JP2001309541A - 絶縁電線の防水処理構造 - Google Patents

絶縁電線の防水処理構造

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JP2001309541A
JP2001309541A JP2000120305A JP2000120305A JP2001309541A JP 2001309541 A JP2001309541 A JP 2001309541A JP 2000120305 A JP2000120305 A JP 2000120305A JP 2000120305 A JP2000120305 A JP 2000120305A JP 2001309541 A JP2001309541 A JP 2001309541A
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branch line
viscosity
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JP2000120305A
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Shinichi Sugiyama
真一 杉山
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に架空高圧配電線における本線と分岐線と
の分岐個所を雨水から保護する防水処理作業を簡易に行
い、所要の水密性を確保して応力腐食による断線防止に
有効な絶縁電線の防水処理構造を提供する。 【解決手段】 ともに絶縁電線である本線10と分岐線
12の導体11,13同士をスリーブ14で接続した導
体接続部を、粘度10〜700P(ポアズ)の範囲で噴
霧塗布または刷毛塗りが可能な流動性を有するシリコン
ゴム製シール材15で塗布する。したがって、従来の防
水コンパウンドを充填する作業のように熟練を要さず、
簡易な塗布作業で導体接続部の水密性を確保できる。導
体接続部をそのようにして防水処理しているから、保護
カバー20としては、本線10および分岐線12が出入
りする両端の電線挿通口22,23においてシールテー
プ30,31を巻き締めするだけである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に架空高圧配電
線などの本線から高圧引下げ線などが分岐する分岐部を
雨水から保護する防水処理構造に関する。
【0002】
【従来の技術】架空高圧配電線の場合、その引留点と
か、他の架空高圧配電線や高圧引下げ線との分岐個所に
おいて雨水による弊害を防止するべく防水処理が施され
る。
【0003】分岐個所では、配電線本線と分岐線の双方
の絶縁被覆を剥離して導体を露出させ、その導体同士を
端子金具などで束ねてつなぎ、その端子金具を外側から
包覆するように絶縁性の保護カバー内に収容して分岐個
所全域の保護を図っている。
【0004】保護カバーは、その両端に本線と分岐線の
出入り用挿通口を有するので、この電線挿通口から雨水
が浸入するのを防ぐとともに、端子金具と保護カバーと
の隙間からの雨水浸入を防ぐために所要の防水処理が施
される。そうした防水処理によって、本線と分岐線の導
体接続部に雨水が付着して応力腐食を生じ、断線に至る
といった事故を防止している。
【0005】従来、防水処理として慣用的に行われてき
たテーピングについては、テープの経時劣化が進行する
と粘着力が低下するため、長期にわたって所要の防水性
を維持することはむずかしい。また、従来、テーピング
処理に代わる他の防水処理技術として、たとえば特開平
5−146045号公報に記載の電線分岐接続部があ
る。これを図2で概略的に説明する。
【0006】架空絶縁電線の本線1から分岐線2が分岐
する部分では双方の絶縁被覆を剥離して導体3,4を露
出させている。この双方の導体3,4を集結して束ねた
上から分岐スリーブ5で圧縮結合して導体接続部6を形
成している。導体接続部6を含む前後の分岐個所領域は
半割形の絶縁カバー7で包覆して保護され、そうした絶
縁カバー7の図中斜線部で示す判割り面に防水コンパウ
ンド8が充填されている。また、絶縁カバー7の本線1
と分岐線2の出入り口である電線挿通部7a,7b,7
cにおいてもかかる防水コンパウンド8が充填され、雨
水の浸入を防いで水密性を維持している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来例
として示された図2の公報記載の防水処理構造にあって
は、次の問題点がある。
【0008】絶縁カバー7では、防水性確保のためにそ
のカバー半割り面に防水コンパウンド8を一様かつ隈無
く充填している。そのため、充填作業に熟練度や手間を
要する。また、分岐スリーブ5を用いて導体接続部6を
形成するが、その形成作業が面倒であるほか、絶縁カバ
ー7が独特の形状となっているために、従来から用いて
きた汎用タイプの絶縁カバーを利用できず、経済的にも
