JP2001305550A - 液晶表示パネル - Google Patents
液晶表示パネルInfo
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Abstract
ベンド配向またはπツイスト配向を効率よく発生させ、
配向欠陥を低減させる。 【解決手段】 一対の基板1、20間に正の誘電率異方
性を有する液晶14が狭持され、これら一対の基板1、
20のそれぞれの内面に、液晶14に電界を加えるため
の電極2、7が形成され、かつ液晶14がスプレイ配向
されている液晶表示パネルである。この液晶表示パネル
は、スプレイ配向からπツイスト配向またはベンド配向
への転移を促進する核を発生させるための核発生手段3
1、32、33、34を備える。
Description
する。
を用い、優れた視角特性をもつOCB(Optical
ly Compensated Birefringe
nce)方式の液晶表示パネルが知られている。従来か
ら、ネマチック液晶を用いた表示素子は、液晶分子の配
向によっていくつかのモードがある。もっとも普及して
いるのは、捻れネマチック(TN)モードであり、その
他にホメオトロピック(垂直)配向、またはホモジニア
ス(水平)配向の複屈折モードやゲストホストモード等
がある。TNモードは、とくに一方の基板に画素電極毎
に能動素子を設けたアクティブアマトリクス液晶表示パ
ネルにおいて主流となっている。
平配向処理した電極付きの一対の基板どうしの間に挟ん
で、90度捻った状態を安定状態とする。そして、その
液晶の配向に沿って偏波面が90度回転するので、液晶
層を挟んで配置した偏光子と検光子との透過軸を直交さ
せていると、白表示となる。電圧印加により液晶分子が
立つと、入射偏光はそのまま液晶層を進むので、検光子
により吸収されて黒表示となる。これをノーマリホワイ
トTNモードと称する。
ングすることにより達成される。このとき、ラビング方
向に対応して数度程度の液晶のプレチルトが生じる。T
N液晶の捻れ方向は、この一対の基板におけるプレチル
ト方向により基本的に決まる。つまり、液晶層がスプレ
イ歪みを伴わないように配向することで捻れ方向が決定
される。さらに、逆捻れ配向を防止し、捻れ方向を均一
に揃えるために、両方の基板でのプレチルト方向と符合
させて、液晶中に微量のカイラル物質(光学活性物質)
を添加して捻れ方向を決めている。液晶は、一方の基板
界面近傍から反対側の基板界面近傍まで、ほぼ一様なプ
レチルトをもって配向する。
晶層中央部の液晶分子が初期に与えられたプレチルト方
向に立ち上がり、液晶層全体がそれに追従する。したが
って、液晶の立ち上がる向きはパネル全体で同一であ
り、パネルを観察する方向によって液晶層の屈折率変化
の仕方が違うため、視角方向によって光透過率が大きく
変わる。このため、視角方向によってコントラストの大
幅な低下や色変化や階調反転などが発生し、視角特性に
非常に問題がある。とくにノーマリホワイトモードで
は、液晶層中央部の液晶分子の立ち上がり方向(視角方
向)から観察する場合ととその逆の方向(反視角方向)
から観察する場合では、視角特性が大きく異なる。正面
から視角方向側では階調反転現象が激しく、反視角方向
側ではコントラスト低下が著しく白浮きが発生する。通
常、視角方向は上下方向に設定されるため、TNモード
では上下方向で視角特性が非対称となる。
るために、多くの方法が提案されている。例えば、SI
D 94 DIGEST,927に記載されているよ
うに、液晶をベンド配向させて視覚補償を行い、さら
に、これに光学位相補償フィルムを組み合わせることに
より広い視野角を得るようにした、上述のOCB方式が
ある。OCB方式は、TN方式に比べて応答速度が非常
に速いという特徴も有しており、非常に魅力的な方式で
ある。
プレイ配向させておき、使用時に、液晶に電界を加える
ことにより、ベンド配向(またはπツイスト配向)へ配
