JP2001311793A - 冷却材金属の漏洩検出方法および漏洩検出器 - Google Patents

冷却材金属の漏洩検出方法および漏洩検出器

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JP2001311793A JP2000130760A JP2000130760A JP2001311793A JP 2001311793 A JP2001311793 A JP 2001311793A JP 2000130760 A JP2000130760 A JP 2000130760A JP 2000130760 A JP2000130760 A JP 2000130760A JP 2001311793 A JP2001311793 A JP 2001311793A
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coolant metal
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、操作、メンテナンスが容易な冷
却材金属の漏洩検出方法および漏洩検出器を提供する。 【解決手段】 冷却材金属を用い窒素を含む雰囲気ガス
中に設けられる原子力プラントにおいて、雰囲気ガスの
サンプリングガスにブレークダウン用パルスレーザを照
射し、サンプリングガスのプラズマ発光を発生させ、分
光分析を行なう冷却材金属の漏洩検出方法において、パ
ルスレーザーの発振開始からプラズマ発光中の窒素の発
光強度より冷却材金属の発光強度が高い時点までの所定
時間経過時に、分光器に取りつけられたICCD検出器
によりプラズマ発光の発光スペクトルを測定して冷却材
金属の漏洩を検出するように構成し、S/N比の大きな
精度の高い漏洩冷却材金属の検出を可能とし、操作、メ
ンテナンスを容易にし、コストを低減した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体金属を冷却材
とする原子力プラントの冷却材金属の漏洩を検知する方
法および検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】液体金属を冷却材とする発電用の原子
炉、例えば高速炉、高速増殖炉(以下、FBR)等にお
いては、冷却材金属としてナトリウム(以下、Na)、
リチウム(以下、Li)、カリウム(以下、K)等の原
子番号の低いアルカリ金属(本明細書において「ナトリ
ウム等のアルカリ金属」という。)が用いられており、
液体金属状で循環使用されている。
【0003】図7に、Naを冷却材金属として使用する
FBRの場合を例に、原子力プラントの炉1の周辺の要
部構成概要を示し説明すると、同図に示すようにFBR
の1次冷却材a1 としてNaが1次主循環ポンプ2によ
り炉(FBR)1に送り込まれ、炉1を冷却したのち中
間熱交換器3へ送られ、2次冷却材a2 のNaを加熱し
たのち1次循環ポンプ2へ戻り循環している。
【0004】中間熱交換器3で加熱された2次冷却材a
2 のNaは、蒸気発生器4へ送られ、発電用の水蒸気を
発生させたのち2次主循環ポンプ5に戻り、2次主循環
ポンプ5によって再び中間熱交換器3へ送られる。
【0005】蒸気発生器4で発生した高温の水蒸気は図
示しない蒸気タービンに送られ発電が行なわれる。
【0006】1次冷却材a1 の循環する炉1、中間熱交
換器3、1次主循環ポンプ2と、1次冷却材a1 の配管
6とを含む1次系10は、不活性ガス雰囲気内に設けら
れており、雰囲気ガスの不活性ガスとしては通常、窒素
ガス(以下、N2 ガス)が用いられる。
【0007】2次冷却材a2 のNaの循環する範囲の
内、1次系10の外の範囲の蒸気発生器4、2次主循環
ポンプ5と、2次冷却材a2 の配管7とを含む2次系2
0は、通常大気雰囲気内に設けられている。雰囲気ガス
の空気は80%近くのN2 ガスを含む。なお、2次系2
0が不活性ガス雰囲気内に設けられる場合もあり、その
場合、不活性ガスとしては通常、N2 ガスが用いられ
る。
【0008】以上の様な液体金属を冷却材とするFBR
においては、冷却材であるナトリウム等のアルカリ金属
(以下、Naを例に記載する)が非常に化学的活性の高
い金属であるため、循環経路からの漏洩が無いように充
分に配慮された設計が行なわれているが、万が一Naの
漏洩が生じた場合、雰囲気ガスや周囲の物質と反応し、
原子力プラントの運転に支障を来すばかりでなく、汚染
や反応生成物(Naエアロゾル等)の除去、復旧に時間
と手間を要するなどの問題を引き起こすおそれがある。
【0009】そこで万一Naが漏洩した場合はそれを早
期に検出し、対処することが必要であり、従来から種々
の漏洩検出器30が用いられてきた。冷却材の配管6、
7は図8に概略断面を示すように周囲を断熱材8で囲ま
れ、エンクロージャ9で覆われているが、例えば図7中
にAで示すサンプリング点では、図8に示すようにサン
プリング管30aが取り付けられ、エンクロージャ9内
からサンプリングガスbを吸引して漏洩検出器30に導
き、サンプリングガスb中のNaを漏洩検出器30で検
出することにより冷却材a1 、a2 の漏洩を検知してい
る。
【0010】サンプリング点は図7中に例示するよう
に、配管6、7に沿って複数カ所設けられ、その間隔は
漏洩箇所の特定の必要性と範囲、および検出能力とによ
り設定される。また配管6、7以外の各機器の冷却材が
