JP2001302813A - プリプレグ及び積層板 - Google Patents

プリプレグ及び積層板

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JP2001302813A JP2000124929A JP2000124929A JP2001302813A JP 2001302813 A JP2001302813 A JP 2001302813A JP 2000124929 A JP2000124929 A JP 2000124929A JP 2000124929 A JP2000124929 A JP 2000124929A JP 2001302813 A JP2001302813 A JP 2001302813A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半硬化状態(B−ステージ)においては、半
硬化樹脂が割れたり剥がれたりし難くなり、樹脂粉の発
生量が低減され、また硬化状態においては、絶縁層の厚
みのばらつきが小さくなるプリプレグを提供する。 【解決手段】 粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有す
る樹脂組成物を基材に含浸し、半硬化する。このように
して作製されるプリプレグ中の半硬化樹脂は、高い柔軟
性を有するため、切断その他の取扱いを行っても、割れ
たり剥がれたりし難くなり、樹脂粉の発生量が低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板等
の製造に用いられるプリプレグ及び積層板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板等の製造に用いられるプ
リプレグは、まずエポキシ樹脂等の熱硬化性の樹脂を主
成分とする樹脂組成物をワニスとし、これをガラスクロ
ス等の基材に含浸し、乾燥して半硬化状態(B−ステー
ジ)とすることによって作製されている。ここで上記の
樹脂組成物は、未硬化樹脂から半硬化樹脂へと変化して
いる。そして、このプリプレグを所定寸法に切断後、所
要枚数重ねると共に、この片面あるいは両面に銅箔等の
金属箔を重ね、これを加熱加圧して積層成形することに
よって、プリント配線板の製造に用いられる金属箔張積
層板が作製されている。この段階において半硬化樹脂は
硬化樹脂へと変化し、基材と共に絶縁層を形成すること
となる。その後、絶縁層の片面あるいは両面の金属箔に
サブトラクティブ法等を行うことで外層回路を形成する
と共に、絶縁層に穴あけを行うことでスルーホール等を
形成し、プリント配線板が製造されているものである。
【0003】また、予め内層回路として回路パターンが
形成された内層用基板の片面あるいは両面に、上記のよ
うにして作製されたプリプレグを所定寸法に切断後、所
要枚数重ねると共にその片面あるいは両面に銅箔等の金
属箔を重ね、これを加熱加圧して積層成形することによ
って、多層プリント配線板の製造に用いられる多層配線
板が作製されている。上記と同様に、この段階において
プリプレグ中の半硬化樹脂は硬化樹脂へと変化し、基材
と共に絶縁層を形成することとなる。その後、絶縁層の
片面の金属箔にサブトラクティブ法等を行うことで外層
回路を形成すると共に、絶縁層に穴あけを行うことでバ
イアホール等を形成し、多層プリント配線板が製造され
ているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半硬化
樹脂は一般的に脆弱であるため、例えば、上記のように
プリプレグを所定寸法に切断する際、衝撃を与えてしま
うと半硬化樹脂が割れたり剥がれたりして損傷すると共
に、樹脂粉が生ずることがあった。そして、このような
プリプレグを用いて製造されたプリント配線板等は、半
硬化状態(B−ステージ)において生じた損傷箇所が絶
縁層中に空洞となって残り、内層回路と外層回路のよう
に、異なる層に形成された回路パターン間の絶縁性が低
下するという問題があった。
【0005】また、上記のようにして生じた樹脂粉は、
積層成形前の金属箔の表面に付着することがあり、この
状態で積層成形されると、金属箔の表面上に微細な硬化
樹脂が形成された金属箔張積層板や多層配線板が作製さ
れることがあった。この後、これらの金属箔に回路パタ
ーンを形成しても、微細な硬化樹脂が形成された箇所の
金属箔はエッチング等では除去されずに残ることとな
る。そして、この箇所は本来除去すべきものであれば、
このようにして作製されたプリント配線板や多層プリン
ト配線板において回路パターンにショート不良が発生
し、歩留まりが低下するといった問題も生ずるものであ
った。
【0006】さらに、内層用基板において、その表面に
面積の異なる内層回路が形成されていると、この上部に
形成される絶縁層の厚みが均一とならないものであっ
