JP2001316466A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JP2001316466A
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dicarboxylic acid
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Shiro Kobayashi
四郎 小林
Hiroshi Uyama
浩 宇山
Ryohei Ikeda
良平 池田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】穏和な条件で合成でき、ゲル化を生じることが
なく、各種有機溶剤に対する溶解性に優れた分岐状のポ
リエステルを提供する。 【解決手段】ジカルボン酸あるいはジカルボン酸誘導
体、1分子中に水酸基を3個以上含有する化合物、およ
びモノカルボン酸を加水分解酵素の存在下で反応させて
なるポリエステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジカルボン酸ある
いはジカルボン酸誘導体、1分子中に水酸基を3個以上
含有する化合物、およびモノカルボン酸からなるポリエ
ステルに関する。更に詳しくは、本発明は塗膜形成材
料、記録材料用化合物、インキ原材料、塗料原材料等と
して有用なポリエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】塗料やインキに使用される樹脂は、もと
もとは植物や動物から得られる油脂や漆などの天然物そ
のものが、あるいはこれらを加工したものが使用されて
いた。しかしながら、19世紀の後半における有機化学の
めざましい発展に伴い、20世紀に入ってからは合成樹脂
が塗料やインキ工業で多く使用されるようになってき
た。そして20世紀末の今日、われわれは二酸化炭素の増
加などの地球環境問題や石油資源の枯渇などの資源問題
に直面しており、今後の塗料やインキなどに使用する樹
脂などの材料のありかたを考えた場合、新しい技術革新
とともに先人の利用した天然物の利用に学ぶことが必要
とされている。
【0003】油脂を変性させた樹脂であるスタンド油や
ボイル油は、古くより塗料やインキの原料に使用されて
きた。スタンド油は亜麻仁油等の不飽和油脂を270〜
320℃に加熱して重合させた樹脂であり、ボイル油は
半乾性油ないし乾性油をマンガン塩等の金属ドライヤー
の存在下、空気を吹き込みながら100〜150℃に加
熱して酸化重合を行って形成した樹脂である。しかしな
がら、これら樹脂の製造にあたっては、加熱によるエネ
ルギーの消費や合成装置の問題が、あるいは樹脂の着色
や重合のコントロールが難しく樹脂構造を明確にコント
ロール出来ない等の問題点があり、新規な製法等による
樹脂物性の改善が望まれていた。本発明は、油脂を原料
として用いて簡便且つ穏和な条件における油脂類の変性
を提供し、塗料やインキなどの塗膜形成材料として有用
な樹脂を得ることに関する。
【0004】一方、生体が産出する酵素を触媒として用
いて、穏和な条件下で行う地球環境問題あるいは資源エ
ネルギー問題に対応したポリエステルの合成としては、
本発明者による特開平10−195185号公報による
方法があるが、当該方法で得られるポリマーは、ゲル状
のポリエステルを与えることがあり、従って溶剤に対す
る溶解性にも乏しくなり、塗膜形成材料、記録材料用化
合物、インキ原材料、塗料、生分解性ポリマー等の原材
料として有用なポリエステルとしてのハンドリングにさ
らなる向上が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、穏
和な条件で合成でき、かつ、ゲル化を生じることがない
分岐状のポリエステルを与え、各種有機溶剤に対する溶
解性に優れ、塗膜形成材料、記録材料用化合物、インキ
原材料、塗料、生分解性ポリマー等の原材料として有用
なポリエステルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジカルボン酸
あるいはジカルボン酸誘導体、1分子中に水酸基を3個
以上含有する化合物、およびモノカルボン酸を加水分解
酵素の存在下で反応させてなるポリエステルの製造方法
に関する。
【0007】また、本発明は、加水分解酵素がリパーゼ
である上記ポリエステルの製造方法に関する。
【0008】また、本発明は、1分子中に水酸基を3個
以上含有する化合物がグリセリンである上記ポリエステ
ルの製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるジカル
ボン酸は、加水分解酵素と反応するものであれば特に制
限はないが、例えば、シトラコン酸、リンゴ酸、クエン
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン
酸、テトラデカンジカルボン酸、フマル酸、イタコン
酸、マレイン酸ジグリコール酸、ダイマー酸等の脂肪族
ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタ ル酸、ニトロ
フタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレ
ン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニ
レンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、
ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン
酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−
1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボ
ン酸、アントラセンジカルボン酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレン
テトラカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シクロヘキ
サン−3,5−ジエン−1,2−カルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸等を挙げる
ことができる。
【0010】本発明において用いられるジカルボン酸誘
導体は、加水分解酵素と反応するものであれば特に制限
はないが、例えば、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジフェ
ニル、シュウ酸ジビニル、コハク酸ジエチル、コハク酸
ジフェニル、コハク酸ジビニル、マロン酸ジエチル、マ
ロン酸ジフェニル、マロン酸ジビニル、アジピン酸ジエ
チル、アジピン酸ジフェニル、アジピン酸ジイソプロペ
ニル、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジエチル、セバ
シン酸ジフェニル、セバシン酸ジビニル、セバシン酸ジ
イソプロペニル等の脂肪族ジカルボン酸誘導体、フタル
酸ジメチル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジビニル、
イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジフェニル、イソ
フタル酸ジビニル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル
酸ジフェニル、テレフタル酸ジビニル等の芳香族ジカル
ボン酸酸誘導体、無水フタル酸、無水コハク酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テト
ラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無
水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレイン酸、無水
トリメリット酸、無水ピロメリット酸、メチルシクロヘ
キセントリカルボン酸無水物等のポリカルボン酸無水物
等を挙げることができる。
【0011】本発明において用いられる1分子中に水酸
基を3個以上含有する化合物としては、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキ
サエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナ
ミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を挙げるこ
とができる。
【0012】本発明において用いられるモノカルボン酸
は、例えば、油脂の構成成分である脂肪酸のことであ
り、直鎖または分岐状の1価のカルボン酸である。好ま
しくは、炭素数4以上、好ましくは8以上が、溶解性の
ために好ましい。
【0013】モノカルボン酸としては、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸等のような飽和脂肪酸、オレイン酸、リシ
ノール酸、リノール酸、リノレン酸、リノレン酸、エレ
オステアリン酸等のような不飽和脂肪酸等が挙げられ
る。
【0014】1分子中に水酸基を3個以上含有する化合
物およびモノカルボン酸は、植物や動物より得られる脂
肪酸とグリセリンとからなるグリセリドを加水分解した
ものをそのまま使用してもよい。このような植物油脂の
例としては、アマニ油、桐油、サフラワー油、ヒマワリ
油などの乾性油、綿実油、ナタネ油、コメ油、大豆油、
トール油などの半乾性油、ヤシ油、パーム油、ヒマシ油
などの不乾性油等を、動物油脂の例としては、魚油(イ
ワシ油など)、肝油(タラ油、サメ油、イカ油など)、海
獣油(鯨油、イルカ油など)が挙げられる。
【0015】本発明は、加水分解酵素が触媒するエステ
ル合成反応を利用することを特徴としている。従って、
本発明に使用される加水分解酵素は、エステル合成反応
を触媒するものであればとくに制限はないが、例えばカ
ルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、ア
セチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、コレステ
ロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシルグリセロ
ールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテインリパーゼ
等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監修「酵素
ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類さ
れるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダー
ゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル
化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵
素、エポキシドヒドラーゼ等のEC3.3群に分類され
る加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシ
ン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチ
ド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵
素、フロレチンヒドラーゼ等のEC3.7群に分類され
る加水分解酵素等を挙げることができる。
【0016】上記エステラーゼのうち、グリセロールエ
ステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素をとくにリパ
ーゼと呼ぶが、リパーゼは収率良くエステル合成反応を
触媒し、さらに安価に入手できるなどの利点がある。従
って、本発明においてもリパーゼを用いることが好まし
い。
【0017】リパーゼには種々の起源のものを使用でき
るが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomo
nas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモ
バクター(Achromobacter)属、キャンディダ(Candid
a)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス
(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から
得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動
物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチ
ン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、
シュードモナス属、キャンディダ属、アスペルギルス
属、リゾプス属の微生物由来のリパーゼを用いることが
望ましい。具体例として、シュードモナス フルオレッ
センス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス
セパシア(Peudomonascepasia)、キャンディダ ア
ンタークティカ(Candida antarctica)、キャンディダ
ルゴーサ(Candida rugosa)、アスペルギルス ニガ
ー(Aspergillusniger)、リゾプス デレマー(Rhizop
us delemer)、リゾープス ジャポニクス(Rhizopus j
aponicus)等の由来のものを挙げることが出来、特にキ
ャンディダ アンタークティカ由来のリパーゼを用いる
ことが好ましい。また、本発明においては2種類以上の
加水分解酵素を混合して用いても良く、また、酵素の安
定化や反応後の回収を容易にするために、公知の方法で
固定化した酵素を用いることも可能である。
【0018】本発明において、必要に応じて溶媒を用い
ることができる。溶媒としては加水分解酵素の活性を妨
げないものが好ましいが、例えば、脂肪族炭化水素溶媒
であるヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、芳香族炭化水素溶媒であるベンゼ
ン、トルエン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、ア
ニソール、ハロゲン化炭化水素溶媒であるクロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、エ
ーテル系溶媒であるジエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−
ブチルエーテル、極性溶媒であるイソプロパノール、t
−アミルアルコール、アセトニトリル、酢酸エチル等が
挙げられる。
【0019】本発明においては、縮合反応の副生物とし
て低分子化合物が生成するが、反応を促進するために
は、この副生物を反応系から迅速に除去する方法を用い
ても何ら問題はない。副生物を反応系から除去するに
は、副生物が蒸気状で存在する条件を用い、その蒸気状
の副生物を不活性ガスとともに反応系から流出させるか
又は蒸留塔により反応系外へ流出させることができる。
また、副生物を反応系から除去する為に、反応を減圧下
に行って副生物を取り除くこともできる。
【0020】本発明において、油脂類とジカルボン酸あ
るいはジカルボン酸誘導体と油脂が固体または液体の状
態を維持し、且つ、固体である加水分解酵素と分散状態
を維持していて問題はない。
【0021】本発明において、ジカルボン酸あるいはジ
カルボン酸誘導体:1分子中に水酸基を3個以上含有す
る化合物:モノカルボン酸のモル比は、1分子中に水酸
基を3個以上含有する化合物の価数によって異なるが、
(1〜10):(1〜10):(1〜10)の範囲が好
ましく、さらに好ましくは(1〜3):(1〜3):
(1〜3)が望ましい。
【0022】反応温度は酵素の失活しない範囲である−
10〜150 ℃が好ましく、さらに好ましくは10〜
100℃が望ましい。
【0023】本発明において、加水分解酵素の添加量
