JP2001311858A - レーザダイオードモジュールおよびその製造方法 - Google Patents

レーザダイオードモジュールおよびその製造方法

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JP2001311858A
JP2001311858A JP2001027036A JP2001027036A JP2001311858A JP 2001311858 A JP2001311858 A JP 2001311858A JP 2001027036 A JP2001027036 A JP 2001027036A JP 2001027036 A JP2001027036 A JP 2001027036A JP 2001311858 A JP2001311858 A JP 2001311858A
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JP
Japan
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ferrule
laser diode
fixing
fixed
diode element
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Application number
JP2001027036A
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English (en)
Inventor
Jun Miyokawa
純 三代川
Yuichiro Irie
雄一郎 入江
Takeo Shimizu
健男 清水
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作製が容易で短時間で作製することができ、
コストが安く、長期信頼性の高いレーザダイオードモジ
ュールを提供する。 【解決手段】 ベース1に固定した素子載置台2にレー
ザダイオード(LD)素子3を配設固定し、LD素子3に
対向させて、光ファイバの先端側にレンズ5が形成され
ているレンズドファイバ8を、レンズ5が形成されてい
る先端側をLD素子3側に向けて配置し、フェルール4
に固定する。レンズドファイバ8とLD素子3とを調心
した状態でフェルール4のLD素子3に近い先端側とL
D素子3から遠い後端側をフェルール固定部品6,7に
より両側から挟持固定し、フェルール4の後端側の挟持
固定部11は、半田材10を用いてフェルール固定部品
7に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に光通信に用い
られるレーザダイオードモジュールおよびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光を出力するレーザダイオード素
子(光半導体素子)と、レーザダイオード素子からの光
を伝播する光ファイバとを、光結合してモジュール化し
たレーザダイオードモジュールが用いられており、図7
には、このレーザダイオードモジュールの一例が平面図
と側面図により示されている。同図に示すレーザダイオ
ードモジュールは、例えば金属製のベース1を有し、ベ
ース1の上部側には素子載置台2が設けられており、素
子載置台2にはレーザダイオード素子3が固定配設され
ている。レーザダイオード素子3に対向させて、光ファ
イバの先端側にレンズ5が設けられてなるレンズドファ
イバ8が、レンズ5をレーザダイオード素子3側に向け
て配置されている。
【0003】レンズドファイバ8は、レンズ5が形成さ
れている先端側を金属製のフェルール4の先端から突出
させてフェルール4に固定されており、レンズドファイ
バ8は、レーザダイオード素子3からのレーザ光を、レ
ンズ5を介して光ファイバに受光する構成と成してい
る。なお、レンズ5の先端側は細く形成され、レーザダ
イオード素子3と光結合し易いように加工されている。
【0004】フェルール4は、固定部品としての金属製
のフェルール固定部品6,7を介してベース1に固定さ
れている。なお、レンズドファイバ8とレーザダイオー
ド素子3とが調心された状態で、フェルール4のレーザ
ダイオード素子3に近い先端側がフェルール固定部品6
により両側から挟持固定されている。また、フェルール
4のレーザダイオード素子3から遠い後端側がフェルー
ル固定部品7により両側から挟持固定されている。フェ
ルール4とフェルール固定部品6,7は、挟持固定部
9,11でYAGレーザ等により溶接固定されている。
フェルール固定部品6,7は、固定部22,23でYA
Gレーザ等によってベース1に溶接固定されている。
【0005】このようなレーザダイオードモジュールを
作製するときには、まず、レーザダイオード素子3を素
子載置台2に配設固定し、フェルール4の先端側をフェ
ルール固定部品6上に配設し、フェルール4の先端側の
フェルール側面を、挟持固定部9でYAGレーザ等によ
り溶接固定する。この際、ベース1に対するレーザダイ
オード素子3の光軸の高さ位置とレンズドファイバ8の
光軸の高さ位置がほぼ一致するように(つまり、レーザ
ダイオード素子3の光軸とレンズドファイバ8の光軸を
Y軸方向にて位置合わせして)上記フェルール4を上記
フェルール固定部品6に溶接固定する。その後、フェル
ール固定部品6を図7のX、Z軸方向に移動させること
により、レーザダイオード素子3の光軸とレンズドファ
イバ8の光軸をX軸方向において位置合わせし、かつ、
レーザダイオード素子3から出力されたレーザ光がレン
ズドファイバ8の光ファイバで受光するように、レーザ
ダイオード素子3とレンズドファイバ8をZ軸方向にて
位置合わせする。このようにして、レーザダイオード素
子3とレンズドファイバ8をX、Y、Z軸方向の全てに