漏洩するおそれがある部分の外装部においても同様に設
けられる。なお、図7において、サンプリング管30a
の弁等詳細は図示省略されている。
【0011】従来の漏洩検出器の例としては、不活性ガ
ス雰囲気の1次系でのSID(Sodium Ionization Dete
ctor:ナトリウムイオン化検出器) 、大気雰囲気の2次
系でのRID(Radioactive Ionization Detector :放
射線イオン化式検出器)がある。
【0012】SIDは、フィラメントとコレクタの間に
導入されたサンプリングガス中のNaエアロゾルを高温
に加熱したフィラメントによりイオン化し、フィラメン
ト−コレクタの間のイオン電流を検出することによりN
a漏洩を検知するものであるが、Naの空間濃度が10
の−10乗g/cm3 程度迄の検出感度で、昨今の10
の−13乗g/cm3 レベルの検出感度の要求には不十
分であり、また、フィラメントが高価であり寿命が1年
程度で短く、交換を要し、コスト、煩雑さにおいても課
題があった。
【0013】RIDは、外部から電界を加えた電極間に
導入されたサンプリングガス中のNaエアロゾルを、放
射線源Am−241 によってイオン化されたガスに付着さ
せて電極間の電流変化を起こし、これを標準イオン室側
との電位差検出によって捉えNa漏洩を検知するもので
あるが、Naの空間濃度が10の−10乗g/cm3程
度迄の検出感度であり、RID同様検出感度、コスト、
煩雑さにおいても課題があった。
【0014】また、フィルタ部にサンプリングガスを導
き、サンプリングガス中のNaエアロゾルを捕集し、フ
ィルタ前後の差圧変化を検出することによりNa漏洩を
検知するDPD(Differential Pressure Detector:差
圧式検出器)があるが、Na捕集量2mg以上と検出感
度が低く、また、フィルタの目詰まりであればNaに限
らず同結果となるので誤作動のおそれがあり、捕集物を
サンプリングしてNaであると同定する必要が生じる等
問題があった。
【0015】また、前述のSID,RIDにおいても、
Na以外の元素のイオン化により同様の作動が生じるの
で誤作動のおそれがあり、Naだけを選択的に検出する
ものが求められていた。
【0016】パルスレーザ光を照射し集光レンズによる
その集光点で物質をブレークダウンさせてプラズマ化
し、その発光スペクトル(原子蛍光)を観測することに
より成分分析を行う方法、LBS(Laser Breakdown Sp
ectroscopy:レーザーブレークダウン分光分析)がある
が、多元素が共存する試料の分析を行う場合、発光線の
重なり合いや近接が生じスペクトルによる定量的成分分
析は勿論、単なる検出も困難なことがあった。
【0017】そこで、例えば特開平3−245043号
公報に示されるように、ブレークダウン用パルスレーザ
光を照射しその集光点で物質をブレークダウン(原子
化)させてプラズマ化するLBSの工程に、検出しよう
とする元素の固有の蛍光波長の色素レーザーを照射して
その元素を再励起させ、その波長の原子蛍光の蛍光強度
を増加させるLIF(Laser-Induced Fluorescence:レ
ーザ誘起蛍光)の工程を加えた、LBS+LIFシステ
ムが開発されている。
【0018】LBS+LIFシステムによってサンプリ
ングガス中の漏洩冷却材の検出を行えばS/N比が向上
し、また、Naの空間濃度が10の−13乗g/cm3
レベルの検出感度が得られるが、検出感度は高いもの
の、上記特開平3−245043号公報に示されるもの
では、ブレークダウン部に圧電素子を追設してブレーク
ダウン時の音響波によって定量化を行っており、光学系
自体では漏洩元素の定量的成分分析はできない。
【0019】また、色素レーザーを照射するLIF装置
が複雑であり、LBSとLIFの2種のレーザーを適切
に照射する構造的、制御的複雑さが加わり、操作も複雑
となる。また、漏洩検出器が大きくなり、装置コスト、
メンテナンスコストが高くなるという問題があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
に液体金属を冷却材とする原子炉、たとえば高速炉、F
BR等において求められる、冷却材金属のナトリウム等
のアルカリ金属の漏洩を厳重に監視し対処するシステム
のために、早期に微量のNa等のアルカリ金属でもその
漏洩を正確に検出でき、また定量的成分分析ができ、低
コストで、操作、メンテナンスが容易な冷却材金属の漏
洩検出方法および漏洩検出器を提供することを課題とす
るものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は上記の課
題を解決するためになされたものであり、その第1の手
段として、冷却材金属としてナトリウム等のアルカリ金
属を用い窒素を含む雰囲気ガス中に設けられる原子力プ
ラントにおいて、同雰囲気ガスのサンプリングガスにブ
レークダウン用パルスレーザを照射し、同サンプリング
ガスをブレークダウンしプラズマ発光を発生させ、分光
器により前記プラズマ発光の分光分析を行なう冷却材金
属の漏洩検出方法であって、前記パルスレーザーの発振
開始から前記プラズマ発光中の窒素の発光強度より前記
冷却材金属の発光強度が高い時点までの所定時間経過時
に、同分光器に取りつけられたICCD検出器により前
記プラズマ発光の発光スペクトルを測定し前記冷却材金
属の漏洩を検出することを特徴とする冷却材金属の漏洩
検出方法を提供するものである。
