JP2001313506A - アンテナ方向設定方法及び衛星放送受信用アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ方向設定方法及び衛星放送受信用アンテナ装置

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JP2001313506A
JP2001313506A JP2000129825A JP2000129825A JP2001313506A JP 2001313506 A JP2001313506 A JP 2001313506A JP 2000129825 A JP2000129825 A JP 2000129825A JP 2000129825 A JP2000129825 A JP 2000129825A JP 2001313506 A JP2001313506 A JP 2001313506A
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arm
satellite
antenna
angle
satellite broadcast
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JP2000129825A
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Shozo Fujita
正三 藤田
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衛星放送を行う複数の静止衛星を切り替えて
受信する場合に、容易に指向方向を変更することがで
き、また、自動駆動機構を用いて設定する場合にも、1
軸の駆動機構で安価に製作ができる。 【解決手段】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体4
と、該支持体に回動可能に取着され、かつ軸方向に回転
自在な機構を有するアーム7A、7Bと、該アームに取
着されたアンテナ本体1と、前記アームの長手方向が地
軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整するための
アーム傾斜角調整手段6Aと、静止衛星軌道を指向する
前記アンテナ本体の方向と前記アームとのなす角度を調
整するための角度調整機構6Bと、前記アンテナを指向
させるために前記可動アームをその軸回りに回転させる
駆動部材7Cとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放送衛星からの
衛星放送を受けるアンテナの方向設定方法及び受信用ア
ンテナ装置に関し、特に、複数の放送衛星に指向するた
めのアンテナ方向設定が簡単にできるアンテナ方向設定
方法及び衛星放送受信用アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の衛星放送受信用アンテナ装置につ
いて図面を参照して説明する。図5は従来の衛星放送受
信用アンテナ装置の構成を示す模式図である。同図に示
すように、従来の衛星放送受信用アンテナであるオフセ
ット型パラボラアンテナでは、一次放射器2を設けたア
ンテナ1がマウント部3を介してポール4に回動自在に
取り付けられている。また、ポール4は、アンテナを固
定して設置するために、例えば垂直にして基台5に固定
されるが、ベランダの支柱など垂直な他の固定物体に取
り付けるようにしてもよい。
【0003】このような従来の衛星放送受信用アンテナ
装置は、放送衛星を指向した設置をするためには、設置
地点で真北を0度として時計方向に回転させて表わす方
位角を合わせる機構(実際には、アンテナがその方向に
向くようにアンテナの支持ポールを回転させて置くの
み)と、水平面から上を見上げる仰角を合わせる機構の
みを有するものである。そして、希望する放送衛星の方
向にアンテナを向けるためには、設置場所での方位角と
仰角をその希望する特定の放送衛星に向けて調整するこ
とで、設置を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来例
には、次のような問題点がある。第一の問題点は、方位
角と仰角のみを調整する機構を有する衛星放送受信用ア
ンテナ装置では、他の衛星放送を受信するために別の放
送衛星を指向させる場合に、その衛星に向けて方位角と
仰角の2つの角度を動かして再設定し直さなければなら
ない欠点があった。
【0005】第二の問題点は、二つ以上の放送を行う異
なる放送衛星を時間帯により指向方向を切り替えて受信
したい場合でも、上述の再設定に時間がかかるため、実
際にはアンテナ装置を衛星の数だけ設置することとな
り、それだけの設置場所と費用とを必要とする欠点があ
った。また、駆動機構を設けて自動的にアンテナの方向