おいて位置合わせした後に、光ファイバ固定部品6を固
定部22でYAGレーザ等によりベース1に固定する。
【0006】なお、フェルール4をフェルール固定部品
6に配設したときに、レーザダイオード素子3とレンズ
ファイバ8とがX、Y、Z軸方向にて位置合わせされる
ように、予めフェルール固定部品6をベース1に配置し
て、固定部22でYAGレーザ等により固定しておき、
その後、フェルール固定部品6にフェルール4を配設し
て挟持固定部9にてフェルール4をフェルール固定部品
6に固定してもよい。
【0007】次に、図8に示すように、調心治具19を
用い、フェルール4の後端側を、挟持固定部9を支点と
して同図の矢印Aのように傾動させることにより、レン
ズドファイバ8のレンズ5の先端側を同図のY軸方向に
微動させ、レーザダイオード素子3の光軸とレンズドフ
ァイバ8の光軸とをY軸方向にて微調整して正確に位置
合わせし、その状態で、図7に示したように、挟持固定
部11にてフェルール4をフェルール固定部品7に溶接
固定する。このようにすることで、レーザダイオード素
子3の光軸とレンズドファイバ8の光軸とが正確に位置
合わせされることになる。つまり、レーザダイオード素
子3とレンズドファイバ8とが精度良く調心される。
【0008】また、図10には、従来のレーザダイオー
ドモジュールの別の例が斜視図により示されており、同
図において、図7に示したレーザダイオードモジュール
と同一名称部分には同一符号が付してある。図10に示
すレーザダイオードモジュールも、図7に示したレーザ
ダイオードモジュールと同様に、レーザダイオード素子
3、レンズドファイバ8、フェルール4を有している。
レーザダイオード素子3は、素子載置台2に固定され、
フェルール4は、フェルール固定部品6,7により両側
から挟持固定されてベース1に固定されているが、図1
0に示すレーザダイオードモジュールは、フェルール4
の後端側を固定するフェルール固定部品7を、同図に示
す特徴的な形状の部品により構成している。
【0009】このフェルール固定部品7は、フェルール
4を挟持した状態で、弾性変形および塑性変形可能な部
品であり、図10に示すレーザダイオードモジュールを
作製するときには、図7に示したレーザダイオードモジ
ュールと同様に、フェルール4の先端側をフェルール固
定部品6により挟持固定し、挟持固定部9を支点とした
調心(Y軸方向の位置合わせ)を行った後、図10に示す
ように、フェルール固定部品7を配置し、ベース1に固
定した後、フェルール固定部品7にフェルール4を挟持
固定部11にてYAG溶接固定する。
【0010】そして、フェルール4をフェルール固定部
品7に固定するときに生じるずれを補正するために、図
11の矢印Bに示すように、フェルール固定部品7に上
下方向の力を加え、フェルール固定部品7を塑性変形さ
せて、挟持固定部9を支点として、フェルール4を傾動
変位させて、レーザダイオード素子3の光軸とレンズド
ファイバ8の光軸との最終的な調心を行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7,10
に示したようなレーザダイオードモジュールにおいて、
レンズドファイバ8に形成されているレンズ5の先端側
は細く加工されており、上記のような、レンズドファイ
バ8とレーザダイオード素子3との調心は、先端側にレ
ンズ5が形成されていない一般的な光ファイバとレーザ
ダイオード素子3との間に、球レンズや非球面レンズ等
の微小光学レンズを1つ以上設けて、レーザダイオード
素子3からの光を微小光学レンズを介して光ファイバに
入射させるタイプのレーザダイオードモジュールにおけ
る、レーザダイオード素子3と光ファイバとの調心に比
べ、光ファイバの位置ずれに対する光結合トレランスが
非常に狭いために、非常に高い精度で調心を行い、固定
することが必要不可欠であるとされている。
【0012】したがって、レーザダイオードモジュール
において、フェルール4のフェルール固定部品6,7に
よる固定は重要である。特に、レーザダイオードモジュ
ールを作製するときに、フェルール4の先端側の挟持固
定部9を支点としてフェルール4を調心した後、フェル
ール4の後端側をフェルール固定部品7に固定すること
で、フェルール4を最終的に固定するため、フェルール
4のフェルール固定部品7への固定は重要である。
【0013】しかしながら、上記従来のレーザダイオー
ドモジュールは、いずれもフェルール4の後端側を固定
するときに、YAG溶接固定を行っている。このYAG
溶接による固定手法は、例えば図9に示すように、レー
ザビームを照射して局部的に瞬時に挟持固定部11を加
熱し、フェルール4およびフェルール固定部品7の金属
を溶融させ、瞬時に凝固させ合金化させることによっ
て、金属部品であるフェルール4とフェルール固定部品
7とを固定する手法である。
【0014】上記溶接の際に、上記金属の溶融に起因し
て、例えば、フェルール固定部品7に対して、フェルー
ル4が図9の矢印Dに示すように落ち込んで位置ずれし
てしまう。また、上記溶融金属が凝固する際に、フェル
ール4とフェルール固定部品7が図の矢印Cに示すよう
に互いに引張られて変形する。そのようなフェルール4
の位置ずれ及びフェルール4の変形によって、せっかく
レーザダイオード素子3に対して調心したフェルール4
の光軸(すなわち、フェルール4に固定されているレン
ズドファイバ8の光軸)がずれてしまうといった問題が
あった。
【0015】そこで、図10に示したレーザダイオード
モジュールにおいては、上記のようなフェルール固定部
品7を用いて、フェルール4の後端側を固定している。
しかしながら、この構成においては、塑性変形によりレ
ーザダイオード素子3とレンズドファイバ8との調心を
行いやすく、かつ、その調心状態を長期にわたって保つ
