JP2001303226A - 加工性とめっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板 - Google Patents
加工性とめっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板Info
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Abstract
の構造部材として好適な、局部延性に優れた残留オース
テナイト鋼を母材とし、加工性と密着性に優れためっき
皮膜を有する合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板を提供す
る。 【解決手段】 母材が質量%でC:0.05〜0.20
%、Si:0.02〜1.50%、Mn:0.50〜
3.0%、Al:0.05〜2.0%、Tiおよび/ま
たはNbを、Ti:0.007〜0.25%、Nb:
0.005〜0.25%、かつTi+2Nb≦0.30
(%)の範囲で含有し、かつ、Si+Al≧0.50
(%)および5(Ti+2Nb)≧P+0.1Siを満
足し、オーステナイトを体積%で1〜30%含有し、残
部が実質的にフェライトよりなる複合組織を備え、めっ
き皮膜が質量%でFeを8〜15%含有し、残部は実質
的にZnよりなり、そのΓ相の厚さ(D0 )とΓ1 相の
厚さ(D1 )がD1 /(D0 +D1 )≦0.80を満た
す鋼板。
Description
車などの各種機械、装置類の構造部材として好適な、加
工性とめっき皮膜密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき
高張力鋼板に関する。
種機械、装置類では高性能化と同時に軽量化が強く推進
されており、適用される鋼板の高強度化技術が数多く開
発されてきた。これらの用途では耐食性が重要視される
ため、経済性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が用いられて
いる。中でも溶融亜鉛めっき後に昇温してFe原子を拡
散させてZnめっき皮膜をZn−Fe合金とする合金化
処理を施した合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、その防錆機
能あるいは塗装後の性能が良好であるので広く用いられ
ている。
が困難となる。このため、用途拡大に対応して高強度で
良好な延性と優れためっき皮膜特性とを兼ね備えた合金
化溶融亜鉛めっき鋼板が求められるようになった。
グ性と耐フレーキング性が重要である。パウダリング
は、プレス成形において鋼板が圧縮変形を受けた際にめ
っき皮膜が粉状に破砕されて剥離する現象である。パウ
ダリングが発生すると製品の外観が損なわれるうえ、そ
の部分の耐食性も劣化するので好ましくない。過度に合
金化させてめっき皮膜のFe含有量を高くしすぎるとめ
っき皮膜の加工性が劣化してパウダリングが生じる。従
って耐パウダリング性を高めるには合金化が進行しすぎ
ないようにすることが重要とされている。
摺動する時にめっき皮膜がフレーク状に剥離する現象で
ある。フレーキングが発生すると鋼板の摺動抵抗が増
し、剥離片が堆積してプレス加工性が損なわれる。耐フ
レーキング性はめっき鋼板を成形工具面上を摺動させた
ときの摺動抵抗で評価できる。耐フレーキング性を向上
させるにはめっき皮膜表層部の硬度を高くするのがよ
く、そのためにはめっき皮膜のFe含有量を高くする
(すなわち、合金化をある程度促進する)のがよいこと
が知られている。すなわち耐パウダリング性と耐フレー
キング性を兼ね備えさせるにはめっき皮膜のFe含有量
を特定の範囲に管理することが重要である。
て、例えば特開昭61−157625号公報には、Si
を0.4〜1.8質量%(以下、化学組成を表す%表示
は質量%とする)と、Mnを0.2〜2.5%含有した
鋼をフェライト+オーステナイトの2相域に加熱し、冷
却途中の500〜350℃の温度域で30秒以上保持し
て結晶組織中にオーステナイトを残留させた高張力鋼板
(以下、単に残留オーステナイト鋼板と記す)の製造方
法が開示されている。
Siを2.0%以下、Alを2.0%以下、かつSi
(%)+Al(%)≧0.5を含有し、体積%で5%以
上の残留オーステナイトを含む、局部延性の優れた残留
