JP2001307438A - 板ばね機構とディスクドライブ装置 - Google Patents

板ばね機構とディスクドライブ装置

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JP2001307438A
JP2001307438A JP2000126321A JP2000126321A JP2001307438A JP 2001307438 A JP2001307438 A JP 2001307438A JP 2000126321 A JP2000126321 A JP 2000126321A JP 2000126321 A JP2000126321 A JP 2000126321A JP 2001307438 A JP2001307438 A JP 2001307438A
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guide
movable end
spring
disk
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Kiyoshi Omori
清 大森
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイド副軸140の傾き調整によってスキュ
ー調整する際に、そのスキュー調整の範囲が大幅に変化
しても、板ばねの塑性変形による問題を発生させないこ
と。 【解決手段】 昇降フレーム132に取り付けたスキュ
ー調整ネジ192にガイド副軸140を板ばね212で
押圧したスキュー調整機構211において、板ばね21
2に撓み領域がスキュー調整ネジ192のスキュー調整
方向に変化された第1、第2のばね作用部213、21
4を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDやDVD等の
光ディスクの記録及び/又は再生を行う光ディスク装置
等に適用するのに最適なディスクドライブ装置の技術分
野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の出願人は、ディスクドライブ装
置の一例である光ディスク装置として図35〜図42に
示すようなトレー方式の光ディスク装置を先に出願して
いる。これは、まず、図35に示すように、ディスク状
記録媒体であるCDやDVDのような光ディスク1をデ
ィスクトレー2のトレー本体2aの上面に形成された凹
所3内に水平に載置した後に、ディスクトレー2のトレ
ーフロントパネル2bを矢印a方向に軽く押すと、ロー
ディングスイッチ(図示せず)がONとなり、後述する
ローディング機構ユニット27によって、図36に示す
ように、ディスクトレー2がフロントパネル60のトレ
ー出入口4から光ディスク装置5のディスク装置本体6
内にローディング方向である矢印a方向から水平に引き
込まれて、後述するように光ディスク1がスピンドルモ
ータのディスクテーブル上に水平に自動的にローディン
グされる。
【0003】そして、このローディング後に、ホストコ
ンピュータからの記録及び/又は再生指令信号等によっ
て、スピンドルモータによって光ディスク1が高速で回
転駆動され、データのピックアップ手段である光学ピッ
クアップによって光ディスク1にデータが記録及び/又
は再生される。そして、この光ディスク1の記録及び/
又は再生後に、フロントパネル60のイジェクト釦7を
押すと、後述するローディング機構ユニット27によっ
て、図35に示すように、ディスクトレー2がトレー出
入口4からディスク装置本体6外にアンローディング方
向である矢印b方向に自動的にアンローディングされる
ように構成されている。
【0004】次に、図37〜図42に示すように、ディ
スクトレー2の水平なトレー本体2aと、矢印a、b方
向に対して直角で、かつ、垂直状のトレーフロントパネ
ル2bは合成樹脂等によって成形されていて、トレー本
体2aの凹所3の中央部から後端部(矢印a方向側の端
部)側にかけてローディング及びアンローディング方向
である矢印a、b方向と平行なトレーセンターP1に沿
った長穴状の底面開口8が形成されている。そして、こ
のディスクトレー2はローディング機構のトレー移動機
構(図示せず)によってディスク装置本体6に対して矢
印a、b方向に水平に出し入れ駆動されるように構成さ
れている。なお、ディスクトレー2の凹所3の外周の4
箇所には4つのディスク押え部3aが回転調整自在に取
り付けられていて、光ディスク装置5の垂直使用時に、
凹所3内に垂直状に挿入された光ディスク1をこれらの
ディスク押え部3aで保持することができるように構成
されている。
【0005】次に、ディスク装置本体6の内部には合成
樹脂等によって成形されたほぼ箱型で浅いシャーシ14
が設けられていて、このシャーシ14の底部14aに形
成されたほぼ長方形状の大きな開口部14b内に合成樹
脂や板金等によって成形された昇降フレーム16が取り
付けられている。この昇降フレーム16には、後端部1
6a側の左右両側の2箇所と、前端部16b側の左右両
側の2箇所にゴム等の弾性部材で構成された緩衝器であ
る合計4つのほぼ瓢箪型のインシュレータ19、20が
取り付けられている。そして、昇降フレーム16の後端
部16aに取り付けられた左右一対のインシュレータ1
9がこれらの中央に挿通された止ネジ21によってシャ
ーシ14の底部14aの後端側の上部に取り付けられ
て、昇降フレーム16の前端部16bに取り付けられた
左右一対のインシュレータ20がその中央に挿通された
止ネジ22によって昇降駆動フレーム23の左右両側の
下部に取り付けられている。そして、この昇降駆動フレ
ーム23によって、左右一対のインシュレータ20を介
して昇降フレーム16の前端部16b側がその後端部1
6a側の左右一対のインシュレータ19を回動支点にし
た上下方向の回転運動によって矢印c、d方向に昇降駆
動されるように構成されている。
【0006】そして、ローディング機構ユニット27は
シャーシ14の底部14aの前端側の上部に取り付けら
れていて、このローディング機構ユニット27は、ロー
ディングモータ28によってベルト伝動機構29及びギ
ア伝動機構30を介して回転駆動されるカムレバー34
を有していて、この昇降駆動フレーム23はその左右両
側の後端部に設けられた左右一対の支点ピン24によっ
てシャーシ14の開口部14bの前端側寄りの左右両側
部に上下方向に回転自在に取り付けられ、この昇降駆動
フレーム23の左右両側で左右一対の支点ピン24より
前側位置には左右一対の昇降ガイドピン25が取り付け
られている。そして、昇降駆動フレーム23の前端のほ
ぼ中央部に取り付けられたカム従動ピン36がカムレバ
ー34のカム溝35内に挿入されている。
【0007】そして、ローディング時には、ローディン
グモータによってディスクトレー2を図35に示す光デ
ィスク装置5外のアンローディング位置から図36及び
図38に示す光ディスク装置5内のローディング位置ま
で矢印a方向に水平に引き込んだ後に、図39で矢印
c′方向に回転駆動されるカムレバー34のカム溝35
によって昇降駆動フレーム23の先端のカム従動ピン3
6を上方である矢印c方向に上昇駆動して、その昇降駆
動フレーム23でインシュレータ20を介して昇降フレ
ーム16を図37に示す斜め下方に傾斜された下降位置
から図38に示すように上昇されて水平となる上昇位置
まで左右一対のインシュレータ19を中心に矢印c方向
に上昇駆動する。
【0008】そして、ディスクトレー2のアンローディ
ング時には、ローディング時の逆動作で、図39で矢印
d′方向に回転駆動されるカムレバー34のカム溝35
によってカム従動ピン36を下方である矢印d方向に下
降駆動して、昇降駆動フレーム23でインシュレータ2
0を介して昇降フレーム16を左右一対のインシュレー
タ19を中心に図38に示す上昇位置から図37に示す
下降位置まで矢印d方向に下降駆動した後、ディスクト
レー2を図36及び図38に示す光ディスク装置5内の
ローディング位置から図35及び図37に示す光ディス
ク装置5外のアンローディング位置まで矢印b方向に押
し出すものである。なお、このローディング機構ユニッ
ト27のギア伝動機構30中に設けられたピニオン31
の正逆回転駆動によってラック(図示せず)を介してデ
ィスクトレー2を矢印a、b方向にローディング及びア
ンローディング駆動するように構成されている。
【0009】次に、データのピックアップユニットであ
る光学ピックアップユニット38のユニットベースを構
