JP2001117294A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP2001117294A
JP2001117294A JP29378299A JP29378299A JP2001117294A JP 2001117294 A JP2001117294 A JP 2001117294A JP 29378299 A JP29378299 A JP 29378299A JP 29378299 A JP29378299 A JP 29378299A JP 2001117294 A JP2001117294 A JP 2001117294A
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JP29378299A
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English (en)
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Kunio Yamada
邦夫 山田
Atsushi Ogiwara
敦 荻原
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間階調の再現性に優れた低コストの電子写
真装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 現像濃度目標値を記憶する現像濃度目標
値メモリ21、現像濃度目標値と基準パッチ濃度測定値
との誤差を求める誤差演算器22、操作量を記憶する操
作量メモリ23、操作量メモリ23内の操作量と現像濃
度測定値に基づき制御ルールを生成する制御ルール演算
器24、制御ルールを記憶する制御ルールメモリ25、
複数の制御ルールと操作量と現像濃度測定値とに基づき
各制御ルールの「適合度」を計算し操作量の補正量を得
るための適合ルールを求める適合ルール演算器26、そ
の適合ルールを用いて、誤差演算器22から出力される
誤差がゼロとなるような操作量の補正量を求める操作量
補正演算器27、および操作量メモリ23に記憶された
操作量をROS1に出力する操作量出力回路28を有す
る制御部20を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機やプリンタなどの電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子写真装置の画質向上は目覚し
く、印刷や写真画質に並ぶレベルに達しつつある。これ
に伴い、ユーザの画質変動に対する要求は厳しくなって
おり、我々の調査によれば色差3以下というような、人
間の色差識別能力の限界に近いところまで要求されるよ
うになっている。
【0003】一方、電子写真方式の分野では高速かつ高
画質という長所とともに、静電プロセスを用いているこ
とに起因する画質の不安定さの問題を如何に解決するか
が大きな課題となっている。特にカラー画像における中
間階調の再現性については、従来の白黒機のような濃度
だけでなく、色再現性を左右する階調表現の安定化が重
要な課題になっている。
【0004】このような課題に対して、特開平6−10
2734号公報には、感光体の表面に低濃度と高濃度の
2種類の基準パッチを形成し、これら2種類の基準パッ
チの濃度をセンサで測定し、その濃度測定値とそれらの
目標値とにより低濃度部と高濃度部の偏差を算出し、こ
の低濃度部と高濃度部の偏差に対応するVcont(コ
ントラスト電圧)の補正量とVcln(背景電圧)の補
正量を、記憶装置内のテーブルから抽出し、この抽出さ
れたVcontの補正量およびVclnの補正量に応じ
たスコロトロン帯電器のグリッド電圧値と現像バイアス
値を算出し、この算出されたグリッド電圧値と現像バイ
アス値とによりグリッド電圧と現像バイアス電圧とを制
御するという方法が開示されている。
【0005】また、特開平6−102735号公報に
は、感光体の表面に低濃度と高濃度の2種類の基準パッ
チを形成し、これら2種類の基準パッチの濃度をセンサ
で測定し、その濃度測定値とそれらの目標値とにより低
濃度部と高濃度部の偏差を算出し、この低濃度部と高濃
度部の偏差に対応するVcont(コントラスト電圧)
の補正量とVcln(背景電圧)の補正量を、記憶装置
内に記憶されている推論データに基づいて定性的に推論
し、この推論されたVcontの補正量およびVcln
の補正量に応じたスコロトロン帯電器のグリッド電圧値
と現像バイアス値を定量的に算出し、この算出されたグ
リッド電圧値と現像バイアス値とによりグリッド電圧と
現像バイアス電圧とを制御するという方法が開示されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術には次のような問題がある。
【0007】すなわち、階調特性を精度よく把握して制
御するためには、多数の基準パッチを形成し、その濃度
または濃度に相当する物理量を測定しなければならな
い。また、少数の基準パッチのみで階調特性を精度よく
把握して制御しようとした場合、基準パッチのカバレッ
ジ(Cin)が任意の濃度に設定されていたのでは、基
準パッチ以外の濃度領域では制御精度が低下してしま
い、低濃度から高濃度までの全ての濃度領域を十分に精
度よく制御することは困難である。
【0008】上記の従来技術では、階調特性を補正制御
する際に、画像形成条件の操作量としてVcont(コ
ントラスト電圧)およびVcln(背景電圧)などの
「電位」を用いているため、電子写真装置関連のセンサ
類の中でも最も高価な電位センサを用いる必要があり、
低コストの電子写真装置を構成することは難しい。
【0009】また、上記の従来技術では、露光量一定の
ままで帯電器のグリッド電圧(Vhighに対応)およ