オーステナイト鋼板が開示されている。特開昭61−1
57625号公報に記載されている鋼のようなSi−M
n系の残留オーステナイト鋼板は、張り出し成形性を左
右する一様伸びは良好であるが孔拡げ成形性を左右する
局部延性がよくないという問題がある。上記特開平5−
70886号公報に開示されている鋼板は残留オーステ
ナイト鋼板の局部延性の改善を意図したもので、Al含
有量が高い鋼を特定の条件で熱処理して製造することに
より、鋼板中の残留オーステナイトを高歪変形領域まで
安定にしたものである。この鋼板は高歪み変形域まで歪
誘起変態が生じないために優れた局部延性を備えてお
り、孔拡げ成形性が良好であるので自動車や家電製品に
見られるような複雑な形状をした構造部材用の素材とし
て好適であるとされている。
ト安定化元素として多量のSiを含有した鋼であるの
で、これに溶融亜鉛めっきを施すと不めっきなどのめっ
き不良が発生しやすい。またSiを含有する鋼は合金化
反応が遅くなり、合金化の処理時間が長く生産性が劣る
うえ、得られるめっき皮膜の性能も十分なものではない
という問題がある。合金化を促進するべく処理温度を高
くすると合金化が急激に進行して耐パウダリング性と耐
フレーキング性を同時に満足する処理条件を見出すのは
容易ではなかった。
する溶融めっき鋼板の製造方法として、例えば、特開平
4−254550号公報には、表面は低合金の鋼として
めっき性を高め、内部は高合金の鋼として高強度を得よ
うとする高強度表面処理板用原板が開示されている。こ
のような複層鋼板を母材にすれば密着性と加工性を兼ね
備えた高強度鋼板を得ることはできるが母材の製造が容
易ではないために経済性が乏しく大量使用に耐えうるも
のではない。
を0.2%以上含有する鋼板を母材とする珪素含有鋼板
の溶融亜鉛めっき方法が開示されている。この方法によ
れば、残留オーステナイト鋼板のようにSi含有量が高
い鋼板の溶融めっきが可能ではあるが、めっき皮膜の密
着性の改善効果が十分ではなく、加工に供する鋼板とし
ては満足なものではなかった。
は、C:0.05〜0.30%、Si:2.0%以下、
Mn:0.5〜3.0%、かつSi(%)+Al(%)
が1.0〜3.0%の関係を満足する鋼板を特定の温度
条件下で処理して溶融めっきする、体積率で3%以上の
残留オーステナイトを含有する高強度高延性溶融亜鉛め
っき鋼板の製造方法が開示されている。上記公報では、
めっき浴のAl濃度を0.13%以下に低く制限するこ
とにより、高Si鋼のめっき密着性と合金化処理性が改
善できることが報告されている。しかしながらこの方法
では合金化が不十分になり、表面にFe含有量が少なく
硬度が低いζ相やδ相が存在する可能性高く、めっき皮
膜表面の摺動性が劣化するという問題があり、結果とし
て耐パウダリング性と耐フレーキング性を両立させるの
が困難であるという問題があった。
残留オーステナイト鋼を母材とし、耐パウダリング性と
耐フレーキング性も良好な合金化溶融亜鉛めっき鋼板は
これまで開示されておらず、その実現が強く望まれてい
た。
電、建材、自動車などの各種機械、装置類の構造部材と
して好適な、局部延性に優れた残留オーステナイト鋼を
母材とし、その少なくとも片面に耐パウダリング性と耐
フレーキング性の良好なめっき皮膜を備えた加工性とめ
っき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板を
提供することにある。
lを複合して含有させた残留オーステナイト鋼板を母材
とし、その表面に溶融めっきと合金化処理を施した鋼板
について、鋼板の強度と延性の関係およびめっき皮膜の
密着性におよぼす諸要因について種々研究を重ねた結
果、以下に述べるような新たな知見を得た。
すと、亜鉛めっき層には母材界面側から、Г相、Г
1 相、δ1 相、ζ相等と称されるFe−Zn合金相が発
達する。Fe含有量はГ相が最も高くζ相が最も低い。
硬さはГ1 相が最も硬く、加工性はГ1 相が最も劣る。
金化が遅くなることが知られているが、母材にPが含有
されている場合と、母材の結晶組織が残留オーステナイ
トを有する場合にも合金化が遅くなる。Pは結晶粒界に
偏析しやすく、残留オーステナイトは鋼板の粒界部分に
第2相として析出することが多い。合金化反応は母材の
Feがめっき相に拡散することにより進行し、その反応
は、母材の結晶粒界部分が反応の起点となることが多
