された酸化性気体によって耐炎化処理される。い
ったん、スリット9を通って耐炎化炉2外に導出された
前駆体繊維1,1…は、ロール4aによって折り返さ
れ、再び、別のスリット9を通って耐炎化炉2内に導入
される。以後、前駆体繊維1,1…は、ロール3b、4
b、3cによって繰り返し耐炎化炉2内に通糸され、繰
り返し耐炎化処理される。耐炎化された前駆体繊維は、
最終的に耐炎繊維として耐炎化炉2から導出され、巻取
りロール(図示略)に巻き取られていく。
処理室5,5…において、多孔板10から吹き付けられ
る加熱された酸化性気体によって耐炎化処理される。い
ったん、スリット9を通って耐炎化炉2外に導出された
前駆体繊維1,1…は、ロール4aによって折り返さ
れ、再び、別のスリット9を通って耐炎化炉2内に導入
される。以後、前駆体繊維1,1…は、ロール3b、4
b、3cによって繰り返し耐炎化炉2内に通糸され、繰
り返し耐炎化処理される。耐炎化された前駆体繊維は、
最終的に耐炎繊維として耐炎化炉2から導出され、巻取
りロール(図示略)に巻き取られていく。
【0026】酸化性気体の加熱温度は、通常、200〜
300℃である。また、多孔板10から前駆体繊維1,
1…に吹き付けられる酸化性気体の風速は、通常0.2
〜20m/秒である。
300℃である。また、多孔板10から前駆体繊維1,
1…に吹き付けられる酸化性気体の風速は、通常0.2
〜20m/秒である。
【0027】この耐炎化工程において、万が一、前駆体
繊維1が暴走反応を起こした場合、以下のようにして暴
走反応の抑制または消火作業が行われる。耐炎化炉2の
温度計14において測定された温度が、制御機構12に
設定された温度を超えた場合、すなわち暴走反応による
高温が検知された場合、制御機構12によって給水弁1
9が開かれ、散水管15に水が供給される。散水管15
に供給された水は、散水ノズル、噴霧ノズル等から処理
室5内に散布され、前駆体繊維1の暴走反応が抑制また
は前駆体繊維1の燃焼が消火される。
繊維1が暴走反応を起こした場合、以下のようにして暴
走反応の抑制または消火作業が行われる。耐炎化炉2の
温度計14において測定された温度が、制御機構12に
設定された温度を超えた場合、すなわち暴走反応による
高温が検知された場合、制御機構12によって給水弁1
9が開かれ、散水管15に水が供給される。散水管15
に供給された水は、散水ノズル、噴霧ノズル等から処理
室5内に散布され、前駆体繊維1の暴走反応が抑制また
は前駆体繊維1の燃焼が消火される。
【0028】また、多孔板10および多孔板11の孔が
シリカによって目詰まりした場合には、耐炎化処理を停
止した後、給水弁19を開いて、散水管15の散水ノズ
ル、噴霧ノズル等から水を散布し、多孔板10および多
孔板11の清掃を行う。消火や清掃に使用された水は、
耐炎化炉2底部の水受け13に溜まる。水受け13の水
は、排水弁16を開くことによって、排水管17を通っ
て耐炎化炉2外へと排水される。
シリカによって目詰まりした場合には、耐炎化処理を停
止した後、給水弁19を開いて、散水管15の散水ノズ
ル、噴霧ノズル等から水を散布し、多孔板10および多
孔板11の清掃を行う。消火や清掃に使用された水は、
耐炎化炉2底部の水受け13に溜まる。水受け13の水
は、排水弁16を開くことによって、排水管17を通っ
て耐炎化炉2外へと排水される。
【0029】このような耐炎化装置にあっては、耐炎化
炉2内に散水管15を設けているので、前駆体繊維1の
暴走反応が起こった際には迅速にこれを抑制または消火
でき、また、多孔板10および多孔板11の清掃は、作
業者の労力や手間をかけることなく容易にできる。ま
た、耐炎化炉2底部に水受け13を設けているので、消
火や清掃に使用された水が耐炎化炉2内の断熱材に吸収
されることを防ぐことができる。
炉2内に散水管15を設けているので、前駆体繊維1の
暴走反応が起こった際には迅速にこれを抑制または消火
でき、また、多孔板10および多孔板11の清掃は、作
業者の労力や手間をかけることなく容易にできる。ま
た、耐炎化炉2底部に水受け13を設けているので、消
火や清掃に使用された水が耐炎化炉2内の断熱材に吸収
されることを防ぐことができる。
【0030】(形態例2)図3および図4は、本発明の
耐炎化装置の他の例を示す概略断面図である。形態例1
と同じものには同一の符号を付してある。この耐炎化装
置は、前駆体繊維1を耐炎化する耐炎化炉22と、複数
の前駆体繊維1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維
1,1…を繰り返し耐炎化炉22内に通糸するためのロ
ーラー3a〜3c,4a〜4cと、耐炎化装置の制御を
行う制御機構12を具備して概略構成される。
耐炎化装置の他の例を示す概略断面図である。形態例1
