JP2001311978A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP2001311978A
JP2001311978A JP2000129979A JP2000129979A JP2001311978A JP 2001311978 A JP2001311978 A JP 2001311978A JP 2000129979 A JP2000129979 A JP 2000129979A JP 2000129979 A JP2000129979 A JP 2000129979A JP 2001311978 A JP2001311978 A JP 2001311978A
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aperture
diaphragm
lens
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JP2000129979A
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English (en)
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Shunichiro Ouchi
俊一郎 大内
Keiji Kaneko
啓次 金子
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高画質撮影に適した所定の光学性能を保証し得
る絞りの開放端よりも大きい絞り開口を達成する規定外
開放端を設け、状況に応じて開放端の位置を切替可能と
することでレンズの使用範囲を拡張し、レンズ交換作業
を省略する。 【解決手段】高精細度テレビジョン方式のカメラに用い
られるレンズ装置において、ハイビジョン撮影に適合す
る所定の光学性能を達成するモードAと、性能的にはモ
ードAにおける前記所定の光学性能を保証し得ないが、
モードAの使用範囲を包含し更に低輝度の領域で撮影が
可能なモードBの2つの撮影モードを備える。モードB
における絞りの開放端は、モードAの開放端よりも絞り
開口径が大きい値に設定されており、光量を確保できる
ときはモードAを選択し、光量が充分でない時はモード
Bを選択して撮影を行う。絞り開放端の位置は、機械的
手段によって切り替えてもよいし、電気的手段によって
切り替えてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学装置に係り、特
に高精細度テレビジョン方式のカメラに用いるレンズ装
置として好適な光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビカメラ用ズームレンズは、鏡胴内
にレンズ部材と絞り機構が配設されており、レンズの仕
様上、絞りの開放端が定められている。このズームレン
ズを絞り開放で使用すると、図12に示した通り、望遠
端近傍で映像輝度出力レベルが低下する現象(ランピン
グ、又はFドロップという。)が起こる。実際のレンズ
装置では、ある程度のランピングが許容されており、ラ
ンピングの大小、ランピングが始まるまでの焦点距離範
囲などがレンズの価値を決める要素の一つになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に開放
絞りのFNo. が小さい(開放絞りの開口が大きい)ほ
ど、暗い場所での撮影が可能であるが、レンズの光学性
能は低下する傾向にある。ハイビジョン用テレビカメラ
のような高画質撮影に使用することを目的として設計さ
れるレンズの場合、通常のNTSC方式用テレビカメラ
に用いるレンズ(通常のレンズ)と比べて、高い光学性
能が要求されるため、通常のレンズよりも開放絞りのF
No. が大きいものとなっている。
【0004】ハイビジョン用のレンズの場合、光量を充
分に確保できるとき(充分な照明があるときなど)には
高画質撮影が可能であるが、光量が充分でないときに
は、使用することができない。そのため、カメラマン
は、暗い撮影現場に備えて、ハイビジョン用のレンズと
通常のレンズをそれぞれ準備する必要があり、撮影状況
に応じてレンズを交換しなければならないという煩わし
さがあった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、一つのレンズで高画質撮影と暗い場所での撮影
を可能とし、レンズの付け替え作業を省略できる光学装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、レンズ部材及び絞り機構を
具備する光学装置において、前記絞り機構には、所定の