成している昇降フレーム16はほぼ長方形状の額縁形状
に構成されている。そして、その昇降フレーム16の前
端部16bの上部にスピンドルモータ39が垂直状に搭
載されていて、そのモータ軸39aの上端に金属等の磁
性部材で構成されたディスクテーブル40が水平状に固
着されている。なお、ディスクテーブル40の上部中央
には光ディスク1の中心穴1aが嵌合されるセンターリ
ングガイド40aが一体に形成されている。また、昇降
フレーム16の内側に形成されたほぼ長方形状の開口部
16c内でスピンドルモータ39の後方側にデータピッ
クアップである光学ピックアップ41が水平状に搭載さ
れている。そして、この光学ピックアップ41は、対物
レンズ42が搭載されたスレッド43を有しており、対
物レンズ42に対してレーザービームを送受信する光学
ブロックがそのスレッド43の側面に一体に取り付けら
れている。なお、スレッド43上に光ディスク1に向っ
て凸状に形成された対物レンズアクチュエータ部44が
搭載されていて、その対物レンズアクチュエータ部44
の上部に対物レンズ42が2軸アクチュエータによって
組み込まれている。
【0010】そして、昇降フレーム16の後端部16a
側の一側部の上部には、スレッド43をガイド主軸45
とガイド副軸46とからなる左右一対のガイド軸45、
46に沿って矢印a、b方向に直線移動させるスレッド
移動機構47が取り付けられていて、このスレッド移動
機構47は、スレッド駆動モータ48によってギアトレ
イン49を介して正逆回転駆動されるピニオン50と、
スレッド43の一側面に取り付けられて、ピニオン50
によって直線駆動されるラック51とを備えている。な
お、スピンドルモータ39及び対物レンズ42はトレー
センターP1上に配置されていて、対物レンズ42はそ
のトレーセンターP1に沿って矢印a、b方向に移動さ
れるように構成されている。なお、昇降フレーム16の
下部には主ガイド軸45と副ガイド軸46の上下方向の
角度調整を行うスキュー調整機構ユニット57が搭載さ
れている。
【0011】そして、ディスクトレー2の上部を横切る
ようにして、シャーシ14の左右両側板の上端部間に、
板金等にて成形されたクランパー支持フレーム52が水
平に架設されていて、ディスクテーブル40の真上位置
で、クランパー支持フレーム52の中央位置に形成され
た円形穴54内に非磁性部材である合成樹脂にて成形さ
れた円板状のディスククランパー53が上下、左右及び
前後に一定範囲内で移動自在に保持されている。なお、
ディスククランパー53の上端の外周に一体成形された
フランジ53aを下方から受け止めるクランパー受け5
2aがクランパー支持フレーム52の円形穴54の外周
に一体に形成されている。そして、このディスククラン
パー53の中央上部には円板状のマグネット55が水平
に埋設されている。また、シャーシ14の上部にはクラ
ンパー支持フレーム52の上部を跨ぐようにして磁性部
材である板金にて成形された上カバー6bが取り付けら
れている。
【0012】従って、図38に示すように、ディスクト
レー2によって光ディスク1がディスク装置本体6内に
矢印a方向から水平にローディングされた後、昇降フレ
ーム16が上昇位置まで矢印c方向に上昇されて水平に
なった時、ディスクテーブル40がディスクトレー2の
底面開口8から上方に挿通されて、そのディスクテーブ
ル40のセンターリングガイド40aが光ディスク1の
中心穴1aに下方から嵌合される。そして、そのディス
クテーブル40によって光ディスク1がディスクトレー
2の凹所3内で上方に浮かされると共に、ディスククラ
ンパー53がクランパー支持フレーム52のフランジ受
け52aから上方に僅かに浮上される。この時に、ディ
スククランパー53がその下面に近接されたディスクテ
ーブル40にマグネット55の磁気吸引力によってディ
スクテーブル40上に吸引されて、そのディスククラン
パー53によって光ディスク1がディスクテーブル40
上に水平にチャッキングされる。
【0013】そして、図38〜図42に示すように、ホ
ストコンピュータからの記録及び/又は再生指令信号等
によって、スピンドルモータ39によって光ディスク1
が3600rpm以上等の高速度で回転駆動されると共
に、スレッド移動機構47によって光学ピックアップ4
1のスレッド43が矢印a、b方向に移動されて、対物
レンズ42がトレーセンターP1に沿って矢印a、b方
向にシークされる。そして、光学ブロックから送信され
るレーザービームのスポット光が対物レンズ42によっ
て光ディスク1の下面に照射、集束されると共に、その
反射光が対物レンズ42を通して光学ブロックで受信さ
れて、光ディスク1にデータが記録及び/又は再生され
る。
【0014】なお、スレッド移動機構47は、スレッド
駆動モータ48によってギアトレイン49を介して正逆
回転駆動されるピニオン50がラック51を直線駆動す
ることによって、スレッド43を左右一対のガイド軸4
5、46に沿って矢印a、b方向に移動する。そして、
光ディスク1の記録及び/又は再生後に、イジェクト釦
7が押されると、図37に示すように、昇降フレーム1
6が下降位置まで矢印d方向に下降されて、ディスクテ
ーブル40がディスククランパー53からチャッキング
解除されて光ディスク1の下方に離脱された後に、図3
7に示すように、光ディスク1がディスクトレー2の凹
所3内に水平に載置されて、図35に示すように、ディ
スク装置本体6外に矢印b方向に水平にアンローディン
グされるように構成されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種光デ
ィスク装置は記憶容量の大容量化(高密度記録)が促進
されていて、その大容量化を達成するために各種の思考
(試行)が行われている。例えば、各部品の精度の向上
を図ったもの。製造段階での高精度の調整を行っている
もの。更には、光ディスク1のイニシャル信号を利用し
てリアルタイムに調整可能な製造を取り入れたもの等が
ある。中でも、ディスクテーブル40上にチャッキング
された光ディスク1に対する光学ピックアップユニット
38の対物レンズ42の光軸の角度であるスキュー角を
調整するためのスキュー調整機構は重要であり、スキュ
ー角が高精度調整されていないと、光ディスク1のデー
タの高密度の記録及び/又は再生を行うことができな
い。
【0016】図22は簡易型のスキュー調整機構71を
示したものであり、光学ピックアップ41のスレッド4
3を案内するガイド主軸45を昇降フレーム(図示せ
ず)に固定し、ガイド副軸46を先端72aがほぼV型
に屈曲された板ばね72とスキュー調整ネジ73とによ
って上下方向に角度調整することによってスキュー角を
調整できるようにしたものである。この際、例えば、図
22の(B)に示すように、ガイド主軸45の中心位置
P5に対してガイド副軸46の中心位置P6が0.5m
m上方へずれた状態で、板ばね72の先端72aのV型
の開き角度が例えば100°であったものとし、この位
置を基準にして、図22の(A)に示すように、スキュ
ー調整ネジ73を上方側へ0.5mm分緩め、ガイド主
軸45の中心位置P5に対するガイド副軸46の中心位
置P6を1mm上方へずらせるように調整すると、板ば
ね72の先端72aのV型の開き角は例えば90°に縮
まる。その逆に、図22の(C)に示すように、スキュ
ー調整ネジ73を下方側へ0.5mm捩じ込んで、ガイ
ド主軸45の中心位置P5に対してガイド主軸46の中
心位置P6を0mmとなる位置まで下方へずらせるよう
に調整すると、板ばね72の先端72aのV型の開き角
は例えば125°に広がる。このように、ガイド副軸4
6を上下方向に1mmの極く僅かなストローク分移動調
整するだけで、板ばね72の先端72aのV型の開き角
が90°〜125°の大きな角度範囲内で弾性変形する
ことになり、板ばね72の先端72aの上下方向の可動
範囲が1mm以上に大きくなれば、その板ばね72の先
端72aは塑性変形発生領域に容易に入ってしまい、そ
の板ばね72の先端72aが元の形状に復元できなくな
ってしまうことが考えられる。そして、この板ばね72
の先端72aが元の正しい形状に復元できなくなれば、
ガイド副軸46を昇降フレームに安定良く固定できなく
なってしまい、ガイド主軸46のガタツキやスキュー角
に狂いが発生してしまうと言う重大な事故が起きる。ま
た、光学ピックアップユニット38を交換したために、
スキュー調整ネジ73によるガイド副軸46の押し込み
量が小さくなった場合にも同様の問題を発生してしま
う。
