JP2001310221A - 圧入装置および圧入方法 - Google Patents

圧入装置および圧入方法

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JP2001310221A
JP2001310221A JP2000124724A JP2000124724A JP2001310221A JP 2001310221 A JP2001310221 A JP 2001310221A JP 2000124724 A JP2000124724 A JP 2000124724A JP 2000124724 A JP2000124724 A JP 2000124724A JP 2001310221 A JP2001310221 A JP 2001310221A
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Kazuyuki Hashimoto
一行 橋本
Takeshi Sato
猛 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極スリーブへの陰極基体付き金属製キャッ
プの圧入作業を高精度で効率的に行うことを可能とす
る。 【解決手段】 陰極スリーブ12を固定し(S81)全
長測定機構部20で全長を測定する(S82)。次に陰
極スリーブ12を仮圧入機構部40に設置し(S8
3)、圧入口に陰極基体付きキャップ11を配置し(S
84)、チャック42を閉止して陰極基体付きキャップ
11を位置規制し(S85)、圧入データを基に、測定
された全長に応じた押圧量で、マガジン21上昇により
仮圧入される(S86)。この後陰極スリーブ12が本
圧入機構部60に設置され(S87)、圧入押さえピン
62が下降し(S88)、圧入データを基に、測定され
た陰極スリーブ12の全長に応じた押圧量でマガジン2
1が上昇して陰極基体付きキャップ11が押圧され(S
89)、完全に圧入される(S80)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧入部材に被圧入
部材を圧入する圧入装置および圧入方法に関し、特に、
陰極スリーブに陰極基体付き金属製キャップを圧入する
圧入装置および圧入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子放射物質を含浸させた陰極基体をレ
ーザ溶接等によって金属製キャップに保持させ、この陰
極基体付きキャップを陰極スリーブの開口部に圧入して
形成される含浸型陰極構体は、高電流密度で動作し、長
寿命であるため、衛星搭載用の進行波管や高品位映像シ
ステム用ブラウン管等の電子銃のカソードとして用いら
れている。通常、この陰極スリーブ内にヒータを設けて
陰極基体を加熱し、含浸された電子放射物質から熱電子
を放出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の含浸型陰極構体
において、陰極スリーブに陰極基体付きキャップを圧入
する作業工程は次の通りである。すなわち、手動治具で
ある下治具へ陰極スリーブを、上治具に陰極基体付きキ
ャップを、それぞれあらかじめバキュームピンセットを
用いてセットし、顕微鏡を覗いて垂直に圧入されること
を確認しながら、それぞれをセットした治具で上下方向
に挟み込み、圧入量を手で加減しながら圧入を行うとい
う手作業によって成り立っている。
【0004】この工程で陰極スリーブと陰極基体付きキ
ャップの垂直度が正確でない場合、これらは傾いた状態
で圧入されて、陰極スリーブおよび陰極基体付きキャッ
プの変形不良を発生する要因となる。また、上記の次工
程においてレーザ溶接によって圧入部を固定するが、陰
極スリーブと陰極基体付きキャップの圧入量が不足して
いる場合、溶接穴空き不良や溶接位置不良が発生してし
まう。逆に、圧入量が過多の場合は、陰極基体面よりも
陰極スリーブ端面が高くなって、さらに次工程での組み
込みおよび移載ミスの要因となってしまう。このように
上記の圧入作業には正確性が求められ、従事する作業者
に高いスキルを要し、生産効率が悪かった。