た。すなわち、面積の小さい内層回路が形成されている
領域においては、相対的に内層回路の無い部分が占める
割合は大きくなるものであり、逆に面積の大きい内層回
路が形成されている領域においては、内層回路の無い部
分が占める割合は小さくなるものである。このため、面
積の異なる内層回路が形成されている内層用基板の表面
にプリプレグを積層成形する際に、プリプレグ中の半硬
化樹脂の一部は、プリプレグ中から流れ出て内層回路の
無い部分を充填することとなり、その結果、この部分の
上部に形成される絶縁層の厚みが薄くなるものであっ
た。つまり、面積の小さい内層回路が形成されている領
域の上部に形成される絶縁層の厚みは、全体として薄く
なるものであり、この絶縁層を介して外層回路との絶縁
性が確保できなくなるものであった。また絶縁層の厚み
は、上記のように面積の異なる内層回路が形成されてい
る領域間でばらつくこととなり、インピーダンスの制御
ができなくなるという問題も生ずるものであった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、半硬化状態(B−ステージ)においては、半硬化
樹脂が割れたり剥がれたりし難くなり、樹脂粉の発生量
が低減され、また硬化状態においては、絶縁層の厚みの
ばらつきが小さくなるプリプレグ、及びこのプリプレグ
を用いて作製される積層板を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリプレグは、粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有す
る樹脂組成物を基材に含浸し、半硬化して成ることを特
徴とするものである。
【0009】また請求項2の発明は、粒子径が1μm以
下の架橋ゴム及びポリアセタール樹脂を含有する樹脂組
成物を基材に含浸し、半硬化して成ることを特徴とする
ものである。
【0010】また請求項3の発明は、樹脂組成物が含浸
され半硬化した基材に、粒子径が1μm以下の架橋ゴム
を含有する樹脂組成物、又は粒子径が1μm以下の架橋
ゴム及びポリアセタール樹脂を含有する樹脂組成物を含
浸し、半硬化して成ることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項4に係る積層板は、請
求項1乃至3のいずれかに記載のプリプレグを積層成形
して成ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】本発明において樹脂としては、特に制限さ
れるものではなく、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂等のエポキシ樹脂を例示することができる。こ
れらの樹脂は1種を単独で使用したり、2種以上を混合
して使用したりすることができる。
【0014】また本発明において架橋ゴムとしては、粒
子径が1μm以下のものであれば、特に制限されるもの
ではないが、粒子径の下限値としては、0.01μmで
あり、具体的には、ブタジエン−アクリロニトリル共重
合ゴム、アクリロニトリルゴム等を例示することができ
る。このような架橋ゴムは、後述する樹脂組成物におい
て、樹脂100質量部に対して1〜20質量部含有する
のが好ましく、これによって樹脂組成物が半硬化状態
(B−ステージ)において良好な柔軟性を有し、割れや
剥がれが発生し難くなって樹脂粉の発生を低減すること
ができると共に、硬化状態において後述する積層板の絶
縁層の厚みのばらつきを低減することができるものであ
る。なお、粒子径が1μmを超える架橋ゴムを用いる
と、後述するワニス中で凝集が起こり、樹脂粉の発生量
が増加するものであり、また架橋ゴムの代わりに非架橋
ゴムを用いると、半硬化状態(B−ステージ)において
タッキング(軽い力で短時間に粘着する性質)を示した
り、ガラス転移温度(Tg)が低下したりするなど諸特
性が低下するものである。
【0015】さらに上記の成分の他に、ポリアセタール
樹脂を配合するのが好ましい。このポリアセタール樹脂
としては、特に制限されるものではなく、ポリビニルア
セタール樹脂を例示することができる。ここで、ポリア
セタール樹脂は、後述する樹脂組成物において、樹脂1
00質量部に対して1〜20質量部含有するのが好まし
く、これによって上記の架橋ゴムを配合することで得ら
れる効果、すなわち、樹脂粉の発生量を低減したり、絶
縁層の厚みのばらつきを低減したりするという効果をよ
り高く得ることができるものである。
【0016】また本発明において硬化剤としては、特に
制限されるものではなく、一般的な樹脂の硬化剤である
ジシアンジアミド、フェノールノボラック、酸無水物
(無水トリメリット酸)等を例示することができる。
【0017】さらに必要に応じて、硬化促進剤その他の
添加剤を使用することができる。ここで硬化促進剤とし