【0017】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、板ばね取付け部材に固定端が固着
された板ばねの可動端で押圧部材を所定位置へ押圧させ
るように構成された板ばね機構において、押圧部材の可
動範囲が大きい場合でも、板ばねの可動端の塑性変形に
よる押圧部材の押圧機能が失われないようにした板ばね
機構とディスクドライブ装置を提供することを目的とし
ている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の板ばね機構は、板ばねの可動端に撓み領域
が異なる位置に配置された複数のばね作用部を形成し
て、その板ばねの可動端に押圧される押圧部材の押圧位
置の変化によって板ばねの複数のばね作用部が順次押圧
機能するように構成したものである。また、上記の目的
を達成するための本発明のディスクドライブ装置は、ピ
ックアップ搭載フレームに固定端が固着された板ばねの
可動端と、ピックアップ搭載フレームに取り付けられた
スキュー調整ネジとの間でガイド軸の可動端側を弾性的
に挟み込み、スキュー調整ネジによってガイド軸の可動
端側を板ばねに抗して移動調整するスキュー調整機構に
おいて、板ばねの可動端に撓み領域が異なる複数のばね
作用部を形成して、その板ばねの可動端に押圧されるガ
イド軸の可動端側の調整位置の変化に応じて板ばねの複
数のばね作用部が順次押圧機能するように構成したもの
である。
【0019】上記のように構成された本発明の板ばね機
構によれば、板ばねの可動端に押圧される押圧部材の押
圧位置が大幅に変化することがあっても、板ばねの可動
端に形成した撓み領域が異なる複数のばね作用部が順次
押圧機能を受け継ぐことができる。また、上記のように
構成された本発明のディスクドライブ装置は、板ばねの
可動端とスキュー調整ネジとの間で弾性的に挟み込まれ
て、スキュー調整ネジによってスキュー調整されるガイ
ド軸の調整位置が大幅に変化することがあっても、板ば
ねの可動端に形成した撓み領域が異なる複数のばね作用
部が順次押圧機能を受け継ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のディスクドライブ
装置を光ディスク装置に適用した実施の形態を以下の順
序で説明する。 (1) ・・・ 光ディスク装置の組立て順序の説明
(図23〜図34) (2) ・・・ 光学ピックアップユニットの組立て精
度に関する説明(図1〜図6) (3) ・・・ スキュー調整機構の第1の実施形態の
説明(図3〜図13) (4) ・・・ スキュー調整機構の第2の実施形態の
説明(図14及び図15) (5) ・・・ 板ばね機構の説明(図16〜図21)
【0021】(1) ・・・ 光ディスク装置の組立て
順序の説明 まず、図23〜図24によって、ディスクドライブ装置
である光ディスク装置の組立て順序について説明する
と、図23、図24及び図34に示すように、本発明の
光ディスク装置81は、シャーシ82と、フロントパネ
ル83と、上カバー84とによって扁平な箱型のディス
ク装置本体85が構成され、フロントパネル83の上部
側に形成された横長の開口であるトレー出入口86から
矢印a、b方向に水平状に出し入れされるディスクトレ
ー87によってディスク状記録媒体である光ディスク1
が光ディスク装置81内にローディング及びアンローデ
ィングされるように構成されている。そして、従来同様
に、フロントパネル83の下部側にはメモリスティック
(ソニー株式会社の商品名)等のフラッシュメモリが内
蔵されたカード型記録媒体の挿入口88、イジェクト釦
89、ボリューム90、ヘッドホンジャック91、イマ
ージェンシーイジェクト用ピン挿入穴、動作状態表示用
LED(発光ダイオード)93等が配置されている。
【0022】そして、図24に示すように、シャーシ8
2は鉄板等の板金プレス加工されたものであって、この
シャーシ82には水平壁部82aと、その水平壁部82
aの左右両側と後端から上方に垂直状に立ち上げられた
左右一対の両側垂直壁部82bと後端側垂直壁部82c
とが備えられていて、水平壁部82aの前端側が開放部
96によって開放されている。そして、その水平壁部8
2aのほぼ中央部には方形状の大型の開口部97が形成
されている。また、水平壁部82aの外周から下方に立
ち下げられた複数のスタンド部82dも備えられてい
る。
【0023】そして、このシャーシ82内に組み込まれ
たユニットや部品等としては、ローディングギアユニッ
ト101、スライドフレーム111、昇降駆動フレーム
121、ピックアップユニットである光学ピックアップ
ユニット131やディスククランパーユニット171等
がある。そして、スライドフレーム111、昇降駆動フ
レーム121、光学ピックアップユニット131のピッ
クアップ搭載フレームであると共に、ユニットフレーム
である昇降フレーム132やディスククランパーユニッ
ト171のディスククランパー支持フレーム172等は
シャーシ82と同様に鉄板等の板金によってプレス加工
されたものであり、これらの板金部品は鉄製であること
から不要となった時に土中に埋設すれば、数年後には土
に戻るので、地球(自然)に優しい部品として取り扱う
ことができる。
【0024】ここで、光ディスク装置81の組立て順序
について説明すると、まず、図24及び図25に示すよ
うに、シャーシ82の水平壁部82aの開口部97の前
端側の搭載位置P11にローディングギアユニット10
1を上方から嵌め込む。この際、ローディングギアユニ
ット101は入力プーリ102と、その入力プーリ10
2にゴムベルト103を介して連動されたギア付プーリ
104と、そのギア付プーリ104に連動された減速ギ
アである中間ギア105と出力ギア106とによって構
成されていて、これら入力プーリ102、ギア付プーリ
104、中間ギア105及び出力ギア106の4枚のギ
ア部品をシャーシ82の水平壁部82a上の搭載位置P
11上に垂直状に取り付けられているモータ軸107及
び3本の支軸109に上方から挿入するように嵌め込
む。なお、図28に示すように、モータ軸107は水平
壁部82aの下部にネジ止めされたローディングモータ
108のモータ軸である。
【0025】次に、図25〜図30に示すように、スラ
イドフレーム111をローディングギアユニット101
の上部に上方から嵌め込んで、その一部をシャーシ82
の開口部97内の前端側に挿入する。この際、スライド
フレーム111は水平板部111aとその水平板部11
1aの後端から下方に垂直状に折り曲げられた垂直板部
11bとによって側面形状がL型に形成されている。そ
こで、このスライドフレーム111の水平板部111a
に形成された2本のガイド溝112と1本の抜け止め用
ガイド溝113とをローディングギアユニット101の
ギア付プーリ104と中間ギア105の2本の支軸10
9と、水平壁部82aから上方に垂直状に立ち上げられ
た抜け止め用ガイド支柱114の上端に嵌合させて、垂
直板部111bを開口部97内の前端側に垂直状に挿入
する。すると、このスライドフレーム111は2本の支
軸109と1本の抜け止め用支柱113の上端部分で水
平状に支持されて、ディスクトレー87のローディング
及びアンローディング方向である矢印a、b方向に対し
て直角な横方向である矢印e、f方向に水平にスライド
自在に組み立てられる。そして、このスライドフレーム
111の垂直板部111bの一端側の前面に一体にプレ
ス加工されたラック117がローディングギアユニット
101の出力ギア106の下段のギアに噛合可能にな
る。
【0026】次に、図26〜図29に示すように、昇降
駆動フレーム121を開口部97の前端側の組込み位置
P12に嵌め込んで、その昇降駆動フレーム121をシ
ャーシ82に上下方向である矢印g、h方向に回動自在
に取り付けると共に、スライドフレーム111で昇降駆
動フレーム121をその矢印g、h方向に駆動できるよ
うに連結する。この際、この昇降駆動フレーム121
は、水平板部121aと、その水平板部121aの左右
両側から後方へ平行状に延出された左右両側アーム部1
21bと、その水平板部121aの前端から上方に垂直
状に立ち上げられた高さが低い前端縁部121cとによ
って平面形状がほぼコ字状に形成されている。そして、
左右両側アーム部121bの後端部の左右両側と、前端
側の左右両側とにそれぞれ同一中心状に配置された左右
各一対の支点ピン122とガイドピン123が水平状に
突設されている。そして、前端縁部121cの前面には
左右一対のカム従動ピン124が水平状に突設されてい
る。
【0027】そこで、左右一対の支点ピン122とガイ
