JP2001311201A - 人体洗浄装置 - Google Patents

人体洗浄装置

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JP2001311201A JP2000126961A JP2000126961A JP2001311201A JP 2001311201 A JP2001311201 A JP 2001311201A JP 2000126961 A JP2000126961 A JP 2000126961A JP 2000126961 A JP2000126961 A JP 2000126961A JP 2001311201 A JP2001311201 A JP 2001311201A
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Makoto Hatakeyama
真 畠山
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崇 木下
Michinori Yanase
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水洗浄水流量に応じた洗浄感の多様化を図
る。 【解決手段】 吐水孔30への通水に当たり、流量・流
速が知覚限界値以上の周波数で繰り返し変動する脈動流
で通水する。こうして、流速に脈動変動を来して吐水孔
から吐水される洗浄水は、吐水直後からの時間経過につ
れて、Wp3は、Wp2より後に吐水されたにも拘わら
ずこのWp2より速度が大きいので、Wp2と合一し、
さらにWp1と合一して大きな水塊となる。つまり、最
大流速のWp3がその前のWp2,Wp1と順次合一し
て大きな水塊(Wp1+Wp2+Wp3)となり、この
水塊状態で人体局部洗浄面に着水し、このような着水が
コイル励磁周期(脈動周期MT)ごとに繰り返される。
こうした着水を起こす通水時の脈動波形を設定流量ごと
にその振動振幅が異なるようにし、各設定流量でそれぞ
れの波形の脈動流とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄水を吐水孔か
ら人体に吐水する人体洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の人体洗浄装置、例えば人体局部
を洗浄する局部洗浄装置は、人体局部を洗浄水で清潔に
できることから急速に普及している。そして、近年で
は、その付加価値向上のため、排便誘発機能の向上や、
多様な洗浄感を得ること等を目的に、種々の提案がなさ
れている。例えば、国際公開WO99/53150号公
報に記載の局部洗浄装置では、洗浄水通水状況の繰り返
し変動を高周波数領域で起こしつつ洗浄水を吐水するこ
とで、脈動流や断続流の状態の洗浄水吐水としている。
そして、こうすることで、給水洗浄水流量(詳しくは、
単位時間当たりの給水洗浄水流量)が同じでも、吐水か
ら受ける刺激感を強弱調整可能としている。或いは、給
水洗浄水流量を低減しても、低減前の給水洗浄水流量の
場合と同程度の刺激感を与えることを可能とし、見かけ
の洗浄水流量を増大させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
の局部洗浄装置は、脈動流や断続流での洗浄水吐水を実
現する新たな構成の吐水装置を提供するものの、使用者
が求める洗浄感は多岐に亘るため、次のような問題が指
摘されるに至った。
【0004】局部洗浄の都度に求められる洗浄感は、常
に一律であるとは限らない。例えば、同一の使用者であ
っても、下痢気味であったり便秘気味であることもあ
り、前者と後者の場合では局部洗浄に際して求める洗浄
感は相違する。痔疾患を患ったときの洗浄感も相違す
る。また、ビデ洗浄であれば、出血やおりものの程度等
によっても、求める洗浄感は相違する。
【0005】ところで、洗浄感には種々のものが含まれ
るが、場合によっては(例えば、痔疾患時や生理時のビ
デ洗浄時)、たっぷりとした水量の洗浄水を給水して吐
水し、たっぷりの水量の洗浄水を実際に局部に着水させ
てこれを洗浄することが優先されることがある。そし
て、このように、実際の着水洗浄水量が多い場合には、
その着水洗浄水から受ける水量感(たっぷり感)が体感
として支配的となり易いので、刺激感といった他の洗浄
感を大きく加味する必要は少なくなりがちである。その
反面、給水洗浄水流量自体を少なくして実際の着水洗浄
水量を低減させるような場合は、少ない洗浄水流量で刺
激感を高めて見かけの洗浄水流量(着水洗浄水量)を増
大させる必要性が高い。しかしながら、上記の従来の局
部洗浄装置では、これらの点に対する対処が十分ではな
く、さらなる改善の余地が残されていた。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、給水洗浄水流量に応じた洗浄感の多様
化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の人
体洗浄装置は、給水された洗浄水を吐水孔から人体に吐
水する人体洗浄装置であって、前記吐水孔に通水される
洗浄水流量を設定する流量設定手段と、前記給水洗浄水
を、前記設定流量に流量調整した上で前記吐水孔に通水
する流量調整手段と、前記通水洗浄水の流れに規則的な
変動を生じさせる変動発生手段と、前記変動発生手段を
制御して、前記流れの変動の規則性を前記設定流量に応
じて変更する変動制御手段とを備えることを特徴とす
る。
【0008】上記構成を有する本発明の人体洗浄装置で
は、給水洗浄水を吐水孔から吐水するに当たり、給水洗
浄水を設定流量に流量調整した上で吐水孔に通水し、そ
の通水洗浄水の流れに規則的な変動を生じさせる。そし
て、この変動が生じた洗浄水の流れの状態で洗浄水を吐
水孔から吐水して洗浄水吐水を周期的なものとする。し
かも、この洗浄水の流れの変動の規則性、例えば、変動
周期や変動振幅等を設定流量に応じて変更するので、設
定流量による水量感を与えつつ、変動の規則性に起因し
て体感する洗浄感(例えば、刺激感)を、設定流量に応
じて種々変更制御するものとでき、その多様化をもたら
す。
【0009】この場合、この規則性の変更に際しては、
変動規則性の変更程度が異なるように設定流量に応じて
この規則性を変更するようにできる。例えば、設定流量
が小さく給水洗浄水流量が少ないほど、変動振幅の変更
可変幅を広くするようにすれば、給水洗浄水流量が少な
い給水状態において、洗浄水の流れの変動の規則性に起
因して体感する洗浄感を大きく可変することができる。
設定流量が大きい場合には、給水洗浄水流量が多い給水
状態としてたっぷりとした水量感を与えつつ、上記の変
動振幅の可変幅を狭くして洗浄感の調整幅を狭くするこ
とができる。
【0010】この場合、吐水洗浄水から受ける使用者の
洗浄感を設定するようにし(例えば、刺激感の強弱設
定)、設定流量が同一である状況下においては、設定刺
激感が強くなるほど変動振幅を大きくするものとするこ
とができる。こうすれば、設定された刺激感を確実に得
ることができる。
【0011】ところで、上記の本発明の人体洗浄装置の
ように、洗浄水の流れに変動を起こしこの洗浄水を吐水
孔から吐水すると、周期的な洗浄水吐水は次のような形
態となる。吐水孔からの吐水洗浄水は、吐水孔に導かれ
た洗浄水の流れの状態が反映される。吐水孔に一律な流
れ(連続流)で洗浄水が導かれれば、吐水孔からは洗浄
水は連続的に吐水され、連続流の吐水形態となる。しか
し、流れに変動を来して洗浄水が吐水孔に導かれると、
この変動が反映した周期的な吐水形態となる。本発明で
は、吐水孔には脈動流の状態で洗浄水が導かれ、吐水孔
からの吐水形態は、この脈動流が反映して吐水水量が増
減するような脈動をもつものとなる。このような吐水形
態を瞬間的に捕らえると、後に詳述するように、吐水水
量が多い時に吐水された洗浄水が水塊となって、この水
塊が吐水水量が少ないときに吐水された洗浄水で繋がっ
たようなものとなる。そして、脈動流が反映した吐水水
量の増減幅は上記した変動振幅に他ならないので、変動
振幅変更により、水塊の生成程度(水塊水量)を可変で
き、この水塊の着水による洗浄感、即ち変動の規則性に
起因して体感する洗浄感を、設定流量に応じて可変でき
る。例えば、刺激感の強弱を、設定流量が少ない場合に
は大きく変動させたり、設定流量が多い場合には小さく
しか変動させないようにできる。
【0012】また、変動周波数や変動振幅といった変動
の規則性を規則的或いは不規則的にもしくはゆらぎ周期
的に変更するようにすることもでき、こうすれば、流れ
の変動規則性の変更により脈動流での洗浄水吐水の様子
を、設定流量に応じて変更できる。よって、この脈動流
での洗浄水吐水に基づく洗浄感が規則的或いは不規則的
もしくはゆらぎ周期的に変化するので、それぞれの設定
流量での洗浄水給水に基づく洗浄時において、洗浄感の
多様化を図ることができる。
【0013】刺激感の強弱変化に着目すると次の利点が
ある。流れの変動規則性(例えば、変動周波数、変動振
幅)を規則的に変更すれば、脈動流での洗浄水吐水を人
体局部に当てることで刺激に規則変化を与えることがで
きる。しかも、この刺激の規則変化の幅を設定流量に応
じて可変できる。よって、刺激感の規則的な強弱繰り返
しによるマッサージ効果を、各設定流量での洗浄時にお
いて好適に発揮できるので、排便の促進を図ることがで
きる。一方、この刺激が不規則的に変化すれば、刺激の
変化の様子を予測しにくいことから、洗浄時の単調感を
緩和できると共に、後述のように無意識下での局部洗浄
の際の排便促進を図ることができる。
【0014】上記の構成を有する本発明の人体洗浄装置
は、以下の態様を採ることもできる。即ち、前記変動発
生手段を、前記流れの変動の規則性が同一である状況下
では、前記変動が生じた洗浄水の流れの状態での洗浄水
