JP2001305461A - 主走査位置測定システムおよび主走査位置測定方法 - Google Patents

主走査位置測定システムおよび主走査位置測定方法

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JP2001305461A JP2000117805A JP2000117805A JP2001305461A JP 2001305461 A JP2001305461 A JP 2001305461A JP 2000117805 A JP2000117805 A JP 2000117805A JP 2000117805 A JP2000117805 A JP 2000117805A JP 2001305461 A JP2001305461 A JP 2001305461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業効率や操作性がよく、かつ測定時間が短
くてすむ主走査位置測定システムおよび主走査位置測定
方法を提供すること。 【解決手段】 主走査位置測定システムは、レーザビー
ムの主走査方向における走査位置を測定する主走査位置
測定システムであって、該レーザビームの入射光を透過
させる部分とレーザビームの入射光を遮光する部分と
が、交互かつ連続的に複数形成されるスケールと、該ス
ケールの入射光を透過させる部分から透過したレーザビ
ームを観察するための拡散板と、主走査位置測定時に
は、レーザビームの入射光がスケールの遮光する部分で
全て遮光される状態を有するようにレーザビームを連続
的に変調制御する制御手段と、スケールの遮光する部分
で全て遮光される状態にあるレーザビームが、スケール
の透過させる部分から透過するまで、スケールを主走査
方向に平行な方向に所定量ずつ平行移動させる移動手段
とを有する。そして、主走査方向における、描画データ
で指示する走査位置と実際の走査位置とのずれ量を測定
する構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザビーム描
画装置における、レーザビームの主走査方向における走
査位置を測定する測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビーム描画装置では、描画に際
し、光源から照射されるレーザビームを描画データに基
づいて生成される変調信号に同期してオン/オフ制御し
つつ、ホログラムディスク等の偏向器を用いて、描画面
上を所定の方向に走査させている。また同時に、露光さ
れる描画面をレーザビームの走査方向と直交する方向へ
平行移動することで所望の描画が行われる。本明細書で
は前者を主走査方向、後者を副走査方向と定義する。
【0003】このようなレーザビーム描画装置におい
て、高精度、高画質の画像を形成するためには、レーザ
ビームが描画面上の走査領域内を常に一定の速度で走査
し、描画データどおりの描画が行われなければならな
い。ところが、レーザビーム描画装置ごとの個体差、例
えば上記偏向器が有する光学的特性の影響により、走査
領域内におけるレーザビームの走査速度は一定にはなら
ない場合がある。そのような場合には描画面上での各走
査ラインは、描画データにより予定される描画内容とは
異なり、主走査方向に縮小し、または拡大した状態にな
ってしまう。
【0004】従って、描画作業を行う前に、予め各走査
においてレーザビームが所定時刻に主走査方向のどの位
置を露光したか正確に測定し、その測定結果に応じて、
レーザビームが所定時刻には常に所定の位置を露光する
ように種々の補正を行う必要がある。以下、所定時刻に
主走査方向においてレーザビームが露光する位置を主走
査位置という。
【0005】従来、各走査における所定時刻の主走査位
置を測定する場合、感光剤を塗布したガラス等を描画面
上に設置して実際に描画を行い、描画結果をスケール等
の測定器で実測することが多かった。
【0006】これによれば、主走査位置を精度よく測定
することは可能であるが、測定作業に時間がかかり、作
業の効率が悪いという問題がある。該問題点は、製造さ
れたレーザビーム描画装置の出荷時における調整時のよ
うに、一度に多くの装置の主走査位置を測定する場合、
特に大きな障害となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記の
事情に鑑み、作業効率や操作性がよく、かつ測定時間が
短くてすむ主走査位置測定システムおよび主走査位置測
定方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の主走査位置測定システムは、偏向手段により偏向さ