ては、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチ
ルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル等のイミダゾール類、ジメチルベンジルアミン、トリ
エチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタ
ノールアミン等のアミン類、トリフェニルホスフィン、
ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホ
スフィン類、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリ
フェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ
置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・
テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩を
例示することができる。
【0018】そして、上記の樹脂、粒子径が1μm以下
の架橋ゴムを必須成分とし、さらに必要に応じてポリア
セタール樹脂、硬化剤その他の添加剤を配合し、これを
ミキサー、ブレンダー等で均一に混合することによって
樹脂組成物を調製することができ、プリプレグの作製に
おいてワニスとして使用することができるものである。
なお、この調製は、メチルエチルケトン(MEK)、メ
トキシプロパノール(MP)、ジメチルフォルムアミド
(DMF)等の溶媒を用いて行ったり、あるいは溶媒を
用いずに行ったりすることができる。
【0019】本発明に係るプリプレグは、ガラスクロス
等の基材に上記の樹脂組成物を含浸し、これを加熱乾燥
して半硬化状態(B−ステージ)とすることによって作
製することができる。
【0020】また本発明に係るプリプレグは、以下のよ
うに作製することもできる。まず、樹脂組成物をガラス
クロス等の基材に含浸し、これを加熱乾燥して半硬化さ
せておく。このときの樹脂組成物としては、特に制限さ
れるものではなく、上記の各成分やその配合量を任意に
設定することができる。次に、このようにして得られた
基材に、粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有する樹脂
組成物を含浸し、これを加熱乾燥して半硬化状態(B−
ステージ)とすることによって作製することができるも
のである。なお、後から基材に含浸させる樹脂組成物に
は、上記の架橋ゴムの他に、ポリアセタール樹脂が含有
されていても良い。
【0021】このようにして作製されるプリプレグは、
含浸された樹脂組成物中に粒子径が1μm以下の架橋ゴ
ムを配合しているために、その半硬化樹脂の柔軟性が高
められており、切断時その他の取扱い時において、半硬
化樹脂が割れたり剥がれたりすることがなくなり、樹脂
粉の発生を低減することができるものである。しかもこ
のような効果は、上記の樹脂組成物中にポリアセタール
樹脂を加えることで、より高く得ることができるもので
ある。さらにプリプレグを作製するにあたって、上記の
樹脂組成物を基材に直接含浸させる方法、あるいは他の
樹脂組成物が予め含浸され乾燥された基材に後から上記
の樹脂組成物を含浸させる方法のいずれを行っても上記
と同様の効果を得ることができるものである。
【0022】次に本発明に係る積層板は、例えば、上記
のようにして作製されたプリプレグを所要枚数重ねると
共に、この片面あるいは両面に銅等の金属箔を重ね、こ
れを加熱加圧して積層成形することによって、プリント
配線板に加工するための金属箔張積層板として作製する
ことができる。
【0023】このようにして作製される金属箔張積層板
の絶縁層は、上記のプリプレグからなるため、この金属
箔張積層板において半硬化樹脂の割れや剥がれ等に起因
する空洞が絶縁層に残存しなくなると共に、樹脂粉が回
路パターン形成前の金属箔表面に付着しなくなるもので
ある。従って、この積層板を加工して製造されるプリン
ト配線板は、異なる層に形成された回路パターン間の絶
縁性を確実に保持することができると共に、回路パター
ンにショート不良が発生しなくなるものである。
【0024】また本発明に係る積層板は、例えば、予め
内層回路として回路パターンが形成された内層用基板の
片面あるいは両面に、上記のプリプレグを所要枚数重ね
ると共に、この外面に銅等の金属箔を重ね、これを加熱
加圧して積層成形することによって、多層プリント配線
板に加工するための多層配線板として作製することもで
きる。
【0025】このようにして作製される多層配線板の絶
縁層も、上記のプリプレグからなるため、この多層配線
板において絶縁層に空洞が残存しなくなると共に、回路
パターン形成前の金属箔表面に樹脂粉が付着しなくなる