と同じものには同一の符号を付してある。この耐炎化装
置は、前駆体繊維1を耐炎化する耐炎化炉22と、複数
の前駆体繊維1,1…を平行に揃え、この前駆体繊維
1,1…を繰り返し耐炎化炉22内に通糸するためのロ
ーラー3a〜3c,4a〜4cと、耐炎化装置の制御を
行う制御機構12を具備して概略構成される。
【0031】耐炎化炉22には、水平に設置された仕切
り板20,20によって複数の階層に仕切られた処理室
25,25…と、耐炎化炉22内の酸化性気体を加熱す
るヒーター6,6…と、ヒーター6,6…で加熱された
酸化性気体を処理室25,25…に送風するファン7,
7…と、耐炎化炉22内の酸化性気体を処理室25とヒ
ーター6との間で循環させるための通気路28,28…
と、各処理室25底部の水受け13,13…と、処理室
25内の温度を測定する温度計14が設けられている。
り板20,20によって複数の階層に仕切られた処理室
25,25…と、耐炎化炉22内の酸化性気体を加熱す
るヒーター6,6…と、ヒーター6,6…で加熱された
酸化性気体を処理室25,25…に送風するファン7,
7…と、耐炎化炉22内の酸化性気体を処理室25とヒ
ーター6との間で循環させるための通気路28,28…
と、各処理室25底部の水受け13,13…と、処理室
25内の温度を測定する温度計14が設けられている。
【0032】また、耐炎化炉22の外壁から処理室25
にわたって、前駆体繊維1を導入および導出するスリッ
ト29,29…が設けられ、処理室25の長手方向の側
面には、加熱された酸化性気体を均一に分散させる多孔
板30および多孔板31が設けられている。また、各処
理室25内の前駆体繊維1の上方には、散水管15,1
5…が設けられている。
にわたって、前駆体繊維1を導入および導出するスリッ
ト29,29…が設けられ、処理室25の長手方向の側
面には、加熱された酸化性気体を均一に分散させる多孔
板30および多孔板31が設けられている。また、各処
理室25内の前駆体繊維1の上方には、散水管15,1
5…が設けられている。
【0033】前記耐炎化炉22は、その外壁が断熱材と
これを覆うステンレス板とか構成されているものであ
り、耐炎化炉22外に通ずるスリット29,29…以外
は外壁で閉塞された状態のものである。この耐炎化炉2
2は、耐炎化炉22外に通ずるスリット29,29…か
ら耐炎化炉22内の加熱された空気が漏洩しないよう
に、スリット29,29…を囲むようにシール室を設け
てられたものでもよい。
これを覆うステンレス板とか構成されているものであ
り、耐炎化炉22外に通ずるスリット29,29…以外
は外壁で閉塞された状態のものである。この耐炎化炉2
2は、耐炎化炉22外に通ずるスリット29,29…か
ら耐炎化炉22内の加熱された空気が漏洩しないよう
に、スリット29,29…を囲むようにシール室を設け
てられたものでもよい。
【0034】前記多孔板30および多孔版31は、複数
の孔が形成されたものであればよく、その材質などは特
に限定はされない。また、その形状も、図示例の平板状
のものに限定はされず、波板状のものなどでもよい。ま
た、孔の孔径も特に限定はされない。前記水受け13
は、前記散水管15から散水された水を受け、処理室2
5底部の断熱材が水に濡れてしまうことを防ぐものであ
る。水受け13は、受けた水が排水弁が設けられた排水
管(図示略)から外に流れ出るように傾斜させて設けら
れている。
の孔が形成されたものであればよく、その材質などは特
に限定はされない。また、その形状も、図示例の平板状
のものに限定はされず、波板状のものなどでもよい。ま
た、孔の孔径も特に限定はされない。前記水受け13
は、前記散水管15から散水された水を受け、処理室2
5底部の断熱材が水に濡れてしまうことを防ぐものであ
る。水受け13は、受けた水が排水弁が設けられた排水
管(図示略)から外に流れ出るように傾斜させて設けら
れている。
【0035】前記散水管15は、その管の外周壁に、水
を処理室5内に散布する散水ノズル、噴霧ノズル等が複
数形成されたものである。散水管15としては、前駆体
繊維1,1…、多孔板30および多孔板31に水がかか
るように、左右方向に散水ノズル、噴霧ノズル等が設け
られているものが望ましい。また、図示例では、散水管
15は、前駆体繊維1上方に設けられているが、前駆体
繊維1の下方に別の散水管を設けてもよい。
を処理室5内に散布する散水ノズル、噴霧ノズル等が複
数形成されたものである。散水管15としては、前駆体
繊維1,1…、多孔板30および多孔板31に水がかか
るように、左右方向に散水ノズル、噴霧ノズル等が設け
られているものが望ましい。また、図示例では、散水管
15は、前駆体繊維1上方に設けられているが、前駆体
繊維1の下方に別の散水管を設けてもよい。
【0036】次に、この耐炎化装置を用いた前駆体繊維