光学性能を保証し得る絞りの開放端に相当する標準開放
端よりも大きい絞り開口を達成する規定外開放端が設け
られており、前記光学装置は、前記所定の光学性能の範
囲で当該光学装置を使用可能な第1モードと、前記所定
の光学性能の保証範囲を超えて当該光学装置を使用可能
な第2モードとを切り替えるモード切替手段と、前記モ
ード切替手段により前記第1モードが選択されると前記
絞り機構における絞りの開放端を前記標準開放端に設定
する一方、前記モード切替手段により前記第2モードが
選択されると前記絞り機構における絞りの開放端を前記
規定外開放端に設定する開放端変更手段と、を備えたこ
とを特徴としている。
【0007】本発明によれば、モード切替手段で第1モ
ードを選択すると、開放端変更手段によって絞り機構の
開放端が標準開放端に設定され、当該光学装置を所定の
光学性能の範囲で使用することができる。例えば、光量
を充分に確保することができる撮影状況で高精細度テレ
ビジョン方式のテレビカメラによる高画質撮影を行う場
合のレンズの利用態様がこれに該当する。
【0008】その一方、モード切替手段で第2モードを
選択すると、開放端変更手段によって絞り機構の開放端
が規定外開放端に設定される。このとき、当該光学装置
は、光学性能に関して前記所定の光学性能よりもやや低
下するが、絞り開放時の開口径を大きくしたことによ
り、前記第1モード時よりも明るい映像が得られる。し
たがって、光量を充分に確保できない撮影状況において
は、第2モードに切り替えることによって、画質はやや
犠牲になるが、明るい映像を撮ることができる。規定外
開放端の位置は、一つに限らず、複数設けてもよく、規
定外開放端の位置を段階的に又は連続的に変更できるよ
うに構成する態様も可能である。
【0009】本発明の一態様として、請求項2に示した
ように、前記開放端変更手段は、前記絞り機構を駆動す
るアイリス調整手段の操作量を規制する操作量規制手段
で構成されていることを特徴としている。
【0010】また、請求項3に示した態様によれば、前
記開放端変更手段は、前記絞り機構を駆動するアイリス
調整リングの回転角度を規制する回転規制手段で構成さ
れていることを特徴としている。前記絞り機構は、絞り
羽根を拡縮駆動させる構造でもよいし、複数の絞り穴を
有するターレット板が回動自在に支持され、該ターレッ
ト板を回転させて所望の絞り開口を選択する構造でもよ
い。また、液晶で光量を規制する絞り機構(液晶絞り)
を適用してもよい。
【0011】アイリス調整リングは、絞り羽根を拡縮駆
動させる動力伝達機構、又はターレット板を回転駆動さ
せる動力伝達機構と連動しており、アイリス調整リング
の回転角度を回転規制手段によって規制することで、絞
りの開放端位置が変更される。
【0012】請求項4に係る光学装置は、請求項1に記
載の光学装置において、前記絞り機構を駆動する電動駆
動手段と、前記モード切替手段として、前記絞り機構で
達成する開放絞り位置を切り替える指示を与える切替操
作手段と、前記開放端変更手段として、前記切替操作手
段の操作に基づき前記開放絞りの位置を電気的に規定す
る開放絞り位置設定手段と、前記絞り機構の動作を制御
するための制御信号を受入し、前記開放絞り位置設定手
段で規定されている開放絞り位置を超える絞り位置への
駆動制御を禁止する制限手段と、を備えたことを特徴と
している。
【0013】すなわち、絞りの開放端を可変する手段と
して、請求項2、3に示した回転規制手段のような機械
的な手段を用いてもよいし、請求項4に示したような電
気的な手段を用いてもよい。
【0014】また、本発明の好ましい態様として、請求
項5に示したように、鏡胴内に前記レンズ部材及び前記
絞り機構が配設されて成るレンズ装置であって、前記第
1モード時には高画質撮影に適した所定の光学性能を達
成し得るレンズ装置に本発明を適用する。例えば、第1
モード時には高精細度テレビジョン方式のカメラに使用
可能な光学特性が実現されるレンズ装置に本発明を適用
する。もちろん、将来、更に高精細なテレビジョン方式
が新たに規定された場合にも、本発明を適用することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る光学装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0016】図1は、本発明が適用されるレンズ装置の
外観斜視図である。このレンズ装置1は、ENGカメラ
等に用いられるテレビカメラ用ズームレンズであり、高
精細度テレビジョン方式のカメラ(以下、ハイビジョン
用カメラという。)に適用し得る高性能の光学特性を満
たしている。鏡胴2は、フォーカス調整リング4、ズー
ム調整リング6、アイリス調整リング8を備え、鏡胴2
