JP2012063683A - 画像形成装置 - Google Patents

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恭典 鰻田
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Abstract

【課題】 制限のある電位制御下であっても階調制御を行なうことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナーパッチの光学濃度RADCの、目標濃度からの乖離量ΔRADCを変数としたときの、入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持し、その基準補正曲線の傾きを、今回の電位状態調整前の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正し、その基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、トナーパッチの光学濃度の、目標濃度からの乖離量ΔRADCに応じた階調補正量ΔLUTを求め、入力データと出力データとの対応関係をその階調補正量ΔLUTに応じて補正する。
【選択図】 図10

Description

本発明は画像形成装置に関する。
静電転写方式の画像形成装置では、濃度安定性を得るために像担持体上にパッチを形成し、そのパッチの濃度情報を基に電位制御や階調制御を行なっている。ここで、コストダウン等のため、複数色で一律にしか調整できない構成、複数の電位制御対象のうちの一部しか電位制御できない構成などを採用すると、電位制御を行なった結果階調制御の精度が低下し、特に中・低濃度域での色バランスが崩れるおそれがある。
ここで、特許文献1には、階調濃度補正用のテーブルの補正量を変更する補正量変更手段により、中濃度域の補正を行なうことが開示されている。
また、特許文献2には、濃度パターンの検出結果によって最適なべた濃度を得られるプロセス条件を推定した後、推定したプロセス条件で再度濃度パターンを形成し、その検出結果によって画像データを補正し、画像入出力特性をリニアにすることが開示されている。
特許第3825963号公報 特開2006−030355号公報
本発明は、上記事情に鑑み、制限のある電位制御下であっても階調制御を行なうことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の画像形成装置は、
画像を表わす入力データの値を変換して出力データを生成するデータ変換部と、
データ変換部で生成された出力データに応じた複数色それぞれのトナー像を生成しそれらのトナー像を重ねた状態に記録媒体上に転写して定着することにより記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
画像形成部におけるトナー像形成のための電位状態を制御する電位制御部と、
データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正することにより画像の階調を制御する階調制御部と、
第1の目標濃度の第1のトナーパッチと、第1の目標濃度よりも低い少なくとも1つの第2の目標濃度の第2のトナーパッチを形成するパッチ形成部と、
第1のトナーパッチおよび第2のトナーパッチの光学濃度を測定する測定部とを有し、
上記電位制御部が、パッチ形成部で形成され測定部で測定された第1のトナーパッチの光学濃度の、第1の目標濃度からの乖離量に応じて、電位状態を調整するものであり、
上記階調制御部が、第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持し、その基準補正曲線の傾きを、電位制御部による今回の電位状態調整前の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正し、その基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、パッチ形成部で形成され測定部で測定された第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求め、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係をその階調補正量に応じて補正するものであることを特徴とする。
請求項2の画像形成装置は、
画像を表わす入力データの値を変換して出力データを生成するデータ変換部と、
データ変換部で生成された出力データに応じた複数色それぞれのトナー像を生成しそれらのトナー像を重ねた状態に記録媒体上に転写して定着することにより記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
画像形成部におけるトナー像形成のための電位状態を制御する電位制御部と、
データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正することにより画像の階調を制御する階調制御部と、
第1の目標濃度の第1のトナーパッチと、第1の目標濃度よりも低い少なくとも1つの第2の目標濃度の第2のトナーパッチを形成するパッチ形成部と、
第1のトナーパッチおよび第2のトナーパッチの光学濃度を測定する測定部とを有し、
上記電位制御部が、パッチ形成部で形成され測定部で測定された第1のトナーパッチの光学濃度の、第1の目標濃度からの乖離量に応じて、電位状態を調整するものであり、
上記階調制御部が、第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持し、その基準補正曲線の傾きを、電位制御部による今回の電位状態調整後の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正するとともに、パッチ形成部で形成され測定部で測定された第2のトナーパッチの第1の光学濃度に基づいて、電位制御部により電位状態を今回調整した後に第2のトナーパッチを形成してその第2のトナーパッチを測定した場合の第2の光学濃度を推定し、上記基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、第2の光学濃度の第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求め、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係をその階調補正量に応じて補正するものであることを特徴とする。