ことができるフェルール固定部品7が必要となる。その
ため、フェルール固定部品7を例えば図10,11に示
したような複雑な形状にするために、コストも高くな
り、したがって、このようなフェルール固定部品7を設
けて構成されるレーザダイオードモジュールのコストも
高くなってしまうといった問題があった。
【0016】さらに、上記調心動作に伴うフェルール固
定部品7の変形は、フェルール固定部品7の塑性変形に
至るまでの、弾性変形による戻りを見越して行う必要が
あるため、その調心作業に時間がかかり、レーザダイオ
ードモジュールの作製が容易でないといった問題があっ
た。
【0017】さらに、フェルール固定部品7を変形させ
る際、レンズ5の先端から挟持固定部9までの距離(図
10のa)に対する、挟持固定部9からフェルール固定
部品7までの距離(同図のb)に応じて、例えば、a:
bが1:10の場合は、レンズ5の先端の微動量に対し
て、その10倍の量だけフェルール固定部品7を変形さ
せなければならず、さらに、前記のように、弾性変形に
よる戻り分を余計に変形させなければならないため、フ
ェルール固定部品7の変形量は必然的に大きくならざる
をえない。
【0018】図10に示すレーザダイオードモジュール
では、フェルール4をフェルール固定部品7に固定する
前に、前記挟持固定部9を支点としてフェルール4を傾
動し、フェルール4をフェルール固定部品7に固定した
後にも、上記のように、再度、挟持固定部9を支点とし
てフェルール4を大きく傾動しなければならない。この
ため、挟持固定部9にねじれ応力などによる歪みが生じ
易く、レーザダイオードモジュールを使用しているうち
に、挟持固定部9の溶接部にクラックなどが発生しやす
くなり、クラックによりレーザダイオードモジュールの
特性が劣化して、信頼性が低下するといった問題も生じ
た。
【0019】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、フェルールの後端
側を固定部品に固定するときにフェルールが位置ずれす
ることを抑制でき、短時間で容易に作製することがで
き、コストが安く、信頼性の高いレーザダイオードモジ
ュールおよびその製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって前記課題を解決す
るための手段としている。すなわち、第1の発明は、ベ
ースに固定された素子載置台にレーザダイオード素子が
配設固定され、該レーザダイオード素子に対向させて、
光ファイバの先端側にレンズが形成されているレンズド
ファイバが前記レンズの形成されている先端側をレーザ
ダイオード素子側に向けて配置されており、該レンズド
ファイバは前記レンズが形成されている先端側をフェル
ール先端から突出させてフェルールに固定され、前記レ
ンズドファイバが前記レーザダイオード素子からのレー
ザ光をレンズを介して光ファイバに受光する構成と成し
ている、レーザダイオードモジュールであって、前記レ
ンズドファイバと前記レーザダイオード素子とが調心さ
れた状態でフェルールは前記レーザダイオード素子に近
い先端側とレーザダイオード素子から遠い後端側が固定
部品により両側から挟持固定されており、そのフェルー
ルの後端側の挟持固定部は固定剤を用いて前記固定部品
に固定されている構成をもって前記課題を解決する手段
としている。
【0021】第2の発明は、上記第1の発明の構成を備
え、フェルールの後端側は固定剤に加えて、溶接によっ
ても固定部品に固定されていることを特徴として構成さ
れている。
【0022】なお、好ましくは、上記固定剤が半田材で
あることであり、さらに好ましくは、その半田材は共晶
半田であることである。
【0023】また、上記フェルールの後端側を固定する
固定部品には半田固定部と溶接固定部が共に設けられ、
上記半田固定部と溶接固定部との間には分離空隙部が形
成されている構成とすることが好ましい。さらに、上記
フェルールの後端側を固定する固定部品の表面側には、
半田材を引き込む凹部が設けられていることを特徴とし
て構成されていることが望ましい。さらに、その半田材
引き込み凹部はU字形状の凹部と成しているか、あるい
は、その半田引き込み凹部には半田材をフェルール側に
流し込む傾斜面が形成されていることが好ましい。
【0024】さらに、上記フェルールの先端側を挟持固
定する固定部品と、フェルールとは、溶接により接合固
定されていることが好ましい。あるいは、上記フェルー
ルの先端側を挟持固定する固定部品には、フェルールの
両挟持面側から当該フェルールに向けて突出した突起部
が形成されており、フェルールには上記突起部に対応す
る部位に凹部が形成されており、このフェルールの凹部
の内壁面に上記固定部品の突起部が当接して上記固定部
品はフェルールの先端側を挟持固定する構成とすること
が好ましい。
【0025】第3の発明は、ベース上の素子載置台に搭
載されたレーザダイオード素子と、光ファイバの先端側
にレンズが形成されているレンズドファイバとを有し、
上記レンズドファイバは先端側のレンズをレーザダイオ
ード素子に向けて対向配設され、レーザダイオード素子
からのレーザ光をレンズを介して光ファイバに受光する
構成を備えたレーザダイオードモジュールの製造方法で
あって、上記レーザダイオード素子を搭載した素子載置
台をベース上に設け、次に、フェルールに固定されたレ
ンズドファイバと、上記レーザダイオード素子とを調心
して上記レーザダイオード素子に近いフェルール先端側
を第1の固定部品を介して上記ベースに固定し、また、
第2の固定部品をベース上に固定し、然る後に、上記レ
ーザダイオード素子に遠いフェルール後端側を上記第2
の固定部品に固定剤を用いて固定する構成をもって前記
課題を解決する手段としている。
【0026】なお、上記第3の発明において、フェルー