い。結晶粒界にPや残留オーステナイトが存在すること
より、結晶粒界が不活性になることが合金化速度を遅く
する理由であろうと推定される。
iおよびP(以下、これらの元素を「合金化遅延元素」
とも記す)を含有し、その結晶組織が残留オーステナイ
トを有する鋼板を母材とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板
の内、パウダリングが発生しやすいめっき皮膜の構造を
概念的に示す部分断面図である。図1で符号1は母材の
表層部、符号2はδ1 相、符号3はΓ相(厚さ:
D0 )、符号4はΓ1 相、符号Dt はめっき皮膜の合計
の厚さを表す。図1に示すようにΓ相は母材表面に平行
な層状に発達し、Γ1 相はΓ相の上に針状に成長する。
本発明ではΓ1 相の平均長さの最大値をΓ1 相の厚さと
定義し、符号「D1 」で表す。
え、パウダリングが発生しためっき皮膜の断面を子細に
観察した結果、パウダリングの起点となるめっき皮膜内
部の亀裂は、Γ1 相とΓ相との界面にその起点があり、
さらにそれがΓ相と母材との界面を伝播して亀裂が進展
している。図1で破線はめっき皮膜内部の亀裂を意味す
るもので、破線で囲まれた台形部分がパウダリングとし
て剥離する亜鉛粉に相当するものを表す。符号cは上記
亀裂の起点と判断された部分である。
耐パウダリング性が良好であっためっき鋼板のめっき皮
膜の構造を概念的に示す部分断面図である。耐パウダリ
ング性が良好であっためっき皮膜ではD1 が減少し、層
状のΓ相の厚さD0 が大きくなっている。
硬質で、その形状が針状である。このためD1 が大きい
場合には、めっき皮膜表面に作用した変形応力はΓ1 相
をテコにしてΓ相に力が作用し、Γ1 相の基部に亀裂が
発生する。この際層状のΓ相に曲げモーメントが作用す
るが、Γ相が薄い場合にはΓ相が母材との界面から浮き
上がり、母材との界面上を亀裂が伝播するものと考えら
れた。D1 が小さい場合にはΓ相に作用する力が小さい
ために亀裂が発生しにくく、Γ相が厚い場合には母材界
面での亀裂の伝播が生じないものと考えられた。
を調査した結果、耐パウダリング性は、合金層の厚さ
(D0 +D1 )に対するD1 の比率と良好な対応があ
り、前記比率が0.80以下である場合には耐パウダリ
ング性が優れることが判明した。図1の例では、Dt :
7.2μm、D0 :0.25μm、D1 :2.0μm、
D 1 /(D0 +D1 )は0.89であり、図2の例で
は、Dt :7.2μm、D0:0.50μm、D1 :
1.5μm、D1 /(D0 +D1 )は0.75であっ
た。
から、Γ相が生成した後はΓ相からFe原子が供給され
る。従って母材界面での合金化反応性が良好な場合には
δ1相のFe含有量が高くなり、耐フレーキング性が向
上する。すなわち、δ1 相へのFeの濃化とΓ相の成長
とは同時におこなわれると考えられる。言い換えれば、
Γ相が厚い場合には耐パウダリング性と耐フレーキング
性が共に良好であり、Γ相が薄い場合にはめっき皮膜表
面も十分には硬くならず、耐パウダリング性も耐フレー
キング性も共に好ましくないことになる。
の条件範囲で含有させると合金化が促進され、層状のΓ
相の厚さが増加し、Γ1 の厚さ比率が小さくなり、耐パ
ウダリング性が飛躍的に向上した。上記特定の条件範囲
とは、母材のTiおよびNb含有量がSiおよびP含有
量に対して下記式を満足する範囲であった。 P+0.1×Si(%)≦5×{Ti(%)+2×Nb
(%)} 合金化を遅延させる作用があるSiおよびP(以下、こ
れらの元素を「合金化遅延元素」とも記す)を含む残留
オーステナイト鋼板を母材とする場合には、合金化時に
めっき皮膜へのFeの拡散が遅い。このため、母材界面
全面からのFe原子の拡散を必要とするδ1 相やΓ相の
成長が遅い。他方、Γ1 相は針状に成長することから、
界面に反応性に富む部分が局部的にでも存在すれば、合
金化遅延元素や残留オーステナイトの有無にさほど影響
されることなくその成長は進行するものと推測される。
すなわち、母材が合金化遅延元素や残留オーステナイト
を含む場合には、Γ相が薄くなりやすいが、Γ1 相は通
常の成長を示し、その結果として形成されためっき皮膜
のΓ1 相の厚さ比率が高くなるものと考えられる。
有する場合には、固溶Cや固溶Nが炭窒化物として固定
されるので、母材の結晶粒界での固溶元素が減少し、結
