JP2001303342A - 超低湿度クリーンルーム用ウエア - Google Patents

超低湿度クリーンルーム用ウエア

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JP2001303342A
JP2001303342A JP2000129373A JP2000129373A JP2001303342A JP 2001303342 A JP2001303342 A JP 2001303342A JP 2000129373 A JP2000129373 A JP 2000129373A JP 2000129373 A JP2000129373 A JP 2000129373A JP 2001303342 A JP2001303342 A JP 2001303342A
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wear
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JP2000129373A
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Hiroyoshi Umibe
博義 海部
Shigenori Fukuoka
重紀 福岡
Sonoko Ishimaru
園子 石丸
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、長時間に亘り作業者の着心地を低
下させることがなく、しかも作業者の身体からの衣服を
通して室内に逃散する水分を著しく減少させることがで
き、そのために超低湿度クリーンルームの湿度を長期に
亘って超低湿度に維持できる超低湿度クリーンルーム用
ウエアを提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の超低湿度クリーンルーム用ウエ
アは、透湿度が10g/m2/24hr以下の布帛から
なるアウターシェルと、環境湿度10%における水分率
と環境湿度90%における水分率との差が30%以上で
ある繊維が少なくとも30重量%含まれているインナー
スーツとから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超低湿度クリーン
ルーム用ウエアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クリーンルームでは、高密度のフ
ィラメント織物から作られた衣服が無塵衣として一般に
使用されてきた。この無塵衣は、高密度織物であること
から、塵埃の外部逃散はないが、作業者の身体からの水
分(汗)はほぼ自由に近い形で室内に逃散するので、超
低湿度クリーンルームの湿度を超低湿度に維持できない
という欠点を有していた。
【0003】また、織物の糸の隙間から塵埃の外部逃散
を防止するために、透湿性樹脂をコーティングしたり透
湿性フィルムをラミネートしたフィラメント織物を使用
することも提案されている。しかしながら、斯かるフィ
ラメント織物は透湿性が優れているために、作業者の身
体からの水分(汗)が外部に逃散できず、そのため衣服
内の湿度が高くなり、作業者に不快感を与えるという欠
点があった。更に、この欠点を解消するために、衣服内
部の空気をポンプで循環させ、途中で除湿する等の提案
もなされているが、作業性が著しく悪くなるという欠点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、作業者の身
体からの衣服を通して室内に逃散する水分を著しく減少
させることができ、そのために超低湿度クリーンルーム
の湿度を長期に亘って超低湿度に維持できる超低湿度ク
リーンルーム用ウエアを提供することを課題とする。
【0005】本発明は、長時間に亘り作業者の着心地を
低下させることのない超低湿度クリーンルーム用ウエア
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の透湿度を
有する布帛からなるアウターシェルと環境湿度10%に
おける水分率と環境湿度90%における水分率との差が
一定量以上である繊維が特定割合で含まれているインナ
ースーツとから構成されているウエアが所望の超低湿度
クリーンルーム用ウエアになり得ることを見い出した。
本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。 1.本発明は、透湿度が10g/m2/24hr以下の
布帛からなるアウターシェルと、環境湿度10%におけ
る水分率と環境湿度90%における水分率との差が30
%以上である繊維が少なくとも30重量%含まれている
インナースーツとから構成されている超低湿度クリーン
ルーム用ウエアである。 2.本発明は、透湿度が10g/m2/24hr以下の
布帛が、コーティングクロス及びラミネートクロスから
選ばれた少なくとも1種である上記1に記載の超低湿度
クリーンルーム用ウエアである。 3.本発明は、環境湿度10%における水分率と環境湿