向転移させる必要がある。つまり、電圧を加えることに
より液晶が立ち上がると、スプレイ配向の歪みが増大
し、安定なπツイスト配向またはベンド配向への転移が
起こる。この様子を観察すると、スプレイ配向の中にπ
ツイスト配向またはベンド配向をもつ所望の正常ドメイ
ンの核が発生し、成長する様子が見られる。
者らの実験によれば、スプレイ配向からπツイスト配向
またはベンド配向への転移を発生させることは容易では
なく、10V程度の相当に高い電圧を必要とする。この
ような高い電圧を加えることは、一般には駆動電圧の制
約上、困難である。さらに、全ての画素で転移を起こす
ことは非常に困難であり、転移の起こらない画素が残っ
てしまう。配向転移が起こらず、スプレイ配向のままで
残った画素が存在すると、その画素は表示欠陥として認
識され、ディスプレイとしての表示品位を大きく低下さ
せる。
のない均一配向を実現するためには新たな手段の開発が
必要であるという技術的課題が存在する。
て、スプレイ配向からπツイスト配向またはベンド配向
への転移を容易に発生させることができるようにするこ
とを目的とする。
めに、本発明の液晶パネルは、スプレイ配向からπツイ
スト配向またはベンド配向への転移を促進する核を発生
させるための核発生手段を備えたものである。
よって、スプレイ配向からπツイスト配向またはベンド
配向への転移を容易に発生させることができる。
の基板間に正の誘電率異方性を有する液晶が狭持され、
これら一対の基板のそれぞれの内面に、液晶に電界を加
えるための電極が形成され、かつ液晶がスプレイ配向さ
れている液晶表示パネルにおいて、スプレイ配向からπ
ツイスト配向またはベンド配向への転移を促進する核を
発生させるための核発生手段を備えたものである。これ
により、上述のように、核発生手段によって、スプレイ
配向からπツイスト配向またはベンド配向への転移を容
易に発生させることができる。
が、画素内の他の領域に比べて一対の基板の方向へ向か
う縦電界が強い部分的な領域によって構成されているよ
うにしたものである。これにより、電界印加時に、この
部分の電界強度が他の部分よりも大きくなり、スプレイ
配向歪みが大きくなって、この部分から正常ドメインの
核が発生し、成長することが可能になる。
が、液晶よりも誘電率の大きな材質で形成された凸部で
あるようにしたものである。これにより縦電界の強い領
域が形成され、電界印加時に、この部分の液晶の立ち上
がり方が他の部分よりも大きくなり、スプレイ配向歪み
が大きくなって、この部分から正常ドメインの核が発生
し、成長することが可能になる。
が、基板の内面に形成された電極と導通している導電性
の凸部であるようにしたものである。これによっても、
同様に縦電界の強い領域が形成される。
が、画素内の他の領域に比べてプレチルト角が大きい部
分的な領域によって構成されているようにしたものであ
る。これにより、上述の縦電界が強い領域の形成に代わ
る手法で核発生手段が構成される。
が、基板表面の形状効果により画素内の他の領域に比べ
てプレチルト角が大きい部分的な領域によって構成され
ているようにしたものである。これによりプレチルト角
の大きい領域が部分的に形成される。
が、配向膜の表面性状を部分的に変えることにより画素
内の他の領域に比べてプレチルト角が大きい部分的な領
域によって構成されているようにしたものである。これ
によってもプレチルト角の高い領域が部分的に形成され
る。
対応して、少なくとも1カ所以上の核発生手段を設けた
ものである。
界面近傍での液晶のプレチルト角が3°以上であるよう
にしたものである。これにより、エネルギー差を大きく
して、正常ドメインを成長しやすくすることができる。
ラビングによって行われているようにしたものである。
リイミド、またはポリアミック酸を含む材料で形成され
ているようにしたものである。
ネルが各画素毎に能動素子を設けたアクティブマトリク
スパネルであるようにしたものである。