晶粒界を通じてのFe原子のめっき皮膜への拡散現象が
活性化され、δ1 相やΓ相の形成が促進される。その結
果、Γ1 相の厚さ比率が小さくなり耐パウダリング性が
向上すると共に、δ1 相の成長による耐フレーキング性
の向上も達成されるものと考えられる。
にして完成されたものであり、その要旨は下記に記載の
加工性とめっき皮膜密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっ
き高張力鋼板にある。
っき皮膜を備えた合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
母材の化学組成が質量%でC:0.05〜0.20%、
Si:0.02〜1.50%、Mn:0.50〜3.0
%、P:0.10%以下、Al:0.05〜2.0%、
Tiおよび/またはNbを、Ti:0.007〜0.2
5%、Nb:0.005〜0.25%、かつTi(%)
+2Nb(%):0.30(%)以下である範囲で含有
し、さらに、下記式(a)と下記式(b)を満足し、残
部がFeおよび不可避的不純物からなり、母材の結晶組
織が、オーステナイトが体積%で1.0〜30%、残部
が実質的にフェライトよりなる複合組織を備え、上記め
っき皮膜の化学組成が質量%でFeが質量%で8.0〜
15%、残部が実質的にZnよりなり、めっき皮膜のΓ
相の厚さ(D0 )とΓ1 相の厚さ(D1 )が下記式
(c)の関係を満たすものであることを特徴とする加工
性とめっき皮膜密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高
張力鋼板。
用などの構造部材であることから、母材の引張強さが3
90MPa以上、1000MPa以下のものを用いるの
が好適である。
に説明する。なお、以下に述べる%表示は、特に断らな
い限り質量%を意味する。
+オーステナイトの2相温度域に加熱した後に冷却する
際のオーステナイトを安定化する作用があり、冷却後の
鋼板に残留オーステナイトを導入するのに必要な元素で
ある。後ほど述べるように本発明においては良好な加工
性を確保するために母材には残留オーステナイトを1体
積%以上含有させるが、この量の残留オーステナイトを
確保するためにCは0.05%以上含有させる。好まし
くは0.08%以上である。
り、その効果を得るためにもCを含有させる。しかしな
がらC含有量が過剰になると鋼が硬化しすぎて延性を損
ない加工性が悪くなるうえ、溶接性も損なわれるので、
その含有量は0.20%以下とする。好ましくは0.1
5%以下である。
鋼を脱酸し健全な鋼を得るのに有効な元素である。ま
た、2相温度域でのフェライトの体積率を増し、オース
テナイトのC濃度を高めて冷却時のオーステナイトを安
定化する作用があるので、残留オーステナイトを得るの
に有効な元素である。これらの効果を確保するために、
Siは0.02%以上、Alは0.05%以上、かつ、
Si(%) +Al(%) ≧0.50(%) となる範囲で含有さ
せる。
融めっき時の母材表面でのめっき濡れ性を損なうと共に
合金化速度を小さくする作用がある。このため、Si含
有量が増すにつれてめっき皮膜の品質や合金化処理の生
産性を損なうおそれが増す。このような害を避けるため
にSi含有量は1.50%以下とする。合金化を速やか
におこなわせる必要がある場合にはSi含有量を0.7
0%以下とするのが望ましい。Alは高価であるうえ、
過度に含有させると介在物が増し鋼の延性が損なわれる
ので、その含有量は2.0%以下とする。
る作用があり、残留オーステナイト鋼板を得るのに好適
な元素である。1体積%以上の残留オーステナイトを得
るためにMnを0.50%以上含有させる。他方Mnは
高価であるうえ、過度に含有させると鋼板が脆くなり加
工性が損なわれるので、その含有量は3.0%以下とす
る。好ましくは2.5%以下である。
溶融めっき鋼板の合金化処理時にめっき皮膜の合金化を
促進する作用があり、本発明における重要な元素であ
る。母材にこれらの元素の内の1種または両方を適量含
有させることにより、Γ相の成長が促進され、Γ1 相の
過大な成長が抑制され、さらにδ1 相中のFe含有量が
増し、皮膜表層におけるFe含有量を高めることができ
る。
ダリング性と耐フレーキング性を同時に改善するため
に、めっき皮膜の構造が、D1 /(D0 +D1 )≦0.
