JP2001314830A - 廃棄物処分場で使用される滑り止め機能付き保護マット - Google Patents

廃棄物処分場で使用される滑り止め機能付き保護マット

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JP2001314830A JP2000137377A JP2000137377A JP2001314830A JP 2001314830 A JP2001314830 A JP 2001314830A JP 2000137377 A JP2000137377 A JP 2000137377A JP 2000137377 A JP2000137377 A JP 2000137377A JP 2001314830 A JP2001314830 A JP 2001314830A
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Kenji Jimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮水シートの機能を損なわず、またゴミの大
量発生を招かない、優れた滑り止め機能を備えた保護マ
ット(10)を提供すること。 【解決手段】 廃棄物処分場に敷設される遮水シートの
上面に載置して当該遮水シートを保護するための滑り止
め機能付き保護マット(10)であって、所定厚みを有
する不織布(12)と、不織布(12)の表裏いずれか
一方に接合され一体化された滑り止め層とを備え、滑り
止め層が、熱可塑性樹脂重合体よりなる直径約0.5〜
2mmの連続線条体(16)の多数本が互いに交差しな
がら各々水平方向に不規則に湾曲して一方側から他方側
に向けて延びるとともに、多数本の連続線条体(16)
は互いに交差するポイントにおいて融着されてなる平面
網状体(14)からなる保護マット(10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物処分場にて
使用される滑り止め機能付き保護マット(以下、単に
「保護マット」ともいう)に関し、詳しくは、廃棄物処
分場(一般廃棄物処分場、産業廃棄物最終処分場等)に
敷設される遮水シートの上面に載置して当該遮水シート
が外的圧力や太陽光線(紫外線を含む)などにより損傷
しないように保護するための滑り止め機能付き保護マッ
トに関し、更に詳しくは、斜度40度以上でも滑り落ち
ないといった優れた滑り止め機能を備えた保護マットに
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】廃棄物処
理場は、地盤に掘られた穴によって形成され、処理場の
略全域に遮水シートを敷設し、その上から当該遮水シー
トを保護すべく不織布を重ね合わせるのが一般的であ
る。
【0003】しかしながら、従来、処理場における傾斜
面で、遮水シートの上面に敷設した不織布が滑り落ちる
といった問題が多発したため、この問題を解消すべく、
次のような手段が採られた。すなわち、遮水シートの上
に不織布を敷設したのち、アンカーピンを所定間隔ごと
に打ち込んで滑り落ち防止を期待するといった手段が採
られた。これにより一応、遮水シート上の保護マット
(不織布)が滑り落ちるといった問題は解消されるもの
の、ピンの打ち込みにより遮水シートの機能が損なわれ
るといった新たな問題が発生した。
【0004】そのため、アンカーピンに使用に代えて次
のような手法が採られた。すなわち、不織布の裏面(遮
水シートと当接する側の面)に粘着加工を施し、この粘
着力(接着力)を利用して不織布の滑り止めを防止する
手法が採られた。
【0005】しかしながら、この方法を採ることにより
離形紙が必要となり、施工時において、不織布を敷設す
る度ごとに離形紙を剥がす必要があるため作業能率が低
下するといった問題もさることながら、大量のゴミ(剥
がされた離形紙)が発生するといった大きな社会問題を
招いた。
【0006】[発明の目的]本発明は、上記の実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、遮水シートの機
能を損なわず、またゴミの大量発生を招かない、優れた
滑り止め機能を備えた保護マットを提供するところにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の保護マ
ットは、廃棄物処分場に敷設される遮水シートの上面に
載置して当該遮水シートを保護するための滑り止め機能
付き保護マットであって、所定厚みを有する不織布と、
前記不織布の表裏いずれか一方に接合され一体化された
滑り止め層とを備え、前記滑り止め層が、熱可塑性樹脂
重合体よりなる直径約0.5〜2mmの連続線条体の多
数本が互いに交差しながら各々水平方向に不規則にある
いは規則的に屈曲あるいは湾曲して延びるとともに前記
多数本の連続線条体は互いに交差するポイントにおいて
