JP2001312108A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JP2001312108A
JP2001312108A JP2000132475A JP2000132475A JP2001312108A JP 2001312108 A JP2001312108 A JP 2001312108A JP 2000132475 A JP2000132475 A JP 2000132475A JP 2000132475 A JP2000132475 A JP 2000132475A JP 2001312108 A JP2001312108 A JP 2001312108A
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Atsushi Ogiwara
敦 荻原
Kunio Yamada
邦夫 山田
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントラスト電位やトナー帯電量を反映し
た、画像形成条件の制御を低コストで実現する。 【解決手段】 像担持体上に所定の静電潜像を形成し、
その静電潜像を現像して第1のトナー像Pa4を形成
し、その第1のトナー像Pa4のトナー濃度を測定する
第1の測定ステップと、コントラスト電位を既知の電位
に調整し、その既知電位差の下で現像器から像担持体上
に帯電トナーを転移させることにより第2のトナー像P
a3を形成し、その第2のトナー像Pa3のトナー濃度
を測定する第2の測定ステップと、第1の測定ステップ
における測定結果と、第2の測定ステップにおける測定
結果との双方に基づいて画像形成条件を制御する制御ス
テップとを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機やプリンタにおける画像形成方法、およびそ
のような複写機やプリンタに組み込まれて画像を形成す
る画像形成装置に関し、特には、画像形成プロセスの制
御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の複写機やプリ
ンタに画像形成部として組み込まれる画像形成装置が知
られており、この画像形成装置は、表面に静電潜像を担
持する像担持体上に静電潜像を形成し、その静電潜像を
現像器によって現像してトナー像を形成し、そのトナー
像を最終的に記録媒体上に転写させて画像を形成するも
のである。このような画像形成装置では、良好な画像を
得る為に、静電潜像の形成条件や現像器へのトナー供給
条件やトナー像の転写条件などを、さまざまな変動要因
に対応して制御することが必要になっている。これらト
ナー供給条件や転写条件などを総称して、以下では画像
形成条件と称する。
【0003】画像形成装置において画像形成条件を制御
しながら画像を形成する画像形成方法としては、例え
ば、基準パッチ画像を形成し、その基準パッチ画像のト
ナー濃度を測定して、測定値に応じて静電潜像の形成条
件を制御する方法が知られている。
【0004】また、上記同様に基準パッチ画像のトナー
濃度を測定し、測定値に基づいて、現像器へのトナー補
給量を制御するADC方式(特開昭63−29607
1、特開昭63−131574、特公報251463
8)や、トナーとキャリヤからなる二成分現像剤を用い
た二成分現像器内におけるトナー濃度を測定してトナー
濃度が一定に保たれるようにトナー補給量を制御するA
TC方式(特開昭61−190349、特開昭63−2
67979)等が採用された画像形成方法も知られてい
る。
【0005】さらに、像担持体上のトナー画像を転写す
る転写工程について、転写電位などを環境条件等の変動
に対応して制御する画像形成装置(特開平5−2894
63、特開平6−282144、特開平5−24141
0)も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術で
は、像担持体と現像器との電位差やトナーの帯電量を制
御の指標として求めるために電位センサを用いるか、あ
るいは、その電位差やトナー帯電量を無視して、他の指
標によって制御を行うことが一般的である。
【0007】しかしながら、電位センサは高価なセンサ
であり、画像形成装置のコストアップを招く。特に近年
では、カラー画像の生産性を高めるためにタンデムエン
ジン方式を採用した画像形成装置が増加しており、静電
潜像を形成するエンジンが4色分必要な為、電位センサ
も4セット必要になり、コストアップが著しい。
【0008】一方で、像担持体と現像器との電位差やト
ナーの帯電量は画質に直接的に影響するものであるの
で、その電位差やトナー帯電量を無視した制御では高画
質を安定して実現することが困難である。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、上記電位差や
トナー帯電量を反映した画像形成条件の制御を低コスト
で実現することができる画像形成方法および画像形成装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の画像形成方法は、制御可能な画像形成条件の下で最
終的に所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成方法
であって、表面に静電潜像を担持する像担持体上に静電
潜像を形成し、形成した静電潜像上に、内部に帯電トナ
ーを収納した現像器の帯電トナーを、現像器と静電潜像
との間の電位差により転移させることによりその静電潜
像を現像してトナー像を形成し、そのトナー像を最終的
に記録媒体上に転写させて画像を形成する画像形成方法
において、像担持体上に所定の静電潜像を形成し、その
静電潜像を現像して第1のトナー像を形成し、その第1
のトナー像のトナー濃度を測定する第1の測定ステップ
と、現像器と像担持体表面との間の電位差を既知の電位
差に調整し、その既知電位差の下で現像器から像担持体
上に帯電トナーを転移させることにより第2のトナー像
を形成し、その第2のトナー像のトナー濃度を測定する
第2の測定ステップと、第1の測定ステップにおける測
定結果と、第2の測定ステップにおける測定結果との双
方に基づいて画像形成条件を制御する制御ステップとを
備えたことを特徴とする。
【0011】ここで、第1のトナー像および第2のトナ
ー像は、相互にほぼ同等の画像構造を有するものであれ
ばどの様なトナー像であってもよい。
【0012】また、第1の測定ステップや第2の測定ス
テップでは、像担持体上のトナー濃度を測定してもよ
く、あるいは、像担持体上から例えば中間転写体などに
転写された後のトナー濃度を測定してもよい。すなわ
ち、測定対象のトナー像としては、画像形成工程の中で
最終的に記録媒体上に転写される以前のトナー像であれ
ばいずれの工程におけるトナー像でもよい。
【0013】また、制御ステップは、第1および第2の
測定ステップにおける測定結果を直接的に用いて制御す
るものであってもよく、あるいは間接的に用いて制御す
るものであってもよい。
【0014】本発明の画像形成方法によれば、第1の測
定ステップにおける測定結果と、第2の測定ステップに
おける測定結果とを照らし合わせることにより、現像器
と静電潜像との間の電位差やトナー帯電量などを求める
ことができ、この電位差やトナー帯電量などを反映した
制御を行うことができる。また、トナー濃度を測定する
測定器は安価に製造可能な測定器であるため、現像器と
静電潜像との間の電位差やトナー帯電量を指標とした制
御を低コストで実現することができる。
【0015】本発明の画像形成方法は、「上記制御ステ
ップが、上記画像形成条件として、像担持体上に静電潜
像を作成する静電潜像作成条件、現像器にトナーを供給
するトナー供給条件、および像担持体上のトナー像を転
写する転写条件のうちの少なくとも何れか1つの条件を
制御するものである」ということが望ましい。
【0016】静電潜像作成条件、トナー供給条件、およ
び転写条件は、いずれもトナー帯電量などに対応して制
御することが望ましい条件である。しかし、必ずしもこ
れらの条件全てをトナー帯電量などに対応して制御する
必要はなく、これらの条件のうちの少なくとも何れか1
つの条件をトナー帯電量などに対応して制御することに
より高画質の画像を形成することができる。
【0017】また、本発明の画像形成方法は、「温度お
よび湿度のうち少なくとも何れか一方を測定する第3の
測定ステップを備え、上記制御ステップが、前記画像形
成条件を、前記第3の測定ステップにおける測定結果に
も基づいて制御するものである」ということが望まし
い。
【0018】温度や湿度は画質に大きく影響する外部要
因であるため、温度や湿度に対応した制御を行うことが
望ましい。
【0019】本発明の画像形成方法は、「上記第1の測
定ステップにおける測定結果と、上記第2の測定ステッ
プにおける測定結果との双方に基づいて帯電トナーの帯
電量を推定する帯電量推定ステップを更に備え、上記制
御ステップが、画像形成条件を、帯電量推定ステップに
おいて推定された帯電量に基づいて制御するものであ
る」という方法であってもよく、あるいは、「上記第1
の測定ステップにおける測定結果と、上記第2の測定ス
テップにおける測定結果との双方に基づいて、現像器と
像担持体との間の電位差を推定する電位差推定ステップ
を更に備え、上記制御ステップが、画像形成条件を、電
位差推定ステップにおいて推定された電位差に基づいて
制御するものである」という方法であってもよい。
【0020】本発明の画像形成方法が帯電量推定ステッ
プや電位差推定ステップを備えている場合には、制御ス
テップは、第1および第2の測定ステップにおける測定
結果を間接的に用いて制御を行う。
【0021】また、本発明の画像形成方法が上記電位差
推定ステップを備えている場合には、「温度および湿度
のうち少なくとも何れか一方を測定する第3の測定ステ
ップを備え、前記電位差推定ステップが、前記現像器と
前記像担持体との間の電位差を、前記第3の測定ステッ
プにおける測定結果にも基づいて推定するものである」
