JP2001302544A - 経口用医薬組成物 - Google Patents

経口用医薬組成物

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JP2001302544A
JP2001302544A JP2000373813A JP2000373813A JP2001302544A JP 2001302544 A JP2001302544 A JP 2001302544A JP 2000373813 A JP2000373813 A JP 2000373813A JP 2000373813 A JP2000373813 A JP 2000373813A JP 2001302544 A JP2001302544 A JP 2001302544A
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JP2000373813A
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Yoko Akiyama
洋子 秋山
Naoki Nagahara
直樹 永原
Yukihiro Matsumoto
行浩 松本
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物
またはその塩の血中濃度にバラツキが小さく、極めて良
好な経口吸収性を示し、ヒトにおける種々のHIVの感
染症の予防・治療に有用な経口投与用製剤を提供する。 【解決手段】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化
合物またはその塩が、両親媒性物質、アルコール類およ
び脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含
有する担体に、溶解または分散させることを特徴とする
経口用医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCR5拮抗作用
を有する化合物またはその塩の経口投与用医薬組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は宿主
細胞への吸着、侵入/脱殻、ウイルス遺伝子の逆転写と
宿主遺伝子への組み込み、ウイルス遺伝子の転写/複
製、タンパクの合成と修飾、粒子の形成と放出というラ
イフサイクルを繰り返し、複製増殖する。このサイクル
のいずれかを阻止できれば、HIVやエイズ(AID
S)ウイルスの増殖阻害剤になりうる。HIVが標的細
胞に侵入する際のレセプターとして、CD4が以前から
知られているが、最近になってマクロファージ指向性H
IVのセカンドレセプターとしてCCR5、T細胞指向
性のセカンドレセプターとしてCXCR4と呼ばれる7
回膜貫通型でGタンパク質共役型ケモカインレセプター
がそれぞれ見い出されており、これらのケモカインレセ
プターがHIVの感染成立・伝播に必須の役割を果たし
ていると考えられている。事実、度重なる暴露にもかか
わらずHIV感染に抵抗性を示したヒトは、そのCCR
5遺伝子がホモに欠失した変異をもっていたとの報告も
ある。したがって、CCR5拮抗物質は、新しい抗HI
V薬となることが期待される。かかる抗HIV薬は、経
口投与可能な剤形として開発することが望まれるが、経
口投与製剤開発の可否は、薬物のバイオアベイラビリテ
ィの程度に依存している。バイオアベイラビリティに影
響するファクターとして薬物溶解性、消化管膜透過性あ
るいは初回通過効果などが挙げられるが、CCR5拮抗
作用を有する化合物またはその塩の多くは疎水性であ
り、経口投与された場合、バイオアベイラビリティが一
般に低いという欠点を有している。従って、CCR5拮
抗作用を有する化合物またはその塩の経口吸収性を改善
することは、CCR5拮抗薬としての薬効を安定に発揮
させるためにも重要なことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、抗H
IV薬は経口投与製剤として開発されるのがコンプライ
アンスの点から最も望ましいが、バイオアベイラビリテ
ィの低い製剤は治療効果のバラツキの原因となるので、
バイオアベイラビリティの改善された、CCR5拮抗作
用を有する化合物またはその塩を含有する経口投与製剤
の開発が望まれているのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み、よりバイオアベイラビリティの高い経口投与用
製剤のフォーミュレーションを検討した結果、CCR5
拮抗作用を有する化合物またはその塩を、ある種の物質
に微細に分散あるいは溶解させることによって、CCR
5拮抗作用を有する化合物またはその塩の経口吸収性を
改善することを見い出し、これらの知見に基づき本発明
を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、 (1)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物ま
たはその塩を、両親媒性物質、アルコール類および脂質
から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含有する
担体に、溶解または分散させることを特徴とする経口用
医薬組成物; (2)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物ま
たはその塩を、両親媒性物質、アルコール類および脂質
から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含有する
担体に、溶解させることを特徴とする経口用医薬組成
物; (3)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物ま
たはその塩を、両親媒性物質、アルコール類および脂質