ルの後端側と第2の固定部品は、固定剤に加えて、溶接
によっても、固定することが好ましい。また、上記フェ
ルールの先端側と第1の固定部品は、溶接によって固定
することが好ましい。また、上記フェルールの先端側と
第1の固定部品を固定した後に、そのフェルールの先端
側と第1の固定部品との固定部分を支点にして、フェル
ールを傾動させてレーザダイオード素子とレンズドファ
イバの調心を行い、然る後に、調心後のフェルールの後
端側と第2の固定部品とを固定することが好ましい。
【0027】前記の如く、レーザダイオード素子とレン
ズドファイバを対向配置し、レーザダイオード素子をフ
ェルールに固定し、フェルールを固定部品により挟持固
定して形成されるレーザダイオードモジュールにおい
て、フェルールの固定部品への固定は重要である。特
に、フェルールの後端側の固定部品への固定は重要であ
るが、フェルールをYAG溶接によって固定部品に固定
すると、その溶接時における固定部品およびフェルール
の溶接部位の溶融に起因して固定部品に対するフェルー
ルの位置ずれが生じ、また、その溶融金属の凝固時にフ
ェルールに対して引っ張り力が作用してフェルールが変
形する。上記のような固定部品に対するフェルールの位
置ずれとフェルールの変形によって、レーザダイオード
素子の光軸とレンズドファイバの光軸とが位置ずれして
しまう。
【0028】それに対し、上記構成の発明においては、
フェルールを前記固定部品に固定剤を用いて固定してお
り、その固定剤は固定部品やフェルールを溶融せずにフ
ェルールと固定部品を固定できるものである。このた
め、フェルールと固定部品を固定するときに、それらフ
ェルールや固定部品の固定部位の溶融に起因した固定部
品に対するフェルールの位置ずれや、その溶融部位の凝
固に起因したフェルールの変形が発生せず、これによ
り、レーザダイオード素子の光軸とレンズドファイバの
光軸との位置ずれが生じることが抑制される。
【0029】また、この発明においては、図10に示し
たレーザダイオードモジュールのように、フェルールの
後端側を固定部品に固定した後に、再度、フェルールの
後端側を大きく移動させる必要が無いために、フェルー
ルの先端側の挟持固定部にねじれ応力などによる歪みが
発生することを抑制することができる。そのため、フェ
ルールの先端側の挟持固定部に加えられた歪みが原因と
なって、レーザダイオードモジュールを使用しているう
ちに、挟持固定部の溶接部にクラックが発生するといっ
たことを防げるようになり、クラックによりレーザダイ
オードモジュールの特性が劣化して、信頼性が低下する
といった問題も防ぐことが可能となる。
【0030】さらに、この発明においては、図10に示
したレーザダイオードモジュールのように、フェルール
の後端側を固定する固定部品として、レーザダイオード
素子とレンズドファイバとの調心を行いやすく、かつ、
その調心状態を長期にわたって保つことができるように
するための複雑な形状の高価な固定部品を必要としない
ため、その分だけレーザダイオードモジュールのコスト
も安くすることが可能となる。
【0031】以上のことから、短時間で容易に作製で
き、コストが安く、しかも、信頼性の高いレーザダイオ
ードモジュールおよびレーザダイオードモジュールの作
製手法を提供することが可能となり、前記課題が解決さ
れる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態例を
図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形
態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符
号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明
に係るレーザダイオードモジュールの第1実施形態例が
平面図と側面図により示されている。
【0033】図1に示すように、第1実施形態例のレー
ザダイオードモジュールは、図7に示した従来のレーザ
ダイオードモジュールとほぼ同様に構成されているが、
この第1実施形態例のレーザダイオードモジュールが図
7に示したレーザダイオードモジュールと異なる特徴的
なことは、フェルール4のレーザダイオード素子3から
遠い後端側の挟持固定部11が、フェルール固定部品
(第2の固定部品)7を溶融せずに接合する固定剤とし
ての半田材10を用いて、フェルール固定部品7に固定
されていることである。
【0034】また、この第1実施形態例では、フェルー
ル4の後端側を固定するフェルール固定部品7は図2に
示すような形態を有している。つまり、1枚の固定板1
5の上に、2つのフェルール固定部品7が固定されてお
り、これらフェルール固定部品7の表面側には、図2に
示すように、半田材10がフェルール4の長手方向に流
出することを防ぎ半田材を引き込むための凹部17が設
けられている。
【0035】半田材10は、例えば表1に示すような非
共晶半田材としてもよいし、例えば表2に示すような共
晶半田材としてもよいが、この第1実施形態例では、温
度管理や使用勝手を考慮し、共晶半田材を用いている。
なお、表1、表2において、例えば、その組成が95S
n−5Sbと示されているものは、Snの配合量を95
/100重量部とし、Sbの配合量を5/100重量部
としたものであり、同様に、各組成における数値は、そ
れぞれ、配合量を100分率により示している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】また、レーザダイオードモジュールには、
例えば−30℃から80℃までの温度サイクル試験を行
ったときに、フェルール4のフェルール固定部品7との
固定部が劣化しないことが望まれており、この点を考慮
すると、表2に示した共晶半田の中で、特に、高温(8