融着されてなる平面網状体からなるものである。
【0008】請求項2に記載の保護マットは、廃棄物処
分場に敷設される遮水シートの上面に載置して当該遮水
シートを保護するための滑り止め機能付き保護マットで
あって、所定厚みを有する不織布と、前記不織布の表裏
いずれか一方に形成された滑り止め層とを備え、前記滑
り止め層が、所定の幅寸法を以て塗布された複数列の軟
質合成樹脂成形体よりなり、前記した1列の軟質合成樹
脂成形体と、これと隣り合う他の列の軟質合成樹脂成形
体との間に、当該軟質合成樹脂成形体が付与されていな
いか、あるいは塗工厚みを比較的薄くした粗なる部分が
存在してなるものである。
【0009】請求項3に記載の保護マットは、廃棄物処
分場に敷設される遮水シートの上面に載置して当該遮水
シートを保護するための滑り止め機能付き保護マットで
あって、所定厚みを有する不織布と、前記不織布の表裏
いずれか一方に接合され一体化された滑り止め層とを備
え、前記滑り止め層が、起毛加工を施すことにより毛羽
立ちを多くして摩擦抵抗を高めた他の不織布からなるも
のである。
【0010】請求項4に記載の保護マットは、請求項3
記載の保護マットにおいて、前記不織布と前記他の不織
布がニードルパンチ法によって互いに一体化されてなる
ものである。
【0011】請求項5に記載の保護マットは、廃棄物処
分場に敷設される遮水シートの上面に載置して当該遮水
シートを保護するための滑り止め機能付き保護マットで
あって、表裏いずれか一方に熱硬化性樹脂を塗装した所
定厚みを持つ不織布からなり、前記熱可塑性樹脂の塗装
は、前記不織布における樹脂塗装面側の繊維が当該樹脂
により被覆される程度であって、前記不織布における樹
脂塗装面側の繊維間空隙が当該樹脂により閉塞されない
程度であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】不織布 本発明の保護マットを構成する不織布は、遮水シートの
保護、具体的には外的圧力や紫外線等によって遮水シー
トが損傷するのを防ぐ目的で、当該遮水シートの上面に
敷設される。
【0013】前記不織布としては、ポリエステル、ポリ
プロピレンなどの化学合成繊維からなる長繊維、短繊維
を、ニードルパンチング製法、スパンボンド製法、バイ
ンダーによる接合製法などによって製造された、目付4
00〜1700g/cmの不織布、反毛フエルトが挙
げられるが、これによって限定されるものではない。た
だ、前述したような役割を担うため、500N以上の高
い貫入抵抗性を有しているものや、遮光性、耐候性、遮
蔽性、耐久性に優れているものがより好適に用いられ
る。
【0014】その厚みとしては、使用する廃棄物処分場
の性質や規模により変わるので一概には言えないが、例
えば厚み5mm〜5cmである。
【0015】滑り止め層 上記不織布の表裏いずれか一方に取着され一体化される
滑り止め層としては、 (1)熱可塑性樹脂重合体よりなる直径約0.5〜2m
mの連続線条体の多数本が互いに交差しながら各々水平
方向に不規則に屈曲あるいは湾曲して一方側から他方側
に向けて延びるとともに前記多数本の連続線条体は互い
に交差するポイントにおいて融着されてなる平面網状体
からなるもの (2)所定の幅寸法を以て、例えば互いに平行に塗布さ
れた複数列の軟質合成樹脂成形体よりなりもの (3)起毛加工処理を施すことにより積極的に毛羽立ち
を多くして摩擦抵抗を高めた他の不織布からなるもの、 (4)表裏いずれか一方に熱硬化性樹脂を塗装し硬化さ
せてなる塗膜物よりなりもの、が挙げられる。
【0016】上記(1)の滑り止め層において使用され
る熱可塑性樹脂重合体としては、成形後において軟質で
ゴム的性質(弾性体としての性質)を備えていることが
好適であり、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチ
ル−アクリル酸三元共重合体などが挙げられる。これら
の重合体の単独または2種以上の混合物の溶融物を不織
布の一方の面に紡出して、不織布上に連続線条体の多数
本を形成するわけであるが、この際、当該連続線条体の
直径は0.5mm〜2mmの範囲に抑える必要がある。
連続線条体の直径が0.5mm未満の場合には、紡糸孔
(紡出孔)の目詰まりが生じやすく紡糸工程が円滑に行
なわれなくなり、また不織布の上に紡出した際に当該不
織布の内部に入り込んでしまい、滑り止め機能がそれほ
ど期待できない場合が生じるおそれが十分にある。連続
線条体の直径が2mmを超える場合、必要以上に樹脂量
が多くなって不経済を招くというばかりか、不織布にお
ける滑り止め層側の平滑性が著しく損なわれ、滑り止め
機能に支障を来す可能性がある。なお、より好ましい範
囲は直径1〜2mmである。
【0017】また、上記連続線条体の多数本によって不
織布の面上に平面網状体が形成するわけであるが、当該
平面網状体の目付は、例えば300〜600g/m
あることが、滑り止め機能が最大限に発揮されるという