請求項3の画像形成装置は、請求項1又は2において、パッチ形成部で形成され測定部で測定された第1のトナーパッチの光学濃度の、第1の目標濃度からの乖離量に応じた電位状態の調整量が閾値調整量を越える場合に、電位制御部と階調制御部とのうちの電位制御部のみ作用させて電位制御部に電位状態を調整させ、
電位制御部による電位状態の今回の調整後に、再度、パッチ形成部および測定部を作用させ、
電位制御部と階調制御部のうちの階調制御部を作用させて、階調制御部に、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正させる
シーケンス制御部をさらに有することを特徴とする。
請求項1の画像形成装置によれば、基準補正曲線から階調補正量を求める場合と比べ高精度な階調補正量が求められ、高精度な階調補正を行なうことができる。
請求項2の画像形成装置によれば、電位制御を行なった後の階調のずれを推定して階調補正量を求めるため、請求項1と比べてもさらに高精度な階調補正を行なうことができる。
請求項3の画像形成装置によれば、電位状態の補正量が閾値補正量以上のときのみパッチを再度形成するため、パッチを常に再形成する場合と比べ、トナー消費量や電力の無駄が省かれる。
本発明の第1実施形態の画像形成装置の論理構成図である。 本発明の第2実施形態としての画像形成装置の主要構成要素を示した図である。 図2に示す画像形成装置における画質調整用の制御系統図である。 目標となるRADCカーブ(破線)と今回のセットアップで測定した反射光量RADCから求められるRADC検出カーブ(実線)とを示した図である。 トナーパッチHに対する反射光量の差分ΔRADCと、現像コントラストVdeveの補正値ΔVdeveとの対応関係の一例を示した図である。 反射光量の差分ΔRADCと現像コントラストの補正値ΔVdeveとの対応関係を表わす別の例を示した図である。 目標となるRADCカーブ(破線)と、今回のセットアップによって調整されたとした場合の推定RADCカーブ(実線)とを示した図である。 図7に示すRADCカーブを光学濃度Doutに置き換えたときの濃度カーブを示した図である。 傾き補正係数テーブルの一例を示す図である。 階調補正テーブル(LUT)補正カーブの一例を示す図である。 LUTの入力データCinと出力データCoutとの関係の一例を示した模式図である。 階調補正テーブル(LUT)補正カーブの他の例を示す図である。 図4と同じ目標RADCカーブ(破線)と今回のセットアップ時に測定されたRADCカーブ(細い実線)と、さらに、図7と同じ推定RADCカーブ(太い実線)を示した図である。 傾き補正係数テーブルの一例を示す図である。 階調補正テーブル(LUT)補正カーブの一例を示す図である。 階調補正テーブル(LUT)補正カーブの他の例を示す図である。 セットアップ時のシーケンス制御の一例を示した図である。
以下本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の画像形成装置の論理構成図である。
この画像形成装置1は、データ変換部2と画像形成部3を有する。
データ変換部2は、画像を表わす入力データの値を変換して出力データを生成する。画像形成部3は、データ変換部2で生成された出力データに応じた複数色それぞれのトナー像を生成しそれらのトナー像を重ねた状態に記録媒体上に転写して定着することにより記録媒体上に画像を形成する。また、この画像形成装置1はパッチ形成部4を有する。このバッチ形成部4は、第1の目標濃度の第1のトナーパッチと、第1の目標濃度よりも低い少なくとも1つの第2の目標濃度の第2のトナーパッチを形成する。このパッチ形成部4は、具体的な構成要素としては画像形成部3と共通の構成要素が用いられるが、ここではその役割りに応じて分けて示している。
さらに、この画像形成装置1は、測定部5と、電位制御部6と、階調制御部7と、シーケンス制御部8を有する。
測定部5は、パッチ形成部4により形成された第1のトナーパッチおよび第2のトナーパッチの光学濃度を測定する。電位制御部6は、パッチ形成部4で形成され測定部5で測定された第1のトナーパッチの光学濃度の、第1の目標濃度からの乖離量に応じて、画像形成部3におけるトナー像形成のための電位状態を調整する。
また、階調制御部7は、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係を補正することにより画像の階調を制御する。
この階調制御部7における、入力データと出力データとの対応関係の補正アルゴリズムは一通りには限られず、ここでは、第1例と第2例について説明する。
(第1例)
(a)階調制御部7は、第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持している。
(b)この階調補正部7は、その基準補正曲線の傾きを、電位制御部6による今回の電位状態調整前の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正する。
(c)そして、この階調補正部7は、その基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、パッチ形成部4で形成され測定部5で測定された第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求める。
(d)この階調補正部7は、このようにして求めた階調補正量に応じて、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係を補正する。
