JP2001307965A - 電気二重層キャパシタ及びその製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタ及びその製造方法

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JP2001307965A
JP2001307965A JP2000110988A JP2000110988A JP2001307965A JP 2001307965 A JP2001307965 A JP 2001307965A JP 2000110988 A JP2000110988 A JP 2000110988A JP 2000110988 A JP2000110988 A JP 2000110988A JP 2001307965 A JP2001307965 A JP 2001307965A
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JP2000110988A
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Seitetsu Boku
成 哲 朴
Eiko Kin
栄 浩 金
Yoko Tei
容 鎬 鄭
Zenukku Kin
善 ▲うっく▼ 金
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Ness Co Ltd
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Ness Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極密度を向上させると同時に抵抗を低下さ
せることができる電気二重層キャパシタ及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 ブタジエン−スチレンとカルボキシメチ
ルセルロースとを混合し、または、これにポリテトラフ
ルオロエチレンを混合してバインダーを形成した後、活
性炭粉末、導電性材料および前記バインダーを混合して
混合物を形成し、前記混合物を集電体にコーティングし
て電極を形成する。多糖系または弗素系のポリマーにブ
タジエン系の一種であるブタジエン−スチレン系の共重
合体を混合したバインダー系を使用することにより電極
密度を20%以上増加させることができると同時にその
抵抗を50%程度に低下させることができる。従って、
このような電極を有する電気二重層キャパシタの性能を
大きく向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気二重層キャパシ
タ(EDLC)及びその製造方法に関するものであり、
より詳しくは、電極の物理的な特性を向上させると同時
に抵抗を下げることができる電気二重層キャパシタ及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的にキャパシタは、静電キャパシ
タ、電解キャパシタ及び電気化学キャパシタに大きく分
類することができる。
【0003】静電キャパシタとしてはセラミックキャパ
シタ、ガラスキャパシタ及び雲母キャパシタなどがあ
り、大部分が約1.0〜10μF程度の静電容量を有す
る。電解キャパシタとしてはアルミニウム電解キャパシ
タまたはタンタル電解キャパシタなどが知れており、電
解キャパシタは静電キャパシタの約100倍程度の静電
容量を有することができる。
【0004】スーパーキャパシタと言われる電気化学キ
ャパシタとしては電気二重層キャパシタ及び金属酸化物
の疑似キャパシタなどが開発されており、これらは約1
mF〜3000Fの高い静電容量を有する。
【0005】前記電気二重層キャパシタにおいては、一
般的に粉末の形態の活性炭を導電性材料であるカーボン
ブラックと混合した後、これらを集電体の上に付着させ
て電極として使用し、このような過程で活性炭、導電性
材料および集電体の間の結合のためにバインダーを添加
する。このようなバインダーとしては多糖系と弗素系の
バインダーが一般的に広く使用されている。
【0006】また、前記バインダーは、バインダーを溶
解させる溶媒により水溶性バインダーと有機バインダー
に分けられ、これにより電極を製作する工程も異なる。
【0007】前記水溶性バインダーを使用する方法が日
本特許公開第04−65814号に開示されている。前
記方法によれば、セルロース系の水溶性バインダーを使
用して導電性基板に活性炭をコーティングして電気二重
層キャパシタの電極を形成する。
【0008】更に、多糖系のバインダーを水溶性バイン