から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含有する
担体に、分散させることを特徴とする経口用医薬組成
物; (4)常温で液体である前記(1)ないし(3)記載の
組成物; (5)常温で半固形状態(例えば、ペースト状など)で
ある前記(1)ないし(3)記載の組成物; (6)常温で固体である前記(1)ないし(3)記載の
組成物; (7)担体が両親媒性物質を含有することを特徴とする
前記(1)ないし(3)記載の組成物; (8)担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の高HLBの両
親媒性物質と低HLBの両親媒性物質とを含有することを
特徴とする前記(1)ないし(3)記載の組成物;さら
にそれぞれ少なくとも1種類以上のアルコール類または
脂質を含有してなる前記(8)記載の組成物; (9)担体がアルコール類を含有することを特徴とする
前記(1)ないし(3)記載の組成物; (10)担体が脂質を含有することを特徴とする前記
(1)ないし(3)記載の組成物; (11)担体がそれぞれ少なくとも1種類以上のアルコ
ール類と脂質とを含有する前記(1)ないし(3)記載
の組成物; (12)担体がそれぞれ少なくとも1種類以上のアルコ
ール類と両親媒性物質とを含有する前記(1)ないし
(3)記載の組成物; (13)担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の両親媒
性物質と脂質とを含有する前記(1)ないし(3)記載
の組成物;さらに少なくとも1種類以上のアルコール類
を含有する前記(13)記載の組成物; (14)担体が吸収促進補助剤を含有する前記(1)な
いし(3)記載の組成物; (15)吸収促進補助剤が有機酸のアルカリ金属塩また
はアルカリ土類金属塩である前記(14)記載の組成
物; (16)有機酸がサリチル酸、デオキシコール酸、ミリ
スチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫
酸またはラウリン酸である前記(15)記載の組成物; (17)吸収促進補助剤がサリチル酸ナトリウム、デオ
キシコール酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ド
デシル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、テトラ
デシル硫酸ナトリウムまたはラウリン酸ナトリウムであ
る前記(14)記載の組成物; (18)両親媒性物質が自己乳化型の界面活性剤である
前記(1)ないし(3)記載の組成物; (19)両親媒性物質が飽和ポリグリコール化グリセリ
ド類、不飽和ポリグリコール化グリセリド類およびD-α
-トコフェロール ポリエチレングリコール 1000サクシ
ネートから選ばれる両親媒性物質の1種または2種以上
の組み合わせである前記(7)記載の組成物; (20)有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金
属塩をさらに含有する前記(19)記載の組成物; (21)アルコール類がプロピレングリコール、ラウリ
ルアルコールまたはジエチレングリコールモノエチルエ
ーテルである前記(9)記載の組成物; (22)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物
またはその塩を、両親媒性物質、アルコール類および脂
質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含有す
る担体に、溶解または分散させ、水を添加することによ
りエマルジョンを形成させてなる経口用医薬組成物; (23)CCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩
が、式(I)
【化6】 [式中、R1は置換されていてもよい5〜6員環基を示
し、X1は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1
ないし4個である2価の基を示し、Wは式
【化7】 (式中、環Aおよび環Bはそれぞれ置換されていてもよ
い5〜7員環を示し、E 1およびE4はそれぞれ置換され
ていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素
原子を示し、E2およびE3はそれぞれ置換されていても
よい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化さ
れていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、破線a
およびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを
示す)で表される2価の基を示し、X2は直鎖部分を構
成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Z
1は結合手または2価の環状基を示し、Z2は結合手また
は直鎖部分を構成する炭素原子数が1ないし4個である
2価の基を示し、R2は(1)置換されていてもよく、
窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されて
いてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環
構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していて
もよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド
化されていてもよい含窒素複素環基、(3)硫黄原子を
介して結合する基、(4)式
【化8】 (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子は