吐水に基づく吐水状態変化を人体が刺激変化として認識
しないように、前記流れの変動を誘起する変動誘起手段
を有するものとすることができる。
【0015】こうすれば、上記したように脈動流での洗
浄水吐水に基づく吐水状態変化やこの脈動流での洗浄水
吐水とするための流れの変動を、その変動の規則性が同
一である状況下では、人体が刺激変化として認識しない
ようにできる。例えば、変動周波数や変動振幅が同じ状
況下では、この変動周波数或いは変動振幅に基づく脈動
流での吐水であることを、人体が刺激変化として認識し
ないようにできる。よって、脈動流での洗浄水吐水であ
るために上記のように水塊が繋がった吐水状態であるこ
とや、水塊が次々と人体表皮に当たっているということ
を人体に感じさせないまま、洗浄水の流れに変動を起こ
すことができる。このため、脈動流での洗浄水吐水であ
っても、使用者にはあたかも連続した流れで洗浄水吐水
を受けているような感じを与えることができる。従っ
て、本発明で実現した脈動流での洗浄水吐水を、洗浄水
による連続的な洗浄が求められる通常のお尻洗浄やビデ
洗浄にも好適に用いることができ、その際に違和感や不
快感を与えることがない。しかも、設定流量が異なるも
のであっても、このような洗浄に適用できる。
【0016】脈動流での洗浄水吐水に基づく吐水状態変
化を人体が認識しないよう誘起するに当たっては、次の
ような手法を採ることができる。脈動流での洗浄水吐水
の周期が約0.3秒程度の周期であると、脈動流の洗浄
水吐水を受けることによる刺激変化(即ち、変動振幅に
基づく刺激変化)を人体が比較的明確に知覚することが
できるから、上記の脈動流の洗浄水吐水の周期、即ちこ
のような吐水を引き起こすための洗浄水の流れの変動を
約0.2秒以下の短周期で起きるようにすることが好ま
しい。脈動流での洗浄水吐水が約3Hz以下の周波数で
なされると、その刺激変化を人体が明確に知覚すること
ができ、これを越える周波数であると刺激変化として知
覚できない。つまり、刺激変化を知覚するに当たっては
不感帯領域(不感帯周波数)がある。よって、吐水状態
変化を人体が認識(知覚)しないようにするには、上記
の洗浄水の流れの規則的な変動を不感帯周波数に含まれ
る約5Hz以上の周波数で起きるようにすることが好ま
しい。そして、この変動を商用電源の周波数で起こせ
ば、こうした変動を起こすための機器の制御が容易とな
り好ましい。
【0017】ところで、洗浄水の着水箇所(洗浄領域)
は、例えば局部洗浄にあっては、肛門や女性局部となる
が、これらの局部はデリケートな表皮部分であり、痔疾
患や生理等により刺激に対して過敏な場合がある。しか
も、局部によって過敏となる程度は異なる。よって、上
記した不感帯領域を約5Hz以上の周波数領域に固定す
るのではなく、洗浄対象局部に応じて最低周波数を調整
するようにすることもできる。更には、この不感帯領域
のうちの低周波数領域では、使用者は、通常ならば局部
洗浄に際して刺激変化を認識しないが、痔疾患や生理等
により、この低周波数領域での洗浄水吐水に刺激変化を
僅かに認識するようなことが起き得る。よって、この低
周波数領域を不感帯領域の境界領域として設定し、この
境界領域以上の周波数領域を確実な不感帯領域とするよ
うにすることもできる。なお、刺激変化に対する認識を
確実に起こさないようにするために、次のようにするこ
ともできる。つまり、上記した境界領域を上記約5Hz
から約60Hzもしくは約80Hzまでに設定し、この
周波数領域の境界領域を越える周波数領域を確実な不感
帯領域とする。
【0018】このように周波数を設定した上で、設定流
量に応じて変動振幅を可変することもできるので、各設
定流量での吐水洗浄において、刺激変化を知覚させない
まま洗浄できる。
【0019】上記した変動を起こすための前記変動発生
手段を、前記給水経路の一部をなすシリンダと、該シリ
ンダ内で往復動し、その往復動により洗浄水の流れに脈
動を起こして洗浄水を前記シリンダ下流に圧送するプラ
ンジャと、該プランジャを往復駆動させる電磁ソレノイ
ドと、該電磁ソレノイドを励磁する励磁手段と、前記シ
リンダに設けられ、下流側への洗浄水の通過を許容する
逆止弁とを有するものとすることができる。こうすれ
ば、電磁ソレノイドの励磁制御を通してプランジャをシ
リンダ内で往復動させ、これにより脈動を洗浄水の流れ
に起こして洗浄水を脈動流の状態で圧送することができ
る。
【0020】しかも、下流側にしか逆止弁を備えず、シ
リンダの上流側には逆止弁を有しないので、脈動流での
圧送時に、プランジャの移動状況によらずにシリンダ内
に洗浄水を常時導いて洗浄水を圧送する。よって、特段
の構成やプランジャ移動制御を用いなくても、脈動流で
の洗浄水圧送に際して流量ゼロの状況を起こさないよう
にできる。
【0021】また、前記変動制御手段を、前記励磁手段
を制御して、前記電磁ソレノイドの励磁強度又はデュー
ティ比の少なくとも一方を変更するものとすることがで
きる。こうすれば、変動振幅を確実に変更できる。
【0022】この場合、設定刺激感が強くなるほど或い
は設定流量が少なくなるほど、励磁周波数を低減変更す
るものとすることもできる。
【0023】また、洗浄水の流れに規則的な変動を生じ
させて吐水するものの、変動発生を起こす機器までにつ
いては、一定の給水洗浄水流量で給水すれば足りる。よ
って、次の利点がある。
【0024】一般に、人体局部に洗浄水を吐水する人体
洗浄装置、即ち局部洗浄装置では、洗浄水が局部に当た
る際の不快感を緩和するために、温水化した洗浄水を吐
水する。この温水化を図るため、水路系には瞬間式熱交
換機器、或いは貯湯式温水機器が設置される。これら温
水化機器を変動発生を起こす機器より上流側に配置した
場合、これら温水化機器を給水洗浄水流量一定化で運転
(熱交換)できる。よって、熱交換器の運転条件が一定
となり、その制御の簡略化を図ることができる。
【0025】
【発明の他の態様】本発明は、次のような他の態様を採
ることもできる。即ち、前記吐水孔からの洗浄水吐水の
開始指令を出力する手段を備え、前記変動制御手段は、
前記開始指令を受けて前記変動発生手段の制御を開始す
る手段を有するものとすることができる。こうすれば、
開始指令を受けて変動発生手段の制御を開始することに
より、吐水開始当初から、設定流量による水量感を与え
つつ、その設定流量に応じた洗浄感(例えば、刺激感)
を確保して快適な洗浄状況を使用者に提供することがで
きる。
【0026】また、給水洗浄水を給水状態のまま前記吐
水孔から吐水する手段を備え、前記変動制御手段は、前
記通水洗浄水の流れに規則的な変動を生じさせた状態で
の洗浄水吐水と前記給水状態のままの洗浄水吐水とを選
択実行する手段を有するものとしたり、この両洗浄水吐
水を周期的に切替実行する手段を有することができる。
こうすれば、二つの洗浄水吐水の選択実行により、使用
者に洗浄の単調感を与えないようにすることができる。
また、二つの吐水状態の選択実行もしくは切替実行によ
り、各吐水状態での異なる洗浄感を交互に与えたり、い
ずれか一方の吐水状態による洗浄感を使い分けることが
できるので、洗浄の多様化や洗浄の単調感緩和を図るこ
とができる。
【0027】更に、複数の前記吐水孔を異なる吐水対象
ごとに有すると共に、前記吐水孔に至る管路を前記吐水
孔ごとに有する吐水部と、前記変動発生手段により規則
的な変動を生じさせた洗浄水の供給先を、前記吐水部の
複数の前記管路のいずれかに切り替える切替手段とを備
えるものとすることができる。また、前記吐水孔とこれ
に至る管路とを有し、異なる吐水対象ごとに用意された
複数の吐水部と、前記変動発生手段により規則的な変動
を生じさせた洗浄水の供給先を、前記複数の吐水部のう
ちのいずれかの前記吐水部の前記管路に切り替える切替
手段とを備えるものとすることができる。
【0028】こうすれば、異なる吐水対象に洗浄水を吐
水してこれを洗浄するに際し、各吐水対象を、設定流量
による水量感を与えつつ、その設定流量に応じた洗浄感
(例えば、刺激感)で洗浄することができる。この場
合、異なる吐水対象ごとに変動の周波数や変動振幅可変
幅を設定できる。例えば、既述した境界領域も考慮し
て、局部洗浄装置においてお尻洗浄では約71Hz、柔
らか洗浄で約71Hz、ビデ洗浄では約83Hzのよう
に周波数を変更するというように、各種の洗浄形態の特
性に合わせて周波数を設定してもよい。或いは、ビデ洗
浄をお尻洗浄に比して各設定流量に応じた変動振幅可変
幅を狭くしたりすることもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る人体洗浄装置
を人体局部を洗浄する局部洗浄装置に適用した実施の形
態を実施例に基づき説明する。図1は、便器に装着した
状態の実施例の局部洗浄装置10を表す概略斜視図、図
2は、局部洗浄装置の概略構成を水路系を中心に表した
ブロック図、図3は、この水路系に配設されたアキュム
レータ73の概略構成を示す断面図、図4は、同じく水
路系に配設された波動発生機器74の構成を表す断面図
である。また、図5は、この波動発生機器74による洗
浄水の流れの様子を説明する説明図、図6は、制御系の
概略構成を表すブロック図である。
【0030】図示するように、局部洗浄装置10は、便
器BTの後部上面に固定される本体部12と、洗浄動作
や乾燥動作等を遠隔操作するための遠隔操作装置14と
を有する。本体部12は、便器開口部側に、便座18並
びに便蓋20を開閉自在に備える。また、この本体部
は、便器の側方に袖部22を有すると共に、洗浄水を洗
浄局部に吐水する洗浄ノズル24を有するノズル装置4
0(図8参照)の他、後述の種々の機能部品を収納して
いる。
【0031】遠隔操作装置14は、その前面に、排便時
に常用される種々のボタンを備え、操作されたボタンに
対応した信号(光信号)を発するようにされている。例
えば、お尻洗浄が所望される際に操作されるお尻洗浄ボ