【0022】第1の手段によれば、プラズマ発光中の冷
却材金属の発光は、N発光に比べて発行寿命が長いの
で、一定時点後は冷却材金属のの発光強度が、Nの発光
強度より大きくなり、パルスレーザーの発振開始から所
定時間が経過し冷却材金属の発光強度がNの発光強度よ
り大い時点で分光器の発光スペクトルを極めて高速高応
答のシャッター制御が可能なICCD検出器により測定
するので、ICCD検出器の高感度性により高感度な冷
却材金属の発光測定ができ、的確なシャッター設定とシ
ャッター作動により、容易にS/N比の大きな精度の高
い冷却材金属の漏洩検出が可能となる。
【0023】(2)第2の手段としては、第1の手段の
冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定時間が、
前記パルスレーザーの発振開始から前記プラズマ発光中
の窒素の発光強度より前記冷却材金属の発光強度が高く
なる時点までの時間以上で、前記プラズマ発光中の前記
冷却材金属の発光の消滅までの時間以下であることを特
徴とする冷却材金属の漏洩検出方法を提供するものであ
る。
【0024】第2の手段によれば、第1の手段において
前記所定時間が明確となり、確実にS/N比が大きく精
度の高い冷却材金属の漏洩検出が出来る。
【0025】(3)また、第3の手段として、第2の手
段の冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定時間
が19マイクロ秒であることを特徴とする冷却材金属の
漏洩検出方法を提供する。
【0026】第3の手段によれば、第2の手段の特徴に
加え、レーザー発振開始後19マイクロ秒に於いては、
N発光は消滅直前で、一方冷却材金属の発光強度は大き
いため発光強度の差が大きく、さらにS/N比が大き
く、精度の高い冷却材金属の漏洩検出が出来る。
【0027】(4)第4の手段として、第1の手段の冷
却材金属の漏洩検出方法において、予め前記所定時間
と、同所定時間経過時における前記プラズマ発光中の窒
素の発光のピーク強度に対する前記冷却材金属の発光の
ピーク強度の比と、前記サンプリングガス中の前記冷却
材金属の濃度との関係を求めておき、同関係に基づき前
記ICCD検出器で測定した前記所定時間経過時の前記
プラズマ発光の発光スペクトル中の窒素の発光のピーク
強度と前記冷却材金属の発光のピーク強度から前記冷却
材金属の濃度を算出することを特徴とする冷却材金属の
漏洩検出方法を提供する。
【0028】第4の手段によれば、所定時間と、所定時
間経過時におけるNの発光のピーク強度に対する冷却材
金属の発光のピーク強度の比と、サンプリングガス中の
冷却材金属の濃度との間に一定の関係があるため、微小
時間でも正確に所定時間経過時におけるシャッター開閉
を可能とするICCP検出器によって所定時間経過時に
同時に冷却材金属の発光のピーク強度とNの発光のピー
ク強度を測定し、予めキャリブレーションを行い求めて
おいた前記関係をもとに、漏洩冷却材金属の濃度を容易
に定量的に算出できる。
【0029】また、一旦キャリブレーションを行い、そ
の条件下で測定をすれば、検出部の劣化等により全体的
に発光強度が低下した場合においても、変わらず精度良
く漏洩冷却材金属の定量測定結果が得られる。
【0030】(5)第5の手段として、第4の手段の冷
却材金属の漏洩検出方法において、前記所定時間が、前
記パルスレーザーの発振開始から前記プラズマ発光中の
窒素の発光強度より前記冷却材金属の発光強度が高くな
る時点までの時間以上で、前記プラズマ発光中の前記窒
素の発光の消滅までの時間以下であることを特徴とする
冷却材金属の漏洩検出方法を提供する。
【0031】第5の手段によれば、第4の手段において
前記所定時間が明確となり、確実にS/N比が大きく精
度の高い漏洩冷却材金属の濃度測定が出来る。
【0032】(6)第6の手段として、第5の手段の冷
却材金属の漏洩検出方法において、前記所定時間が19
マイクロ秒であることを特徴とする冷却材金属の漏洩検
出方法を提供する。
【0033】第6の手段によれば、第5の手段の特徴に
加え、レーザー発振開始後19マイクロ秒に於いては、
Nは消滅直前で、一方冷却材金属の発光強度は大きいた
め発光強度の差が大きく、さらにS/N比が大きく精度
の高い漏洩冷却材金属の濃度測定が出来る。
【0034】(7)さらに、第7の手段として、冷却材
金属としてナトリウム等のアルカリ金属を用い窒素を含
む雰囲気ガス中に設けられる原子力プラントにおける冷
却金属の漏洩検出器において、同雰囲気ガスのサンプリ
ングガスにブレークダウン用パルスレーザを照射するパ
ルスレーザー発振器と、同サンプリングガスのプラズマ
発光が入射される分光器と、同分光器による発光スペク
トルを測定するICCD検出器と、前記パルスレーザー
発振器に前記ブレークダウン用パルスレーザの発振開始
を指示するトリガー信号に対し所定時間の遅延信号を発
するパルス遅延発振器と、同遅延信号に基づき前記IC
CD検出器のシャッター開閉を指示するゲート信号を発
する演算制御装置とを有してなることを特徴とする冷却
材金属の漏洩検出器を提供するものである。
【0035】第7の手段によれば、第1の手段ないし第
3の手段のいずれかの冷却材金属の漏洩検出方法を的確
に実施でき、早期に微量の冷却材金属でもその漏洩を高
検出感度、高精度に検出できる。
【0036】(8)また、第8の手段として、第7の手
段の冷却材金属の漏洩検出器において、前記演算制御装