の側部には、フォーカス調整リング4、ズーム調整リン
グ6、及びアイリス調整リング8を電動で駆動するドラ
イブユニット10が取り付けられる。
【0017】ドライブユニット10のケース12は、ビ
ス14を介して鏡胴2に固定されている。ケース12内
には、図示せぬフォーカス駆動用モータ、ズーム駆動用
モータ、及びアイリス駆動用モータが配設されている。
各モータの回転駆動力が図示せぬ動力伝達機構(例え
ば、ギヤ伝達機構)を介してフォーカス調整リング4、
ズーム調整リング6、或いはアイリス調整リング8に伝
達されることにより、各リングが回転するケース12の
上面には、ズームシーソースイッチ16、アイリスのオ
ート/マニュアル切替スイッチ18が設けられている。
符号24は、グリップバンド24であり、カメラマン
は、このグリップバンド24の中に右手親指以外の4本
の指を挿入して鏡胴2を保持することができるケース1
2後面には、録画スイッチ26が配設されている。録画
スイッチ26は、撮影中の映像をビデオテープ等に記録
(録画)する際の録画開始/終了を指示するための操作
スイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成さ
れる。符号30はズーム最大スピード調節ツマミであ
り、このツマミを回すことによって、ズームシーソース
イッチ16を最も深く押し込んだときのズームスピード
(最大スピード)を適宜設定できる。
【0018】図2はレンズ装置1のブロック図である。
鏡胴2内には、前方から順に、フォーカスレンズ群3
2、ズームレンズ群34、アイリス(絞り機構)36、
及びリレーレンズ群38等が配設されている。各レンズ
群は、一枚又は複数枚のレンズ部材で構成されている。
【0019】レンズ装置1を通過した被写体光は、テレ
ビカメラ42の撮像素子(不図示)に結像され、撮像素
子により電気信号に変換される。撮像素子から出力され
た画像信号は、図示せぬ信号処理回路において所定の処
理が施された後、ビューファインダーや映像出力端子等
へと送出される。また、テレビカメラ42で得られた映
像信号を基に演算されたフォーカス制御信号やアイリス
制御信号は、ドライブユニット10の制御部44へと加
えられる。
【0020】ドライブユニット10は、フォーカス駆動
手段46、ズーム駆動手段48、アイリス駆動手段50
及びこれら駆動手段を制御する制御部44、並びに操作
部52を備えている。操作部52は、図1で説明したズ
ームシーソースイッチ16、アイリスのオート/マニュ
アル切替スイッチ18、録画スイッチ26等の操作手段
を含むブロックである。
【0021】フォーカス駆動手段46は、図示せぬフォ
ーカス駆動用モータを含み、テレビカメラ42又はドラ
イブユニット10に接続されるフォーカスデマンド(不
図示)の操作に応じて制御部44によって駆動制御され
る。フォーカス駆動手段46の駆動力がフォーカス調整
リング4に伝達され、フォーカス調整リング4が回動す
ると、その回転力が図示せぬ動力伝達機構を介してフォ
ーカスレンズ群32に伝えられ、フォーカスレンズ群3
2が光軸40に沿って前後移動してフォーカス調整が行
われる。
【0022】ポテンショメータ56は、フォーカスレン
ズ群32の位置を検出する検出手段として用いられ、該
ポテンショメータ56の検出信号は、図示せぬA/D変
換器を介して制御部44に通知される。なお、ドライブ
ユニット10においてフォーカス駆動手段46を省略す
る態様も可能であり、この場合、カメラマンがフォーカ
ス調整リング4を手で回してピント合わせを行う。
【0023】ズーム駆動手段48は、図示せぬズーム駆
動用モータを含み、ズームシーソースイッチ16の操作
に応じて制御部44によって駆動制御される。ズーム駆
動手段48の駆動力がズーム調整リング6に伝達され、
ズーム調整リング6が回動すると、その回転力が図示せ
ぬ動力伝達機構を介してズームレンズ群34に伝えら
れ、ズームレンズ群34が光軸40に沿って互いに近づ
く方向又は離れる方向に移動して、倍率調整が行われ
る。ポテンショメータ58は、ズーム位置を検出する検
出手段として用いられ、該ポテンショメータ58の検出
信号は、図示せぬA/D変換器を介して制御部44に通
知される。
【0024】アイリス駆動手段50は、図示せぬアイリ
ス駆動用モータを含み、テレビカメラ42から供給され
るアイリス制御信号に応じて制御部44によって駆動制
御される。
【0025】アイリス駆動手段50の駆動力がアイリス
調整リング8に伝達され、アイリス調整リング8が回動
すると、その回転力が図示せぬ動力伝達機構を介してア
イリス36に伝えられ、絞り羽根が拡縮動作する。こう
してアイリス36の絞り径が調整される。ポテンショメ
ータ60はアイリス位置の検出手段として用いられ、該