び現像バイアス電圧を補正しているため、Vhighを
補正した結果としてVlowも変ってしまう。すなわ
ち、Vhigh,Vlow,Vbiasの全てが変化す
ることになるため補正量演算が複雑になり、高精度の制
御演算は不可能に近い。従って、上記の特開平6−10
2734号公報に開示されているようなルックアップテ
ーブル方式の制御では、十分な精度で補正量演算を行う
ことは難しい。
【0010】また、電子写真システムが非線形性の強い
系であり、しかも、温度・湿度などの環境条件の変動や
部材の経時変化などにより電子写真装置の動作状態が複
雑かつ激しく変動するため、上記の特開平6−1027
35号公報に開示されているような定性的な推論とその
定量化手段という2段階の工程からなる推論方式では、
高精度の推論を行うことは極めて難しい。
【0011】本発明は、上記の事情に鑑み、中間階調の
再現性に優れた低コストの電子写真装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の電子写真装置は、感光体の表面を所定の帯電器に
より帯電し、帯電された感光体表面を画像情報に基づい
て変調された露光光により露光して感光体上に静電潜像
を形成し、感光体上の静電潜像をトナーで現像して感光
体上にトナー像を形成し、トナー像を最終的に所定の画
像記録体に転写および定着して画像記録体上に画像を形
成する電子写真装置において、上記感光体上に、カバレ
ッジ濃度5%〜30%の間のいずれか1つのカバレッジ
濃度の基準パッチとカバレッジ濃度50%〜80%の間
のいずれか1つのカバレッジ濃度の基準パッチとの2種
類の基準パッチを形成する基準パッチ形成手段、上記基
準パッチ形成手段により形成された基準パッチの濃度
を、上記感光体上あるいは感光体から転写された被転写
体上で測定するパッチ濃度測定手段、上記帯電器の帯電
電圧および上記露光光の露光量の各設定値と、上記パッ
チ濃度測定手段により測定された上記2種類の基準パッ
チの各濃度測定値との対応関係を連立一次方程式の係数
の形で表した制御ルールを生成する制御ルール生成手
段、上記制御ルール生成手段により生成された制御ルー
ルを記憶する制御ルール記憶手段、上記制御ルール記憶
手段に記憶された制御ルールに従って、上記基準パッチ
の濃度が所定の値になるように、上記各設定値を補正す
る各設定値補正量を求める設定値補正手段、および上記
設定値補正手段により得られた各設定値補正量に基づき
上記各設定値を変更する設定値変更手段を備えたことを
特徴とする。
【0013】ここで、上記制御ルール生成手段は、上記
各設定値をそれぞれ複数段階に切り替えながら各段階ご
とに上記2種類の基準パッチを形成し、これらの基準パ
ッチについて測定された濃度測定値に基づいて複数の制
御ルールを生成するものであり、かつ各設定値の切替え
方法は、濃度目標値を概略実現する設定値を基準とし
て、電子写真現像特性の非線形性による上記基準パッチ
の濃度変化割合が相対的に大きくなる方向に切り替える
ものであることが好ましい。
【0014】また、上記制御ルール記憶手段に記憶され
た制御ルールを用いて、制御時の電子写真装置の動作状
態に適合する適合ルールを生成する適合ルール生成手段
を備え、上記設定値補正手段および上記設定値変更手段
は、上記適合ルール生成手段により生成された適合ルー
ルに基づいて上記各設定値を補正する各設定値補正量を
求め、その求められた各設定値補正量に基づき上記各設
定値を変更するものであることも好ましい態様である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電子写真装置の
実施形態について説明する。 A.本実施例の電子写真装置の構成 (1)基本構成 図1は、本発明の電子写真装置の一実施形態に用いられ
る画像出力部の概要図である。
【0016】図1には、この電子写真装置のIOT(イ
メージアウトプットターミナル:画像出力部)の概要が
示されている。なお、図1では電子写真装置の画像読取
部や画像処理部などは図示省略してあり、IOT(画像
出力部)のみが示されている。
【0017】この電子写真装置のIOTは、矢印A方向
に回転する感光体2、感光体2の表面を帯電するスコロ
トロン帯電器3、帯電された感光体2表面を画像情報に
基づいて変調された露光光により露光して感光体2上に
静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)1、感光体
2上の静電潜像をトナーで現像して感光体2上にトナー
像を形成する現像器6、感光体2上のトナー像を用紙P
に転写する転写装置7、用紙Pに転写されたトナー像を
定着する定着器8、用紙Pを収納する用紙トレイ9、感
光体2の表面をクリーニングするクリーナ4、感光体2
表面の残留電荷を除去する除電器5、および感光体2の
表面に形成された基準パッチの濃度を測定する現像濃度
センサ10を備えている。
【0018】なお、本実施形態における用紙Pは、本発
明にいう画像記録体に相当するものであり、現像濃度セ
ンサ10は、本発明にいうパッチ濃度測定手段に相当す
るものであり、また、ROS1は、通常の画像形成時に
おいて静電潜像を形成するものであるとともに、本発明
にいう基準パッチ形成手段をもかねている。
【0019】さらにこれらのほかに、図示しない制御ル
ール生成手段、制御ルール記憶手段、適合ルール生成手
段、設定値補正手段、設定値変更手段、および上記パッ
チ濃度測定手段よりなる制御部を備えている。この制御
部の詳細については後述する。
【0020】図1を参照しながらこの電子写真装置にお
ける画像形成動作について説明する。
【0021】先ず、画像読取部(図示せず)で原稿から
読み取られた原画像信号、あるいは外部のコンピュータ
(図示せず)などで作成された原画像信号が画像処理部
(図示せず)に入力され、適切な画像処理が行われる。