この第1例によれば、基準補正曲線の傾きが補正されるため、傾き補正を行なわずに基準補正曲線そのものから階調補正量を求める場合と比べ、この画像形成装置1の、その時点の状態に則した、より高精度な階調補正量が求められ、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係が高精度に補正される。
(第2例)
(e)この第2例においても、階調制御部は、第2のトナーパッチの光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持している。
(f)ここで、この第2例においては、階調補正部7は、その基準補正曲線の傾きを、電位制御部6による今回の電位状態調整後の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正する。
(g)また、この階調補正部7は、パッチ形成部4で形成され測定部5で測定された第2のトナーパッチの第1の光学濃度に基づいて、電位制御部6により電位状態を今回調整した後に第2のトナーパッチを形成してその第2のトナーパッチを測定した場合の第2の光学濃度を推定する。
(h)この階調補正部7は、(f)および(g)の処理を行なった後、基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、上記第2の光学濃度の第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求める。
(i)この階調補正部7は、このようにして求めた階調補正量に応じて、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係を補正する。
この第2例によれば、基準補正曲線の傾きが、今回の電位状態調整後の電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正される。また、第2のトナーパッチの第1の光学濃度に基づいて、電位状態調整後にトナーパッチを再度生成したと仮定した場合の第2の光学濃度が推定される。このようにして補正された補正曲線に基づき、かつ、このようにして推定された第2の光学濃度の、第2の目標濃度からの乖離量に応じて階調補正量を求めているため、第1の例と比べ一層高精度な階調補正量が求められ、したがって一層高精度な階調補正が行なわれる。
また、シーケンス制御部8は、パッチ形成部4で形成され測定部5で測定された第1のトナーパッチの光学濃度の、第1の目標濃度からの乖離量に応じた電位状態の補正量が閾値補正量を越えるか否かを監視している。電位状態の調整量が閾値調整量以内にとどまっている場合には、図1に示すシーケンス制御部8を除く各部に上記の通りの処理を行なわさせる。一方、電位状態の調整量が閾値調整量を超える場合には、以下の手順に従う処理を行なわさせる。すなわち、電位状態の調整量が閾値調整量を超える場合、
(j)電位制御部6と階調制御部7とのうちの電位制御部6のみ作用させて電位制御部6に電位状態を調整させる。
(k)そして、電位制御部6による電位状態の今回の補正後に、再度、パッチ形成部4および測定部5を作用させる。
(l)さらに、電位制御部6と階調制御部7のうちの階調制御部7を作用させて、階調制御部7に、データ変換部2における入力データと出力データとの対応関係を補正させる。
こうすることにより、電位状態の調整量が閾値調整量を超える場合にも、(j)〜(l)のシーケンスを実行せずに、閾値調整量以内の場合と同じ処理を行なうよりも高精度な階調補正が行なわれる。一方、電位状態の調整量が閾値調整量以内であっても閾値調整量を超える場合と同様に常に(j)〜(l)のシーケンスを実行する場合と比べ、トナーパッチを常には二度は形成しなくて済むため、トナーや電力の消費量が低減し、また階調補正を行なうまでの時間も短縮化される。
次に、上記の第1実施形態よりも具体的な第2実施形態について説明する。
図2は、本発明の第2実施形態としての画像形成装置の主要構成要素を示した図である。
この画像形成装置100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K)の各色のトナーによるトナー像を形成する4つの像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを有する。これら4つの像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、使用するトナーの色が異なることを除き、互いに同一の構成を有するため、ここでは、像形成ユニット10Yを取り挙げてその構成を説明する。
この像形成ユニット10Yは、図1に矢印Aで示す向きに回転する感光体11を有し、その感光体11の周囲に、帯電器12、現像器13、転写器14、およびクリーナ15が配置されている。
感光体11は、その表面に帯電により電荷を保存し露光によりその電荷を放出する感光層を有する。この画像形成装置100を動作させると感光体11が回転するが、動作を続けるとその感光体11の表面の感光層が徐々に削れその感光層の膜厚が薄くなる。後述する通り、本実施形態では、この感光層の膜厚の変化が階調制御に関係する。尚、以下では、感光体11の表面の感光層の膜厚を、「感光体膜厚」という。
また、転写器14は、後述する中間転写ベルト21を感光体11との間に挟んだ位置に置かれている。
帯電器12は、感光体11の表面をある電位(ここでは帯電器12により帯電された感光体11表面の電位を帯電電位をVと称する)に帯電する。
また、この画像形成装置100は、露光器19を有し、感光体11は、帯電器12による帯電を受けた後、露光器19からの、画像情報を持つ露光光191の照射を受ける。ここでは、感光体11の、露光光191の照射を受けた部分の表面電位を露光電位Vと称する。
感光体11は、露光光191の照射を受けることにより表面に静電潜像が形成された後、現像器13により現像され、その感光体11表面にトナー像(この像形成ユニット10Yではイエロー(Y)のトナーによるトナー像)が形成される。
この現像器13は、内部にトナーを収容したケース131内に、トナーを攪拌する2本のオーガ132と、トナーを感光体11に対向した位置に運ぶ現像ロール133を有する。感光体11上に形成された静電潜像の現像にあたっては、現像ロール133に現像バイアス電圧Vが印加される。