ポテンショメータ60の検出信号は、図示せぬA/D変
換器を介して制御部44に通知される。
【0026】制御部44は、中央演算処理装置(CP
U)とその周辺回路を含むブロックであり、操作部52
及びテレビカメラ42から入力する信号に基づいて、前
記各駆動手段(46,48,50)の動作を制御する。
なお、カメラマンは、フォーカス調整リング4、ズーム
調整リング6、及びアイリス調整リング8を手動操作す
ることもできる。
【0027】図3は、レンズ装置1の特性を示すグラフ
図である。横軸は焦点距離を示し、縦軸はFNo. を示
す。レンズ装置1は、ハイビジョン用カメラに適合する
所定の光学性能を達成する高画質モード(モードAとい
う。)と、性能的にはモードAにおける前記所定の光学
性能を保証し得ないが、モードAの使用範囲を包含し更
に低輝度の領域で撮影が可能な低輝度モード(モードB
という。)の2つの撮影モードを備えている。なお、モ
ードBの使用可能範囲において、NTSC方式のカメラ
用レンズとして必要な光学性能を達成しているものとす
る。
【0028】図4に示す通り、モードAとモードBで
は、絞りの開放端の位置が異なり、モードBの開放端
は、モードAの開放端よりも絞り開口が大きい値に設定
されている。ハイビジョン撮影の場合には、輝度レベル
がある程度高くなければ、ハイビジョン画質に見合う映
像を撮ることができない。モードBのように開放端の径
が大きいと、望遠側でランピングが早くなるため、モー
ドAでは必要な映像輝度出力レベルを保証すべく、絞り
の開放端の開口径が小さく設定されている。以下、モー
ドAにおける絞りの開放端の位置を標準開放端と呼び、
モードBにおける絞りの開放端の位置を規定外開放端と
呼ぶことにする。
【0029】次に、絞りの開放端の位置を可変する手段
について説明する。図5は、アイリス調整リング8の回
転角度を規制する手段の一例を示す説明図である。同図
に示すように、レンズ装置1の鏡胴2に、アイリス調整
リング8の径方向に出入りする回転規制部材62を設
け、この回転規制部材62によってアイリス調整リング
8の回転範囲を機械的に制限する形態がある。この場
合、回転規制部材62が撮影モードの切替手段として兼
用され、撮影者が必要に応じて回転規制部材62の位置
を切替操作する。
【0030】すなわち、レンズ装置1をモードAで使用
するときは、回転規制部材62をアイリス調整リング8
の径方向内側に向かって没入させた位置(図5中点線で
示した位置)に設定する。これにより、アイリス調整リ
ング8は、回転規制部材62の位置でそれ以上の回転動
作が阻止される。アイリス調整リング8が回転規制部材
62に当接する位置を標準開放端の位置として対応付け
ておくことにより、モードAにおける絞りの開放端位置
が規定される。
【0031】その一方、レンズ装置1をモードBで使用
するときは、回転規制部材62をアイリス調整リング8
の径方向外側に向かって退避させた位置(図5の実線で
示した位置)に設定する。これにより、アイリス調整リ
ング8は、回転規制部材62の規制を受けることなく、
所定の回転端まで回転し得る。当該所定の回転端を規定
外開放端の位置として対応付けておくことにより、モー
ドBにおける絞りの開放端位置が規定される。
【0032】図6には、アイリス調整リング8の回転角
度を規制する手段の他の形態例が示されている。同図に
示すように、アイリス調整リング8の後端面側に突起部
64が形成される一方、鏡胴2の側面に前記突起部64
の可動エリアに進退自在な回転規制部材66が設けられ
る。回転規制部材66は、撮影モードの切替手段として
兼用され、撮影者が必要に応じて回転規制部材66の位
置を切替操作する。
【0033】すなわち、レンズ装置1をモードAで使用
するときは、図6(A)に示したように、回転規制部材
66を図6(A)上で左方向にスライドさせた位置(規
制位置)に設定する。これにより、アイリス調整リング
8の突起部64が回転規制部材66で衝止され、それ以
上の回転動作が阻止される。アイリス調整リング8が回
転規制部材66に当接する位置を標準開放端の位置とし
て対応付けておくことにより、モードAにおける絞りの
開放端位置が規定される。
【0034】その一方、レンズ装置1をモードBで使用
するときは、図6(B)に示したように、回転規制部材
66を図6(B)上で右方向にスライドさせた位置(退
避位置)に設定する。これにより、アイリス調整リング
8は、回転規制部材66の規制を受けることなく、所定
の回転端まで回転し得る。当該所定の回転端を規定外開
放端の位置として対応付けておくことにより、モードB
における絞りの開放端位置が規定される。
【0035】上記の如く構成されたレンズ装置1によれ
ば、充分な照明がある撮影現場のように、ハイビジョン