こうして得られた入力画像信号がROS(レーザ出力
部)1に入力され、レーザ光線Rを変調する。こうし
て、入力画像信号によって変調されたレーザ光線Rが、
スコロトロン帯電器3により一様帯電された感光体2表
面に照射される。感光体2表面にレーザ光線Rがラスタ
照射されると、感光体2上には入力画像信号に対応した
静電潜像が形成される。
【0022】次いで、現像器6により感光体2上の静電
潜像がトナーにより現像されて感光体2上にトナー像が
形成される。感光体2上のトナー像は感光体2の矢印A
方向への回転に伴われて、感光体2に対向して配置され
た転写装置7に向かって搬送され、転写装置7により感
光体2上のトナー像は、用紙トレイ9から感光体2と転
写装置7との間に供給されてきた用紙P上に転写され
る。
【0023】用紙P上に転写されたトナー像は、定着器
8によって定着され所望の画像が得られる。用紙P上へ
のトナー像の転写が終了した感光体2は、クリーナ4に
より表面に付着した残留トナーなどの付着物がクリーニ
ングされ、除電器5により残留電荷が除去されて、一回
の画像形成動作が終了する。
【0024】次に、本実施例における基準パッチの形成
およびその濃度測定について説明する。
【0025】(2)基準パッチ形成およびパッチ濃度の
測定 本実施形態では、制御用の基準パッチは、ROS1、す
なわち基準パッチ形成手段により感光体2上に形成さ
れ、その基準パッチの濃度が、現像濃度センサ10、す
なわちパッチ濃度測定手段により測定される。
【0026】図2は、本実施形態の感光体2上に形成さ
れた基準パッチの平面図である。
【0027】図2に示すように、本実施形態では、基準
パッチとして、網点カバレッジ60%のミッド濃度パッ
チPa1および網点カバレッジ20%のハイライト濃度
パッチPa2の2種類の基準パッチが形成される。これ
らミッド濃度パッチPa1およびハイライト濃度パッチ
Pa2は、いずれも2cm角程度の大きさで感光体2
(図1参照)の円周方向に平行な、現像濃度センサ10
により濃度が測定される測定ラインL1に沿って並んで
形成される。ミッド濃度パッチPa1およびハイライト
濃度パッチPa2は、感光体2上の画像エリア外、ある
いは、画像形成時以外のタイミングにおいて画像エリア
に形成されるため、用紙に転写されることはない。ミッ
ド濃度パッチPa1およびハイライト濃度パッチPa2
は、現像濃度センサ10により濃度が測定された後、ク
リーナ4の部分を通過する際に消去される。
【0028】図3は、本実施形態における現像濃度セン
サの概略構成図である。
【0029】この現像濃度センサ10は、図3に示すよ
うに、感光体2の表面に光を照射するLED照射部10
aと、感光体2の表面からの正反射光または拡散光を受
光する受光素子10bとから構成されている。この現像
濃度センサ10により、図2に示した測定ラインL1に
沿って並んで形成されたミッド濃度パッチPa1および
ハイライト濃度パッチPa2の濃度が順次測定される。
【0030】本実施例では、基準パッチのカバレッジ
(Cin:網点面積率)の低濃度側の値を20%、高濃
度側の値を60%とした。次に、図4、図5、図6、お
よび図7を参照しながら、Cinを上記の2種類とした
理由について説明する。
【0031】図4、図5、図6、および図7は、基準パ
ッチのCinの値を変化させて制御を行った時のトーン
カーブのグラフである。
【0032】横軸は基準パッチのCin(%)、縦軸は
用紙上に定着された基準パッチの濃度L*の値である。
【0033】これらのグラフは、現像剤のトナー濃度
(トナーとキャリアの重量比)を一定とし、電子写真装
置の動作環境(温度湿度)を、標準環境(22℃、55
%RH)および高湿環境(28℃、85%RH)の2種
類の環境に設定し、基準パッチのCinの値を変化させ
て標準環境におけるトーンカーブと高湿環境におけるト
ーンカーブとを一致させるように制御を行った場合の両
トーンカーブを示している。図中、丸で図った部分は各
制御ポイントにおける基準パッチの値である。
【0034】先ず、2種類の基準パッチのCinをとも
に低濃度側、すなわちCin20%およびCin40%
の2つの制御ポイントで制御した場合は、図4に示すよ
うに、高濃度域において2つのトーンカーブの間にずれ
が生じる。
【0035】また、2種類の基準パッチのCinをとも
に高濃度側、すなわちCin60%およびCin80%
の2つの制御ポイントで制御した場合は、図5に示すよ
うに、低濃度域において2つのトーンカーブの間にずれ
が生じる。
【0036】また、2種類の基準パッチのCinをとも
に中濃度側、すなわちCin40%およびCin60%
の2つの制御ポイントで制御した場合は、図6に示すよ
うに、高濃度域および低濃度域の双方において2つのト
ーンカーブの間にずれが生じる。
【0037】これに対して、図7に示すように、低濃度
側のCin20%および高濃度側のCin60%の2つ
の制御ポイントで制御した場合は、高濃度域から低濃度
域までの全域にわたって2つのトーンカーブを一致させ
ることができる。
【0038】本発明者らは、このように、トーンカーブ
を高濃度域から低濃度域までの全域にわたって一致させ
るための最適なCinの値が存在すること、およびその
Cinの範囲は、低濃度側がCin5%〜30%であ
り、かつ高濃度側がCin50%〜80%であることを
見いだした。なお、いかに説明する本実施形態には、低
濃度側のCinを20%とし、高濃度側のCinを60
%とした場合についての例を示した。
【0039】(3)制御部の構成 図8は、本実施形態における制御部のブロック図であ
る。
【0040】図8には、現像濃度センサ10による基準
パッチの濃度測定値に基づき、IOT(画像出力部)の
スコロトロン帯電器3およびROS1を制御する制御部
20のブロック図が示されている。