ということが望ましい。上述したように、温度や湿度は
画質に大きく影響する外部要因だからである。
【0022】また、本発明の画像形成方法が上記電位差
推定ステップを備えている場合には、「現像器と像担持
体との間の電位差を画像形成条件に基づいて推定する推
定ルールを、第1の測定ステップにおける測定結果と、
第2の測定ステップにおける測定結果との双方に基づい
て作成するルール作成ステップを備え、上記電位差推定
ステップが、現像器と像担持体との間の電位差を、ルー
ル作成ステップにおいて作成された推定ルールに従って
推定するものである」ということも望ましい。
【0023】ルール作成ステップによって、第1および
第2の測定ステップにおける測定結果が用いられて推定
ルールが作成されることにより、その後は、第1および
第2の測定ステップを経由しなくても上記電位差を推定
して画像形成条件を制御することができる。
【0024】本発明の画像形成方法が上記ルール作成ス
テップを備えている場合には、「上記ルール作成ステッ
プが、推定ルールの原型を、第1の測定ステップにおけ
る測定結果と、第2の測定ステップにおける測定結果と
の双方に基づいて修正することにより、電位差推定ステ
ップで用いられる推定ルールを作成するものである」と
いうことが望ましい。
【0025】電子写真方式を用いた複写機やプリンタで
は機差や経時劣化による画質変動が大きく、特に、市場
で部品が交換された場合などには画質変動が極めて大き
い。このため、従来技術では、精度の良い制御を常に維
持することが困難であるが、上記ルール作成ステップに
おいて、電位差推定ステップで用いられる推定ルールが
推定ルールの原型の修正により作成されるため、精度の
良い制御が安価に維持される。
【0026】また、上記ルール作成ステップを備えてい
る場合には、本発明の画像形成方法は、「上記第1の測
定ステップが、複数の画像形成条件それぞれの下で第1
のトナー像を形成し、各画像形成条件の下で形成された
各第1のトナー像のトナー濃度を測定することにより複
数の測定結果を得るものであり、上記ルール作成ステッ
プが、第1の測定ステップによる複数の測定結果と、第
2の測定ステップによる測定結果との双方に基づいて推
定ルールを作成するものである」という方法であっても
よく、あるいは、「上記第2の測定ステップが、複数の
既知の電位差それぞれの下で第2のトナー像を形成し、
各電位差の下で形成された各第2のトナー像のトナー濃
度を測定することにより複数の測定結果を得るものであ
り、上記ルール作成ステップが、第1の測定ステップに
よる測定結果と、第2の測定ステップによる複数の測定
結果との双方に基づいて推定ルールを作成するものであ
る」という方法であってもよい。
【0027】上記目的を達成する本発明の画像形成装置
は、制御可能な画像形成条件の下で最終的に所定の記録
媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、表面に
静電潜像を担持する像担持体と、像担持体上に静電潜像
を形成する潜像形成部と、内部に帯電トナーを収納して
おり、その帯電トナーを像担持体との間の電位差によっ
てその像担持体上に転移させることにより像担持体上の
静電潜像を現像してトナー像を形成する現像器と、トナ
ー像のトナー濃度を測定する測定部と、現像器によって
像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録媒体上
に転写させる転写部とを備え、更に、潜像形成部に、所
定の静電潜像を像担持体上に形成させ、現像器に、その
静電潜像を現像させて第1のトナー像を形成させ、測定
部に、その第1のトナー像のトナー濃度を測定させる第
1の測定ステップ、現像器と像担持体表面との間の電位
差を既知の電位差に調整し、その既知の電位差の下で現
像器から像担持体上に帯電トナーを転移させることによ
り第2のトナー像を形成させ、測定部に、その第2のト
ナー像のトナー濃度を測定させる第2の測定ステップ、
および、第1の測定ステップにおける測定結果と第2の
測定ステップにおける測定結果との双方に基づいて画像
形成条件を制御する制御ステップを実行する制御部を備
えたことを特徴とする。
【0028】なお、本発明の画像形成装置については、
ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これ
は単に重複を避けるためであり、本発明の画像形成装置
には、上記の基本形態の画像形成装置のみではなく、前
述した画像形成方法の各形態に対応する各種の形態の画
像形成装置が含まれる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0030】(1)基本構成 図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概要
図である。
【0031】図1には、電子写真方式を用いた複写機や
プリンタにIOT(イメージアウトプットターミナル:
画像出力部)として組み込まれる画像形成装置の概要が
示されている。なお、画像形成装置がIOTとして複写
機やプリンタに組み込まれる場合には、その複写機等に
画像読取部や画像処理部なども組み込まれるが、これら
画像読取部や画像処理部などはここでは図示が省略され
ていて、IOT(画像出力部)のみが示されている。
【0032】このIOTは、矢印A方向に回転する感光
体1、感光体1の表面を一様に帯電されるスコロトロン
帯電器2、帯電された感光体1表面を、画像信号に基づ
いて変調されたレーザ光Rにより露光して感光体1上に
静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)3、感光体
1上の静電潜像を帯電トナーで現像して感光体1上にト
ナー像を形成する現像器4、および感光体1上のトナー
像を用紙Pに転写する転写器5を備えており、感光体1
の表面に形成されたトナー像のトナー濃度を測定する現
像濃度センサ10と、ここでは図示が省略された制御部
も備えている。この制御部の詳細については後述する。
【0033】ここで、感光体1は本発明にいう像担持体
の一例であり、スコロトロン帯電器2およびROS(レ
ーザ出力部)3は本発明にいう潜像形成部の一例を構成
している。また、現像器4、現像濃度センサ10、用紙
P、転写器5、および制御部は、それぞれ、本発明にい
う現像器、測定部、記録媒体、転写部、および制御部の
一例である。
【0034】また、この図1に示すIOTは、IOT内
部の温度湿度を測定する温度湿度センサ11も備えてい
る。
【0035】更に、このIOTは、用紙P上に転写され
たトナー像を用紙P表面に定着させる定着器6、用紙P
を収納する用紙トレイ7、感光体1の表面をクリーニン
グするクリーナ8、感光体1表面の残留電荷を除去する
除電器9を備えている。
【0036】図1を参照しながらこのIOTにおける画
像形成動作の概要について説明する。
【0037】先ず、画像読取部(図示せず)で原稿が読
み取られて得られた原画像信号、あるいは外部のコンピ
ュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が画像
処理部(図示せず)に入力され、画像処理部で適切な画
像処理が施されて入力画像信号が得られる。こうして得
られた入力画像信号がROS(レーザ出力部)3の駆動
回路に入力され、この入力画像信号に基づいてレーザ光
Rが変調される。そして、入力画像信号に基づいて変調
されたレーザ光Rが、スコロトロン帯電器2により一様
帯電された感光体1表面に照射される。感光体1表面に
レーザ光Rがラスタ照射されると、感光体1上には入力
画像信号に対応した静電潜像が形成される。
【0038】次いで、現像器4により感光体1上の静電
潜像にトナーが付着されて静電潜像が現像され、感光体
1上にトナー像が形成される。感光体1上のトナー像は
感光体1の矢印A方向への回転に伴い、感光体1に対向
して配置された転写器5に向かって搬送される。そし
て、感光体1上のトナー像は、転写器5により、感光体
1と転写器5との間で、用紙トレイ7から供給されてき
た用紙P上に転写される。
【0039】トナー像が転写された用紙Pは定着器6に
向かって搬送され、用紙P上のトナー像が定着器6によ
って用紙P表面に定着されて、入力画像信号に対応した
所望の画像が形成される。
【0040】一方、用紙P上へのトナー像の転写が終了
した感光体1は、クリーナ8により、表面に付着した残
留トナーなどがクリーニングされ、除電器9により残留
電荷が除去される。これによって一回の画像形成動作が
終了する。
【0041】本実施形態では、このような画像形成動作
が繰り返されて多数の画像が形成されると共に、制御部
によって、後述する現像濃度制御や後述する転写電流制
御が実行される。これら現像濃度制御や転写電流制御
は、以下説明するように形成される基準パッチのトナー
濃度に基づいた制御であり、基準パッチのトナー濃度
は、現像濃度センサ10によって測定される。
【0042】本実施形態ではトナー供給量の制御も、例
えば特開平9−185235に示されている方法によっ
て行われているが、ここではその制御内容についての説
明は省略する。また、本実施形態では、制御部による制
御のうち転写電流制御だけが本発明にいう制御ステップ
の一例であって、現像濃度制御は本発明にいう制御ステ
ップとは異なるものであるが、後述するように、本発明
にいう制御ステップは、現像濃度制御やトナー供給量の
制御にも応用可能である。
【0043】次に、本実施形態における基準パッチの形
成およびその基準パッチのトナー濃度測定について説明
する。
【0044】(2)基準パッチ形成およびトナー濃度の
測定 本実施形態では、後述する現像濃度制御に用いられる基
準パッチと、後述する転写電流制御に用いられる基準パ
ッチが形成され、現像濃度制御用の基準パッチと転写電
流制御用の基準パッチとのそれぞれについて2種類ずつ
の基準パッチが形成される。つまり、合計4種類の基準
パッチが形成されることとなる。上述したように、転写
電流制御だけが本発明にいう制御ステップの一例である