設定をするには、方位角の駆動機構と仰角の駆動機構と
の2つが必要であるため機構的に複雑な構成となり、ま
た非常に高価な装置となるため、一般家庭用の衛星放送
受信用アンテナ装置としては実用的でないという欠点が
あった。
【0006】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、複数の衛星放送を行う異なる放送衛星を時間帯
により切り替えて受信する場合に、容易にアンテナの指
向方向を変更することのできるアンテナ方向設定方法及
び衛星放送受信用アンテナ装置を提供することを目的と
している。
【0007】また、この発明は、複数の衛星放送を行う
異なる放送衛星を時間帯により切り替えて受信する場合
に、駆動機構を設けて自動的に設定する場合にも、一つ
(1軸)の駆動機構のみを設けることで済むので安価に製
作が可能となる衛星放送受信用アンテナ装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、静止衛星から送られてくる
衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテナ方向設定方
法であって、支持体に回動可能に取着され、かつアンテ
ナ本体を取着したアームの長さ方向が地軸の向きと平行
になるようにアームの傾斜角を調整することを特徴とす
る衛星放送受信用アンテナ方向設定方法である。請求項
2の発明は、静止衛星から送られてくる衛星放送を受信
する衛星放送受信用アンテナ方向設定方法であって、支
持体に回動可能に取着され、かつアンテナ本体を取着し
たアームの長さ方向が地軸の向きと平行になるようにア
ームの傾斜角を調整し、また前記アンテナ本体を静止衛
星軌道上の任意の衛星に指向させるために前記可動アー
ムをその軸回りに回転させることを特徴とする衛星放送
受信用アンテナ方向設定方法である。
【0009】また、請求項3の発明は、静止衛星から送
られてくる衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテナ
装置であって、支持体と、該支持体に回動可能に取着さ
れたアームと、該アームに取着されたアンテナ本体と、
前記アームの長手方向が地軸と平行となるようにアーム
の傾斜角を調整するためのアーム傾斜角調整手段とを有
することを特徴とする衛星放送受信用アンテナ装置であ
る。
【0010】請求項4の発明は、静止衛星から送られて
くる衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテナ装置で
あって、支持体と、該支持体に回動可能に取着され、か
つ軸方向に回転自在な機構を有するアームと、該アーム
に取着されたアンテナ本体と、前記アームの長手方向が
地軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整するため
のアーム傾斜角調整手段とを有し、前記アンテナ本体を
静止衛星軌道上の任意の衛星に指向させるために前記ア
ームをその軸回りに回転させることを特徴とする衛星放
送受信用アンテナ装置である。
【0011】請求項5の発明は、静止衛星から送られて
くる衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテナ装置で
あって、支持体と、該支持体に回動可能に取着され、か
つ軸方向に回転自在な機構を有するアームと、該アーム
に取着されたアンテナ本体と、前記アームの長手方向が
地軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整するため
のアーム傾斜角調整手段と、静止衛星軌道を指向する前
記アンテナ本体の方向と前記アームとのなす角度を調整
するための角度調整機構と、前記アンテナ本体を静止衛
星軌道上の任意の衛星に指向させるために前記可動アー
ムをその軸回りに回転させる駆動部材とを有することを
特徴とする衛星放送受信用アンテナ装置である。
【0012】さらに、請求項6の発明は、静止衛星から
送られてくる衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテ
ナ装置であって、支持体と、該支持体に回動可能に取着
され、かつ軸方向に回転自在な機構を有するアームと、
該アームに取着されたアンテナ本体と、前記アームの長
手方向が地軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整
するためのアーム傾斜角調整手段とを有する衛星放送受
信用アンテナ装置において、前記アンテナ本体を静止衛
星軌道上の任意の放送衛星に指向する目標角度になるよ
うに前記アームを回転制御する駆動制御手段を備えるこ
とを特徴とする衛星放送受信用アンテナ装置である。
【0013】請求項7の発明は、静止衛星から送られて