理由で好ましい。
【0018】上記構成の(1)の滑り止め層にあって
は、不織布の面上において、連続線条体の多数本が互い
に交差しながら各々水平方向に不規則に屈曲あるいは湾
曲して一方側から他方側に向けて延びるとともに前記多
数本の連続線条体は互いに交差するポイントにおいて融
着された平面網状体が形成されているので、この滑り止
め層を遮水シートの上面に加圧することにより平面網状
体における網目の部分が遮水シートの上面に対して吸盤
のように働き、多数本の連続線条体自身による滑り止め
効果と相俟って、遮水シートと保護マットとが互いにし
っかりと吸着してズレ(滑り落ち)が防止できる。
【0019】上記(2)の滑り止め層において使用され
る合成樹脂としては、成形後において軟質でゴム的性質
(弾性体としての性質)を備えていることが好適であ
り、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸
エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル−アク
リル酸三元共重合体などが挙げられる。この(2)の滑
り止め層は、上述したように、所定の幅寸法を以て、例
えば互いに平行に塗布された複数列の軟質合成樹脂成形
体よりなるものであるが、塗装の際、前記した1列の軟
質合成樹脂成形体と、これと隣り合う他の列の軟質合成
樹脂成形体との間に、該軟質合成樹脂成形体が付与され
ていないかあるいは塗工厚みを比較的薄くした“粗なる
部分”を存在させる必要がある。
【0020】このような構造の滑り止め層を備えた保護
マットを遮水シートの上面に加圧することにより、複数
列の軟質合成樹脂成形体の中間に存在する“粗なる部
分”が遮水シートの上面に対して吸盤のように働き、多
数列の軟質合成樹脂成形体自身による滑り止め効果と相
俟って、遮水シートと保護マットとが互いにしっかりと
吸着してズレ(滑り落ち)が防止できる。
【0021】前記軟質合成樹脂成形体の厚みとしては、
例えば0.5mm〜2mmであり、軟質合成樹脂成形体
の1列分の幅寸法としては、例えば5mm〜5cmであ
り、前記“粗なる部分”の幅寸法は、例えば0.5mm
〜5mm程度である。
【0022】上記(3)の滑り止め層は、前述したよう
に、積極的に毛羽立ちを多くして摩擦抵抗を高めた他の
不織布からなり、この不織布を前記不織布の下面に接合
(重合)して保護マットを形成するわけであるが、毛羽
立ちを多くすれば、繊維自身の、遮水シート上面に対す
るロック効果(係止効果)が上昇(向上)し、これによ
り優れた滑り止め機能が発揮する。従って、滑り止め層
を持たせる不織布の繊維径を比較的大きくすることが好
適である。
【0023】なお、毛羽立ちを多くする方法としては、
例えば既存の不織布の片面を、針のような先の尖ったも
ので数回にわたり引っ掻く方法などが挙げられる。
【0024】また、滑り止め層を構成する不織布と、保
護マット本体を構成する不織布との接合方法としては特
に限定はなく、接着剤による接合方法を採ってもよい
が、強固に接合することができるという理由で、互いを
ニードルパンチングにより接合することが好ましい。
【0025】上記(4)の滑り止め層に関し、不織布に
塗装する熱可塑性樹脂としては特に限定はなく、例えば
ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン
−メタクリル酸メチル−アクリル酸三元共重合体などが
挙げられる。
【0026】不織布に対する樹脂の塗布量としては、前
記不織布における樹脂塗装面側の繊維が当該樹脂により
被覆される程度であって、前記不織布における樹脂塗装
面側の繊維間空隙が当該樹脂により閉塞されない程度で
あり、具体的には、およそのところ、200〜400g
/mである。
【0027】上記樹脂の単独または2種以上の混合物
を、不織布の一方の面全域あるいは略全域に対して、例
えばスプレー塗装し、のち硬化させることにより、不織
布における塗布した側の各繊維が当該樹脂により被覆さ
れ、これにより、前記塗装物により剛性を確保した不織
布の繊維群が遮水シート上面に対するロック効果(係止
効果)が上昇(向上)し、これにより優れた滑り止め機
能を発揮する。
【0028】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0029】実施例1 本発明の保護マット(10)の一例を図1に示す。図に
示されているように、保護マット(10)は不織布(1
2)と平面網状体(14)により構成されている。すな
わち、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)の多数の連続線条体(16)によって形成された平
面網状体(14)が、不織布(12)の片面側に接合
(熱融着)され、当該平面網状体(14)によって滑り
止め層が形成されている。
【0030】上記構成の保護マット(10)は、例えば