ものである。しかもこの場合においては、内層用基板の
表面に形成されている内層回路の面積に依存せずに、絶
縁層の厚みのばらつきが低減され、絶縁層の厚みが全面
にわたって均一化されるものである。従って、この積層
板を加工して製造される多層プリント配線板は、異なる
層に形成された回路パターン間の絶縁性を確実に保持す
ることができ、回路パターンにショート不良が発生しな
くなると共に、インピーダンスの制御を容易に行うこと
ができるものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0027】樹脂として、臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(東都化成社製「YDB−500」:エポキ
シ当量500、臭素化率約24質量%)、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂(東都化成社製「YDCN−2
20」:エポキシ当量220、臭素化率約24質量%)
を用いた。
【0028】また架橋ゴムとして、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合ゴムの架橋ゴム(JSR社製「XER
−91」:粒子径0.5μm以下)を用いた。
【0029】またポリアセタール樹脂として、ポリビニ
ルアセタール樹脂(電機化学工業社製「6000A
S」)を用いた。
【0030】さらに硬化剤として、ジシアンジアミド
(分子量84、理論活性水素当量21)、硬化促進剤と
して、2−エチル−4−メチルイミダゾール、溶媒とし
て、メチルエチルケトン(MEK)、メトキシプロパノ
ール(MP)、ジメチルフォルムアミド(DMF)を用
いた。 <樹脂組成物のワニスの調製>予めジメチルフォルムア
ミド(DMF)に約15質量%で均一に分散した架橋ゴ
ムと、その他の成分を表1の配合量で所定の溶媒(固形
分100質量部に対して、メチルエチルケトン(ME
K)を40質量部、メトキシプロパノール(MP)を2
0質量部、ジメチルホルムアミド(DMF)を40質量
部混合して調製した溶媒)に投入し、特殊機化工工業社
製「ホモミキサー」で、約1000rpmにて約90分
間混合した。その後、硬化促進剤(2−エチル−4−メ
チルイミダゾール)を配合し、再度約15分間撹拌し、
その後脱気して、25℃で約500〜1000pois
eの樹脂組成物のワニスを調製した。 <プリプレグの作製>基材として、ガラスクロス(日東
紡績社製7628タイプクロス)を使用し、このガラス
クロスに上記のようにして調製した樹脂組成物のワニス
を室温にて含浸し、その後、非接触タイプの加熱ユニッ
トにより、約130〜170℃で加熱することにより、
ワニス中の溶媒を乾燥除去し、樹脂組成物を半硬化させ
ることによってプリプレグを作製した。 <評価項目> 1.粉落ち量 上記のようにして作製したプリプレグを100mm×1
00mmに切断し、これを12枚重ね、この一辺を下方
に向けて5cmの高さから5回落下させた。残りの三つ
の辺についても同様に行い、四つの辺から落ちた樹脂粉
を集め、この合計量を秤量し、粉落ち量とした。 2.打痕不良率 上記のようにして作製したプリプレグを340mm×5
10mmに切断し、これを8枚重ね、この両面に銅箔を
重ね、さらにこの両面を金属プレートで挟み込んで、1
70℃、2.94MPaで100分間加熱加圧して積層
成形することによって両面銅張積層板を作製した。そし
て、この表面を目視にて検査し、直径0.5mm以上、
深さ50μm以上の凹部が発生しているものを打痕不良
と判定した。この判定を1000枚の両面銅張積層板に
ついて行い、この1000枚に対する打痕不良の枚数の
割合を百分率として計算し、打痕不良率とした。 3.絶縁層の厚みのばらつき 内層用基板として、予め表面の銅箔に0.5mm幅のラ
イン状の回路パターン(以下「ライン状回路」とい
う。)及び直径5cmの円状の回路パターン(以下「円
状回路」という。)を形成すると共に、内層処理(黒化
処理)を施した厚み0.2mmの内層コア両面板(松下
電工社製「CR1766」:銅箔の厚み35μm)を使
用し、この内層用基板の両面に上記のようにして作製し
たプリプレグを重ねると共に、さらにこの両面に銅箔を
重ね、170℃、2.94MPaで90分間加熱加圧し
て積層成形することによって多層配線板を作製した。そ
して、この多層配線板において、ライン状回路及び円状
回路が形成されている領域の上部に形成された絶縁層の
厚みを光学顕微鏡にてそれぞれ30点測定し、各平均値
の差を求め、絶縁層の厚みのばらつきを評価した。
【0031】以上の評価項目1〜3の結果を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】表1にみられるように、各実施例のものは
全ての評価項目において良好な結果であり、実施例1及
び実施例3の結果から、粒子径1μm以下の架橋ゴムが