ので、4種類の基準パッチのうち転写電流制御用の2種
類の基準パッチが、本発明にいう第1のトナー画像およ
び第2のトナー画像に相当する。
【0045】はじめに現像濃度制御用の基準パッチにつ
いて説明する。図2は、本実施形態の感光体1上に形成
された現像濃度制御用の基準パッチの平面図である。
【0046】図2に示すように、本実施形態では、現像
濃度制御用の基準パッチとして、網点力バレッジ60%
のミッド濃度パッチPa1および網点力バレッジ20%
のハイライト濃度パッチPa2という2種類の基準パッ
チが形成される。なお、本実施形態ではミッド濃度パッ
チおよびハイライト濃度パッチとして網点カバレッジが
それぞれ60%、20%のものを用いているが、これは
一例であって、網点カバレッジの値はこれらの値に限定
されるものではない。図1に示す現像濃度センサ10
は、感光体1の回転方向に平行な測定ラインL1上に存
在するトナーの濃度を測定するものであり、その測定ラ
インL1上に、ミッド濃度パッチPa1およびハイライ
ト濃度パッチPa2が並べられて、いずれも2cm角程
度の大きさで形成される。
【0047】また、ミッド濃度パッチPa1およびハイ
ライト濃度パッチPa2は、入力画像信号に対応する静
電潜像が形成される画像エリアの外に形成されるか、あ
るいはその画像エリアに、入力画像信号に対応する静電
潜像が形成される時間領域外の所定タイミングで形成さ
れる。このため、ミッド濃度パッチPa1およびハイラ
イト濃度パッチPa2は用紙Pには転写されず、現像濃
度センサ10によりトナー濃度が測定された後、クリー
ナ8によって消去される。
【0048】次に、転写電流制御用の基準パッチについ
て説明する。図3は本実施形態の感光体1上に形成され
た転写電流制御用の基準パッチの平面図である。
【0049】図3に示すように本実施形態では、転写電
流制御用の基準パッチとして、次の2種類のパッチが形
成される。
【0050】1種類目のパッチは、図1に示す感光体1
と現像器4との間の電位差が既知の電位差に調整された
特別な動作状態で形成されるベタパッチPa3であり、
このベタパッチPa3は本発明にいう第2のトナー像に
相当するものである。感光体1と現像器4との間の電位
差は、例えば、帯電器2およびROS3が停止され、か
つ、現像器4の電位が所定電位に調整されることによっ
て既知の電位差に調整される。このように調整された既
知の電位差によって現像器4のトナーが感光体1上に転
移させられることによってベタパッチPa3が形成され
る。このようなベタパッチPa3の、感光体1の回転方
向の長さは約3cmである。一方、ベタパッチPa3の
幅は、上述した特別な動作状態で形成されるため、必然
的に、現像器によって現像可能な幅と同じ幅となる。
【0051】もう1種類のパッチは、通常の画像形成を
行う際の動作状態で形成される網点カバレッジ100%
のシャドーパッチPa4であり、図2に示すミッド濃度
パッチPa1およびハイライト濃度パッチPa2と同様
に、測定ラインL1上に2cm角程度の大きさで形成さ
れる。本実施形態では、シャドーパッチとして網点カバ
レッジが100%のものを用いているが、これは一例で
あって、シャドーパッチの網点カバレッジはこの値に限
定されるものではない。即ち、シャドーパッチの静電潜
像やトナー像の画像構造がベタパッチPa3とよく似た
構造であれば網点カバレッジ100%でなくともよい。
【0052】ベタパッチPa3およびシャドーパッチP
a4は、ミッド濃度パッチPa1およびハイライト濃度
パッチPa2と同様に、画像エリアの外に形成される
か、あるいは静電潜像が形成される時間領域外の所定タ
イミングで形成される。そのためベタパッチPa3およ
びシャドーパッチPa4も、現像濃度センサ10により
トナー濃度が測定された後、用紙上に転写されることな
くクリーナ8によって消去される。
【0053】なお、この図3では、説明の便宜上、ベタ
パッチPa3およびシャドーパッチPa4を並べて示し
たが、上述したようにこれらのパッチは互いに異なる動
作状態で形成されるので、本実施形態では、ベタパッチ
Pa3が形成されて消去された後、シャドーパッチPa
4が形成される。
【0054】図4は、本実施形態における現像濃度セン
サの概略構成図である。
【0055】この図4には、一例として、上述した現像
濃度制御用の基準パッチであるミッド濃度パッチPa1
およびハイライト濃度パッチPa2のトナー濃度を測定
している様子が示されている。
【0056】この現像濃度センサ10は、図4に示すよ
うに、感光体1の表面に光を照射するLED照射部10
aと、感光体1の表面あるいはトナーで反射された光を
受光する受光素子10bから構成されている。この現像
濃度センサ10により、ミッド濃度パッチPa1、ハイ
ライト濃度パッチPa2、ベタパッチPa3、およびシ
ャドーパッチPa4それぞれのトナー濃度が、図2およ
び図3に示した測定ラインL1上で測定される。
【0057】次に、図1では図示を省略した制御部につ
いて説明する。
【0058】(3)制御部の構成 図5は、本実施形態のブロック図である。
【0059】この図5には、IOTのブロック図が示さ
れており、図1にも示したスコロトロン帯電器2、RO
S3、現像器4、転写器5、現像濃度センサ10、およ
び温度湿度センサ11が示されている。
【0060】スコロトロン帯電器2に付属したグリッド
電源12は、スコロトロン帯電器2のグリッド電圧の設
定値(以下、スコロ設定値と略称する)を入力されて、
スコロトロン帯電器2のグリッドに、そのスコロ設定値
に対応する電圧を印加する。
【0061】ROS3に付属した駆動回路13は、RO
S3のレーザパワーの設定値(以下、LP設定値と略称
する)および画像信号を入力されて、ROS3をそのL
P設定値に対応するレーザパワーで駆動するとともに、
レーザ光を画像信号に基づいて変調する。
【0062】現像器4に付属した現像バイアス電源14
は、現像器4の現像バイアス電圧の設定値(以下、Vb
設定値と略称する)を入力されて、現像器4と感光体と
の間に、そのVb設定値に対応する電圧を印加する。
【0063】転写器5に付属した転写電源15は、転写
器5の転写電流の設定値(以下、TC設定値と略称す
る)を入力されて、転写器5に、そのTC設定値に対応
する電流を供給する。
【0064】上述したように、IOTには制御部100
が備えられており、この制御部100は、上述したスコ
ロ設定値、LP設定値、Vb設定値、およびTC設定値
を、それぞれグリッド電源12、駆動回路13、現像バ
イアス電源14、および転写電源15に入力することに
より画像形成条件を制御するとともに、IOT各部の動
作を制御して画像形成を行わせるものである。本実施形
態では、上述したスコロ設定値、LP設定値、Vb設定
値、およびTC設定値のそれぞれは、値「0」から値
「255」までに規格化されている。また、本実施形態
では、スコロ設定値およびLP設定値は、現像濃度セン
サ10の測定結果に基づいて調整され、TC設定値は、
現像濃度センサ10および温度湿度センサ11それぞれ
の測定結果に基づいて調整される。一方、Vb設定値
は、現像濃度センサ10および温度湿度センサ11の測
定結果とは独立に規定された所定値である。以下では、
スコロ設定値、LP設定値、Vb設定値、およびTC設
定値を総称して「操作量」と称する。これは、設定値
「0」から所望の設定値まで操作した量という意であ
る。
【0065】この制御部100には、操作量メモリ20
と、操作量出力回路21と、現像濃度制御部30と、転
写電流制御部40が備えられており、操作量メモリ20
内には、基準パッチ形成時および出力画像作成時それぞ
れにおける画像形成装置の操作量が記憶されている。ま
た、操作量出力回路21は、操作量メモリ20に記憶さ
れている操作量を読み出してグリッド電源12等に入力
するものであるとともに、IOT内の各部を操作して画
像形成を行わせるものである。
【0066】現像濃度制御部30は、現像濃度センサ1
0による測定結果に基づいてスコロ設定値およびLP設
定値を調整することによりトナー像のトナー濃度と階調
を制御するものである。この現像濃度制御部30による
制御のことを以下では現像濃度制御と称する。
【0067】転写電流制御部40は、現像濃度センサ1
0および温度湿度センサ11それぞれの測定結果に基づ
いてTC設定値を調整することにより転写器5の転写電
流を制御するものである。この転写電流制御部40によ
る制御のことを以下では転写電流制御と称する。
【0068】現像濃度制御部30および転写電流制御部
40は、図示が省略された経路で基準パッチ信号発生器
16や操作量出力回路に命令を発することにより基準パ
ッチの形成動作も制御している。基準パッチ信号発生器
16は、図2、図3に示すミッド濃度パッチPa1、ハ
イライト濃度パッチPa2、およびシャドーパッチPa
4それぞれを表す画像信号を命令に応じて発生して駆動
回路13に入力する。なお、ベタパッチPa3の形成時
には画像信号は不要である。
【0069】現像濃度制御部30による調整の対象とし
てスコロ設定値およびLP設定値という2つの操作量を
選択した理由は、スコロ設定値およびLP設定値が、ト
ナー像のトナー濃度との間に高い相関を持つ操作量であ
ること、トナー像が適切な階調を示すようにトナー濃度
を制御するためには少なくとも2つの操作量を調整する
ことが必要であること、および、スコロ設定値およびL
P設定値の変更は帯電電圧と露光量に瞬時に反映されて
高い応答性が得られることによる。
【0070】次に、現像濃度制御部30および転写電流
制御部40の詳細な構成について説明する。
【0071】先ず、現像濃度制御部30は、現像濃度目
標値メモリ31、誤差演算器32、現像濃度制御ルール
演算器33、現像濃度制御ルールメモリ34、現像濃度
適合ルール演算器35、操作量補正演算器36を備えて
いる。
【0072】現像濃度目標値メモリ31は、現像濃度制
御用の基準パッチであるミッド濃度パッチおよびハイラ
イト濃度パッチそれぞれのトナー濃度の目標値を現像濃
度センサ10の出力に換算した値(本実施形態では、0