不利である。
【0009】したがって、本発明の主たる目的は、特に
架空高圧配電線における本線と分岐線との分岐個所を雨
水から保護する防水処理作業を簡易に行い、所要の水密
性を確保して応力腐食による断線防止に有効な絶縁電線
の防水処理構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる請求項1に記載の絶縁電線の防水処
理構造は、ともに絶縁電線である本線10から分岐線1
2が分岐する部分のそれぞれ導体11,13同士を接続
部材14で接続することによって導体接続部が形成さ
れ、この導体接続部の上から流動性を有するシリコンゴ
ム製のシール材15を塗布して被覆し、その外側から絶
縁性の保護カバー20で覆って収容してなっており、さ
らに、保護カバー20の一端側に設けた電線挿通口22
から本線10と分岐線12が揃って入る部分、および他
端側に設けた電線挿通口23から本線10だけが入る部
分をそれぞれシールテープ30,31で巻き締めして封
止してなっていることを特徴とする。
【0011】以上の構成により、本線10と分岐線12
の導体11,13同士を接続した導体接続部を、流動性
のシリコンゴム製シール材15で塗布するだけで、従来
の防水コンパウンドを充填する作業のように熟練を要さ
ず、簡易な塗布作業で導体接続部の水密性を確保でき
る。導体接続部をそのようにして防水処理しているか
ら、保護カバー20としては、本線10および分岐線1
2が出入りする両端の電線挿通口22,23においてシ
ールテープ30,31を巻き締めするだけで済む。
【0012】また、請求項2に記載の絶縁電線の防水処
理構造は、前記シール材15が、粘度10〜700P
(ポアズ)の範囲で噴霧塗布または刷毛塗りが可能なシ
リコンゴムであることを特徴とする。
【0013】以上から、シール材15として用いられる
シリコンゴムの粘度が10Pを下回ると、粘度が低すぎ
るために導体接続部の表面にたとえば刷毛塗りしても付
着しにくい。また、シリコンゴムの粘度が700Pを越
えると、たとえば1000Pのシリコンゴムでは粘度が
高すぎて、この場合も導体接続部の表面に付着しづら
く、いずれの場合も導体接続部に対して十分な水密性が
確保できない。それに対して、粘度10〜700Pのシ
リコンゴムは適度な流動性と、耐熱性,耐寒性,耐湿性
そして接着性や硬化性を有し、また機械的性質および電
気特性にも優れ、導体接続部に対して刷毛塗りなどする
だけで所要の水密性を確保できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる絶縁電線の
防水処理構造の実施の形態について、図面を参照して詳
細に説明する。
【0015】図1は、本実施の形態の構造を示す部分断
面による側面図である。いずれも絶縁電線であるこの場
合たとえば架空高圧配電線の本線10からたとえば高圧
引下げ線などの分岐線12が分岐し、その分岐個所の領
域を絶縁性の保護カバー20で被覆保護して雨水などに
対し防水処理を施してなっている。
【0016】分岐個所では、本線10と分岐線12のそ
れぞれ一部の絶縁被覆を皮剥ぎして導体11,13を露
出させており、双方の導体11,13を集束して端子金
具または図示のごとき本発明でいう接続部材であるスリ
ーブ14でかしめまたは圧縮締めすることにより、両導
体11,13を接続してなっている。
【0017】また、スリーブ14で接続された両導体1
1,13の導体接続部は、本発明構造の要旨として、シ
リコンゴムによるシール材15をスプレー塗布、あるい
は刷毛や布などで塗りつけて被覆されている。塗布領域
は、図中符号16で示すように、スリーブ14とこの両
側に露出した部分の両導体11,13とはもとより、絶
縁被覆の剥離部分の根元を含む電線端部にわたる領域で
ある。
【0018】そうした刷毛塗りなど可能となるシール材
15には流動性を有するシリコンゴムが使用され、その
シリコンゴムには耐熱性,耐寒性,耐湿性,接着性,硬
化性、そして諸々の機械特性や電気特性を備えたものが
選定される。
【0019】シリコンゴムの実施例として、粘度がcg
s単位(P;ポアズ)でいう5P,10P,250P,
700P,1000Pの5つの種類のものを用意し、各
サンプルに対してヒートサイクル試験を行った。ヒート
サイクルの試験条件は、加熱温度90℃の状態を8時間
保持し、16時間を経過して加熱をオフにした。
【0020】ヒートサイクル試験後、それら各実施例の
シリコンゴムを保護カバー20内に収容前の段階の分岐
個所における塗布領域16に塗布して付着させ、漏水試
験を試みて塗布領域16での両導体11,13に水滴が
浸透しているか否かを観察した。
【0021】(1)粘度10Pの実施例のシリコンゴム
の場合、塗布領域16における特に両導体11,13の
いずれにも漏水は見いだせなかった。しかし、粘度が1
0Pを下回ると、粘度が低すぎるために導体11,13
の表面に塗布しても付着しづらく、同条件でヒートサイ
クル試験を繰り返したところ、やがて漏水が生じた。