ダーとして使用する方法が米国特許第5,150,28
3号に開示されている。
【0009】一方、電気二重層キャパシタの製造におい
ては、現在まで炭素繊維または活性炭に金属の集電体を
形成して分極性の電極を製作する方法、炭素ペーストを
伝導性のゴムまたは金属の集電体に圧着する方法、及び
活性炭粉末を含有するスラリーを金属の集電体に塗布す
る方法などが開発されてきた。
【0010】前記スラリーを集電体上に塗布する方法に
おいては、バインダーとしてセルロース系のカルボキシ
メチルセルロース(CMC)が主に利用されているが、
従来のカルボキシメチルセルロースは非常に高い硬度を
有するので作業が容易ではなく、これを使用して製造さ
れた電極の抵抗も大きなものであった。
【0011】また、弗素系のバインダーであるポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)を利用して押出成形で
電極を製作する方法が米国特許第5,682,288号
に開示されている。前記ポリテトラフルオロエチレンは
前記カルボキシメチルセルロースより優れた性質を有す
るが、ペースト工程のみにより作業が可能であるので電
極の厚さを減らすことが相当困難であった。
【0012】一方、従来利用されてきた電気二重層キャ
パシタの電極の製造方法のうち、炭素繊維または活性炭
繊維を使用する方法においては、電極抵抗とキャパシタ
の内部抵抗とが小さいという長所を有するが、電極の充
電密度が約0.3g/cm3以下と非常に低いので、高
エネルギー密度のキャパシタを作ることにかなりの困難
が生じる。
【0013】また、炭素ペーストを使用する方法では、
電極の充電密度を約0.9g/cm 3以上に高めること
ができ、エネルギー密度を向上させることができるが、
電極の内部抵抗が大きくなり高出力用のキャパシタとし
て利用することが容易ではないという問題がある。な
お、これとともに、電極密度を高める工程としてプレッ
シング工程が利用されるが、多糖のような硬質のバイン
ダーはこのようなプレッシング工程に適用しにくい。
【0014】従って、前記プレッシング工程に適用可能
なバインダーを選択することもキャパシタの電極の特性
向上においては重要な要因になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はブタジエン系の共重合体を多糖系または弗素系のポリ
マーと混合したバインダーを使用して電極密度を向上さ
せると同時に抵抗を下げることができる電気二重層キャ
パシタ及びその製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的を
達成するために、本発明はi)活性炭粉末と、ii)導電
性材料と、iii)前記活性炭粉末と前記導電性材料とを
集電体の上に付着するためのブタジエン系の共重合体お
よび多糖系のポリマーからなるバインダーとを具備する
電極を有することを特徴とする電気二重層キャパシタを
提供する。
【0017】また、上述した本発明の目的を達成するた
めに、本発明はa)ブタジエン系の共重合体と多糖系の
ポリマーとを混合してバインダーを形成する工程と、
b)活性炭粉末、導電性材料および前記バインダーを混
合して混合物を形成する工程と、c)前記混合物を集電
体にコーティングして電極を形成する工程とを有する電
気二重層キャパシタの製造方法を提供する。
【0018】本発明によれば、電気二重層キャパシタの
製造方法において、活性炭粉末と導電性材料を集電体上
に付着するためのバインダーとして、ブタジエン系の共
重合体および多糖系のポリマーからなるバインダーを使
用することにより電極密度を増加させると同時にその抵
抗を下げることができる。従って、このような電極を有
する電気二重層キャパシタの性能を大きく向上させるこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】活性炭粉末と導電性材料とを集電体上に付
着するための本発明によるバインダーはブタジエン系の
共重合体と多糖系のポリマーとを混合して形成される。
【0021】本発明に使用される前記ブタジエン系の共
重合体としてはブタジエン−スチレンを使用することが
好ましく、前記多糖系のポリマーとしてはカルボキシメ
チルセルロースを使用することが好ましい。
【0022】前記ブタジエン−スチレンの含量は電極の
総量に対して約1〜6重量%であることが望ましく、前
記カルボキシメチルセルロースの含量は前記電極の総量
に対して約1〜6重量%であることが望ましい。
【0023】前記ブタジエン−スチレンの含量が1重量
%以下である場合には、電極活物質間の結着特性が悪く