置は、予め求められた前記所定時間と、同所定時間経過
時における前記プラズマ発光中の窒素の発光のピーク強
度に対する前記冷却材金属の発光のピーク強度の比と、
前記サンプリングガス中の前記冷却材金属の濃度との関
係を記憶し、同関係に基づき前記ICCD検出器で測定
した前記所定時間経過時の前記プラズマ発光の発光スペ
クトル中の窒素の発光のピーク強度と前記冷却材金属の
発光のピーク強度から前記冷却材金属の濃度を算出する
演算手段を備えてなることを特徴とする冷却材金属の漏
洩検出器を提供する。
【0037】第8の手段によれば、第 7の手段の特徴に
加え、第4の手段ないし第6の手段のいずれかの冷却材
金属の漏洩検出方法を的確に実施でき、早期に微量の冷
却材金属でもその漏洩を高検出感度、高精度に検出でき
るとともに定量的に漏洩冷却材金属の濃度を測定でき、
しかも検出部の劣化等により全体的に発光強度が低下し
た場合においても変わらず精度良く漏洩冷却材金属の定
量測定結果が得られる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態にかかる冷
却材金属の漏洩検出方法および漏洩検出器を図1から図
6に基づき説明する。図1は本実施の形態にかかる冷却
材金属の漏洩検出器の構成図であり、図2は図1の漏洩
検出器による冷却材金属の漏洩検出方法の説明図であ
る。図3はプラズマ発光の発光寿命とカメラディレイの
関係の説明図、図4はNaとNとの発光スペクトルの例
図、図5はカメラディレイと、N発光のピーク強度に対
するNa発光のピーク強度の比と、Na濃度との関係
図、図6はNa濃度の定量化の説明図である。
【0039】図1において、31は図7に示すサンプリ
ング点から吸引され漏洩検出器30に導入されたサンプ
リングガスbにブレークダウン用パルスレーザーとして
YAGレーザー(Yttrium-Aluminum-Garnet Laser:Nd
を含むイットリウム−アルミニウム−ガーネット結晶を
用いたレーザー)cを照射するためのパルスレーザー発
振器である。YAGレーザーcは集光レンズ32で集光
され、その集光点33においてサンプリングガスbをブ
レークダウンしてプラズマ発光(原子蛍光)dを発生さ
せる。プラズマ発光dはレンズ34により分光器35に
入射される。
【0040】パルスレーザー発振器31にはパルス遅延
発振器36が接続しており、レーザー発振開始を指示す
るトリガー信号eに対し所定時間の遅延信号fを演算制
御装置37へ発信する。演算制御装置37はその遅延信
号fに基づき、分光器に取りつけられたICCD(Imag
e Intensified Charged Couple Device:イメージ・イン
テンシファイド電荷結合素子)検出器38にゲート信号
gを発信し、ICCD検出器38のシャッターの開閉制
御を行う。
【0041】ICCD検出器38は分光器35による発
光スペクトルの検出データhを演算制御装置37へ送信
し、演算制御装置37は検出データhに基づき分光分析
を行い、サンプリングガスb中の漏洩冷却材Naの検
出、及び定量的成分分析を行なう。
【0042】なお、以上において、漏洩検出器30に対
する諸信号の往復はじめ一般的な制御信号、電力回路、
表示装置、サンプリングガスbの経路、レーザー照射部
のセル等は図示省略してあるが、これらは本実施の形態
に即して適宜構成される。
【0043】また、演算制御装置37は全体制御、制御
信号の受発信と共にデータ処理、記録等を行なうもので
あり、パーソナル・コンピュータ(PC)等の電子計算
機により構成される。
【0044】また、ICCD検出器38は、受光面が受
けた光により発する電子を増幅素子が増幅し、それを螢
光板に照射し、その蛍光をCCD(電荷結合素子)で検
出するもので、より高感度の検出が可能であるととも
に、ゲート信号gによる増幅素子への印加高電圧のオン
オフで非常に高速な開閉ができるシャッター機能を有し
ている。
【0045】上記のように構成された冷却材金属の漏洩
検出器30は、サンプリングガスbにパルスレーザー発
振器31からブレークダウン用パルスレーザーとしてY
AGレーザーcを照射し、サンプリングガスbをブレー
クダウンしてプラズマ発光dを発生させ、これを分光器
35に入射するまでは、前述のLBSであるが、従来例
と異なりICCD検出器38を設け下記のように用いる
ことにより、また、後述する処理を行うことにより、従
来のLBS自体では不可能な、高精度な漏洩Naの検
出、また、定量的成分分析が可能となる。
【0046】以上のように構成された本実施の形態の漏
洩検出器30においては、図2に示すように、トリガー
信号eが発せられるとパルスレーザー発振器31からY
AGレーザーcが発振される。YAGレーザーcにより
プラズマ発光dが生じ、やがて減衰するが、従来のLB
Sはこれを直接分光分析していたものである。
【0047】しかし本発明の発明者らは、ここでNa発
光以外のプラズマ発光dをd2 として図2中に簡略に三
角状の実線で示すと、プラズマ発光d中のNa発光d1
は、図2中に簡略に三角状の破線で示すように、発光の
立ち上がりと減衰の時期が、Na発光以外のプラズマ発
光d2 に比べて遅れることを見出し、この現象をもとに
新たな冷却材金属の漏洩検出方法を見出したものであ
る。
【0048】すなわち、YAGレーザーcの発振開始か
ら一定の時点で、サンプリングガスbのNa以外の元素
によるプラズマ発光d2 の強度に比べ、Naによるプラ
ズマ発光d1 の強度が大きくなる。そこで、YAGレー