タン(図示省略)が操作されると、その旨の信号が発せ
られ、この信号は本体部12の側で受信される。そし
て、この信号を受けて、お尻洗浄が開始される。つま
り、図示しないお尻洗浄ボタン、やわらか洗浄ボタン、
ビデ洗浄ボタンの各ボタンは、当該ボタンの操作を経て
それぞれの洗浄が開始されることから、洗浄水吐水の開
始指令を出力するものとしてとして機能する。この他、
遠隔操作装置14は、洗浄動作の停止を指示する停止ボ
タンや、乾燥実行を指示する乾燥ボタン、水勢を強弱設
定する水勢設定ボタン、ムーブ洗浄の実行を指示するム
ーブ設定ボタン、刺激感の強弱を設定指示するためのソ
フト・ハード設定ボタン等の種々のボタンを有する。こ
の水勢設定ボタンは、水勢の強弱設定を通して吐水孔へ
の通水洗浄水流量を大小設定する(本実施例では5段階
に設定する)。刺激感は5段階の設定が可能であり、ソ
フト・ハード設定ボタンは、ソフト設定ボタン或いはハ
ード設定ボタンの操作ごとに刺激感を一段階ずつ変更す
る。例えば、現在の刺激感が2段階目であれば、1回の
ソフト設定ボタンの操作で1段階目の刺激感にソフト化
するよう指示する。一方、この状態でハード設定ボタン
が2回操作されれば、刺激感を2段階ハード化し、4段
階目の刺激感とするよう指示する。
【0032】袖部22は、その上面に、本局部洗浄装置
の動作状況等を表示する表示部28と、開閉自在なカバ
ー29とを有する。なお、この表示部には、上記の遠隔
操作装置14から発せられた光信号を受光する受光部が
組み込まれている。また、このカバー29の一部は、着
座人体を検出するための着座センサSS10(図6参
照)からの光を選択的に透過させるよう着色された光透
過窓29aとされている。また、この袖部22のカバー
下方には、局部洗浄に必要な最低限のボタンが設けられ
ており、遠隔操作装置14が電池切れ等で操作不能なと
きでも袖部のボタン操作で局部洗浄を行うことができる
ようにされている。
【0033】本実施例の局部洗浄装置10は、遠隔操作
装置14や袖部22のボタン操作に応じた洗浄動作・乾
燥動作等を行うため、以下の水路系構成並びに制御系構
成を有する。図2に示すように、本局部洗浄装置の水路
系は、図示しない外部の給水源側から、入水側弁ユニッ
ト50と熱交換ユニット60と流調弁65と波動発生ユ
ニット70とを備える。そして、この波動発生ユニット
70の下流の流路切換弁71を経て洗浄ノズル24に洗
浄水が通水される。流路切換弁71は、洗浄ノズル24
の後端に一体に設置されており、後述のように波動発生
機器74から送られた脈動流の洗浄水の通水先を、洗浄
ノズル24のお尻洗浄用、やわらか洗浄用およびビデ洗
浄用の各ノズル流路に切り換える。これにより、洗浄水
は、波動発生ユニット70による変動を保ったまま、洗
浄ノズルのお尻吐水孔、やわらか吐水孔、ビデ吐水孔の
各吐水孔から洗浄水が吐水される。上記の各ユニット
は、波動発生ユニット70を挟んだ上流側・下流側給水
管路で接続されている。即ち、入水側弁ユニット50と
熱交換ユニット60は、上流側給水管路51で接続さ
れ、波動発生ユニット下流の流路切換弁71は、下流側
給水管路72で接続されている。
【0034】上流側給水管路51は、本局部洗浄装置に
給水源(水道管)から洗浄水(水道水)を直接給水すべ
く入水側弁ユニット50に配管されている。この上流側
給水管路51に導かれた洗浄水は、入水側弁ユニット5
0のストレーナ52でのごみ等の捕捉を経て、逆止弁5
3、調圧弁54に流れ込む。そして、調圧弁下流の電磁
弁55にて管路が開かれると、洗浄水は、調圧弁54で
所定の圧力(1次圧:約0.098MPa{約1.0k
gf/cm2 })に調圧された状態で、瞬間加熱方式の
熱交換ユニット60に流入する。このように調圧を受け
て流入する洗浄水流量は、約100〜500cc/mi
n程度となるようにされている。なお、上流側給水管路
51を、便器洗浄用の洗浄水を貯留する洗浄水タンク
(図示省略)から分岐して入水側弁ユニット50に配管
することもできる。
【0035】この入水側弁ユニット50から熱交換ユニ
ット60に至る間の上流側給水管路51には、リリーフ
弁56を介在させた第1洗浄水導出管路56aが配設さ
れている。この第1洗浄水導出管路56aは、リリーフ
弁上流側の管路圧力が何らかの原因で上昇してリリーフ
弁56により管路が開かれると、上流側給水管路51内
の洗浄水を外部に導出する。
【0036】上記した入水側弁ユニット下流の熱交換ユ
ニット60は、ヒータ61を内蔵する熱交換部62を備
える。このヒータ61またはその近傍には、図示しない
バイメタルスイッチや温度ヒューズが装着されており、
熱交換ユニット60の異常加熱回避が図られている。こ
のヒータ61は、熱応答性が良好なタングステン−モリ
ブデンを用いたヒータ構成とされている。よって、熱交
換部62はこのヒータ61による洗浄水の瞬間加熱が可
能な容量であればよくなり、熱交換部、延いては熱交換
ユニット全体の小型化が可能である。
【0037】そして、この熱交換ユニット60は、熱交
換部62へ流入する洗浄水の温度と熱交換部62から流
出する洗浄水の温度を入水温センサSS16aと出水温
センサSS16bで検出しつつ、ヒータ61で洗浄水を
設定温度の洗浄水に温水化する。そして、このようにし
て温水化された洗浄水は、流調弁65により流量調整を
受けた上で、後述の波動発生ユニット70に流入する。
【0038】また、この熱交換ユニット60は、熱交換
部内水位を検出するフロートスイッチSS18を備え、
その信号により、空焚きが回避されるようになってい
る。また、熱交換ユニット60は、バキュームブレーカ
63を備え、このバキュームブレーカ63により、熱交
換部下流側からの洗浄水逆流を防止するようになってい
る。
【0039】波動発生ユニット70は、その上流側から
アキュムレータ73と、波動発生機器74とを有する。
このアキュムレータ73は、図3に示すように、波動発
生機器74より上流の上流側給水管路51に接続された
ハウジング73aと、ハウジング内のダンパ室73bに
配置されたダンパ73cと、このダンパに付勢力を及ぼ
すスプリング73dとを有する。よって、アキュムレー
タ73は、波動発生機器74の上流において、上流側給
水管路51の水撃を低減する。このため、熱交換部62
の洗浄水温度分布に及ぼす水撃の影響を緩和でき、吐水
洗浄水の温度を安定化することができる。
【0040】波動発生機器74は、図4に示すように、
上流側・下流側給水管路51、72に接続されるシリン
ダ74aにプランジャ74bを摺動自在に備える。そし
て、このプランジャ74bを電磁コイル(脈動発生コイ
ル)74cの励磁制御により上流側・下流側に進退させ
る。プランジャ74bは、脈動発生コイル74cの励磁
により図示する原位置(プランジャ原位置)から下流側
に移動するが、コイル励磁が消えると、復帰スプリング
74eの付勢力を受けて原位置に復帰する。この際、緩
衝スプリング74dでプランジャ74bの動作が緩衝さ
れる。
【0041】プランジャ74bは、その内部に鋼球とス
プリングからなる逆止弁74fを有するので、プランジ
ャ原位置から下流側への移動の際には、シリンダ74a
内の洗浄水を加圧して下流側給水管路72に押し流す。
この際、プランジャ原位置は一定であることから、一定
量の洗浄水が下流側給水管路72に送られることにな
る。その後、原位置に復帰する際には、逆止弁74fを
経てシリンダ74a内に洗浄水が流れ込むので、次回の
プランジャ74bの下流側移動により、改めて一定量の
洗浄水が下流側給水管路72に送られることになる。し
かも、プランジャ74bの原位置復帰の際には、プラン
ジャ下流側、即ち下流側給水管路72の洗浄水の引き込
みが起きるので、この波動発生機器74は、プランジャ
74bの往復動に伴って圧力が周期的に上下変動する脈
動を引き起こし、洗浄水を脈動流の状態で下流側給水管
路72に流す。
【0042】この場合、波動発生ユニット70には上流
側給水管路51を経て上記の1次圧の洗浄水が給水され
ている。よって、上記したようにプランジャ74bの原
位置復帰の間に逆止弁74fを経てシリンダ74a内に
流れ込んだ洗浄水は、逆止弁74fによる圧力損失や下
流側の洗浄水の引き込みの影響を受けて1次圧のままで
はないものの、下流側給水管路72に送られる。この様
子を図でもって表すと、図5に示すように、洗浄水は、
波動発生ユニットへの導入水圧Pinを中心に脈動した
圧力で波動発生機器74から下流側給水管路72、延い
ては洗浄ノズル24に送られて後述するように局部に吐
水される。しかも、波動発生機器74からその下流に送
られる洗浄水圧は、上記のようにプランジャ74bの原
位置復帰の際の逆止弁74fを経たシリンダ74a内へ
の洗浄水流れ込みにより、ゼロとなることはない。この
洗浄水圧の脈動推移は、洗浄水流量の推移に反映する。
この場合、脈動の中心となる上記の導入水圧Pinは調
圧弁54にて調圧されるので、脈動を図5(a)に示す
軌跡のまま上下にシフトしたものとできる。
【0043】また、図5(a)に示す1次圧での水圧軌
跡(直線軌跡)は、脈動を起こさないまま洗浄水を通水
・吐水させた場合の洗浄水流量(即ち、平均水量)を示
し、洗浄水圧の脈動推移は洗浄水流量の推移に反映す
る。よって、脈動流の状態を同じとしたまま、流調弁6
5で洗浄水流量を調整すれば、図5(b)に示すよう
に、各調整洗浄水流量(設定流量)ごとに脈動流での吐
水を図ることができる。
【0044】この図5に見られる脈動周期MTは、脈動
発生コイル74cの励磁周期に同期し、この励磁周期の
変更制御を通して後述のように種々設定可能である。し
かも、洗浄水の脈動流発生にプランジャ74b往復動の
ためのコイル励磁だけで済むので、波動発生機器74の
構成を簡単にすることができる。
【0045】本実施例の局部洗浄装置の制御系は、図6
に示すように、マイクロコンピュータを主要機器とする