くる衛星放送を受信する衛星放送受信用アンテナ装置で
あって、支持体と、該支持体に回動可能に取着され、か
つ軸方向に回転自在な機構を有するアームと、該アーム
に取着されたアンテナ本体と、前記アームの長手方向が
地軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整するため
のアーム傾斜角調整手段と、静止衛星軌道を指向する前
記アンテナ本体の方向と前記アームとのなす角度を調整
するための角度調整機構とを有する衛星放送受信用アン
テナ装置において、前記アームの回転角度を検出する追
尾受信機と、該追尾受信機が検出した回転角度に対して
目標角度からの角度誤差に応じた制御信号電圧を発生す
る角度誤差信号発生回路と、該角度誤差信号発生回路か
らの電圧出力に基いて前記アームを静止衛星軌道上の任
意の放送衛星を指向する目標角度になるように回転制御
する駆動サーボモータを備えることを特徴とする衛星放
送受信用アンテナ装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。先ず、この発明のアンテナ方向設定の
原理について図面を参照して説明する。
【0015】図2はこの発明のアンテナ方向設定の原理
を説明するための説明図であり、地球E上の緯度φにあ
る或るアンテナ設置地点Pからその真南(方位角180
度)の上空36,000kmの高度にある静止衛星軌道
Tを指向した場合の上記地点Pの経度で切断した断面を
示している。
【0016】同図において、Tは地球Eの赤道上空3
6,000kmの高度にある静止衛星軌道、Vはアンテ
ナ設置地点Pで下ろした鉛直線、Zは地球Eが自転する
地軸、zはアンテナ設置地点Pを通り地軸Zに平行な軸
線、αは鉛直線Vと地軸に平行な軸線zとのなす角度、
βはアンテナ設置地点Pからその真南にある静止衛星軌
道Tを指向した場合の軸線zとのなす角度、Aはアンテ
ナ設置地点Pから軸線zと赤道面との交点までの距離、
Bは前述の交点から静止衛星軌道Tまでの距離、Rは地
球中心から衛星軌道Tまでの距離、rは地球の半径であ
る。
【0017】いま、図2において、アンテナ設置地点P
の緯度(赤道面と鉛直線Vとのなす角度)を角度φとする
と、設置地点Pを通る直線であって鉛直線Vとのなす角
度αが(90°−φ)になるような直線は、地軸Zに平行
な軸線zとなることがわかる。また、アンテナ設置地点
Pからその真南にある静止衛星軌道Tを指向した場合の
軸線zとのなす角度がarctan{(R−r・cos
φ)/r・sinφ}となるように調整する。この角度
arctan{(R−r・cosφ)/r・sinφ}が
角度βに相当する。
【0018】次ぎに、静止衛星軌道Tを指向した場合の
軸線zとのなす角度βを保持した状態で、軸線zを軸周
りに360度に亘り回転するだけで、静止衛星軌道上に
静止する複数の放送衛星を実用上問題ない誤差の範囲内
で指向させることができる。続いて、複数の放送衛星を
実用上問題ない誤差の範囲内で指向させることについて
説明する。図3は、図2を北極側から地軸に平行に見た
図であり、この発明のアンテナ方向設定の原理に基く結
果を示すものである。
【0019】図3において、Tは静止衛星軌道、Sは図
2に示す軸線zを軸中心で回転させた場合のアンテナ設
置地点Pからの指向方向と赤道面との交点の軌跡を示す
交線である。図3からわかる様に、角度βを保持した状
態で軸線zの周りに回転させた場合、指向方向と赤道面
との交点の軌跡を示す交線Sは、ほぼ静止衛星軌道Tと
重なること、すなわち、静止衛星軌道上にある任意の放
送衛星を、実用上問題のない精度で、指向させることが
できることがわかる。
【0020】このように、この発明のアンテナ方向設定
の原理によれば、静止衛星軌道に指向させたアンテナを
地軸に平行な軸で回転させると、その指向方向はほぼ静
止衛星軌道上にある任意の放送衛星に指向できることを
利用して、従来の静止衛星用受信アンテナの支持機構に
アンテナの回転軸を地軸と平行にするための半固定角度
調整機構を設けることにより、アンテナの設置時の調整
を容易にすることができる。また、他の放送衛星にアン
テナを指向させたい場合は、半固定角度調整機構の調整
はそのままにして、地軸に平行にしたアンテナの回転軸
をその周りに回転するだけで容易に指向させることがで
きる。
【0021】◇第1実施例 この発明の第1実施例について図面を参照して詳細に説
明する。図1は、この発明の第1実施例である衛星放送
受信用アンテナ装置の構成を示す模式図である。図1に
おいて、一次放射器2を設けたアンテナ1は、マウント
部3を介して可動軸8Bによって回転軸杆7Bに対して
回動自在に取り付けられている。また、マウント部3と
回転軸杆7Bとの間には、アンテナ1の方向と回転軸杆
7Bとのなす角を調整する半固定角度調整機構6Bが設
けられている。回転軸杆7Bは回転支持機構7に連結さ