れるレーザビームを描画面上で主走査方向に走査すると
ともに、描画面を副走査方向に移動することで2次元の
画像を描画するレーザビーム描画装置における、レーザ
ビームの主走査方向における走査位置を測定する主走査
位置測定システムであって、該レーザビームの入射光を
透過させる部分とレーザビームの入射光を遮光する部分
とが、交互かつ連続的に複数形成されるスケールと、該
スケールの入射光を透過させる部分から透過したレーザ
ビームを観察するための拡散板と、主走査位置測定時に
は、レーザビームの入射光がスケールの遮光する部分で
全て遮光される状態を有するようにレーザビームを連続
的に変調制御する制御手段と、スケールの遮光する部分
で全て遮光される状態にあるレーザビームが、スケール
の透過させる部分から透過するまで、スケールを主走査
方向に平行な方向に所定量ずつ平行移動させる移動手段
とを有する。そして、主走査方向における、描画データ
で指示する走査位置と実際の走査位置とのずれ量を測定
することを特徴とする。
【0009】上記の構成によれば、スケールを所定量ず
つ移動させ、拡散板で測定できた光点の位置およびスケ
ールの移動量を記録するという単純な作業によって、容
易に主走査位置を測定することができる。従って、測定
時間の短縮にもなり、多数の装置の主走査位置を測定す
る場合にも効率よく作業を行うことができる。
【0010】上記スケールにおける、入射光を透過させ
る部分と入射光を遮光する部分とは、第1のピッチで規
則的に形成することができる(請求項2)。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、上記制御
部は、さらに、前記レーザビームを第2のピッチで規則
的に変調制御することもできる。
【0012】ここでより精度の高い測定を行うのであれ
ば、上記第2のピッチは、第1のピッチと同一にするこ
とが望ましい(請求項4)。
【0013】請求項5に記載の主走査位置測定システム
によれば、上記移動手段は、さらに前記レーザビームの
走査方向と逆の方向に上記スケールを移動させることも
できる。
【0014】ここで、上記スケールにおける、入射光を
透過する部分および入射光を遮光する部分は、どちらも
長手方向が主走査方向に垂直な方向であることであるこ
とが望ましい(請求項6)。また、上記スケールとし
て、ガラス製のものを使用することができる(請求項
7)。
【0015】さらに、マイクロメータを使用して、該ス
ケールを移動させることが可能である(請求項8)。こ
れにより、常に正確に所定量ずつスケールを移動させる
ことができる。
【0016】請求項9に記載の主走査位置測定方法は、
偏向手段により、偏向されるレーザビームを描画面上で
主走査方向に走査するとともに、前記描画面を副走査方
向に移動することで2次元の画像を描画するレーザビー
ム描画装置において、(1)連続的かつ規則的にレーザ
ビームを変調し、(2)入射するレーザビームを全て遮
光する位置にガラススケールを配置し、(3)所定量ず
つガラススケールを主走査方向に移動させ、(4)前記
ガラススケールの透光部からレーザビームが透過するこ
とで、拡散板に現れる光点を観察し、(5)該光点が現
れたときにおける、ガラススケールの移動量と出現位置
とを記録し、(6)全ての透光部からレーザビームが透
過するまで上記(3)から(5)を繰り返し、(7)所
定の描画位置を描画するレーザビームの光点が現れたと
きにおける、前記ガラススケールの移動量を基準として
他の光点の出現位置のずれ量を求める。
【0017】上記所定の描画位置として、レーザビーム
が描画を開始する位置を選択することが望ましい(請求
項10)。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明の主走査位置測定シ
ステムを使用することができるレーザビーム描画装置1
00について説明する。図1はレーザビーム描画装置1
00の概略構成図である。レーザビーム描画装置100
は、光源1、光変調素子2、モータ3、ホログラムディ
スク4、反射鏡5、制御部6、入力手段7、描画面8か
ら構成される。
【0019】ホログラムディスク4はフレームによって
区切られた複数のファセット(不図示)を有する。各フ
ァセットは、それぞれ回折格子になっており入射するレ
ーザビームを偏向することができる。ホログラムディス
ク4は、モータ3の駆動によって、一定方向に回転す
る。なお、本実施形態では、ホログラムディスク4を用
いてレーザビームを偏向させているが、本発明はその他
の偏向手段、例えば複数の偏向面を有するポリゴンミラ
ーを使用することも可能である。