ここでは、感光体11上の露光光191が照射された部分の電位(露光電位)Vと現像バイアス電圧Vとの差分V−Vを現像コントラストVdeve(Vdeve=V−V)と称し、感光体11上の、帯電器12による帯電を受け露光光191の照射を受けていない部分の電位(帯電電位)Vとバイアス電圧Vとの差分V−VをクリーニングコントラストVcf(Vcf=V−V)と称する。
現像器13による現像により感光体11上に形成されたトナー像は、転写器14の作用により中間転写ベルト21上に転写される。
この転写後に感光体11上に残存するトナーは、クリーナ15によって感光体11上から取り除かれる。
中間転写ベルト21は複数のロール22に架け回された、無端の、矢印B方向に循回移動するベルトである。
各像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kのそれぞれで形成された各色トナーによるトナー像は、順次重なるように中間転写ベルト21上に転写される。この中間転写ベルト21上に転写されたトナー像は、転写器32の作用により、用紙搬送経路30に沿って搬送されてきた用紙上に転写される。このトナー像の転写を受けた用紙はさらに搬送され、定着器33による加圧および加熱により用紙上のトナー像がその用紙上に定着され、定着されたトナー像からなる画像が用紙上に形成される。画像が形成された用紙は、図示しない排出口よりこの画像形成装置100の外部に排出される。
転写器32によりトナー像を用紙上に転写した後の中間転写ベルト21はさらに循環移動し、その表面に残存するトナーがクリーナ23によって中間転写ベルト21上から取り除かれる。
ここで、4台の像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kのうちの図2の最も左側に示されている、黒(K)のトナーを用いる像形成ユニット10Kには、光学センサ40が取り付けられている。この画像形成装置100では、形成される画像の画質の維持、向上のために、あるタイミングで、中間転写ベルト21上にトナーパッチが形成される。トナーパッチは、ある目標濃度を持った測定用の一様濃度のトナー像である。光学センサ40は、その中間転写ベルト21上に形成されたトナーパッチの光学濃度を測定するセンサである。このセンサでは、直接的には、そのトナーパッチの反射光量が測定される。ここでは、この反射光量をRADCで表わす。
図3は、図2に示す画像形成装置における画質調整用の制御系統図である。
ここには、図2にも示した光学センサ40のほか、温度センサ41、湿度センサ42、サイクルカウンタ43が示されている。温度センサ41および湿度センサ42は、この画像形成装置100が置かれた環境の温度および湿度を測定するセンサである。また、サイクルカウンタ43は、図2に示す感光体11の、新品のときからの累積の回転数を計測するカウンタである。
前述した通り、感光体11の表面には、感光層が形成されている。この感光層は、感光体11の表面の清掃などに起因して、この画像形成装置100の使用により徐々に削がれてその膜厚が変化する。この感光層の削られ方は、感光体11の累積回転数によって大きく左右されるが、累積回転数のみで決まるものではなく、画像形成装置10の使用中、すなわち感光体11の回転中の環境の温湿度によっても変化する。そこで、ここでは、温度センサ41、および湿度センサ42による温湿度の履歴やサイクルカウンタ43による感光体11の累積回転数から、感光体11の表面の感光層の現在の膜厚(現在の感光体膜厚)が推定される。
感光体膜厚を累積回転数や温湿度履歴から如何にして推定するか、ということについては、様々な実験や過去の経験等から定められるものであり、推定方法自体はここでの主題でもないため、膜厚の推定方法についての説明は割愛する。
図3には、さらに、階調制御部44と電位制御部45が示されている。階調制御部44は、光学センサ40により測定されたトナーパッチの反射光量RADCおよび電位制御部45により求められた電位状態の調整値等に基づいてルックアップテーブル(LUT)46を書き換えることにより、階調補正を行なうものである。このLUT46は、前述の第1実施形態(図1参照)におけるデータ変換部2に相当する要素であり、入力されてきた画像データ(入力データ)がこのLUT46に従って出力データに変換される。
また、電位制御部45は、温度センサ41および湿度センサ42で測定された温湿度の履歴、並びにサイクルカウンタ43で測定された感光体11の累積回転数に基づいて現在の感光体膜厚を推定し、その推定した膜厚と、光学センサ40により測定されたトナーパッチの反射光量RADCとに基づいて、帯電電圧47、現像バイアス48、および露光光量49の各値を調整する。
ここで、帯電電圧47は、図2に示す帯電器12に印加する電圧であり、この帯電電圧47により、感光体11表面が帯電電位Vに帯電される。
また、現像バイアス48は、現像器13の現像ロール133に印加されるバイアス電圧Vである。
さらに、露光光量49は、露光器19から発せられる露光光191の光量である。この露光光量49の露光光191が感光体11に照射されることにより、感光体11が露光電位Vとなる。このように、これらの帯電電圧47、現像バイアス48、および露光光量49により、帯電電位V、露光電位V、現像コントラストVdeve=V−V、クリーニングコントラストVcf=V−Vが定められる。
この画像形成装置100では、入力されてきた画像データ(入力データ)は、階調制御部44により調整されたLUT46に基づいて出力データに変換され、電位制御部45により調整された電位状態の下で、その出力データに基づく画像が形成される。
以下では、階調制御部44および電位制御部45の詳細について説明する。
ここでは、入力データの値がHのときの高濃度域のトナーパッチH(面積率60%〜80%程度が望ましい。)および目標濃度が互いに異なる2種類の中濃度域(入力データの値がMA,MB)のトナーパッチMA,MBが形成される。これらのトナーパッチH,MA,MBは、4つの像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kのそれぞれで形成され、中間転写ベルト21上のそれぞれ別々な位置に転写されて光学センサ40で測定される。