80を満足する範囲に限定する。
%以上、0.25%以下、Nb:0.005%以上、
0.25%以下からなる群の内の1種または2種を含有
させる。TiおよびNbの下限値は、それぞれの元素を
単独で含有させた場合に式(c)を満足するめっき皮膜
構造を得るのに必要な値である。
はNb含有量が0.25%を超えるか、あるいはTi+
2Nbが0.30%を超えると上記改善効果が飽和し、
それ以上含有させるのは鋼の強度が高くなりすぎてプレ
ス加工用途には不適当になる上、コストも高くなって経
済性も損なわれる。従って、それぞれの元素の含有量の
上限は0.25%、かつTi+2Nbが0.30%以下
となる範囲で含有させる。好ましくはれぞれの元素につ
いての含有量が0.09%以下、かつTi+2Nbが
0.13%以下となる範囲である。なお好ましくはTi
は0.05%以下、Nbは0.04%以下、かつTi+
2Nbが0.30%以下である。
延元素の含有量が増すにつれて低下する。Siの合金化
阻害能はPの10倍であり、Nbの合金化促進能はTi
の2倍である。従ってめっき皮膜の構造がD1 /(D0
+D1 )≦0.80を満足する範囲とするには、Tiお
よび/またはNbの含有量をSiおよびPの含有量に応
じて下記式を満足する範囲に調整するのがよい。 5{Ti(%)+2Nb(%)}≧P(%)+0.1Si(%) 上記以外はFeおよび不可避的不純物である。その中で
もPはSiと同様に合金化速度を小さくする作用がある
のでその含有量は0.10%以下とする。好ましくは
0.03%以下である。また、SはMnSとして析出し
て鋼板の延性を阻害するうえ、オーステナイト安定化元
素であるMnを析出物として消費するので、これを避け
るためにS含有量は0.10%以下とするのが望まし
い。さらにNはAlNとして析出してAlを消耗するの
で、これを避けるために0.010%以下とするのが望
ましい。
オーステナイトを体積%で1〜30%含有し、残部が実
質的にフェライトよりなる複合組織を有するものとす
る。残留オーステナイトは、鋼板がプレス加工された際
に加工誘起変態し、その部分が硬化して破断が防止され
全体としての変形能を向上させる作用がある。この効果
を得るために残留オーステナイトを1体積%以上含有さ
せる。好ましくは5体積%以上である。
ると、母材の引張強さが高くなりすぎるので好ましくな
い。これを避けるために残留オーステナイトの比率は3
0体積%以下とする。好ましくは20体積%以下であ
る。
意味は、残留オーステナイトを得るための2相温度域か
らの冷却に際して若干のベイナイト、パーライト、セメ
ンタイトなどの変態組織が混入しても、本発明の目的と
する優れた延性が確保できるので、上記程度の第3組織
が混入しても差し支えないことを意味する。混入する場
合には10体積%以下とするのが望ましい。
%含有し、残部は実質的にZnよりなるものとする。め
っき皮膜中のFe含有量が8%に満たない場合には、め
っき皮膜表面にη相(純亜鉛)が残存し、塗装性、溶接
性および耐フレーキング性が劣化するのでよくない。め
っき皮膜中のFe含有量が15%を超える場合には、Γ
相が厚くなりすぎて耐パウダリング性が劣化するのでよ
くない。
くなりすぎると耐パウダリング性が損なわれ、Γ相の厚
さ(D0 )が小さくなりすぎると耐フレーキング性が損
なわれる。耐パウダリング性と耐フレーキング性を共に
良好なものとするために、D 1 /(D0 +D1 )で求め
られるΓ1 相の比率を0.80以下とする。好ましくは
0.60以下、さらに好ましくは0.40以下である。
Γ1 相の比率の下限は特に設定しないが、通常の場合Γ
1 相の比率が0.1より低い値になることは少ない。
相であるので、めっき皮膜構造が上式(c)を満たして
いるとしても、その加工性は鋼板に比較すると劣ること
は避けがたい。この意味から、たとえばめっき皮膜の厚
さが20μm以下の範囲であれば、D0 は1.5μm程
度以下、D1 は1.6μm程度以下に制限しておくのが
望ましい。
下の方法で測定するものとする。すなわち、めっき皮膜
を厚さ方向に切断して得られためっき皮膜断面を研磨
し、その面を薄いナイタール液でエッチングしてSEM