【0020】光源1から射出されたレーザビームは、光
変調素子2で制御部6から送信される変調信号に基づい
てオン/オフ制御されてから、ホログラムディスク4に
入射する。ここで制御部6は、入力手段7から入力され
た描画データに基づいて変調信号を生成している。ホロ
グラムディスク4の各ファセットにより偏向されるレー
ザビームは、反射鏡5で反射して描画面8上を主走査方
向に走査する。この時レーザビームは、描画面8上の、
走査可能な領域よりも短い所定の描画領域内で描画を行
う(図1参照)。レーザビームが描画面8を走査する
間、描画面8が副走査方向に平行移動することにより、
描画データ通りの2次元の画像が描画面8上に描かれる
ことになる。
【0021】以下、主走査位置の測定について詳説す
る。図2は、レーザビーム描画装置100に使用される
本発明にかかる主走査位置測定システム50の概略構成
を表す側面図で、図3は、主走査位置測定システム50
の概略構成を表す斜視図である。なお、以下の説明で参
照する各図において、X方向は主走査方向を、Y方向は
主走査位置測定システム50におけるレーザビームの直
進方向(描画時における副走査方向)を、Z方向は描画
面8に垂直な方向を、それぞれ表している。
【0022】主走査位置測定システム50は、本体10
と拡散板20とから構成される。本体10は、ミラー1
1、ガラススケール12、一軸スライド13、マイクロ
メータ14、台15を有する。本体10は、台15上に
ミラー11、ガラススケール12、一軸スライド13、
マイクロメータ14が設けられている。ミラー11、ガ
ラススケール12、拡散板20はいずれも長手方向がレ
ーザビームの描画面8上での走査長よりも長く設計され
ている。なお、本実施形態の主走査位置測定システム5
0では、ガラススケール12を使用しているが、測定に
使用するスケールは、ガラス製に限定されない。
【0023】図3に示すように、ガラススケール12
は、その長手方向に対し垂直に伸びるスリット12aを
複数備え、スリット12a以外の部分に入射する光は、
遮光するように加工されている(遮光部12b)。複数
のスリット12aは、ガラススケール12に一定のピッ
チPごとに規則的に設けられている。ピッチP(第
1のピッチ)は、特定のスリット12aの中心から次の
スリット12aの中心までの距離を意味する。なお、図
3に示すスリット12aのサイズは、説明の便宜上誇張
して描いており、実際のガラススケール12には図3よ
りも多くのスリット12aが設けられている。
【0024】またガラススケール12は、マイクロメー
タ14によって長手方向へ可動な状態にある一軸スライ
ド13に固定されている(図3)。マイクロメータ14
は、一軸スライド、すなわちガラススケール12を1μ
mずつ移動できるものを使用する。
【0025】レーザビームの主走査位置を測定する際、
主走査位置測定システム50の本体10は、レーザビー
ムがミラー11を介してガラススケール12上を走査で
きるように、ミラー11等の長手方向と主走査方向(X
方向)が一致するような状態で描画面8上に載置される
(図2、図3)。
【0026】また本実施形態では、使用するレーザビー
ムが、レーザビーム描画装置100内に設けられたテレ
セントリック光学系(不図示)によって平行光にされる
ことから、拡散板20は、描画面8上において全てのス
リット12aから射出されるレーザビームを受光できる
ような位置であって、測定しやすい任意の位置に配置す
ることができる。
【0027】制御部6は、光源1から照射され光変調素
子2に入射するレーザビームを、ピッチPと同一のピ
ッチPで定期的かつ規則的にオン/オフするように変
調制御する。仮にこのように変調されたレーザビームが
描画面8を走査した場合、描画面8には描画部(レーザ
ビームにより露光される部分)と非描画部(レーザビー
ムにより露光されない部分)とが連続する破線が描かれ
る。特に制御部6はオン制御に関し、上記破線における
各描画部の幅が、ガラススケール12の各遮光部12b
の幅よりも小さくなるようにする。なお、ピッチP
(第2のピッチ)とは、上記破線における特定の描画
部の中心から次の描画部の中心までの距離を意味する。
【0028】光変調素子2により変調されたレーザビー
ムは、ホログラムディスク4と反射鏡5とを介して、描
画面8上に載置された本体10のミラー11に入射す
る。ミラー11によって反射されたレーザビームは、ガ
ラススケール12を走査する。
【0029】図4は、主走査位置の測定を開始する前の
ガラススケール12上でのレーザビームの走査状態をZ
方向から示した図である。図4に示すように、ガラスス
ケール12は、予めオン状態にあるレーザビームを遮光