なって微細な炭素粒子が電極から脱落するようになり、
これを利用してキャパシタを形成すると漏洩電流の一つ
の原因になり、製造工程にも良くない影響を及ぼすよう
になる。また、前記ブタジエン−スチレンの含量が6重
量%を超過する場合には抵抗が増加して電極として使用
することが不適当である。
【0024】前記カルボキシメチルセルロースの含量が
1重量%以下であると、コーティング作業の工程に適合
したスラリーが得られにくく、前記カルボキシメチルセ
ルロースの含量が6重量%を超過する場合には電極が破
壊されやすい性質を有し、抵抗が大きくなり、ロールプ
レッシング工程を行いにくい。
【0025】前記バインダーは、活性炭粉末および導電
性材料とともに混合される。本発明に使用される前記活
性炭粉末としては、フェノール樹脂を出発物質とする、
粒子の大きさが平均で10μm程度の活性炭粉末などが
使用され、前記導電性材料としてはカーボンブラックま
たはアセチレンブラックなどが使用される。
【0026】前記活性炭粉末と前記導電性材料との混合
比率は約5:1程度であることが好ましい。
【0027】前記物質を混合する方法としては、スラリ
ーを調製するために前記バインダーを水やNMP(N−
メチルピロリドン)のような溶媒に溶かした後、電極の
構成成分をともに混合する通常の混合工程が使用され、
本発明では主に常温でのボールミキシング工程が使用さ
れる。
【0028】上述したように前記物質を混合した後に、
製造されたスラリーを集電体にコーティングして電極を
製造する。
【0029】また、本発明の他の好ましい実施例による
と、前記バインダーは、前記ブタジエン系の共重合体お
よび前記多糖系のポリマーに弗素系のポリマーをさらに
混合して調製することができる。
【0030】前記弗素系のポリマーとしてはポリテトラ
フルオロエチレンが使用され、前記ポリテトラフルオロ
エチレンの含量は電極の総量に対して約1〜6重量%で
あることが好ましい。
【0031】従って、前記バインダーは前記電極の総量
に対してブタジエン−スチレン1〜6重量%、前記カル
ボキシメチルセルロース1〜6重量%、及び前記ポリテ
トラフルオロエチレン1〜6重量%を含む。
【0032】前記ポリテトラフルオロエチレンの含量が
前記範囲を外れた場合にはコーティング作業の工程に適
合するスラリーが得られにくい。
【0033】また、前記のように弗素系のポリマーをさ
らに混合してバインダーを形成する場合には前記バイン
ダーを前記集電体にコーティングした後、前記混合物を
プレッシングする工程をさらに行う。
【0034】一般的に、前記ブタジエン系のバインダー
はキャパシタの電極活物質間の結着力に優れているの
で、製作された電極の表面を均一にし、後のキャパシタ
の製造工程を容易にすることができるが、電極密度の増
加とバインダーの使用量の最適化、キャパシタの抵抗の
調節などを目的として、多糖系または弗素系の他のバイ
ンダーを混合して使用することが電極の物性の向上をた
めに必要である。
【0035】本発明によると、ブタジエン系の共重合体
と多糖系のポリマーとを混合したバインダー系を電気二
重層キャパシタに適用することによりキャパシタの抵抗
を下げることができ、バインダーの使用量を減少させる
ことができるので、これによりキャパシタの静電容量を
増加させることができる。また、ブタジエン系の共重合
体と多糖系のポリマーとを混合した混合バインダー系に
弗素系のポリマーであるポリテトラフルオロエチレンを
添加する場合、集電体上で活性炭、導電性材料、及びバ
インダーからなる混合物のプレッシング工程が行えるの
で、キャパシタの電極密度を著しく向上させることがで
きると同時に電極の抵抗を下げることができる。
【0036】また、従来は多糖系または弗素系のバイン
ダーを使用し、所定の電極の機械的強度や結着力など
は、電極全体に対してバインダーを約10重量%以上添
加しなければ達成することができなかったが、本発明に
よるとブタジエン系の一種であるブタジエン−スチレン
のバインダーを使用する場合には5重量%以下の比率で
バインダーを添加しても所定の機械的強度と結着力とを
有することができる。すなわち、このようなブタジエン
−スチレンのバインダーを使用すると、添加されるバイ
ンダー量を1/2以下に減らしても充分な結着力が得ら
れる。
【0037】一方、活性炭は広い比表面積を有するの
で、他種の電極活物質に比べて要求されるバインダー量
がより多い。しかしながら、本発明によるブタジエン−
スチレンのバインダーは結着力に非常に優れているの
で、従来のバインダーに比べて十分に大きな結着力を有
し、これにより活物質の使用量を増加できるので、キャ
パシタの容量が増加する効果も同時に期待できる。