は、本発明の液晶表示パネルの電圧無印加時における液
晶配向状態を模式的に示したものである。一対の基板9
1、92どうしの間における液晶分子93の配向方位は
略平行で、基板91、92の界面付近でのプレチルト
は、液晶分子93がスプレイ配向するように付与され
る。このような配向状態の液晶表示パネルにおける一対
の基板91、92の間に電界を加えると、図9(b)に
示すように液晶分子93が立ち上がり、スプレイ歪みが
非常に大きくなって、πツイスト配向またはベンド配向
(図9(c)に示す)への転移が起こる。液晶がかなり
立ち上がった状態では、πツイスト配向とベンド配向は
光学的に非常に近い状態となり、ほぼ等価なものとみな
すことができる。したがって、ベンド配向へ転移するか
πツイスト配向へ転移するかは、大きな問題でない。本
発明者らの実験結果によれば、実際には、πツイスト配
向への転移が起こる場合が多いと考えられる。
性にすぐれたポリイミドまたはポリアミック酸がとくに
好ましいが、配向膜の材質はこれらに限定するものでは
ない。配向パターニング処理はラビング処理によるのが
一般的であるが、ラビング処理法に限定するものではな
く、斜方蒸着法や偏光UV光照射などによっても行うこ
とが可能である。
ら、電界印加によるπツイスト配向またはベンド配向へ
の転移の発生確率を高め、配向欠陥となる画素を低減す
ることを目的としている。そのため、部分的に電界強度
を強めることにより、または部分的にプレチルト角を大
きくすることにより、スプレイ配向の歪みを大きくし
て、配向転移を促進し、核を発生、成長させるものであ
る。
1の液晶表示パネルの1画素の平面図および断面図であ
る。実際のパネルは、対角26cmの縦640(XRG
Bトリオ)×横480の画素で構成した。図2は図1の
一点鎖線部22に沿った断面図である。下基板1の上面
には、酸化インジウム錫(ITO)の画素電極2と、こ
の画素電極2を駆動する薄膜トランジスター3とを形成
した。上基板20の下面には、クロムからなるブラック
マトリクス遮光層4とカラーフィルター5とITOの共
通電極7とを形成した。遮光層4は開口部以外をすべて
覆うようにした。そして、下基板1のITO画素電極2
上には、液晶14よりも誘電率が大きい酸化タンタルか
らなる高さ1ミクロンの凸部31を形成した。
リイミドからなる配向膜15を塗布した。配向処理はラ
ビングによって行った。それぞれの基板1、20のラビ
ング方向は、下基板1のラビング方向を図1における破
線矢印Aで、上基板20のラビング方向を実線矢印Bで
示した。
布して、セル厚約8ミクロンの空セルを組み立てた。そ
して、カイラル剤を添加していない屈折率異方性Δn=
0.134、誘電異方性Δε=9.5のフッ素系ネマチ
ック液晶を注入し、液晶の等方相転移温度以上の温度で
1時間アニール処理後、室温に冷却した。この状態で
は、液晶は全面スプレイ配向状態となっていた。
同様の配向処理をしたプレチルト評価用セルを作製し
た。その測定結果より、ここで用いた配向膜と液晶の組
み合わせで得られるプレチルト角は約5°であることが
わかった。
極7との間に5Vの電圧を加えると、当初存在していた
スプレイ配向領域がπツイスト配向へと転移した。
子を観察すると、電極2上に形成した酸化タンタルの凸
部31から効果的にπツイスト配向の核が発生し、成長
していく過程が観察された。5Vの電圧を1分間加えた
後に配向状態を調べたところ、配向欠陥はほとんどな
く、ほぼ全ての画素でπツイスト配向が得られた。
タルを用いたが、この凸部31の材料は、液晶14の長
軸方向の誘電率よりも大きな誘電率をもつものであれば
よい。その場合は、酸化タンタルの場合と同様に凸部3
1上の液晶14層に加わる電界強度が周囲よりも強くな
り、通常TN配向への転移が促進される。
をもつ材料からなる凸部31を下基板1の画素電極2上
に形成したが、これを上基板20の共通電極7上、また
は両方の基板1、20に形成しても同様な効果が得られ