電子制御装置80を中心に構成されている。この電子制
御装置80は、上記した着座センサ、入水出水温センサ
等の各種センサやフロートスイッチ、転倒検知センサS
S30、洗浄水流量センサSS14からの信号の他、遠
隔操作装置14や袖部22における洗浄ボタン等の種々
の操作ボタン並びにツマミの操作状況を、入力回路を介
して有線もしくは無線(光信号)で入力する。この場
合、洗浄水流量センサは、下流側給水管路72における
洗浄水流量を検出し、その検出結果を電子制御装置80
に出力する。転倒検知センサSS30は、本局部洗浄装
置の傾き状態を検知してその結果を電子制御装置80に
出力する。
【0046】この電子制御装置80は、入力した上記信
号に基づいて、入水側弁ユニット50の電磁弁開閉
(弁)制御、熱交換ユニット60のヒータ通電制御、流
調弁制御、本体袖部表示部の表示制御、局部乾燥用の乾
燥ヒータやファンモータ等を含む乾燥部79の通電制
御、臭気除去用のオゾナイザーや吸引ファンモータ等を
含む脱臭部(図示省略)および室内暖房用のヒータやフ
ァンモータ等を含む暖房部(図示省略)の通電制御を実
行する他、上記信号に基づいて、後述のノズル装置40
のノズル駆動モータ制御、脈動発生コイル74cの励磁
制御を通した脈動周波数制御を実行する。
【0047】次に、本実施例の局部洗浄装置10が有す
るノズル装置40について説明する。図7は、ノズル装
置40を表す概略斜視図、図8は、洗浄ノズル24の進
退の様子を説明するための説明図である。
【0048】図示するように、ノズル装置40は、局部
洗浄装置10の本体部12(図1参照)に収納設置され
る。このノズル装置40は、本体部12に固定設置され
るベース41と、このベース上面の架台41aに組み込
み配設されたノズル駆動モータ42と、このモータの正
逆回転を前後動に変換して洗浄ノズル24に伝達する伝
達機構43と、ベース上面に立設され洗浄ノズル24を
便器ボール部側で摺動自在に保持するノズル保持部41
bと、洗浄ノズル24を後述のノズル進退軌道に沿って
案内する案内レール部44とを有する。
【0049】伝達機構43は、ノズル駆動モータ42の
回転軸に固定された駆動プーリ43aと、上記のノズル
進退軌道に沿った前後の従動プーリ43bと、これらプ
ーリに掛け渡されたタイミングベルト43cと、当該ベ
ルトにテンションを与えるテンションローラ43dとを
有する。タイミングベルト43cは、洗浄ノズル24の
筒状部24aから延びたベルト把持体24bを介して、
当該ノズルと係合・固定されている。よって、この洗浄
ノズル24は、タイミングベルト43cの正逆回転に応
じて前後に進退駆動する。
【0050】案内レール部44は、図8に示す円弧状の
ノズル進退軌道45と同心に湾曲形成されており、洗浄
ノズル24の下方に位置するよう設置されている。そし
て、この案内レール部44は、洗浄ノズル24の後端側
下方の図示しない軌道把持体を介して当該ノズルと係合
されており、洗浄ノズル24を湾曲起動に沿って案内す
る。
【0051】また、便器ボール部側のノズル保持部41
bは、洗浄ノズル24を摺動自在に保持する。よって、
洗浄ノズル24は、タイミングベルト43cにより前後
に進退駆動する際、案内レール部44に沿って前後に進
退駆動し、その移動軌跡は円弧状のノズル進退軌道45
と一致する。よって、洗浄ノズル24は、円弧状のノズ
ル進退軌道45と一致して、本体部内の待機位置HPと
便器ボール部内の洗浄位置(お尻洗浄位置AWP、ビデ
洗浄位置VWP)との間を前後に進退駆動する。なお、
上記した洗浄ノズル24を直線管路形状とすると共に、
ノズル進退軌道45をも直線軌道とし、ノズルを直線軌
道に沿って進退させることもできる。
【0052】次に、洗浄ノズル24からの洗浄水吐水の
様子を、お尻洗浄を例に採り説明する。図9は、洗浄水
吐水に際して脈動を発生させる波動発生機器74の脈動
発生コイル74cの励磁の様子を説明する説明図、図1
0は、波動発生機器74から流出する洗浄水の流量及び
流速を示すタイミングチャート、図11は、ノズルヘッ
ド25のお尻吐水孔31からの洗浄水吐水の様子を模式
的に説明する説明図である。なお、洗浄ノズル24先端
のお尻吐水孔31、やわらか吐水孔32、ビデ吐水孔3
3は、お尻吐水孔31が最もその孔径が小さく、ビデ吐
水孔33とやわらか吐水孔32はこのお尻吐水孔より孔
径が大きくされている。よって、同じ流量で各吐水孔か
ら吐水した場合には、孔径で定まる吐水速度が異なるこ
とから、吐水から受ける洗浄感は、やわらか吐水孔とビ
デ吐水孔では、お尻吐水孔より柔らかくなる。
【0053】電子制御装置80は、脈動発生コイル74
cを励磁して波動発生機器74にて脈動を発生させるに
当たり、パルス状の信号を出力する。そして、このパル
ス信号を、脈動発生コイル74cに接続されこれをオン
させるためのスイッチングトランジスタ(図示省略)に
出力する。よって、脈動発生コイル74cは、パルス信
号に従ったスイッチングトランジスタのON・OFFに
より繰り返し励磁し、上記したようにプランジャ74b
を周期的に往復動させる。これにより、波動発生機器7
4からノズルヘッド25の各吐水孔には、圧力が周期的
に上下変動する脈動流の状態で洗浄水が給水され、この
脈動流の洗浄水が各吐水孔から吐出される。この際、電
子制御装置80は、所定の周波数範囲(約5Hz以上、
好ましくは約15〜100Hz)において、上記のパル
ス信号の周波数を可変制御すると共に、コイル励磁パル
スのオンオフをデューティ比制御する。また、コイル励
磁の際の印加電圧も制御可能である。これにより、種々
の脈動を引き起こすことができる。この場合、波動発生
機器74で引き起こされた脈動の圧力を検出する圧力セ
ンサをこの波動発生機器74直後の下流側管路やノズル
ヘッド25内の管路に設け、このセンサの検出値により
デューティ比制御や電圧制御にフィードバックをかける
こともできる。
【0054】管路の圧力センサの検出圧力は、ノズルヘ
ッド25の各吐水孔から吐水される洗浄水の流量に換算
可能である。つまり、管路(この場合はノズルヘッド2
5)を通過する流体(洗浄水)は、圧力・流量の特性
(P―Q特性)に基づいて管路内を通過する。そして、
管路径(この場合は吐水孔径)が一定であるとすると、
吐水孔開口における圧力Pと流量Qは、容量係数Cv値
を用いてQ=Cv・√Pの関係を採る。これにより、図
10(A)に示す流量波形を得ることができ、本実施例
の上記水路系構成では、流速は流量に依存することか
ら、図10(B)に示す流速波形を得ることができる。
【0055】図9に示すように、図5で示した脈動周期
MTを周期T1とし、パルス信号のオン時間をt1とす
ると、デューティ比は(t1/T1)×100(%)で
表わされる。図5で示すような圧力の脈動はこのデュー
ティ比でオン(駆動)されるプランジャの往復動で起
き、この圧力変動は洗浄水流量にも脈動を来す。こうし
た脈動流の流量は、図10に示すように、最大流量Qm
axから最小流量Qminの範囲で増減し、流速につい
ても最大流速Vmaxから最小流速Vminの範囲で増
減することになる。なお、この図10において、最小流
量Qminおよび最小流速Vminがゼロとなっていな
いのは、波動発生機器74による脈動圧がその最小でも
既述したようにゼロとなっていないことによる。
【0056】このように脈動流として吐水した場合の脈
動周期MT1当たりの流量QMは、脈動流の平均流量で
連続的に吐水した連続流の場合の流量QHと同一となる
(図10(A)参照)。
【0057】この場合、既述したように波動発生機器7
4への導入水圧Pinを調圧弁54で調整すれば、脈動
の上下シフトにより、図10に示す最大流量Qmaxと
最小流量Qmin並びに最大流速Vmaxと最小流速V
minを上下に調整できる。つまり、導入水圧Pinの
調圧によっても、吐水水量(洗浄水流量)の調整を行う
ことができる。
【0058】この他、図5(b)を用いて説明したよう
に、流調弁65による流量調整を行った流量の洗浄水を
波動発生機器74にて脈動流とできる。よって、流調弁
65による流量調整を経て平均流量Qav(設定流量)
を上下シフトさせ、こうしてシフトした平均流量Qav
に対して変動推移する脈動流とすることもできる。
【0059】上記したように脈動流の平均流量で連続的
に吐水した連続流では、吐水孔からの洗浄水は、図11
(A)に示すような吐水形態を採る。これに対し、上記
のような脈動流の洗浄水が吐水されると、図11(B)
に示すように、離散的または水塊状態というように表現
できる吐水形態を採って洗浄水が吐水される。そして、
この両吐水形態において吐水の様子は相異するが、図中
の脈動周期MT1当たりの脈動流の流量QMと連続流の
流量QHは等しくなる。
【0060】次に、脈動流で吐水した場合の、洗浄水の
着水の様子について説明する。図12は、脈動流の洗浄
水を仮定の吐水孔30から吐水した場合、その吐水され
た洗浄水の飛水中の挙動を説明する説明図である。
【0061】図10(A)に示すように、波動発生機器
74により洗浄水流が脈動流となると、流速Vも同様に
変動して脈動する。すなわち、吐水される洗浄水は、そ
の流量が最大流量Qmaxになると、流速も最大速度V
maxになり、瞬間の流速および流量が時間とともに変
動する。また、図10の脈動流の洗浄水の各部位をWp
1,Wp2,Wp3,Wp4,Wp5とすると、この各
部位の量はWp1(≒Wp5)<Wp2(≒Wp4)<
Wp3となり、それぞれの流速も、V1(≒V5)<V
2(≒V4)<V3となる。よって、吐水直後から図1
2の(A)〜(C)へと移行するにつれて、Wp3は、
Wp2より後に吐水されたにも拘わらずこのWp2より
速度が大きいから、Wp3はWp2と合一し、さらにW
p1と合一して大きな水塊となる。
【0062】今、図中TPで示す位置が着水位置(即
ち、人体局部洗浄面)であるとすると、最大流速のWp