【0005】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであり、陰極スリーブへの陰極基体付きキャップの
圧入作業を高精度で効率的に行うことが可能な圧入装置
を提供することを目的とする。
【0006】また、本発明の他の目的は、陰極スリーブ
への陰極基体付きキャップの圧入作業を高精度で効率的
に行うことが可能な圧入方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、圧入部材を被圧入部材に圧入する圧入装
置において、前記被圧入部材の全長を測定する測定手段
と、前記被圧入部材に対する前記圧入部材の圧入量を任
意に調整可能な押圧手段と、前記測定手段による測定値
と、前記被圧入部材の全長の値に対する前記圧入部材の
最適な圧入量があらかじめ設定された圧入データとを照
合して前記押圧手段の圧入量を制御し、前記押圧手段に
よって前記被圧入部材が前記圧入部材を正しい圧入角度
により保持可能となるまで仮圧入を行った後、前記圧入
部材を完全に圧入するように制御する制御手段と、を有
することを特徴とする圧入装置が提供される。
【0008】このような圧入装置では、被圧入部材の全
長を測定し、この全長の値ごとに最適な押圧量が記録さ
れた圧入データにしたがって圧入量が制御されるので、
圧入作業を自動的に、かつ高精度で行うことができる。
【0009】また、本発明では、圧入部材を被圧入部材
に圧入する圧入方法において、固定された前記被圧入部
材の全長を測定し、前記圧入部材を保持して前記被圧入
部材の圧入口に配置し、前記被圧入部材に対して正確な
圧入角度を保ちながら前記圧入部材を前記被圧入部材に
押圧し、前記被圧入部材の測定値と、前記被圧入部材の
全長の値に対する前記圧入部材の最適な圧入量があらか
じめ設定された圧入データとを照合して圧入量を制御し
て、前記被圧入部材が前記圧入部材を保持可能となるま
で仮圧入を行い、再び前記圧入部材を前記被圧入部材に
押圧し、前記圧入データを基に前記被圧入部材の全長に
応じて押圧量を制御して、前記圧入部材を前記被圧入部
材に完全に圧入することを特徴とする圧入方法が提供さ
れる。
【0010】このような圧入方法では、被圧入部材の全
長を測定し、この長さごとに最適な押圧量が記録された
圧入データにしたがって圧入量が制御されるので、圧入
作業を自動的に、かつ高精度で行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。本発明の圧入装置では、圧入部材
を被圧入部材に圧入する作業を、測定手段によって被圧
入部材の全長を測定し、圧入部材の圧入角度を正確に保
ちながら、押圧手段によって被圧入部材が圧入部材を保
持可能となる状態まで仮圧入を行い、さらに押圧手段に
よって圧入部材を被圧入部材に完全に圧入するという3
段階の工程によって行う。これらの工程はそれぞれ全長
測定機構部、仮圧入機構部および本圧入機構部において
行われ、被圧入部材は回転あるいは移動可能なインデッ
クステーブルに固定されて、各機構部に順に供給され
る。また、各機構部およびインデックステーブルの動作
等、圧入装置の全般的な制御は制御手段によって行われ
る。この制御手段は、前記被圧入部材の全長の値ごとに
最適な圧入量が記録された圧入データを基に、測定機構
部において測定された被圧入部材の全長に応じて仮圧入
機構部および本圧入機構部における圧入量を制御する。
【0012】本実施の形態では、上記の被圧入部材を陰
極基体付きキャップとし、圧入部材を陰極スリーブとし
た場合について説明する。図1は陰極基体付きキャップ
および陰極スリーブの形状を示す正面図である。
【0013】陰極基体付きキャップ11は、電子放射物
質が含浸された陰極基体11aをレーザ溶接等によって
金属製のキャップ11bに保持させたもので、この陰極
基体付きキャップ11を陰極スリーブ12に圧入して、
含浸型陰極構体を形成する。このような含浸型陰極構体
では通常、陰極スリーブ12の内部にヒータが設けら
れ、このヒータによって加熱された陰極基体11aより
熱電子が放出され、ブラウン管等の電子銃のカソード等
に用いられる。
【0014】次に、図2に陰極スリーブ12の全長を測
定する全長測定機構部の主な構成例を示す。全長測定機
構部20は、陰極スリーブ12を固定するマガジン21