【0041】この制御部20には、現像濃度目標値メモ
リ21、誤差演算器22、操作量メモリ23、制御ルー
ル演算器24、制御ルールメモリ25、適合ルール演算
器26、操作量補正演算器27、操作量出力回路28、
クロックタイマ29、およびI/O調整部30を備えて
いる。
【0042】現像濃度目標値メモリ21は、ミッド濃度
パッチおよびハイライト濃度パッチの目標値を現像濃度
センサ10の出力に換算した値(本実施形態では、0か
ら255までの値の規格化された値)を記憶する。
【0043】誤差演算器22は、現像濃度目標値メモリ
21に記憶された現像濃度目標値、すなわちミッド濃度
パッチおよびハイライト濃度パッチの目標値と、制御動
作時の現像濃度、すなわち現像濃度センサ10により測
定された基準パッチの濃度測定値との誤差を演算する。
【0044】操作量メモリ23内には、基準パッチ形成
時、および出力画像作成時の、電子写真装置の操作量が
記憶されている。ここで、操作量とは、被制御対象の出
力値を変化させるパラメータの調整量、すなわち帯電器
の帯電電圧の設定値および露光光の露光量の設定値をい
い、本実施形態ではスコロトロン帯電器3のグリッド電
圧設定値(以下、スコロ設定値と略称する)およびRO
S1のレーザパワー設定値(以下、LP設定値と略称す
る)の2種類をいう。なお、これらの設定値はそれぞれ
0から255までの値に規格化されている。
【0045】このスコロ設定値およびLP設定値の2つ
を操作量として選んだのは、制御しようとしている画像
濃度がミッド濃度部およびハイライト濃度部の2点であ
ること、およびスコロ設定値およびLP設定値と、ミッ
ド濃度およびハイライト濃度との間に高い相関があるた
めである。さらに、スコロ設定値およびLP設定値を変
更することにより帯電電圧と露光量を瞬時に変更するこ
とが可能であり、高い応答性が得られるためである。
【0046】操作量メモリ23から読み出されたスコロ
設定値は、操作量出力回路28を介してIOTのグリッ
ド電源15に供給され、これにより、グリッド電源15
はスコロ設定値に応じた帯電電圧をスコロトロン帯電器
3に印加する。また、操作量メモリ23から読み出され
たLP設定値は、操作量出力回路28を介してIOTの
レーザ駆動回路16に供給され、これにより、レーザ駆
動回路16はLP設定値に応じたレーザパワーをROS
1に供給する。
【0047】制御用基準パッチ形成時の操作量メモリ2
3内の操作量設定値、および現像濃度センサ10からの
読取値(本実施形態では0から255までの値に規格化
されている)は、制御ルール演算器24に入力され、後
述するように、制御ルール演算器24により制御ルール
が生成される。この制御ルールの生成は、事例ベース推
論と呼ばれる手法に基づいている。生成された制御ルー
ルは、制御ルールメモリ25に複数記憶される。
【0048】次に、適合ルール演算器26は、制御ルー
ルメモリ25に記憶されている複数の制御ルールと、制
御用基準パッチ形成時の操作量メモリ23内の操作量設
定値と、現像濃度センサ10からの読取値とに基づき、
後述するように、各制御ルールの「適合度」を計算し、
操作量の補正値を求める適合ルールを演算する。具体的
な演算方法については後述する。
【0049】操作量補正演算器27は、適合ルール演算
器26で演算された適合ルールを用いて、誤差演算器2
2から出力される2種類の基準パッチ濃度の目標値に対
する誤差がゼロとなるような操作量の補正量を演算す
る。その演算結果は操作量メモリ23に記憶される。
【0050】一方、基準パッチ信号発生器31は、IO
T(画像出力部)に対してミッド濃度パッチおよびハイ
ライト濃度パッチの2種類の制御用基準パッチの形成を
指示し、それぞれの基準パッチ形成タイミングに合わせ
て、基準パッチ信号を画像出力IOT(画像出力部)の
レーザ駆動回路16に出力する。これによって、図2に
示した2種類の基準パッチが感光体上に形成される。
【0051】基準パッチ信号発生器31の動作タイミン
グは、I/O調整部30によって決定される。I/O調
整部30は、クロックタイマ29が出力するタイム信号
を監視し、2種類の基準パッチが所定位置に形成される
ように基準パッチ信号発生器31に動作タイミング信号
を供給する。
【0052】なお、本実施形態における基準パッチ信号
発生器31、レーザ駆動回路16、ROS1、および現
像装置6は、本発明にいう基準パッチ形成手段に相当す
るものであり、本実施形態における制御ルール演算器2
4は、本発明にいう制御ルール生成手段に相当するもの
であり、本実施形態における制御ルールメモリ25は、
本発明にいう制御ルール記憶手段に相当するものであ
り、本実施形態における適合ルール演算器26は、本発
明にいう適合ルール生成手段に相当するものであり、本
実施形態における操作量補正演算器27は、本発明にい
う設定値補正手段に相当するものであり、本実施形態に
おける操作量メモリ23および操作量出力回路28は、
本発明にいう設定値変更手段に相当するものである。 B.本実施形態の動作 図9は、本実施形態の出力画像濃度制御のフローチャー
トである。
【0053】本実施形態の出力画像濃度制御がスタート
すると、先ず初期設定のセットアップが行われた後、図
9に示すように、ステップS1において、制御ルールを
新たに生成するか否かの判定が行われる。この判定は、
本実施形態では、前回制御ルールを生成してからの経過
時間に基づいて判定が行われる。例えば、制御ルール生
成後2時間以上経過している場合は、新たに制御ルール
を生成するものと判定してステップS2の制御ルール生
成ルーチンに進み、2時間未満であればステップS3に
進む。
【0054】図10は、本実施形態における制御ルール
生成ルーチンのフローチャートである。
【0055】制御ルール生成ルーチンでは、図10に示