3がその前のWp2,Wp1と順次合一して大きな水塊
(Wp1+Wp2+Wp3)となり、この水塊状態で人
体局部洗浄面に着水することになる。この大きな水塊の
着水に続いては、これより大きさが小さいWp4,Wp
5が着水する。このような着水がコイル励磁周期(脈動
周期MT)ごとに繰り返される。この現象は脈動流吐水
により起き、合一による水塊化および上記着水状況は、
脈動周期MTごとに繰り返し現れ、ある吐水タイミング
での水塊(Wp1+Wp2+Wp3)とその次の吐水タ
イミングでのWp3の合一を経た水塊(Wp1+Wp2
+Wp3)とはほぼ同じ速度(最大速度)で移動して着
水することになる。そして、この最大速度で移動する水
塊(Wp1+Wp2+Wp3)と水塊(Wp1+Wp2
+Wp3)の間では、この水塊よりは大きさの小さい
(即ち水量の少ない)水塊が移動して、着水位置TPに
着水する。なお、着水位置TPまでの距離が長い場合
は、合一水塊(Wp1+Wp2+Wp3)がその前の脈
動周期MTでの水塊(Wp4,Wp5)に追い付いてこ
れらと更に合一することもある。
【0063】なお、この最大着水水量(Wp1+Wp2
+Wp3)は、平均流量Wp2とこれを越える流量(水
量)のWp3を含むことから、平均流量Wp2の2倍以
上となる。加えて、この最大着水水量(Wp1+Wp2
+Wp3)は、脈動周期MTの期間における流量の最大
流量Wp3をも、上回るものとなる。
【0064】また、図12(A)に示すように、吐水直
後では、吐水の水量は、Wp1→Wp2→Wp3→Wp
4→Wp5→Wp1…のように、図10(A)の水量軌
跡に沿って変化するが、着水位置TPでは次のようにな
る。上記したように、この着水位置TPには、最大速度
で移動する水塊(Wp1+Wp2+Wp3)と、その次
のものWp4,Wp5が繰り返し着水する。よって、着
水位置TPでは、着水水量は、Wp5→(Wp1+Wp
2+Wp3)→Wp4→Wp5→(Wp1+Wp2+W
p3)…のように変化する。つまり、着水位置TPに着
水した洗浄水の着水水量変化率は、吐水孔での吐水直後
の水量変化率を上回るものとされており、このような現
象は、脈動周期MTでの脈動流吐水の都度に引き起こさ
れている。そして、こうした着水を起こす着水水塊はそ
の大きさ(即ち、水量)と速度が相違することから、着
水の瞬間瞬間で当該着水から受ける洗浄感は相違する。
この水塊着水は質量と速度を持った水の人体表皮への衝
突に他ならないことから、水塊着水による洗浄感は刺激
感として体感される。なお、このような水塊着水が起き
るので、見かけの着水洗浄水量は大きくなり、洗浄感と
しての水量感も相違する。そして、給水洗浄水流量が多
い場合には、実際の着水洗浄水量はもとより水塊着水に
よる見かけの着水洗浄水量も多くなる。
【0065】ここで、上記のような着水状況で局部洗浄
を行った際の洗浄水着水による洗浄感の関係について説
明する。なお、この洗浄感は、上記した水塊着水による
ことから刺激感としても見かけの着水洗浄水量がもたら
す水量感としても説明可能である。本発明では給水洗浄
水流量(設定流量)と刺激感とを関連付けた点に特徴が
あるので、洗浄感を刺激感として説明する。図13は、
着水位置TPにおける着水水量と刺激感の関係を模式的
に説明する説明図である。なお、説明の簡便化を図るた
め、着水位置TPには、水塊(Wp1+Wp2+Wp
3)と水塊Wp5が脈動周期MTで繰り返し着水したと
する。また、この図13には、波動発生ユニット70で
起こした脈動流の水量変化軌跡を時間軸で対応させて一
点鎖線で併記するが、図示する両軌跡が時間軸で完全に
対応するものではない。つまり、水塊(Wp1+Wp2
+Wp3)と水塊Wp5とではその流速が異なるため
に、着水位置TPに着水するまでの時間が相異するが、
説明の便宜上、この時間差を考慮しないようにして着水
水量軌跡と吐水水量軌跡を併記することとした。
【0066】図示するように、着水位置TPには、脈動
周期MTごとに、最大着水量TQmaxでの水塊(Wp
1+Wp2+Wp3)の着水水量と最小着水量TQmi
nでの水塊Wp5の着水が起こる。よって、図中の軌跡
ポイントTQPmaxでは、そのときの最大着水量TQ
maxに基づく大きな刺激感となり、軌跡ポイントTQ
Pminでは最小着水量TQminに基づく小さな刺激
感となる。
【0067】ところで、本実施例では、上記したように
コイル励磁に際してその励磁周波数を人体の知覚限界周
波数を超える約5Hz以上(約15〜100Hz)とし
て脈動周期MTを短時間とした。このため、軌跡ポイン
トTQPmaxと軌跡ポイントTQPmin間の間隔も
短時間となり、この両ポイントで得られる体感の発現周
波数も知覚限界を超える。よって、使用者は、最大着水
量TQmaxでの洗浄水着水と、最小着水量TQmin
での洗浄水着水が繰り返されていることを知覚できな
い。その一方、同種の体感、即ち刺激感に上記のように
大小がある場合には、刺激が勝る方を優先して体感す
る。このため、使用者は、最大着水量TQmaxに基づ
く刺激感のみを感じ取ることになる。そして、この刺激
感を与える洗浄水量の着水が知覚限界周波数を超えて起
きるので、使用者は、最大着水量TQmaxの着水を絶
えず受けていると知覚する。この結果、使用者は、最大
着水量TQmaxに基づく刺激感を得ることができる。
【0068】刺激感は、上記した水塊着水(即ち、水塊
衝突)によることから、洗浄水の合一で起きた水塊の水
量が多くなるほど、高まる。洗浄水の合一は、上記した
ように水塊の流速が異なることによって起きる。よっ
て、水塊の流速差(変化率)を大きくすれば、具体的に
は、図10(B)に示す最大流速と最小流速の差を拡大
すれば、合一水塊の水量増大を図ることができるので、
刺激感をより一層高めることができる。なお、既述した
ように、本実施例では、流速に依存して瞬間瞬間の水量
が変化することから、吐水孔からの吐水洗浄水の瞬間水
量の差を拡大させることでも、合一水塊の水量増大を通
して刺激感を高めることができる。
【0069】洗浄水、詳しくは水塊の流速差(移動速度
差)を拡大するには、次のようにする。本実施例では、
プランジャ往復動により脈動を起こすので、水塊の流速
をプランジャ74bの移動速度で規定することができ
る。そして、このプランジャ移動速度は、コイル励磁の
デューティ比と印加電圧で定まることから、デューティ
比と印加電圧をどちらか一方或いは両者を可変制御する
ことで、水塊流速差の拡大を図ることができる。例え
ば、図10(B)に示したWp3の流速を増速し、Wp
1についてはWp3の増速の分を減速すればよい。こう
した速度差の拡大を図るには、コイル励磁制御に際し
て、電圧、電流、デューティー比制御のいずれかひとつ
若しくはこれらを組合せ制御すればよい。つまり、当初
の流速差をもたらす印加電圧をこれより大きい印加電圧
に増大制御することで、速度差を拡大できる。また、コ
イル印加電圧はコイルの通電電流を規定するので、電流
の増大制御によっても、上記のように速度差を拡大して
体感洗浄水量を増大することもできる。更に、デューテ
ィー比の増大制御、若しくは電圧(電流)、デューティ
ー比の組み合わせ制御によっても水塊流速差の拡大を図
ることができる。
【0070】ここで、水塊の合一程度について説明す
る。図14は、水塊合一の程度を説明するための説明図
である。なお、図10(B)で示した流速軌跡で各質点
が移動(吐水)されると仮定して説明する。
【0071】今、質点Wp1が時刻t1で吐水されたと
する。この質点Wp1は、流速V1(定速)であること
から、その速度で直線軌跡LV1に沿って移動する。同
様に、質点Wp2、Wp3もそれぞれの直線軌跡LV
2、LV3に沿って移動する。質点Wp3は、質点Wp
1、Wp2より遅く吐水されたものであるが、質点Wp
1、Wp2よりも大きな速度で移動するので、質点Wp
3の吐出時刻t3からΔtを越えて経過すると、この質
点Wp3は、質点Wp2、Wp1の順にこれら質点に追
い付く。この質点の追い付きが起こると、上記した水塊
の合一が起きることになり、合一後は、各質点の有する
エネルギが一体となって、合一質点は移動する。この
際、合一により質点Wp3のエネルギは若干消失するも
のの、合一前の質点の質量(水量)が相違すること(W
p3>Wp2>Wp1)を勘案すると、合一質点は質点
Wp3とほぼ同速度の速度V3で移動する。一方、質点
Wp4、Wp5は、質点Wp3の吐水時刻より遅い時刻
t4、t5で吐水され、それぞれ速度V3より遅い速度
で移動するので、質点Wp1〜Wp3の合一質点に追い
付くことはない。なお、着水位置までの距離が長けれ
ば、質点Wp4、Wp5は、この着水位置まで移動する
間において、これら質点Wp4、Wp5に続く吐水質点
に追い付かれ、合一を起こす場合もある。
【0072】既述したように、圧力センサによる吐水孔
近傍での吐水水圧を検出すれば、P−Q特性から、吐水
洗浄水量の様子を規定でき、上記各質点の有する水量を
演算できる。そして、質点の速度V1〜V5をも、水量
との依存関係に基づいて演算できる。よって、上記した
合一が起きるまでの時間のみならず、合一水塊全体の水
量も求めることができる。
【0073】また、次のようにして、脈動流の波形を変
更し、これにより水塊着水による刺激感を可変させるこ
ともできる。図15は、デューティ比制御を通して、刺
激感の可変の様子をお尻洗浄とビデ洗浄で異なるように
した制御例を説明する説明図である。
【0074】図15に示すように、お尻洗浄の際とやわ
らか・ビデ洗浄の際の脈動周期MTA、MTVにおい
て、デューティ比を多段階(3段階)に変更制御する。
なお、図では、両洗浄で脈動周期に大小を設け、それぞ
れの脈動周波数ftmを異なるものとしたが、同一周波
数であってもよい。また、両洗浄において、3段階のデ
ューティ比の比率(DtmL:DtmM:DtmS)を
同じにしたが、お尻洗浄とビデ洗浄で異なる比率にする
こともできる。