撮影に必要な光量を確保できる時には、撮影モードをモ
ードAに設定して撮影を行う。これに対し、光量が充分
でないときは、モードBに設定する。モードBでは開放
絞りの径がモードAの開放絞りよりも大きくなるため、
明るい映像を撮ることができる。
【0036】このように、本実施の形態に係るレンズ装
置によれば、一本のレンズでハイビジョン用の高画質撮
影と低輝度下の撮影に対応できるため、レンズの交換作
業を省略できる。
【0037】図5、図6では、絞りの開放端を機械的に
切り替える手段を述べたが、絞りの開放端を電気的に切
り替える手段を用いることも可能である。以下、その実
施形態を示す。
【0038】図7に示すように、アイリス駆動用モータ
の制御信号の電圧値によってアイリス位置を制御する態
様において、電圧値V1 はモードBの開放端(規定外開
放端)を示し、電圧値V2 はモードAの開放端(標準開
放端)を示すものとする。このとき、制御信号の電圧を
V2 以下に制限することで、絞りの作動範囲が標準開放
端からクローズ(又は所定の最小開口径) までの範囲と
なる。その一方、制御信号の電圧をV1 以下に制限する
ことで、絞りの作動範囲が規定外開放端から前記クロー
ズ(又は所定の最小開口径) までの範囲となる。このよ
うに、制御信号の電圧V1 、V2 の値を読み取って、ア
イリス調整リング8の回転角度を電気的に規制する態様
がある。
【0039】図8は、絞りの開放端を電気的に切り替え
るシステムのブロック図であり、図9は、その具体的形
態例を示す回路図である。図8に示すように、絞り制御
信号発生部70から出力される制御信号を絞り位置制限
手段72に入力する一方、絞り位置設定手段74で設定
した絞り開放端の位置を示す信号を絞り位置制限手段7
2に供給する。
【0040】絞り位置制限手段72は、絞り制御信号発
生部70から受入する制御信号に対し、絞り位置設定手
段74から与えられる開放端位置を上限として制御信号
をクランプする。絞り位置制限手段72から出力された
制御信号は、信号比較手段76に送られる。信号比較手
段76は、絞り位置検出手段78で検出されるアイリス
位置と、絞り位置制限手段72から受入する制御信号と
を比較して、制御信号が示すアイリス位置に絞り駆動さ
せるような駆動信号を出力する。この駆動信号がアイリ
ス駆動用モータ(図9中符号92として記載)を含む絞
り駆動手段80(図2のアイリス駆動手段50に相当)
に与えられることにより、アイリス駆動用モータ92が
回転して、絞りの調整が行われる。絞り位置は、絞り位
置検出手段78によって検出され、その検出信号は信号
比較手段76へと供給される。
【0041】図9の回路図中、図8のブロック図と対応
する部分には同一の符号を付してある。テレビカメラ4
2は制御信号発生部70に相当し、テレビカメラ42か
ら出力される絞り制御信号の信号線82は、絞り位置制
限手段72のオペアンプ84の反転入力(−)端子に接
続されるとともに、信号比較手段76のオペアンプ86
の反転入力(−)端子に接続されている。絞り位置設定
手段74は、モードAの開放端を規定する電圧を供給す
る端子Aと、モードBの開放端を規定する電圧を供給す
る端子Bの何れかの端子に接続先を切り替えるスイッチ
88を含む。スイッチ88によって選択された端子側の
電圧信号がオペアンプ84の非反転入力(+)端子に入
力される。オペアンプ84の出力線は、ダイオード90
を介して信号比較手段76のオペアンプ86の反転入力
(−)端子に接続されている。
【0042】例えば、絞り位置設定手段74により、モ
ードAが選択されている場合、テレビカメラ42から出
力される制御信号が端子Aの電圧よりも小さい時には、
ダイオード90が逆バイアスとなり、テレビカメラ42
からの出力が信号比較手段76のオペアンプ86に直接
入力される。その一方、テレビカメラ42からの出力が
端子Aの電圧よりも大きくなると、ダイオード90が順
バイアスとなってテレビカメラ42の出力電圧の吸い込
みが起こり、制御信号は端子Aの電圧でクランプされ
る。同様に、モードBが選択されている場合には、制御
信号は端子Bの電圧を上限としてクランプされる。
【0043】絞り位置制限手段72から出力された信号
は、信号比較手段76のオペアンプ86に入力され、該
オペアンプ86を介して絞り駆動手段80に供給され
る。絞り駆動手段80は、アイリス駆動用モータ92を
含み、該モータ92によって駆動されるアイリスの位置
は、絞り位置検出手段78に相当するポテンショメータ
60によって検出され、その検出信号は信号比較手段7
6のオペアンプ86の非反転入力端子に入力される。な
お、絞り位置検出手段78はポテンショメータ60に限
らず、ロータリーエンコーダその他の手段であってもよ
い。