すように、先ず、ステップS21において、スコロ設定
値およびLP設定値を3段階に切り替えながら、ステッ
プS22において、感光体上に3組のミッド濃度の基準
パッチおよびハイライト濃度の基準パッチを形成する。
【0056】この時の操作量、すなわちLP設定値およ
びスコロ設定値の設定方法について以下に詳細に説明す
る。
【0057】図11は、LP設定値(レーザ光量)と基
準パッチ濃度との対応関係を示すグラフである。
【0058】図11には、横軸をLP設定値とし、縦軸
を濃度L*としたときの、用紙上に定着されたCin6
0%基準パッチの濃度曲線が示されている。ここで、L
P設定値=100を制御ポイントPとして、この濃度曲
線の制御ポイントPを通る接線を引くと、図11中に太
線で示すような制御ルールTが得られる。この制御ルー
ルTは、LP設定値と基準パッチ濃度との対応関係を一
次近似式として表したものに相当する。
【0059】図11に示すように、LP設定値を大き
く、すなわち光量を強くするほど、基準パッチ濃度は濃
くなり、基準パッチの濃度が飽和する方向に変化する
が、周知のように電子写真現像特性には非線形性がある
ので、LP設定値を大きい値に設定するほど、基準パッ
チの濃度変化割合、すなわち制御ポイントPにおける濃
度曲線の接線、すなわち制御ルールTの傾きは小さくな
る。逆に、LP設定値を小さい値に設定するほど、制御
ポイントPにおける基準パッチの濃度変化割合、すなわ
ち制御ルールTの傾きは大きくなる。
【0060】今、この制御ルールを用いて、濃度を薄く
する方向、すなわち基準パッチの濃度変化割合が相対的
に大きくなる方向にLP設定値を補正する場合について
考える。例えば、図11中に破線で示すように、濃度L
*を56から61に変更する場合を考えると、LP設定
値の変化に対する濃度の変化量が実際より小さくなるた
め、制御ルールTを用いたLP設定値の補正量(=2
0)は実際に濃度L*=61となる補正量(=15)よ
り大きくなる。このため、制御にオーバーシュートを生
じることとなり、最悪の場合には発振を起こす恐れがあ
る。
【0061】一方、同じ制御ルールを用いて、濃度を濃
くする方向に操作量設置値を補正する場合を考える。例
えば、図11中に一点鎖線で示すように、濃度L*の値
を56から51に変更する場合を考えると、制御ルール
の操作量設定値の変化に対する濃度の変化量が実際より
大きくなるため、制御ルールを用いた操作量の補正量
(=21)は実際に濃度L*=51となる補正量(=3
0)より小さくなる。この場合は、応答性は低下する
が、発振の危険性はない。
【0062】従って、制御の安定性を考慮すると、制御
ルールを生成する際に、制御ルールの傾きが制御ポイン
トPにおける真の傾きに最も近く、かつその値より小さ
くならないことが要求される。そこで、本実施形態で
は、制御ポイント(基準となるLP設定値)に対して濃
度が薄くなる方向、すなわちLP設定値を小さくする方
向に設定している。また、スコロ設定値に対しても、同
様に、濃度が薄くなる方向、すなわちスコロ設定値を大
きくする方向に設定している。
【0063】図10に戻り、制御ルール生成ルーチンの
フローチャートの説明を続ける。
【0064】図10に示すステップS23において現像
濃度センサ10により、上記の3組のミッド濃度の基準
パッチの濃度およびハイライト濃度の基準パッチのそれ
ぞれの濃度を測定し、次に、ステップS24において制
御ルール演算器24により、スコロ設定値およびLP設
定値と、現像濃度センサ10の濃度測定値とから制御ル
ールを演算する。こうして得られる制御ルールは、図1
2に示すような制御ルール平面として抽出される。
【0065】図12は、本実施形態における3組のスコ
ロ設定値およびLP設定値によるミッド濃度およびハイ
ライト濃度の制御ルール平面を示す図である。
【0066】図12に示す3つの点P1,P2,P3
は、3組のスコロ設定値およびLP設定値の組合わせを
示す点である。ここで、点P1,P2,P3に対応する
ハイライト濃度(ハイライト濃度パッチの濃度測定値)
を示す点をそれぞれ点H1,H2,H3とし、同様に点
P1,P2,P3に対応するミッド濃度(ミッド濃度パ
ッチの濃度測定値)を示す点をそれぞれ点M1,M2,
M3とする。そして、点M1,M2,M3を通る平面を
ミッドルール平面MPとし、点H1,H2,H3を通る
平面をハイライトルール平面HPとする。これら2つの
制御ルール平面を抽出することによりミッド濃度とハイ
ライト濃度に関する制御ルールが演算される。
【0067】以上のプロセスを数式を用いて示すと次の
ようになる。
【0068】ミッド濃度に関する制御ルールおよびハイ
ライト濃度に関する制御ルールはそれぞれ D60=a1・LP+a2・SC+a3 … (1) D20=b1・LP+b2・SC+b3 … (2) となる。ここで、D60はミッド濃度、D20はハイラ
イト濃度、LPはLP設定値、SCはスコロ設定値であ
る。上記(1)式および(2)式のa1,a2,a3,
b1,b2,b3は連立一次方程式の係数であり、この
(1)式および(2)式からなる連立一次方程式を解い
て係数a1,a2,a3,b1,b2,b3の値を求め
ることにより図10に示す制御ルール演算(ステップS
24)が行われ、図10の制御ルール生成ルーチンが終
了する。
【0069】図9に戻り出力画像濃度制御のフローチャ
ートの説明を続ける。
【0070】図10における制御ルール生成が終了した
後、図9のステップS3において、感光体上の基準パッ
チ濃度を制御する現像濃度制御ルーチンを実行するか否
かの判定が行われる。本実施形態では、出力画像の枚数
をカウントしており、例えば累積枚数が20枚となるご
とに現像濃度制御ルーチン(ステップS4)を実行する
と判定している。
【0071】図13は、本実施形態における現像濃度制
御ルーチンのフローチャートである。
