JP2001303595A - 人工壁及びその製造方法 - Google Patents

人工壁及びその製造方法

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JP2001303595A
JP2001303595A JP2000118814A JP2000118814A JP2001303595A JP 2001303595 A JP2001303595 A JP 2001303595A JP 2000118814 A JP2000118814 A JP 2000118814A JP 2000118814 A JP2000118814 A JP 2000118814A JP 2001303595 A JP2001303595 A JP 2001303595A
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hold
artificial
climbing
concrete
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Ryuichi Nomura
隆一 野村
Christensen Daniel
ダニエル、クリステンセン
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MONOLITHIC SCULPTURES Inc
TOUSHIYOU KK
Original Assignee
MONOLITHIC SCULPTURES Inc
TOUSHIYOU KK
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Publication date
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    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B69/00Training appliances or apparatus for special sports
    • A63B69/0048Training appliances or apparatus for special sports for mountaineering, e.g. climbing-walls, grip elements for climbing-walls

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Retaining Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で加工しやすく、かつ堅牢な人工壁(ク
ライミングウォール)及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 発泡スチロール1からなる内部壁材と、
これに一体化されている強化コンクリート2からなる外
部壁材と、この外部壁材に外周面が被覆された状態で一
体化されているアウターホールド用アンカー4と、この
アウターホールド用アンカー4に固定されたアウターホ
ールド9とによって構成された人工壁。及び発泡スチロ
ール1からなる内部壁材を形成する工程と、この内部壁
材に強化コンクリート2からなる外部壁材を一体化させ
る工程と、この外部壁材に外周面が被覆された状態で一
体化されるようにアウターホールド用アンカー4を固定
する工程と、このアウターホールド用アンカー4にアウ
ターホールド9を固定する工程とを有する、人工壁の製
造方法を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、フリークライミングに好適な人
工壁及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フリークライミングは、スポーツ
クライミングとも称され、欧米では人気スポーツのひと
つに数えられて、各地で競技等が行われている。フリー
クライミングの競技は、図10に示すように、人工壁
(クライミングウォール)の登攀面を舞台に登攀者が規
定時間内にどこまで高く登れるかを競い合う競技であ
り、人工壁(クライミングウォール)に登る際に手掛か
りや足掛かりになるホールドが配置される。
【0003】即ち、図10は、人工壁(クライミングウ
ォール)66の概略構成を示す斜視図であり、登攀者6
9が図示される。
【0004】なお、人工壁(クライミングウォール)6
6は壁状の構造物であり、その表面に登攀面75が形成
される。登攀面75に、登攀者69が手掛かりや足掛か