ドピン123をシャーシ82の開口部97の左右両側か
ら下方に垂直状に立ち上げられている左右一対の内側垂
直壁部82eに形成されている左右一対の支点ピン嵌合
穴125と、左右一対の円弧状ガイド溝126に嵌め込
んで、昇降駆動フレーム121をシャーシ82にその左
右一対の支点ピン122を中心に上下方向である矢印
g、h方向に回動自在に取り付ける。そして、この後、
左右一対のカム従動ピン124をスライドフレーム11
1の垂直板部111bに形成されている左右一対のほぼ
Z形のカム溝115の上端部115aから上方に切り欠
かれているカム従動ピン出し入れ用切欠き部116を通
して、これら左右一対のカム溝115の上端115a内
に挿入する。
【0028】すると、スライドフレーム111の矢印
e、f方向のスライド運動によって左右一対のカム従動
ピン124が左右一対のカム溝115の上端部115a
と、中間の傾斜部115bと、下端部115cとの間で
矢印g、h方向に昇降駆動されて、昇降駆動フレーム1
21が左右一対の支点ピン122を中心に開口部97内
で矢印g、h方向に昇降駆動されるように、これらスラ
イドフレーム111と昇降駆動フレーム121とが連結
される。
【0029】また、この際、図26〜図28に示すよう
に、シャーシ82の左右一対の内側垂直壁部82eで、
左右一対の支点ピン嵌合穴125の開放部125aの上
部位置に左右一対の弾性アーム部127が水平状に一体
成形されている。そして、図29に示すように、左右一
対の支点ピン122を左右一対の支点ピン嵌合穴125
内にその開放部125aから斜め方向である矢印i方向
に挿入する際、左右一対の弾性アーム部127が一度弾
性に抗して上方である矢印j方向に逃げた後、左右一対
の支点ピン122が左右一対の支点ピン嵌合穴125内
に挿入完了されると共に、左右一対の弾性アーム部12
7が下方である矢印k方向に弾性復元して、以後、左右
一対の支点ピン122が開放部125aから斜め上方
(矢印kの逆方向)に不用意に抜け出すことを禁止する
ように構成してある。従って、左右一対の支点ピン12
2を左右一対の弾性アーム部127の弾性に抗して左右
一対の支点ピン嵌合穴125内にクリック感を発生させ
ながらワンタッチで挿入して回転自在に支持することが
できて、組立ての作業性が著しく向上されている。
【0030】次に、図30及び図31に示すように、光
学ピックアップユニット131の昇降フレーム132の
後端部132aと前端部132bの左右両側部に形成さ
れている左右各一対、合計4つのインシュレータ嵌合部
132c(図4参照)にそれぞれ左右一対、合計4つの
円筒状で、ほぼダルマ形状のゴム等からなるインシュレ
ータ133、134の中間部を垂直状に嵌合させる。そ
して、後端側の左右一対のインシュレータ134の中心
に上方から挿通した左右一対の止ネジ135をシャーシ
82の水平壁部82aの開口部97の後端側の上部に上
方から捩じ込んで取り付けるようにして、その昇降フレ
ーム132の後端部132aをシャーシ82の水平壁部
82aの後端側の上部に左右一対のインシュレータ13
3を介して取り付ける。また、前端側の左右一対のイン
シュレータ135の中心に上方から挿通した左右一対の
止ネジ136を昇降駆動フレーム121の水平板部12
1aの上部に上方から捩じ込んで取り付けるようにし
て、その昇降フレーム132の前端部132bを昇降駆
動フレーム121の上部に左右一対のインシュレータ1
34を介して取り付ける。
【0031】以上により、光学ピックアップユニット1
31がシャーシ82の開口部97の上部位置P13にシ
ャーシ82の水平壁部82aの後端側と、昇降駆動フレ
ーム121との上部間に跨がるようにして合計4つのイ
ンシュレータ133、134を介して取り付けられる。
そして、昇降駆動フレーム121の矢印g、h方向の昇
降駆動によつて、光学ピックアップユニット131が後
端側の左右一対のインシュレータ133を回動支点とし
て、図37で説明した矢印d方向の下降位置と、図38
で説明した矢印c方向の上昇位置との間でスイング運動
によって昇降駆動することができるように組立て完了す
る。
【0032】次に、図31及び図32に示すように、デ
ィスクトレー87をシャーシ82の前面開放部96から
水平壁部82aの上部の左右両側位置P14に矢印a方
向から水平状に挿入して取り付ける。この際、ディスク
トレー87は合成樹脂によって成形されていて、水平状
のトレー本体87aの前端に垂直状で横長形状のトレー
フロントパネル87bが一体成形されている。そして、
トレー本体87aの前端側の上部にほぼ円形状の凹所8
7cが形成されていて、その凹所87cの中央部から後
端部87d側に向けてトレーセンターに沿った大型の長
穴である底面開口部87eが形成されている。また、後
端部87dの一側部には後述するスレッド移動機構14
1のスレッド駆動モータ142に対する逃げ用の切欠き
部87fが形成されている。そして、トレー本体87a
は前後方向(矢印a、b方向)に対して直角な方向の断
面形状が下向きの浅いほぼコ字状に形成されていて、そ
のトレー本体87aの左右両側で、最下端位置に沿って
左右一対の平行状のガイドレール87gが一体成形され
ている。また、このトレー本体87aの下面の他側部側
に偏位された位置にローディングギアユニット101の
出力ギア106の上段のギアに噛合される直線状のラッ
ク87hが矢印a、b方向と平行状に一体成形されてい
る。
【0033】そこで、このディスクトレー87の左右一
対のガイドレール87gをシャーシ82の左右一対の垂
直壁部82bの内側で、水平壁部82aの左右両側位置
P14上に矢印a方向に水平状に挿入する。すると、左
右一対のガイドレール87gが左右一対の垂直壁部82
bの内側の下端側に沿って水平状に打ち出し加工されて
いる複数のトレー押え部82fの下部に水平状に挿入さ
れ、かつ、トレー本体87aがローディングギアユニッ
ト101及びスライドフレーム111の上部を左右方向
に跨ぐようにして、シャーシ82内に矢印a方向に水平
状に挿入されて取り付けられる。なお、トレー本体87
aの一方の側部側の下面に一体成形されている弾性を有
するストッパー87iがスライドフレーム111の一方
の側部の上部に突設されているストッパー118を弾性
に抗して矢印a方向に乗り越えて、以後、ディスクトレ
ー87がシャーシ82内から矢印b方向に不用意に抜け
出すことをこれらのストッパー87i、118の当接に
よつて禁止している。そして、シャーシ82内に矢印a
方向から挿入されたディスクトレー87の下面のラック
87hがローディングギアユニット101の出力ギア1
06の上段のギアに噛合されることになる。
【0034】次に、図32及び図33に示すように、シ
ャーシ82の左右一対の垂直壁部82bに水平状に折り
曲げ加工されている左右一対のディスククランパーユニ
ット取付け部82gの上部に、ディスククランパーユニ
ット171のディスククランパー支持フレーム172の
左右両端部172aを水平状に載置して、左右各一対の
位置決めピン173と止ネジ174によって位置決めし
てネジ止めする。そして、ディスククランパー支持フレ
ーム172の中央部に形成されている円形凹所175内
に合成樹脂で成形された円板状のディスククランパー1
76を遊びを有する状態に挿入して、そのディスククラ
ンパー176の中央部から突出された円形状の凸部であ
るディスククランプ部177を円形凹所175の中央に
同心円形状に形成された円形穴178から下方に遊びを
有する状態に挿入し、そのディスククランパー176の
上端の外周に形成されているフランジ部179を円形凹
所175内に水平状に載置すると、ディスククランパー
176が光学ピックアップユニット131の後述するス
ピンドルモータの真上位置に遊びを有する状態で水平状
に架設される。なお、このディスククランパー176の
ディスククランプ部177の上部にはリング状のマグネ
ット180が同心状に埋設されている。
【0035】そして、次に、図34に示すように、板厚
が薄い鉄板等の板金で下向きのほぼコ字状にプレス加工
されている上カバー84をシャーシ82の左右一対の垂
直壁部82b及び後端側の垂直壁部82cの外側に被せ
るようにして、その上カバー84をシャーシ82に上方
から嵌め込んで、その上カバー84の内側に形成した複
数の係止部84aをシャーシ82の合計3つの垂直壁部
82b、82cの後側に形成した複数の係止部82iに
その上カバー84の弾性を利用して嵌め込む。そして、
最後に、図23に示すように、フロントパネル83をシ