【0072】図13に示すように、この現像濃度制御ル
ーチンでは、先ず、ステップS31において、出力画像
と出力画像の間のインタイメージ部に基準パッチを形成
し、次に、ステップS32において、現像濃度センサ1
0により基準パッチ濃度を測定する。次に、ステップS
33において、現像濃度目標値メモリ21に記憶された
現像濃度目標値と、現像濃度センサ10により測定され
た基準パッチ濃度測定値との誤差を誤差演算器22によ
り計算する。次に、ステップS34において、適合ルー
ル演算器26により、制御ルールメモリ25に記憶され
ている複数の制御ルールと、制御用基準パッチ形成時の
操作量メモリ23に記憶されている操作量、すなわちス
コロ設定値およびLP設定値と、現像濃度センサ10の
読取値とから、各制御ルールの「適合度」を計算し、操
作量の補正量を求めるための適合ルールを演算する。次
に、図14を用いて「適合度」および適合ルールの演算
方法について説明する。
【0073】図14は、本実施形態における適合ルール
の演算方法の説明図である。
【0074】図14には、制御ルール演算器24(図
8,図1参照)により抽出された、ミッド濃度について
の2つの制御ルールAおよびBによるミッドルール平面
MPAおよびミッドルール平面MPBが示されている。
さらに、制御時点における制御内容、すなわち基準パッ
チ形成時のスコロ設定値およびLP設定値の組合わせに
よる現在の設定値と、実際に測定されたパッチ濃度MO
が示されている。
【0075】図14に示す座標空間上で、制御時点にお
ける制御内容を示す点MOと、各制御ルール平面との間
の距離LAおよびLBをそれぞれ計算する。そして、そ
の逆数を求め、それらの距離の最小値で規格化する。す
なわち、各制御ルール平面MPAおよびMPBからの距
離LAおよびLBの逆数を合計したものが1となるよう
にする。このようにして規格化された値を「適合度」と
定義する。
【0076】同様に、ハイライト濃度についても、複数
の制御ルールに基づき各制御ルールの「適合度」を求め
る。
【0077】次に、上記の「適合度」により各制御ルー
ルの各座標軸方向の傾きを重み付けして合計し、その合
計量を、制御時点における動作状態に適合できる適合ル
ールとする。
【0078】以上のプロセスを数式を用いて示すと次の
ようになる。
【0079】制御ルールRi(iは正の整数)のCin
60%濃度の偏差をE60,i、Cin20%濃度の偏
差をE20,iとすると、Cin60%濃度の適合度w
60,iおよびCin20%濃度の適合度w20,i
は、それぞれ、 w60,i=(1/E60,i)/(Σ(1/E60,
j)) w20,i=(1/E20,i)/(Σ(1/E20,
j)) となる。ただし、Σはj(=制御ルールの総数)につい
ての総和を意味する。
【0080】全体の適合度wiは、 wi=w60,i×w20,i となる。この適合度wiの総和を求め、各制御ルールの
適合度をこの総和で割って規格化し、適合度Wiを求め
る。
【0081】適合度Wiが計算されたら、その適合度W
iをもとに適合ルールを演算する。これは、全ての制御
ルールRiの係数a1,a2,b1,b2に各制御ルー
ルの適合度Wiをかけたものの総和A1,A2,B1,
B2を求め、これを適合ルールの係数とする。以上によ
り、図12のステップS34の適合ルール演算が終了す
る。
【0082】図13に戻り現像濃度制御ルーチンの説明
を続ける。
【0083】ステップS34による適合ルール演算が終
了した後、ステップS35において、操作量補正演算器
27により操作量の補正量を演算する。
【0084】図15は本実施形態におけるミッド濃度お
よびハイライト濃度を制御するための推論方法を示す概
念図である。
【0085】図15に示したように、ここでは、基準パ
ッチ作成時のLP設定時が「98」、スコロ設定値が
「76」であったとして、現像濃度センサ10が測定し
た濃度を制御事例空間内にプロットする。今、ミッド濃
度パッチおよびハイライト濃度パッチの各濃度がそれぞ
れM4,H4であったとすると、図15に示すようなプ
ロットが行われる。次に、上述したように適合ルール演
算器26により適合ルールを求め、プロットした点M
4,H4を通る適合ルール平面を制御事例空間内に設定
する。次に、各濃度パッチの目標濃度を、制御事例空間
内に目標濃度平面(パッチ濃度軸上で、各濃度パッチの
目標値を通り、スコロ設定値軸&LP設定値軸平面に平
行な平面)として設定する。
【0086】以上の処理により制御事例空間内には、図
15に示すように、ミッド濃度に関する適合ルール平面
MAPと、ハイライト濃度に関する適合ルール平面HA
Pと、ミッド目標濃度平面MTPと、ハイライト目標濃
度平面HTPが構成される。
【0087】さて、図15から明らかなように、ミッド
適合ルール平面MAPとミッド目標濃度平面MTPが交
差するミッド目標実現ラインMTL上に今回の制御内容
がプロットされていれば、ミッド目標濃度が実現できて
いることになる。今回の制御内容が目標実現ラインMT
L上に載っていなかった場合には、各設定値を変更し
て、すなわち補正して、ミッド目標実現ラインMTL上
にプロットされるような操作量設定値の組合せを選べ
ば、次回の画像出力はミッド目標濃度を実現できると予
測できる。
【0088】同様にハイライト濃度についても、ハイラ
イト目標実現ラインHTL上にプロットされるような各
設定値の組合せを選べば、次回の画像出力時にハイライ
ト目標濃度が実現できると推論できる。したがって、ミ
ッド濃度とハイライト濃度の両方を、それぞれ同時に目
標濃度にするように制御するためには、ミッド目標実現
ラインMTLとハイライト目標実現ラインHTLを、L
P設定値軸とスコロ設定軸で作られる平面へ射影して、
その交点のLP設置値とスコロ設定値を採用すればよ