【0075】図中に点線或いは一点鎖線で示すように、
各洗浄で、デューティ比Dtmを変更制御することとし
た。デューティ比Dtmはコイル励磁力、即ち波動発生
機器74におけるプランジャ74bの移動速度並びに移
動量を定めるので、各デューティ比で定まる脈動波形を
脈動振幅が増減するよう変更制御できる。よって、図1
0に示した洗浄水流量と流速をデューティ比Dtmに応
じて制御できる。この結果、各洗浄で、図12ないし図
14で説明した着水位置(お尻洗浄位置、ビデ洗浄位
置)における着水水量(最大着水水量)を大小変更制御
できる。この結果、各洗浄における水塊着水による刺激
感を、デューティ比制御を通して可変調整できる。
【0076】このような刺激感可変のためのデューティ
比制御は、既述したようにソフト設定ボタン或いはハー
ド設定ボタンの操作ごとにデューティ比が変更される。
例えば、現在の刺激感がデューティ比DtmMに基づく
ものであれば、1回のソフト設定ボタンの操作でデュー
ティ比DtmS基づくよりソフトな刺激感とされる。ま
た、ハード設定ボタンが操作されれば、デューティ比D
tmL基づくハードな刺激感とされる。
【0077】次に、上記した構成を有する局部洗浄装置
10で得られる利点について説明する。
【0078】図5(b)で説明したように、流調弁65
で流量調整した設定流量ごとに脈動流での吐水を図るこ
とができる。そして、各設定流量での脈動流生成に当た
り、図15で説明したように脈動波形を脈動振幅が増減
するよう変更制御できる。図16および図17は、各設
定流量において脈動波形を変更制御した様子を説明する
ための説明図、図18は、図17に示す脈動波形制御を
採った場合の設定流量と刺激感との関係を説明するため
の説明図である。
【0079】図16では、水勢設定ボタンで設定された
洗浄水流量(設定流量レベル)ごとに、振動振幅を3段
階に可変制御し、各振動振幅により刺激感を変更する。
この場合は、各設定流量において振動振幅の可変幅は同
じである。使用者は、水勢設定ボタンで流量を設定した
後、好みに応じてソフト設定ボタン或いはハード設定ボ
タンを操作する。このボタン操作を受けて、局部洗浄装
置10は、流調弁65で流量調整した上で給水し、波動
発生ユニット70のデューティ比制御を通して図示する
波形の脈動流を生成する。そして、この生成された脈動
流の状態で吐水孔から洗浄水吐水を行うので、図10な
いし図14で説明したように、吐水後の水塊合一を起こ
す。この水塊合一は脈動波形における水塊の速度分布
(振動振幅)でその程度が定まることから、この合一水
塊の着水による刺激感を、図示する脈動波形で定まるも
のに変更することができる。これにより、使用者がボタ
ン操作で所望した刺激感を提供でき、各設定流量ごとに
刺激感のソフト化・ハード化を可能とする。なお、3段
階の刺激感変更としたが、図17に示すように5段階に
亘る変更を行うようにすることもできる。
【0080】図17では、設定流量レベルごとに振動振
幅を多段階(5段階)に可変制御して刺激感を変更する
点で、図16の場合と同様である。しかし、各設定流量
における振動振幅の可変幅を、設定流量に応じて変更す
るようにした。使用者のボタン操作は上記した通りであ
り、局部洗浄装置10は、流調弁65で流量調整した上
で給水し、波動発生ユニット70のデューティ比制御を
通して図示する波形の脈動流を各設定流量ごとに生成す
る。そして、この生成された脈動流の状態で吐水孔から
洗浄水吐水を行い、上記した水塊着水による刺激感を使
用者所望のものとする。
【0081】このような刺激感付与に際し、設定流量が
小さく給水洗浄水流量が少ない場合には、脈動流の振動
振幅を広い範囲で変更可能とする。よって、図18に示
すように、給水洗浄水流量が少ない給水状態(例えば、
設定流量レベル1)においては、図10で説明した単位
時間当たりの流量(脈動周期当たりの流量)が少ないに
も拘わらず、脈動流吐水から得られる洗浄感(上記した
水塊着水による刺激感)を大きく可変制御することがで
きる。一方、設定流量が大きくなるほど脈動流の振動振
幅の可変幅を狭くして、脈動流吐水から得られる洗浄感
(上記した水塊着水による刺激感)の可変程度を少なく
する。つまり、設定流量が大きく給水洗浄水流量自体が
多い給水状態では、この多量の給水洗浄水流量の洗浄水
が水塊状であれ局部に着水するので、たっぷりとした水
量感を与えつつ、刺激感をきめ細かく可変調整できる。
なお、図17の刺激感変更を、図16に示すように3段
階に亘るものとすることもできる。
【0082】図18に示すように、各設定流量ごとに5
段階に刺激感を変更できることから、次のような使い方
をすることもできる。設定流量を一定としたまま、ソフ
ト設定ボタン・ハード設定ボタンを操作すれば、その設
定流量で洗浄水を給水しつつ、上記したように刺激感を
大小変更する。これは、図18に記した刺激ポイントS
PがSP11→SP12→SP13…、SP45→SP
44→SP43…のように推移することを意味する。
【0083】ソフト設定ボタン・ハード設定ボタンを操
作することなく設定流量だけをボタン操作で変更すれ
ば、給水洗浄水流量を変更後の設定流量に変更して洗浄
水を給水しつつ、変更後の設定流量に対応した刺激感と
なるよう脈動流とされ当該脈動流の波形に基づく刺激感
に変更する。これは、図18に記した刺激ポイントSP
がSP14→SP24→SP34→SP44→SP5
4、SP11→SP21→SP31→SP41→SP5
1のように推移することを意味する。
【0084】ソフト設定ボタン・ハード設定ボタンを操
作しつつ設定流量についてもボタン操作で変更すれば、
給水洗浄水流量の変更と、変更後の設定流量とソフト・
ハードのボタン操作に対応した刺激感となるよう脈動流
の生成とが実行され、この生成された脈動流の波形に基
づく刺激感に変更する。これは、図18に記した刺激ポ
イントSPがSP14→SP22→SP55→SP31
…のように種々推移することを意味する。よって、図1
8に示す刺激感がほぼ同程度の刺激ポイントがSP11
→SP22→SP33→SP44→SP55のように推
移するよう、設定流量と刺激感を同時に変更できる。
【0085】次に、コイルの励磁強度、具体的には印加
電圧制御の様子を設定流量ごとに異なるようにした場合
について説明する。図19は、設定流量レベルが1と5
である場合について印加電圧制御と洗浄水(詳しくは水
塊)の移動速度・流量並びに脈動流波形を表す説明図で
ある。
【0086】今、時刻t0で波動発生ユニット70にお
けるコイル励磁のための電圧を印加したとする。この印
加時刻t0における通水洗浄水は、設定流量レベル1お
よびレベル5の両吐水に際し、それぞれの設定流量(平
均流量Qav1,Qav5)とこれに対応した流速(平
均流速vav1,vav5)を持っている。この洗浄水
には、印加時刻t0で印加電圧に応じた励磁強度で移動
するプランジャによる脈動成分が加わる。このプランジ
ャ移動の加速度は印加電圧に比例することから、印加電
圧に大小の差がある設定流量レベル1とレベル5では、
時刻t0からの速度推移が異なる。そして、各レベルの
場合とも、異なる速度推移で印加オフの時刻teまで流
速は増大し、時刻te後は、プランジャの戻りに応じて
その流速を減じる。流量についても同じである。
【0087】こうした脈動挙動を起こすに当たり、時刻
teにおける到達流速が図示するように設定流量レベル
1とレベル5で同じとなるように、各レベルでの印加電
圧値(最大電圧値)を定めた。そして、それぞれの設定
流量でこの最大電圧値の範囲の間の電圧でコイル励磁を
行えば、各設定流量レベルにおいて、その設定流量レベ
ルに応じた幅の振動振幅を持った脈動流を発生させるこ
とができる。この脈動流での吐水を行うので、上記した
ように脈動波形の振動振幅で定まる刺激感を設定流量ご
と規定して、付与することができる。これにより、図1
7および図18を用いて説明したように、設定流量が小
さく給水洗浄水流量が少ない場合には、脈動流の振動振
幅を広い範囲で変更可能として刺激感を大きく変更でき
ると共に、設定流量が大きくなるほど脈動流の振動振幅
の可変幅を狭くして、刺激感の可変程度を少なくするこ
とができる。
【0088】なお、図19に示す電圧制御と併せて、印
加オフ時刻を前後に調整するデューティ比制御を行って
もよい。また、上記したように印加オフ時刻teにおけ
る到達流速を各設定流量レベルで同じにしたので、図1
8における刺激ポイントがSP14→SP24→SP3
4→SP44→SP54のように推移する、流量変更・
刺激感変更を行うことができる。
【0089】上記した実施例の局部洗浄装置10では、
単一の洗浄ノズル24を用いてお尻・ビデの各洗浄を行
ったが、お尻用とビデ用で別々の洗浄ノズルを備えるよ
う変形することもできる。この変形例では、それぞれの
洗浄ノズルの上流管路に波動発生ユニット70、流調切
換弁75を配設すればよい。
【0090】また、波動発生ユニット70に替えて、ラ
インポンプ等の加圧ポンプを備える加圧機器や断続弁を
設置し、これで断続流を起こし、この断続流の洗浄水吐
水を行うようにすることもできる。なお、断続の周波数
は知覚限界以上の周波数である。
【0091】次に、第2実施例について説明する。この
第2実施例は、吐水孔からの洗浄水吐水時において、そ
の吐水量に差がでる疎密現象を発現させ、この状態で着
水位置まで洗浄水を飛水させる点に特徴がある。図20
は、第2実施例の要部を概略的に示す説明図である。
【0092】この第2実施例にあっても、上記の実施例
と同一の水路系構成、即ち波動発生ユニット70等を有
し、脈動流の状態で各吐水孔に洗浄水を通水する。そし
て、第2実施例の洗浄ノズル240は、各吐水孔開口部
の下流直下で各ヘッド流路34〜36の管路径調整を図
る構成を有する。
【0093】図20に示すように、第2実施例の洗浄ノ
ズル240は、ノズルヘッド242に、絞り機構201