ここでは代表的に、特にトナーの色は指定せずに、いずれか1つの像形成ユニットで形成されたトナーパッチH,MA,MBを取り挙げて説明する。
ここで、トナーパッチ形成時の現像コントラストをVdeve1、クリーニングコントラストをVcf1とする。この電位状態で中間転写ベルト21上に上記3つのトナーパッチH,MA,MBが形成され、光学センサ40で各トナーパッチH,MA,MBのそれぞれの反射光量RADC[H],RADC[MA],RADC[MB]が測定される。ここでは、トナーパッチを形成し反射光量RADCを測定して電位状態や階調を調整する一連の動作をセットアップと称する。
図4は、目標となるRADCカーブ(破線)と今回のセットアップで測定した反射光量RADCから求められるRADC検出カーブ(実線)とを示した図である。
横軸は、入力データCinを表わし、縦軸は反射光量RADCを表わしている。
また、この図4に示すように、値がHの入力データに基づいて形成されたトナーパッチHに対する、目標反射光量RADC_S[H]と光学センサ40で今回測定されたトナーパッチHの反射光量RADC[H]との差分をΔRADC[H]で表わす。また、これと同様に、値がMAの入力データに基づいて形成されたトナーパッチMAに対する、目標反射光量RADC_S[MA]と今回測定された反射光量RADC[MA]との差分をΔRADC[MA]で表わし、値がMBの入力データに基づいて形成されたトナーパッチMBに対する、目標反射光量RADC_S[MB]と今回測定の反射光量RADC[MB]との差分をΔRADC[MB]で表わす。
ここでは、3種類のトナーパッチH,MA,MBについてまとめて示したがトナーパッチHに対する目標反射光量RADC_S[H]は電位制御部45が保存していてトナーパッチHに対する差分ΔRADC[H]は電位制御部45で算出される。これに対し、トナーパッチMA,MBに対する目標反射光量RADC_S[MA],RADC_S[MB]は階調制御部44が保存していて、トナーパッチMA,MBに対する差分ΔRADC[MA],ΔRADC[MB]は階調制御部44で算出される。
図5は、トナーパッチHに対する反射光量の差分ΔRADCと、現像コントラストVdeveの補正値ΔVdeveとの対応関係の一例を示した図である。この図5の横軸は、上記の差分ΔRADC、縦軸は補正値ΔVdeveを表わしている。
電位制御部45では、上記のようにしてトナーパッチHの反射光量の差分
ΔRADC[H]=RADC_S[H]−RADC[H]
を求めた後、図5に示す対応関係に基づいてこの差分ΔRADCから現像コントラストの補正値ΔVdeve[H]が求められ、この補正値ΔVdeve[H]に基づいて、今回のセットアップ以降の現像コントラストΔVdeve2=ΔVdeve1+ΔVdeve[H]が求められる。
電位制御部45では、さらに、クリーニングコントラストVcfが求められる。
ここで、画質が良好な画像を得るためには、現像コントラストVdeveとクリーニングコントラストVcfとの比率
R=Vdeve/Vcf
をある目標の比率に保つことが望ましい。
この電位制御部45には、感光体膜厚PRに応じた目標の比率R0を保持している。そして、この電位制御部45では、上記のようにして求めた現像コントラストVdeve2=Vdeve1+ΔVdeve[H]と、保存されている膜厚ごとの目標の比率R0とに基づいて、現在の膜厚におけるクリーニングコントラストVcf2が求められる。ただし、電位状態(帯電電位V,現像バイアスV,露光電位V)を複数の像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kで共通にしか制御できない画像形成装置や、あるいは、それらの電位状態のうちのいずれか(例えば帯電電位V)の調整範囲が狭い、あるいは調整不能な画像形成装置などの場合、
R2=Vdeve2/Vcf
としたとき、この比率R2を現在の膜厚における目標の比率R0と同一にはできない場合がある。そこでここでは、膜厚ごとの目標の比率をR0で表わし、今回のセットアップで調整された後の比率をR2=Vdeve2/Vcf2で表わしている。また、今回のセットアップの開始時(トナーパッチ形成時;今回のセットアップでの調整を行なう前)の現像コントラスト,クリーニングコントラストを、それぞれVdeve1,Vcf1で表わし、その比率をR1=Vdeve1/Vcf1で表わす。
電位制御部45では、上記のようにして求めた現像コントラストVdeve2や、電位状態の調整可能範囲等に基づいて、現像コントラストVdeve2やクリーニングコントラストVcf2を決定づける帯電電圧47,現像バイアス48、および露光光量49の各電位状態の調整量が求められ、それらの調整量に従って各電位状態が調整される。
図6は、トナーパッチHに対する上記の差分ΔRADCと現像コントラストの補正値ΔVdeveとの対応関係を表わす別の例を示した図である。
ΔRADC−ΔVdeveのカーブは、図5に示すような直線で表わされる対応関係である必要はなく、図6に示すような複数の直線の折れ線から構成される対応関係や曲線で示される対応関係であってもよい。ΔRADCとΔVdeveとの関係は、画像形成装置の機種等に応じてあらかじめ求められ、電位制御部45に保存される。
図7は、目標となるRADCカーブ(破線)と、今回のセットアップによって調整されたとした場合の推定RADCカーブ(実線)とを示した図である。
横軸は入力データCinを表わし、縦軸は反射光量RADCを表わしている。
図3に示す電位制御部45では、上記のようにして、今回のセットアップ以降の現像コントラストVdeve2およびクリーニングコントラストVcf2が求められ、それらの現像コントラストVdeve2およびクリーニングコントラストVcf2を実現すべく、電位状態、すなわち、帯電電圧47,現像バイアス48、および露光光量49が調整される。