れ、回転支持機構7によって直線状に連なる支持杆7A
に対して軸回りに回転自在に構成されている。回転支持
機構7は、アンテナ1を指向させるためにその軸回りに
回転させる駆動部材7Cを有している。支持杆7Aの他
端は可動軸8Aによってポール4に対して回動自在に取
り付けられる。支持杆7Aとポール4との間には、ポー
ル4と支持杆7Aとのなす角を調整する半固定角度調整
機構6Aが設けられている。なお、半固定角度調整機構
としては、模式的にネジ機構を図示したが、これに限る
ことなくそれぞれに機能する周知の技術手段を用いれば
足りる。回転支持機構についてもブロックとして図示し
たが同様である。また、ポール4は、アンテナを固定し
て設置するために、垂直にして基台5に固定されるが、
地中に埋設するようにしてもよい。アンテナを垂直に安
定して固定できるものであれば、ポールに代えてベラン
ダの支柱など垂直な他の固定物体でも事足りる。
【0022】第1実施例の衛星放送受信用アンテナ装置
における方向設定について、図面を参照して説明する。
先ず、図1を参照すると、衛星放送受信用アンテナ1の
方向設定、あるいは設置後の安定な受信を維持するため
には、先ず、ポール4が垂直になっていなければならな
い。このためポール4の垂直出しは、水準器や下振りを
使い、慎重に行うことが大切である。ここで、ポール4
が鉛直線Vに対応するものである。
【0023】次ぎに、図2を参照して、アンテナを設置
する地点Pの緯度を角度φとするとき、半固定角度調整
機構6Aを操作してポール4(鉛直線V)と一連の支持杆
7A、回転軸杆7Bとのなす角度が(90°−φ)になる
ように調整することにより、一連の支持杆7A、回転軸
杆7Bは地軸Zに平行な軸線zに対応するものとなる。
また、角度(90°−φ)が角度αに相当する。なお、ポ
ールは、必ずしも垂直な物体に取り付ける必要はなく、
取り付ける部位が垂直でなくてもポールと垂直線とのな
す角度が判明すれば、その角度分を補償すれば済むこと
である。
【0024】また、半固定角度調整機構6Bを操作して
回転軸杆7B(軸線z)とアンテナ1の方向のなす角度を
arctan{(R−r・cosφ)/r・sinφ}と
なるように調整することにより、アンテナ設置地点Pか
らその上空にある静止衛星軌道Tを指向した場合の軸線
zとのなす角度βを設定したことになる。
【0025】続いて、軸回りに回転させる駆動部材7C
の操作で回転支持機構7の回転軸杆7Bをその軸周りに
回転させることにより、回転軸杆7Bに取り付けた衛星
放送受信用アンテナを静止衛星軌道上の所望の放送衛星
に対して実用上問題無い誤差の範囲内で指向させること
ができる。
【0026】これにより前述したとおり、図3に示すよ
うに、回転軸杆7Bをその軸周りに回転させた場合、ア
ンテナ1の指向方向と赤道面との交点の軌跡Sは、ほ
ぼ、静止衛星軌道Tと重なること、すなわち、静止衛星
軌道上にある任意の放送衛星に対して、実用上問題のな
い精度で、指向させることができる。
【0027】このように、第1実施例の衛星放送受信用
アンテナ装置は、アンテナを取り付けた回転軸杆を地軸
と平行にするための角度調整機構を有することにより、
アンテナの指向方向を設置場所の緯度をパラメータとし
て、回転軸杆が地軸に平行になる角度を最初に半固定し
て設定すれば、その後は回転軸杆の周りを軸回転させる
だけで、アンテナを視野内にある静止衛星軌道上の任意
の衛星に指向させることができる。
【0028】◇第2実施例 次ぎに、この発明の第2実施例について図面を参照して
説明する。第2実施例は、第1実施例の衛星放送受信用
アンテナ装置の方向設定について、自動的に駆動制御す
るものである。図4は、この発明の第2実施例である衛
星放送受信用アンテナ装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0029】図4において、11はアンテナ1の回転軸
が実際に駆動された回転角度を検出するモノパルス方式
またはレベル検出方式の追尾受信機、12は追尾受信機
11が検出した実際の回転角度に対して目標角度からの
角度誤差に応じた制御信号電圧を発生する角度誤差信号
発生回路、13は衛星放送用アンテナ1の回転軸を駆動
するために設けられ、角度誤差信号発生回路12が出力
する角度誤差に応じた制御信号電圧に基いて、アンテナ
1の回転軸を目標角度になるように回転制御するサーボ
モータで、駆動部材7Cに代わる自動駆動のために設け
るものである。ここで、アンテナの回転軸としては、回
転支持機構7の回転軸杆7Bが相当する。目標角度は、
予め、アンテナを設置する各地点に応じて静止衛星軌道
上の各放送衛星毎にメモリに登録しておき、設定操作に
応じて適宜に読み出すようにする。
【0030】次ぎに、第2実施例の衛星放送受信用アン
テナ装置における方向制御について、図面を参照して説