し、拡散板20へ光が入射しないような位置に移動され
る。なお、以下の本文では、主走査方向のうち、走査開
始位置から走査終了位置に向かう方向を特に主走査の正
方向と、その逆、走査終了位置から走査開始位置に向か
う方向を特に主走査の負方向と記す(図4)。
【0030】まず、本発明の主走査位置測定の原理につ
いて説明する。主走査位置の測定は、図4に示す状態か
ら、マイクロメータ14を回転して、1μmずつガラス
スケール12をX方向(主走査の正方向)に移動させる
ことで行う。図5は、主走査位置の測定方法を示す模式
図である。L1からL4は、1回の走査においてスリッ
ト12aを透過するオン状態のレーザビームを表してい
る。図5中、最上段は図4と同一の状態、換言すれば測
定を行う前の状態を表し、順に下段に行くにつれ、ガラ
ススケール12が1μm移動したことによるレーザビー
ムの透過状態を表す。従って最下段は、ガラススケール
12を測定開始後9μm移動させたときのレーザビーム
の透過状態を表す。
【0031】もしレーザビームの1回の走査における走
査速度が常に一定であるならば、描画データどおりにピ
ッチP=ピッチPとなり、レーザビームの透過状態
はL1とL2との関係のようになる。すなわち、ガラス
スケール12を所定量(本実施形態では、4μm)移動
させたとき、互いに隣り合う描画部を描画するレーザビ
ームは、同時にスリット12aを透過し始め(L1、L
2)、拡散板20(図3参照)で観察することができ
る。この場合、L1およびL2の主走査位置のずれはな
いということになる。
【0032】しかし、1回の走査中に走査速度が遅くな
り、描画部間のピッチPが長くなっている場合、レー
ザビームの透過状態はL3のようになる。上述したよう
に、描画データどおりに走査が行われるのであれば、ガ
ラススケール12を4μm移動させると全てのスリット
12aを透過したレーザビームを同時に観察することが
できる。しかしピッチPが長い場合、レーザビーム
は、ガラススケール12を6μm移動させたときに、L
1やL2よりも遅れて拡散板20で観察できるようにな
る(L3)。つまりL3は、描画データで予定された主
走査位置よりも2μm分、主走査の正方向にずれた位置
にあることがわかる。
【0033】逆に1回の走査中に走査速度が速くなり、
描画部間のピッチPが短くなっている場合、レーザビ
ームの透過状態はL4のようになる。描画部間のピッチ
が短い場合、レーザビームは、ガラススケール12
を1μm移動させたときに、L1やL2よりも早く、拡
散板20で観察できるようになる(L4)。つまりL4
は、描画データで予定された主走査位置よりも2μm
分、主走査の負方向にずれた位置にあることがわかる。
【0034】以上のようにガラススケール12を移動さ
せて、連続的にオン/オフ制御されたレーザビームのう
ち、オン状態にあるレーザビームがスリット12aを透
過し始める時を拡散板20で観察することにより、1回
の走査における任意の主走査位置を測定することが可能
になる。
【0035】次に、上述した原理を元に、実際に行われ
る主走査位置の測定の過程を図6を参照しつつ、説明す
る。図6は主走査位置の測定の過程を表している。図6
A(0)〜(5)は、主走査位置測定時の拡散板20を
描いたもので、()内の数字は、ガラススケール12の
移動量(μm)に対応している。また、図6A中に描か
れる点(P1〜P8)は、スリット12aを透過し始め
たレーザビームが拡散板20に入射することで出現する
光点である。特にP1は、描画開始位置を示す。なお図
6では、説明の便宜上出現する光点は、計8つ(P1〜
P8)のみ記載しているが、ガラススケール12には多
数のスリット12aが設けられていることから、実際に
は、多数の光点が拡散板20に出現することになる。
【0036】測定作業を行う者は、出現する光点を例え
ば目視により観察し、ガラススケール12の移動量とレ
ーザビームの主走査位置とで規定されるテーブル(図6
B)に該光点が出現した時のガラススケール12の移動
量と出現位置を記録する。図6Bは、出現した全ての光
点を記録した、主走査位置とガラススケール12の移動
量とに関するテーブルである。図6B中、横軸は主走査
位置を示し、縦軸はガラススケール12の移動量を示
す。
【0037】例えば、図6A(0)は、ガラススケール
12をまだ移動させていないため、拡散板20にレーザ
ビームは入射しない。従って、図6Bには何も記録はし
ない。
【0038】次にガラススケール12を1μm動かす
と、P3とP4が出現する(図6A(1))。そこで、
出現した2つの光点P3、P4の主走査方向における位
置をテーブルに記録する(図6(B)中、P3´、P4
´)。以後、全ての光点が出現し、テーブルに記録でき
