JP2001307899A - プラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ発生装置

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JP2001307899A JP2000116642A JP2000116642A JP2001307899A JP 2001307899 A JP2001307899 A JP 2001307899A JP 2000116642 A JP2000116642 A JP 2000116642A JP 2000116642 A JP2000116642 A JP 2000116642A JP 2001307899 A JP2001307899 A JP 2001307899A
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正一郎 蓑毛
Shigeki Amadate
茂樹 天立
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一喜 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で信頼性高く冷却する。 【解決手段】矩形導波管2に設けられた開口2bに対し
てT字型に連通接続された同軸管4と、封止手段24と
を備える。同軸管4は、開口2bにおいて矩形導波管2
を径方向に貫通してその一端側が矩形導波管2から突出
する内導体41と、内導体41の一端側の外側に内導体
41と略同軸に配置された外導体42とを備えている。
封止手段24は開口2bにおける矩形導波管2と内導体
41との間の隙間を絶縁体6で閉塞するとともに、外導
体42と内導体41との間に形成されるプラズマ発生空
間19をOリング20、22等を用いて矩形導波管2に
対して真空封止している。このように構成したうえに、
内導体41の他端側を矩形導波管2に熱的および電気的
に結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波放電に
よりプラズマを発生させるプラズマ発生装置に関する。
このプラズマ発生装置は、例えば、処理室内にプラズマ
ガスを導き、この処理室内に配置されている半導体ウエ
ハ上をエッチング,アッシング及びチャンバのクリーニ
ングをする工程など、に利用して好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】図9を参照して従来のこの種のプラズマ
発生装置について説明する。同図において、100は、
矩形断面を有した矩形導波管であって、この矩形導波管
100の一端側開口には不図示のマイクロ波電源が装着
されその内部に該電源よりのマイクロ波が導入される。
【0003】102,104は、矩形導波管100の各
開口管壁それぞれにその管軸方向垂直に接続された円筒
導体であって、一方の円筒導体102は、プラズマ用の
ガス導入口102aを有し、他方の円筒導体104の開
口104aは、不図示の処理室に接続されている。
【0004】106は、矩形導波管100をその管軸方
向垂直に貫通するとともに両円筒絶縁体102,104
内に装着された円筒絶縁体であって、矩形導波管100
内に位置する部分が、プラズマ発生部分106aとされ
ている。
【0005】108は、円筒絶縁体106のプラズマ発
生部分106a内におけるマイクロ波電界が強くなるよ
うにその管軸方向に可動される可動終端である。
【0006】このようなプラズマ発生装置において、矩
形導波管100内部にマイクロ波が導入され、かつ、円
筒導体102のガス導入口102aからプラズマ用のガ
スが導入されると、円筒絶縁体106のプラズマ発生部
分106aの内部空間にマイクロ波放電によるプラズマ
が発生する。
【0007】こうして円筒絶縁体106で発生したプラ
ズマは、例えば、開口104aに接続された処理室内に
配置された半導体ウエハ上に導かれ、該半導体ウエハ上
をエッチング,アッシング及びチャンバのクリーニング
する際に用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマ発生装
置には、プラズマに付随して生じる熱の放散が十分でな
いために、大電力のマイクロ波電力を供給することがで