りにする部材のホールド67が複数個所定位置に着脱自
在に取りつけられる。そして、ホールド67を掴んだり
足を掛けながら、登攀者69は登攀面75を登る。
【0005】また、ホールド67を着脱、交換すること
で、登攀の難易度を変える。そして、登攀面75を登る
ことで岩登りの訓練や競技や筋力トレーニング等を行
う。
【0006】以下に、人工壁(クライミングウォール)
66について詳しく説明する。
【0007】従来、人工壁(クライミングウォール)6
6は、図10に示すように、登攀面75を形成している
壁部材77と、ホールド67とを備える。なお、ホール
ドの取付部材等と壁部材77とをまとめて壁体78とい
う。さて、ホールドの取付部材等には、インナーホール
ドを取り付ける凹部を備えたインナーカップやアウター
ホールドを取り付ける埋め込みアンカー等がある。
【0008】以下は、主にコンクリートを人工壁の構造
体として説明する。なお、人工壁(クライミングウォー
ル)66用壁体78は、壁部材にコンクリートや木材や
鋼板、強化プラスチック等を用いるが、建物や構造物の
コンクリート壁等を人工壁(クライミングウォール)6
6の壁部材77として構造の一部を兼用できる。例え
ば、コンクリートにはインナーカップ等の取付部材を埋
設できて、簡易で安価な壁体になる。
【0009】さらに、コンクリートは木材や鋼板に比べ
て起伏のある登攀面75が得られて、人工壁の表面を自
然の岩肌に近づけるので、人工壁(クライミングウォー
ル)66用壁材体78として使える。また、コンクリー
ト製の壁部材77は、樹脂や木材等で形成された板材か
ら壁体78が構成されるよりも強度が高くて耐久性に優
れている。
【0010】次に、コンクリートの構造等を説明する。
【0011】コンクリートの内部に縦横に鉄筋が埋設さ
れる。
【0012】なお、コンクリートはボルトランドセメン
ト等のセメントや水、砂や砂利等の骨材等を所定の割合
で調合して混合するので、一般に構造用に使用されるコ
ンクリートを利用できる。従って、容易且つ安価に入手
できる。
【0013】他にも、人工壁の構造体に、素材として発
泡スチロールブロック81を用いた例もある(米国特許
第5543185号公報参照)。
【0014】図14はその一例を示しているが、芯材と
して加工された発泡スチロールブロック81の表面つま
り登攀面側の所定の位置に、Tナット型インサート73
が設けられた木製ブロック72を接着剤で貼り付ける。
その上にプラスターやモルタル等(以下、図示せず)を
吹き付けてさらに化粧を施して人工壁を作成する。
【0015】次に、従来のホールドについて説明する。
【0016】ホールドは、人工壁(クライミングウォー
ル)の表面に設置される、取外し可能で、独立した把手
である。多くは人工樹脂からなり、大きさはおおむね直
径5〜15cmくらいである。なお、ホールドの強度等
は登攀設備の安全基準の要素からは除外されるが、ホー
ルドの固定システムはある程度の強度を有する必要があ
る。
【0017】さらに、ホールドは、登攀面に対して窪ん
だ位置に取り付けられたインナーホールドと、登攀面に
直接取り付けられたアウターホールドとがある。次に、
従来のインナーホールドの取付構造について図面の参照
下に説明する(特許第2971038等を参照)。
【0018】図12の断面図に示すように、登攀面55
を構成する板材53に開口63が形成されて、その内奥
部にインナーホールド62を固定する取付部材であるイ
ンナーカップ61が取り付けられている。
【0019】インナーカップ61は有底円筒状に形成さ
れて、内部が凹部64の一部を区画して、底部にはイン
ナーホールド62の固定用の雌ねじ孔62を持つインサ
ート70が設けられ、また、開口側端部にはフランジ部
54が形成されている。フランジ部54は開口63の周
縁部に登攀面55の裏側からねじ60で固定されるの
で、インナーカップ61は板材53に固定される。な
お、板材53の裏側は空洞82である。
【0020】又、図13に示すように、インナーホール
ド62の取り付け法は他にもあり、登攀面55を構成す
るコンクリート製構造物の人工壁の表面付近に、インナ
ーホールド62を固定するための取付部材であるインナ
ーカップ61が埋め込みで取り付けられる。インナーカ
ップ61は有底円筒状に形成されて、内部が凹部64の
一部を区画して、底部にはインナーホールド62の固定
用のインサート70(雌ねじ孔62を持つ)が形成され
る。
【0021】そして、雌ねじ孔62を持つインサート7
0やインナーカップ61の回りを包み込むようにコンク
リート71が打設される。次登攀面55の仕上げの後