ザーcの発振開始からNa以外の元素によるプラズマ発
光d2 の強度よりNaによるプラズマ発光d1 の強度が
大きくなった後の好ましい時点までの所定時間経過時に
分光器35の発光スペクトルを測定するものである。
【0049】しかし、上記の所定時間、すなわちレーザ
ー発振開始後、測定開始までの時間はカメラディレイT
となるが、カメラディレイTはμsec(マイクロ秒)
のオーダーであり、通常の測定器とそのシャッターでは
適切なカメラディレイTをもって測定を行なうことが困
難である。そこで、上記の極めて高速高応答のシャッタ
ー制御が可能なICCD検出器38を用い測定を行な
う。
【0050】YAGレーザーcの発振開始から所定時間
T後にICCD検出器38のシャッターに対するゲート
信号gが発せられると、それに従い、ICCD検出器3
8はシャッターを開閉してスペクトルの測定が行われ
る。
【0051】このため、ICCD検出器38の高感度性
により高感度なNa発光測定ができ、的確なシャッター
設定とシャッター作動によりS/N比の大きな精度の高
い漏洩Na検出が可能となる。
【0052】さらに、本実施の形態の冷却材金属の漏洩
検出方法によれば、ICCD検出器38はNa発光と同
時に、1次系10における雰囲気ガスのN2 ガス、また
は2次系20における雰囲気ガスの空気中のN2 ガスの
N(窒素)発光も検出できるため、それらの発光強度の
比を取ることでNa原子の定量測定も可能となる。その
際、例えば検出部の劣化等により全体的に検知する発光
強度が低下した場合においても問題なく同じく定量測定
を可能とするものである。以下、上記の定量測定につき
詳しく説明する。
【0053】YAGレーザーcの発振によるサンプリン
グガスbのプラズマ発光dにつき図2で簡略に説明した
が、それを図3に詳しく示す。トリガー信号eによりY
AGレーザーcが発振されると、直ぐに電子の動きによ
るプラズマ発光が生じ、続いて各元素のプラズマ発光が
生じ、それぞれ立ち上がった後減衰する。図3中、d3
は電子の動きによるプラズマ発光であり、d4 はN発
光、d1 はNa発光である。
【0054】N発光d4 はレーザー発振開始後、約20
μsecで減衰消滅するが、図3に示す測定データで
は、Na発光d1 は約10μsec以降でN発光d4 よ
り発光強度が上位にあり、約15から20μsecの
間、N発光d4 との発光強度の差が大きいことが判明し
た。Na発光d1 自体は約100μsecで減衰消滅す
る。
【0055】なお、Na発光d1 がN発光d4 より発光
強度が大きくなる時点は、Naの濃度により変化する。
したがって、Na発光d1 がN発光d4 より発光強度が
大きくなる時点以降でNa発光d1 の消滅まで、さらに
好ましくはN発光d4 の消滅直前でNa発光強度の大き
い概ね19μsec前後に於いてNa発光d1 を計測す
ることで、S/N比が大きく精度の良いNa発光d1 の
測定が出来、漏洩Naを高検出感度で検出できるのは前
述のとおりである。
【0056】ここで図4に、レーザー発振開始後、カメ
ラディレイT=15μsecの時点で測定されたNaと
Nを含むサンプリングガスbのプラズマ発光dのスペク
トル線を例示する。横軸は波長、縦軸は発光強度であ
り、Na発光d1 とN発光d4のピーク位置は図4中に
示す通りである。
【0057】Na発光d1 のピーク強度とN発光d4 の
ピーク強度はカメラディレイTによって刻々変化し、N
a発光d1 とN発光d4 のピーク強度の比も刻々変化す
るが、Na発光d1 とN発光d4 のピーク強度比はカメ
ラディレイTに対して、N2ガス一定のもとでは、Na
の濃度CNaをパラメータに一定の変化曲線を描く。
【0058】図5は、横軸のカメラディレイTμsec
と、縦軸のNa発光d1 のピーク強度(INa)とN発光
d4 のピーク強度(IN )の比(INa/IN )との関係
を、サンプリングガスb中のNaの濃度(CNa)をパラ
メータに示すものである。図5におけるサンプリングガ
スbは、1次系10の不活性ガス雰囲気の条件のN2
ス100%の場合である。なお、2次系20の大気雰囲
気の場合も、大部分がN2 ガスであるので別途同様に関
係線図が得られる。
【0059】この関係から、カメラディレイTにおける
Na検量線の傾きである(FNa)が定まるので、予めキ
ャリブレーションを行い、その(FNa)を演算制御器3
7に与え記憶させておく。
【0060】以上の設定の後、漏洩Naの定量測定では
図6に示すように、所定のカメラディレイTの条件にお
いて、Na発光d1 のピーク強度(INa)とN発光d4
のピーク強度(IN )が同時に得られれば、N発光d4
のピーク強度(IN )に対するNa発光d1 のピーク強
度(INa)の比をとって補正した補正ピーク強度(INa
*)=(INa)/(IN )を求め、(INa*)の値に上
記のカメラディレイTにおけるNa検量線の傾き(FN
a)を乗じて、Naの濃度(CNa)=(INa*)×(FN
a)が量的に算出できる。演算制御装置37は斯かる記
憶、算出を行なう演算手段を有するものに構成する。
【0061】したがって、一旦キャリブレーションを行
い、その条件下で計測をすれば、漏洩検出器30の検出
部の劣化等により全体的に発光強度が低下した場合にお
いても、ピーク強度の比(INa)/(IN )=(INa
*)は変わらず、設定の変更等を要さず、変わらず精度
良くNaの定量測定結果が得られるものとなる。