きないという課題があった。
【0009】従来のプラズマ発生装置においては、矩形
導波管100の内部に位置する円筒絶縁体106の部位
(プラズマ発生部分106a)において、プラズマが発
生するため、プラズマによる発熱は局部的に生じること
になる。しかも、このようにして局部的に生じる熱が構
造的に外部に放散されにくいために、大電力のマイクロ
波電力を供給してプラズマを発生させると、円筒絶縁体
106が局部的に高温となり破損してしまう。このよう
な理由により、大電力のマイクロ波電力を供給すること
は不可能であった。
【0010】円筒絶縁体106が局部的に高温となるの
を抑えるためには、プラズマ発生部分106aを冷却す
る冷却ファンを設けることも考えられるが、そうする
と、大きな風量を発生させる冷却ファン装置が必要とな
って装置の大型化を招いてしまう。さらに、プラズマ発
生装置が設置される半導体製造用のクリーンルームで
は、冷却ファン装置を使用することによって周囲の雰囲
気が乱れるので問題である。
【0011】また、円筒絶縁体106を二重管構造にし
て、その間に冷却媒体を流通させることで熱を放散させ
ることも考えられるが、通常、円筒絶縁体106は、比
較的破損しやすいガラス管から構成されており、しか
も、円筒絶縁体106は、高温のプラズマに曝されるう
えに、内部が真空であって外部から大気圧を受けるの
で、熱と圧力とによって破損しやすい状態にある。その
ため、円筒絶縁体106が破損した場合を想定せざるを
得ず、その場合、冷却媒体が装置内部に侵入して装置全
体に漏洩被害が広がることが危惧されるため、このよう
な熱放散構造をとることもできなかった。
【0012】したがって、本発明は、プラズマ発生装置
において、簡単な構成で信頼性高く冷却することを解決
課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うに、マイクロ波が導入される矩形導波管(2)と、矩
形導波管(2)に設けられた開口(2b)に対してT字
型に連通接続された同軸管(4)と、封止手段とを備え
ている。同軸管(4)は、開口(2b)において矩形導
波管(2)を同軸管4の管軸方向に貫通してその一端側
が矩形導波管(2)から突出する内導体(41)と、内
導体(41)の一端側の外側に内導体(41)と略同軸
に配置された外導体(42)とを備えている。封止手段
は、開口(2b)における矩形導波管(2)と内導体
(41)との間の隙間を真空封じ(6)で閉塞すると
ともに、外導体(42)と内導体(41)との間に形成
されるプラズマ発生空間(19)を矩形導波管(2)に
対して真空封止している。さらには、内導体(41)の
他端側は矩形導波管(2)に熱的および電気的に結合し
ている。
【0014】したがって、本発明によれば、矩形導波管
(2)の内部には、プラズマは発生せず、矩形導波管
(2)に連通接続された同軸管(4)の内部にプラズマ
発生空間(19)が形成されることになる。ここで、プ
ラスマ発生空間(19)で発生した熱は、内導体(4
1)から、この内導体(41)の他端側に熱的に結合さ
れた矩形導波管(2)を介して外部に放散されるので、
内導体(41)に蓄熱されることはなく、このような熱
で内導体(41)が破損することも起きない。したがっ
て、装置内部の蓄熱の影響を考慮することなく大電力の
マイクロ波電力を供給することができる。
【0015】本発明の場合、好ましくは、内導体(4
1)をその一端側の端部が閉塞された筒体から構成する
とともに、内導体(41)の内部空間に冷却媒体流通路
を形成してもよい。こうした場合、プラズマ発生空間
(19)で発生した熱は、冷却媒体流通路に流通させる
冷却媒体により、さらに速やかに外部に放散されること
になる。
【0016】また、本発明の場合、好ましくは、内導体
(41)内部に、冷却媒体供給用の筒体(18)が収納
配置されており、この筒体内部から、この筒体と内導体
(41)との間の隙間にわたって冷却媒体流通路を形成
してもよい。こうした場合、冷却媒体の流通を効率よく
行うことができ、プラスマ発生空間(19)で発生した
熱を、さらに速やかに外部に放散させることができるよ
うになる。
【0017】また、本発明の場合、好ましくは、内導体
(41)の一端側の外側を覆う絶縁体(図1では図示省