5℃)での引張強さが高い、80Au−20Snを半田
材10として用いることが好ましく、また、非共晶半田
を用いる場合には、クリープ強度が優れている、95S
n−5Sbが好ましい。
【0039】第1実施形態例は以上のように構成されて
おり、この第1実施形態例も図7に示したレーザダイオ
ードモジュールとほぼ同様にして作製されるが、フェル
ール4の先端側とフェルール固定部品(第1の固定部
品)6との固定部分である溶接部を支点にしてフェルー
ル4の後端側を傾動してレーザダイオード素子3とレン
ズドファイバ8との調心を行った後に、フェルール4の
後端側を固定するときには、この第1実施形態例では、
上記のような半田材10をフェルール固定部品7の半田
材引き込み凹部17に搭載し、半田材10によってフェ
ルール4をフェルール固定部品7に固定する。
【0040】半田材10は、フェルール4やフェルール
固定部品7を溶融せずに、フェルール4とフェルール固
定部品7を固定することができるものである。このた
め、フェルール4とフェルール固定部品7との溶接固定
に起因した問題、つまり、フェルール4とフェルール固
定部品7の溶接部位の溶融によってフェルール固定部品
7に対してフェルール4が位置ずれし、また、その溶接
部位の凝固に因る引っ張り力によってフェルール4が変
形する結果、レーザダイオード素子3の光軸とレンズド
ファイバ8の光軸とが位置ずれしてしまうという問題を
防止することができる。
【0041】この第1実施形態例によれば、上記のよう
に、フェルール4をフェルール固定部品7に固定すると
きにフェルール固定部品7に対するフェルール4の位置
ずれやフェルール4の変形を抑制することができるた
め、従来のレーザダイオードモジュールにおいて問題で
あった、フェルール4に固定されているレンズドファイ
バ8を、レーザダイオード素子3に対して精度良く調心
した状態でフェルール4をフェルール固定部品7に固定
することができる。
【0042】また、この第1実施形態例においては、図
10に示したレーザダイオードモジュールのように、フ
ェルール4の後端側をフェルール固定部品7に固定した
後に、再度、フェルール4の後端側を大きく変位させる
必要が無い。これにより、フェルール4の先端側の挟持
固定部9にねじれ応力などによる歪みを生じさせること
を抑制することができる。
【0043】そのため、フェルール4の先端側の挟持固
定部9に加えられた歪みが原因となって、レーザダイオ
ードモジュールを使用しているうちに、挟持固定部9に
クラックなどが発生するといったことを防げるようにな
り、クラックによりレーザダイオードモジュールの特性
が劣化して、信頼性が低下するといった問題も防ぐこと
ができる。
【0044】さらに、この第1実施形態例によれば、図
10に示したレーザダイオードモジュールのように、レ
ーザダイオード素子3とレンズドファイバ8との調心を
行いやすく、かつ、その調心状態を長期にわたって保つ
ことができるようにするための複雑な形状の高価な部品
を用いてフェルール固定部品7を形成する必要はなく、
図2に示したような簡単な構成のフェルール固定部品7
を用いてレーザダイオードモジュールを形成することが
できるため、その分だけレーザダイオードモジュールの
コストも安くすることができる。
【0045】なお、この第1実施形態例では、図2に示
したようなフェルール固定部品7を用いてレーザダイオ
ードモジュールを形成したが、レーザダイオードモジュ
ールに用いられるフェルール固定部品7の形状は特に限
定されるものではなく、適宜設定されるものである。例
えば、図3の(a)に示すように、固定板15が分割さ
れているものでもよい。この場合には、固定板15が分
割されているので、フェルール固定部品7とフェルール
4との間隔を調整しやすく、最適な半田固定条件を調整
し易い。また、図3の(b)に示すように、上記フェル
ール固定部品7に形成する半田材引き込み凹部17をU
字形状にしたものでもよい。
【0046】また、レーザダイオードモジュールに用い
られるフェルール固定部品7の半田材引き込み凹部17
を図4の(a)に示すような形状にしてもよい。つま
り、フェルール固定部品7には半田材10をフェルール
4側に引き込み易いように傾斜面24が形成されている
形状としてもよい。
【0047】以下に、第2実施形態例を説明する。な
お、この第2実施形態例の説明において、前記第1実施
形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部
分の重複説明は省略する。
【0048】この第2実施形態例のレーザダイオードモ
ジュールでは、図5に示すように、フェルール4の後端
側と、フェルール固定部品7とが、半田材10と溶接
(例えばYAG溶接)21の両方でもって、固定されて
おり、長期的な信頼性の向上を図っている。それ以外の
構成は前記第1実施形態例とほぼ同様である。
【0049】この第2実施形態例では、上記フェルール
固定部品7は図4の(b)の斜視図に示されるような形
態を備えている。つまり、このフェルール固定部品7
は、半田固定部25と溶接固定部26を有し、これら半
田固定部25と溶接固定部26の間には分離空隙部20
が形成されている。図4の(b)に示されるように、上
記半田固定部25は半田材10を介してフェルール4が
固定される部位であり、この半田固定部25には前記第
1実施形態例に示したような半田材引き込み凹部17が
形成されており、この第2実施形態例では、その半田材
引き込み凹部17よりも深い溝を形成することで、上記
半田固定部25と溶接固定部26を分離する分離空隙部
20が構成されている。
【0050】この第2実施形態例では、前記第1実施形
態例と同様に、フェルール4の後端側を半田材10によ
ってフェルール固定部品7に固定する。その後、さら
に、溶接固定部26でYAG溶接によってフェルール固