から255までに規格化された値)を記憶している。
【0073】誤差演算器32は、現像濃度目標値メモリ
31に記憶された目標値と、現像濃度制御用の基準パッ
チのトナー濃度が実際に現像濃度センサ10により測定
されて得られた測定値との誤差を演算する。
【0074】現像濃度制御ルール演算器33は、現像濃
度制御用の基準パッチを形成させる命令を必要に応じて
発すると共に、基準パッチ形成時に出力された操作量
(スコロ設定値およびLP設定値)を操作量メモリ20
から取得し、基準パッチのトナー濃度測定値を現像濃度
センサ10から取得して、スコロ設定値およびLP設定
値とトナー濃度との関係を表す現像濃度制御ルールを、
後述するように生成する。生成された現像濃度制御ルー
ルは、現像濃度制御ルールメモリ34に複数記憶され
る。
【0075】現像濃度適合ルール演算器35は、現像濃
度制御用の基準パッチを形成させる命令を、現像濃度制
御ルール演算器33よりも高い頻度で発すると共に、現
像濃度制御ルールメモリ34に記憶されている、過去に
生成された複数の現像濃度制御ルールと、最近に形成さ
れた基準パッチのトナー濃度の測定値とに基づいて、ス
コロ設定値およびLP設定値とトナー濃度との関係を表
す、スコロ設定値およびLP設定値の調整に用いられる
適合ルールを、後述するように演算する。
【0076】操作量補正演算器36は、2種類の基準パ
ッチそれぞれについて誤差演算器32で演算されたトナ
ー濃度の誤差がゼロとなるような操作量(スコロ設定値
およびLP設定値)の補正量を、現像濃度適合ルール演
算器35で演算された適合ルールを用いて演算する。こ
の操作量補正演算器36による演算結果に従って、操作
量メモリ20内に記憶されている操作量が更新される。
【0077】次に、転写電流制御部40の構成について
説明する。転写電流制御部40は、コントラスト電位推
論ルール演算器41、コントラスト電位推論ルールメモ
リ42、コントラスト電位推論器43、トナー帯電量推
論器44、転写電流設定値演算器45を備えている。こ
こで、コントラスト電位とは、狭義には、静電潜像の露
光部における電位と現像バイアス電位との差を言い、広
義には、現像器と感光体表面との間における電位差のこ
とを言う。
【0078】コントラスト電位推論ルール演算器41
は、転写電流制御用の基準パッチを形成させる命令を必
要に応じて発すると共に、図3に示すベタパッチPa3
についてはVb設定値、シャドーパッチPa4について
はスコロ設定値、LP設定値、およびVb設定値を操作
量メモリ20から取得し、ベタパッチPa3およびシャ
ドーパッチPa4の双方について、現像濃度センサ10
による測定値を取得する。そして、これらの値を用い
て、コントラスト電位推論ルール演算器41は、スコロ
設定値およびLP設定値からコントラスト電位を推定す
るコントラスト電位推論ルールを生成する。このコント
ラスト電位推論ルールの具体的な生成方法は後述する。
コントラスト電位推論ルール演算器41は、コントラス
ト電位推論ルールを生成する際に、温度湿度センサ11
の測定値も取得しており、生成されたコントラスト電位
推論ルールは、生成時における温度湿度の測定値と対応
付けられてコントラスト電位推論ルールメモリ42に複
数記憶される。
【0079】また、コントラスト電位推論ルールメモリ
42には、代表的な複数の温度湿度環境における温度湿
度データと、それらの温度湿度環境それぞれにおけるコ
ントラスト電位推論ルールが対応付けられて予め記憶さ
れている。代表的な温度湿度環境としては、ここでは、
高温高湿(30℃、80%RH(RelativeHu
midity))、高温低湿(30℃、30%RH)、
中温中湿(20℃、55%RH)、低温高湿(10℃、
80%RH)、低温低湿(10℃、30%RH)という
5通りの温度湿度環境が想定されているものとする。
【0080】コントラスト電位推論器43は、上述した
シャドーパッチを形成させる命令を、コントラスト電位
推論ルール演算器41よりも高い頻度で発すると共に、
コントラスト電位推論ルールメモリ42に記憶されてい
る複数のコントラスト電位推論ルールと、シャドーパッ
チ形成時の操作量(スコロ設定値、LP設定値)と、シ
ャドーパッチ形成時の温度湿度センサ11の測定値とに
基づき、コントラスト電位を推論する。
【0081】トナー帯電量推論器44は、コントラスト
電位推論器43で推論されたコントラスト電位と現像濃
度センサ10の測定値とに基づいてトナー帯電量を推論
する。
【0082】転写電流設定値演算器45は、トナー帯電
量推論器44で推論されたトナー帯電量に基づいて、最
適な転写電流値となる操作量(TC設定値)を求め、そ
の結果に従って、操作量メモリ20内に記憶されている
TC設定値が更新される。
【0083】以下、制御部100の動作について説明す
る。
【0084】(4)制御部の動作 図6は、制御部100のメインルーチンのフローチャー
トである。
【0085】このメインルーチンがスタートすると、先
ず初期設定のセットアップが行われた後、ステップS1
において、現像濃度制御ルールを新たに生成するか否か
の判定が行われる。本実施形態では、現像濃度制御ルー
ルを前回生成してからの経過時間に基づいて判定が行わ
れる。例えば、現像濃度制御ルールを前回生成した後2
時間以上経過している場合は、新たに現像濃度制御ルー
ルを生成するものと判定してステップS2に進み、現像
濃度制御部30によって現像濃度制御ルール生成ルーチ
ンが実行される。一方、2時間未満であればステップS
3に進む。
【0086】ステップS3では、コントラスト電位推論
ルールを新たに生成するか否かの判定が行われる。この
判定は、本実施形態では、コントラスト電位推論ルール
を前回生成してからの出力枚数および温度湿度の変化量
に基づいて判定が行われる。例えば、コントラスト電位
推論ルールを前回生成した後1000枚以上画像を出力
している場合、あるいは温度が5℃以上、湿度が20%
RH以上変化した場合には新たにコントラスト電位推論
ルールを生成する必要があると判定して、ステップS4
に進み、転写電流制御部40によってコントラスト電位
推論ルール生成ルーチンが実行される。一方、出力画像
が1000枚未満であって、かつ、温度変化が5℃以下
あるいは湿度変化が20%RH以下であれば、ステップ
S5に進む。
【0087】ステップS5では、上述した現像濃度制御
を行う現像濃度制御ルーチンを実行するか否かの判定が
行われる。本実施形態では、出力画像の枚数をカウント
しており、例えば累積枚数が20枚となるごとに現像濃
度制御ルーチン(ステップS6)を実行すると判定して
いる。現像濃度制御ルーチンは現像濃度制御部30によ
って実行される。累積枚数が20枚に達していない場合
には、そのままステップS7に進む。
【0088】ステップS7では、転写電流を制御する転
写電流制御ルーチンを実行するか否かの判定が行われ
る。本実施形態では、ステップS5と同様に出力画像の
枚数をカウントしており、例えば累積枚数が20枚とな
るごとに転写電流制御ルーチン(ステップS8)を実行
すると判定している。転写電流制御ルーチンは転写電流
制御部40によって実行される。累積枚数が20枚に達
していない場合には、そのままステップS9に進む。
【0089】ステップS9では、操作量出力回路21か
らの命令に従って出力画像の形成が行われる。その後、
ステップS10に進み、画像出力が終了したか否かの判
定を行う。判定の結果、画像出力が終了した場合はメイ
ンルーチンが終了する。画像出力が終了していない場合
はステップS5に戻り、上述したステップS6〜ステッ
プS9の動作を繰り返す。
【0090】以上のようにして画像形成条件の制御と出
力画像の形成が行われることにより、感光体上に形成さ
れる現像トナー像の濃度、および現像トナー像を感光体
から用紙へ転写する際の転写電流が最適に保たれ、出力
画像の画質が高画質に保たれる。
【0091】以下、上述した(4_1)現像濃度制御ル
ール生成ルーチンと、(4_2)コントラスト電位推論
ルール生成と、(4_3)現像濃度制御ルーチンと、
(4_4)転写電流制御ルーチンについて順次に詳細な
説明を行う。これらのルーチンのうち、コントラスト電
位推論ルール生成ルーチンと転写電流制御ルーチンの動
作は、本発明の画像形成方法に対応する動作であり、現
像濃度制御ルール生成ルーチンと現像濃度制御ルーチン
の動作については、特開平9−156065号公報に示
されている実施形態の動作と同様な動作である。
【0092】(4_1)現像濃度制御ルール生成ルーチ
ン 図7は、現像濃度制御ルール生成ルーチンのフローチャ
ートである。
【0093】本実施形態では、事例ベース推論と呼ばれ
る手法に基づいて現像濃度制御ルールが生成される。
【0094】この現像濃度制御ルール生成ルーチンは、
現像濃度制御ルール演算器33(図5参照)により実行
されるルーチンであり、先ず、ステップS21におい
て、スコロ設定値およびLP設定値からなる設定値組を
3通りに切り替えさせながら、ステップS22におい
て、感光体上にミッド濃度パッチおよびハイライト濃度
パッチからなるパッチ組を、3通りの設定値組それぞれ
に対応して3組形成させる。
【0095】次にステップS23において現像濃度セン
サ10により、上記の3組のパッチ組を構成しているミ
ッド濃度パッチおよびハイライト濃度パッチそれぞれの
濃度を測定させて測定値を取得し、次に、ステップS2
4において、3通りの設定値組および3組のパッチ組そ
れぞれのトナー濃度測定値に基づいて現像濃度制御ルー
ルを演算して生成する。その後現像濃度制御ルール生成
ルーチンが終了する。
【0096】本実施形態では、ミッド濃度における現像
濃度制御ルールと、ハイライト濃度における現像濃度制
御ルールが生成され、これらの現像濃度制御ルールによ
ってトナー像の階調も調整されることとなる。また、本
実施形態では、現像濃度制御ルールは、スコロ設定値
軸、LP設定値軸、およびトナー濃度軸を有する3次元
空間内の平面として表される。
【0097】図8は、本実施形態において生成される現