い。図15で用いた例の場合、今回の設定値(98,7
6)を次回は(128,115)に修正して設定すれ
ば、ミッド濃度とハイライト濃度のそれぞれの目標値が
同時に実現できることが判る。
【0089】このようにして、ミッド濃度およびハイラ
イト濃度を所望の値に実現するための次のLP設定値と
スコロ設置値が決定できる。
【0090】あるいは、パッチ濃度測定値と目標値との
誤差が予め求められている場合、すなわち、誤差演算器
22で与えられるミッド濃度目標値およびハイライト濃
度目標値と、現像濃度センサによる濃度測定値とのミッ
ド濃度誤差ΔD60およびハイライト濃度誤差ΔD20
が既知の場合には、スコロ設定値の補正量ΔSCおよび
LP設定値の補正量ΔLPを次のようにして求める。す
なわち、 ΔD60=A1・ΔLP+A2・ΔSC ΔD20=B1・ΔLP+B2・ΔSC として、これらをΔSCおよびΔLPについて解いて、 ΔLP=(B2・ΔD60−A2・ΔD20)/(A1
・B2−A2・B1) ΔSC=(B1・ΔD60−A1・ΔD20)/(A2
・B1−A1・B2) を得る。但し A1=Σa1i・Wi A2=Σa2i・Wi B1=Σb1i・Wi B2=Σb2i・Wi である。ここで、Σはiについての総和を意味する。
【0091】こうして得られた補正量ΔSCおよびΔL
Pを基準パッチ形成時のスコロ設定値SCおよびLP設
定値LPより減じ、補正後のスコロ設定値SC,LP設
定値LPが得られる。
【0092】こうして、図13に示すステップS36に
おいて、スコロ設定値SCおよびLP設定値LPが設定
され、現像濃度制御ルーチンが終了する。
【0093】図9に戻り出力画像濃度制御の説明を続け
る。
【0094】上記のようにして現像濃度制御ルーチンが
終了した後、図9のステップS5に進み、出力画像の作
成を行う。その後、ステップS6に進み、画像出力終了
であるか否かの判定を行う。判定の結果、画像出力終了
の場合は出力画像濃度制御動作を終了する。画像出力終
了ではない場合はステップS3に戻り、一連の制御動作
を繰り返す。
【0095】以上のようにして出力画像濃度制御が行わ
れ、画像濃度は常に最適な状態に保たれる。 C.変形例 (1)上記の実施形態では、画像出力部IOTが単色の
レーザプリンタである例についてのみ説明したが、本発
明の適用範囲は、この実施形態に限定されるものではな
く、多色レーザプリンタであっても、あるいはアナログ
方式の複写機であっても、全く同様の効果を発揮するこ
とができる。
【0096】(2)上記の実施形態において用いたセン
サは単なる一例であり、本発明の効果を得るためには、
基準パッチの濃度が正しく測定できるセンサであれば、
どのような方式のものでも差し支えない。
【0097】(3)上記の実施形態においては、制御用
の基準パッチ濃度として感光体上の基準パッチの濃度を
モニタする例について説明したが、これに限らず、例え
ば、感光体上のトナー像を中間転写体上に重ねて転写し
た後、用紙上へ一括転写する方式の電子写真装置の場合
は、その中間転写体上に転写した基準パッチ濃度を測定
するようにしてもよい。すなわち、制御用の基準パッチ
としては、画像形成工程の中で、最終的に用紙上に基準
パッチが形成される以前の工程のものであればいずれの
工程における基準パッチでもよい。
【0098】(4)上記の実施形態においては、制御ル
ール生成ルーチンを実行するか否かの判定が、前回の制
御ルール生成からの経過時間に基づいて行われる例につ
いて説明したが、これに限らず、例えば、温度湿度を検
出しその変化量がある規定値以上になった場合に新たに
制御ルールを生成するようにしてもよい。あるいは、電
子写真装置の電源投入時には、必ず制御ルール生成ルー
チンに入るようにしてもよいし、また、出力画像の出力
枚数をカウントしておき、累積枚数が規定値を越えた場
合に実行するようにしてもよい。更に、これらを適宜組
み合わせたものでもよい。
【0099】(5)上記の実施形態では、現像濃度制御
ルーチンを実行するか否かの判定を、出力画像の累積枚
数で行う例について説明したが、これは単なる一例であ
り、上記(4)と同様、さまざまな判定基準を用いるこ
とができる。
【0100】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の電子写
真装置によれば、感光体上にカバレッジ濃度5%〜30
%および50%〜80%の2種類の基準パッチを形成
し、センサによるこれら基準パッチの濃度測定値と、帯
電器の帯電電圧および上記露光光の露光量の各設定値と
に基づいて制御ルールを生成し、その制御ルールにより
帯電器の帯電電圧および露光光の露光量を制御するよう
にしたことにより、中間階調の再現性に優れた低コスト
の電子写真装置を実現することができる。
【0101】また、本発明による制御ルールは、連立一
次方程式の係数の形で上記の2種類の基準パッチの各濃
度誤差(変化量)と帯電電圧および露光量設定値の補正
量をダイレクトに対応付けることができるため、高精度
で最適な目標濃度に制御することのできる推論を行うこ
とができる。また、この制御ルールは定期的、自動的
に、または必要に応じて半自動的に学習されるため、電
子写真装置に経時劣化が生じてもその影響を含めた制御
ルールが生成され常に最良の制御精度を得ることができ
る。
【0102】また、制御時点で使用される制御ルール
は、学習された複数の制御ルールに基づき制御時点の電
子写真装置の状態に適合するように適合化処理を行って
から制御が行われるため、高精度の推論が可能である。
またその適合化の際に複数の制御ルールを重み付けして
統合化することにより、ある制御ルールに誤差が生じた
としても、その影響を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の一実施形態に用いられ
る画像出力部の概要図である。