【0044】モードA/モードBを切り替えるためのス
イッチ(モード切替スイッチという。)88は、鏡胴2
に直接設けてもよいし、ドライブユニット10に設けて
もよく、或いは、遠隔操作手段の操作部に設ける態様も
ある。絞り機構の作動範囲を電気的な手段によって制限
する態様の場合、システム実施形態のバリエーションが
広がる。すなわち、絞り位置設定手段74を、レンズ装
置1本体に搭載する態様、レンズ装置1に外部接続可能
な態様、或いは遠隔操作部に付加する態様がある。
【0045】また、絞り位置設定手段74及び絞り位置
制限手段72に相当する部分をアダプタとしてユニット
化し、図10に示すように、標準のレンズ装置96に対
して当該アダプタ100を外部より接続可能に構成する
態様もある。
【0046】上記実施の形態では、モードAとモードB
の2つのモードに対応して開放端の位置を2段階で切り
替える例を述べたが、更に多数段階に開放端の位置を選
択できるように構成してもよい。
【0047】図11には、開放端の位置を3段階に変更
可能に構成する例が示されている。開放端の開口径が小
さい方から順に、モードE、モードF、モードGと定め
ることにすると、同図に示すように、アイリス調整リン
グ8の径方向に出入りする回転規制部材112、114
を鏡胴2に設け、これら回転規制部材112、114に
よってアイリス調整リング8の回転範囲を制限すること
で、開放端位置を選択できるように構成してもよい。こ
の場合、回転規制部材112、114が撮影モードの切
替手段として兼用され、撮影者が必要に応じて回転規制
部材112、114の位置を切替操作する。なお、回転
規制部材を周方向にも移動可能な構成とすることで、回
転規制部材112、114を一つの回転規制部材で兼用
することも可能である。
【0048】レンズ装置1をモードEで使用するとき
は、回転規制部材112をアイリス調整リング8の径方
向内側に向かって没入させた位置(図11中点線で示し
た位置)に設定する。これにより、アイリス調整リング
8は、回転規制部材112の位置でそれ以上の回転動作
が阻止される。この位置をモードEの開放端位置として
対応付けておくことにより、モードEにおける絞りの開
放端位置が規定される。
【0049】レンズ装置1をモードFで使用するとき
は、回転規制部材112をアイリス調整リング8の径方
向外側に向かって退避させた位置(図11の実線で示し
た位置)に設定するとともに、回転規制部材114をア
イリス調整リング8の径方向内側に向かって没入させた
位置(図11中点線で示した位置)に設定する。これに
より、アイリス調整リング8は、回転規制部材114の
位置でそれ以上の回転動作が阻止される。この位置をモ
ードFの開放端位置として対応付けておくことにより、
モードFにおける絞りの開放端位置が規定される。
【0050】レンズ装置1をモードGで使用するとき
は、回転規制部材112及び114をアイリス調整リン
グ8の径方向外側に向かって退避させた位置(図11の
実線で示した位置)に設定する。これにより、アイリス
調整リング8は、回転規制部材112、114の規制を
受けることなく、所定の回転端まで回転し得る。当該所
定の回転端をモードGの開放端の位置として対応付けて
おくことにより、モードGにおける絞りの開放端位置が
規定される。
【0051】上記説明では、アイリス調整リング8によ
って絞り機構を駆動する例を述べたが、アイリス調整手
段は、回転する機構のものに限らず、スライドする機構
であってもよい。
【0052】また、上記実施の形態では、本発明をテレ
ビカメラ用のレンズ装置に適用した例を述べたが、本発
明の適用範囲はこれに限らず、カメラ本体にレンズ光学
系が分離不能に(一体的に)組み付けられているビデオ
カメラやデジタルカメラなどにも本発明を適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光学装
置によれば、絞り機構に標準開放端と、これよりも大き
い絞り開口を達成する規定外開放端を設け、状況に応じ
て開放端の位置を切り替えることができるようにしたの
で、高画質撮影用のレンズと、通常のレンズをそれぞれ
準備する必要がなく、一つのレンズで対応できる。これ
により、レンズの交換作業を省略できる。
【0054】特に、高精細度テレビジョン方式のカメラ
に用いるレンズ装置に本発明を適用して、機能の拡張を
図ることにより、利便性のよいレンズを達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるレンズ装置の外観斜視図
【図2】図1に示したレンズ装置のブロック図
【図3】本実施の形態に係るレンズ装置の特性を示すグ
ラフ図
【図4】モードAの開放端とモードBの開放端の絞り開
口の相違を示す説明図