ホスホニウム塩を形成していてもよく、R5'およびR6'
はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換され
ていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ
基を示し、R5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐
原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される
基、(5)置換されていてもよいアミジノ基または
(6)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表
される化合物またはその塩である前記(1)ないし
(3)記載の組成物; (24)CCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩
が、式(Ia)
【化9】 (式中、R1は前記(23)記載と同意義を示し、W’
は式
【化10】 (式中、環A’は置換されていてもよい5〜6員芳香環
を示し、Xは置換されていてもよい炭素原子、置換され
ていてもよい窒素原子、硫黄原子または酸素原子を示
し、環B’は置換されていてもよい5〜7員環を示す)
で表される二価の基を示し、Zは結合手または直鎖部分
を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の基を
示し、R2は前記(23)記載と同意義を示す)で表さ
れる化合物またはその塩である前記(1)ないし(3)
記載の組成物; (25)CCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩
が、塩化 N,N−ジメチル−N−(4−(((2−
(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベ
ンゾシクロヘプテン−8−イル)カルボニル)アミノ)
ベンジル)−N−(4−テトラヒドロピラニル)アンモ
ニウムである前記(1)ないし(3)記載の組成物; (26)R1がそれぞれ置換されていてもよいベンゼ
ン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、
シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジ
ン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピ
ランから水素原子1個を除いて形成される基である前記
(23)記載の組成物; (27)R1が置換されていてもよいフェニルである前
記(23)記載の組成物; (28)X1が結合手、−(CH2a'−[a’は1〜4
の整数を示す]、−(CH2b'−X3−[b’は0〜3
の整数を示し、X3は置換されていてもよいイミノ基、
カルボニル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫
黄原子を示す]、−CH=CH−、−C≡C−、−CO
−NH−または−SO2−NH−である前記(23)記
載の組成物; (29)X1が結合手である前記(23)記載の組成
物; (30)X1−(CH2b'−X3−[b’は0〜3の整
数を示し、X3は置換されていてもよいイミノ基、カル
ボニル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原
子を示す]である前記(23)記載の組成物; (31)環Aがそれぞれ置換されていてもよいフラン、
チオフェン、ピロール、ピリジン、ピランまたはベンゼ
ンである前記(23)記載の組成物; (32)環Aが置換されていてもよいベンゼンである前
記(23)記載の組成物; (33)環Bが式
【化11】 [式中、E3は置換されていてもよい炭素原子または置
換されていてもよい窒素原子を示し、E4は置換されて
いてもよい炭素原子または窒素原子を示し、破線bは単
結合または二重結合であることを示し、Yは−Y'−(C
2)m’−(Y'は−S(O)m−(mは0〜2の整数を示
す)、−O−、−NH−または−CH2−を示し、m’
は0〜2の整数を示す)、−CH=、−CH=CH−ま
たは−N=CH−を示す]で表される、置換可能な任意
の位置に置換基を有していてもよい5〜7員環である前
記(23)記載の組成物; (34)Yが−Y'−(CH2)2−[Y'は−S(O)m
(mは0〜2の整数を示す)、−O−、−NH−または
−CH2−を示す]である前記(33)記載の組成物; (35)E3が置換されていてもよい炭素原子を示し、
4が置換されていてもよい炭素原子を示し、破線bが
二重結合であることを示す前記(23)記載の組成物; (36)X2が−(CH2a'−[a’は1〜4の整数を
示す]、−(CH2b'−X3−[b’は0〜3の整数を
示し、X3は置換されていてもよいイミノ基、カルボニ
ル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を
示す]、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−NH−
または−SO2−NH−である前記(23)記載の組成
物; (37)X2が−CO−NH−である前記(23)記載
の組成物; (38)Z1が(1)結合手または(2)それぞれ置換
されていてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリ
ジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、
ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン
またはテトラヒドロピランから水素原子2個を除いて形