図2に略示した装置を用いることによって能率的に製造
することができる。すなわち、図示したように、一方向
に向けて走行する無端ベルトを備えた搬送体(20)の
上に、長尺状の不織布(12)が載せられながら同方向
に走行している。
【0031】符号(22)は、走行する不織布(12)
の上方に設けられた紡糸口金であり、その下面におい
て、紡糸孔(図示せず。孔径は例えば、0.5mm、1
mm)の多数が5mmピッチで幅方向に複数列設されて
いる。この紡糸孔から、熱可塑性樹脂の溶融物、例えば
EVAの溶融物が連続線条体(16)として紡出され、
下方に向けて自然落下する。なお、無端ベルトを備えた
搬送体(20)は、上記した紡出連続線条体(16)の
落下速度よりも遅い速度で移動している。これにより、
紡糸孔から落下する紡出連続線条体(16)の多数本
が、走行する不織布(12)の上面にて、互いに湾曲
し、交差(交絡)しながらそれぞれ不規則な形状を描い
て順次集積される。
【0032】不織布(12)の上に網状に落下した紡出
連続線条体(16)の多数本は次第に固化するわけであ
るが、完全に固化する前に、不織布(12)上の紡出連
続線条体(16)の多数本を加圧ロール(26)によっ
て加圧し、各連続線条体(16)自身が持つ接着力で以
て不織布(12)に当該線条体を圧着するとともに連続
線条体(16)を扁平化し、平面網状体(14)として
形成せしめる。その際、交差点において互いに自己融着
する。これにより、不織布(12)と平面網状体(1
4)が一体化した保護マット(10)が得られる。
【0033】上記実施例では、連続線条体(16)の多
数本を不規則に湾曲させたが、これに限らず、図3に示
すように、規則的に湾曲あるいは屈曲させてもよい。
【0034】実施例2 図4、図5に示すように、本発明の保護マット(10)
本体を構成する不織布(12)の裏面に対し、幅15m
m、厚み1mmで以て軟質合成樹脂(EVA)を、従来
公知の方法により複数列塗工して硬化させ、不織布(1
2)の裏面上に複数列のEVA成形体(28)を得た。
このとき、1列のEVA成形体(28)と、これと隣り
合う他の列のEVA成形体(28)との間に、当該EV
A成形体(28)が付与されていない粗なる部分(3
0)を、溝状に存在させた。この粗なる部分(30)の
幅は、本実施例において1mmとした。
【0035】なお、本実施例では、EVA成形体(2
8)の各列を直線状に設けたが、これに限らず、図6に
示すように、(a)各々を蛇行させても良いし、(b)
各々をL字状に屈曲させてもよい。もちろん、いずれの
場合にも、1列のEVA成形体(28)と、これと隣り
合う他の列のEVA成形体(28)との間に、当該EV
A成形体(28)が付与されていない粗なる部分(3
0)を溝状に設ける。
【0036】実施例3 本発明の保護マット(10)本体を構成する不織布(1
2)とは別に不織布を用意し、この不織布の一方の面に
対し、多数本の金属針が植設された剣山状の起毛具を用
いて数回引っ掻き加工(起毛加工)を行なった。これに
より、前記した別の不織布の片面における繊維の立ち上
がり(毛羽立ち)が多くなった。
【0037】その後、上記構成の不織布を、保護マット
本体を構成する不織布(12)と重ね合わせ(起毛加工
を施した側を外側にして重ねあわせ)、ニードルパンチ
法によって両不織布を一体化した。
【0038】実施例4 本発明の保護マット(10)本体を構成する不織布(1
2)の片面全域にEVAをスプレー塗装し、これにより
保護マット(10)を製造した。この際、EVAの塗装
は、不織布(12)における樹脂塗布面側の繊維が当該
樹脂により被覆される程度であって、不織布(12)に
おける樹脂塗布面側が当該樹脂により閉塞されない程度
とした。具体的には、不織布(12)の片面全域に対
し、EVA200〜400g/cmをスプレー塗装し
た。
【0039】なお、スプレー塗装に代えてロール塗装を
行ってもよく、それ以外の塗装方法でも構わないが、不
織布(12)における樹脂塗装面側の繊維間空隙が当該
樹脂により閉塞されない程度に塗装する必要があるの
で、どちらかといえばスプレー塗装が最適である。
【0040】保護マットの敷設施工 上記の実施例1〜4で得られた保護マット(10)の敷
設状態を図7に示す。図7に示すように、廃棄物処理場
は、予め地盤に掘られた穴の上に、遮水シート(S)を
敷設し、その上から当該遮水シート(S)を保護すべく
保護マット(10)を重ね合わせることにより構築され
る。
【0041】
【発明の効果】本発明により、遮水シートの機能を損な
わず、またゴミの大量発生を招かない、優れた滑り止め
機能を備えた保護マットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護マットの一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】前図の保護マットの一製造装置を示す略示説明