(走査電子顕微鏡)にて組織観察し、Γ相については1
0カ所以上の厚さの平均値をD0 とし、Γ1 相について
は30個以上のΓ1 についてのΓ相表面からの長さを測
定し、上位5箇の長さの平均をD1 とする。皮膜断面の
切断方向は圧延方向に対して任意の方向でよい。これら
の値が1μm以下である場合には、TEM(透過電子顕
微鏡)にてサンプルを観察し、Γ相およびΓ1 相の厚さ
を求めればよい。これらの相の同定は、TEM(透過型
電子顕微鏡)による電子線回折法により構造解析をおこ
なえばよい。
造するのが好適である。母材は上記化学組成を有する鋼
を公知の方法により溶解し、鋳造し、得られた鋼を熱間
圧延して得た熱延鋼板、またはこれを酸洗した後冷間圧
延して得た冷延鋼板を用いる。母材はアルカリ脱脂、ア
ルカリ中での電解脱脂など公知の方法により前処理をお
こない、次いで、残存する油汚れや水滴などを除去除去
するために、常法により予備加熱をおこなう。母材はS
iとAlを合計で0.50%以上含有するため母材表面
でのめっき金属の濡れ性がよくなく不めっきが発生する
おそれがある。これを避けるために、予備加熱では表面
を一旦酸化し、その後還元性雰囲気で焼鈍して表面に還
元鉄を生成させるのが好ましい。その際の酸化量は、母
材のSi含有量が0.2%以下、または、Al含有量が
1.0%以下の場合であれば0.2g/m2 以上とすれ
ば十分めっき可能である。母材のSi含有量が0.2%
を超えるか、Al含有量が1.0%を超える場合は0.
5g/m2 以上の酸化鉄を生成させることが好ましい。
℃以上870℃以下の温度領域に加熱し焼鈍するする還
元焼鈍をおこなう。母材をフェライト+オーステナイト
からなる2相組織鋼とするためには、還元焼鈍温度をA
c1変態点以上Ac3変態点以下の温度域とする必要が
あるが、母材温度が780℃に満たない場合にはセメン
タイトの再固溶に時間がかかりすぎ、870℃を超える
場合にはオーステナイトの体積率が増加しすぎてオース
テナイト中のC濃度が低下し、所望の量のオーステナイ
トを有する残留オーステナイト鋼板が得られない。従っ
て還元焼鈍温度は780℃以上870℃以下の温度領域
とするのが望ましい。
領域に冷却し、その温度領域で20秒以上滞留させる低
温保持を施すのが望ましい。低温保持の目的は、一部の
オーステナイトをベイナイト変態させることによりオー
ステナイトへのCの濃縮を促進させ、オーステナイトの
安定性を高めて残留オーステナイトを得やすくすること
にある。
冷却条件は、還元焼鈍後700℃までは10℃/秒以下
の冷却速度で徐冷することが好ましく、700℃から低
温保持温度までの冷却速度は20℃/秒以上で急速冷却
するのが好ましい。しかしながら、この条件に限定する
必要はなく、残留オーステナイトを安定に生成させるこ
とができれば、上記ヒートパターンに固執する必要はな
い。例えば、780℃から20℃/秒で500℃まで直
線的に冷却された材料でも、残留オーステナイトを1%
以上に調整することは十分可能である。
領域で鋼が20秒以上滞留させればよいのであって、そ
の方法は、上記温度範囲で滞留時間が20秒以上になる
ように徐冷却してもよいし、一定温度で保持する方法で
も構わない。この温度域では、オーステナイトをベイナ
イト変態させながら、Cの濃縮を促進させる。550℃
を上回る温度領域ではベイナイト変態が生じず、350
℃を下回る温度領域では下部ベイナイトとなって、オー
ステナイトへのC濃縮が不十分となる。
い場合にはオーステナイトへのC濃縮が不足して安定し
て残留オーステナイトを得ることができない。好ましく
は60秒以上とする。滞留時間が長いほどオーステナイ
トが安定になるので好ましいが、420℃前後の低温で
あっても、90秒程度滞留すればC濃縮の目的は達せら
れる。
きを施すため、めっき浴温度−10℃以上とするのがよ
い。例えば、めっき浴温度が450℃である場合、低温
保持は440℃以上でおこなうのが好ましい。
めっき方法は従来公知の方法でよい。例えばめっき浴の
Al濃度は0.08%〜0.16%程度であればよく、
めっき浴温度は440℃以上480℃以下程度とするの
がよい。
法で目付量を調整し、次いで合金化処理を施す。めっき