像濃度制御ルールを示す図である。
【0098】この図8には、スコロ設定値軸、LP設定
値軸、およびトナー濃度軸を有する3次元空間が示され
ている。
【0099】図8に示す3つの点P1,P2,P3それ
ぞれは、スコロ設定値およびLP設定値からなる設定値
組を示す点である。ここで、3つの点P1,P2,P3
それぞれに対応するハイライト濃度パッチのトナー濃度
測定値(以下、単にハイライト濃度と称する)を示す点
をそれぞれ点H1,H2,H3とする。同様に、3つの
点P1,P2,P3に対応するミッド濃度パッチのトナ
ー濃度測定値(以下、単にミッド濃度と称する)を示す
点をそれぞれ点M1,M2,M3とする。3つの点M
1,M2,M3を通る平面は、ミッド濃度における現像
濃度制御ルールを表しており、この平面をミッドルール
平面MPと称する。また、3つの点H1,H2,H3を
通る平面は、ハイライト濃度における現像濃度制御ルー
ルを表しており、この平面をハイライトルール平面HP
と称する。ミッド濃度とハイライト濃度それぞれに関す
る現像濃度制御ルールの演算は、これら2つの平面を求
めることに相当する。
【0100】現像濃度制御ルールの演算プロセスを、数
式を用いて示すと次のようになる。
【0101】ミッド濃度に関する現像濃度制御ルールお
よびハイライト濃度に関する現像濃度制御ルールはそれ
ぞれ D60=a1・LP+a2・SC+a3 … (1) D20=b1・LP+b2・SC+b3 … (2) という式で表される。ここで、D60はミッド濃度、D
20はハイライト濃度、LPはLP設定値、SCはスコ
ロ設定値である。また、a1,a2,a3,b1,b
2,b3は係数であり、この(1)式および(2)式に
3組のSC,LP,D60,D20の値を代入すること
により、係数a1,a2,a3についての3元連立1次
方程式と係数b1,b2,b3についての3元連立1次
方程式が得られる。これらの3元連立1次方程式を係数
a1,a2,a3,b1,b2,b3について解くこと
により係数a1,a2,a3,b1,b2,b3の値が
求められて、現像濃度制御ルールが求められる。
【0102】(4_2)コントラスト電位推論ルール生
成ルーチン 図9は、コントラスト電位推論ルール生成ルーチンのフ
ローチャートである。
【0103】本実施形態では、コントラスト電位推論ル
ールの生成は、現像濃度制御ルールの生成と同様に、事
例ベース推論と呼ばれる手法に基づいている。
【0104】コントラスト電位推論ルール生成ルーチン
は、コントラスト電位推論ルール演算器41(図5参
照)により実行されるルーチンであり、先ず、ステップ
S31において、スコロトロン帯電器の帯電電圧が0V
となるようにスコロ設定値を設定させるとともにROS
を停止させたうえで、現像バイアス電圧が−200V、
−300VとなるようにVb設定値を2段階に切り替え
させながら、ステップS32において、図3に示したよ
うなベタパッチPa3を感光体上に、2段階のVb設定
値に対応させて2個形成させる。次にステップS33に
おいて現像濃度センサ10により、上記の2個のペタパ
ッチの濃度を測定させる。つまり、ステップS31〜ス
テップS33は、本発明にいう第2の測定ステップの一
例である。
【0105】次に、ステップS34において、現像バイ
アス電位と0Vとの差の絶対値を広義のコントラスト電
位として用いて、コントラスト電位とベタパッチのトナ
ー濃度測定値との対応関係を演算する。上述したよう
に、狭義のコントラスト電位は、静電潜像の露光部にお
ける電位と現像バイアス電位との差で定義されている。
しかし、ここではステップS31でスコロトロン帯電器
の帯電電圧を0Vに設定させるとともにROSを停止さ
せているので、現像器のトナーは広義のコントラスト電
位によって感光体上に転移されることとなる。
【0106】図10は、コントラスト電位とベタパッチ
のトナー濃度測定値との対応関係を示す図であり、図の
横軸はコントラスト電位、縦軸はベタパッチのトナー濃
度を示している。
【0107】図10に示す2つの点P11,P12は、
2段階のVb設定値それぞれに対応した2つのコントラ
スト電位を示す点である。ここで、2つの点P11,P
12それぞれに対応するベタパッチのトナー濃度測定値
(以下、ベタ濃度と称する)を示す点をそれぞれ点B1
1,B12として、点B11,B12を通る直線を求め
ることによりコントラスト電位とトナー濃度測定値との
対応関係が演算される。この演算を、数式を用いて示す
と次のようになる。
【0108】コントラスト電位とベタパッチ濃度測定値
との対応関係は D100=c1・Vcont+c2 … (3) という式で表される。ここで、D100はベタ濃度、V
contはコントラスト電位であり、c1,c2は係数
である。この(3)式に、2組のD100,Vcont
の値を代入することにより、係数c1,c2に関する2
元連立1次方程式が得られ、この2元連立1次方程式を
係数c1,c2について解くことにより、コントラスト
電位とトナー濃度測定値との対応関係が求められる。
【0109】図9に戻って説明を続ける。
【0110】ステップS34における対応関係の演算が
終了すると、ステップS35において、Vb設定値を画
像出力時の設定値に戻させるとともにスコロ設定値およ
びLP設定値からなる設定値組を3通りに切り替えさせ
ながら、ステップS36において、感光体上に3個のシ
ャドーパッチを形成させる。次にステップS37におい
て現像濃度センサ10により、上記3個のシャドーパッ
チそれぞれのトナー濃度を測定させる。つまり、ステッ
プS35〜ステップS37は、本発明にいう第1の測定
ステップに相当する。
【0111】次に、ステップS38において、ステップ
S34で求めたコントラスト電位−ベタパッチ濃度の対
応関係を使って、3個のシャドーパッチそれぞれのトナ
ー濃度測定値をコントラスト電位の値に変換する。その
後、ステップS39において、3通りの設定値組と、3
個のシャドーパッチそれぞれに対応するコントラスト電
位の値とを用いてコントラスト電位推論ルールを演算し
て、コントラスト電位推論ルール生成ルーチンが終了す
る。本実施形態では、コントラスト電位推論ルールは、
スコロ設定値軸、LP設定値軸、およびコントラスト電
位軸を有する3次元空間の平面として求められる。
【0112】図11は、本実施形態において生成される
コントラスト電位推論ルールを示す図である。
【0113】この図11には、スコロ設定値軸、LP設
定値軸、およびコントラスト電位軸を有する3次元空間
が示されている。
【0114】図11に示す3つの点P13,P14,P
15それぞれは、スコロ設定値およびLP設定値からな
る設定値組を示す点である。ここで、3つの点P13,
P14,P15それぞれに対応するコントラスト電位を
示す点をそれぞれ点Vc13,Vc14,Vc15とす
ると、コントラスト電位推論ルールは、点Vc13,V
c14,Vc15を通る平面として表される。この平面
を電位推論ルール平面VcPと称する。コントラスト電
位推論ルールの演算は、この電位推論ルール平面VcP
を求めることに相当する。
【0115】コントラスト電位推論ルールの演算プロセ
スを、数式を用いて示すと次のようになる。
【0116】コントラスト電位推論ルールは Vc=d1・LP+d2・SC+d3 … (4) という式で表される。ここで、Vcはコントラスト電
位、LPはLP設定値、SCはスコロ設定値であり、d
1,d2,d3は係数である。この(4)式に3組のS
C,LP,Vcの値を代入することにより係数d1,d
2,d3についての3元連立1次方程式が得られる。こ
の3元連立1次方程式を係数d1,d2,d3について
解くことにより係数d1,d2,d3の値が求められ
て、コントラスト電位推論ルールが得られる。得られた
電位推論ルールは、転写制御用の基準パッチを形成した
時における温度湿度の測定値と対応付けられて、コント
ラスト電位推論ルールメモリ42(図5参照)に記憶さ
れる。
【0117】(4_3)現像濃度制御ルーチン 図12は、本実施形態における現像濃度制御ルーチンの
フローチャートである。
【0118】本実施形態では、この現像濃度制御ルーチ
ンは、誤差演算器32、現像濃度適合ルール演算器3
5、操作量補正演算器36等によって実行される。
【0119】この現像濃度制御ルーチンでは、先ず、ス
テップS41において、出力画像と出力画像の間のイン
タイメージ部に、操作量を維持したままミッド濃度パッ
チおよびハイライト濃度パッチを1組形成させ、次に、
ステップS42において、現像濃度センサ10によりミ
ッド濃度パッチおよびハイライト濃度パッチそれぞれの
トナー濃度を測定させる。次に、ステップS43におい
て、現像濃度目標値メモリ31に記憶された現像濃度目
標値と、現像濃度センサ10により測定されたトナー濃
度測定値との誤差を誤差演算器32により計算する。次
に、ステップS44において、現像濃度適合ルール演算
器35により、現像濃度制御ルールメモリ34に記憶さ
れている複数の現像濃度制御ルールを、現像濃度センサ
10による測定値に基づいて合成し、操作量の補正量を
求めるための適合ルールを演算する。
【0120】以下、適合ルールの演算方法について説明
する。
【0121】図13は、適合ルールの演算方法の説明図
である。
【0122】図8同様に、この図13には、スコロ設定
値軸、LP設定値軸、およびトナー濃度軸を有する3次
元空間が示されている。
【0123】この図13には、現像濃度制御ルール演算
器33(図5参照)により生成されて現像濃度制御ルー
ルメモリ34に記憶されている複数の現像濃度制御ルー
ルの一例として、ミッド濃度についての現像濃度制御ル
ールが2つ示されている。これら2つの現像濃度制御ル
ールそれぞれを表す平面のことをここでは、ミッドルー
ル平面MPAおよびミッドルール平面MPBと称する。
さらに、現像濃度制御ルーチンで現像濃度制御用の基準
パッチが形成された際のスコロ設定値およびLP設定値
の設定値組を表す点P4と、その基準パッチのミッド濃
度パッチのトナー濃度測定値を表す点MOも示されてい
る。
【0124】ここで、各ミッドルール平面MPA,MP