に、インナーホールド62を六角ボルト68とインサー
ト70の雌ねじ孔62とでインナーカップ61の内壁に
固定して、インナーホールド61の人工壁56への取付
けは終了する。そして、登攀は、インナーホールド62
の凹部64に手65や足を掛けて行う。
【0022】次に、図11を参照しつつ従来のアウター
ホールド59の取付け法を説明する。
【0023】コンクリート51製の構造体である人工壁
(クライミングウォール)56に、コンクリートドリル
で穴をあけてアンカー50を打ち込む。次に、アウター
ホールドの固定用の六角ボルト58を、アウターホール
ド59本体にある取付け用貫通孔52に通してアンカー
50の雌ねじ孔90にねじ込んで登攀面55に固定し
て、アウターホールド59の人工壁(クライミングウォ
ール)56の取付けは終了する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかし、人工壁の作成
で種々の問題が生じる。
【0025】例えば、人工壁の材質が鉄製であれば、堅
牢だが壁体の重量が増し、さらに表面等の加工は容易で
ないので費用と時間がかかる。又、木材や合成樹脂であ
れば、加工や成型は比較的容易だが、ホールドや壁体と
しての堅牢性に欠ける。
【0026】又、コンクリートならばインナーカップ等
の取付部材を用いて堅牢な凸凹のある複雑な登攀面を作
れるが、重量が木材等に比べてかなり増加してしまう。
【0027】そこで本発明の目的は、軽量で加工しやす
く、しかも堅牢な人工壁(クライミングウォール)及び
その製造方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、軽量素
材からなる内部壁材と、これに一体化されている硬質材
からなる外部壁材と、この外部壁材に外周面が被覆され
た状態で一体化されている支持具取付け部材と、この支
持具取付け部材に固定された支持具とによって構成され
た人工壁に係るものである。
【0029】加えて、軽量素材からなる内部壁材を形成
する工程と、この内部壁材に硬質材からなる外部壁材を
一体化させる工程と、この外部壁材に外周面が被覆され
た状態で一体化されるように支持具取付け部材を固定す
る工程と、この支持具取付け部材に支持具を固定する工
程とを有する、人工壁の製造方法に係るものである。
【0030】本発明によれば、内部壁材が軽量素材から
成るので、人工壁全体の重量が軽減すると共に加工が容
易である。又、壁材の外面が硬質材なので、荷重が支持
具や支持具取付け部材を通して壁に加わっても崩壊しな
い十分な強度を保つ。
【0031】その為に、設置場所の構造や地盤等の条件
をせばめずに、人工壁を容易に設置できて工期が短縮で
きる。又、容易に壊れない安全な人工壁として訓練等で
使用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
壁や製造方法においては、内部壁材が発泡スチロールで
あり、外部壁材がコンクリートであり、支持具が人間の
手又は足を掛ける為のホールドである人工登攀壁として
構成されるのが望ましい。
【0033】又、前記内部壁材を発泡スチロールで形成
し、これを所定の外面形状に加工した後に、コンクリー
トを前記内部壁材の外面上に流し込んで外部壁材として
固着し、この際に、支持具取付部材を予め型内にインサ
ートするのが好ましい。
【0034】次に、本発明の好ましい実施の形態につい
て図面の参照下に具体的に説明する。
【0035】図1は、アウターホールド9をアウターホ
ールド用アンカー4に取付ける際の断面図である。登攀
面25を自然の岩肌状に加工された発泡スチロールブロ
ック1の登攀面の一部に円筒状の凹部34を繰り抜く。
次に、凹部34の底面部分33の中央部の発泡スチロー
ルブロック1側に穴を開けて六角ナット5を埋め込ん
で、さらに、ハンガーボルト3を六角ナット5を通しつ
つ発泡スチロールブロック1にねじ込む。この際に、凹
部34の内部にハンガーボルト3の端部35を残す。
【0036】次に、端部35にフェンダーワッシャー6
を通して底面部分33に密着させ、さらに、その上にボ
ルト連結用長ナット7を通してフェンダーワッシャー6
に密着させる。次に、ボルト連結用長ナット7の頭部を
登攀面25と同一として型枠(図示せず)をかぶせてア
クリル繊維の入った強化コンクリート2を打ち込む。
【0037】強化コンクリート2が固まった後に型枠
(図示せず)をはずして、登攀面25の仕上げ(図示せ
ず)を行ってからアウターホールド9を取り付ける。即
ち、手や足を掛ける突起部17の設けられたアウターホ
ールド9の貫通孔22に六角ボルト8を外面から通し
て、ボルト連結用長ナット7にねじ込み、登攀面25に