成される2価の環状基である前記(23)記載の組成
物; (39)Z1が(1)結合手または(2)それぞれ置換
されていてもよいベンゼン、シクロヘキサンまたはピペ
リジンから水素原子2個を除いて形成される2価の環状
基である前記(23)記載の組成物; (40)Z1が置換されていてもよいフェニレンである
前記(23)記載の組成物; (41)Z2が結合手または置換されていてもよいC1-3
アルキレンである前記(23)記載の組成物; (42)Z2が−Z'−(CH2)n−[Z'は−CH(OH)
−、−C(O)−または−CH2−を示し、nは0〜2の
整数を示す]で表される骨格を有し、任意のメチレン基
に置換基を有していてもよい二価の基である前記(2
3)記載の組成物; (43)Z2が結合手またはメチレンである前記(2
3)記載の組成物; (44)Z1が6員の2価の環状基であり、Z2の置換位
置がX2のパラ位である前記(23)記載の組成物; (45)R2が(1)置換されていてもよく、窒素原子
が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよ
いアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子
として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、
窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されて
いてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよ
いアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニ
ジノ基である前記(23)記載の組成物; (46)R2が置換されていてもよいアミノ基である前
記(23)記載の組成物; (47)R2が置換されていてもよいアミジノ基または
置換されていてもよいグアニジノ基である前記(23)
記載の組成物; (48)R2が4級アンモニウム化されたアミノ基であ
る前記(23)記載の組成物; (49)CCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩
が、有機酸の塩である前記(1)ないし(3)記載の組
成物; (50)有機酸がサリチル酸、デオキシコール酸、ミリ
スチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫
酸またはラウリン酸である前記(49)記載の組成物; (51)さらにプロテアーゼ阻害剤または/および逆転
写酵素阻害剤を組み合わせてなる前記(1)ないし記載
の組成物; (52)前記(1)〜(3)記載の組成物を含有するカ
プセル剤; (53)融点よりも高い温度(好ましくは、融点よりも
10℃以上高い温度;さらに好ましくは、融点よりも2
0℃以上高い温度)で溶融させた担体に、水に難溶性の
CCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩を、溶解
または分散させ、冷却することを特徴とする前記(1)
〜(3)記載の組成物の製造法; (54)水を含有してなる前記(1)〜(3)記載の組
成物; (55)水を含有し、エマルジョンを形成させてなる前
記(1)〜(3)記載の組成物; (56)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物
またはその塩を水に分散させた分散液または加熱溶解さ
せた水溶液と両親媒性物質、アルコール類および脂質か
ら選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含有する担
体とから調製される前記(1)〜(3)記載の組成物; (57)抗HIV薬である前記(1)〜(3)記載の組
成物; (58)水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物
とサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ドデ
シル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸またはラウリ
ン酸との塩; (59)N,N−ジメチル−N−(4−(((2−(4
−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ
シクロヘプテン−8−イル)カルボニル)アミノ)ベン
ジル)−N−(4−テトラヒドロピラニル)アンモニウ
ムとサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ド
デシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸またはラウ
リン酸から誘導される陰イオンとの塩;などに関する。
【0006】本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を
有する化合物」としては、水に難溶性であり、かつ、マ
クロファージ指向性HIVがCCケモカイン5型受容体
(CCR5)を介した標的細胞への侵入を阻害または調
節する化合物(例えば、天然リガンドであるRANTE
SのCCR5への結合を拮抗する化合物)であれば、何
れでもよく、特に限定されないが、具体的には、特願平
11−127724(PCT/JP00/0282
5)、WO99/32100、WO99/32468、
PCT/JP99/04454(WO00/1096
5)、特願平11−170212(WO00/3745
5)、特願平11−170345(PCT/JP00/
03879)、Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 96, 569
8-5703 (1999)、NSC−651016(J.Med.