略)をさらに設けてもよい。こうした場合、内導体(4
1)はプラズマに直接曝されることがなくなり、内導体
41からプラズマ中への汚染物質(金属反応生成物)の
拡散を防止することができる。
【0018】また、本発明の場合、好ましくは、絶縁体
(16)を、冷却媒体流通路に流通させる冷却媒体によ
り冷却するのが好ましい。こうした場合、プラズマに付
随して生じる熱による熱歪みで絶縁体(16)に損傷
(割れ等)が生じることはなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を示す実施形
態に基づいて説明する。
【0020】図2、図3は、本発明の実施形態に係り、
図2は、本実施の形態のプラズマ発生装置全体の縦断側
面図、図3は、図2のプラズマ発生装置の半断斜視図で
ある。
【0021】図例のプラズマ発生装置において、2は、
矩形導波管、4は、同軸管、6は、真空封じ窓、8,1
0は、可動終端、12,14は操作体、15は、可動終
端装着用円筒体、16は、絶縁体、18は、冷却媒体導
入用の円筒である。冷却媒体としては冷却水が例として
挙げられるが、他の冷却媒体であってもよい。
【0022】矩形導波管2は、管軸方向一端側が開口さ
れ、管軸方向他端側が閉塞された矩形断面を有し、その
一端側開口2aに不図示のマイクロ波電源が装着され、
その内部に該電源よりのマイクロ波が導入されるように
なっている。
【0023】矩形導波管2はまた、管軸方向途中の管壁
上側と下側とに円形開口2b、2cを有した取付ボス2
d,2eを備え、一方の取付ボス2dには後述する同軸
管4の外導体42が、また、他方の取付ボス2eには、
可動終端装着用円筒体15が、それぞれ、取り付けられ
る。
【0024】可動終端装着用円筒体15は、円筒形の導
体で構成されていて可動終端10がその筒軸方向に向け
て変位可能に取り付けられている。可動終端10は、操
作体14の端部に取り付けられるとともに、その操作体
14の回転操作により筒軸方向に変位可能とされてい
る。
【0025】同軸管4は、金属等の導体から構成された
内導体41と外導体42とを有し、真空封じ窓6より下
側における所定部分において両導体41,42による部
分的な二重管構造とされている。そして、内導体41
は、一端側が閉塞され他端側が開口された筒状構造とさ
れ、一端側における所定部分41aが、外導体42の一
端側における所定部分42aと径方向に対向し、その対
向隙間にプラズマ発生空間19を構成している。
【0026】内導体41の他端側は、矩形導波管2を同
軸管4の管径方向に貫通して上方に突出し、その突出端
部は、可動終端装着用円筒体15の外面に電気的および
機械的に接続されて接地されている。これにより、内導
体41の他端側は矩形導波管2に熱的に結合されてい
る。
【0027】内導体41にはその他端側開口から冷却媒
体導入用の円筒18が挿入されている。この構造によ
り、円筒18の一端側からその内部に供給された冷却媒
体は、該円筒18の他端側から出てくるとともに円筒1
8の外周と内導体41との間の対向隙間を通して外部に
戻されるようになっている。
【0028】外導体42は、一端側が大径とされ、その
大径部分42bに真空封じ窓6の装着用でかつ中央に開
口42cを有した円形凹所42dが形成されている。
【0029】真空封じ窓6は、石英などの好ましくは耐
熱性の絶縁体が外導体42の円形凹所42dに装着され
て構成されており、矩形導波管2の一端側開口2aと内
導体41との間の隙間を閉塞している。そして、真空封
じ窓6と内導体41との間、および外導体42の開口4
2cと真空封じ窓6との間には、それぞれOリング2
2、22が介装されており、これらOリング20、22
により、同軸管4の内部(プラズマ発生空間19)は、
矩形導波管2に対して真空遮断されている。なお、本実
施形態では、真空封じ窓6と、Oリング20、22とに
より封止手段が構成されている。
【0030】外導体42は、その所定部分42aにおい
てプラズマ用のガス導入口42eを備えている。
【0031】このようにして同軸管4は、前記した二重
管構造部分が、矩形導波管2に対し開口2bを介しT字
形に連通接続されている。
【0032】なお、可動終端8,10は、プラズマ発生
空間19におけるマイクロ波電界が強くなるように操作
体12、14によって可動されるものである。ただし、