密着させることでアウターホールド9の登攀面25への
取付けを終了する。
【0038】なお、図2は人工壁(クライミングウォー
ル)26へのアウターホールド9の取付けが終了した際
の断面図である。この図を見ると、突起部17の設けら
れたアウターホールド9が貫通孔22を通った六角ボル
ト8によって登攀面25に密着させられている様子がわ
かる。なお、密着固定されたアウターホールド9の突起
部17に、手や足をかけて登攀者は登る。
【0039】なお、ハンガーボルト3の発泡スチロール
ブロック1へ挿入する際の深さやボルト3の直径等はア
ウターホールド9がしっかりと固定できるならば自由で
よい。又、凹部34の深さや直径も同様である。又、ア
ウターホールド9は所定の目的を果たすならば、どのよ
うなサイズや形状でもよい。又、六角ボルト8でアウタ
ーホールド9を止める箇所は凹部34の中で複数であっ
ても良い。
【0040】次に、図3は、人工壁(クライミングウォ
ール)26の断面図であり、インナーカップ11にイン
ナーホールド12を取り付ける様子を拡大している。
【0041】インナーカップ11は、略有底円筒状に形
成されて内部に区画された凹部18にインナーホールド
12を収容できるカップ部24と、カップ部24内にイ
ンナーホールド12を固定するための雌ねじ穴32を持
っていて強化コンクリート2に埋設された状態で抜け止
めの機能をするインサート10とを備えている。なお、
インサート10は、直接溶接固定法でカップ部24の底
部に設けられている。インナーカップ11は、カップ部
24の開口側端部が登攀面25に沿って位置する状態
で、人工壁26の強化コンクリート2中に埋設して固定
されている。
【0042】次に、カップ部24は、開口側より円筒状
の筒状部分27と、筒状部分27に接続された円環状の
接続部分28と、円錐台形状の錐状部分29と、円板状
の底面部分30とを有して、各部分は等しい肉厚で形成
される。錐状部分29の開口側は、底部側よりも内径が
大きく、また、筒状部分27よりも内径が小さい。
【0043】カップ部24の開口側の端部は筒状部分2
7の端部なので、コンクリート埋設時に登攀面25に露
出する部分を部材の肉厚だけの最小にできて、登攀面2
5の岩肌感を高める。また、カップ部24の錐状部分2
9の内周面は、そこに取り付けるインナーホールド12
の外周面と面同士で当接して、インナーホールド12を
インナーカップ11内に確実に保持できる。また、カッ
プ部24の底面部分30に、インサート10が固定され
る。
【0044】次に、インサート10は、底面部分30の
中心を貫通して設けられた円柱状部材である。インサー
ト10は底面部分30に直接溶接で固定されている。
【0045】なお、インサート10の一端はインナーカ
ップ11内にあり、インサート10の他端は底面部分3
0から突出している。
【0046】なお、インサート10は、底面部分30の
中心に対して偏った位置に設けられてもよい。この際
に、インナーホールド12の回転防止をしながら取り付
けできる。また、インナーカップ11の回転も防止す
る。また、インナーホールド12をインナーカップ11
に取り付ける際に、円環状の接続部分28とインナーホ
ールド12との間に、リング状のゴムスペーサを介在さ
せてよい。そうすると、インナーホールド12をインナ
ーカップ11に対して回りにくくかつ、しっかりと固定
できる。
【0047】上述のように、インサート10によって、
インナーホールド12に作用する引張力を強化コンクリ
ート2に直接作用させて、確実な抜け止め効果を得る。
また、インサート10が底面部分30の中心に設けられ
ると、インナーホールド12の向きを異ならせて取り付
けられる。そして、インサート10に、インナーホール
ド12の固定用の六角ボルト8がねじ込まれて、インナ
ーホールド12をインナーカップ11内に固定できる。
【0048】さらに、突起部31は、インサート10の
先端に設けられて、インサート10の延びる方向と交差
する方向に突出している。突起部31のカップ部24寄
りの部分は、傾斜面で形成される。それゆえに、埋設時
に周囲の強化コンクリート2が流入し易い。なお、突起
部31の大きさは特に限定されないが、大きい方が抜け
止め効果が高い。また、突起部31の位置や突出する方
向も特に限定されない。そして、突起部31はインナー
カップ11が強化コンクリート2中から脱落しにくい部
材であればよい。
【0049】なお、突起部31は人工壁26内への埋設
状態で抜け止めとして機能するので、インナーカップ1
1の埋設だけで人工壁26内に確実に保持できて、その
結果、インナーカップ11を固定する補助部材や作業等
