JP2001304182A - 高速回転インペラ - Google Patents

高速回転インペラ

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JP2001304182A
JP2001304182A JP2000126486A JP2000126486A JP2001304182A JP 2001304182 A JP2001304182 A JP 2001304182A JP 2000126486 A JP2000126486 A JP 2000126486A JP 2000126486 A JP2000126486 A JP 2000126486A JP 2001304182 A JP2001304182 A JP 2001304182A
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JP
Japan
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disk
stress
back surface
maximum
blade
Prior art date
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Application number
JP2000126486A
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English (en)
Inventor
Mikio Koo
幹男 小尾
Natsuko Matsuura
奈津子 松浦
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクに発生する最大応力を許容応力以下
に抑え、なおかつディスクを軽量化することができ、こ
れによりコストダウンと加速・減速時の応答性を高める
ことができる高速回転インペラを提供する。 【解決手段】 ディスク部2が、回転中心軸と同心の中
空貫通孔2aと、羽根部と連結する羽根取付面2bと、
羽根取付面と軸方向反対側のディスク背面2cとを有す
る。ディスク背面2cの断面形状を最大相当応力を制約
し、体積を最小化するように決定し、ディスク自体の自
重による遠心力を小さくして最大円周応力と最大半径応
力が許容値以下になるように決定されている。このディ
スク背面2cの断面形状は、半径方向中間部が羽根取付
面2b側に凹んだ窪み形状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、最大応力を抑えか
つ軽量化できる高速回転インペラに関する。
【0002】
【従来の技術】過給機、遠心圧縮機(コンプレッサ)、
タービン等の高速回転機械に使用される高速回転インペ
ラは、通常、図3に示すように、複数の羽根部1とこれ
と一体に構成され回転軸に固定される中実のディスク部
2とからなる。羽根部1は、高速回転によりその間を流
れるガスを圧縮又は膨張させる部分であり、ディスク部
2は、羽根部に作用する遠心力を支持して複数の羽根部
を所定の位置に保持する役割を有する。
【0003】上述した高速回転インペラは、回転中心軸
Z−Zを中心に高速回転(例えば10万min-1以上)
し、そのディスク部2に、羽根部の遠心力とディスク自
体の遠心力により高い内部応力が発生する。この内部応
力は、図3のようなディスク背面が平面の場合には、デ
ィスク背面の中間部に最大の半径応力σrが発生し、デ
ィスクの内周部分に最大の円周応力σθが発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3において、(A)
は半径応力σr、(B)は円周応力σθの解析結果を示
している。また、図中の各数字は、応力レベルを示して
おり、例えば8は140MPa、17は300MPaに
相当する。
【0005】図3から明らかなように、ディスク背面が
平面の従来の高速回転インペラでは、ディスク背面の中
間部の半径応力σrが高く(最大約140MPa)、デ
ィスク内周部の円周応力σθが高い(最大約300MP
a)。また、この場合、ディスク背面の内周の端部に最
大の合成応力(ミーゼス等価応力)が発生する。従っ
て、ディスク背面が平面の高速回転インペラでは、この
部分の最大応力が材料の許容応力(例えば300MP
a)を超える場合には、この部分から降伏が進み破損に
至るおそれがある。
【0006】これを避けるために、ディスク背面をなだ
らかに外方に延ばし、ディスク内周部を軸方向に厚くし
たディスク部も一部で採用されている。図4はこのよう
なディスク背面をもった高速回転インペラの解析例であ
り、(A)は円周応力σθ、(B)はミーゼス等価応力
σmを示している。図4から明らかなように、内周部を
厚くした場合でも、内部応力の低下はわずかであり、高
速回転により内周部分の円周応力σθ及び等価応力σm
が高くなり(最大約285MPa)、この部分の最大応
力が材料の許容応力を超えて破損に至ることがある。
【0007】また、ディスク背面が平面の場合に比較し
て、ディスク背面が山状の場合には、その分ディスク重
量が増し、ディスクコストが上昇するばかりでなく、加
速・減速時の応答性が低下する問題点があった。
【0008】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、デ
ィスクに発生する最大応力を許容応力以下に抑え、なお
かつディスクを軽量化することができ、これによりコス
トダウンと加速・減速時の応答性を高めることができる
高速回転インペラを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
羽根部(1)とこれと一体に構成され回転軸に固定され
る中実のディスク部(2)とからなる高速回転インペラ
であって、前記ディスク部(2)は、回転中心軸と同心
の中空貫通孔(2a)と、羽根部と連結する羽根取付面
(2b)と、羽根取付面と軸方向反対側のディスク背面
(2c)とを有し、前記ディスク背面(2c)の断面形
状が、ディスク自体の自重による遠心力を小さくして最
大円周応力と最大半径応力が許容値以下になるように決
定されている、ことを特徴とする高速回転インペラが提
供される。