と、マガジン21を上下方向に移動可能に保持するイン
デックステーブル22と、マガジン21を下方より突き
上げて移動させるマガジン突き上げ機構23と、陰極ス
リーブ12の全長を測定し、測定値を出力するマグネス
ケール24によって構成される。インデックステーブル
22は回転可能であり、回転中心からの同一円周上に複
数のマガジン21が設けられ、作業工程ごとに陰極スリ
ーブ12を移載する。
【0015】陰極スリーブ12の全長測定時において、
マガジン21の上部に縦向きに固定された陰極スリーブ
12は、インデックステーブル22によってマガジン突
き上げ機構23とマグネスケール24の間に載置され、
マガジン突き上げ機構23が上昇して上端部がマガジン
21の下端部に接触する。また、図示しないユニット上
下機構によりマグネスケール24は、下端部が陰極スリ
ーブ12の上端部に接触するまで移動される。この状態
からマガジン突き上げ機構23によってマガジン21が
後述する基準位置まで上昇され、この位置で陰極スリー
ブ12の全長がマグネスケール24によって測定され
る。マグネスケール24はコントローラ25によって制
御され、測定値は圧入装置全体の制御を行う制御用シー
ケンサー26に出力される。
【0016】この測定に先だって、全長測定機構部20
を以下のような方法で校正しておくものとする。図3に
マガジン21上部の拡大図を示す。図3(a)は校正の
場合、(b)は測定の場合を示す。
【0017】校正のための長さの基準として、陰極スリ
ーブ12の全長より短いマスターゲージ31を制作す
る。この長さは例えば、陰極スリーブ12の全長につい
ての規格寸法が4.8±0.8mmであるとき、これに
対してマスターゲージ31の寸法を4.65±0.00
5mmとする。
【0018】この校正では、図3(a)のようにマスタ
ーゲージ31をマガジン21の上部に固定し、マガジン
突き上げ機構23を上昇させて上端をマガジン21の下
端部に接触させる。このとき、接触してからさらに0.
5〜1.0mm突き上げることによって、インデックス
テーブル22に保持されたすべてのマガジン21の下端
部が、マガジン突き上げ機構23の上端部に接触して突
き上げられている状態となるようにし、このときのマガ
ジン21の位置を基準位置とする。このようにマガジン
21の基準位置を設定することにより、インデックステ
ーブル22上に複数設けられた各マガジン21の組み立
て精度誤差を吸収することが可能となる。
【0019】この状態において、マグネスケール24を
下降させて下端をマスターゲージ31の上端に接触さ
せ、このときのマグネスケール24による測定値によっ
てコントローラ25の零点オフセット操作を行って、測
定の基準値として記憶する。この後、各動作機構を元の
位置に戻して校正終了となる。
【0020】このような校正によって、陰極スリーブ1
2の全長測定時には図3(b)に示すように、マガジン
21は上記の基準位置まで上昇され、この状態でマグネ
スケール24の測定値と、マスターゲージ31を用いて
測定された基準値との差が検出され、この値が制御用シ
ーケンサー26へデータ転送されることで、圧入装置の
動作プログラム上で陰極スリーブ12の全長が認識され
る。
【0021】次に、図4に仮圧入機構部の主な構成例を
示す。仮圧入機構部40は、図示しないパルス制御モー
タによって駆動されマガジン21を下方から押し上げて
移動させる圧入電動シリンダ41と、マガジン21の上
部および陰極スリーブ12を狭持して陰極基体付きキャ
ップ11を位置規制するチャック42と、チャック42
を上下方向に移動可能に保持するXYフローティング4
3と、陰極基体付きキャップ11を吸着して移載する水
平方向および垂直方向に移動可能な吸着ノズル44およ
びこれを駆動するインダクションモータ45が設けられ
たカムP&P(Picking & Placing)46によって構成
される。圧入電動シリンダ41、チャック42およびカ
ムP&P46の動作は、制御用シーケンサー26によっ
て制御される。
【0022】インデックステーブル22の回転によって
マガジン21が圧入電動シリンダ41の上に載置される
と、陰極基体付きキャップ11の図示しない整列ユニッ
トから、吸着ノズル44の先端に陰極基体付きキャップ