1の耐炎化工程について説明する。供給ロール(図示
略)から供給された前駆体繊維1,1…は、ローラー3
aによって平行に揃えられた後、スリット29を通って
耐炎化炉22内に導入される。耐炎化炉22内では、ヒ
ーター6によって加熱され、ファン7によって送風され
た酸化性空気が、通気路28,28…を通って処理室2
5,25…とヒーター6,6…との間で常に循環してい
る。
1の耐炎化工程について説明する。供給ロール(図示
略)から供給された前駆体繊維1,1…は、ローラー3
aによって平行に揃えられた後、スリット29を通って
耐炎化炉22内に導入される。耐炎化炉22内では、ヒ
ーター6によって加熱され、ファン7によって送風され
た酸化性空気が、通気路28,28…を通って処理室2
5,25…とヒーター6,6…との間で常に循環してい
る。
【0037】前駆体繊維1,1…は、耐炎化炉22内の
処理室25において、多孔板30から吹き付けられる加
熱された酸化性気体によって耐炎化処理される。いった
ん、スリット29を通って耐炎化炉22外に導出された
前駆体繊維1,1…は、ロール4aによって折り返さ
れ、再び、別のスリット29を通って耐炎化炉22内に
導入される。以後、前駆体繊維1,1…は、ロール3
b、4b、3cによって繰り返し耐炎化炉22内に通糸
され、繰り返し耐炎化処理される。耐炎化された前駆体
繊維は、最終的に耐炎繊維として耐炎化炉22から導出
され、巻取りロール(図示略)に巻き取られていく。
処理室25において、多孔板30から吹き付けられる加
熱された酸化性気体によって耐炎化処理される。いった
ん、スリット29を通って耐炎化炉22外に導出された
前駆体繊維1,1…は、ロール4aによって折り返さ
れ、再び、別のスリット29を通って耐炎化炉22内に
導入される。以後、前駆体繊維1,1…は、ロール3
b、4b、3cによって繰り返し耐炎化炉22内に通糸
され、繰り返し耐炎化処理される。耐炎化された前駆体
繊維は、最終的に耐炎繊維として耐炎化炉22から導出
され、巻取りロール(図示略)に巻き取られていく。
【0038】酸化性気体の加熱温度は、通常、200〜
300℃である。また、多孔板30から前駆体繊維1,
1…に吹き付けられる酸化性気体の風速は、通常0.2
〜20m/秒である。
300℃である。また、多孔板30から前駆体繊維1,
1…に吹き付けられる酸化性気体の風速は、通常0.2
〜20m/秒である。
【0039】この耐炎化工程において、万が一、前駆体
繊維1が暴走反応を起こした場合、以下のようにして暴
走反応の抑制または消火作業が行われる。耐炎化炉22
の温度計14において測定された温度が、制御機構12
に設定された温度を超えた場合、すなわち暴走反応によ
る高温が検知された場合、制御機構12によって給水弁
19が開かれ、散水管15に水が供給される。散水管1
5に供給された水は、散水ノズル、噴霧ノズル等から処
理室25内に散布され、前駆体繊維1の暴走反応が抑制
または前駆体繊維1の燃焼が消火される。
繊維1が暴走反応を起こした場合、以下のようにして暴
走反応の抑制または消火作業が行われる。耐炎化炉22
の温度計14において測定された温度が、制御機構12
に設定された温度を超えた場合、すなわち暴走反応によ
る高温が検知された場合、制御機構12によって給水弁
19が開かれ、散水管15に水が供給される。散水管1
5に供給された水は、散水ノズル、噴霧ノズル等から処
理室25内に散布され、前駆体繊維1の暴走反応が抑制
または前駆体繊維1の燃焼が消火される。
【0040】また、多孔板30および多孔板31の孔が
シリカによって目詰まりした場合には、耐炎化処理を停
止した後、給水弁19を開いて、散水管15の散水ノズ
ル、噴霧ノズル等から水を散布し、多孔板30および多
孔板31の清掃を行う。消火や清掃に使用された水は、
各処理室25底部の水受け13に溜まる。水受け13の
水は、排水弁(図示略)を開くことによって、排水管
(図示略)を通って耐炎化炉22外へと排水される。
シリカによって目詰まりした場合には、耐炎化処理を停
止した後、給水弁19を開いて、散水管15の散水ノズ
ル、噴霧ノズル等から水を散布し、多孔板30および多
孔板31の清掃を行う。消火や清掃に使用された水は、
各処理室25底部の水受け13に溜まる。水受け13の
水は、排水弁(図示略)を開くことによって、排水管
(図示略)を通って耐炎化炉22外へと排水される。
【0041】このような耐炎化装置にあっては、耐炎化
炉22内に散水管15を設けているので、前駆体繊維1
の暴走反応が起こった際には迅速にこれを抑制または消
火でき、また、多孔板30および多孔板31の清掃は、
作業者の労力や手間をかけることなく容易にできる。ま
た、処理室25底部に水受け13を設けているので、消
火や清掃に使用された水が耐炎化炉22内の断熱材に吸