【0038】また、従来の多糖系または弗素系のバイン
ダーを使用して電極を製造する場合には電極密度を高め
るためのプレッシング工程を行いにくいので、炭素類に
より得られる電極密度が一般的に約0.35〜0.5g
/ccの値になる。更に、これに続いて電極密度を高め
る別の工程を行っても電極表面の変化や結着力の減少な
どにより電極密度を高める効果がそれほど顕著ではな
い。特に、電気二重層キャパシタの場合、電極が電解液
により含浸された状態を維持するので、電極の体積が大
きくなって電極の一部が剥離する現象が生じる。このよ
うな現象はブタジエン−スチレンのバインダーのみを利
用する場合にも発生し、これにより密度を大きくするこ
とが不可能になる。
【0039】しかし、本発明により多糖系および弗素系
のポリテトラフルオロエチレンを前記ブタジエン−スチ
レンに混合してバインダーとして使用する場合には、前
述した現象が発生しないので、プレッシング工程を行う
ことにより電極密度を向上させることができる。
【0040】すなわち、本発明によると、多糖系である
カルボキシメチルセルロース、弗素系のポリテトラフル
オロエチレン、及びブタジエン−スチレンを混合して形
成されたバインダーを使用することにより、キャパシタ
の電極密度が0.6〜1.0g/ccに増大し、同時に
その抵抗は50%以上低下し、これによる体積当りの容
量の増加は20%以上になる。従って、キャパシタの電
極密度が20%以上増大すると同時に抵抗が50%以上
低下するだけでなく、同じ体積で得られる容量が大きく
なる効果を得ることができる。
【0041】一般的に、プレッシング工程は高温で加圧
して行うことが効果的であるが、温度が高い時にはバイ
ンダーの物性が変化してバインダーによる結合状態が変
化する可能性が高く、これによりプレッシング工程が困
難になると考えられる。しかし、本発明のように温度安
定性に優れたポリテトラフルオロエチレンのような弗素
系のバインダーを添加すると、プレッシング工程中でも
結合状態が維持され、電極密度が増加するので、結果的
に電極の物性を向上させることができる。
【0042】以下、本発明の好ましい実施例により電気
二重層キャパシタ及びその製造方法を詳しく説明する
が、本発明が下記の実施例により制限または限定される
ものではない。
【0043】第1実施例 先ず、電極に対して多糖系のカルボキシメチルセルロー
ス(以下、CMC)としてナトリウムカルボキシメチル
セルロース(Aldrichの製品)とブタジエン−ス
チレン系の共重合体(以下、BS)としてBM−400
H(日本ゼオンの製品)とを混合したバインダーを利用
して、活性炭粉末、導電性材料であるカーボンブラック
及び前記バインダーを均一に混合して混合体を形成した
後、前記混合体を集電体上に塗布し、カンマロールコー
タ(comma roll coater)を使用して
150℃の温度でプレッシング工程を行ってキャパシタ
の電極を製造した。
【0044】下記表1は二つの物質の夫々の組成による
性能の結果である。活性炭粉末と導電性材料であるカー
ボンブラックは同じ組成でともに混合した。これにより
バインダーの組成の差を電極密度と電極の等価抵抗とを
中心として比較した。
【0045】下記表1で、各々の成分の含量(重量%)
は電極の総量に対する含量を示している。
【0046】
【表1】
【0047】前記表1によると、バインダーの組成比が
大きくなるほど抵抗が大きくなり、密度はわずかに増加
することがわかる。そして、電極そのものの物性は、バ
インダーがブタジエン−スチレンの共重合体を多く含め
ば含むほど電極活物質の結着特性が優れ、粉末が電極か
ら分離されないことが観察できる。ところが、これによ
り抵抗が大きく増加する。そしてこれは、バインダーと
してカルボキシメチルセルロースだけを10重量%程度
添加した場合に比べて、プレッシング工程を使用して電
極を製造することがより有利であった。
【0048】しかし、ブタジエン−スチレン系の共重合
体とセルロース系のバインダーだけでは後の電極密度を
高める工程による効果は大きくない反面、電極が集電体
から剥離する現象が現れる。
【0049】第2実施例 電極に対してカルボキシメチルセルロースとしてナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース(Aldrichの製
品)2重量%とブタジエン−スチレン系の共重合体(以
下、BS)としてBM−400H(日本ゼオンの製品)
2重量%に弗素系の一種であるポリテトラフルオロエチ
レンとしてD−1(ダイキンの製品)を各々2重量%、
4重量%、6重量%ずつ混合してバインダーを製造した
後、上述した実施例1の工程に従って電極を製造した。