ャーシ82の左右一対の垂直壁部82bの前端部の外側
及び上カバー84のコ字状の前端部の外側に嵌め込んで
複数の係止部(図示せず)によって係止すれば、図23
に示された光ディスク装置81の組立て作業が完了す
る。
【0036】ところで、この光ディスク装置81は、光
ディスク1のローディング時には、光ディスク装置81
外に矢印b方向にアンローディングされているディスク
トレー87の凹所87c内に光ディスク1を水平状に載
置する。そして、ディスクトレー87のトレーフロント
パネル87bを矢印a方向に軽く押すと、ローディング
スイッチがONされて、ローディングモータ108が正
回転駆動されてローディングギアユニット101の出力
ギア106が正回転駆動される。すると、出力ギア10
6の上段のギアによってディスクトレー87のラック8
7hが駆動されて、ディスクトレー87が光ディスク装
置81内の矢印a方向にローディングされて、光ディス
ク1が光ディスク装置81内に取り込まれる。
【0037】そして、ディスクトレー87のローディン
グが完了すると、出力ギア106の上段のギアがラック
87hから外れて、ディスクトレー87が図示省略した
位置決め手段によってローディング完了位置にそのまま
位置決めされると共に、引き続きの出力ギア106の正
回転駆動によって、その出力ギア106の下段のギアが
スライドフレーム111のラック117に噛合して、ス
ライドフレーム111が図29に1点鎖線で示す位置か
ら実線で示す位置まで矢印e方向にスライド駆動され
る。
【0038】すると、スライドフレーム111の左右一
対のカム溝112によって昇降駆動フレーム121の左
右一対のカム従動ピン124が図29に1点鎖線で示す
位置から実線で示す位置まで矢印g方向に上昇駆動され
て、昇降駆動フレーム121が左右一対の支点ピン12
2を中心に図28に1点鎖線で示す位置から実線で示す
位置まで矢印g方向に回動駆動されて、光学ピックアッ
プユニット131が後端側の左右一対のインシュレータ
133を中心にして、図37に示した下降位置から図3
8に示した上昇位置まで矢印c方向に上昇されて、光学
ピックアップユニット131の後述するディスクテーブ
ル135上に光ディスク1がディスククランパー176
によってチャッキングされて、その光ディスク1がディ
スクトレー87の凹所87cの上方に水平状に浮上され
る。そして、この時点でローディングモータ108が自
動停止する。
【0039】そして、ホストコンピュータからの記録及
び/又は再生の指令信号が入力されて、後述するスピン
ドルモータ133によって光ディスク1が回転駆動さ
れ、光学ピックアップユニット131によって光ディス
ク1のデータの記録及び/又は再生が行われる。
【0040】そして、光ディスク1のデータの記録及び
/又は再生の終了後に、イジェクト釦89が押される
と、ローディングモータ108が逆回転駆動されて、ロ
ーディングギアユニット101の出力ギア106が逆回
転駆動される。すると、ローディング時の逆動作で、ス
ライドフレーム111が図29に実線で示す位置から1
点鎖線で示す位置まで矢印f方向にスライド駆動され
て、昇降駆動フレーム121が図28に実線で示す位置
から1点鎖線で示す位置まで矢印h方向に回動駆動され
て、光学ピックアップユニット131が図38に示した
上昇位置から図37に示した下降位置まで矢印d方向に
下降駆動されて、ディスクテーブルがディスククランパ
ー176から下方へ離脱されて、光ディスク1がディス
クトレー87の凹所87c内に載置される。そして、こ
の後、ディスクトレー87が矢印b方向にアンローディ
ングされて、光ディスク1が光ディスク装置81外へ取
り出されるように構成されている。
【0041】(2) ・・・ 光学ピックアップユニッ
トの組立て精度に関する説明 次に、図1〜図6によって光学ピックアップユニット1
31の組立て精度に関して説明するが、まず、図3〜図
6に示すように、このピックアップユニットである光学
ピックアップユニット131は鉄板等の板金でプレス加
工された水平な昇降フレーム132の上に搭載されたも
のであって、その昇降フレーム132の前端部132b
側にスピンドルモータ133を垂直状に搭載し、そのス
ピンドルモータ133のモータ軸133aの上端にディ
スクテーブル135を固着している。そして、ディスク
テーブル135の中央上部には円錐台形状の凸部である
センターリングガイド部135aが形成されている。そ
して、スピンドルモータ133より後方側(矢印a方向
側)で、昇降フレーム132のほぼ中央部に沿ってほぼ
方形状の開口部146が形成されていて、その開口部1
46内にデータのピックアップである光学ピックアップ
136が搭載されている。そして、この光学ピックアッ
プ136は対物レンズ137が搭載されたスレッド13
8と、そのスレッド138を案内する矢印a、b方向と
平行なガイド主軸139とガイド副軸140とを備えて
いて、これらガイド主軸139とガイド副軸140は開
口部146の左右両側部の内側位置に平行状に配置され
て昇降フレーム132の下部に水平状に取り付けられて
いる。
【0042】そして、昇降フレーム132の下部の一方
の側部の下部位置にはスレッド138を矢印a、b方向
に移動するヘッド移動機構141が取り付けられてい
て、このスレッド移動機構141はスレッド駆動モータ
142と、ギアトレイン143と、そのギアトレイン1
43の出力端のピニオン144と、スレッド138の一
方の端部に取り付けられていて、そのピニオン144に
よって駆動されるラック145とによって構成されてい
る。但し、ガイド主軸139が昇降フレーム132の下
部に高精度に位置決めされて取り付けられていて、スレ
ッド138の一方の端部が一対のスラスト軸受138a
によってガイド主軸139の外周に遊び(ガタツキ)が
殆んどない状態にスライド自在に挿通されている。そし
て、スレッド138の他方の端部はガイド副軸140の
外周に多少の遊びを有する状態でスライド自在に挿通さ
れていて、スレッド138の荷重によって水平姿勢が安
定するように構成されている。
【0043】なお、ガイド主軸139及びガイド副軸1
40の前端部(矢印b方向側の端部)が固定端139
a、140aに構成され、後端部(矢印a方向側の端
部)が可動端139b、140bに構成されている。そ
して、ガイド主軸139の固定端139aは止ネジ15
1によって昇降フレーム132の下部に取り付けられた
板ばね152によって昇降フレーム132の下面と位置
決め基準部153との2方向に位置決めされて高精度に
固定されている。但し、このガイド主軸139は後述す
るスキュー調整時に微小に動くことになる。そして、こ
のガイド主軸139の可動端139bは後述するスキュ
ー調整機構181によって昇降フレーム132の下部に
取り付けられている。また、ガイド副軸140の固定端
140aは昇降フレーム132の下部に形成された保持
部154で保持され、昇降フレーム132の下面に形成
されたスライド防止用突起155に当接された状態で取
り付けられていて、そのガイド副軸140の可動端14
0bも後述するスキュー調整機構191によって昇降フ
レーム132の下部に取り付けられている。
【0044】次に、図1〜図5によって、スピンドルモ
ータ取付け機構161について説明すると、昇降フレー
ム132の前端部132bのほぼ中央部に半円形状の切
欠きであるスピンドルモータ挿通部132dが形成され
ていて、そのスピンドルモータ挿通部132dにスピン
ドルモータ133が挿通され、スピンドルモータ133
の下部の水平状のモータ基板134が昇降フレーム13
2の下部にスペーサである3本のスペースピン162、
163、164を介して3本の止ネジ165、166、
167によって下方から取り付けられている。このよう
に、スピンドルモータ133を昇降フレーム132の下
部に3本のスペースピン162、163、164を介し
て段差を有する状態に取り付けると、昇降フレーム13
2に対するディスクテーブル135の高さH1を小さく
することができて、スピンドルモータ133の芯振れ現
象を大幅に減少させることができ、特に、重心がアンバ
ランスの光ディスク1を回転駆動してデータの高密度の
記録及び/又は再生を行う際にも、高精度の記録及び/
又は再生を行うことができる。
【0045】ところで、大容量(高密度)の光ディスク
1を記録及び/又は再生する際には、図5に示すよう
に、光学ピックアップ136の対物レンズ137の中心
(光軸)をガイド主軸139の中心と平行で、かつ、ス
ピンドルモータ133の中心を通るシーク基準線P2上