定部品7に固定する。このような工程でもって、フェル
ール4とフェルール固定部品7を固定するが、上記溶接
時の加熱によって上記溶接固定部26は非常に高温とな
るために、その溶接固定部26の熱が直接的に半田固定
部25に伝熱されると、その熱によって、先に配設され
た半田材10が溶融してしまうという事態が発生する。
半田材10が溶融してしまうと、フェルール4がずれや
すくなり、上記溶接固定部26の溶接に起因して、従来
と同様に、フェルール4の位置ずれおよび変形に起因し
てレーザダイオード素子3の光軸とレンズドファイバ8
の光軸との位置ずれが生じてしまう。
【0051】これに対して、この第2実施形態例では、
上記のように、半田固定部25と溶接固定部26との間
には分離空隙部20が設けられているために、上記溶接
固定部26の熱は、図4の(b)に示す矢印Fのよう
に、上記分離空隙部20を迂回して上記半田固定部25
に伝熱されることとなる。このように、上記溶接に起因
した高温の熱は半田材10に直接的に伝熱されないこと
となり、上記溶接固定部26の溶接時に半田材10が溶
融する事態発生を抑制することができる。
【0052】また、上記分離空隙部20を設けることに
よって、万が一、半田材10が半田材引き込み凹部17
から食み出してしまっても、その半田材10は上記分離
空隙部(溝部)20に流れ落ちるので、上記食み出した
半田材10が溶接固定部26には付着しないこととな
る。
【0053】上記溶接固定部26はYAG溶接等の溶接
によってフェルール4と固定する部位であり、この溶接
固定部26に半田材10等の不純物が付着していると、
フェルール4とフェルール固定部品7とのYAG溶接に
よる固定を的確に行うことができなくなるが、この第2
実施形態例では、上記のように、分離空隙部20によっ
て半田材10を上記溶接固定部26に確実に付着させな
い構成としたので、フェルール4とフェルール固定部品
7とのYAG溶接による固定を的確に行うことができる
こととなる。
【0054】なお、半田材10による固定は、YAG溶
接による固定に比べて時間がかかるため、融点が高い半
田材10を用いて固定を行うときには、半田材10によ
る固定部の周囲温度が高くなりがちである。そのため、
周囲温度を高くできない場合には、比較的低融点温度の
半田材10を用いてフェルール4をフェルール固定部品
7に固定することになる。
【0055】しかしながら、低融点温度の半田材10
は、高融点温度の半田材10に比べると、前記温度サイ
クル試験特性がよくなく、レーザダイオードモジュール
の使用温度環境変化による長期信頼性が懸念されるの
で、低融点温度の半田材10を用いるときには、図5に
示すように、半田材10を用いて挟持固定部11でフェ
ルール4をフェルール固定部品7に固定することが好ま
しい。その後、YAG溶接によって溶接固定部26でフ
ェルール4をフェルール固定部品7に固定することによ
り、使用温度環境変化による信頼性の低下を抑制するこ
とができて、非常に有効である。
【0056】また、上記半田固定部25の半田材引き込
み凹部17は図4の(b)に示されるような形状に限定
されるものではなく、例えば、U字形状としてもよい。
また、その半田材引き込み凹部17に、図4の(a)に
示されるような傾斜面24を半田固定部25に設けても
よい。
【0057】なお、この発明は上記各実施形態例に限定
されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例
えば、上記各実施形態例では、フェルール固定部品7の
半田固定部位には半田材引き込み凹部17を設けたが、
フェルール固定部品7には必ずしも半田材引き込み凹部
17を設けるとは限らない。ただし、半田材引き込み凹
部17を設けてフェルール固定部品7を形成すると、半
田材10がフェルール4の長手方向に流出することを防
げ、フェルール4とフェルール固定部品7とをより確実
に設計通りに固定することができることとなる。
【0058】また、上記各実施形態例では、フェルール
4の先端側をフェルール固定部品6により挟持し、溶接
固定して挟持固定部9としたが、例えば図6に示すよう
に、フェルール4の側面に凹部13を形成し、フェルー
ル固定部品6には先端側が細くなった突起部14をフェ
ルール4の凹部13に対応させて設けて凹部13側に突
出させ、突起部14をフェルール4の凹部13の内壁面
に当接させて、突起部14によってフェルール4を挟持
固定してもよい。
【0059】このように、フェルール4に形成した凹部
13に突起部14を当接させて固定とすると、フェルー
ル4の先端側を点接触状態で挟持固定できるために、こ
の挟持固定部9を支点としてレーザダイオード素子3と
レンズドファイバ8とを調心する際に、フェルール4を
突起部14の先端を支点として自由に傾動させ、挟持固
定部9に無理な力が加わることを回避することができ、
挟持固定部9を支点とした調心作業をより一層行いやす
くすることができる。また、フェルール4をフェルール
固定部品6に溶接固定する場合と異なり、挟持固定部9
にクラックが発生することも確実に回避することができ
るために、レーザダイオードモジュールの信頼性をより
一層高めることができる。
【0060】また、フェルール4に、かしめ力を付与で
きるかしめ部材によりフェルール固定部品6を形成し、
このかしめ部材によるかしめ力でフェルール4をかしめ
固定してもよい。このように、この発明において、フェ
ルール4の先端側の挟持固定手法は特に限定されるもの
でなく、適宜設定されるものであり、いずれの手法を用
いて挟持固定してもよい。
【0061】さらに、上記各実施形態例では、フェルー
ル4の後端側をフェルール固定部品7に固定するとき
に、固定剤として半田材10を用いたが、固定剤は必ず
しも半田材10とするとは限らず、フェルール4をフェ