図である。
【図3】他の保護マットを示す斜視図である。
【図4】さらに他の実施例を示す斜視図である。
【図5】前図におけるV−V線断面図である。
【図6】さらに他の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明の保護マットを敷設した状態を示す部分
拡大略示説明図である。
【符号の説明】
10……保護マット 12……不織布 14……平面網状体 16……連続線条体 28……EVA成形体 30……粗なる部分 S……遮水シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 雅敏 大阪府泉大津市宮町12番23号株式会社田中 内 (72)発明者 中井 清和 大阪府泉大津市宮町12番23号株式会社田中 内 (72)発明者 村上 豊 大阪府泉大津市宮町12番23号株式会社田中 内 (72)発明者 品川 隆宣 大阪府泉大津市宮町12番23号株式会社田中 内 (72)発明者 西河 紀男 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 (72)発明者 岩本 憲三 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 (72)発明者 武藤 治太 大阪府大阪市中央区久太郎町3丁目6番8 号 大和紡績株式会社内 (72)発明者 寺田 泰昌 大阪府大阪市中央区久太郎町3丁目6番8 号 大和紡績株式会社内 (72)発明者 北川 洋 兵庫県加古郡播磨町古宮877番地 ダイワ ボウポリテック株式会社播磨研究所内 (72)発明者 地本 健二 兵庫県加古郡播磨町古宮877番地 ダイワ ボウポリテック株式会社播磨研究所内 Fターム(参考) 4D004 AC07 BB05 BB10 DA02 DA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物処分場に敷設される遮水シートの上
    面に載置して当該遮水シートを保護するための滑り止め
    機能付き保護マットであって、 所定厚みを有する不織布と、 前記不織布の表裏いずれか一方に接合され一体化された
    滑り止め層とを備え、 前記滑り止め層が、熱可塑性樹脂重合体よりなる直径約
    0.5〜2mmの連続線条体の多数本が互いに交差しな
    がら各々水平方向に不規則にあるいは規則的に屈曲ある
    いは湾曲して延びるとともに前記多数本の連続線条体は
    互いに交差するポイントにおいて融着されてなる平面網
    状体からなることを特徴とする廃棄物処分場で使用され
    る滑り止め機能付き保護マット。
  2. 【請求項2】廃棄物処分場に敷設される遮水シートの上
    面に載置して当該遮水シートを保護するための滑り止め
    機能付き保護マットであって、 所定厚みを有する不織布と、 前記不織布の表裏いずれか一方に形成された滑り止め層
    とを備え、 前記滑り止め層が、所定の幅寸法を以て塗布された複数
    列の軟質合成樹脂成形体よりなり、 前記した1列の軟質合成樹脂成形体と、これと隣り合う
    他の列の軟質合成樹脂成形体との間に、当該軟質合成樹
    脂成形体が付与されていないか、あるいは塗工厚みを比
    較的薄くした粗なる部分が存在してなることを特徴とす
    る廃棄物処分場で使用される滑り止め機能付き保護マッ
    ト。
  3. 【請求項3】廃棄物処分場に敷設される遮水シートの上
    面に載置して当該遮水シートを保護するための滑り止め
    機能付き保護マットであって、 所定厚みを有する不織布と、 前記不織布の表裏いずれか一方に接合され一体化された
    滑り止め層とを備え、 前記滑り止め層が、起毛加工を施すことにより毛羽立ち
    を多くして摩擦抵抗を高めた他の不織布からなることを
    特徴とする廃棄物処分場で使用される滑り止め機能付き
    保護マット。
  4. 【請求項4】請求項3記載の保護マットにおいて、 前記不織布と前記他の不織布がニードルパンチ法によっ
    て互いに一体化されてなることを特徴とする廃棄物処分
    場で使用される滑り止め機能付き保護マット。
  5. 【請求項5】廃棄物処分場に敷設される遮水シートの上
    面に載置して当該遮水シートを保護するための滑り止め
    機能付き保護マットであって、 表裏いずれか一方に熱硬化性樹脂を塗装した所定厚みを
    持つ不織布からなり、前記熱可塑性樹脂の塗装は、前記
    不織布における樹脂塗装面側の繊維が当該樹脂により被
    覆される程度であって、前記不織布における樹脂塗装面
    側の繊維間空隙が当該樹脂により閉塞されない程度であ
    ることを特徴とする廃棄物処分場で使用される滑り止め
    機能付き保護マット。
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