矩形導波管2と可動終端装着用円筒体15との形状を最
適化すれば、可動終端8,10および操作体12、14
を省略することも可能である。
【0033】また、内導体41からプラズマ中への汚染
物質(金属反応生成物)の拡散を防止するするための絶
縁体16は、真空封じ窓6に連接した状態で内導体41
の所定部分41aの外周に設けられており、その外径面
は、真空封じ窓6と反対側方向に縮径した円錐面形状
(コーン状)とされている。
【0034】絶縁体16は、例えば、セラミック、石
英、サファイヤ、アルミナ、窒化アルミなどの化学的に
安定で、かつ耐熱性及び耐腐食性に優れた絶縁材料で構
成されている。
【0035】なお、図4に示すように内導体41の下側
を絶縁体16が落下しないように段差を付けた形状にす
れば、絶縁体16を真空封じ窓6または内導体41にネ
ジ等で固定する必要がなくなり、構造を簡単にできるの
で好ましい。
【0036】以上の構成を備えた本実施の形態の作用効
果について説明する。
【0037】、同軸管4内に設けたプラズマ発生空間
19でプラズマが発生するので、プラズマ発生熱で内導
体41は高温状態にさらされる。この場合、内導体41
の他端側が矩形導波管2に熱的に結合されているので、
プラズマ発生熱は、内導体41の一端側からその他端側
にまで伝導されたうえ可動終端装着用円筒体15および
矩形導波管2に放熱される結果、同軸管4は放熱される
ので、プラズマ発生熱が装置内部(特に、内導体41)
に蓄熱されて、この熱により装置が破損することがなく
なる。したがって、このような熱破損を危惧して、マイ
クロ波電力供給量を制限する必要がなくなり、大電力の
マイクロ波電力をプラズマ発生装置に供給することがで
きる。
【0038】、同軸管4の内導体41の他端側開口に
おいては、円筒18から冷却媒体を入れて、内導体41
及びOリング22をさらに効率よく冷却することができ
る。特に、円筒18を設けることで、円筒18の内部か
ら、円筒18と内導体41との間の隙間にかけて、冷却
媒体流通路を形成できるので、この流通路により冷却媒
体を効率よく流通させることができ、冷却効率がさらに
向上する。
【0039】、冷却媒体とプラズマ発生空間19との
間の隔壁を構成する内導体41は金属等の破損しにくい
導体から構成されているので、プラズマ発生空間19
(真空)と内導体41の内部圧(大気圧)との圧力差の
影響や、高熱のプラズマの影響で内部導体41が破損す
ることも生じない。そのため、冷却媒体が、その流通路
の破損によりプラズマ発生空間19に漏洩することも起
きず、装置破損を危惧することなく装置内部の冷却を行
うことができ、信頼性が増す。
【0040】、内導体41の周囲は、絶縁体16に覆
われているので、内導体41はプラズマに直接曝される
ことがなくなり、内導体41からプラズマ中への汚染物
質(金属粒子)の拡散を防止することができる。
【0041】また、内導体41の内部に設けた冷却媒体
流通路に流通させた冷却媒体によって、絶縁体16も冷
却される。そのために、絶縁体16が熱歪みによって割
れる等の損傷を防止することができる。
【0042】、内導体41は、その他端側が可動終端
装着用円筒体15および矩形導波管2に電気的に接続さ
れて接地されているから、マイクロ波が外部に漏洩する
ことが防止される。
【0043】、従来技術ではプラズマとマイクロ波の
境界部分において、プラズマに対しマイクロ波の電界方
向は平行であるため、マイクロ波の反射波電力は非常に
大きかった。
【0044】本発明では、プラズマとマイクロ波との境
界部分を絶縁体16にすることで、プラズマに対し、マ
イクロ波の電界方向は平行でなくなる。そのため、マイ
クロ波がプラズマに、より吸収されやすくなり、反射波
電力を低減できる。さらに、絶縁体16の形状を調整す
ることにより、プラズマの着火前後やプロセスの変更等
によるプラズマインピーダンスの大きな変動に対しても
負荷全体としてのインピーダンスをほぼ一定に保つこと
が可能になる。そのため、従来のように整合器を用いた
整合作用でマイクロ波の反射波電力を抑制する必要がな
くなり、プラズマを利用した各種作業を容易かつ能率的
なものにできる。なお、絶縁体16内における電界の向
きは、図5の点線矢印で示すように径方向となってい
る。なお、マイクロ波は交流なので、電界の向きは時間