に高精度に設定しなければならない。そして、そのため
には、スピンドルモータ133の中心とガイド主軸13
9の中心との間の寸法(間隔)L1と、対物レンズ13
7の中心とガイド主軸139の中心との間の寸法(間
隔)L2とを高精度に一致させる必要がある。
【0046】この際、前述したように、スレッド138
のスラスト軸受138aがガイド主軸139の外周に遊
びの殆んどない状態に高精度に挿通されていることか
ら、対物レンズ137とガイド主軸139との間の寸法
L2は一定の値に高精度に設定される。従って、スピン
ドルモータ133を昇降フレーム132に組み立てる際
の精度によって、そのスピンドルモータ133とガイド
主軸139との間の寸法L2をL1に高精度に一致させ
なければならない。
【0047】そこで、このスピンドルモータ取付け機構
161では、モータ基板134の上部に高精度に植設し
た位置決め手段である2本の位置決めピン168をガイ
ド主軸139の側面に矢印x方向から押圧した状態で3
本の止ネジ165、166、167によってモータ基板
134を3本のスペースピン162、163、164の
下部に締め付けて固定することにより、スピンドルモー
タ133とガイド主軸139との間の寸法L1を対物レ
ンズ137とガイド主軸139との間の寸法L2に高精
度に一致させることに成功した。
【0048】即ち、このスピンドルモータ取付け機構1
61によれば、ガイド主軸139そのものをスピンドル
モータ133と対物レンズ137との共通の位置決め基
準に設定して、これらスピンドルモータ133と対物レ
ンズ137とを昇降フレーム132に搭載することがで
きるので、上記の2つの寸法L1、L2を高精度に一致
させることができる。しかも、このスピンドルモータ取
付け機構161は、モータ基板134上に植設した2本
の位置決めピン168をガイド主軸139の側面に押圧
させるだけであることから、構造が非常に簡単であり、
コストダウンを促進できる。
【0049】なお、図7は従来のスピンドルモータ39
の取付け機構を説明するものであって、スピンドルモー
タ39の下端の水平なモータ基板39bを昇降フレーム
16上に植設した位置決めピン61及び基準穴62に上
方から嵌合させて位置決めした状態で、そのモータ基板
39bを昇降フレーム16上に複数の止ネジ63によっ
て下方からネジ止めする一方、ガイド主軸45を昇降フ
レーム16に折り曲げ加工した位置決め基準部64に板
ばねを用いて直角状に押圧させて位置決めしていた。し
かし、この方法は、昇降フレーム16に対してスピンド
ルモータ39とガイド主軸45をそれぞれ位置決めする
方法であり、対物レンズ42の中心とガイド主軸45の
中心との間の寸法と、スピンドルモータ39の中心とガ
イド主軸45の中心との寸法を直接的に調整する方法で
はなかった。従って、昇降フレーム16の位置決めピン
61及び基準穴62と、位置決め基準部64の位置ずれ
やガイド主軸45の直径の交差等によって対物レンズ4
2の中心とガイド主軸45の中心との間の寸法と、スピ
ンドルモータ39の中心とガイド主軸45の中心との間
の寸法にバラツキが発生してしまう。そして、このバラ
ツキが発生すると、光ディスク1の高密度の記録及び/
又は再生を行えなくなる。そして、このようなバラツキ
を小さくするためには、各部品の精度を上げなければな
らず、著しいコストアップを招くことになる。
【0050】しかも、このスピンドルモータ取付け機構
では、スピンドルモータ39を昇降フレーム16の上部
に取り付けたために、ディスクテーブル40と昇降フレ
ーム16との高さH2が図1に示す本発明の高さH1の
約2倍以上に高くなってしまう。その結果、スピンドル
モータ39の回転時に芯振れ現象が発生し易くなり、特
に、重心がアンバランスである光ディスク1を高速で回
転させると激しい芯振れが発生して、高密度のデータの
記録及び/又は再生を行えなくなる。
【0051】(3) ・・・ スキュー調整機構の第1
の実施形態の説明 次に、図8〜図13によって、スキュー調整機構の第1
の実施形態について説明すると、この場合は、ガイド主
軸139とガイド副軸140の可動端139b、140
bにそれぞれスキュー調整機構181、191を設けた
ものである。なお、これらのスキュー調整機構181、
191は同じ構造であることから、ガイド主軸139の
スキュー調整機構181について詳述に説明し、ガイド
副軸140のスキュー調整機構191については対向箇
所に、対応する符号を付して詳細説明を省略する。
【0052】このガイド主軸139のスキュー調整機構
181は、ガイド主軸139の可動端139bの真上位
置に、昇降フレーム132を上方から下方に貫通するよ
うにスキュー調整ネジ182を取り付ける。そして、昇
降フレーム132の下部に板ばね184の固定端184
aに形成されているネジ挿通穴184cに下方から挿通
した止ネジ183で、その固定端184aを昇降フレー
ム132の下面に固着する。その際、その固定端184
aに形成されているダボ穴184dを昇降フレーム13
2の下面に形成した位置決め用ダボ187に嵌合させ、
その固定端184aの一側部に板ばね184の長さ方向
に対して直交するように立ち上げた屈曲部184eを昇
降フレーム132に形成した位置決め穴186内に下方
から嵌合させて、板ばね184をガイド主軸139に対
して直交する状態に高精度に位置決めする。そして、板
ばね184のほぼV型に屈曲された可動端184bをガ
イド主軸139の可動端139bに、下方及び一側方か
ら斜めに押圧させて、その可動端184aの斜め上方へ
の押圧力によってガイド主軸139の可動端139bを
スキュー調整ネジ182の下端と、昇降フレーム132
から下方へ垂直状に立ち下げた位置決め基準部185と
の2箇所に押圧させて位置決めさせたものである。
【0053】このスキュー調整機構181によれば、ス
キュー調整ネジ182を上下方向である矢印m、n方向
に高さ調整すると、ガイド主軸139の可動端139b
が板ばね184の可動端184bのばね力に抗して位置
決め基準部185に沿って上下方向である矢印o、p方
向に高さ調整されて、図8に示すように、ガイド主軸1
39の可動端139b側が固定端139a側を回動支点
にして上下方向である矢印o、p方向に角度調整され
る。そして、ガイド主軸139と一体にスレッド138
が矢印y方向に傾き調整されて、対物レンズ137の光
軸Fの光ディスク1に対するスキュー角が直角状になる
ように調整、即ち、スキュー調整されることになる。
【0054】この際、タンジェンシャル方向のスキュー
調整操作は、2つのスキュー調整機構181、189の
2本のスキュー調整ネジ182、192の何れか一方、
又は両方を互いに上下逆方向に調整することによって行
い、ラジアル方向のスキュー調整は、2つの2本のスキ
ュー調整ネジ182、192を上下同じ方向に調整する
ことによって行うことができる。そして、特に、ガイド
主軸139の矢印o、p方向の傾き調整を行う際、その
ガイド主軸139の固定端139aは位置決め基準部1
53に沿って僅かに上下に傾くことになるが、その際、
ガイド主軸139の固定端139aは2本の位置決めピ
ン168の側面に沿って上下方向に僅かに傾くことにな
り、そのガイド主軸139のスキュー調整を行っても、
図1に示したスピンドルモータ133の中心とガイド主
軸139の中心との間の寸法L1には変化が全く発生し
ない。従って、スピンドルモータ133の取付け精度に
悪影響を及ぼすことなく、スキュー調整を安心して行う
ことができる。
【0055】ところで、図5に示すように、ディスクト
レー87をディスク装置本体85内に矢印a方向にロー
ディングして、光ディスク1をディスクテーブル135
の上部にチャッキング下状態で、その光ディスク1の外
側位置に、上向きの2本のスキュー調整ネジ182、1
92を配置し、ディスクトレー87の一方のスキュー調
整ネジ182の真上位置にはドライバー等の工具挿通穴
188を形成し、他方のスキュー調整ネジ192はディ
スクトレー87の底面開口部87eのコーナ部分の内側
に配置している。
【0056】これにより、光ディスク1をスピンドルモ
ータ133で高速で回転駆動して、光学ピックアップ1
36によって光ディスク1のイニシャルデータを再生し
ながら、ドライバー等の工具を工具挿通穴188に上方
から挿通して一方のスキュー調整ネジ182のスキュー
調整を行ったり、ドライバー等の工具をディスクトレー
87の底面開口部87e内のコーナ部分に上方から挿通
して他方のスキュー調整ネジ192のスキュー調整を行
うことができるので、スキュー調整作業を簡単、迅速、