11が吸着され、インダクションモータ45によって吸
着ノズル44の保持部が駆動されて、陰極基体付きキャ
ップ11がマガジン21の上方に移載される。圧入電動
シリンダ41が所定の待機位置まで上昇すると同時に、
吸着ノズル44が下降して、陰極基体付きキャップ11
が陰極スリーブ12の圧入口のごく近傍に配置される。
この状態でチャック42が閉じられ、陰極基体付きキャ
ップ11が正しい圧入角度を保つように位置規制され
る。
【0023】図5に、図4のA矢視による閉止されたチ
ャック42の状態を示す。図5のように陰極スリーブ1
2は、マガジン21の上面のマガジンプレート21aに
設けられたマガジンコマ21bの内部に下部が挿入さ
れ、固定されている。チャック42の可動部であるチャ
ックブロック42aは、内側に陰極スリーブ12の形状
に沿ってこれより大きな円柱状の溝が形成されており、
閉止状態ではチャックブロック42aにより陰極スリー
ブ12が両側から囲まれる状態となる。このとき、チャ
ックブロック42a内側の円柱状溝の下部によってマガ
ジンコマ21bが押さえつけられることによって、チャ
ック42とマガジン21が固定され、チャック21はX
Yフローティング43の支持によってマガジン21の動
きに追従するようになる。
【0024】チャックブロック42aの上面には板状の
チャック爪42bが取り付けられている。チャック爪4
2bには陰極基体付きキャップ11の下部側面の外径に
沿って切り込みが設けられており、チャック42の閉止
状態において、陰極基体付きキャップ11の下部側面の
外径にほぼ接触することで、陰極基体付きキャップ11
が陰極スリーブ12に対して垂直を保つように位置規制
する。このとき、チャックブロック42aがマガジンコ
マ21bをしっかり押さえつけていることによって、陰
極基体付きキャップ11と陰極スリーブ12の中心が正
確に合わせられる。
【0025】この状態から、圧入電動シリンダ41によ
ってマガジン21が上方向に移動され、吸着ノズル44
との間で陰極基体付きキャップ11が陰極スリーブ12
方向に押圧され、圧入される。この間、チャック42は
マガジンコマ21bを挟み込んだままマガジン21に追
従し、チャック爪42bによって陰極基体付きキャップ
11は位置規制状態のままとなって、正確な圧入角度が
保たれる。この圧入は、陰極基体付きキャップ11の下
端部が陰極スリーブ12内に約0.15mm圧入された
状態まで行われ、陰極基体付きキャップ11が外部から
の支持がなくても陰極スリーブ12に圧入された状態を
保って動かない状態となるように制御される。この仮圧
入時の圧入電動シリンダ41のマガジン21上昇動作
は、制御用シーケンサー26のシーケンサープログラム
に格納された後述する圧入データにしたがって、全長測
定機構部20で測定された陰極スリーブ12の全長に応
じた圧入量となるように制御されて行われる。
【0026】この後、吸着ノズル44が陰極基体付きキ
ャップ11を離して上昇し、チャック42が開かれ、圧
入電動シリンダ41が初期位置まで下降して仮圧入機構
部40の動作終了となる。
【0027】次に、図6に本圧入機構部の主な構成例を
示す。本圧入機構部60は、図示しないパルス制御モー
タによって駆動され、マガジン21を下方から押し上げ
て移動させる圧入電動シリンダ61と、陰極基体付きキ
ャップ11に上方より接触する圧入押さえピン62と、
圧入押さえピン62を上下方向に移動可能に保持する押
さえ上下機構63と、圧入押さえピン62の陰極基体付
きキャップ11との接触面に受ける圧力を検出するロー
ドセル64によって構成される。圧入電動シリンダ61
および押さえ上下機構63の動作は制御用シーケンサー
26によって制御される。
【0028】陰極基体付きキャップ11が仮圧入された
陰極スリーブ12が固定されたマガジン21が、インデ
ックステーブル22の回転によって圧入電動シリンダ6
1と圧入押さえピン62との間に配置されると、押さえ
上下機構63の駆動によって圧入押さえピン62が下降
して、陰極基体付きキャップ11のすぐ上方に配置され
る。同時に圧入電動シリンダ61が上昇し、上端がマガ
ジン21の下端部に接触する。このまま圧入電動シリン
ダ61は少しずつ上昇して、陰極基体付きキャップ11