は、母材の両面に施すのがよいが片面のみでもかまわな
い。合金化処理は公知の方法でおこなえばよい。例えば
合金化処理温度は460℃以上600℃未満が良く、合
金化処理温度への加熱速度は20℃/秒以上の加熱速度
とするのが好ましい。合金化処理は短時間でおこなうの
がよく、めっき皮膜のFe含有量が所定量になり次第直
ちに急速冷却するのがよい。合金化温度への加熱手段は
インダクションヒータなど急速加熱に適した装置を用い
ることが好ましく、冷却については、放冷でも良いが、
ガス冷却または、ミスト冷却をおこなうことが好まし
い。合金化処理後は、公知の方法により調質圧延を施し
たり、クロメート処理など公知の後処理を施しても差し
支えない。
を実験室で溶解し鋳造し鍛造して厚さが20mmの鋼片
とし、これを1250℃に加熱した後に熱間圧延して厚
さ1.8mmの熱間圧延板とし、さらに酸洗した後、冷
間圧延して、厚さ1.20mmの冷間圧延板とした。
200mmの試験片を多数採取した。公知の溶融めっき
シミュレータ装置を用いてこれらの試験片を大気中また
は窒素ガス雰囲気中で550℃まで15℃/秒で加熱
し、2秒間保持した後200℃まで冷却する予備加熱を
施した。次いで水素を10体積%、残部が窒素からなり
露点が−60℃以下である雰囲気中で820℃に加熱し
て30秒間保持する還元焼鈍を施し、その後4℃/秒の
冷却速度で700℃に冷却し、40℃/秒の冷却速度で
500℃に冷却し、その後450℃まで2.5〜0.5
℃/秒の平均冷却速度で冷却し、2秒以内に460℃ま
で昇温し、460℃に保持した溶融亜鉛めっき槽に浸漬
し、引き上げて、ガスワイピングして目付量を片面あた
り60g/m2 に調整して母材の両面に溶融めっきを施
した。溶融めっき浴の化学組成は、Al:0.12%、
残部が実質的にZnからなるFe飽和浴であり、めっき
浴温度は460℃とした。
内で赤外加熱炉を使用して480℃〜540℃の範囲に
加熱し、15〜60秒間保持する合金化処理を施した。
鋼Cについては、合金化処理条件を変更して、過処理の
ものと処理不足のものも作製した。
た。 引張特性:試作した試験片からJIS5号引張試験片を
切り出し、引張り試験をおこなった。
浸漬してめっき皮膜を溶解、除去した後、X線反射強度
測定法により、残留オーステナイト量を測定した。Γ相
およびΓ1 相の厚さ:めっき皮膜を断面方向から研磨
し、0.05%硝酸−アルコール液(ナイタール液)を
用いて1分間エッチングした後、電子顕微鏡により、1
0ヶ所のΓ相の厚さを測定し、平均値をΓ相の厚さとし
た。同様の方法で30個以上のΓ1 相についてのΓ相表
面からの長さを測定し、上位5箇の長さの平均をΓ1 相
の厚さ(D1 )とした。
いては、薄膜試料を作成し、TEMによって、3〜4視
野について同様に観察し、平均値を各相の厚さまたは、
長さとした。また、各相の同定にはTEMによる電子線
回折の解析をおこない相決定をおこなった。
から直径60mmの円板を打ち抜き、ポンチ径:30m
m、ダイス肩半径:3mmの円筒深絞り試験機により円
筒カップにプレス成形し、カップの側壁の外面に粘着テ
ープを張り付けて剥離し、粘着テープに付着しためっき
皮膜の総剥離質量を測定し、円筒カップ1個あたりの剥
離質量を下記基準で評価した。 ◎:15mg未満、 ○:15mg以上、20mg未満、 △:20mg以上、30mg未満、 ×:30mg以上。
(μ)を測定して評価した。図3は評価に使用した摩擦
係数測定装置の断面図である。図3で符号5は試験片、
符号6はダイ、符号7は半径5mmの半円形のしわ押さ
えビード、符号8はしわ押さえ、符号9はポンチであ
る。幅:30mm、長さ:270mmの試験片1を測定
装置のダイ6としわ押さえビード7との間で保持し、し
わ押さえ荷重(P)を作用させた状態でポンチ9を押し
込み、試験片5をコの字型に成形する。ダイ6、しわ押
さえビード7およびポンチ9の表面は、#600の研磨
紙で研磨したものを用いた。試験片1の両面には潤滑剤
として防錆油を片面当たり2.5g/m2塗布し、ポン
チ3の圧入速度は60mm/分とした。しわ押さえ力を
7.35kN、9.8kN、12.3kNおよび14.