その結果は下記表2のようであった。そして、ブタジエ
ン−スチレンの量を増加させた場合の効果も同時に比較
した。
【0050】下記表2で各成分の含量(重量%)は電極
の総量に対する含量を示している。
【0051】
【表2】
【0052】弗素系の一種であるポリテトラフルオロエ
チレンを添加した場合、実施例1とは異なり、電極密度
を高める工程が可能になる。バインダー量が多くなるに
つれて、プレッシング後の電極密度が高くなることが観
察される。そして、ポリテトラフルオロエチレンの添加
に従って電極密度の増加が観察されることを考慮する
と、ポリテトラフルオロエチレンの添加が電極密度の向
上に重要な役割を果たすことがわかる。
【0053】組成5または組成6の場合、抵抗は小さい
がバインダー量が少なく、組成7または組成8に比べ
て、電極の表面状態がより平坦ではなくなる。
【0054】第3実施例 先ず、カルボキシメチルセルロースとしてナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース(Aldrichの製品)と
ブタジエン−スチレンとしてBM−400H(日本ゼオ
ンの製品)とを夫々電極に対して4重量%および4重量
%を混合した後、ここにポリテトラフルオロエチレンと
してD−1(ダイキンの製品)を各々2重量%、4重量
%および6重量%添加してバインダーを製造した後、上
述した工程に従って電極を製造した。下記表3で各成分
の含量(重量%)は電極の総量に対する含量を示してい
る。
【0055】
【表3】
【0056】バインダー量が増加するにつれて電極密度
が前記実施例2の場合よりさらに大きくなることがわか
る。これはバインダー量の増加による電極密度の向上と
これによる抵抗の低下が原因であることがわかる。実施
例3による種々の組成を実施例1の組成1ないし組成4
と比べると、抵抗が大きく低下することが確認できる。
これはポリテトラフルオロエチレンの添加により、後の
密度を高めるプレッシング工程が大きな役割を果たした
ことを意味する。
【0057】本実施例の組成10に従って製造された電
極を有する電気二重層キャパシタを製造した後、製造さ
れたキャパシタの静電容量と抵抗とを測定した結果、夫
々55F及び20mΩの値を得た。従って、本実施例に
よる電極を有する電気二重層キャパシタは、従来のバイ
ンダーを使用して製造されたキャパシタの静電容量およ
び抵抗値である約45F及び40mΩに比べて著しく向
上した性能を有することがわかる。この点は、ブタジエ
ン系のバインダーの軟性に基づく特性と思われる。すな
わち、ブタジエン系のバインダーは結着力に優れている
と同時に高い柔軟性を有しているので、このような混合
バインダーにより電極密度の増大が可能であると思われ
る。
【0058】第4実施例 電極に対してカルボキシメチルセルロースとしてナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース(Aldrichの製
品)とブタジエン−スチレン系としてBM−400H
(日本ゼオンの製品)とを夫々6重量%及び6重量%を
混合した後、ここにポリテトラフルオロエチレンとして
D−1(ダイキンの製品)を各々2重量%、4重量%お
よび6重量%混合してバインダーを製造した。
【0059】下記表4は夫々の場合に対する実験の結果
である。下記表4で各成分の含量(重量%)は電極の総
量に対する含量を示している。
【0060】
【表4】
【0061】本実施例の各々の組成によると、夫々のバ
インダー量が増加した場合、結着特性に優れ、電極密度
がより高くなる。電極密度の増大に従って単位体積当り
のエネルギー密度の増加も期待できる。ところが、バイ
ンダー量が増加しすぎると、抵抗が大きくなりすぎてキ
ャパシタに良くない影響を及ぼすようになる。
【0062】
【発明の効果】本発明による、多糖系または弗素系のポ
リマーにブタジエン系の一種であるブタジエン−スチレ
ン系の共重合体を混合したバインダーを使用することに
より電極密度を約20%以上増加させることができる。
同時にその抵抗を50%以下に低下させることもでき
る。また、このような電極を有する電気二重層キャパシ
タの性能を大きく向上させることができる。
【0063】前記では本発明を望ましい実施例を参照し
て説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は特許請
求の範囲に記載された本発明の思想と領域を逸脱しない
範囲内で本発明を多様に修正または変形できる。従っ
て、特許請求の範囲と等価な意味や範囲に属する全ての
変形は全て本発明の権利範囲内に属することは明らかで
ある。