は、用いる加水分解酵素のエステル合成能により適宜加
減すれば良いが、好ましくはジカルボン酸あるいはジカ
ルボン酸誘導体と1分子中に水酸基を3個以上含有する
化合物とモノカルボン酸との合計した量に対し0.01
〜1000重量%、さらに好ましくは0.1〜200重
量%とすれば良い。
【0024】本発明において得られるポリエステルの重
量平均分子量は、GPCより求めたポリスチレン換算の
分子量で300〜300,000、通常は500〜10
0,000の範囲である。
【0025】本発明では1分子中に水酸基を3個以上含
有する化合物が原料成分として使用されるが、本変性方
法においては1分子中に水酸基を3個以上含有する化合
物の全ての水酸基がエステル化反応に預かることがない
場合、このポリマー中に残存する水酸基の反応性を利用
して、例えばイソシアネートやエポキシと反応させるこ
とによるポリマーの修飾や硬化反応が可能である。ま
た、本発明において脂肪酸成分に不飽和の脂肪酸を使用
した場合、または不飽和脂肪酸を含む油脂を使用した場
合は、樹脂に組み込まれた脂肪酸の不飽和基の反応性を
利用して、例えば加熱による架橋、光による架橋、UV照
射による架橋、電子線およびγ線による架橋反応等を利
用して硬化させることが可能である。また、金属ドライ
ヤー触媒による室温あるいは過熱下における硬化反応も
可能である。
【0026】本発明で得られる油脂は分岐状のポリエス
テルであり、各種の溶媒、例えばクロロホルム、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、クロロベン
ゼン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸エチル、トルエン、キシレンに可溶であり、ハ
ンドリングが優れている。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によっり詳細に説明す
るが、本発明はこれれらに限定されるものではない。 (実施例1)セバシン酸ジビニル0.51グラム(2m
mol)、グリセリン0.18グラム(2mmol)、
リノール酸0.56グラム(2mmol)にリパーゼ
(キャンディダ アンタークティカ由来)100ミリグ
ラムを加えた。これをアルゴン雰囲気下60℃で24時間
攪拌した。その後THFを加えて生成ポリマーを溶解さ
せ、濾過により酵素を除去した。濾液を減圧下に濃縮し
てTHFを除去した後、水:メタノール=5:95混合
溶液を加えて超音波処理し、これを遠心分離して沈殿物
を得、真空下乾燥した(収量0.61グラム(収率58
%))。このもののGPC分析よりポリスチレン換算で求
めた数平均分子量(Mn)は4700、分子量分布(Mw
/Mn)は1.4であった。このものの不飽和脂肪酸の導
入率をプロトンNMRより求め、不飽和脂肪酸/セバシン酸
の割合(A/S)、不飽和脂肪酸/グリセリンの割合(A
/G)として算出したところ、A/S=1.1、A/G=
1.3であった。得られたポリエステルは、淡黄色粘稠
な樹脂であり、原料と比較して特に着色は進行していな
かった。さらにこの樹脂はクロロホルム、THF、DMSO、D
MFに可溶であった。 (実施例2〜25)実施例2〜25は、実施例1の操作
において対応する条件を変えて実験を行った。また、オ
レイン酸とリノレン酸は2mmolを使用した。結果を
表1に記した。なお、実施例7、21、25は減圧下
(20torr)で反応を行い、実施例15、16、1
7では、反応時間をそれぞれ48時間、72時間、16
8時間に延長して実施し、実施例18、19、20では
トルエンのそれぞれ1mL、2mL、5mLの存在下で
実施した。また、いずれの樹脂も淡黄色粘稠な樹脂であ
り、原料と比較して特に着色は進行していなかった。
【0028】
【表1】
【0029】以上の実施例より、得られるポリエステル
は、製造方法の違いによって分子量や構造が異なること
が明らかとなった。
【0030】
【発明の効果】本発明により、穏和な条件で合成でき、
ゲル化を生じることがなく、各種有機溶剤に対する溶解
性に優れた分岐状のポリエステルが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B050 CC07 CC10 LL05 4J029 AA01 AB04 AE11 AE18 CA00 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CC04A CC05A CC06A CD03 CG06 DA03 FB01 FB02 FC03 FC36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸あるいはジカルボン酸誘導
    体、1分子中に水酸基を3個以上含有する化合物、およ
    びモノカルボン酸を加水分解酵素の存在下で反応させて
    なるポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】加水分解酵素がリパーゼである請求項1記
    載のポリエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】1分子中に水酸基を3個以上含有する化合
    物がグリセリンである請求項1または2記載のポリエス
    テルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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