かつ、高精度に行うことができる。
【0057】(4) ・・・ スキュー調整機構の第2
の実施形態の説明 次に、図14及び図15によって、スキュー調整機構の
第2の実施形態について説明すると、このスキュー調整
機構201は、スピンドルモータ133を昇降フレーム
132に対して傾き調整するように構成したものであ
る。即ち、前述した昇降フレーム132の下面に植設さ
れている3本のスペースピン162、163、164の
うちの左右方向に配置されている2本のスペースピン1
62と164とを利用すると共に、昇降フレーム132
の下面で一方のスペースピン162の前方側(矢印b方
向側)の位置に新たにスペースピン202を垂直状に植
設して、これら3本のスペースピン162、164、2
02の外周に3本の圧縮コイルばね206、207、2
08を挿入し、モータ基板134に下方から挿通した3
本のスキュー調整ネジ203、204、205を3本の
圧縮コイルばね206、207、208に抗して3本の
スペースピン162、164、202に捩じ込んで、そ
の3本の圧縮コイルばね206、207、208を昇降
フレーム132とモータ基板134との間で上下から圧
縮させて固定したものである。
【0058】そして、このスキュー調整機構201によ
れば、スピンドルモータ133のタンジェンシャル方向
のスキュー調整は一側部のスキュー調整ネジ204の高
さ調整によって行うことができ、ラジアル方向のスキュ
ー調整は2本のスキュー調整ネジ203と205の高さ
調整によって行う個々とができる。即ち、これら3本の
スキュー調整ネジ201、203、205の高さ調整を
行うと、3本の圧縮コイルばね206、207、208
のそれぞれの圧縮反発力との共働作用によって、モータ
基板134と一体にスピンドルモータ133を昇降フレ
ーム132に対して傾き調整することができて、対物レ
ンズ137の光軸に対する光ディスク1のスキュー角を
高精度に調整することができるものである。
【0059】(5) ・・・ 板ばね機構の説明 次に、図16〜図22によって、例えば、ガイド副軸1
40の可動端140b側のスキュー調整機構191に使
用される板ばね機構211について説明する。
【0060】まず、図22は簡易型のスキュー調整機構
71を示したものであり、光学ピックアップ41のスレ
ッド43を案内するガイド主軸45を昇降フレーム(図
示せず)に固定し、ガイド副軸46を先端72aがほぼ
V型に屈曲された板ばね72とスキュー調整ネジ73と
によって上下方向に角度調整することによってスキュー
角を調整できるようにしたものである。この際、例え
ば、図22の(B)に示すように、ガイド主軸45の中
心位置P5に対してガイド副軸46の中心位置P6が
0.5mm上方へずれた状態で、板ばね72の先端72
aのV型の開き角度が例えば100°であったものと
し、この位置を基準にして、図22の(A)に示すよう
に、スキュー調整ネジ73を上方側へ0.5mm分緩
め、ガイド主軸45の中心位置P5に対するガイド副軸
46の中心位置P6を1mm上方へずらせるように調整
すると、板ばね72の先端72aのV型の開き角は例え
ば90°に縮まる。その逆に、図22の(C)に示すよ
うに、スキュー調整ネジ73を下方側へ0.5mm捩じ
込んで、ガイド主軸45の中心位置P5に対してガイド
主軸46の中心位置P6を0mmとなる位置まで下方へ
ずらせるように調整すると、板ばね72の先端72aの
V型の開き角は例えば125°に広がる。
【0061】このように、ガイド副軸46を上下方向に
1mmの極く僅かなストローク分移動調整するだけで、
板ばね72の先端72aのV型の開き角が90°〜12
5°の大きな角度範囲内で弾性変形することになり、板
ばね72の先端72aの上下方向の可動範囲が1mm以
上に大きくなれば、その板ばね72の先端72aは塑性
変形発生領域に容易に入ってしまい、その板ばね72の
先端72aが元の形状に復元できなくなってしまうこと
が考えられる。そして、この板ばね72の先端72aが
元の正しい形状に復元できなくなれば、ガイド副軸46
を昇降フレームに安定良く固定できなくなってしまい、
ガイド主軸46のガタツキやスキュー角に狂いが発生し
てしまうと言う重大な事故が起きる。また、光学ピック
アップユニット38を交換したために、スキュー調整ネ
ジ73によるガイド副軸46の押し込み量が小さくなっ
た場合にも同様の問題を発生してしまう。
【0062】そこで、この板ばね機構211では、図1
9に示すような板ばね212を使用するものであり、こ
の板ばね212は可動端212bに撓み領域が上下にず
らせて設定されている複数、例えば2つのほぼV型に屈
曲された第1、第2のばね作用部213、214を平行
状に一体に形成したものである。
【0063】そして、この板ばね212の固定端212
aを、そのネジ挿通穴212cに下方から挿通された止
ネジ193によって取付け部材である昇降フレーム13
2の下面に下方から固着し、その固定端212aのダボ
穴212dを昇降フレーム132の下面の位置決め用ダ
ボ197に下方から嵌合させる等して、その板ばね21
2の固定端を押圧部材であるガイド副軸140の可動端
140bに対して直交する状態に固定し、その板ばね2
12の可動端212bの2つのばね作用部213、21
4をガイド副軸140の可動端140bの下方側でその
ガイド副軸140の軸方向に平行状に配置したものであ
る。そして、このガイド副軸140の可動端140b
で、撓み領域が上方側に設定されている第1のばね作用
部213でガイド副軸140の可動端140bをスキュ
ー調整ネジ192の下端面と昇降フレーム132の位置
決め基準部195との2箇所に斜め下方から押圧させた
ものである。
【0064】このように、撓み領域が上下にずらせて設
定されている2つのばね作用部213、214を可動端
212bに一体成形した板ばね212を使用すると、図
17及び図18に示すように、スキュー調整ネジ192
の上下方向である矢印m、n方向の高さ調整によってガ
イド副軸140の可動端140bを板ばね212の可動
端212bのばね力との共働作用によって位置決め基準
部195に沿って上下方向である矢印o、p方向に高さ
調整する際、そのガイド副軸140の基準位置P5に対
する下方位置P7側への移動量が小さい範囲内では、撓
み領域が上部側に設定されている第1のばね作用部21
3のばね力のみを利用して、ガイド副軸140の矢印
o、p方向の高さ調整を行うことができる。
【0065】 一方、ス
キュー調整ネジ192の下方への押し込み量が大きくな
って、ガイド副軸140の下方位置P7側への移動量が
大きくなり、第1のばね作用部213が塑性変形を発生
する領域に入ると、そのガイド副軸140を高さ調整ネ
ジ192の下端面と位置決め基準部195に2方向から
押圧する機能が、予め撓み領域が下方側に設定されてい
る第2のばね作用部214に受け継がれる。そして、そ
の第2のばね作用部214はその第2のばね作用部21
4自身の塑性変形を発生しない領域内において、ガイド
副軸140をスキュー調整ネジ192の下端面と位置決
め基準部195との2箇所に安定良く押圧し続けること
ができることになる。
【0066】従って、ガイド副軸140の高さ調整範囲
が極度に大きくなったり、ガイド副軸140の変換等に
よる直径差等が発生した場合等において、板ばね212
の第1のばね作用部213が塑性変形するようなことが
あっても、第2のばね作用部214が機能するので、ガ
イド副軸140の高さ調整を安心して行うことができ
る。
【0067】なお、図16の(A)(B)はガイド副軸
140の移動量が規定の位置に対して小さかった範囲内
(例えば、0.15mmの範囲内)では、第1のばね作
用部213が塑性変形を発生しないV型の開き角度が安
全な領域である90°〜100°の範囲で撓み、図16
の(C)はガイド副軸140の移動量が規定の位置に対
して大きくなった時には、第1のばね作用部213のV
型の開き角度が塑性変形を発生する125°まで広げら
れてしまうのに対して、第2のばね作用部214が90
°の安全な開き角度でガイド副軸140をスキュー調整
ネジ192の下端面に押圧することができる様子を説明
したものである。
【0068】次に、図20及び図21は板ばね212の
変形例を示したものであって、ほぼV型に形成されてい
る第1、第2のばね作用部213、214を上下対称状
に配置し、これら第1、第2のばね作用部213、21
4間にガイド副軸140を挿通し、昇降フレーム132
に下向きに取り付けられた第1のスキュー調整ネジ19
2Aに第1のばね作用部213でガイド副軸140を下