【0010】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
ディスク背面(2c)の断面形状は、半径方向中間部が
羽根取付面(2b)側に凹んだ窪み形状である。また、
前記ディスク背面(2c)の断面形状を、最大相当応力
を制約し、体積を最小化するように決定することが好ま
しい。
【0011】本発明の構成によれば、半径方向中間部を
羽根取付面(2b)側に凹んだ窪み形状にすることによ
り、ディスク自体の自重による遠心力を小さくして、最
大円周応力と最大半径応力及び最大相当応力(例えばミ
ーゼス等価応力)を低減できると共に、軽量化によるコ
ストダウンが図れる。また、軽量化により加速・減速時
の応答性も高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。
【0013】図1は、本発明の高速回転インペラのオリ
ジナル形状と解析により得られた形状の比較図である。
この図において、(A)は高速回転インペラ(この場合
はコンプレッサ回転体又はタービン回転体でもよい)の
オリジナルモデルであり、ディスク部の断面形状を示
し、羽根部は省略している。また横軸は半径方向、縦軸
(Z軸)は軸方向、Z軸は回転中心を示している。ま
た、図中のAB,BC,CD,DE,EF,FAはディ
スク部の境界線であり,内部の多角形は解析のための要
素を示している。
【0014】この高速回転インペラの材料定数(ヤング
率E,ポアッソン比ν,密度ρ)を一定にし、回転速度
を12万min-1として解析した結果、図1(A)のオ
リジナルモデルでは、材料の許容応力300MPaに対
して最大相当応力は273MPaであり、最大応力は中
心貫通孔付近(DE部)に発生している。
【0015】次に、最大応力を300MPaに制約し、
体積を最小化するように、ディスク背面2cの断面形状
を最適化した。図1(B)は、得られたディスク部の断
面形状である。この結果、体積は29.3%減少し、最
適化後の最大応力は、203MPaであった。
【0016】図2は、本発明による高速回転インペラの
断面形状と内部応力を示す図である。この図は、図1
(B)のディスク部の断面形状に相当している。
【0017】この図に示すように、本発明の高速回転イ
ンペラは、複数の羽根部1とこれと一体に構成され回転
軸に固定される中実のディスク部2とからなる。また、
ディスク部2は、回転中心軸と同心の中空貫通孔2a
と、羽根部1と連結する羽根取付面2bと、羽根取付面
2bと軸方向反対側のディスク背面2cとを有する。ま
た、ディスク背面2cの断面形状が、ディスク自体の自
重による遠心力を小さくして最大円周応力と最大半径応
力が許容値以下になるように決定されており、具体的に
は、半径方向中間部が羽根取付面2b側に凹んだ窪み形
状となっている。
【0018】図1において、図中の各線は等応力線であ
り、図中の各数字は、応力レベルの大小を示している。
この図から明らかなように、最大の等応力線は、中空貫
通孔2a付近(DE部)とディスク背面2c(FA部)
の中間部に生じており、特に応力集中部はDE部からF
A部へ移動した。
【0019】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、半径
方向中間部を羽根取付面2b側に凹んだ窪み形状にする
ことにより、ディスク自体の自重による遠心力を小さく
して、最大円周応力と最大半径応力及び最大相当応力
(例えばミーゼス等価応力)を低減できると共に、軽量
化によるコストダウンが図れる。また、軽量化により加
速・減速時の応答性も高めることができる。
【0020】従って、本発明の高速回転インペラは、デ
ィスクに発生する最大応力を許容応力以下に抑え、なお
かつディスクを軽量化することができ、これによりコス
トダウンと加速・減速時の応答性を高めることができる
等の優れた効果を有する。
【0021】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない限りで自由に変更するこ
とができることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高速回転インペラのオリジナル形状と
解析により得られた形状の比較図である。
【図2】本発明による高速回転インペラの断面形状と内
部応力を示す図である。
【図3】ディスク背面が平面の従来の高速回転インペラ
の解析例である。
【図4】ディスク背面を山状の従来の高速回転インペラ
の解析例である。
【符号の説明】
1 羽根部、2 ディスク部、2a 中空貫通孔、2b
羽根取付面、2c ディスク背面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G002 AA01 AB00 AB08 3H033 AA02 AA17 BB03 BB06 CC01 DD12 EE00 EE11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の羽根部(1)とこれと一体に構成
    され回転軸に固定される中実のディスク部(2)とから
    なる高速回転インペラであって、 前記ディスク部(2)は、回転中心軸と同心の中空貫通
    孔(2a)と、羽根部と連結する羽根取付面(2b)
    と、羽根取付面と軸方向反対側のディスク背面(2c)
    とを有し、 前記ディスク背面(2c)の断面形状が、ディスク自体
    の自重による遠心力を小さくして最大円周応力と最大半
    径応力が許容値以下になるように決定されている、こと
    を特徴とする高速回転インペラ。
  2. 【請求項2】 前記ディスク背面(2c)の断面形状
    は、半径方向中間部が羽根取付面(2b)側に凹んだ窪
    み形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の高速
    回転インペラ。
  3. 【請求項3】 前記ディスク背面(2c)の断面形状
    を、最大相当応力を制約し、体積を最小化するように決
    定する、ことを特徴とする請求項1に記載の高速回転イ
    ンペラ。
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