る。 (比較例1)酸化タンタルでできた凸部を設けなかった
こと以外は実施例1と同様にして、液晶表示パネルを作
製した。アニール後の液晶配向状態は、実施例1と同様
に、全面スプレイ配向となっていた。
間に5Vの電圧を加え、1分後に配向状態を調べたとこ
ろ、スプレイTN配向領域が多数残存していた。無作為
に約1000画素をサンプリングして調べたところ、配
向欠陥が存在する画素は14%に達した。 (実施例2)図3、図4は、本発明の実施例2の液晶表
示パネルの1画素の平面図および断面図である。実際の
パネルは、実施例1の場合と同様に、対角26cmの縦
640(XRGBトリオ)×横480の画素で構成され
ている。図4は、図3の一点鎖線部23に沿った断面図
である。これら図3、図4において、図1、図2に示し
たものと同一の部材には同一の参照番号を付してその詳
細な説明は省略するが、下基板1のITO画素電極2上
には、アルミニウムからなる高さ1ミクロンの凸部32
を形成して、ITO画素電極2とアルミニウムの凸部3
2とは導通させた。
布して、セル厚約7ミクロンの空セルを組み立てた。そ
して、カイラル剤を添加していない屈折率異方性Δn=
0.134、誘電異方性Δε=9.5のフッ素系ネマチ
ック液晶を注入し、液晶の等方相転移温度以上の温度で
1時間アニール処理後、室温に冷却した。この状態で
は、液晶は、全面スプレイ配向状態となっていた。
べるために、同様の配向処理をしたプレチルト評価用セ
ルを作製した。その測定結果より、ここで用いた配向膜
と液晶の組み合わせで得られるプレチルト角は約5°で
あることがわかった。
極7との間に5Vの電圧を加えると、当初存在していた
スプレイ配向領域がπツイスト配向へと転移した。
子を観察すると、電極2上に形成したアルミニウムの凸
部32から効果的にπツイスト配向の核が発生し、成長
していく過程が観察された。5Vの電圧を1分間加えた
後に配向状態を調べたところ、配向欠陥はほとんどな
く、ほぼ全ての画素でπツイスト配向が得られた。
いたが、アルミニウムに限らず、導電性の材料で画素電
極2と導通していれば、アルミニウムと同様に凸部32
上の液晶層14に加わる電界強度が周囲よりも強くな
り、通常TN配向への転移が促進される。
を下基板1の画素電極2上に形成したが、これを上基板
20の共通電極7上、または両方の基板1、20に形成
しても同様な効果が得られる。 (実施例3)図5、図6は、本発明の実施例3の液晶表
示パネルの1画素の平面図および断面図を示す。実際の
パネルは、同様に対角26cmの縦640(XRGBト
リオ)×横480の画素で構成されている。図6は、図
5の一点鎖線部24に沿った断面図である。これら図
5、図6において、図1、図2に示したものと同一の部
材には同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略す
るが、下基板1のITO画素電極2上には、窒化シリコ
ンによって、基板表面と約30°の角度をなすテーパー
形状を有した凸部33を形成した。
布して、セル厚約7ミクロンの空セルを組み立てた。そ
して、カイラル剤を添加していない屈折率異方性Δn=
0.134、誘電異方性Δε=9.5のフッ素系ネマチ
ック液晶を注入し、液晶の等方相転移温度以上の温度で
1時間アニール処理後、室温に冷却した。この状態で
は、液晶は、全面スプレイ配向状態となっていた。
べるために、同様の配向処理をしたプレチルト評価用セ
ルを作製した。その測定結果より、ここで用いた配向膜
と液晶の組み合わせで得られるプレチルト角は約5°で
あることがわかった。
極7との間に5Vの電圧を加えると、当初存在していた
スプレイ配向領域がπツイスト配向へと転移した。
プレチルトが実効的に高められたからであり、そのため
にスプレイ配向がより不安定化されたためである。つま
り、突部33のテーパーの部分では、液晶のプレチルト
角が実効的に35゜になっているのと同等の効果が期待