明する。先ず、図1を参照すると、衛星放送受信用アン
テナ1の方向設定、あるいは設置後の安定な受信を維持
するためには、先ず、ポール4を垂直に立てる。これに
より、ポール4が鉛直線Vに対応する。
【0031】次ぎに、図2を参照して、受信アンテナを
設置する地点Pの緯度を角度φとするとき、半固定角度
調整機構6Aを操作してポール4(鉛直線V)と一連の支
持杆7A、回転軸杆7Bとのなす角度αが(90°−φ)
になるように調整することにより、一連の支持杆7A、
回転軸杆7Bは地軸Zに平行な軸線zとなる。また、半
固定角度調整機構6Bを操作して回転軸杆7B(軸線z)
とアンテナ1の方向のなす角度をarctan{(R−
r・cosφ)/r・sinφ}となるように調整する
ことにより、アンテナ設置地点Pからその上空にある静
止衛星軌道Tを指向した場合の軸線zとのなす角度βを
設定できる。ここまでは、第1実施例における衛星放送
受信用アンテナ装置の方向設定と同じである。
【0032】続いて、図4に見られる様に、追尾受信機
11は衛星放送受信用アンテナ1を支持する回転軸杆7
Bの実際の回転角度を検出し、その検出出力を角度誤差
信号発生回路12に送出する。角度誤差信号発生回路1
2は、追尾受信機11が検出した回転角度に対して目標
角度からの角度誤差に応じた制御信号電圧を生成し、駆
動サーボモータ13に送出する。駆動サーボモータ13
は角度誤差信号発生回路12が出力する角度誤差に応じ
た制御信号電圧に基いて、衛星放送受信用アンテナ1の
回転軸杆7Bを目標角度に設定できるように回転制御す
ることにより、静止衛星軌道上の所望の放送衛星に受信
アンテナ1を指向することができる。
【0033】この様に、衛星放送受信用アンテナを支持
する回転支持機構7の回転軸杆7Bをその軸周りに回転
させることにより、衛星用受信アンテナを静止衛星軌道
の所望の放送衛星に対して、実用上問題無い誤差の範囲
内で自動的に指向させることができる。第2実施例によ
れば、第1実施例のアンテナ装置を使用することによ
り、放送衛星に限らず、赤道面の任意の円軌道を周回す
る衛星について1つのモータによる駆動機構だけで自動
追尾させることができる。
【0034】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、自動駆動
制御は回転支持機構に限ることなく、2つの半固定角度
調整機構において実施することも当業者ならば容易にで
きることである。また、回転支持機構、半固定角度調整
機構については、実施例の構成のものに限定されること
なく、同等の機能を有する他の構成から成るものであっ
てもよいことは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のアンテ
ナ方向設定方法及び衛星放送受信用アンテナ装置によれ
ば、第一の効果は、アンテナの設置時の方向設定が容易
であるということである。その理由は、設置場所の緯度
を知るだけで、アンテナの回転軸を支持するアームを地
軸に平行にする角度を半固定的に設定することができ、
その後は、地軸に平行なアンテナの回転軸の周りに回す
だけで目的とする衛星に必ず指向できるからである。第
二の効果は、二つ以上の放送衛星を切り替えて受信する
場合、容易にアンテナ方向の変更設定ができることであ
る。その理由は、アンテナの回転軸を支持するアームを
地軸に平行にする角度を再調整することなく、地軸に平
行なアンテナの回転軸の周りに回すだけで、アンテナを
別の放送衛星に必ず指向することができるからである。
また、この発明の衛星放送受信用アンテナ装置によれ
ば、駆動機構を設けて自動的に設定する場合でも、一つ
(1軸)の駆動機構のみで済むので安価に製作ができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である衛星放送受信用ア
ンテナ装置の構成を示す模式図である。
【図2】この発明のアンテナ方向設定の原理を説明する
ための説明図である。
【図3】図2を北極側から地軸に平行に見た図である。
【図4】この発明の第2実施例である衛星放送受信用ア
ンテナ装置の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の衛星放送受信用アンテナ装置の構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 パラボラアンテナ 2 一次放射器 3 マウント部 4 ポール 5 基台 6A、6B 半固定角度調整機構 7 回転支持機構 7A 支持杆 7B 回転軸杆 7C 駆動部材 8A、8B 可動軸 11 追尾受信機 12 角度誤差信号発生回路 13 駆動サーボモータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ方向設定方法であって、