度90%における水分率との差が30%以上である繊維
が、吸湿性架橋アクリル系繊維である上記1又は2に記
載の超低湿度クリーンルーム用ウエアである。 4.本発明は、吸湿性架橋アクリル系繊維が、アクリル
系繊維にヒドラジン処理により架橋構造を導入して窒素
含有率の増加を1〜8重量%の範囲に調整し、次いで加
水分解により残存しているニトリル基量の1〜5meq
/gにカルボキシル基を、残部にアミド基を導入し、更
にカルボキシル基の50〜90モル%をMg、Ca、C
u、Zn、Al、Ag及びFeから選ばれた少なくとも
1種の金属で金属塩型とし、最後に100〜230℃で
熱処理された吸湿性架橋アクリル系繊維である上記3に
記載の超低湿度クリーンルーム用ウエアである。 5.本発明は、透湿度が10g/m2/24hr以下の
布帛からなるアウターシェルと、環境湿度10%におけ
る水分率と環境湿度90%における水分率との差が30
%以上である繊維が少なくとも30%含まれているイン
ナースーツとが一体になっている上記1に記載の超低湿
度クリーンルーム用ウエアである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の超低湿度クリーンルーム
用ウエアは、アウターシェルとインナースーツとから構
成されている。
【0008】本発明において、アウターシェルとは、顔
面、手先以外の人体の大半を覆い、塵埃の外部への逃散
を防止する目的で作られたオーバーオールタイプの衣服
を意味する。
【0009】本発明のアウターシェルは、透湿度が10
g/m2/24hr以下の布帛からなるアウターシェル
であることが重要である。ここで透湿度は、JIS L
1099に従い測定されたものである。透湿度が10g
/m2/24hrより大きい布帛からなるアウターシェ
ルを用いる場合には、本発明の課題を解決することはで
きない。例えば、1時間程度の短時間であれば、透湿度
が10g/m2/24hrより大きい布帛からなるアウ
ターシェルを本発明の要件を備えたインナースーツと組
み合わせることで、作業者の身体からの衣服を通して室
内に逃散する水分を著しく減少させることが可能である
が、作業が長時間に及ぶと作業者の着心地が悪化するこ
とが避けられなくなる。
【0010】透湿度が10g/m2/24hr以下の布
帛は、例えば布帛に透湿性樹脂をコーティングしたり、
布帛に透湿性フィルムをラミネートすることにより得る
ことができる。布帛に透湿性樹脂をコーティングした
り、布帛に透湿性フィルムをラミネートする技術は公知
であり、本発明ではこのような公知の技術を適用して、
所望の透湿度を有するアウターシェルを製造することが
できる。このようなアウターシェルとしては、例えばコ
ーティングクロス、ラミネートクロス等を挙げることが
できる。
【0011】本発明におけるアウターシェルの形状は、
特に限定されるものではないが、作業時の動作性や着脱
性が考慮されているものであるのが好ましい。
【0012】本発明のインナースーツは、環境湿度10
%における水分率と環境湿度90%における水分率との
差が30%以上である繊維が少なくとも30重量%含ま
れているインナースーツである。
【0013】繊維の水分率としては、環境湿度10%に
おける水分率と環境湿度90%における水分率との差が
30%以上であることが必要である。これは、超低湿度
クリーンルーム用ウエアの使用実態から、完全乾燥に近
い状態で着用し、該ウエア内の湿度が最高90%まで着
用できるようにすることから要求される値である。透湿
度が10g/m2/24hr以下の布帛からなるアウタ
ーシェルを着用した場合、上記繊維の水分差が30%よ
り小さいと、ウエア内の湿度が短時間で飽和に近い状態
になるか、又はアウターシェルからの水分の放散が始ま
り、本発明の課題が解決できなくなる。
【0014】環境湿度10%における水分率と環境湿度
90%における水分率との差が30%以上である繊維と
しては、この要件を備えている繊維である限り、従来公
知の繊維を全て使用することができる。このような繊維
としては、例えば、吸湿性架橋アクリル系繊維等を挙げ
ることができる。より具体的には、アクリル系繊維にヒ
ドラジン処理により架橋構造を導入して窒素含有率の増
加を1〜8重量%の範囲に調整し、次いで加水分解によ
り残存しているニトリル基量の1〜5meq/gにカル
ボキシル基を、残部にアミド基を導入し、更にカルボキ
シル基の50〜90モル%をMg、Ca、Cu、Zn、
Al、Ag及びFeから選ばれた少なくとも1種の金属
で金属塩型とし、最後に100〜230℃で熱処理して
得られる吸湿性架橋アクリル系繊維等を挙げることがで
きる。
【0015】上記吸湿性架橋アクリル系繊維は、例えば
次のようにして製造される。
【0016】出発原料のアクリル系繊維としては、例え
ばアクリロニトリルを40重量%以上、好ましくは50
重量%以上含有するアクリロニトリル系重合体から形成
された繊維等を挙げることができる。アクリロニトリル
のコモノマーとしては、例えばハロゲン化ビニル、ハロ
ゲン化ビニリデン;(メタ)アクリル酸エステル;メタ
リルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等のスルホン
酸含有モノマー及びその塩;(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸等のカルボン酸基含有モノマー及びその塩;アク
リルアミド、スチレン、酢酸ビニル等を挙げることがで
きる。
【0017】本発明で使用されるアクリル系繊維は、短
繊維、トウ、糸、編織物、不織布等いずれの形態のもの
でもよく、また、製造工程途中品、廃繊維等でもよい。
【0018】上記アクリル系繊維にヒドラジン架橋を導
入する方法としては、窒素含有量の増加を1〜8重量%
に調整し得る手段である限り、従来公知の方法を広く採
用することができるが、例えばヒドラジン水溶液濃度6
〜80重量%、温度50〜130℃で1〜8時間処理す
る手段が工業的に好ましい。ここで窒素含有量の増加と
は、原料アクリル系繊維の窒素含有量とヒドラジン架橋
アクリル系繊維の窒素含有量との差をいう。
【0019】窒素含有量の増加が上記下限に満たない場
合には、最終的に実用上満足し得る物性のアクリル系繊
維が得られず、本発明の課題が達成できない。また、窒
素含有量の増加が上限を超えると、吸放湿性に優れたア
クリル系繊維が得られず、この場合も本発明の課題が達
成できない。
【0020】使用されるヒドラジンとしては、例えば水
加ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、硝酸
ヒドラジン、臭素酸ヒドラジン等が挙げられる。
【0021】加水分解反応により、ヒドラジン架橋され
ずに残存しているニトリル基を実質的に消失させ、最終
的に1〜5meq/gのカルボキシル基を導入し、残部
にアミド基を導入する方法としては、例えばヒドラジン
架橋アクリル系繊維にアルカリ金属水酸化物、アンモニ
ア等の塩基性水溶液、又は硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸の
水溶液を含浸させた状態で、或いは上記水溶液中にヒド
ラジン架橋アクリル系繊維を浸漬した状態で加熱処理す
る手段等を挙げることができる。
【0022】尚、上記ヒドラジン架橋結合の導入と同時
に加水分解反応を行うこともできる。ここにおいて、最
終的にカルボキシル基量が上記下限に満たない場合に
は、アクリル系繊維に所望の吸放湿性を付与できず、本
発明の課題を達成できない。またカルボキシル基量が上
限を越えると実用上満足し得る物性の繊維が得られな
い。
【0023】斯くして導入されたカルボキシル基の50
〜90モル%を必須成分としてのMg、Ca、Cu、Z
n、Al、Ag及びFeから選ばれた少なくとも1種の
金属で置き換える方法としては、上述した加水分解を酸
で行った時は、該繊維を水に浸漬した後、必須成分とし
てのMg、Ca、Cu、Zn、Al、Ag及びFeから
選ばれた少なくとも1種の金属の水酸化物を添加してp
H5〜7に調整し、しかる後水洗、乾燥する方法を採用
できる。また、加水分解をアルカリで行った時は、酸処
理によりカルボキシル基全量をH型(COOH基、遊離
のカルボキシル基)に変換した後、必須成分としてのM
g、Ca、Cu、Zn、Al、Ag及びFeから選ばれ
た少なくとも1種の金属の水酸化物を添加してpH5〜
7に調整し、しかる後水洗、乾燥する方法を採用でき
る。
【0024】カルボキシル基の50〜90モル%を上記
特定の金属で金属塩型とした後、100〜230℃で熱
処理される。熱処理温度が230℃より高いと、得られ
る架橋アクリル系繊維の強度が低下し、不都合である。
【0025】本発明のインナースーツには、上記環境湿
度10%における水分率と環境湿度90%における水分
率との差が30%以上である繊維が少なくとも30重量
%含まれていればよい。環境湿度10%における水分率
と環境湿度90%における水分率との差が30%以上の
繊維に混入してもよい繊維としては、例えばポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維等の合成繊維、セルロース繊
維、羊毛等の天然繊維等を挙げることができる。
【0026】本発明のインナースーツには、上記環境湿
度10%における水分率と環境湿度90%における水分
率との差が30%以上である繊維が50重量%含まれて
いるのが好ましい。
【0027】本発明の超低湿度クリーンルーム用ウエア
の一実施態様としては、透湿度が10g/m2/24h
r以下の布帛からなるアウターシェルと、環境湿度10
%における水分率と環境湿度90%における水分率との
差が30%以上である繊維が少なくとも30%含まれて
いるインナースーツとが一体になっている超低湿度クリ
ーンルーム用ウエアが挙げられる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、作業者の身体からの衣
服を通して室内に逃散する水分を著しく減少させること
ができ、そのために超低湿度クリーンルームの湿度を長
期に亘って超低湿度に維持できる超低湿度クリーンルー
ム用ウエアが提供される。