収されることを防ぐことができる。
炉22内に散水管15を設けているので、前駆体繊維1
の暴走反応が起こった際には迅速にこれを抑制または消
火でき、また、多孔板30および多孔板31の清掃は、
作業者の労力や手間をかけることなく容易にできる。ま
た、処理室25底部に水受け13を設けているので、消
火や清掃に使用された水が耐炎化炉22内の断熱材に吸
収されることを防ぐことができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐炎化装
置は、耐炎化炉内に水を散布する散水手段が設けられて
いるので、耐炎化炉内において前駆体繊維の暴走反応が
起こった際には迅速にこれを抑制または消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である。また、前記耐炎化
炉内に水受けが設けられていれば、消火や清掃に使用さ
れた水が耐炎化炉内の断熱材に吸収されることを防ぐこ
とができ、耐炎化装置の運転の再開までの時間が短縮さ
れ、耐炎繊維の生産性を向上させることができる。
置は、耐炎化炉内に水を散布する散水手段が設けられて
いるので、耐炎化炉内において前駆体繊維の暴走反応が
起こった際には迅速にこれを抑制または消火でき、ま
た、耐炎化炉内の清掃が容易である。また、前記耐炎化
炉内に水受けが設けられていれば、消火や清掃に使用さ
れた水が耐炎化炉内の断熱材に吸収されることを防ぐこ
とができ、耐炎化装置の運転の再開までの時間が短縮さ
れ、耐炎繊維の生産性を向上させることができる。
【図1】 本発明の耐炎化装置の一例を示す正面断面図
である。
である。
【図2】 図1の耐炎化装置におけるII−II断面図であ
る。
る。
【図3】 本発明の耐炎化装置の他の例を示す正面断面
図である。
図である。
【図4】 図3の耐炎化装置におけるIV−IV断面図であ
る。
る。
【図5】 従来の耐炎化装置の一例を示す正面断面図で
ある。
ある。
【図6】 図5の耐炎化装置におけるVI−VI断面図であ
る。
る。
1 前駆体繊維 2 耐炎化炉 13 水受け 15 散水管(散水手段) 22 耐炎化炉
Claims (2)
- 【請求項1】 耐炎化炉内の前駆体繊維を加熱された酸
化性気体によって耐炎化する耐炎化装置において、 耐炎化炉内に水を散布する散水手段が設けられているこ
とを特徴とする耐炎化装置。 - 【請求項2】 前記耐炎化炉内に水受けが設けられてい
ることを特徴とする請求項1記載の耐炎化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000137749A JP2001316946A (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | 耐炎化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000137749A JP2001316946A (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | 耐炎化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001316946A true JP2001316946A (ja) | 2001-11-16 |
Family
ID=18645473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000137749A Withdrawn JP2001316946A (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | 耐炎化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001316946A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006193863A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Toho Tenax Co Ltd | 耐炎化処理炉 |
JP2006200065A (ja) * | 2005-01-20 | 2006-08-03 | Toho Tenax Co Ltd | 耐炎化処理炉 |
KR100723947B1 (ko) * | 2005-12-30 | 2007-05-31 | 위니아만도 주식회사 | 에어컨의 운전 제어방법 |
WO2015012311A1 (ja) * | 2013-07-23 | 2015-01-29 | 三菱レイヨン株式会社 | 気体供給吹出ノズル及びこれを用いた耐炎化繊維と炭素繊維との製造方法 |