を省ける。また、インナーカップ11を人工壁26内に
埋設すると、同時に人工壁26内に凹部が生じるので、
人工壁26に凹部を形成する為に開口する作業を省け
る。従って、インナーカップ11を備えた人工壁26を
簡単に施工できて、人工壁26を安価に製作できる。
【0050】次に、図4は図2に示した工程が終って組
み立て完了後のインナーカップ11やインナーホールド
12の断面図である。六角ボルト18とワッシャー9に
よってインナーホールド12がインナーカップ11内部
でどのように固定され収まるかを知ることができる。
【0051】次に、図5は、人工壁(クライミングウォ
ール)26にインナーカップ11を取りつける工程の一
部を表したものである。
【0052】予め加工された発泡スチロールブロック1
の表面に強化コンクリートを流し込む際に登攀面25を
形成する型枠76に、インサート10が底部に溶接され
たインナーカップ11が、開口部74を型枠76の内側
に当てて六角ボルト8で密着させられている。なお、イ
ンナーカップ11が型枠76に密着した部分の発泡スチ
ロールブロック1は、インナーカップ11やインサート
10に強化コンクリートが回るように円錐状に大きく深
く削られて空洞になっている。この空洞に強化コンクリ
ートを流し込んで人工壁26の登攀面25を作る。
【0053】なお、登攀面25を形成する強化コンクリ
ートはアクリル繊維入りであるが、同程度の強度を保つ
ならば、他の種類のコンクリートでも又、他の表材を用
いても良い。又、コンクリートの耐力はFC=150と
し、コンクリートの厚さはインナーカップ部で200m
m以上とし、その他の部分も十分な強度を持つものにす
る。又、発泡スチロールブロック1もこれ以外に軽くて
加工しやすい素材があれば変えてよい。発泡スチロール
ブロック1のサイズも扱いやすければ自由で良い。又、
形状も長方形その他の組み立てやすいものでよい。
【0054】次に、ホールドについて考える。
【0055】自然の岩場ではホールドとなる箇所が剥離
するおそれは十分ある。その為に、フリークライミング
を行う際にロープによるクライマーの確保をしてトラブ
ルを予測した体勢をとっている。従って、人工のクライ
ミング・ウォールにおける登攀でも実際の場面を想定す
るならばホールドに多大な強度は必要はない。ただし、
訓練中は破損して落下したホールドが他のクライマーに
当たると危険だし又、破損しやすいホールドを用いると
クライミングが成り立たないので、高い強度を有するの
が良い。
【0056】上記の如く、ホールドには高い強度が要求
されるのでホールドの素材はそれに相応したものがよ
い。又、硬質のホールドだけでなく、フレキシブルな材
質のホールドでもよい。なお、ホールドがフレキシブル
に出来ていると、クライミングウォール表面との密着性
が良い。現在、市中で入手出来るホールドは、フレキシ
ブルでないものが多い為に、クライミングウォールの表
面に僅かな凸凹があると、六角ボルトで締め付けた際に
割れる可能性がある。なお、ホールドがクライミングウ
ォール表面に密着するとホールドの安全性が向上する。
【0057】なお、上記の技術は、ビレー用アンカーで
ある床に設置するビレーヤー(確保者)の自己確保用ア
ンカーにも適応できる。又、ホールドは手や足を掛ける
が、人工壁の難易度等によって形状は様々に変化してよ
いし、クライミングウォール壁面に付属させる数量や床
からの高さも加減できる。
【0058】次に、発泡スチロールブロック1同士を連
結させる手段であるDEDO−MANアンカー16の構
造について説明する。
【0059】図9に示すように、長ボルト14の両端付
近で、長ボルト14を通す貫通孔22を設けた金属性の
L型アングル13の貫通孔22に、長ボルト14が通さ
れている。そして、L型アングル13が長ボルト14の
両端から抜けて脱落しない為に六角ナット5とワッシャ
ー19とでそれぞれ長ボルト14の両端から仮止めされ
ている。
【0060】なお、長ボルト14の長さや直径は、発泡
スチロールブロック1の形状等に合わせて自由に変えて
よい。又L型アングル13は長さや幅や厚さを自由に変
えられる。さらにL型アングル13の材質は金属以外に
合成樹脂等、必要な強度が保たれるならば自由に選べ
る。
【0061】次に、図7を用いて、DEDO−MANア
ンカー16の取り付け状況を説明する。長ボルト用溝1
5のほられた発泡スチールブロック取り付け面20同士
を合わせながら、長ボルト用溝75がそれぞれずれない
ようにして2ケの発泡スチロールブロック1を発泡スチ
ールブロック境面21で互いに接着する。
【0062】この際に、発泡スチロールブロック1の2