【0062】なお、上記の傾き(FNa)は、カメラディ
レイTの他、諸ファクタ条件を多様に設定して予めキャ
リブレーションして演算制御装置37に与えて記憶させ
ておけば、広い条件範囲で、Na発光d1 とN発光d4
のピーク強度(INa)、(IN )を同時に得るだけで、
サンプリングガスb中のNaの濃度(CNa)を定量測定
できるものとなる。
【0063】また、Naの濃度(CNa)の定量測定にお
いても、N発光d4 のピーク強度(IN )に対するNa
発光d1 のピーク強度(INa)の比が大きいほど、Na
発光d1 について計測精度が高いので、カメラディレイ
Tは、レーザー発振開始後、Na発光d1 がN発光d4
より発光強度が大きくなる時点以降でN発光d4 の消滅
以前迄の時間、さらに好ましくはN発光d4 減衰消滅の
20μsecの直前の19μsec程度に設定するとよ
い。
【0064】以上説明したように、本実施の形態の冷却
材金属の漏洩検出方法および漏洩検出器によれば、Na
等のアルカリ金属を冷却材金属とする原子炉、たとえば
高速炉、FBR等において、早期に微量の冷却材金属で
もその漏洩を高検出感度、高精度に検出でき、また漏洩
冷却材の定量的成分分析ができるので、原子力プラント
の安全、安定運転に資することができる。そして、漏洩
検出器の設置コストを低減でき、検出操作、メンテナン
スが容易且つ低コストな冷却材金属の漏洩検出が可能と
なる。
【0065】以上本発明の実施の形態を説明したが、上
記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲
内でその具体的構成に種々の変更を加えてもよいことは
言うまでもない。
【0066】たとえば、本実施の形態では冷却材金属と
してNaを例に説明したが、同じく原子番号の低いアル
カリ金属であるLi、Kについても同じ性質を確認して
おり、Li、またはKを冷却材として使用する原子力プ
ラントにおいても、本発明の冷却材金属の漏洩検出方法
および漏洩検出器が適用できる。
【0067】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、冷却材
金属の漏洩検出方法を、冷却材金属としてナトリウム等
のアルカリ金属を用い窒素を含む雰囲気ガス中に設けら
れる原子力プラントにおいて、同雰囲気ガスのサンプリ
ングガスにブレークダウン用パルスレーザを照射し、同
サンプリングガスをブレークダウンしプラズマ発光を発
生させ、分光器により前記プラズマ発光の分光分析を行
なう冷却材金属の漏洩検出方法であって、前記パルスレ
ーザーの発振開始から前記プラズマ発光中の窒素の発光
強度より前記冷却材金属の発光強度が高い時点までの所
定時間経過時に、同分光器に取りつけられたICCD検
出器により前記プラズマ発光の発光スペクトルを測定し
前記冷却材金属の漏洩を検出するように構成したので、
プラズマ発光中の冷却材金属の発光は、N発光に比べて
発光寿命が長いため、一定時点後は冷却材金属のの発光
強度が、Nの発光強度より大きくなり、パルスレーザー
の発振開始から所定時間が経過し冷却材金属の発光強度
がNの発光強度より大きい時点で分光器の発光スペクト
ルを極めて高速高応答のシャッター制御が可能なICC
D検出器により測定することにより、ICCD検出器の
高感度性によって高感度な冷却材金属の発光測定がで
き、的確なシャッター設定とシャッター作動により、容
易にS/N比の大きな精度の高い冷却材金属の漏洩検出
が可能となる。また、照射するレーザーはブレークダウ
ン用パルスレーザ一種であり、操作、メンテナンスが容
易でコストも低減できる。
【0068】(2)請求項2の発明によれば、請求項1
に記載の冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定
時間が、前記パルスレーザーの発振開始から前記プラズ
マ発光中の窒素の発光強度より前記冷却材金属の発光強
度が高くなる時点までの時間以上で、前記プラズマ発光
中の前記冷却材金属の発光の消滅までの時間以下である
ように構成したので、請求項1の発明において前記所定
時間が明確となり、確実にS/N比が大きく精度の高い
冷却材金属の漏洩検出が出来る。
【0069】(3)請求項3の発明によれば、請求項2
に記載の冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定
時間が19マイクロ秒であるように構成したので、請求
項2の発明の効果に加え、レーザー発振開始後19マイ
クロ秒に於いては、N発光は消滅直前で冷却材金属の発
光強度が大きいため発光強度の差が大きく、さらにS/
N比が大きく、精度の高い冷却材金属の漏洩検出が出来
る。
【0070】(4)請求項4の発明によれば、請求項1
に記載の冷却材金属の漏洩検出方法において、予め前記
所定時間と、同所定時間経過時における前記プラズマ発
光中の窒素の発光のピーク強度に対する前記冷却材金属
の発光のピーク強度の比と、前記サンプリングガス中の
前記冷却材金属の濃度との関係を求めておき、同関係に
基づき前記ICCD検出器で測定した前記所定時間経過
時の前記プラズマ発光の発光スペクトル中の窒素の発光
のピーク強度と前記冷却材金属の発光のピーク強度から
前記冷却材金属の濃度を算出するように構成したので、
所定時間と、所定時間経過時におけるNの発光のピーク
強度に対する冷却材金属の発光のピーク強度の比と、サ
ンプリングガス中の冷却材金属の濃度との間に一定の関
係があるため、微小時間でも正確に所定時間経過時にお