ルール固定部品7に固定するときに、そのフェルール固
定部品7を溶融させずに接合できる固定剤であればよ
い。
【0062】
【発明の効果】この発明のレーザダイオードモジュール
およびその製造方法によれば、フェルールの後端側の挟
持固定部は、固定部品を溶融せずに接合する固定剤を用
いて固定部品に固定されるために、従来のような溶接に
起因した問題、つまり、固定部品の溶融に起因したフェ
ルールの位置ずれや、その溶融金属の凝固に起因した引
っ張り力によるフェルールの変形が生じるという問題発
生を抑制することができて、フェルールおよびフェルー
ルに固定されているレンズドファイバをレーザダイオー
ド素子に対して調心した状態で固定することができる。
これにより、フェルールに固定されているレンズドファ
イバの光軸と、レーザダイオード素子の光軸とが精度良
く位置合わせされた信頼性の高いレーザダイオードモジ
ュールを提供することができる。
【0063】また、この発明によれば、フェルールの後
端側を固定部品に固定した後に、そのフェルールの後端
側を大きく移動させて再調心するといった作業は必要な
く、また、この再調心作業を精度良く行えて調心位置で
固定できる複雑な形状の固定部品も必要としない。
【0064】また、上記の如く、フェルールの後端側を
大きく移動させて再調心するといった作業が必要無いの
で、その調心時の支点となる部分(つまり、フェルール
の先端側の固定部分)にねじれ応力などによる歪みを生
じさせることを抑制することができる。さらに、たとえ
上記支点の部分が溶接により固定されていても、その歪
みが原因となって、挟持固定部にクラックなどが発生
し、クラックによりレーザダイオードモジュールの特性
が劣化して、信頼性が低下するといった問題を防ぐこと
ができるし、レーザダイオードモジュールのコストも安
くできる。
【0065】さらに、固定剤を半田材とすることによ
り、コストがより安く、しかも、上記のような優れた効
果を持つレーザダイオードモジュールを得ることができ
る。
【0066】さらに、その半田材を共晶半田とすること
により、共晶半田は温度管理が容易で、使い勝手が良い
ことから、レーザダイオードモジュールの製造に関わる
作業や手間を簡略化することができる。
【0067】フェルールの後端側を固定剤と溶接によっ
て固定部品に固定する構成のものにあっては、上記のよ
うな優れた効果を奏することができる上に、フェルール
の後端側と固定部品との固定の信頼性を向上させること
ができる。
【0068】また、フェルールの後端側を固定する固定
部品には半田固定部と溶接固定部が共に設けられ、これ
ら半田固定部と溶接固定部との間には分離空隙部が形成
されている構成とすることによって、上記分離空隙部に
よって、半田固定部から溶接固定部への半田材の流れ込
みと、半田固定時における半田固定部から溶接固定部へ
の伝熱とを防止することができ、この結果、レンズドフ
ァイバの光軸とレーザダイオード素子の光軸とが精度良
く調心された状態を維持したまま、フェルールの後端側
と固定部品の半田固定部とを半田材を用いて固定した後
に、そのフェルール部分と固定部品の溶接固定部とを溶
接により固定することによって、上記フェルール部分と
固定部品とをより一層強固に固定することができる上
に、その固定に対する長期的な信頼性を格段に高めるこ
とができることとなる。
【0069】さらに、フェルールの後端側を固定する固
定部品の表面側に、半田材を引き込むための凹部を設
け、その半田材引き込み凹部をU字形状にしたり、上記
半田材引き込み凹部に傾斜面を形成することによって、
フェルールを中心にして半田材を確実に対称的に配設す
ることができるので、フェルールを良好に固定部品によ
って挟持固定することができる。また、半田材の配置作
業が容易となり、フェルールの後端側と固定部品との固
定作業の効率を向上させることができる。
【0070】さらに、フェルールの先端側と、固定部品
とを、溶接により接合固定することにより、そのフェル
ールの先端側と、固定部品とを強固に固定することがで
きる。ただ、このように溶接により固定することによっ
て、前述したように、固定部品に対してフェルールの位
置ずれが生じて、フェルールに固定されているレンズド
ファイバの光軸とレーザダイオード素子の光軸とが僅か
にずれてしまうが、この発明では、そのフェルール部分
と固定部品の溶接固定の後に、上記レンズドファイバの
光軸とレーザダイオード素子の光軸との調心を行い、そ
の後に、上記のように、レンズドファイバの光軸とレー
ザダイオード素子の光軸とが調心された状態を維持した
まま、フェルールの後端側と、固定部品とを前記固定剤
を用いて固定することによって、レンズドファイバの光
軸とレーザダイオード素子の光軸とが精度良く位置合わ
せされた状態の信頼性の高いレーザダイオードモジュー
ルを提供することができる。
【0071】さらに、フェルールの先端側を挟持固定す
る固定部品には、フェルールの側面に向けて突出した突
起部が形成され、また、フェルールにはその突起部に対
応する部位に凹部が形成されており、上記フェルールの
凹部の内壁面に上記固定部品の突起部が当接して該固定
部品を上記フェルールを挟持固定する構成とすることに
より、そのフェルール部分と固定部品の挟持固定部を支
点としてフェルールを傾動させて、レンズドファイバと
レーザダイオード素子との調心を行う際に、その調心作
業を行い易くすることができる。また、上記フェルール
の先端側と固定部品とを溶接する場合には、上記レンズ
ドファイバとレーザダイオード素子との調心の際に、そ
の溶接部位に無理な力が加わってクラックが発生すると
いう事態が発生するが、この発明では、上記のように、
フェルールの先端側と固定部品とを溶接固定しないの
で、上記溶接に起因した問題発生を防止することができ
る。これにより、より一層のレーザダイオードモジュー