つにまたがる長い長ボルト用溝15がブロック境面21
に生じる。次に、DEDO−MANアンカー16のL型
アングル13の一部を両方の発泡スチロールブロック1
のそれぞれのスリット部23に差し込み、長ボルト用溝
15の中にDEDO−MANアンカー16を収めて、D
EDO−MANアンカー16の長ボルト14の両端側か
ら六角ナット5を締めていって、発泡スチロールブロッ
ク1同士を固定する。
【0063】なお、図8は発泡スチロールブロック1同
士をDEDO−MANアンカー16で固定した際の状況
を平面で示したもので、図6はそれを斜視図にした。
【0064】なお、形成された長ボルト用の溝15は長
ボルト14が収まり、かつ、六角ナット5を締める作業
が容易に行えるのならば、サイズや幅や深さは自由に変
えられる。又、形も角を丸くしたり角張らせるなど自由
である。
【0065】又、スリット部23の幅や厚さや深さは、
L型アングル13のサイズに呼応する。又、発泡スチロ
ールブロック境面21に塗られる接着材は、相応の強度
が出れば自由でよい。又、人工壁の材質に応じて六角ナ
ットの締め付けトルクは変えてもよい。又、DEDO−
MANアンカー16の取付け箇所数も、発泡スチロール
ブロック1の大きさに合わせて自由に増減できる。
【0066】次に、DEDO−MANアンカー16で連
結された発泡スチロール1によってできた人工壁をどの
ように自立させるかであるが、DEDO−MANアンカ
ー16で止めた人工壁を、コンクリートや鉄板や木板や
合成樹脂でできた壁面に金具を使った溶接や接着材や取
付け材料等の手段で固定してもよい。又、クライミング
ウォールを固定した壁面が台座の上に独立する形や吊り
下げる形で屋内や屋外に設けられてもよい。
【0067】次に、人工壁の表面である登攀面は、鉛直
面や傾斜面等で形成されて、凹凸状に起伏が形成されて
いる。起伏のある登攀面は自然の岩肌に似た変化のある
登攀ができて、岩登りの訓練等に好適である。また、登
攀面の表面には微細な凹凸が形成される。
【0068】凹凸のある登攀面は登攀面の摩擦が増し
て、通常の岩に比べて摩擦が少ないコンクリート等の面
を登攀する際の感覚を、自然の岩に近づけるので、人工
壁(クライミングウォール)に好ましい。この凹凸は、
例えば、微細な凹凸が形成された型枠を使用したり、コ
ンクリートの表面を欠落(チッピング)させて容易に形
成する。また、例えばコンクリートの表円にけい砂等を
混合した塗料を塗装して凹凸を得られるし、さらに各方
法を併用する。
【0069】なお、登攀面は平面状に形成して、コンク
リート打設時に使用する型枠を簡易にもできる。なお、
人工壁の表面のコーティング剤に、全体量の約2%程
度、天然の岩を砕いた粉末、又は、炭素系の粉末を加え
ると、出来あがり表面が天然の岩肌に近くなる。又、表
面をコーティングする強化コンクリートと反応して、地
下水や雨水が岩壁を流れた跡の様な模様をつくるレシク
ローム(Lithochrome)を用いてもよい。
【0070】本実施の形態によれば、内部壁剤が軽量素
材から成るので、人工壁全体の重量が軽減すると共に加
工が容易である。又、壁材の外面が硬質材なので、荷重
が支持具や支持具取付け部材を通して壁に加わっても崩
壊しない十分な強度を保つ。
【0071】その為に、設置場所の構造や地盤等の条件
をせばめずに人工壁を容易に設置できて工期が短縮でき
る。又、容易に壊れない安全な人工壁として訓練等で使
用できる。
【0072】なお、本発明はその要旨を外れない限り、
上記の形態を種々に変形することができる。例えば、民
間のフリークライミング用の人工壁だけでなく、他の幅
広い用途で用いると考えられる。
【0073】
【発明の作用効果】本発明によれば、軽量素材からなる
内部壁材と、これに一体化されている硬質材からなる外
部壁材と、この外部壁材に外周面が被覆された状態で一
体化されている支持具取付け部材と、この支持具取付け
部材に固定された支持具とによって構成された人工壁を
用いることに加えて、製造方法として、軽量素材からな
る内部壁材を形成する工程と、この内部壁材に硬質材か
らなる外部壁材を一体化させる工程と、この外部壁材に
外周面が被覆された状態で一体化されるように支持具取
付け部材を固定する工程と、この支持具取付け部材に支
持具を固定する工程とを有するので、壁材の一部が軽量
素材の為に、人工壁全体の重量が軽減すると共に素材の
加工が容易である。又、壁材の外面が硬質材の為に、人
間の体重程度の荷重が支持具や支持具取付け部材を通し
て壁に加わっても崩壊しない十分な強度を保つ。
【0074】結果として、設置場所の構造等の条件を気
にせずに人工壁を容易に設置できて工期が短縮できる。