    支持体に回動可能に取着され、かつアンテナ本体を取着
    したアームの長さ方向が地軸の向きと平行になるように
    アームの傾斜角を調整することを特徴とする衛星放送受
    信用アンテナ方向設定方法。
  2. 【請求項2】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ方向設定方法であって、
    支持体に回動可能に取着され、かつアンテナ本体を取着
    したアームの長さ方向が地軸の向きと平行になるように
    アームの傾斜角を調整し、また前記アンテナ本体を静止
    衛星軌道上の任意の衛星に指向させるために前記可動ア
    ームをその軸回りに回転させることを特徴とする衛星放
    送受信用アンテナ方向設定方法。
  3. 【請求項3】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体
    と、該支持体に回動可能に取着されたアームと、該アー
    ムに取着されたアンテナ本体と、前記アームの長手方向
    が地軸と平行となるようにアームの傾斜角を調整するた
    めのアーム傾斜角調整手段とを有することを特徴とする
    衛星放送受信用アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体
    と、該支持体に回動可能に取着され、かつ軸方向に回転
    自在な機構を有するアームと、該アームに取着されたア
    ンテナ本体と、前記アームの長手方向が地軸と平行とな
    るようにアームの傾斜角を調整するためのアーム傾斜角
    調整手段とを有し、前記アンテナ本体を静止衛星軌道上
    の任意の衛星に指向させるために前記アームをその軸回
    りに回転させることを特徴とする衛星放送受信用アンテ
    ナ装置。
  5. 【請求項5】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体
    と、該支持体に回動可能に取着され、かつ軸方向に回転
    自在な機構を有するアームと、該アームに取着されたア
    ンテナ本体と、前記アームの長手方向が地軸と平行とな
    るようにアームの傾斜角を調整するためのアーム傾斜角
    調整手段と、静止衛星軌道を指向する前記アンテナ本体
    の方向と前記アームとのなす角度を調整するための角度
    調整機構と、前記アンテナ本体を静止衛星軌道上の任意
    の衛星に指向させるために前記可動アームをその軸回り
    に回転させる駆動部材とを有することを特徴とする衛星
    放送受信用アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体
    と、該支持体に回動可能に取着され、かつ軸方向に回転
    自在な機構を有するアームと、該アームに取着されたア
    ンテナ本体と、前記アームの長手方向が地軸と平行とな
    るようにアームの傾斜角を調整するためのアーム傾斜角
    調整手段とを有する衛星放送受信用アンテナ装置におい
    て、 前記アンテナ本体を静止衛星軌道上の任意の放送衛星に
    指向する目標角度になるように前記アームを回転制御す
    る駆動制御手段を備えることを特徴とする衛星放送受信
    用アンテナ装置。
  7. 【請求項7】 静止衛星から送られてくる衛星放送を受
    信する衛星放送受信用アンテナ装置であって、支持体
    と、該支持体に回動可能に取着され、かつ軸方向に回転
    自在な機構を有するアームと、該アームに取着されたア
    ンテナ本体と、前記アームの長手方向が地軸と平行とな
    るようにアームの傾斜角を調整するためのアーム傾斜角
    調整手段と、静止衛星軌道を指向する前記アンテナ本体
    の方向と前記アームとのなす角度を調整するための角度
    調整機構とを有する衛星放送受信用アンテナ装置におい
    て、 前記アームの回転角度を検出する追尾受信機と、該追尾
    受信機が検出した回転角度に対して目標角度からの角度
    誤差に応じた制御信号電圧を発生する角度誤差信号発生
    回路と、該角度誤差信号発生回路からの電圧出力に基い
    て前記アームを静止衛星軌道上の任意の放送衛星を指向
    する目標角度になるように回転制御する駆動サーボモー
    タを備えることを特徴とする衛星放送受信用アンテナ装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN114759349A (zh) * 2022-04-11 2022-07-15 青岛上合航天科技有限公司 具有动态跟踪功能的北斗天线、调整方法及存储介质

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