方から矢印n方向に押圧させ、昇降フレーム132に位
置決め基準部195を介してガイド副軸140の下方側
へ回り込ませて設けられたネジ取付け部132dに下方
から上方に挿通させて取り付けた第2のスキュー調整ネ
ジ192Bの上部に第2のばね作用部214を対向させ
たものである。
【0069】そして、この場合は、ガイド副軸140を
第1のスキュー調整ネジ192Aによって第1のばね作
用部213に抗して下方へ矢印m方向に移動調整する時
には、第2のスキュー調整ネジ192Bを下方である矢
印m方向に緩めて行い、ガイド副軸140を第2のスキ
ュー調整ネジ192Bによって他方の第2のばね作用部
214に抗して上方へ矢印n方向に移動調整する時に
は、第1のスキュー調整ネジ192Aを上方である矢印
n方向に緩めて行うことができるようにしたものであ
る。そして、このように、ガイド副軸140を下方へ移
動調整する時には、第1のばね作用部213を機能さ
せ、ガイド副軸140を上方へ移動調整する時には、第
2のばね作用部214を機能させることによって、これ
ら第1、第2のばね作用部213、214を塑性変形さ
せることなく、ガイド副軸140の上下方向の移動調整
範囲を大幅に拡大させることができる。
【0070】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。
【0071】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の板ばね
機構とディスクドライブ装置は、次のような効果を奏す
ることができる。
【0072】請求項1及び請求項2は、板ばねの可動端
に押圧される押圧部材の押圧位置が大幅に変化すること
があっても、板ばねの可動端に形成した撓み領域が異な
る複数のばね作用部が順次押圧機能を受け継ぐことがで
きるようにしたので、押圧部材の押圧位置が大幅に変化
することによる板ばねの塑性変形の問題を解消して、押
圧部材を確実に固定することができる。
【0073】請求項3は、板ばねの可動端とスキュー調
整ネジとの間で弾性的に挟み込まれて、スキュー調整ネ
ジによってスキュー調整されるガイド軸の調整位置が大
幅に変化することがあっても、板ばねの可動端に形成し
た撓み領域が異なる複数のばね作用部が順次押圧機能を
受け継ぐことができるようにしたので、スキュー調整範
囲が大幅に変化することがあっても、板ばねの塑性変形
の問題を解消して、その大幅な範囲のスキュー調整を安
心して確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ディスク装置の実施の形態
におけるスピンドルモータ取付け機構を説明する図面で
あって、図2のA−A矢視での断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】同上の光ディスク装置の光学ピックアップユニ
ット全体を示した斜視図である。
【図4】図3のスピンドルモータを分解した斜視図であ
る。
【図5】同上の光ディスク装置の上カバーを除去した状
態の平面図である。
【図6】図5の光ディスク装置の断面側面図である。
【図7】従来のスピンドルモータ取付け機構を説明する
分解斜視図である。
【図8】本発明の光ディスク装置のスキュー調整機構の
第1の実施形態を説明する図5のB−B矢視での断面図
である。
【図9】図5のC−C矢視での断面図である。
【図10】図8の一部切欠き拡大平面図である。
【図11】図10のD−D矢視での拡大断面図である。
【図12】図10のE−E矢視での拡大断面図である。
【図13】同上のスキュー調整機構に使用される板ばね
の斜視図である。
【図14】本発明の光ディスク装置のスキュー調整機構
の第2の実施形態を説明する平面図である。
【図15】図14のE−E矢視での断面図である。
【図16】本発明の光ディスク装置に適用できる板ばね
機構とスキュー調整機構の作用を説明する一部切欠き側
面図である。
【図17】同上の板ばね機構の拡大断面図である。
【図18】図17のG−G矢視での断面図である。
【図19】同上の板ばね機構に使用される板ばねの斜視
図である。
【図20】同上の板ばね機構の変形例を説明する斜視図
である。
【図21】図20の一部切欠き側面図である。
【図22】従来のスキュー調整機構の板ばねの塑性変形
を説明する図面である。
【図23】本発明の光ディスク装置の斜視図である。
【図24】同上の光ディスク装置のローディングギアユ
ニットの組立てを説明する分解斜視図である。
【図25】同上の光ディスク装置のスライドフレームの
組立てを説明する分解斜視図である。
【図26】同上の光ディスク装置の昇降駆動フレームの
組立てを説明する分解斜視図である。
【図27】図26の平面図である。
【図28】図27の要部の一部切欠き拡大側面図であ
る。
【図29】図28のH−H矢視での側面図である。
【図30】同上の光ディスク装置の光学ピックアップユ
ニットの組立てを説明する分解斜視図である。
【図31】同上の光ディスク装置のディスクトレーの組
立てを説明する斜視図である。
【図32】同上の光ディスク装置のディスククランパー
支持フレームの組立てを説明する分解斜視図である。
【図33】同上の光ディスク装置のディスククランパー
の組立てを説明する分解斜視図である。
【図34】同上の光ディスク装置の上カバーの組立てを
説明する分解斜視図である。
【図35】従来の光ディスク装置のアンローディング状
態を示した斜視図である。
【図36】同上の光ディスク装置のローディング状態を
示した斜視図である。
【図37】図35の断面側面図である。
【図38】図36の断面側面図である。
【図39】図38の上カバーを外した状態の平面図であ
る。
【図40】同上の光ディスク装置の光学ピックアップユ
ニットの斜視図である。
【図41】図39のI−I矢視での側面図である。
【図42】図39のJ−J矢視での側面図である。
【符号の説明】
132は取付け部材である昇降フレーム、140は押圧
部材であるガイド副軸、191はスキュー調整機構、1
92はスキュー調整ネジ、212は板ばね、212bは
板ばねの可動端、213は第1のばね作用部、214は
第2のばね作用部である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月29日(2001.6.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板ばね取付け部材に固定端が固着された板
    ばねの可動端に、撓み領域が異なる位置に配置された複
    数のばね作用部を形成し、 上記板ばねの可動端に押圧される押圧部材の押圧位置の
    変化に応じて上記板ばねの複数のばね作用部が順次押圧
    機能されるように構成したことを特徴とする板ばね機
    構。
  2. 【請求項2】板ばね取付け部材に固定端が固着された板
    ばねの可動端で押圧部材をその板ばね取付け部材側に弾
    性的に押圧し、 上記板ばね取付け部材に取り付けられた調整ネジによっ
    て上記押圧部材を上記位置ばねの可動端の弾性に抗して
    移動調整するように構成した板ばね機構において、 上記板ばねの可動端に、撓み領域が異なる位置に配置さ
    れた複数のばね作用部を形成し、 上記調整ネジによる上記押圧部材の調整位置の変化に応
    じて上記板ばねの上記複数のばね作用部が順次押圧機能
    するように構成したことを特徴とする板ばね機構。
  3. 【請求項3】ディスク状記録媒体にデータを記録及び/
    又は再生するピックアップ手段が搭載されたスレッド
    と、 ピックアップ搭載フレームに取り付けられて、上記スレ
    ッドを案内するガイド軸と、 上記ピックアップ搭載フレームに固定端が固着され、可
    動端によって上記ガイド軸の可動端側をそのピックアッ
    プ搭載フレームに弾性的に押圧する板ばねと、 上記ピックアップ搭載フレームに取り付けられて、上記
    ガイド軸の可動端側を上記板ばねの可動端の弾性に抗し
    て移動調整するスキュー調整ネジとを備えたディスクド
    ライブ装置において、 上記板ばねの可動端に、撓み領域が異なる複数のばね作
    用部を形成し、 上記スキュー調整ネジによる上記ガイド軸の可動端側の
    調整位置の変化に応じて上記板ばねの複数のばね作用部
    が順次押圧機能されるように構成したことを特徴とする
    ディスクドライブ装置。
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