Bについて、以下説明するように定義された「適合度」
を求める。
【0125】「適合度」は、各ミッドルール平面MP
A,MPB上の、点P4に対応する点と、点MOとの距
離LA,LBの逆数を、合計が1となるように規格化し
たものである。
【0126】同様に、ハイライト濃度についても、複数
のハイライトルール平面に基づき各ハイライトルール平
面の「適合度」を求める。
【0127】このように定義された「適合度」を重みと
して用いて、各ミッドルール平面MPA,MPBの傾き
を重み付け加算することにより、ミッド濃度用の適合ル
ールを表す、図13に一点鎖線で示す平面の傾きが求め
られる。適合ルールを表す平面の位置は、この平面が点
MOを通過するという条件で求められるが、現像濃度制
御を行うためには適合ルールを表す平面の傾きが分かっ
ていれば十分である。
【0128】適合ルールの生成プロセスを数式を用いて
示すと次のようになる。
【0129】ここで、現像濃度制御ルールは、ミッド濃
度用のルールとハイライト濃度用のルールとがペアで記
憶されているものとする。
【0130】i番目の現像濃度制御ルールRi(iは正
の整数)のうちミッド濃度用のルールの偏差をE60,
i、ハイライト濃度用のルールの偏差をE20,iとす
ると、ミッド濃度用のルールの適合度w60,iおよび
ハイライト濃度用のルールの適合度w20,iは、それ
ぞれ、 w60,i=(1/E60,i)/(Σ(1/E60,
j)) w20,i=(1/E20,i)/(Σ(1/E20,
j)) となる。ただし、Σは、j(jは正の整数)で互いに区
別される値についての、現像濃度制御ルールの総数に亘
る総和を意味する。
【0131】また、ミッド濃度用のルールおよびハイラ
イト濃度用のルールのペアとしての適合度wiは、 wi=w60,i×w20,i となる。この適合度wiの総和を求め、各現像濃度制御
ルールペアの適合度をこの総和で割って規格化すること
により適合度Wiを求める。
【0132】適合度Wiが計算されたら、その適合度W
iを重みとした重み付け加算により適合ルールを演算す
る。即ち、上述した(1)式および(2)式で表される
各現像濃度制御ルールRiの係数a1,a2,b1,b
2の値に各現像濃度制御ルールの適合度Wiをかけたも
のの総和A1,A2,B1,B2を求め、これらの総和
A1,A2,B1,B2を係数a1,a2,b1,b2
の値として、上述した(1)式および(2)式に代入す
ることにより適合ルールを表す式を求める。但し、係数
a3,b3については算出不要である。
【0133】以上により、図12のステップS44の適
合ルール演算が終了する。
【0134】図12に戻り現像濃度制御ルーチンの説明
を続ける。
【0135】ステップS44による適合ルール演算が終
了した後、ステップS45において、操作量補正演算器
36により、ミッド濃度およびハイライト濃度を目標値
に制御するための、操作量の補正量を演算する。
【0136】図14は操作量の補正量を求める方法を示
す概念図である。
【0137】この図14にも、スコロ設定値軸、LP設
定値軸、およびトナー濃度軸を有する3次元空間が示さ
れている。
【0138】ここでは、現像濃度制御用の基準パッチを
作成した時のLP設定値が「98」、スコロ設定値が
「76」であったものとして説明する。
【0139】先ず、現像濃度センサ10が測定したミッ
ド濃度パッチおよびハイライト濃度パッチそれぞれの測
定値を、設定値(98,76)に対応付けて、この図1
4に示す3次元空間上にプロットする。ここでは、ミッ
ド濃度パッチおよびハイライト濃度パッチの各トナー濃
度がそれぞれ点M5,点H5で示されているものとす
る。
【0140】次に、上述したように、ミッド濃度用およ
びハイライト濃度用それぞれの適合ルールを求め、プロ
ットした点M5,H5を通る適合ルール平面MAP,H
APを図14の3次元空間内に設定する。
【0141】次に、各濃度パッチの目標濃度を、図14
の3次元空間内に目標濃度平面(パッチ濃度軸上でトナ
ー濃度の目標値を通り、スコロ設定値軸&LP設定値軸
平面に平行な平面)として設定する。
【0142】以上の処理により図14の3次元空間内に
は、ミッド濃度に関する適合ルール平面MAPと、ハイ
ライト濃度に関する適合ルール平面HAPと、ミッド目
標濃度平面MTPと、ハイライト目標濃度平面HTPが
構成される。
【0143】ここで、次回の操作量設定値の組合せが、
ミッド適合ルール平面MAPとミッド目標濃度平面MT
Pが交差するミッド目標実現ラインMTL上の何れかの
点に対応することになるように操作量を補正することに
よりミッド目標濃度が実現できると予測できる。
【0144】同様にハイライト濃度についても、次回の
操作量設定値の組合せが、ハイライト目標実現ラインH
TL上の何れかの点に対応することになるように次回の
操作量を補正することにより、次回の画像出力時にハイ
ライト目標濃度が実現できると予測できる。
【0145】ミッド目標濃度とハイライト目標濃度の双
方を同時に実現するためには、ミッド目標実現ラインM
TLとハイライト目標実現ラインHTLを、LP設定値
軸とスコロ設定軸で作られる平面へ射影して、その交点
に相当するLP設置値およびスコロ設定値の組み合わせ
を次回の操作量として採用すればよい。図14で用いた
例の場合、今回の設定値(98,76)を、次回は、交
点の設定値(128,115)に修正して設定すれば、
ミッド濃度とハイライト濃度のそれぞれの目標値が同時
に実現できる。
【0146】このようにして、ミッド濃度およびハイラ
イト濃度それぞれの目標値を実現するためのLP設定値
とスコロ設定値が決定できる。
【0147】ところで、本実施形態では、誤差演算器3
2によって、ミッド濃度目標値とミッド濃度パッチのト
ナー濃度測定値との誤差ΔD60、およびハイライト濃
度目標値とハイライト濃度パッチのトナー濃度測定値と
の誤差ΔD20が予め求められている。この場合には、
スコロ設定値の補正量ΔSCおよびLP設定値の補正量
ΔLPを次のように数式で求めることができる。まず、 ΔD60=A1・ΔLP+A2・ΔSC … (1’) ΔD20=B1・ΔLP+B2・ΔSC … (2’) という式が成り立っている。但し A1=Σ(a1j・Wj) A2=Σ(a2j・Wj) B1=Σ(b1j・Wj) B2=Σ(b2j・Wj) であり、上述したように、Σは、j(jは正の整数)で
互いに区別される値についての、現像濃度制御ルールの
総数に亘る総和を意味する。
【0148】そして、これら(1’)式および(2’)
式をΔSCおよびΔLPについて解くことにより、 ΔLP=(B2・ΔD60−A2・ΔD20)/(A1
・B2−A2・B1) ΔSC=(B1・ΔD60−A1・ΔD20)/(A2
・B1−A1・B2) という式が得られ、これらの式に、誤差演算器32によ
って求められた誤差ΔD60,ΔD20を代入すること
により補正量ΔSCおよびΔLPが求められる。
【0149】こうして図12に示すステップS45にお
いて求められた補正量ΔSCおよびΔLPを、それぞ
れ、基準パッチを形成した時のスコロ設定値SCおよび
LP設定値LPから減じることにより、補正後のスコロ
設定値およびLP設定値が得られる。
【0150】こうして得られた補正後のスコロ設定値お
よびLP設定値が、図12に示すステップS46におい
て操作メモリに記憶されて操作量が設定される。その
後、現像濃度制御ルーチンが終了する。
【0151】このような現像濃度制御ルーチンにより、
感光体上の現像トナー濃度が目標の濃度に保たれる。
【0152】(4_4)転写電流制御動作 図15は、転写電流制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【0153】本実施形態では、この転写電流制御ルーチ
ンは、コントラスト電位推論器43、トナー帯電量推論
器44、転写電流設定値演算器45等によって実行され
る。
【0154】この転写電流制御ルーチンでは、先ず、ス
テップS51において、出力画像と出力画像の間のイン
タイメージ部に、操作量を維持したままシャドーパッチ
の静電潜像およびトナー像を形成させ、このときの操作
量設定値を操作量メモリ20(図5参照)から取得す
る。次に、ステップS52において、現像濃度センサ1
0にシャドーパッチのトナー濃度を測定させ、ステップ
S53において、温度湿度センサ11に現在のIOT内
の温度湿度を測定させる。このステップS53は、本発
明にいう第3の測定ステップの一例である。
【0155】次に、ステップS54において、コントラ
スト電位推論器43により、コントラスト電位推論ルー
ルメモリ42に記憶されている複数の電位推論ルール
と、シャドーパッチを形成した時の操作量(ここではス
コロ設定値およびLP設定値)と、温度湿度センサ11
の測定値とから、シャドーパッチを形成した時のコント
ラスト電位を推論する。つまり、このステップS54
は、本発明にいう電位差推定ステップの一例であり、こ
こでは、第1および第2の測定ステップにおける測定結
果に間接的に基づいて電位差を推定する。
【0156】次にコントラスト電位の推論方法を説明す
る。
【0157】図16は本実施形態におけるコントラスト
電位の推論方法の説明図である。
【0158】図16には、温度軸、湿度軸、およびコン
トラスト電位軸を有する3次元の座標空間が示されてい
る。図16に示す5つの点P21,P22,P23,P
24,P25は、上述した代表的な5通りの温度湿度環
境を示す点であり、これらの点が示す温度湿度環境につ
いては予めコントラスト電位推論ルールがコントラスト
電位推論ルールメモリ42(図5参照)内に記憶されて
いる。
【0159】そして、この図16には、5通りの温度湿
度環境に対応する5つのコントラスト電位推論ルールそ
れぞれによって、シャドーパッチを形成した時のスコロ
設定値およびLP設定値が共通に用いられて得られた5
つのコントラスト電位を表す5つの点Vc21,Vc2
2,Vc23,Vc24,Vc25が、5つの点P2
1,P22,P23,P24,P25それぞれに対応付
けられてプロットされている。これを式で表現すると、