【0029】本発明によれば、長時間に亘り作業者の着
心地を低下させることのない超低湿度クリーンルーム用
ウエアが提供される。
【0030】本発明のウエアは、無塵衣として超低湿度
クリーンルーム用ウエアとして好適に使用され得る。
【0031】
【実施例】以下に製造例、実施例及び比較例を掲げて、
本発明をより一層明らかにする。
【0032】製造例1 (1)アウターシェルの作製 ナイロンフィラメント織物(経糸77dtex、緯糸7
7dtex、織密度:経55.1本/cm、緯27.6
本/cm)にアクリル樹脂をコーティングし、透湿度が
5g/m2/24hr(JIS L 1099で測定)の
布帛を得た。この布帛を用いて、顔部分の前面と手先の
みを解放した形状のオーバーオールタイプの無塵服を縫
製した。この無塵服の顔面と手先はゴムで絞り、人体と
服との隙間を少なくしてある。 (2)インナースーツの作製 アクリロニトリル90重量%及びアクリル酸メチル10
重量%のアクリロニトリル系重合体を48%のロダンソ
ーダ水溶液で溶解した紡糸原液を紡糸、水洗、延伸、捲
縮、熱処理をして、0.88dtex、カット長70m
mの原料繊維を得た。この原料繊維1kgに30重量%
の加水ヒドラジン5kgを加え、98℃で3時間架橋処
理を行った。窒素増加量は5.0%であった。該架橋繊
維を水洗後、更に3重量%の水酸化ナトリウム5kgを
加え、90℃で2時間加水分解した。次いで1N−硝酸
水溶液で処理して、カルボキシル基の部分を−COON
aから−COOHに変換し、水洗後、1N−水酸化ナト
リウム水溶液でpHを6.5に調整し、塩化カルシウム
50gを添加して、60℃で2時間処理してCa塩に変
換した。次に、十分水洗した後、脱水、油剤処理及び熱
処理を行い、架橋アクリル系繊維を得た。得られた架橋
アクリル系繊維の環境湿度10%における水分率は3.
5%、環境湿度90%における水分率は48%であっ
た。この繊維をカードにかけて、目付け200g/m2
のレジンボンド不織布を作製した。
【0033】この不織布をナイロンフィラメント織物
(経糸55dtex、緯糸55dtex、織密度:経5
9.1本/cm、緯27.6本/cm)でキルト加工し
た。このキルト布を使用して、長袖シャツタイプと足首
までの丈のあるズボン下タイプのインナースーツを作製
した。
【0034】製造例2 (1)アウターシェルの作製 ナイロンフィラメント織物(経糸77dtex、緯糸7
7dtex、織密度:経55.1本/cm、緯27.6
本/cm)にアクリル樹脂によるをコーティングを施さ
ないで、透湿度が12000g/m2/24hr(JI
S L 1099で測定)の布帛を得た。この布帛を用い
て、製造例1(1)と同様にして、顔部分の前面と手先
のみを解放した形状のオーバーオールタイプの無塵服を
縫製した。 (2)インナースーツの作製 木綿繊維(環境湿度10%における水分率は1.3%、
環境湿度90%における水分率は12.8%)から、目
付け200g/m2の木綿織物を作製し、この織物から
長袖シャツタイプ(ニット)と足首までの丈のあるズボ
ン下タイプのインナースーツを作製した。
【0035】実施例1 製造例1(1)で得られた本発明のアウターシェルと製
造例1(2)で得られた本発明のインナースーツを発汗
マネキン(発汗量65g/m2/hr、皮膚温度37
℃、肌着着用なし)に着用させ、環境温度25℃、湿度
30%の室内に置いて、着用時間並びに肌とインナース
ーツとの間の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツ
とアウターシェルとの間の胸部衣服内湿度(%)の関係
を調べた。結果を図1に示す。
【0036】着用4時間後でも、肌とインナースーツと
の間の湿度は比較的低く保持されており、且つインナー
スーツとアウターシェルとの間の湿度も80%以下であ
り、外部への水分放散は殆ど認められなかった。
【0037】比較例1 製造例1(1)で得られた本発明のアウターシェルと製
造例2(2)で得られたインナースーツを発汗マネキン
(発汗量65g/m2/hr、皮膚温度37℃、肌着着
用なし)に着用させ、環境温度25℃、湿度30%の室
内に置いて、着用時間並びに肌とインナースーツとの間
の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツとアウター
シェルとの間の胸部衣服内湿度(%)の関係を調べた。
結果を図2に示す。
【0038】着用から1〜2時間後に、肌とインナース
ーツとの間の湿度及びインナースーツとアウターシェル
との間の湿度が共に90%以上になり、更にアウターシ
ェルには多量の結露が認められた。
【0039】比較例2 製造例2(1)で得られたアウターシェルと製造例
(2)で得られた本発明のインナースーツを発汗マネキ
ン(発汗量65g/m2/hr、皮膚温度37℃、肌着
着用なし)に着用させ、環境温度25℃、湿度30%の
室内に置いて、着用時間並びに肌とインナースーツとの
間の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツとアウタ
ーシェルとの間の胸部衣服内湿度(%)の関係を調べ
た。結果を図3に示す。
【0040】肌とインナースーツとの間の湿度及びイン
ナースーツとアウターシェルとの間の湿度は低く保持さ
れたが、アウターシェルから水分が外部に発散した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1の、肌とインナースーツとの
間の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツとアウタ
ーシェルとの間の胸部衣服内湿度(%)と着用時間(h
r)との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、比較例1の、肌とインナースーツとの
間の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツとアウタ
ーシェルとの間の胸部衣服内湿度(%)と着用時間(h
r)との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、比較例2の、肌とインナースーツとの
間の胸部衣服内湿度(%)及びインナースーツとアウタ
ーシェルとの間の胸部衣服内湿度(%)と着用時間(h
r)との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 503 A41D 31/00 503J D06M 13/338 D06M 13/338 15/263 15/263 // D06M 101:28 101:28 (72)発明者 石丸 園子 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 3B011 AA02 AB02 AC26 4L033 AA05 AB04 AC07 AC15 BA49 CA18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿度が10g/m2/24hr以下の
    布帛からなるアウターシェルと、環境湿度10%におけ
    る水分率と環境湿度90%における水分率との差が30
    %以上である繊維が少なくとも30重量%含まれている
    インナースーツとから構成されている超低湿度クリーン
    ルーム用ウエア。
  2. 【請求項2】 透湿度が10g/m2/24hr以下の
    布帛が、コーティングクロス及びラミネートクロスから
    選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の超低湿度
    クリーンルーム用ウエア。
  3. 【請求項3】 環境湿度10%における水分率と環境湿
    度90%における水分率との差が30%以上である繊維
    が、吸湿性架橋アクリル系繊維である請求項1又は請求
    項2記載の超低湿度クリーンルーム用ウエア。
  4. 【請求項4】 吸湿性架橋アクリル系繊維が、アクリル
    系繊維にヒドラジン処理により架橋構造を導入して窒素
    含有率の増加を1〜8重量%の範囲に調整し、次いで加
    水分解により残存しているニトリル基量の1〜5meq
    /gにカルボキシル基を、残部にアミド基を導入し、更
    にカルボキシル基の50〜90モル%をMg、Ca、C
    u、Zn、Al、Ag及びFeから選ばれた少なくとも
    1種の金属で金属塩型とし、最後に100〜230℃で
    熱処理された吸湿性架橋アクリル系繊維である請求項3
    記載の超低湿度クリーンルーム用ウエア。
  5. 【請求項5】 透湿度が10g/m2/24hr以下の
    布帛からなるアウターシェルと、環境湿度10%におけ
    る水分率と環境湿度90%における水分率との差が30
    %以上である繊維が少なくとも30%含まれているイン
    ナースーツとが一体になっている請求項1に記載の超低
    湿度クリーンルーム用ウエア。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7696283B2 (en) * 2004-09-07 2010-04-13 Japan Exlan Company Limited Fiber and a fiber structure having a high flame-retarding property and high moisture-absorptive property

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7696283B2 (en) * 2004-09-07 2010-04-13 Japan Exlan Company Limited Fiber and a fiber structure having a high flame-retarding property and high moisture-absorptive property

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