るまで同様の記録作業を行う。本実施形態の場合、図6
(A)に示すように、ガラススケール12を5μm移動
させるとP7が出現し、それをテーブル(図6B)に記
録する(図6B中、P7´)ことで全ての光点P1〜P
8が記録されたことになる(P1´からP8´)。
【0039】ここで、どのファセットにより偏向された
レーザビームであっても、描画開始位置付近での描画
は、ほぼ描画データどおりの主走査位置で行われる。こ
れは、制御部6が、レーザビームをオン/オフ制御する
ために必要な変調信号を光変調素子2に送信するタイミ
ングを1走査毎に調整することで、どのファセットによ
って偏向されるレーザビームの描画開始位置であって
も、概ね揃えることが可能だからである。
【0040】従って、ガラススケール12を移動させ、
描画開始位置を描画するレーザビームがスリット12a
を透過することで拡散板20に出現するP1が観察でき
たときに、他の位置を描画するレーザビームについての
P2〜P7が観察できれば、描画データどおりの描画が
行われているということになる(図4中、L1、L2参
照)。つまり、描画開始位置に対応するスリット12a
をレーザビームが透過し始めたとき(P1)のガラスス
ケール12の移動量が、主走査位置のずれ量を求める際
の基準値、すなわちずれ量0となる。
【0041】そこで、ガラススケール12の移動量が4
μmであるときに出現し、観察された光点(P1、P
6、P8)のずれ量を0とすることで、他の光点(P
2、P3、P4、P5、P7)の移動量を相対的なずれ
量に変換する。そして記録された各交点同士を直線で結
び、1回の走査における主走査位置のずれ量の変移を近
似し、観察された光点以外の主走査位置のずれ量も求め
る。図6(C)は、図6(B)に示すテーブルに基づい
て作成したずれ量−主走査位置特性曲線である。なお、
ずれ量の変移は、各光点同士を曲線で結ぶことで、2次
あるいはそれ以上の多項式を用いて近似することも可能
である。
【0042】図6(B)に示すように、P2´は、ガラ
ススケール12を3μm移動させたときに出現する光点
の記録であることから、ずれ量は主走査の負方向に1μ
mである。同様に、P3´とP4と´のずれ量は主走査
の負方向に3μmで、P5´のずれ量は主走査の負方向
に2μmである。すなわち、P1からP5までは描画部
間のピッチPが短くなっていることがわかる。
【0043】逆にP7´は、ガラススケール12を5μ
m移動させたときに測定される光点であることから、ず
れ量は主走査の正方向に1μmである。すなわち、P6
とP7間のピッチPは長くなっていることがわかる
(図6(C))。
【0044】以上の測定によって得られた結果を元に、
1回の走査における主走査位置を補正すれば、常に描画
データどおりの描画が行われるようになる。主走査位置
の補正としては、例えば、測定されたずれ量に対応し
て、制御部6から光変調素子に送信される変調信号の送
信タイミングを変更することや、光学系を再調整するこ
と等が考えられる。
【0045】上記の補正を行った後、求められたずれ量
が描画に差し支えない許容範囲内の値であるかどうかを
検査する。検査時も、主走査位置測定時と同様に、検査
開始時は、はじめはオン状態にあるレーザビームを遮光
し、拡散板20へ光が入射しないような位置にガラスス
ケール12を移動しておく。そして測定時同様、ガラス
スケール12を1μmずつ移動させ、最初に光点が観察
された時の移動量と最後に光点が観察された時の移動量
との差を求める。該差が許容範囲内の値であれば、検査
を終了し、正確な主走査位置が決定されたことになる
が、許容範囲外である場合には、再度主走査位置の測定
や補正を行う必要がある。
【0046】以上が本発明の実施形態である。本発明は
これらの実施形態に限定されるものではなく趣旨を逸脱
しない範囲で様々な変形が可能である。
【0047】上述した主走査位置測定システム50は、
主走査位置を測定しやすい位置に配置できるように拡散
板20を本体10と分離した状態にしているが、拡散板
20もミラー11等が設けられている台15に設けるこ
とも可能である。また、光点を観察する手段としては、
拡散板20に限らずCCD等であってもよい。
【0048】また上記実施形態では、測定時に制御部6
は、レーザビームをピッチPと同一のピッチPで定
期的かつ規則的にオン/オフするように変調制御する。
しかし本発明は、主走査位置の測定を開始する前のオン
状態にあるレーザビームが、ガラススケール12の遮光
部12によって、全て遮光されるような状態(図4参
照)にでき、かつガラススケール12を平行移動させる
ことによって、遮光されていたレーザビームがスリット