の上端は圧入押さえピン62の下面に接触する。
【0029】さらにマガジン21が上昇し、圧入押さえ
ピン62が自身の位置を保つことによって、陰極スリー
ブ12は陰極基体付きキャップ11側に押圧され、目的
の位置まで完全に圧入される。このとき陰極基体付きキ
ャップ11は、仮圧入機構部40において正しい圧入角
度によってすでに相当量陰極スリーブ12内に圧入され
ていたので、陰極基体付きキャップ11とマガジン21
との間で垂直方向に力を加えられるだけで、垂直な圧入
角度を保ったまま陰極スリーブ12内に圧入されること
になる。
【0030】図7に、図6のB矢視による本圧入が行わ
れた陰極スリーブ12の状態を示す。図7のように、マ
ガジンプレート21aの上昇によって、陰極基体付きキ
ャップ11の上端面は圧入押さえピン62の下端面で垂
直に押圧され、完全に陰極スリーブ12の内部に圧入さ
れている。このような本圧入時の圧入電動シリンダ61
のマガジン21上昇動作は、制御用シーケンサー26の
シーケンサープログラムに格納された後述する圧入デー
タにしたがって、全長測定機構部20で測定された陰極
スリーブ12の全長に応じた圧入量となるように制御さ
れて行われる。
【0031】また、この本圧入作業中にはロードセル6
4によって圧入押さえピン62の下面にかかる圧力が常
に検出され、正常な負荷により圧入されていることが監
視されている。もし、圧入電動シリンダ61の動作動作
異常等によってロードセル64が異常な圧力を検知した
場合は、圧入装置のオペレータ等に音声やLED表示等
によって警告を発し、圧入作業の異常を知らせる。
【0032】次に、圧入電動シリンダ41および61に
よる陰極基体付きキャップ11の圧入量の制御について
説明する。仮圧入機構部40および本圧入機構部60で
は、陰極スリーブ12の全長の値ごとに最適な圧入量が
記録された圧入データを基に、全長測定機構部20にお
いて測定された陰極スリーブ12の全長に応じて圧入量
が制御される。前述したように陰極スリーブ12の全長
は、全長測定機構部20におけるマグネスケール24の
示す測定値と、マスターゲージ31を用いた校正によっ
て事前に測定された基準値との差の値として、制御用シ
ーケンサー26を動作させる動作プログラム上で認識さ
れる。
【0033】表1に仮圧入機構部40に用いられる圧入
データを、また、表2に本圧入機構部60に用いられる
圧入データをそれぞれ示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1および表2の圧入データでは、前述し
たようなマスターゲージ31を用いた測定時と実際の陰
極スリーブ12の測定時との測定値の差の値を、ミリ単
位で小数点以下第1位および第2位の2桁の数値で認識
している。表では、この数値を全長測定値として表して
いる。仮圧入機構部40の圧入電動シリンダ41、およ
び本圧入機構部60の圧入電動シリンダ61は、ともに
パルス制御モータによって駆動される。そこで圧入デー
タでは、全長測定値のとりうる範囲を適当な数値幅ごと
にランクとして分割し、このランクごとにパルス制御モ
ータを駆動する圧入パルス数を設定する。表1では、圧
入電動シリンダ41が基準となる位置でのパルス数をZ
とし、Zとのパルス数の差として圧入パルス数が表され
ている。同様に表2では、圧入電動シリンダ61が基準
となる位置でのパルス数をRとし、Rとのパルス数の差
として圧入パルス数が表されている。
【0037】仮圧入機構部40においては、全長測定機
構部20による陰極スリーブ12の全長測定値82が制
御用シーケンサー26の動作プログラム上でシフトさ
れ、表1のような圧入データにしたがって圧入電動シリ
ンダ41の駆動量が設定され、仮圧入作業が行われる。
また同様に、本圧入機構部60においては、全長測定機
構部20による全長測定値92が制御用シーケンサー2
6の動作プログラム上にシフトされ、表2のような圧入
データにしたがって圧入電動シリンダ61の駆動量が設
定され、本圧入作業が行われる。これによって、仮圧入
および本圧入を自動的に、かつ高精度で行うことがで
き、例えば陰極スリーブ12内に設けられたヒータに陰
極基体付きキャップ11が接触して傷つけることがな
い。
【0038】最後に、図8に全長測定機構部20、仮圧