【図5】アイリス調整リングの回転角度を規制する手段
の一例を示す説明図
【図6】アイリス調整リングの回転角度を規制する手段
の他の例を示す説明図
【図7】絞りの開放端を電気的に切り替える手段の例を
示すグラフ図
【図8】絞りの開放端を電気的に切り替えるシステムの
ブロック図
【図9】図8に示したシステムの具体的形態例を示す回
路図
【図10】本発明の他の実施形態を示すブロック図
【図11】アイリス調整リングの回転角度を多段階に規
制する手段の例を示す説明図
【図12】ズームレンズのランピング現象を説明するた
めに用いたグラフ図
【符号の説明】
1…レンズ装置(光学装置)、2…鏡胴、4…フォーカ
ス調整リング、6…ズーム調整リング、8…アイリス調
整リング、10…ドライブユニット、36…アイリス
(絞り機構)、62,66…回転規制部材、72…絞り
位置制限手段、74…絞り位置設定手段、76…信号比
較手段、78…絞り位置検出手段、80…絞り駆動手
段、92…アイリス駆動用モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 AB01 CC21 FB24 JA07 JA08 2H044 AE01 5C022 AB12 AB22 AB66 AC54 AC56 AC69 AC74

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ部材及び絞り機構を具備する光学
    装置において、 前記絞り機構には、所定の光学性能を保証し得る絞りの
    開放端に相当する標準開放端よりも大きい絞り開口を達
    成する規定外開放端が設けられており、 前記光学装置は、前記所定の光学性能の範囲で当該光学
    装置を使用可能な第1モードと、前記所定の光学性能の
    保証範囲を超えて当該光学装置を使用可能な第2モード
    とを切り替えるモード切替手段と、 前記モード切替手段により前記第1モードが選択される
    と前記絞り機構における絞りの開放端を前記標準開放端
    に設定する一方、前記モード切替手段により前記第2モ
    ードが選択されると前記絞り機構における絞りの開放端
    を前記規定外開放端に設定する開放端変更手段と、 を備えたことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 前記開放端変更手段は、前記絞り機構を
    駆動するアイリス調整手段の操作量を規制する操作量規
    制手段で構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記開放端変更手段は、前記絞り機構を
    駆動するアイリス調整リングの回転角度を規制する回転
    規制手段で構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光学装置において、該
    光学装置は、 前記絞り機構を駆動する電動駆動手段と、 前記モード切替手段として、前記絞り機構で達成する開
    放絞りの位置を切り替える指示を与える切替操作手段
    と、 前記開放端変更手段として、前記切替操作手段の操作に
    基づき前記開放絞りの位置を電気的に規定する開放絞り
    位置設定手段と、 前記絞り機構の動作を制御するための制御信号を受入
    し、前記開放絞り位置設定手段で規定されている開放絞
    り位置を超える絞り位置への駆動制御を禁止する制限手
    段と、 を備えたことを特徴とする光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の光学装
    置は、鏡胴内に前記レンズ部材及び絞り機構が配設され
    て成るレンズ装置であって、前記第1モード時には高画
    質撮影に適した所定の光学性能を達成し得るものである
    ことを特徴とする光学装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008264343A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Aruze Corp 遊技機
US8169536B2 (en) 2008-07-31 2012-05-01 Sony Corporation Optical imaging device, and lens control method and apparatus
JP2013104961A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Canon Inc 撮像装置及び絞り制御方法

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