〜203を有する。これら絞り機構は、図示しない可動
体とこれを駆動するための図示しないアクチュエータを
備え、可動体の移動量を絞り制御装置210からの制御
信号により変更する。これにより、各吐水孔から洗浄水
を吐水する際の有効管路径(開口径S)を可変調整す
る。よって、各吐水孔からの洗浄水吐水に際しては、開
口径Sの制約を受けた上で吐水される。
【0094】この洗浄ノズル240では、図10に示し
たような波形の脈動流で吐水孔に通水される洗浄水に対
して、次のようにして開口径Sを調整する。図21は、
脈動流での通水と開口径Sの関係を説明するための説明
図である。
【0095】波動発生ユニット70により図10に示す
波形(流量波形)の脈動流(周波数は知覚限界以上)で
洗浄水を通水する一方、この脈動波形推移に併せて図2
1に示すよう波形で開口径Sを可変調整する。こうする
と、脈動流流量Qが少なくこれに伴い流速Vも小さい状
況では、少量の脈動流流量Qでの洗浄水の通過速度(即
ち、吐水洗浄水速度v)を、開口径Sの狭小化により高
くする。一方、流量Qが多く流速Vが大きい状況では、
多量の脈動流流量Qでの洗浄水の吐水洗浄水速度vを、
開口径Sの拡張により低くする。これにより、洗浄水水
量が脈動流流量Qの大小が反映して疎密となった状況
で、各吐水孔から洗浄水を吐水すると共に、吐水後の洗
浄水の移動速度(吐水洗浄水速度v)は、上記した開口
径調整により均一化される。しかも、水量疎密には脈動
流流量Qの大小が反映している上で、この水量密状態を
知覚限界以上の周波数で繰り返し起こす。そして、設定
流量と所望の刺激感が上記したようにボタン操作で定ま
ると、波動発生ユニット70で起こす脈動流の波形を図
17に示すように設定流量に応じて制御し、この波形制
御に併せた絞り機構201〜203による開口径調整を
行う。
【0096】これらの結果、吐水孔までは流量に繰り返
し変動を来していたものの、上記の開口径調整を経て吐
水孔から吐水された水塊状の洗浄水は、ほぼ同じ流速で
移動(飛水)して、着水位置に着水する。そして、飛水
した洗浄水水塊が洗浄箇所に着水して刺激感を呈する点
で上記の実施例と変わることはない。よって、この実施
例によっても、水量密時の設定流量ごとの刺激感を、設
定流量が小さく給水洗浄水流量が少ない場合には、脈動
流の振動振幅を広い範囲で変更可能として刺激感を大き
く変更できると共に、設定流量が大きくなるほど脈動流
の振動振幅の可変幅を狭くして、刺激感の可変程度を少
なくすることができる。
【0097】この第2実施例は、次のように変形するこ
ともできる。図22は、第2実施例を変形した変形例に
おける吐水挙動を説明するための説明図である。
【0098】この変形例では、図示するように各吐水孔
へは、流量が平均流量Qavで一定かつ流速一定の連続
流の状態で洗浄水を通水しつつ、上記のように開口径S
の可変調整をその調整周波数が知覚限界以上で実行す
る。開口径Sは、上記したように洗浄水速度に高低をも
たらすと共に、通過する洗浄水量を規定することから、
水量に疎密を起こす。つまり、開口径Sの狭小調整状況
で吐水された洗浄水は、吐水後の移動速度vは大きくな
り、開口径Sの拡張状況下その移動速度vの低下を来
す。そして、図示する平均流量Qavを設定流量に応じ
て調整し、これと共に、各設定流量での開口径Sの広狭
調整程度をその広狭幅が設定流量で異なるよう制御す
る。
【0099】これらの結果、この変形例によっても、開
口径調整により上記の第1実施例と同様の繰り返し変動
を来した脈動波形を有する通水状態とする。よって、こ
の変形例にあっても、上記の第1実施例と同様の効果を
奏することができる。
【0100】次に、第3実施例について説明する。この
第3実施例は、吐水孔からの洗浄水吐水時において、そ
の吐水量に差がでる疎密現象を発現させ、この状態で着
水位置まで洗浄水を飛水させる点に特徴があり、この点
で、第2実施例と共通する。図23は、第3実施例の要
部を概略的に示す説明図、図24は、第3実施例を変形
した変形例の洗浄ノズル140Aを概略的に示す説明図
である。
【0101】この第3実施例にあっても、上記の第1実
施例と同一の水路系構成、即ち波動発生ユニット70等
を有し、脈動流の状態で各吐水孔に洗浄水を通水する。
そして、第3実施例の洗浄ノズル140は、各吐水孔開
口近傍で洗浄水に空気の強制混入を図るべく、次の構成
を有する。
【0102】図23に示すように、第3実施例の洗浄ノ
ズル140は、ノズルヘッド142に、お尻洗浄・やわ
らか洗浄・ビデ洗浄の各吐水孔31〜33の各ヘッド流
路34〜36に連通した第1〜第3エアー流路143〜
145を有する。これらエアー流路は、洗浄ノズル14
0の筒状部140aの上部区画室140bにおいて、エ
アー配管146〜148と個別に接続されている。そし
て、この各エアー配管には、空気ポンプ149から圧送
された圧搾空気が、空気流量調整弁150での流量調
節、流路切換弁150aでの流路切換を受けて、各吐水
孔の開口部近傍に供給される。よって、圧搾空気は、ノ
ズルヘッド142において、各エアー流路を介してそれ
ぞれのヘッド流路に吹き込まれる。この場合、図24に
示すように、ノズルヘッド142Aにおけるお尻洗浄・
やわらか洗浄・ビデ洗浄の各ヘッド流路34〜36の各
吐水孔31〜33に、それぞれ第1〜第3エアー配管1
51〜153を挿入することもできる。こうすれば、圧
搾空気は、それぞれのヘッド流路34〜36を流れる洗
浄水の中に直接噴出されるので、洗浄水流を分散させる
作用を一層高めることができる。また、吐水孔近傍に、
孔下流管路を環状に取り囲む多孔質の環状体を設置し、
この多孔質環状体への空気混入を介して、洗浄水に空気
を強制混入するようにできる。こうすれば、孔下流管路
の周囲から空気を混入させるので、洗浄水分散作用をよ
り高めることができる。
【0103】この洗浄ノズル140では、図10に示し
たような波形の脈動流で吐水孔に通水される洗浄水に対
して、次のようにして空気の強制混入を図る。図25
は、脈動流での通水と混入空気量の関係を説明するため
の説明図である。
【0104】波動発生ユニット70により図10に示す
波形(流量波形)の脈動流(周波数は知覚限界以上)で
洗浄水を通水する一方、空気ポンプ149からは、脈動
波形推移に併せて図25に示すような混入空気量Qaで
空気を強制混入する。こうすると、脈動流流量Qが少な
い状況では、多量の空気が混入されるので、この混入空
気のもつエネルギが洗浄水に加わる一方、流量Qが多い
状況では空気量が少なくエネルギの伝達は少ない。これ
により、空気混入後の洗浄水の流速(吐水洗浄水流速)
vはほぼ均一化される。また、脈動流流量Qが少ない状
況では、多量の空気混入により洗浄水の分散が活発なた
め、洗浄水が少ない水量が疎の状態となる。流量Qが多
い状況では、空気量低減により洗浄水の分散は抑制さ
れ、水量が密の状態となり、この状況が脈動周期ごとに
繰り返される。このように空気混入によりもたらされた
水量疎密の状態を知覚限界以上の周波数で繰り返し起こ
して、洗浄水を疎密状態のまま交互に飛水させる。そし
て、洗浄水を通水させる際の脈動流の振動振幅並びに空
気混入を図る際の混入空気量の振動振幅を大小調整する
ことで、水量疎の状態での洗浄水量と水量密の状態での
洗浄水量との差を調整できる。つまり、この実施例で
も、上記の第2実施例と同様に、水量疎密に脈動流流量
Qの大小を反映させた上で、この水量密状態を知覚限界
以上の周波数で繰り返し起こし、設定流量と所望の刺激
感が上記したようにボタン操作で定まると、波動発生ユ
ニット70で起こす脈動流の波形を図17に示すように
設定流量レベルに応じて広狭変更制御し、この波形制御
に併せた混入空気量調整を行う。
【0105】これらの結果、吐水孔までは流量に繰り返
し変動を来していたものの、上記の空気混入を経て吐水
孔から吐水された洗浄水は、ほぼ同じ流速で移動(飛
水)して、着水位置に着水する。よって、この実施例で
は、吐水孔からの洗浄水吐水時に発現させた吐水量疎密
現象を着水位置での洗浄水着水時でも起こし、洗浄水を
疎密状態のまま交互に着水させる。そして、飛水した疎
密状態洗浄水が洗浄箇所に着水して刺激感を呈する点で
上記の実施例と変わることはない。このため、この実施
例にあっても、水量密時の設定流量ごとの刺激感を、設
定流量が小さく給水洗浄水流量が少ない場合には、脈動
流の振動振幅を広い範囲で変更可能として刺激感を大き
く変更できると共に、設定流量が大きくなるほど脈動流
の振動振幅の可変幅を狭くして、刺激感の可変程度を少
なくすることができる。
【0106】この第3実施例では、次のように変形する
こともできる。図26は、第3実施例を更に変形した変
形例における吐水挙動を説明するための説明図である。
【0107】この変形例では、各吐水孔開口近傍で洗浄
水に空気の強制混入を図るものの、図示するように各吐
水孔へは、流量が平均流量Qavで一定かつ流速一定の
連続流の状態で洗浄水を通水する。そして、各吐水孔に
は、空気ポンプ149から空気量に疎密を起こした脈動
の状況(周波数は知覚限界以上)で、空気を強制混入す
る。こうすると、混入空気量Qaが多い状況では、この
混入空気のもつエネルギが洗浄水に加わる一方、混入空
気量Qaが少ない状況ではエネルギの伝達は少ない。こ
れにより、混入空気量Qaが多い状況下で吐水された洗
浄水は、吐水後の移動速度vは大きくなり、混入空気量
Qaが少ない状況下の吐水洗浄水ではその移動速度は、
高空気量の場合より低下する。
【0108】これらの結果、この変形例では、流量(平
均流量Qav)・流速一定で変動のない通水状態を、空
気混入により上記の第1実施例と同様の繰り返し変動を
来した通水状態とする。よって、この変形例にあって
も、上記の第1実施例と同様の効果を奏することができ
る。
【0109】特に、空気の強制混入を図る上記実施例で
は、吐水孔からの洗浄水(空気混入済み洗浄水)の吐出