各コントラスト電位推論ルールを表す上記(4)式にス
コロ設定値およびLP設定値を代入してVcを求めてい
ることと同義である。そして、5つの点Vc21,Vc
22,Vc23,Vc24,Vc25のなるべく近くを
通る平面を重線形回帰法によって求める。この平面のこ
とを環境電位推論ルール平面VcePと称する。この環
境電位推論ルール平面VcePは、本発明にいう「推定
ルールの原型」の一例である。
【0160】次に、上述したコントラスト電位推論ルー
ル生成ルーチンで最新のコントラスト電位推論ルールを
生成した時の温度湿度の値を示す点P26と、その最新
のコントラスト電位推論ルールに、シャドーパッチを形
成した時のスコロ設定値およびLP設定値を代入して得
られたコントラスト電位を表す点Vc26をプロットす
る。そして、環境電位推論ルール平面VcePがVc2
6を通るように、コントラスト電位軸方向に環境電位推
論ルール平面VcePを平行移動する。平行移動させた
平面を修正環境電位推論ルール平面VceP’と称す
る。つまり、図15に示すステップS54は、本発明に
いうルール作成ステップも兼ねている。
【0161】ステップS53で測定した温度湿度の値を
示す点P27に対応させて、修正環境電位推論ルール平
面VceP’上に点Vc27をプロットすることで、シ
ャドーパッチを作成した時のコントラスト電位が推論で
きる。
【0162】修正環境電位推論ルール平面VceP’の
作成プロセスを数式を用いて示すと次のようになる。
【0163】環境電位推論ルールは Vc=e1・Temp+e2・Humi+e3 … (5) という式で表される。ここで、Vcはコントラスト電
位、Tempは温度、Humiは湿度であり、e1,e
2,e3は係数である。この(4)式に、上述した代表
的な5通りの温度湿度環境それぞれの温度および湿度を
代入すると共に、それら5通りの温度湿度環境それぞれ
に対応するコントラスト電位推論ルールによって求めら
れたコントラスト電位も代入し、重線形回帰により係数
e1,e2,e3の値を求める。
【0164】次に係数e1,e2,e3の値が求められ
た(5)式に、最新のコントラスト電位推論ルールが生
成された時の温度測定値Trmpおよび湿度測定値Hu
miを代入するとともに、最新のコントラスト電位推論
ルールに基づいて得られたコントラスト電位Vcの値も
代入して係数e3の値を修正する。この結果、修正環境
電位推論ルールは、 Vc=e1・Temp+e2・Humi+e3′ … (6) という式で表される。
【0165】次に(6)式にシャドーパッチ作成時の温
度測定値Tempおよび温度測定値Humiを代入する
ことにより、シャドーパッチ作成時におけるコントラス
ト電位を演算する。以上により、図15のステップS5
4のコントラスト電位演算が終了する。
【0166】ステップS54によるコントラスト電位演
算が終了した後、ステップS55において、トナー帯電
量推論器44によりトナー帯電量(単位トナー重量当た
りの電荷量)が推論される。トナー帯電量推論器44に
は、シャドーパッチ測定における現像濃度センサ10の
出力値と実際の現像トナー重量との関係を表す式などが
予め与えられており、トナー帯電量推論器44は、この
関係を表す式などを用いて、今回現像濃度センサ10で
測定されたシャドーパッチの現像トナー重量を算出し、
現像トナー重量の算出値とステップS54で推論された
コントラスト電位の値とを用いてトナー帯電量を求め
る。
【0167】次に、ステップS56では、ステップS5
5で推論されたトナー帯電量やステップS54で推論さ
れたコントラスト電位に基づいて、転写電流設定値演算
器45によって最適な転写電流設定値が求められる。転
写電流設定値演算器45には、種々のトナー帯電量およ
び種々のコントラスト電位の下での画像転写実験に基づ
いて転写率や画質などの観点から求められた最適な転写
電流値が、トナー帯電量およびコントラスト電位の関数
として与えられている。転写電流設定値演算器45は、
この関数を用いて転写電流の最適設定値を求める。ステ
ップS56において転写電流設定値TCが設定された
後、転写電流制御ルーチンが終了する。
【0168】このような転写電流制御ルーチンにより、
感光体上のトナー帯電量(およびコントラスト電位)に
応じた最適な転写電流が実現され、この転写電流によっ
て画像転写が行われることにより、高画質な画像が最終
的に用紙上に形成されることとなる。また、上述したよ
うな転写電流制御ルーチンでは、電位センサを用いるこ
となくコントラスト電位やトナー帯電量を推定すること
ができ、安価なIOTを実現することができる。
【0169】以下、本発明の実施形態の変形例について
説明する。
【0170】(1)上記実施形態のIOTは、単色レー
ザを用いた画像形成装置であるが、本発明の適用範囲は
この実施形態に限定されるものではなく、多色レーザを
用いた画像形成装置であってもよい。また、デジタル方
式およびアナログ方式のいずれの方式であっても実現可
能である。更に、上述したように、これらの画像形成装
置は、プリンタに組み込まれてもよく、あるいは複写機
に組み込まれてもよい。
【0171】(2)上記実施形態において用いた現像濃
度センサは単なる一例であり、本発明の効果を得るため
には、基準パッチの濃度が測定できるセンサであれば、
どのような方式のセンサでも差し支えない。
【0172】(3)上記の実施形態では、本発明にいう
制御ステップが転写電流制御に応用された例が示されて
いるが、これは一例である。本発明によれば、電位セン
サを用いずにコントラスト電位やトナー帯電量を推論で
きるので、制御ステップでは、例えば推論したトナー帯
電量が一定になるようにトナー供給量を制御しても良
い。このような制御方式は、従来技術のADC方式を電
位センサ無しで実現することに相当する。
【0173】また、本発明にいう制御ステップでは、二
成分現像装置内のトナーとキャリアの混合比と、湿度
と、トナー帯電量との対応関係を予め求めて記憶してお
き、この対応関係を用いて、湿度測定値とトナー帯電量
推論値から混合比を求め、この混合比が一定になるよう
にトナー供給量を制御しても良い。この制御方式は、従
来技術のATC方式を、二成分現像装置内のトナー濃度
センサ無しで実現することに相当する。
【0174】あるいは、本発明にいう制御ステップで
は、推論されたコントラスト電位に基づいて、適切なコ
ントラスト電位が生じるように帯電設定値や露光量設定
値や現像バイアス電位を制御してもよい。
【0175】(4)上記実施形態では、コントラスト電
位推論ルールを、2種類の操作量(帯電設定値と露光量
設定値)とコントラスト電位との対応関係として生成す
るが、これは単なる一例であり、本発明では、例えば、
バイアスロール帯電器のように、帯電設定値を補正制御
しなくても安定した帯電電位が得られるシステムを採用
した場合には、露光量設定値のみとコントラスト電位と
の間の対応関係をコントラスト電位推論ルールとして用
いても良い。この場合、コントラスト電位推論ルールを
生成するためのシャドーパッチは最少で2個作成すれば
よい。
【0176】(5)上記の実施形態では、温度と湿度の
関数としての環境電位推論ルールを用いてコントラスト
電位を推論するが、これは一例であり、本発明では、例
えば、バイアスロール帯電器のように、湿度変動による
帯電電位変動が無視できるほど小さいシステムを採用し
た場合には、温度データのみを用いてコントラスト電位
を推論しても良い。また、本発明は、温度データとして
感光体表面などの温度を用いるものであっても良い。
【0177】(6)上記実施形態においては、現像濃度
制御ルール生成ルーチン、コントラスト電位推論ルール
生成ルーチン、現像濃度制御ルーチン、および転写制御
ルーチンのそれぞれについて、実行するか否かの判定
を、経過時間や累積出力枚数や温度湿度の変化量を基準
として行う例が示されているが、判定の基準は上記説明
した例に限定されるものではない。例えば、上記説明
で、あるルーチンについて用いられている判定基準が、
他のルーチンについての判定基準として用いられてもよ
く、上記説明した判定基準を適宜に組み合わせた判定基
準が用いられてもよく、上記説明した判定基準以外の、
電源投入回数などといった判定基準が用いられてもよ
い。
【0178】(7)上記実施形態では、現像濃度制御ル
ールの生成および現像濃度制御に事例ベース推論を用い
ているが、これは単なる一例であり、本発明では、例え
ば、予めIOTの代表的な特性(現像濃度制御ルール)
を実験的に求めておき、その特性を用いて制御しても良
い。また、本発明では、ファジイやニューラルネットワ
ークの手法を用いて現像濃度制御を行っても良い。
【0179】(8)上記実施形態では、現像濃度制御用
に2種類の操作量と2種類の基準パッチを用いて、トナ
ー像の現像濃度と階調との双方を制御する例について説
明したが、これは単なる一例である。本発明は、1種類
の操作量(例えば露光量設定値)と1種類の基準パッチ
を用いて、トナー像の現像濃度を制御し、階調性は、入
力画像信号に基づいてレーザ光を変調するときのトーン
カーブを表すLUT(ルックアップテーブル)の値をか
えて制御するものであってもよい。
【0180】
【発明の効果】上記説明したように、本発明によれば、
コントラスト電位やトナー帯電量を反映した、画像形成
条件の制御を低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概要
図である。
【図2】本実施形態の感光体上に形成された現像濃度制
御用の基準パッチの平面図である。
【図3】本実施形態の感光体上に形成された転写電流制
御用の基準パッチの平面図である。
【図4】本実施形態における現像濃度センサの概略構成
図である。
【図5】本実施形態のブロック図である。
【図6】制御部のメインルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】現像濃度制御ルール生成ルーチンのフローチャ
ートである。
【図8】本実施形態において生成される現像濃度制御ル
ールを示す図である。