12aを透過する状態にできるのであれば、ガラススケ
ール12のスリット12aと遮光部12bとの間隔も等
間隔(上記実施形態では、第1のピッチ)である必要は
なく、またレーザビームは、所定のピッチ(上記実施形
態では、第2のピッチ)でオン/オフ制御しなくてもよ
い。
【0049】例えば、スリットが等しく配置されていな
いガラススケールであっても使用することが可能であ
る。走査領域中で主走査方向でのずれ量が大きい領域が
予め分かっている場合、そのずれ量が大きい領域に対応
する場所はスリットと遮光部との間隔が細かく設けられ
ているガラススケールを用いれば、より正確なずれ量を
求めることができる。
【0050】また予めガラススケールのスリットと遮光
部との間隔を測定しておき、レーザビームを該スリット
と遮光部との境界でちょうどオン状態になるように変調
制御すれば、上述したスリットの配置が等しく配置され
ていないガラススケールであっても、容易に測定を行う
ことができ、またガラススケールの移動量も少なくてす
むため測定時間の短縮が図れる。
【0051】さらに、上記実施形態では、レーザビーム
を一定の時間オンさせて、ガラススケール12に入射す
るレーザビームが一定の走査幅を有するように変調制御
しているが、本発明はスリット12aを透過したレーザ
ビームを拡散板20で観察できれば、主走査位置の測定
が可能である。例えば、ガラススケール12に入射する
時に、拡散板20で観察できる程度の点であるように、
レーザビームをオン制御することもできる。
【0052】また上記実施形態では、マイクロメータ1
4と一軸スライド13を用いて、ガラススケール12が
移動するようにしているが、移動手段はこれに限定され
るものではなく、ガラススケール12がどれだけ移動し
たかがわかるのであれば、他の移動手段を用いることも
可能である。また、本実施形態でガラススケール12
は、移動量が1μmずつに設定されているが、移動量は
これに限定されるものではない。
【0053】上記実施形態は、主走査位置を正確に測定
でき、かつ高い精度でずれ量を求めることができるよう
に、全ての光点を観察し、記録しているが(図6参
照)、さらに精度を高めつつ測定時間を短縮したいので
あれば、測定処理や記録処理を制御部6、または入力手
段7に実行させることも可能である。
【0054】さらに上記実施形態で測定している光点
は、走査するレーザビームがオフ状態からオン状態にな
るときの主走査位置(立ち上がり位置)である。従っ
て、より正確な主走査位置を測定するのであれば、ガラ
ススケール12を主走査の正方向だけではなく、同負方
向にも移動させ、走査するレーザビームがオン状態から
オフ状態に変わるときの主走査位置(たち下がり位置)
も測定すればよい。この場合、描画開始位置を描画した
レーザビームが最初にオフになる位置(1回の走査にお
ける最初の立ち下がり位置)に対応する光点を測定でき
た時のガラススケール12の移動量が、主走査位置のず
れ量を求める際の基準値となる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明は、複数のスリッ
トを有するガラススケールおよび拡散板を有する主走査
位置測定システムを使用することにより、作業効率や操
作性がよく、かつ短時間で正確な主走査位置を測定する
ことができる。
【0056】しかも、本発明の主走査位置測定システム
を使用することにより、主走査位置のずれ量が所定の許
容範囲内であるかどうかの検査を容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主走査位置測定システムを使用するレ
ーザビーム描画装置の概略構成図である。
【図2】本発明の主走査位置測定システムの側面図であ
る。
【図3】本発明の主走査位置測定システムの斜視図であ
る。
【図4】本発明の主走査位置測定システムのガラススケ
ール上でのレーザビームの走査状態を表した図である。
【図5】本発明の主走査位置測定システムのガラススケ
ールの移動に伴うレーザビームの透過状態の変化を示す
拡大図である。
【図6】本発明の主走査位置測定システムを用いた主走
査位置の測定過程を示している。
【符号の説明】
2 光変調素子 4 ホログラムディスク 6 制御部 8 描画面 50 主走査位置測定システム 10 本体 11 ミラー 12 ガラススケール 12a スリット 12b 遮光部 20 拡散板 100 レーザビーム描画装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向手段により偏向されるレーザビーム
    を描画面上で主走査方向に走査するとともに、前記描画