瞬間に、洗浄水中に混入済みの空気(圧縮空気)が膨張
する。よって、この膨張による洗浄水流速の増速効果が
高まり、流速差を顕著とするので水塊発生の高効率化、
即ち刺激感の知覚向上をもたらすことができる。また、
混入空気量波形の振動振幅を広狭させる空気量の脈動波
形制御に加え、空気混入量(平均量)自体も増減させる
制御を併用することもできる。こうすれば、低洗浄水流
量領域では、平均流速自体も高めて吐水できるので効果
的に刺激感を付与できる。
【0110】上記した実施例およびその変形例では、波
動発生機器74等の駆動を停止することで、従来と同様
の連続流による洗浄水吐水が可能である。よって、遠隔
操作装置や本体の袖部等に脈動流吐水の入り切りを選択
できるボタンを設け、当該ボタンの操作に応じて、即
ち、使用者の好みに応じて、各設定流量ごとで刺激感を
大小調整できる局部洗浄と、平均流量で得られる一律の
刺激感を各設定流量で与える局部洗浄を選択できるよう
にすることもできる。
【0111】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種
々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】便器に装着した状態の実施例の局部洗浄装置1
0を表す概略斜視図である。
【図2】局部洗浄装置の概略構成を水路系を中心に表し
たブロック図である。
【図3】この水路系に配設されたアキュムレータ73の
概略構成を示す断面図である。
【図4】同じく水路系に配設された波動発生機器74の
構成を表す断面図である。
【図5】この波動発生機器74による洗浄水の流れの様
子を説明する説明図である。
【図6】制御系の概略構成を表すブロック図である。
【図7】ノズル装置40を表す概略斜視図である。
【図8】洗浄ノズル24の進退の様子を説明するための
説明図である。
【図9】洗浄水吐水に際して脈動を発生させる波動発生
機器74の脈動発生コイル74cの励磁の様子を説明す
る説明図である。
【図10】波動発生機器74から流出する洗浄水の流量
及び流速を示すタイミングチャートである。
【図11】ノズルヘッド25のお尻吐水孔31からの洗
浄水吐水の様子を模式的に説明する説明図である。
【図12】脈動流の洗浄水を仮定の吐水孔30から吐水
した場合、その吐水された洗浄水の飛水中の挙動を説明
する説明図である。
【図13】着水位置TPにおける着水水量と刺激感の関
係を模式的に説明する説明図である。
【図14】水塊合一の程度を説明するための説明図であ
る。
【図15】デューティ比制御を通して、刺激感の可変の
様子をお尻洗浄とビデ洗浄で異なるようにした制御例を
説明する説明図である。
【図16】各設定流量において脈動波形を変更制御した
様子を説明するための説明図である。
【図17】同じく、各設定流量において脈動波形を変更
制御した様子を説明するための説明図である。
【図18】図17に示す脈動波形制御を採った場合の設
定流量と刺激感との関係を説明するための説明図であ
る。
【図19】設定流量レベルが1と5である場合について
印加電圧制御と洗浄水(詳しくは水塊)の移動速度・流
量並びに脈動流波形を表す説明図である。
【図20】第2実施例の要部を概略的に示す説明図であ
る。
【図21】脈動流での通水と開口径Sの関係を説明する
ための説明図である。
【図22】第2実施例を変形した変形例における吐水挙
動を説明するための説明図である。
【図23】第3実施例の要部を概略的に示す説明図であ
る。
【図24】第3実施例を変形した変形例の洗浄ノズル1
40Aを概略的に示す説明図である。
【図25】脈動流での通水と混入空気量の関係を説明す
るための説明図である。
【図26】第3実施例を更に変形した変形例における吐
水挙動を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10…局部洗浄装置 12…本体部 14…遠隔操作装置 20…便蓋 22…袖部 24…洗浄ノズル 25…ノズルヘッド 28…表示部 29…カバー 29a…光透過窓 31…お尻吐水孔 32…やわらか吐水孔 33…ビデ吐水孔 40…ノズル装置 42…ノズル駆動モータ 43…伝達機構 44…案内レール部 45…ノズル進退軌道 50…入水側弁ユニット 60…熱交換ユニット 61…ヒータ 62…熱交換部 65…流調弁 70…波動発生ユニット 71…流路切換弁 72…下流側給水管路 74…波動発生機器 74c…電磁コイル(脈動発生コイル) 74a…シリンダ 74e…復帰スプリング 74b…プランジャ 74c…脈動発生コイル 75…流調切換弁 80…電子制御装置 140、140A…洗浄ノズル 149…空気ポンプ 150…空気流量調整弁 150a…流路切換弁 201〜203…絞り機構 210…絞り制御装置 240…洗浄ノズル 242…ノズルヘッド BT…便器
フロントページの続き (72)発明者 豊田 綾子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 豊田 弘一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北本 英二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 木下 崇 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柳瀬 理典 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柳川 恭廣 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 JA03 JA05 JH12 KA03 KA13 KA22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水された洗浄水を吐水孔から人体に吐
    水する人体洗浄装置であって、 前記吐水孔に通水される洗浄水流量を設定する流量設定
    手段と、 前記給水洗浄水を、前記設定流量に流量調整した上で前
    記吐水孔に通水する流量調整手段と、 前記通水洗浄水の流れに規則的な変動を生じさせる変動
    発生手段と、 前記変動発生手段を制御して、前記流れの変動の規則性
    を前記設定流量に応じて変更する変動制御手段とを備え
    ることを特徴とする人体洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の人体洗浄装置であって、 前記変動制御手段は、前記流れの変動の規則性変更に際
    し、前記規則性変更の程度が異なるように前記設定流量
    に応じて前記規則性を変更する、人体洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の人体洗浄装
    置であって、 前記変動制御手段は、前記流れの変動の規則性のうち変
    動の振幅を変更する振幅変更手段を有する、人体洗浄装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の人体洗浄装置であって、 前記振幅変更手段は、前記設定流量が小さいほど、前記
    変動振幅の変更可変幅を広くする、人体洗浄装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の人体洗浄装
    置であって、 吐水洗浄水から受ける使用者の洗浄感を設定する体感設
    定手段を備え、 前記振幅変更手段は、 前記設定流量が同一である状況下において、前記体感設
    定手段により、刺激感の強弱が前記洗浄感として設定さ
    れると、前記刺激感が強くなるほど前記変動振幅を大き
    くする、人体洗浄装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    人体洗浄装置であって、 前記変動発生手段は、前記流れの変動の規則性が同一で
    ある状況下では、前記変動が生じた洗浄水の流れの状態
    での洗浄水吐水に基づく吐水状態変化を人体が刺激変化
    として認識しないように、前記流れの変動を誘起する変
    動誘起手段を有する、人体洗浄装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の人体洗浄装置であって、 前記変動誘起手段は、前記洗浄水の流れの変動を、人体
    が周期的な刺激を刺激変化として知覚できる周波数より
    も高い周波数で誘起する誘起手段を有する、人体洗浄装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の人体洗浄装置であって、 前記知覚周波数は、約5Hzの周波数とされている、人
    体洗浄装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8いずれか記載の
    人体洗浄装置であって、 前記変動発生手段は、 洗浄水の給水経路の一部をなすシリンダと、 該シリンダ内で往復動し、その往復動により洗浄水の流
    れに脈動を起こして洗浄水を前記シリンダ下流に圧送す
    るプランジャと、 該プランジャを往復駆動させる電磁ソレノイドと、 該電磁ソレノイドを励磁する励磁手段と、 前記シリンダに設けられ、下流側への洗浄水の通過を許
    容する逆止弁とを有する、人体洗浄装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の人体洗浄装置であって、 前記変動制御手段は、 前記励磁手段を制御して、前記電磁ソレノイドの励磁強
    度又はデューティ比の少なくとも一方を変更する手段を
    有する、人体洗浄装置。
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