できた。
子を観察すると、電極2上に形成したテーパー形状をも
つ窒化シリコンからなる凸部33から効果的にπツイス
ト配向の核が発生し、成長していく過程が観察された。
5Vの電圧を1分間加えた後に配向状態を調べたとこ
ろ、配向欠陥はほとんどなく、ほぼ全ての画素でπツイ
スト配向が得られた。
3に窒化シリコンを用いたが、窒化シリコンに限らず、
別の誘電体でもよいことはいうまでもない。また、テー
パー形状を有する凸部33は、導電性の材料で形成して
もよく、この導電性の凸部は、画素電極と導通していて
も、していなくてもよい。
3を下基板1の画素電極2上に形成したが、これを上基
板20の共通電極7上、または両方の基板1、20に形
成しても同様な効果が得られる。
する凸部33の例を示したが、テーパー形状を有する凹
部であっても同様な効果が得られる。
液晶のスプレイ配向歪みを増大させる向きであれば何度
でもかまわないが、効果的に正常ドメインを発生させる
ためには、5゜以上が好ましい。 (実施例4)図7、図8は、本発明の実施例4の液晶表
示パネルの1画素の平面図および断面図を示す。実際の
パネルは、実施例3の場合と同様に、対角26cmの縦
640(XRGBトリオ)×横480の画素で構成され
ている。図8は、図7における一点鎖線部25に沿った
断面図である。これら図7、図8において、図5、図6
に示したものと同一の部材には同一の参照番号を付して
その詳細な説明は省略するが、下基板1のITO画素電
極2上には、周りよりもプレチルト角が大きい領域34
を形成した。領域34はフォトリソグラフィープロセス
を用いた表面処理によって形成し、この領域34の基板
界面付近のプレチルト角は約25°であった。図8に
は、下基板1界面付近での液晶のプレチルトを模式的に
示す。
布して、セル厚約8ミクロンの空セルを組み立てた。そ
して、カイラル剤を添加していない屈折率異方性Δn=
0.134、誘電異方性Δε=9.5のフッ素系ネマチ
ック液晶を注入し、液晶の等方相転移温度以上の温度で
1時間アニール処理後、室温に冷却した。この状態で
は、液晶は、全面スプレイ配向状態となっていた。
べるために、同様の配向処理をしたプレチルト評価用セ
ルを作製した。その測定結果より、ここで用いた配向膜
と液晶の組み合わせで得られるプレチルト角は約5°で
あることがわかった。
極7との間に5Vの電圧を加えると、当初存在していた
スプレイ配向領域がπツイスト配向へと転移した。
子を観察すると、電極2上に形成したプレチルトの高い
領域34から効果的にπツイスト配向の核が発生し、成
長していく過程が観察された。5Vの電圧を1分間加え
た後に配向状態を調べたところ、配向欠陥はほとんどな
く、ほぼ全ての画素でπツイスト配向が得られた。
プレチルト角は、周囲に比べて高ければよいわけである
が、効果的に核発生を起こさせるためには、10゜以上
に設定することが好ましかった。
いて、電圧印加により全画素にわたって均一配向が得ら
れるかどうかを、液晶のプレチルト角を変化させて検討
した。その結果、プレチルト角が大きいほど、電圧印加
による正常ドメイン形成は、低い電圧でかつ短時間で可
能になることがわかった。しかし、プレチルトが2°以
下の場合は、スプレイ配向からπツイスト配向またはベ
ンド配向への転移が完全には起こらず、配向欠陥の画素
が残存した。このことから、液晶のプレチルト角は3°
程度は必要であることがわかった。
移を促す核発生手段は、各画素にそれぞれ対応させて形
成するのが好ましい。電界印可による配向転移を確実に
発生させるためには、図示のように各配向領域に複数個
設けることも好ましい。
リクス型の液晶パネルの例を示したが、一対の基板がス
トライプ電極からなる単純マトリスクの場合でも、本発
明は有効である。
の材料に限定するものではななく、シアノ系の液晶など
誘電率異方性が正の材料系であれば使用が可能である。
しかし、アクティブマトリクス型液晶表示パネル用に