と場所とによって径方向外向きになったり、径方向内向
きになったりする。
【0045】、絶縁体16の外径面は円錐面形状であ
るが、この外径面を円錐面形状とした場合についての作
用効果について、図6を参照して説明する。
【0046】図6は、負荷側の反射係数の大きさ|Γ|
および負荷位相θのガス圧力依存性を示している。な
お、絶縁体16の管軸方向長さは、この例の場合、10
5mmであるが、この長さに限定されるものではない。
図6において、横軸は、ガス圧力(Pa)、左縦軸は負
荷側の反射係数の大きさ|Γ|、右側縦軸は負荷位相θ
である。また、特性線Aは、反射係数の大きさ|Γ|、
特性線Bは負荷位相θをそれぞれあらわしている。図6
において、横軸で示されるように外導体42のガス導入
口42eからプラズマ発生空間19に供給されるガスの
圧力を変えた場合を示す。
【0047】負荷側の反射係数の大きさ|Γ|は、進行
波電圧に対して反射波電圧がどれ位あるかということを
割合であらわした係数であり、負荷位相θは、進行波電
圧に対する反射波電圧の位相のことである。反射係数が
「1」とは電力が全部、反射されることを意味するか
ら、反射係数の特性線Aが小さい程、よいことになる。
【0048】ガス導入口42eから導入されるガスの種
類や圧力は、半導体プロセスによって異なるので、それ
ぞれに応じて最適化したプロセス条件を設定する必要が
ある。本実施の形態では、絶縁体16の外径面を円錐面
形状としているので、ガス圧力が変化しても、広い圧力
範囲において前記反射係数の大きさ|Γ|や負荷位相θ
の変化が小さくなり、前記最適化の設定が正確にかつ容
易なものとなる。
【0049】したがって、上述の実施形態では、絶縁体
16の外径面を、真空封じ窓6と反対側方向に縮径形状
としているから、半導体プロセスに応じてプラズマ発生
空間19に供給するガスの圧力を変化させてもそのプロ
セスに対する最適化設定が正確かつ容易なものとなり好
ましい。
【0050】(1)上述の実施形態では、絶縁体16の
外径面が円錐面形状とされているが、これに限定される
ものではなく、上述のような管軸方向に同一径のままと
か、湾曲形状とか、その他の形状でも構わない。また、
熱歪みによって割れることを防止するために、周囲に溝
を設けても構わない。
【0051】図7は、絶縁体16の他の形状例図であ
り、この図を用いて他の形状の一例を説明する。
【0052】図7(a)は、段階的に縮径し、かつ周囲
に溝を設けた例である。なお、溝はなくても構わない。
図7(b)は、周囲に溝を設けた例である。図7(c)
は、長さの異なる環状の絶縁体を組み合わせた例であ
り、それぞれの絶縁体の一部に落下防止用の段差を設け
た例である。
【0053】(2)上述の実施形態におけるプラズマ発
生装置を保守に便利とするように、例えば、同軸管4の
外導体42に対して、他の構成要素(同軸管4の内導体
41、冷却媒体導入用の円筒18、真空封じ窓6、絶縁
体16、可動終端10、操作体14、可動終端装着用円
筒体15)を一体のユニット化として嵌着可能に取り外
せるようにすると、絶縁体16に対しての保守交換が容
易となる。
【0054】(3)上述の実施形態では、内導体41の
外周を覆う絶縁体16を設けていた。これは、内導体4
1が高温のプラズマに直接曝されないようにして、内導
体41からプラズマ中への汚染物質(金属粒子)の拡散
を防止するために設けたものである。また、内導体41
の外周を覆う絶縁体16を設けることによって、外導体
42のガス導入口42eからプラズマ発生空間19に供
給されるガス圧力が変化しても、広い圧力範囲において
前記反射係数の大きさ|Γ|や負荷位相θの変化を小さ
くできる。
【0055】そのために、内導体41からプラズマ中へ
の汚染物質(金属粒子)の拡散が無視できるほど少ない
場合、または絶縁体16を設けない状態で、前記反射係
数の大きさ|Γ|や負荷位相θの変化が小さい場合に
は、図8に示すように、絶縁体16をなくしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プラスマで発生した熱を、内導体から矩形導波管を介し
て外部に放散したり、内導体の内部に流通される冷却媒
体を介して外部に放散させることができるので、熱によ
り内導体が破損することも起きにくくなった。これによ