又、安易に壊れない安全な人工壁として訓練等で使用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における、人工壁にアウタ
ーホールドを取り付ける工程を示す断面図である。
【図2】同、人工壁にアウターホールドが固定された際
の断面図である。
【図3】同、人工壁にインナーホールドを取り付ける工
程を示す断面図である。
【図4】同、人工壁にインナーホールドが固定された際
の断面図である。
【図5】同、強化コンクリート打設前のインナーカップ
の取付状況を表わす断面図である。
【図6】同、DEDO−MANアンカーで連結された発
泡スチロールブロックの斜視図である。
【図7】同、DEDO−MANアンカーで連結された発
泡スチロールの部分断面図である。
【図8】同、DEDO−MANアンカーで連結された発
泡スチロールの部分平面図である。
【図9】同、DEDO−MANアンカーの拡大断面図で
ある。
【図10】同、人工壁クライミングウォールの部分斜視
図である。
【図11】従来例による、アウターホールドの取付け工
程を示す断面図である。
【図12】同、板材に取り付けられたインナーホールド
及びインナーホールド用取り付け具の断面図である。
【図13】同、コンクリートで固定されたインナーホー
ルドを使用する際の断面図である。
【図14】同、発泡スチロールブロックを壁材に用いた
人工壁の断面図である。
【符号の説明】
1、81・・・発泡スチロールブロック 2・・・強化コンクリート 3・・・ハンガーボルト 4・・・アウターホールド用アンカー 5・・・六角ナット 6・・・フェンダーワッシャー 7・・・ボルト連結用長ナット 8、58、68・・・六角ボルト 9、59・・・アウターホールド 10、70・・・インサート 11、61・・・インナーカップ 12、62・・・インナーホールド 13・・・L型アングル 14・・・長ボルト 15・・・長ボルト用溝 16・・・DEDO−MANアンカー 17、31、57・・・突起部 18、34、64・・・凹部 19・・・ワッシャー 20・・・発泡スチロールブロック取り付け面 21・・・発泡スチロールブロック境面 22、52・・・貫通孔 23・・・スリット部 24・・・カップ部 25、55、75、85・・・登攀面 26、56、66・・・人工壁(クライミングウォー
ル) 27・・・筒状部分 28・・・接続部分 29・・・錐状部分 30、33・・・底面部分 32、62、90・・・雌ねじ穴 35・・・端部 63、74・・・開口部 76・・・型枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 隆一 大阪府大阪市中央区南船場4−1−9 南 船場第1東洋ビル 東商株式会社大阪支店 内 (72)発明者 ダニエル、クリステンセン アメリカ合衆国、80223コロラド州、デン バー、1270ダブリュー・シーダー・アベニ ュー・ステューディオ・ビー Fターム(参考) 2D048 AA02 AA74

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量素材からなる内部壁材と、これに一
    体化されている硬質材からなる外部壁材と、この外部壁
    材に外周面が被覆された状態で一体化されている支持具
    取付け部材と、この支持具取付け部材に固定された支持
    具とによって構成された人工壁。
  2. 【請求項2】 前記内部壁材が発泡スチロールであり、
    前記外部壁材がコンクリートであり、前記支持具が人間
    の手、又は足を掛ける為のホールドである人工登攀壁と
    して構成された、請求項1に記載の人工壁。
  3. 【請求項3】 軽量素材からなる内部壁材を構成する工
    程と、この内部壁材に硬質材からなる外部壁材を一体化
    させる工程と、この外部壁材に外周面が被覆された状態
    で一体化されるように支持具取付け部材を固定する工程
    と、この支持具取付け部材に支持具を固定する工程とを
    有する、人工壁の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記内部壁材を発泡スチロールで形成
    し、これを所定の外面形状に加工した後に、コンクリー
    トを前記内部壁材の外面上に流し込んで前記外部壁材と
    して固着させ、この際に、前記支持具取付部材を予め型
    内にインサートしておく、請求項3に記載の人工壁の製
    造方法。
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