含有されている樹脂組成物を含浸させる基材として、予
め他の樹脂組成物が含浸されたものを使用しても良いこ
とが確認される。
【0034】また実施例1と実施例2とを比較すると、
ポリアセタール樹脂を配合することにより、樹脂粉の発
生量や絶縁層の厚みのばらつきがさらに低減されること
が確認される。このことは実施例3と実施例4との比較
からも確認される。
【0035】これに対し、比較例1のものは架橋ゴムが
含有されていないため、他のものより評価が大幅に悪い
ことが確認される。
【0036】また比較例2のものは、架橋ゴムが含有さ
れて絶縁層の厚みのばらつきが低減されているものの、
粒子径が1μmを大幅に超える架橋ゴム(粒子径12μ
m)を使用しているため、樹脂粉の発生量が多く、打痕
不良も発生し易いことが確認される。
【0037】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るプ
リプレグは、粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有する
樹脂組成物を基材に含浸し、半硬化して成るので、半硬
化状態(B−ステージ)において柔軟性が高められ、切
断その他の取扱いを行っても、半硬化樹脂が割れたり剥
がれたりし難くなり、樹脂粉の発生を低減することがで
きるものである。
【0038】また請求項2の発明は、粒子径が1μm以
下の架橋ゴム及びポリアセタール樹脂を含有する樹脂組
成物を基材に含浸し、半硬化して成るので、半硬化状態
(B−ステージ)において柔軟性がさらに高められ、切
断その他の取扱いを行っても、半硬化樹脂が割れたり剥
がれたりし難くなり、樹脂粉の発生をさらに低減するこ
とができるものである。
【0039】また請求項3の発明は、樹脂組成物が含浸
され半硬化した基材に、粒子径が1μm以下の架橋ゴム
を含有する樹脂組成物、又は粒子径が1μm以下の架橋
ゴム及びポリアセタール樹脂を含有する樹脂組成物を含
浸し、半硬化して成るので、半硬化状態(B−ステー
ジ)において柔軟性が高められ、切断その他の取扱いを
行っても、半硬化樹脂が割れたり剥がれたりし難くな
り、樹脂粉の発生を低減することができるものである。
【0040】また本発明の請求項4に係る積層板は、請
求項1乃至3のいずれかに記載のプリプレグを積層成形
して成るので、この積層板を加工して製造されるプリン
ト配線板や多層プリント配線板等は、半硬化樹脂の割れ
や剥がれ等に起因する空洞が絶縁層に残存しなくなるこ
とで、異なる層に形成された回路パターン間の絶縁性を
確実に保持することができ、また樹脂粉が回路パターン
形成前の金属箔表面に付着しなくなることで、回路パタ
ーンにショート不良が発生しなくなり、さらに内層用基
板の表面に形成されている内層回路の面積に依存せず
に、絶縁層の厚みのばらつきが低減され、絶縁層の厚み
が全面にわたって均一化されることで、インピーダンス
の制御を容易に行うことができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 101/00 (C08L 101/00 21:00) 21:00) (C08L 101/00 (C08L 101/00 21:00 21:00 59:00) 59:00) Fターム(参考) 4F072 AB09 AB28 AD02 AD11 AD23 AD27 AD28 AE01 AE02 AG03 AH31 AL09 AL12 4J002 AA001 AC002 AC072 AC112 BQ003 CB003 CD051 CD061 CD121 DL006 FA046 FA082 FD140 FD150 GF00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有す
    る樹脂組成物を基材に含浸し、半硬化して成ることを特
    徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 粒子径が1μm以下の架橋ゴム及びポリ
    アセタール樹脂を含有する樹脂組成物を基材に含浸し、
    半硬化して成ることを特徴とするプリプレグ。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物が含浸され半硬化した基材
    に、粒子径が1μm以下の架橋ゴムを含有する樹脂組成
    物、又は粒子径が1μm以下の架橋ゴム及びポリアセタ
    ール樹脂を含有する樹脂組成物を含浸し、半硬化して成
    ることを特徴とするプリプレグ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプリ
    プレグを積層成形して成ることを特徴とする積層板。
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