フロントページの続き (72)発明者 金 栄 浩 大韓民国、京畿道城南市ブンダング区スゥ ーネ洞24番地ハンヤン・アパートメント 513−512号 (72)発明者 鄭 容 鎬 大韓民国、大田市大徳区新灘津洞22番地1 号大宇セヨウル・アパートメント201− 1401 (72)発明者 金 善 ▲うっく▼ 大韓民国、ソウル特別市鍾路区平倉洞345 番地103号

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気二重層キャパシタにおいて、i)活性
    炭粉末と、ii)導電性材料と、iii)前記活性炭粉末と
    前記導電性材料とを集電体の上に付着するためのブタジ
    エン共重合体および多糖系のポリマーからなるバインダ
    ーとを具備する電極を有することを特徴とする電気二重
    層キャパシタ。
  2. 【請求項2】前記バインダーはブタジエン−スチレン及
    びカルボキシメチルセルロースを含有することを特徴と
    する請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】前記バインダーは、前記電極に対して、前
    記ブタジエン−スチレン1〜6重量%及びカルボキシメ
    チルセルロース1〜6重量%を含むことを特徴とする請
    求項2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 【請求項4】前記バインダーは、弗素系のポリマーをさ
    らに含有することを特徴とする請求項1に記載の電気二
    重層キャパシタ。
  5. 【請求項5】前記バインダーは、ブタジエン−スチレ
    ン、カルボキシメチルセルロース及びポリテトラフルオ
    ロエチレンを含有することを特徴とする請求項4に記載
    の電気二重層キャパシタ。
  6. 【請求項6】前記バインダーは、前記電極に対して、ブ
    タジエン−スチレン1〜6重量%、カルボキシメチルセ
    ルロース1〜6重量%、及びポリテトラフルオロエチレ
    ン1〜6重量%を含むことを特徴とする請求項5に記載
    の電気二重層キャパシタ。
  7. 【請求項7】前記活性炭粉末と導電性材料とは5:1の
    比率で混合されていることを特徴とする請求項1に記載
    の電気二重層キャパシタ。
  8. 【請求項8】a)ブタジエン系の共重合体と多糖系のポ
    リマーとを混合してバインダーを形成する工程と、 b)活性炭粉末、導電性材料および前記バインダーを混
    合して混合物を形成する工程と、 c)前記混合物を集電体にコーティングして電極を形成
    する工程とを有する電気二重層キャパシタの製造方法。
  9. 【請求項9】前記バインダーはブタジエン−スチレン及
    びカルボキシメチルセルロースを混合して形成されるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の電気二重層キャパシタ
    の製造方法。
  10. 【請求項10】前記バインダーは、前記電極に対して、
    前記ブタジエン−スチレン1〜6重量%及び前記カルボ
    キシメチルセルロース1〜6重量%を混合して形成され
    ることを特徴とする請求項9に記載の電気二重層キャパ
    シタの製造方法。
  11. 【請求項11】前記バインダーは、ブタジエン系の共重
    合体および多糖系のポリマーに弗素系のポリマーをさら
    に混合して形成されることを特徴とする請求項8に記載
    の電気二重層キャパシタの製造方法。
  12. 【請求項12】前記バインダーは、ブタジエン−スチレ
    ン、カルボキシメチルセルロース及びポリテトラフルオ
    ロエチレンを混合して形成されることを特徴とする請求
    項9に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  13. 【請求項13】前記バインダーは、前記電極に対して、
    ブタジエン−スチレン1〜6重量%、前記カルボキシメ
    チルセルロース1〜6重量%、及び前記ポリテトラフル
    オロエチレン1〜6重量%を混合して形成されることを
    特徴とする請求項10に記載の電気二重層キャパシタの
    製造方法。
  14. 【請求項14】前記電極を形成する工程は、集電体にコ
    ーティングされた前記混合物をプレッシングする工程を
    さらに有することを特徴とする請求項11に記載の電気
    二重層キャパシタの製造方法。
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