り、装置内部での蓄熱の影響をあまり考慮することなく
大電力のマイクロ波電力を供給することができ、その
分、プラズマ発生装置の出力強度を高めることができ
た。
【0057】また、冷却媒体により装置内部を冷却する
場合であっても、冷却媒体が装置内部に漏洩しにくく、
装置信頼性は高い。
【0058】また、内導体の一端側の外側を覆う絶縁体
をさらに設けることで、内導体の耐久性をさらに高める
ことができた。
【0059】また、内導体の内部に設けた冷却媒体流通
路に流通させる冷却媒体によって、絶縁体を冷却するこ
とで、絶縁体が熱歪みによって割れる等の損傷が絶縁体
に生じることを防止でき、その分、絶縁体の耐久性を向
上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ発生装置の要点の説明に供す
る図
【図2】実施の形態のプラズマ発生装置全体の縦断側面
【図3】図2のプラズマ発生装置を半断面にした斜視図
【図4】絶縁体16の落下を防止するための内導体41
の形状例図
【図5】図2の要部拡大図
【図6】本実施形態の作用の説明に供する図
【図7】絶縁体16の他の形状例図
【図8】本発明の変形例のプラズマ発生装置の縦断側面
【図9】従来のプラスマ発生装置の全体の縦断側面図
【符号の説明】
2 矩形導波管 4 同軸管 6 真空封じ窓 16 絶縁体 19 プラズマ発生空間 20、22 Oリング 41 内導体 42 外導体
フロントページの続き (72)発明者 天立 茂樹 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 (72)発明者 近藤 一喜 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 Fターム(参考) 4G075 AA24 BC10 CA26 CA48 FC15 5F004 AA16 BA20 BB14 BB32 BD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波が導入される矩形導波管と、
    前記矩形導波管に設けられた開口に対してT字型に連通
    接続された同軸管と、封止手段とを備え、 前記同軸管は、前記開口において前記矩形導波管を同軸
    管の管軸方向に貫通してその一端側が矩形導波管から突
    出する内導体と、前記内導体の一端側の外側に内導体と
    略同軸に配置された外導体とを有し、 前記封止手段は、前記開口における前記矩形導波管と前
    記内導体との間の隙間を絶縁体で閉塞するとともに、前
    記外導体と前記内導体との間に形成されるプラズマ発生
    空間を前記矩形導波管に対して真空封止するものであ
    り、 かつ、前記内導体の他端側を前記矩形導波管に熱的およ
    び電気的に結合した、ことを特徴とするプラズマ発生装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラズマ発生装置であ
    って、 前記内導体をその一端側の端部が閉塞された筒体から構
    成するとともに、内導体の内部空間に冷却媒体流通路を
    形成することを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のプラズマ発生装置であ
    って、 前記内導体内部に、冷却媒体供給用の筒体が収納配置さ
    れており、この筒体内部から、この筒体と前記内導体と
    の間の隙間にわたって冷却媒体流通路を形成することを
    特徴とするプラズマ発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のプ
    ラズマ発生装置であって、 前記内導体の一端側の外側を覆う絶縁体を有することを
    特徴とするプラズマ発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載のプラスマ発生
    装置であって、 前記内導体の一端側の外側を覆う絶縁体を有し、この絶
    縁体を、前記冷却媒体流通路を流通させる冷却媒体によ
    り冷却することを特徴とするプラズマ発生装置。
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