入機構部40および本圧入機構部60における動作フロ
ーを示す。全長測定機構部20において、陰極スリーブ
12がマガジン21の上部に固定される(S81)。マ
ガジン突き上げ機構23によってマガジン21が所定の
基準位置まで上昇され、また、マグネスケール24が下
降して陰極スリーブ12の上面に接触する。このときの
マグネスケール24の測定値と、事前の校正によって得
た基準値との差が制御用シーケンサー26に送出され、
陰極スリーブ12の全長測定終了となる(S82)。こ
の後、マガジン21が下降し、マグネスケール24が上
昇して陰極スリーブ12から離れたことが確認される
と、制御用シーケンサー26の制御によりインデックス
テーブル22が回転され、マガジン21が仮圧入機構部
40に移動される(S83)。
【0039】マガジン21が圧入電動シリンダ41の上
に移動されると、陰極基体付きキャップ11が吸着ノズ
ル44に吸着されて、陰極スリーブ12のすぐ上に配置
される(S84)。この状態から陰極スリーブ12の両
側にチャック42が配置されて閉じられる(S85)。
チャック42の閉止によって、陰極基体付きキャップ1
1が位置規制される。圧入電動シリンダ41によってマ
ガジン21が上昇され、吸着ノズル44との間で陰極基
体付きキャップ11が陰極スリーブ12側に押圧され
て、圧入される(S86)。このとき、閉止されたチャ
ック42による位置規制のために、陰極基体付きキャッ
プ11の圧入角度が正しく保たれる。また、この圧入で
は、制御用シーケンサー26の制御により、仮圧入用の
圧入データにしたがって、全長測定機構部20により測
定された陰極スリーブ12の全長測定値に応じて、圧入
電動シリンダ41が最適な動作量で駆動される。このよ
うな制御によって陰極基体付きキャップ11が陰極スリ
ーブ12によって保持可能な状態となるまで圧入される
と、吸着ノズル44が離れてチャック42が解放し、圧
入電動シリンダ41が下降して、インデックステーブル
22が回転される(S87)。これによってマガジン2
1は本圧入機構部60に移動される。
【0040】マガジン21が本圧入機構部60の圧入電
動シリンダ61と圧入押さえピン63との間に配置され
ると、圧入押さえピン63が下降されて、その下端面が
陰極基体付きキャップ11の上端面に接触される(S8
8)。そして圧入電動シリンダ61によってマガジン2
1が上昇され、圧入押さえピン63との間で陰極基体付
きキャップ11が陰極スリーブ12側に押圧される(S
89)。陰極基体付きキャップ11は仮圧入においてす
でに正しい圧入角度が保たれており、ここでの垂直方向
の押圧により陰極基体付きキャップ11は陰極スリーブ
12内に完全に圧入される。また、この圧入では、制御
用シーケンサー26の制御により、本圧入用の圧入デー
タにしたがって、全長測定機構部20により測定された
陰極スリーブ12の全長測定値に応じて、圧入電動シリ
ンダ61が最適な動作量で駆動される。
【0041】圧入電動シリンダ61によってマガジン2
1が所定の位置まで移動されたことが確認されると、圧
入押さえピン62が上昇し、圧入電動シリンダ61が下
降して、本圧入機構部60の動作終了となる(S9
0)。この後、次工程により陰極基体付きキャップ11
と陰極スリーブ12との重なる部分がレーザ溶接され
て、圧入作業が完了する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧入装置
では、被圧入部材の全長を測定し、この全長の値ごとに
最適な押圧量が記録された圧入データにしたがって圧入
量が制御されるので、圧入作業を自動的に、かつ高精度
で行うことができる。
【0043】また、本発明の圧入方法では、被圧入部材
の全長を測定し、この長さごとに最適な押圧量が記録さ
れた圧入データにしたがって圧入量が制御されるので、
圧入作業を自動的に、かつ高精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】陰極基体付きキャップおよび陰極スリーブの形
状を示す正面図である。
【図2】全長測定機構部の主な構成例を示す図である。
【図3】マガジン上部の拡大図であり、(a)は校正の
場合、(b)は測定の場合を示す。