【図2】本実施形態の感光体2上に形成された基準パッ
チの平面図である。
【図3】本実施形態における現像濃度センサの概略構成
図である。
【図4】基準パッチのCinの値を変化させて制御を行
った時のトーンカーブのグラフである。
【図5】基準パッチのCinの値を変化させて制御を行
った時のトーンカーブのグラフである。
【図6】基準パッチのCinの値を変化させて制御を行
った時のトーンカーブのグラフである。
【図7】基準パッチのCinの値を変化させて制御を行
った時のトーンカーブのグラフである。
【図8】本実施形態における制御部のブロック図であ
る。
【図9】本実施形態の出力画像濃度制御のフローチャー
トである。
【図10】本実施形態における制御ルール生成ルーチン
のフローチャートである。
【図11】LP設定値(レーザ光量)と基準パッチ濃度
との対応関係を示すグラフである。
【図12】本実施形態における3組のスコロ設定値およ
びLP設定値によるミッド濃度およびハイライト濃度の
制御ルール平面を示す図である。
【図13】本実施形態における現像濃度制御ルーチンの
フローチャートである。
【図14】本実施形態における適合ルールの演算方法の
説明図である。
【図15】本実施形態におけるミッド濃度およびハイラ
イト濃度を制御するための推論方法を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 ROS(レーザ出力部) 2 感光体 3 スコロトロン帯電器 4 クリーナ 5 除電器 6 現像器 7 転写装置 8 定着器 9 用紙トレイ 10 現像濃度センサ 10a LED照射部 10b 受光素子 16 レーザ駆動回路 20 制御部 21 現像濃度目標値メモリ 22 誤差演算器 23 操作量メモリ 24 制御ルール演算器 25 制御ルールメモリ 26 適合ルール演算器 27 操作量補正演算器 28 操作量出力回路 29 クロックタイマ 30 I/O調整部 31 基準パッチ信号発生器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体の表面を所定の帯電器により帯電
    し、帯電された該感光体表面を画像情報に基づいて変調
    された露光光により露光して該感光体上に静電潜像を形
    成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像して該感光
    体上にトナー像を形成し、該トナー像を最終的に所定の
    画像記録体に転写および定着して該画像記録体上に画像
    を形成する電子写真装置において、 前記感光体上に、カバレッジ濃度5%〜30%の間のい
    ずれか1つのカバレッジ濃度の基準パッチとカバレッジ
    濃度50%〜80%の間のいずれか1つのカバレッジ濃
    度の基準パッチとの2種類の基準パッチを形成する基準
    パッチ形成手段、 前記基準パッチ形成手段により形成された基準パッチの
    濃度を、前記感光体上あるいは該感光体から転写された
    被転写体上で測定するパッチ濃度測定手段、 前記帯電器の帯電電圧および前記露光光の露光量の各設
    定値と、前記パッチ濃度測定手段により測定された前記
    2種類の基準パッチの各濃度測定値との対応関係を連立
    一次方程式の係数の形で表した制御ルールを生成する制
    御ルール生成手段、 前記制御ルール生成手段により生成された制御ルールを
    記憶する制御ルール記憶手段、 前記制御ルール記憶手段に記憶された制御ルールに従っ
    て、前記基準パッチの濃度が所定の値になるように、前
    記各設定値を補正する各設定値補正量を求める設定値補
    正手段、および前記設定値補正手段により得られた各設
    定値補正量に基づき前記各設定値を変更する設定値変更
    手段を備えたことを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 前記制御ルール生成手段は、前記各設定
    値をそれぞれ複数段階に切り替えながら各段階ごとに前
    記2種類の基準パッチを形成し、これらの基準パッチに
    ついて測定された濃度測定値に基づいて複数の制御ルー
    ルを生成するものであり、かつ各設定値の切替え方法
    は、濃度目標値を概略実現する設定値を基準として、電
    子写真現像特性の非線形性による前記基準パッチの濃度
    変化割合が相対的に大きくなる方向に切り替えることを
    特徴とする請求項1記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記制御ルール記憶手段に記憶された制
    御ルールを用いて、制御時の電子写真装置の動作状態に
    適合する適合ルールを生成する適合ルール生成手段を備
    え、 前記設定値補正手段および前記設定値変更手段は、前記
    適合ルール生成手段により生成された適合ルールに基づ
    いて前記各設定値を補正する各設定値補正量を求め、そ
    の求められた各設定値補正量に基づき前記各設定値を変
    更するものであることを特徴とする請求項1記載の電子
    写真装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008158504A (ja) * 2006-11-27 2008-07-10 Canon Inc 画像処理装置及びその制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008158504A (ja) * 2006-11-27 2008-07-10 Canon Inc 画像処理装置及びその制御方法

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