けるシャッター開閉を可能とするICCP検出器によっ
て所定時間経過時に同時に冷却材金属の発光のピーク強
度とNの発光のピーク強度を測定し、予めキャリブレー
ションを行い求めておいた前記関係をもとに、漏洩冷却
材金属の濃度を容易に定量的に算出できるものとなる。
【0071】また、一旦キャリブレーションを行い、そ
の条件下で測定をすれば、検出部の劣化等により全体的
に発光強度が低下した場合においても、変わらず精度良
く漏洩冷却材金属の定量測定結果が得られるものとな
る。
【0072】さらに、照射するレーザーはブレークダウ
ン用パルスレーザー1種であり、操作、メンテナンスが
容易でコストも低減できる。
【0073】(5)請求項5の発明によれば、請求項4
に記載の冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定
時間が、前記パルスレーザーの発振開始から前記プラズ
マ発光中の窒素の発光強度より前記冷却材金属の発光強
度が高くなる時点までの時間以上で、前記プラズマ発光
中の前記窒素の発光の消滅までの時間以下であるように
構成したので、請求項4の発明において前記所定時間が
明確となり、確実にS/N比が大きく精度の高い漏洩冷
却材金属の濃度測定が出来る。
【0074】(6)請求項6の発明によれば、請求項5
に記載の冷却材金属の漏洩検出方法において、前記所定
時間が19マイクロ秒であるように構成したので、請求
項5の発明の効果に加え、レーザー発振開始後19マイ
クロ秒に於いては、N発光は消滅直前で、一方冷却材金
属の発光強度は大きいため発光強度の差が大きく、さら
にS/N比が大きく精度の高い漏洩冷却材金属の濃度測
定が出来る。
【0075】(7)さらに、請求項7の発明によれば、
冷却材金属の漏洩検出器を、冷却材金属としてナトリウ
ム等のアルカリ金属を用い窒素を含む雰囲気ガス中に設
けられる原子力プラントにおける冷却金属の漏洩検出器
において、同雰囲気ガスのサンプリングガスにブレーク
ダウン用パルスレーザを照射するパルスレーザー発振器
と、同サンプリングガスのプラズマ発光が入射される分
光器と、同分光器による発光スペクトルを測定するIC
CD検出器と、前記パルスレーザー発振器に前記ブレー
クダウン用パルスレーザの発振開始を指示するトリガー
信号に対し所定時間の遅延信号を発するパルス遅延発振
器と、同遅延信号に基づき前記ICCD検出器のシャッ
ター開閉を指示するゲート信号を発する演算制御装置と
を有してなるように構成したので、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載の冷却材金属の漏洩検出方法を的
確に実施でき、装置構成は照射レーザーがブレークダウ
ン用パルスレーザ一種で簡潔であり、早期に微量の冷却
材金属でもその漏洩を高検出感度、高精度に検出でき、
原子力プラントの安全、安定運転に資することができ
る。そして、漏洩検出器の設置コストを低減でき、検出
操作、メンテナンスが容易且つ低コストな冷却材金属の
漏洩検出器となる。
【0076】(8)請求項8の発明によれば、請求項7
に記載の冷却材金属の漏洩検出器において、前記演算制
御装置は、予め求められた前記所定時間と、同所定時間
経過時における前記プラズマ発光中の窒素の発光のピー
ク強度に対する前記冷却材金属の発光のピーク強度の比
と、前記サンプリングガス中の前記冷却材金属の濃度と
の関係を記憶し、同関係に基づき前記ICCD検出器で
測定した前記所定時間経過時の前記プラズマ発光の発光
スペクトル中の窒素の発光のピーク強度と前記冷却材金
属の発光のピーク強度から前記冷却材金属の濃度を算出
する演算手段を備えてなるように構成したので、請求項
7 の発明の効果に加え、請求項4ないし請求項6のいず
れかに記載の冷却材金属の漏洩検出方法を的確に実施で
き、装置構成は照射レーザーがブレークダウン用パルス
レーザ一種で簡潔であり、早期に微量の冷却材金属でも
その漏洩を高検出感度、高精度に検出できるとともに定
量的に漏洩冷却材金属の濃度を測定でき、しかも検出部
の劣化等により全体的に発光強度が低下した場合におい
ても変わらず精度良く冷却材金属の定量測定結果が得ら
れるので、原子力プラントの安全、安定運転に資するこ
とができる。そして、漏洩検出器の設置コストを低減で
き、検出操作、メンテナンスが容易且つ低コストな冷却
材金属の漏洩検出器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る冷却材金属の漏洩検
出器の構成説明図である。
【図2】図1の漏洩検出器による冷却材金属の漏洩検出
方法の説明図である。
【図3】プラズマ発光とカメラディレイの関係の説明図
である。
【図4】NaとNとの発光スペクトルの例図である。
【図5】カメラディレイと、Na発光とN発光のピーク
強度比と、Na濃度との関係図である。
【図6】Na濃度の定量化の説明図である。
【図7】FBRによる原子力プラントの炉の周辺の要部
構成概要図である。
【図8】図7の冷却材の配管のサンプリングガスのサン
プリング点の断面説明図である。
【符号の説明】