【図4】仮圧入機構部の主な構成例を示す図である。
【図5】図4のA矢視による閉止されたチャックの状態
を示す図である。
【図6】本圧入機構部の主な構成例を示す図である。
【図7】図6のB矢視による本圧入が行われた陰極スリ
ーブの状態を示す図である。
【図8】全長測定機構部、仮圧入機構部および本圧入機
構部における動作フローを示す図である。
【符号の説明】
11……陰極基体付きキャップ、12……陰極スリー
ブ、20……全長測定機構部、21……マガジン、22
……インデックステーブル、23……マガジン突き上げ
機構、24……マグネスケール、25……コントロー
ラ、26……制御用シーケンサー、40……仮圧入機構
部、41……圧入電動シリンダ、42……チャック、4
3……XYフローティング、44……吸着ノズル、45
……インダクションモータ、46……カムP&P、60
……本圧入機構部、61……圧入電動シリンダ、62…
…圧入押さえピン、63……押さえ上下機構、64……
ロードセル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧入部材を被圧入部材に圧入する圧入装
    置において、 前記被圧入部材の全長を測定する測定手段と、 前記被圧入部材に対する前記圧入部材の圧入量を任意に
    調整可能な押圧手段と、 前記測定手段による測定値と、前記被圧入部材の全長の
    値に対する前記圧入部材の最適な圧入量があらかじめ設
    定された圧入データとを照合して前記押圧手段の圧入量
    を制御し、前記押圧手段によって前記被圧入部材が前記
    圧入部材を正しい圧入角度により保持可能となるまで仮
    圧入を行った後、前記圧入部材を完全に圧入するように
    制御する制御手段と、を有することを特徴とする圧入装
    置。
  2. 【請求項2】 前記圧入部材は電子放射物質を含浸させ
    た陰極基体を金属製キャップで保持した陰極基体付きキ
    ャップであり、前記被圧入部材は陰極スリーブであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧入装置。
  3. 【請求項3】 前記仮圧入の際、前記被圧入部材を固定
    する固定手段の一部に固着し、前記圧入角度を正確に保
    つよう前記圧入部材を位置規制する位置規制手段を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の圧入装置。
  4. 【請求項4】 前記固定手段を移動可能とし、前記押圧
    手段は位置保持された前記圧入部材側に前記固定手段を
    移動することによって圧入を行うことを特徴とする請求
    項1記載の圧入装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は基準の長さを有するマス
    ターゲージを用いて校正され、前記制御手段は前記被圧
    入部材の全長を前記マスターゲージとの差の値によって
    認識することを特徴とする請求項1記載の圧入装置。
  6. 【請求項6】 圧入時に前記圧入部材の受ける圧力を監
    視し、異常な圧力が検知された場合に警告を発する警告
    手段を有することを特徴とする請求項1記載の圧入装
    置。
  7. 【請求項7】 圧入部材を被圧入部材に圧入する圧入方
    法において、 固定された前記被圧入部材の全長を測定し、 前記圧入部材を保持して前記被圧入部材の圧入口に配置
    し、 前記被圧入部材に対して正確な圧入角度を保ちながら前
    記圧入部材を前記被圧入部材に押圧し、前記被圧入部材
    の測定値と、前記被圧入部材の全長の値に対する前記圧
    入部材の最適な圧入量があらかじめ設定された圧入デー
    タとを照合して圧入量を制御して、前記被圧入部材が前
    記圧入部材を保持可能となるまで仮圧入を行い、 再び前記圧入部材を前記被圧入部材に押圧し、前記圧入
    データを基に前記被圧入部材の全長に応じて押圧量を制
    御して、前記圧入部材を前記被圧入部材に完全に圧入す
    ることを特徴とする圧入方法。
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