図7に破線で示すRADCカーブは、図4に破線で示すRADCカーブと同じ、目標とするカーブである。これに対し、図7に実線で示すRADCカーブは、今回のセットアップで電位状態を調整したことを仮定した場合に推定されるRADCカーブを示している。すなわち、この実線のRADCカーブは、図4に実線で示すRADCカーブに基づいて、図4に示すΔRADC[H]がゼロとなるように電位状態が調整されたRADCカーブを推定したときの、その推定したRADCカーブを示したものである。
現像コントラストVdeveとクリーニングコントラストVcfの比率Rが基準の比率R0とは異なる値であると、この図7に示すように、RADCカーブの形が目標のRADCカーブとは異なり、各入力データ値MA,MBにおけるRADCカーブの傾きγMA,γMBも目標RADCカーブ上の傾きとは異なる。
ここで、トナーパッチの反射光量RADCと光学濃度との関係を説明しておく。
図8は、図7に示すRADCカーブを光学濃度Doutに置き換えたときの濃度カーブを示した図である。
横軸は入力データCin,縦軸は光学濃度Doutを表わしている。
この図8に破線で示す濃度カーブは、図7に破線で示すRADCカーブに対応しており、図8に実線で示す濃度カーブは、図7に実線で示すRADCカーブに対応している、これらの図から分かるように、反射光量RADCが低いことがすなわち光学濃度Doutが高いことを意味している。
以上の図7,図8の説明を前提に置いて、図3に示す階調制御部44の詳細を説明する。図1を参照して説明した第1実施形態の場合と同様、この階調制御部44についいても第1例と第2例がある。以下に説明する第1例は、図1に示す第1実施形態における第1例に相当し、その後で説明する第2例は、図1に示す第1実施形態における第2例に相当する。
(第1例)
電位制御部45は、今回のセットアップ時の感光体膜厚PR1における基準の比率R0(=Vdeve/Vcf)と今回のセットアップ時の実際の現像コントラストVdeve1およびクリーニングコントラストVcf1の比率R1(=Vdeve1/Vcf1)を階調制御部44に通知し、階調制御部44は、それらの比率R0,R1の差分ΔR1=ΔR0-R1を算出する。また、電位制御部45から階調制御部44へは現在の感光体膜厚の推定値も通知される。
図9は、傾き補正係数テーブルの一例を示す図である。
また、図10は階調補正テーブル(LUT)補正カーブの一例を示す図である。
ここでは、上記の差分ΔR1と傾きγMAとの関係が予め求められ、各ΔR1ごとに、基準の比率R0(=Vdeve/Vcf)のときの傾きγMA[0]に対する傾きγMAの比が傾き補正量αとして求められて、図9に示す傾き補正テーブルが作成され、この傾き補正テーブルが階調制御部44に記憶されている。ここで、この図9中の数値は一例であり、かつ感光体膜厚に応じて変化する値である。したがって、この傾き補正係数テーブルは、感光体膜厚ごとに作成されて階調制御部44に記憶されていて、傾き補正係数テーブルを参照するにあたっては、現在の膜厚に対応する傾き補正係数テーブルが参照される。
また図10に破線で示す補正カーブは、基準の補正カーブであり、階調制御部44にあらかじめ記憶されている。
ここで、階調制御部44では、上記のΔR1=R0−R1が算出され、現在の感光体膜厚に対応する傾き補正係数テーブル(図9参照)が参照され、算出されたΔR1=R0−R1から傾き補正量αが求められる。
次いで、図10に示す基準の補正カーブ(破線)の傾きが傾き補正量α倍に変換されて新たな補正カーブ(実線)が求められる。そして、この新たな補正カーブ(実線)参照され、ΔRADC[MA](図4参照)からLUTの補正量ΔLUT[MA]が求められる。この補正量ΔLUT[MA]は入力データCin=MAのときのLUTの補正量を表わしている。
また、階調制御部44には、入力データCin=MBに対応するLUT補正カーブおよび感光体膜厚ごとの傾き補正テーブルも記憶されており、入力データCin=MBについても、上記の入力データCin=MAの場合と同様にして、LUTの補正量ΔLUT[MB]が求められる。
図11は、LUTの入力データCinと出力データCoutとの関係の一例を示した模式図である。横軸は入力データCin、縦軸は出力データCoutを表わしている。
図11に破線で示すカーブは、今回のセットアップ前の入力データCinと出力データCoutとの対応関係を示すカーブである。すなわち、今回のセットアップ前は、入力データCin=MAが入力されると、図3に示すLUT46では、この図12に破線で示すカーブで表わされる対応関係に従って、出力データCout=MA_1に変換されていたことを表わしている。入力データCin=MBについても同様に、出力データCout=MB_1に変換されていたことを表わしている。
このLUTは、今回のセットアップにより、入力データCin=MAについてはΔLUT[MA]だけ補正され、入力データCin=MBについてはΔLUT[MB]だけ補正され、それらの間は滑らかに繋がるように補正されて、図12に実線で示すLUTカーブとなる。今回のセットアップで図12に実線で示すLUTカーブで表わされる対応関係に補正されると、それ以降、入力データCin=MAは出力データCout=MA_2に変換され入力データCin=MBは出力データCout=MB_2に変換される。LUT46がこのように補正されることにより、それ以降、目標RADCカーブ(図4の破線のカーブ)に沿った階調の画像が形成される。
図12は、階調補正テーブル(LUT)補正カーブの他の例を示す図である。
図10に示す補正カーブは、直線で表わされているが、反射光量RADCの基準からの差分ΔRADCとLUT補正量ΔLUTとの関係は直線である必要はなく、図12に示すような、複数の折れ線からなる関係や曲線で表わされる関係であってもよい。このLUT補正カーブは、画像形成装置の機種等に応じてあらかじめ求められて、階調制御部44に保存される。
(第2例)
ここでは、上述の第1例と同一の点についての重複説明は省略し、相違点について説明する。
この第2例では、電位制御部45は、今回のセットアップ時の感光体膜厚PR1における基準の比率R0(=Vdeve/Vcf)と今回のセットアップにより変更された後の現像コントラストVdeve2およびクリーニングコントラストVcf2の比率R2(=Vdeve1/Vcf1)を階調制御部44に通知し、階調制御部44は、それらの比率R0,R2の差分ΔR2=ΔR0-R2を算出する。また、電位制御部45から階調制御部44へは現在の感光体膜厚の推定値も通知される。