ルの長期的な使用の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザダイオードモジュールの第
1実施形態例を平面図(a)と側面図(b)により示す要
部構成図である。
【図2】第1実施形態例のレーザダイオードモジュール
を構成するフェルール固定部品7を斜視図によって示す
説明図である。
【図3】フェルール固定部品7のその他の形態例を斜視
図によって示す説明図である。
【図4】さらに、フェルール固定部品7のその他の形態
例を斜視図によって示す説明図である。
【図5】第2実施形態例のレーザダイオードモジュール
の一例を平面図(a)と側面図(b)により示す説明図で
ある。
【図6】レーザダイオード素子に近い側のフェルール部
分のその他の挟持固定手法の一例を示す説明図である。
【図7】従来のレーザダイオードモジュールの一例を平
面図(a)と側面図(b)により示す説明図である。
【図8】レーザダイオードモジュールにおけるフェルー
ルのレーザダイオード素子に近い側の固定部を支点とし
た調心方法を示す説明図である。
【図9】フェルールのレーザダイオード素子から遠い側
をYAG溶接固定して形成されるレーザダイオードモジ
ュールにおける問題点を図7のA−A断面図により示す
説明図である。
【図10】従来のレーザダイオードモジュールの他の例
を斜視図により示す説明図である。
【図11】図10に示したレーザダイオードモジュール
におけるフェルールのレーザダイオード素子から遠い側
の調心時のフェルール固定部品変形状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース 2 素子載置台 3 レーザダイオード素子 4 フェルール 5 レンズ 6,7 フェルール固定部品 8 レンズドファイバ 9,11 挟持固定部 10 半田材 17 半田引き込み凹部 20 分離空隙部 24 傾斜面 25 半田固定部 26 溶接固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 健男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H037 BA03 CA08 DA04 DA06 DA16 5F073 AB28 BA02 FA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースに固定された素子載置台にレーザ
    ダイオード素子が配設固定され、該レーザダイオード素
    子に対向させて、光ファイバの先端側にレンズが形成さ
    れているレンズドファイバが前記レンズの形成されてい
    る先端側をレーザダイオード素子側に向けて配置されて
    おり、該レンズドファイバは前記レンズが形成されてい
    る先端側をフェルール先端から突出させてフェルールに
    固定され、前記レンズドファイバが前記レーザダイオー
    ド素子からのレーザ光をレンズを介して光ファイバに受
    光する構成と成している、レーザダイオードモジュール
    であって、前記レンズドファイバと前記レーザダイオー
    ド素子とが調心された状態でフェルールは前記レーザダ
    イオード素子に近い先端側とレーザダイオード素子から
    遠い後端側が固定部品により両側から挟持固定されてお
    り、そのフェルールの後端側の挟持固定部は固定剤を用
    いて前記固定部品に固定されていることを特徴とするレ
    ーザダイオードモジュール。
  2. 【請求項2】 フェルールの後端側は固定剤に加えて、
    溶接によっても固定部品に固定されていることを特徴と
    した請求項1記載のレーザダイオードモジュール。
  3. 【請求項3】 ベース上の素子載置台に搭載されたレー
    ザダイオード素子と、光ファイバの先端側にレンズが形
    成されているレンズドファイバとを有し、上記レンズド
    ファイバは先端側のレンズをレーザダイオード素子に向
    けて対向配設され、レーザダイオード素子からのレーザ
    光をレンズを介して光ファイバに受光する構成を備えた
    レーザダイオードモジュールの製造方法であって、上記
    レーザダイオード素子を搭載した素子載置台をベース上
    に設け、次に、フェルールに固定されたレンズドファイ
    バと、上記レーザダイオード素子とを調心して上記レー
    ザダイオード素子に近いフェルール先端側を第1の固定
    部品を介して上記ベースに固定し、また、第2の固定部
    品をベース上に固定し、然る後に、上記レーザダイオー
    ド素子に遠いフェルール後端側を上記第2の固定部品に
    固定剤を用いて固定することを特徴としたレーザダイオ
    ードモジュールの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI410689B (zh) * 2009-10-15 2013-10-01 Univ Nat Pingtung Sci & Tech 分離式光纖扣件構裝雷射模組方法
JP2014123048A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Seiko Instruments Inc フェルール搬送装置、フェルール分類装置、フェルール搬送方法、フェルール搬送プログラム、及び記録媒体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI410689B (zh) * 2009-10-15 2013-10-01 Univ Nat Pingtung Sci & Tech 分離式光纖扣件構裝雷射模組方法
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