7kNの4条件とした。それぞれの場合のポンチ2の圧
入力の最大値(F)を求め、しわ押さえ荷重の増分(d
P)とポンチ圧入力の最大値の増分(dF)とから、μ
=dF/2dPによって摩擦係数を求め、下記基準で評
価した。 ◎:0.24以下、 ○:0.24超、0.28以下、 △:0.28超、0.32以下、 ×:0.32超。
件を満足する鋼板はいずれも高強度でありながら良好な
延性、耐フレーキング性および耐パウダリング性を兼ね
備えていた。めっき皮膜中のFe含有量がやや低かった
試験番号7、10および12は耐フレーキング性が許容
範囲内ではあったがやや劣った。これに対し、C、S
i、Mn、sol.Alなどの含有量が少なかった鋼
L、N、S、T、Vおよび冷却条件がよくなかった試験
番号31では、いずれも残留オーステナイトが少なく、
延性がよくなかった。TiまたはNbの含有量が不足す
るか、式(b)を満たさなかった鋼L、M、P、Q、R
および合金化処理条件が好ましくなかった試験番号31
と32は、耐フレーキング性あるいは耐パウダリング性
がよくなかった。
板はAlを含有した残留オーステナイト鋼板を母材とし
ているので一様伸びと局部伸びが優れるうえ、めっき皮
膜の耐パウダリング性と耐フレーキング性に優れる。従
って家電、建材、及び自動車などの各種機械、装置類の
構造部材への加工が容易であり、めっき皮膜の密着性と
プレス加工時の摺動性にすぐれるので外観と耐食性に優
れた成形品が得られる。従って複雑な形状をした部材の
高強度化や軽量化用を推進するための素材として極めて
好適である。
っき鋼板のめっき皮膜の構造を概念的に示す部分断面図
である。
皮膜の構造を概念的に示す部分断面図である。
測定装置の断面図である。
の厚さ)、4:Γ1 相(D1はその厚さ)、Dt :めっ
き皮膜の厚さ、5:試験片、6:ダイ、7:しわ押さえ
ビード、8:しわ押さえ、9:ポンチ。
Claims (1)
- 【請求項1】 母材の少なくとも片面に合金化溶融亜鉛
めっき皮膜を備えた合金化溶融亜鉛めっき鋼板であっ
て、母材の化学組成が質量%でC:0.05〜0.20
%、Si:0.02〜1.50%、Mn:0.50〜
3.0%、P:0.10%以下、Al:0.05〜2.
0%、Tiおよび/またはNbを、Ti:0.007〜
0.25%、Nb:0.005〜0.25%、かつTi
(%)+2Nb(%):0.30(%)以下である範囲
で含有し、さらに、下記式(a)と下記式(b)を満足
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、母材の
結晶組織が、オーステナイトが体積%で1.0〜30
%、残部が実質的にフェライトよりなる複合組織を備
え、上記めっき皮膜の化学組成が質量%でFeが質量%
で8.0〜15%、残部が実質的にZnよりなり、めっ
き皮膜のΓ相の厚さ(D0)とΓ1 相の厚さ(D1 )が
下記式(c)の関係を満たすものであることを特徴とす
る加工性とめっき皮膜密着性に優れた合金化溶融亜鉛め
っき高張力鋼板。 【数1】
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