図13は、図4と同じ目標RADCカーブ(破線)と今回のセットアップ時に測定されたRADCカーブ(細い実線)と、さらに、図7と同じ推定RADCカーブ(太い実線)を示した図である。前述の第1例では、ΔLUTを求めるにあたり、図10に示すようにΔRADC[MA],ΔRADC[MB]がそのまま用いられたが、この第2例ではΔRADC[MA],ΔRADC[MB]が、以下の式に基づいて、推定されたRADCカーブ(太い実線)に対応したΔRADC[MA]’,ΔRADC[MB]’に変換され、その変換後のΔRADC[MA]’,ΔRADC[MB]’が用いられる。
ΔRADC[MA]’=ΔRADC[MA]+(ΔRADC[MA]×MA/H)
ΔRADC[MB]’=ΔRADC[MB]+(ΔRADC[MB]×MB/H)
図14は、傾き補正係数テーブルの一例を示す図である。
また、図15は階調補正テーブル(LUT)補正カーブの一例を示す図である。
ここでは、上記の差分ΔR2と傾きγMAとの関係が予め求められ、各ΔR2ごとに、基準の比率R0(=Vdeve/Vcf)のときの傾きγMA[0]に対する傾きγMAの比が傾き補正量βとして求められて、図14に示す傾き補正テーブルが作成され、この傾き補正テーブルが階調制御部44に記憶されている。ここで、この図14中の数値は一例であり、かつ感光体膜厚に応じて変化する値である。したがって、この傾き補正係数テーブルは、感光体膜厚ごとに作成されて階調制御部44に記憶されていて、傾き補正係数テーブルを参照するにあたっては、現在の膜厚に対応する傾き補正係数テーブルが参照される。
また図15に破線で示す補正カーブは、図10に破線で示す補正カーブと同一のものであり、基準の補正カーブであって、階調制御部44にあらかじめ記憶されている。
ここで、階調制御部44では、上記のΔR2=R0−R2が算出され、現在の感光体膜厚に対応する傾き補正係数テーブル(図14参照)が参照され、算出されたΔR2=R0−R2から傾き補正量βが求められる。
次いで、図15に示す基準の補正カーブ(破線)の傾きが傾き補正量β倍に変換されて新たな補正カーブ(実線)が求められる。さらに、この新たな補正カーブ(実線)参照され、ΔRADC[MA]’(図13参照)からLUTの補正量ΔLUT[MA]’が求められる。この補正量ΔLUT[MA]’は入力データCin=MAのときのLUTの補正量を表わしている。
また、階調制御部44には、入力データCin=MBに対応するLUT補正カーブ、および感光体膜厚ごとの傾き補正テーブルも記憶されており、入力データCin=MBについても、上記の入力データCin=MAの場合と同様にして、LUTの補正量ΔLUT[MB]’が求められる。
このようにして入力データCin=MAに対するLUTの補正量ΔLUT[MA]’および入力データCin=MBに対するLUTの補正量ΔLUT[MB]’が求められると、求められた補正量ΔLUT[MA]’,ΔLUT[MB]’に基づいて、前述の第1例における図11と同様にして、LUT46(図3参照)が補正される。
図16は、階調補正テーブル(LUT)補正カーブの他の例を示す図である。
図15に示す補正カーブは、直線で表わされているが、上述の第1例の場合と同様、反射光量RADCの基準からの差分ΔRADCとLUT補正量ΔLUTとの関係は直線である必要はなく、図16に示すような、複数の折れ線からなる関係や曲線で表わされる関係であってもよい。このLUT補正カーブは、画像形成装置の機種等に応じてあらかじめ求められて、階調制御部44に保存される。
この第2例によれば、今回のセットアップにより補正された後の状態を推定してその推定された値ΔR2,ΔRADC[MA]’,ΔRADC[MB]’を使ってLUTを補正しているため、推定が大きく外れない限り、前述の第1例と比べ、LUTがさらに高精度に補正される。
図17は、前述にようにして算出されるΔRADC[H]がある閾値THを越えるほど大きく変動することがある機種において採用される、セットアップ時のシーケンス制御の一例を示した図である。このセットアップシーケンス制御は、上述の第1例および第2例のいずれにも適合するものである。
ここでは先ず、前述のようにしてトナーパッチが作成され(ステップS01)、反射光量RADCが測定される(ステップS02)。
次に前述にようにして求めた現像コントラストVdeve[H]の調整量ΔVdeve[H](図5又は図6参照)の絶対値|ΔVdeve[H]|が閾値調整量THを越えるか否かが判定される。
|ΔVdeve[H]|≦THのとき、すなわち、今回の調整量ΔVdeve[H]が閾値調整量TH未満の調整で済むときは、前述の通り、電位状態の調整(ステップS04)と階調補正(ステップS05)が行なわれて、今回のセットアップが移行する。
一方、|ΔVdeve[H]|≦THのとき、すなわち、今回の調整量ΔVdeve[H]が大き過ぎて、このまま階調補正まで進んでも高精度の階調補正が望めないときは、電位状態のみの調整が行われる(ステップS06)。その後、その調整された電位状態のもとで再度トナーパッチが作成されて(ステップS07)、その反射光量が測定され(ステップS08)、この新たな測定結果に基づいて階調補正が行なわれる(ステップS09)。
このシーケンスを採用すると、不本意な精度の階調補正が行なわれるのを避けることができる。また、調整量ΔVdeve[H]と閾値調整量THとの大小に拘らず常にステップS06〜S09のシーケンスを採用する場合と比べ、セットアップ時間の短縮、トナー消費量の低減、消費電力の低減となる。
尚、上述の第2実施形態では、入力データCin=H,MA,MBの3種類のトナーパッチが作成される例について説明したが、トナーパッチの種類は3種類に限られるものではなく、目標としているのはセットアップの精度等に応じて複数の入力データを作成すればよい。
1,100 画像形成装置
2 データ変換部
3 画像形成部
4 パッチ形成部
5 測定部
6,45 電位制御部
7,44 階調制御部
8 シーケンス制御部
11 感光体
12 帯電器
13 現像器