【図9】コントラスト電位推論ルール生成ルーチンのフ
ローチャートである。
【図10】コントラスト電位とベタパッチのトナー濃度
測定値との対応関係を示す図である。
【図11】本実施形態において生成されるコントラスト
電位推論ルールを示す図である。
【図12】本実施形態における現像濃度制御ルーチンの
フローチャートである。
【図13】適合ルールの演算方法の説明図である。
【図14】操作量の補正量を求める方法を示す概念図で
ある。
【図15】転写電流制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図16】本実施形態におけるコントラスト電位の推論
方法の説明図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 スコロトロン帯電器 3 ROS(レーザ出力部) 4 現像器 5 転写器 6 定着器 7 用紙トレイ 8 クリーナ 9 除電器 10 現像濃度センサ 10a LED照射部 10b 受光素子 11 温度湿度センサ 12 グリッド電源 13 レーザ駆動回路 14 現像バイアス電源 15 転写電源 16 基準パッチ信号発生器 20 操作量メモリ 21 操作量出力回路 30 現像濃度制御部 31 現像濃度目標値メモリ 32 誤差演算器 33 現像濃度制御ルール演算器 34 現像濃度制御ルールメモリ 35 現像濃度適合ルール演算器 36 操作量補正演算器 40 転写電流制御部 41 コントラスト電位推論ルール演算器 42 コントラスト電位推論ルールメモリ 43 コントラスト電位推論器 44 トナー帯電量推論器 45 転写電流設定値演算器 100 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA02 DA10 DA13 DA14 DD08 DE02 EA01 EA02 EA03 EA05 EA06 EC03 EC04 EC07 EC19 EC20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御可能な画像形成条件の下で最終的に
    所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であっ
    て、表面に静電潜像を担持する像担持体上に静電潜像を
    形成し、形成した静電潜像上に、内部に帯電トナーを収
    納した現像器の帯電トナーを、該現像器と該静電潜像と
    の間の電位差により転移させることによりその静電潜像
    を現像してトナー像を形成し、そのトナー像を最終的に
    前記記録媒体上に転写させて画像を形成する画像形成方
    法において、 前記像担持体上に所定の静電潜像を形成し、その静電潜
    像を現像して第1のトナー像を形成し、その第1のトナ
    ー像のトナー濃度を測定する第1の測定ステップと、 前記現像器と前記像担持体表面との間の電位差を既知の
    電位差に調整し、その既知電位差の下で該現像器から該
    像担持体上に前記帯電トナーを転移させることにより第
    2のトナー像を形成し、その第2のトナー像のトナー濃
    度を測定する第2の測定ステップと、 前記第1の測定ステップにおける測定結果と、前記第2
    の測定ステップにおける測定結果との双方に基づいて前
    記画像形成条件を制御する制御ステップとを備えたこと
    を特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記制御ステップが、前記画像形成条件
    として、前記像担持体上に静電潜像を作成する静電潜像
    作成条件、前記現像器にトナーを供給するトナー供給条
    件、および前記像担持体上のトナー像を転写する転写条
    件のうちの少なくとも何れか1つの条件を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 温度および湿度のうち少なくとも何れか
    一方を測定する第3の測定ステップを備え、 上記制御ステップが、前記画像形成条件を、前記第3の
    測定ステップにおける測定結果にも基づいて制御するも
    のであることを特徴とする請求項1記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1の測定ステップにおける測定結
    果と、前記第2の測定ステップにおける測定結果との双
    方に基づいて前記帯電トナーの帯電量を推定する帯電量
    推定ステップを備え、 前記制御ステップが、前記画像形成条件を、前記帯電量
    推定ステップにおいて推定された帯電量に基づいて制御
    するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形
    成方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の測定ステップにおける測定結
    果と、前記第2の測定ステップにおける測定結果との双
    方に基づいて、前記現像器と前記像担持体との間の電位
    差を推定する電位差推定ステップを備え、 前記制御ステップが、前記画像形成条件を、前記電位差
    推定ステップにおいて推定された電位差に基づいて制御
    するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形
    成方法。
  6. 【請求項6】 温度および湿度のうち少なくとも何れか
    一方を測定する第3の測定ステップを備え、 前記電位差推定ステップが、前記現像器と前記像担持体
    との間の電位差を、前記第3の測定ステップにおける測
    定結果にも基づいて推定するものであることを特徴とす
    る請求項5記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記現像器と前記像担持体との間の電位
    差を前記画像形成条件に基づいて推定する推定ルール
    を、前記第1の測定ステップにおける測定結果と、前記
    第2の測定ステップにおける測定結果との双方に基づい
    て作成するルール作成ステップを備え、 前記電位差推定ステップが、前記現像器と前記像担持体
    との間の電位差を、前記ルール作成ステップにおいて作
    成された推定ルールに従って推定するものであることを
    特徴とする請求項5記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記ルール作成ステップが、前記推定ル
    ールの原型を、前記第1の測定ステップにおける測定結
    果と、前記第2の測定ステップにおける測定結果との双
    方に基づいて修正することにより、前記電位差推定ステ
    ップで用いられる推定ルールを作成するものであること
    を特徴とする請求項7記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の測定ステップが、複数の画像
    形成条件それぞれの下で前記第1のトナー像を形成し、
    各画像形成条件の下で形成された各第1のトナー像のト
    ナー濃度を測定することにより複数の測定結果を得るも
    のであり、 前記ルール作成ステップが、前記第1の測定ステップに
    よる複数の測定結果と、前記第2の測定ステップによる
    測定結果との双方に基づいて前記推定ルールを作成する
    ものであることを特徴とする請求項7記載の画像形成方
    法。
  10. 【請求項10】 前記第2の測定ステップが、複数の既
    知の電位差それぞれの下で前記第2のトナー像を形成
    し、各電位差の下で形成された各第2のトナー像のトナ
    ー濃度を測定することにより複数の測定結果を得るもの
    であり、 前記ルール作成ステップが、前記第1の測定ステップに
    よる測定結果と、前記第2の測定ステップによる複数の
    測定結果との双方に基づいて前記推定ルールを作成する
    ものであることを特徴とする請求項7記載の画像形成方
    法。
  11. 【請求項11】 制御可能な画像形成条件の下で最終的
    に所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であ
    って、 表面に静電潜像を担持する像担持体と、 前記像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成部と、 内部に帯電トナーを収納しており、その帯電トナーを前
    記像担持体との間の電位差によって該像担持体上に転移
    させることにより該像担持体上の静電潜像を現像してト
    ナー像を形成する現像器と、 前記トナー像のトナー濃度を測定する測定部と、 前記現像器によって前記像担持体上に形成されたトナー
    像を最終的に前記記録媒体上に転写させる転写部とを備
    え、更に、 前記潜像形成部に、所定の静電潜像を前記像担持体上に
    形成させ、前記現像器に、その静電潜像を現像させて第
    1のトナー像を形成させ、前記測定部に、その第1のト
    ナー像のトナー濃度を測定させる第1の測定ステップ、
    前記現像器と前記像担持体表面との間の電位差を既知の
    電位差に調整し、その既知の電位差の下で該現像器から
    該像担持体上に前記帯電トナーを転移させることにより
    第2のトナー像を形成させ、前記測定部に、その第2の
    トナー像のトナー濃度を測定させる第2の測定ステッ
    プ、および、前記第1の測定ステップにおける測定結果
    と前記第2の測定ステップにおける測定結果との双方に
    基づいて前記画像形成条件を制御する制御ステップを実
    行する制御部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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