JP6354926B1 (ja) * | 2017-02-08 | 2018-07-11 | 東レ株式会社 | 耐炎化炉の洗浄方法および耐炎化繊維、炭素繊維、黒鉛化繊維の製造方法 |
WO2018147107A1 (ja) | 2017-02-08 | 2018-08-16 | 東レ株式会社 | 耐炎化炉の洗浄方法および耐炎化繊維、炭素繊維、黒鉛化繊維の製造方法 |
KR20200067186A (ko) * | 2017-10-12 | 2020-06-11 | 원준 게엠베하 | 재료 처리 노 및 재료 처리 방법 |
-
2000
- 2000-05-10 JP JP2000137749A patent/JP2001316946A/ja not_active Withdrawn
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006193863A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Toho Tenax Co Ltd | 耐炎化処理炉 |
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US10472738B2 (en) | 2013-07-23 | 2019-11-12 | Mitsubishi Chemical Corporation | Gas supply blowout nozzle and method of producing flame-proofed fiber and carbon fiber |
WO2015012311A1 (ja) * | 2013-07-23 | 2015-01-29 | 三菱レイヨン株式会社 | 気体供給吹出ノズル及びこれを用いた耐炎化繊維と炭素繊維との製造方法 |
JP6354926B1 (ja) * | 2017-02-08 | 2018-07-11 | 東レ株式会社 | 耐炎化炉の洗浄方法および耐炎化繊維、炭素繊維、黒鉛化繊維の製造方法 |
KR20190059994A (ko) | 2017-02-08 | 2019-05-31 | 도레이 카부시키가이샤 | 내염화로의 세정 방법 및 내염화 섬유, 탄소 섬유, 흑연화 섬유의 제조 방법 |
CN110168154A (zh) * | 2017-02-08 | 2019-08-23 | 东丽株式会社 | 耐火化炉的清洗方法和耐火化纤维、碳纤维、石墨化纤维的制造方法 |
WO2018147107A1 (ja) | 2017-02-08 | 2018-08-16 | 東レ株式会社 | 耐炎化炉の洗浄方法および耐炎化繊維、炭素繊維、黒鉛化繊維の製造方法 |
KR102090917B1 (ko) * | 2017-02-08 | 2020-03-18 | 도레이 카부시키가이샤 | 내염화로의 세정 방법 및 내염화 섬유, 탄소 섬유, 흑연화 섬유의 제조 방법 |
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CN110168154B (zh) * | 2017-02-08 | 2020-09-15 | 东丽株式会社 | 耐火化炉的清洗方法和耐火化纤维、碳纤维、石墨化纤维的制造方法 |
KR20200067186A (ko) * | 2017-10-12 | 2020-06-11 | 원준 게엠베하 | 재료 처리 노 및 재료 처리 방법 |
JP2020537057A (ja) * | 2017-10-12 | 2020-12-17 | ウォンチュン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 炉及び材料を処理する方法 |
US20210222331A1 (en) * | 2017-10-12 | 2021-07-22 | Onejoon Gmbh | Furnace and method for treating material |
JP7307722B2 (ja) | 2017-10-12 | 2023-07-12 | ウォンチュン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 炉及び材料を処理する方法 |
KR102618775B1 (ko) * | 2017-10-12 | 2023-12-27 | 원준 게엠베하 | 재료 처리 노 및 재료 처리 방법 |
US12084792B2 (en) * | 2017-10-12 | 2024-09-10 | Onejoon Gmbh | Furnace and method for treating material |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070807 |