1 炉 2 1次主循環ポンプ 3 中間熱交換器 4 蒸気発生器 5 2次主循環ポンプ 6 配管 7 配管 8 断熱材 9 エンクロージャ 10 1次系 20 2次系 30 漏洩検出器 30a サンプリング管 31 パルスレーザー発振器 32 集光レンズ 34 レンズ 35 分光器 36 パルス遅延発振器 37 演算制御装置 38 ICCD検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA01 BA01 EA10 FA03 GA08 GB21 HA11 JA01 KA01 KA02 LA03 MA04 NA01 NA04 NA11 2G075 AA07 BA03 BA16 CA40 DA10 EA03 FA01 FA20 FB04 FC12 GA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却材金属としてナトリウム等のアルカ
    リ金属を用い窒素を含む雰囲気ガス中に設けられる原子
    力プラントにおいて、同雰囲気ガスのサンプリングガス
    にブレークダウン用パルスレーザを照射し、同サンプリ
    ングガスをブレークダウンしプラズマ発光を発生させ、
    分光器により前記プラズマ発光の分光分析を行なう冷却
    材金属の漏洩検出方法であって、前記パルスレーザーの
    発振開始から前記プラズマ発光中の窒素の発光強度より
    前記冷却材金属の発光強度が高い時点までの所定時間経
    過時に、同分光器に取りつけられたICCD検出器によ
    り前記プラズマ発光の発光スペクトルを測定し前記冷却
    材金属の漏洩を検出することを特徴とする冷却材金属の
    漏洩検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷却材金属の漏洩検出
    方法において、前記所定時間が、前記パルスレーザーの
    発振開始から前記プラズマ発光中の窒素の発光強度より
    前記冷却材金属の発光強度が高くなる時点までの時間以
    上で、前記プラズマ発光中の前記冷却材金属の発光の消
    滅までの時間以下であることを特徴とする冷却材金属の
    漏洩検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の冷却材金属の漏洩検出
    方法において、前記所定時間が19マイクロ秒であるこ
    とを特徴とする冷却材金属の漏洩検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の冷却材金属の漏洩検出
    方法において、予め前記所定時間と、同所定時間経過時
    における前記プラズマ発光中の窒素の発光のピーク強度
    に対する前記冷却材金属の発光のピーク強度の比と、前
    記サンプリングガス中の前記冷却材金属の濃度との関係
    を求めておき、同関係に基づき前記ICCD検出器で測
    定した前記所定時間経過時の前記プラズマ発光の発光ス
    ペクトル中の窒素の発光のピーク強度と前記冷却材金属
    の発光のピーク強度から前記冷却材金属の濃度を算出す
    ることを特徴とする冷却材金属の漏洩検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の冷却材金属の漏洩検出
    方法において、前記所定時間が、前記パルスレーザーの
    発振開始から前記プラズマ発光中の窒素の発光強度より
    前記冷却材金属の発光強度が高くなる時点までの時間以
    上で、前記プラズマ発光中の前記窒素の発光の消滅まで
    の時間以下であることを特徴とする冷却材金属の漏洩検
    出方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の冷却材金属の漏洩検出
    方法において、前記所定時間が19マイクロ秒であるこ
    とを特徴とする冷却材金属の漏洩検出方法。
  7. 【請求項7】 冷却材金属としてナトリウム等のアルカ
    リ金属を用い窒素を含む雰囲気ガス中に設けられる原子
    力プラントにおける冷却金属の漏洩検出器において、同
    雰囲気ガスのサンプリングガスにブレークダウン用パル
    スレーザを照射するパルスレーザー発振器と、同サンプ
    リングガスのプラズマ発光が入射される分光器と、同分
    光器による発光スペクトルを測定するICCD検出器
    と、前記パルスレーザー発振器に前記ブレークダウン用
    パルスレーザの発振開始を指示するトリガー信号に対し
    所定時間の遅延信号を発するパルス遅延発振器と、同遅
    延信号に基づき前記ICCD検出器のシャッター開閉を
    指示するゲート信号を発する演算制御装置とを有してな
    ることを特徴とする冷却材金属の漏洩検出器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の冷却材金属の漏洩検出
    器において、前記演算制御装置は、予め求められた前記
    所定時間と、同所定時間経過時における前記プラズマ発
    光中の窒素の発光のピーク強度に対する前記冷却材金属
    の発光のピーク強度の比と、前記サンプリングガス中の
    前記冷却材金属の濃度との関係を記憶し、同関係に基づ
    き前記ICCD検出器で測定した前記所定時間経過時の
    前記プラズマ発光の発光スペクトル中の窒素の発光のピ
    ーク強度と前記冷却材金属の発光のピーク強度から前記
    冷却材金属の濃度を算出する演算手段を備えてなること
    を特徴とする冷却材金属の漏洩検出器。
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