    面を副走査方向に移動することで2次元の画像を描画す
    るレーザビーム描画装置における、レーザビームの主走
    査方向における走査位置を測定する主走査位置測定シス
    テムであって、 前記レーザビームの入射光を透過させる部分と前記レー
    ザビームの入射光を遮光する部分とが、交互かつ連続的
    に複数形成されるスケールと、 前記スケールの入射光を透過させる部分から透過したレ
    ーザビームを観察するための拡散板と、 主走査位置測定時には、前記レーザビームの入射光が前
    記スケールの遮光する部分で全て遮光される状態を有す
    るように前記レーザビームを連続的に変調制御する制御
    手段と、 前記スケールの遮光する部分で全て遮光される状態にあ
    る前記レーザビームが、前記スケールの透過させる部分
    から透過するまで、前記スケールを主走査方向に平行な
    方向に所定量ずつ平行移動させる移動手段と、を有し、 主走査方向における、描画データで指示する走査位置と
    実際の走査位置とのずれ量を測定することを特徴とする
    主走査位置測定システム。
  2. 【請求項2】 前記スケールにおける、入射光を透過さ
    せる部分と入射光を遮光する部分とは、第1のピッチで
    規則的に形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の主走査位置測定システム。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、さらに、前記レーザビー
    ムを第2のピッチで規則的に変調制御することを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の主走査位置測定シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記第2のピッチは、前記第1のピッチ
    と同一であることを特徴とする請求項3に記載の主走査
    位置測定システム。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、さらに前記レーザビー
    ムの走査方向と逆の方向に前記スケールを移動させるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の主走査位置測定システム。
  6. 【請求項6】 前記スケールの、入射光を透過する部分
    および入射光を遮光する部分は、ともに長手方向が主走
    査方向に垂直な方向であることを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の主走査位置測定システ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記スケールは、ガラス製であることを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の主
    走査位置測定システム。
  8. 【請求項8】 前記移動手段は、マイクロメータを有す
    ることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに
    記載の主走査位置測定システム。
  9. 【請求項9】 偏向手段により偏向されるレーザビーム
    を描画面上で主走査方向に走査するとともに、前記描画
    面を副走査方向に移動することで2次元の画像を描画す
    るレーザビーム描画装置において、 (1)連続的かつ規則的に前記レーザビームを変調し、 (2)入射する前記レーザビームを全て遮光する位置に
    ガラススケールを配置し、 (3)所定量ずつ前記ガラススケールを主走査方向に移
    動させ、 (4)前記ガラススケールの透光部からレーザビームが
    透過することで、拡散板に現れる光点を観察し、 (5)前記光点が現れたときにおける、前記ガラススケ
    ールの移動量と出現位置とを記録し、 (6)全ての前記透光部からレーザビームが透過するま
    で前記(3)から(5)を繰り返し、 (7)所定の描画位置を描画するレーザビームの光点が
    現れたときにおける、前記ガラススケールの移動量を基
    準として他の光点の出現位置のずれ量を求める主走査位
    置測定方法。
  10. 【請求項10】 前記所定の描画位置は、レーザビーム
    が描画を開始する位置であることを特徴とする請求項9
    に記載の主走査位置測定方法。
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