14 転写器
15 クリーナ
19 露光器
21 中間転写ベルト
22 ロール
30 用紙搬送経路
32 転写器
33 定着器
40 光学センサ
41 温度センサ
42 湿度センサ
43 サイクルカウンタ
46 ルックアップテーブル(LUT)
47 帯電電圧
48 現像バイアス
49 露光光量
133 現像ロール
191 露光光

Claims (3)

  1. 画像を表わす入力データの値を変換して出力データを生成するデータ変換部と、
    前記データ変換部で生成された出力データに応じた複数色それぞれのトナー像を生成し該トナー像を重ねた状態に記録媒体上に転写して定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部におけるトナー像形成のための電位状態を制御する電位制御部と、
    前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正することにより画像の階調を制御する階調制御部と、
    第1の目標濃度の第1のトナーパッチと、該第1の目標濃度よりも低い少なくとも1つの第2の目標濃度の第2のトナーパッチを形成するパッチ形成部と、
    前記第1のトナーパッチおよび前記第2のトナーパッチの光学濃度を測定する測定部とを有し、
    前記電位制御部が、前記パッチ形成部で形成され前記測定部で測定された前記第1のトナーパッチの光学濃度の、前記第1の目標濃度からの乖離量に応じて、前記電位状態を調整するものであり、
    前記階調制御部が、前記第2のトナーパッチの光学濃度の、前記第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持し、該基準補正曲線の傾きを、前記電位制御部による今回の電位状態調整前の前記電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正し、該基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、前記パッチ形成部で形成され前記測定部で測定された前記第2のトナーパッチの光学濃度の、前記第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求め、前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を該階調補正量に応じて補正するものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像を表わす入力データの値を変換して出力データを生成するデータ変換部と、
    前記データ変換部で生成された出力データに応じた複数色それぞれのトナー像を生成し該トナー像を重ねた状態に記録媒体上に転写して定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部におけるトナー像形成のための電位状態を制御する電位制御部と、
    前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正することにより画像の階調を制御する階調制御部と、
    第1の目標濃度の第1のトナーパッチと、該第1の目標濃度よりも低い少なくとも1つの第2の目標濃度の第2のトナーパッチを形成するパッチ形成部と、
    前記第1のトナーパッチおよび前記第2のトナーパッチの光学濃度を測定する測定部とを有し、
    前記電位制御部が、前記パッチ形成部で形成され前記測定部で測定された前記第1のトナーパッチの光学濃度の、前記第1の目標濃度からの乖離量に応じて、前記電位状態を調整するものであり、
    前記階調制御部が、前記第2のトナーパッチの光学濃度の、前記第2の目標濃度からの乖離量を変数としたときの、前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正するための基準補正量を表わす基準補正曲線を保持し、該基準補正曲線の傾きを、前記電位制御部による今回の電位状態調整後の前記電位状態の、目標電位状態からの乖離量に応じて補正するとともに、前記パッチ形成部で形成され前記測定部で測定された前記第2のトナーパッチの第1の光学濃度に基づいて、前記電位制御部により前記電位状態を今回補正した後に前記第2のトナーパッチを形成して該第2のトナーパッチを測定した場合の第2の光学濃度を推定し、前記基準補正曲線の傾きが補正された補正曲線に基づいて、該第2の光学濃度の前記第2の目標濃度からの乖離量に応じた階調補正量を求め、前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を該階調補正量に応じて補正するものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記パッチ形成部で形成され前記測定部で測定された前記第1のトナーパッチの光学濃度の前記第1の目標濃度からの乖離量に応じた前記電位状態の調整量が閾値調整量を越える場合に、前記電位制御部と前記階調制御部とのうちの前記電位制御部のみ作用させて該電位制御部に前記電位状態を調整させ、
    前記電位制御部による前記電位状態の今回の調整後に、再度、前記パッチ形成部および前記測定部を作用させ、
    前記電位制御部と前記階調制御部のうちの前記階調制御部を作用させて、該階調制御部に、前記データ変換部における入力データと出力データとの対応関係を補正させるシーケンス制御部をさらに有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016051086A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 ブラザー工業株式会社 画像形成装置、その制御方法およびコンピュータプログラム
JP2016126253A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 キヤノン株式会社 画像形成装置

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