は、電圧保持率が高く、信頼性に優れたフッ素系の材料
を主成分とする液晶組成物を用いることが、とくに好ま
しい。
よれば、スプレイ配向からπツイスト配向またはベンド
配向への転移を促進する核を発生させるための核発生手
段を備えたことにより、このスプレイ配向からπツイス
ト配向またはベンド配向への転移を容易に発生させるこ
とができ、このため、配向欠陥のない、高品位な液晶表
示パネルを得ることができる。
ある。
る。
ある。
る。
ある。
る。
ある。
る。
の転移をあらわす模式図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 一対の基板間に正の誘電率異方性を有す
る液晶が狭持され、これら一対の基板のそれぞれの内面
に、液晶に電界を加えるための電極が形成され、かつ液
晶がスプレイ配向されている液晶表示パネルにおいて、
スプレイ配向からπツイスト配向またはベンド配向への
転移を促進する核を発生させるための核発生手段を備え
たことを特徴とする液晶表示パネル。 - 【請求項2】 核発生手段が、画素内の他の領域に比べ
て一対の基板の方向へ向かう縦電界が強い部分的な領域
によって構成されていることを特徴とする請求項1記載
の液晶表示パネル。 - 【請求項3】 核発生手段が、液晶よりも誘電率の大き
な材質で形成された凸部であることを特徴とする請求項
2記載の液晶表示パネル。 - 【請求項4】 核発生手段が、基板の内面に形成された
電極と導通している導電性の凸部であることを特徴とす
る請求項2記載の液晶表示パネル。 - 【請求項5】 核発生手段が、画素内の他の領域に比べ
てプレチルト角が大きい部分的な領域によって構成され
ていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示パネ
ル。 - 【請求項6】 核発生手段が、基板表面の形状効果によ
り画素内の他の領域に比べてプレチルト角が大きい部分
的な領域によって構成されていることを特徴とする請求
項5記載の液晶表示パネル。 - 【請求項7】 核発生手段が、配向膜の表面性状を部分
的に変えることにより画素内の他の領域に比べてプレチ
ルト角が大きい部分的な領域によって構成されているこ
とを特徴とする請求項5記載の液晶表示パネル。 - 【請求項8】 全ての画素に対応して、少なくとも1カ
所以上の核発生手段を設けたことを特徴とする請求項1
から7までのいずれか1項記載の液晶表示パネル。 - 【請求項9】 一対の基板の界面近傍での液晶のプレチ
ルト角が3°以上であることを特徴とする請求項1から
8までのいずれか1項記載の液晶表示パネル。 - 【請求項10】 配向処理がラビングによって行われて
いることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1
項記載の液晶表示パネル。 - 【請求項11】 配向膜がポリイミド、またはポリアミ
ック酸を含む材料で形成されていることを特徴とする請
求項1から10までのいずれか1項記載の液晶表示パネ
ル。 - 【請求項12】 液晶表示パネルが各画素毎に能動素子
を設けたアクティブマトリクスパネルであることを特徴
とする請求項1から11までのいずれか1項記載の液晶
表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082636A JP3853166B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 液晶表示パネル |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|
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---|---|---|---|
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