【0022】(2)粘度10〜700Pの実施例のシリ
コンゴムの場合、塗布領域16における特に両導体1
1,13のいずれにも漏水は見いだせなかった。しか
し、粘度が700Pを越えると、たとえば粘度1000
Pの実施例のシリコンゴムの場合、粘度が高すぎて導体
11,13の表面に塗布しても付着しづらく、同条件で
ヒートサイクル試験を繰り返したところ、やがて漏水が
生じた。
【0023】次表は、以上の結果を簡易に評価したもの
である。なお、表中の符号○は漏水無し、符号×は有り
をそれぞれ表している。
【0024】
【表1】 すなわち、本発明にかかる実施の形態として使用される
シリコンゴムは粘度10〜700Pの範囲のものが好ま
しく、そうした特性を有するシリコンゴムの市販製品に
は、電気・電子機器専用の接着剤としてたとえば東レ・
ダウコーニング・シリコーンSE9184RTV,SE
9185RTV,SE9186LRTV,SE9187
LRTV,SE9188RTV,SE9189LRTV
がある。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる請
求項1に記載の絶縁電線の防水処理構造は、特に架空高
圧配電線における本線と分岐線の導体同士を接続した導
体接続部を、流動性のシリコンゴム製シール材で塗布す
るだけで、従来の防水コンパウンドを充填する作業のよ
うに熟練を要さず、簡易な塗布作業で導体接続部の水密
性を確保できる。導体接続部をそのようにして防水処理
しているから、保護カバーとしては、本線および分岐線
が出入りする両端の電線挿通口においてシールテープを
巻き締めするだけで済むので、防水処理にかかる作業を
簡易かつ軽減できる利点がある。
【0026】また、請求項2に記載の絶縁電線の防水処
理構造は、シール材に用いられるシリコンゴムの粘度が
10Pを下回ると、粘度が低すぎるために導体接続部の
表面にたとえば刷毛塗りしても付着しにくい。また、シ
リコンゴムの粘度が700Pを越えると、たとえば10
00Pのシリコンゴムでは粘度が高すぎて、この場合も
導体接続部の表面に付着しづらく、いずれの場合も導体
接続部に対して十分な水密性が確保できない。それに対
して、粘度10〜700Pのシリコンゴムは適度な流動
性と、耐熱性,耐寒性,耐湿性そして接着性や硬化性を
有し、また機械的性質および電気特性にも優れ、導体接
続部に対して刷毛塗りなどするだけで所要の水密性を確
保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる絶縁電線の防水処理構造の実施
の形態を示す部分断面による側面図である。
【図2】従来例の防水処理構造の内部を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
10 架空高圧配電線の本線 11 導体 12 分岐線 13 導体 14 スリーブ 15 シール材 16 塗布領域 20 絶縁性の保護カバー 21 カバー本体 22,23 電線挿通口 30,31 シールテープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ともに絶縁電線である本線から分岐線が
    分岐する部分のそれぞれ導体同士を接続部材で接続する
    ことによって導体接続部が形成され、この導体接続部の
    上から流動性を有するシリコンゴム製のシール材を塗布
    して被覆し、その外側から絶縁性の保護カバーで覆って
    収容してなっており、さらに、保護カバーの一端側に設
    けた電線挿通口から本線と分岐線が揃って入る部分、お
    よび他端側に設けた電線挿通口から本線だけが入る部分
    をそれぞれシールテープで巻き締めして封止してなって
    いることを特徴とする絶縁電線の防水処理構造。
  2. 【請求項2】 前記シール材が、粘度10〜700P
    (ポアズ)の範囲で噴霧塗布または刷毛塗りが可能なシ
    リコンゴムであることを特徴とする請求項1に記載の絶
    縁電線の防水処理構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106911019A (zh) * 2017-04-25 2017-06-30 林溶钢 带封闭绝缘罩的配变预制连接线
JP2020182356A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 昭和電線ケーブルシステム株式会社 電力ケーブルの分岐接続部
JP2020205727A (ja) * 2019-06-19 2020-12-24 矢崎エナジーシステム株式会社 ジョイントボックス

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JP7301618B2 (ja) 2019-06-19 2023-07-03 矢崎エナジーシステム株式会社 ジョイントボックス

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