Chem.,41,2184(1998))、WO98
/25604、WO98/25605、WO98/25
617、WO98/27815、WO98/3021
8、WO98/31364、WO99/1127、WO
99/4797,WO99/9984,WO99/14
378などに記載されたCCR5拮抗作用を有する化合
物またはその塩で水に難溶性のもの〔好ましくは、塩化
N,N−ジメチル−N−(4−(((2−(4−メチ
ルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロ
ヘプテン−8−イル)カルボニル)アミノ)ベンジル)
−N−(4−テトラヒドロピラニル)アンモニウム〕な
どが挙げられる。なかでも、式(I)
【化12】 [式中、R1は置換されていてもよい5〜6員環基を示
し、X1は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1
ないし4個である2価の基を示し、Wは式
【化13】 (式中、環Aおよび環Bはそれぞれ置換されていてもよ
い5〜7員環を示し、E 1およびE4はそれぞれ置換され
ていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素
原子を示し、E2およびE3はそれぞれ置換されていても
よい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化さ
れていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、破線a
およびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを
示す)で表される2価の基を示し、X2は直鎖部分を構
成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Z
1は結合手または2価の環状基を示し、Z2は結合手また
は直鎖部分を構成する炭素原子数が1ないし4個である
2価の基を示し、R2は(1)置換されていてもよく、
窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されて
いてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環
構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していて
もよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド
化されていてもよい含窒素複素環基、(3)硫黄原子を
介して結合する基、(4)式
【化14】 (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子は
ホスホニウム塩を形成していてもよく、R5'およびR6'
はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換され
ていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ
基を示し、R5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐
原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される
基、(5)置換されていてもよいアミジノ基または
(6)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表
される化合物またはその塩で水に難溶性のものが好まし
く、とりわけ、式(Ia)
【化15】 (式中、R1は前記と同意義を示し、W’は式
【化16】 (式中、環A’は置換されていてもよい5〜6員芳香環
を示し、Xは置換されていてもよい炭素原子、置換され
ていてもよい窒素原子、硫黄原子または酸素原子を示
し、環B’は置換されていてもよい5〜7員環を示す)
で表される二価の基を示し、Zは結合手または直鎖部分
を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の基を
示し、R2は前記と同意義[好ましくは、(1)置換さ
れていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されて
いてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環
構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していて
もよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよ
い含窒素複素環基、(3)硫黄原子を介して結合する基
または(4)式
【化17】 (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子は
ホスホニウム塩を形成していてもよく、R5'およびR6'
はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換され
ていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ
基を示し、R5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐
原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される
基]を示す)で表される化合物またはその塩で水に難溶
性のものが好ましい。
【0007】上記式(I)中、R1で示される「置換されて
いてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」としては、
ベンゼンなどの6員の芳香族炭化水素、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン、シクロペンタンジエン、シクロヘキサンジエンなど
の5〜6員の脂肪族炭化水素、フラン、チオフェン、ピ
ロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキ
サゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、テトラゾ
ール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、
トリアゾールなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する
5〜6員の芳香族複素環、テトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラン、ピロ
リジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピ
ラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、オ
キサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジアジン、
モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラヒドロピ
ラン、テトラヒドロチオピランなどの窒素原子、硫黄原
子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1
〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複素環などから水
素原子1個を除いて形成される基などが挙げられるが、
なかでも、「5〜6員環」としては、ベンゼン、フラ
ン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘ
キサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホ
リン、チオモルホリン、テトラヒドロピラン(好ましく
は、6員環)などが好ましく、とりわけベンゼンが好ま
しい。R1で示される「置換されていてもよい5〜6員
環基」の「5〜6員環」が有していてもよい「置換基」
としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、置
換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシ
クロアルキル、置換されていてもよい水酸基、置換され
ていてもよいチオール基(硫黄原子は酸化されていても
よく、置換されていてもよいスルフィニル基または置換
されていてもよいスルホニル基を形成していてもよ
い)、置換されていてもよいアミノ基、置換されていて
もよいアシル、エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基、置換されていてもよい芳香族基などが用いられ
る。R1の置換基としてのハロゲンの例としては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、とりわけフッ
素および塩素が好ましい。
【0008】R1の置換基としての置換されていてもよ
いアルキルにおけるアルキルとしては、直鎖状または分
枝状の炭素数1〜10のアルキル、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好ましくは低級
(C1-6)アルキルが挙げられる。該置換されていても
よいアルキルにおける置換基としては、ハロゲン(例、
フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、
水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ(例、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメ
トキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C
2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルな
ど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の
数としては、1〜3個が好ましい。R1の置換基として
の置換されていてもよいシクロアルキルにおけるシクロ
アルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなどのC3-7シクロアルキルなどが挙げられる。該置
換されていてもよいシクロアルキルにおける置換基とし
ては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール基、アミノ
基、カルボキシル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチ
ルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1- 4アルコキ
シ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、
トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、
ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタン
スルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、
置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
【0009】R1の置換基としての置換されていてもよ
い水酸基における置換基としては、 (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例
えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1
〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニルなど)などが挙げられる); (7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などの置換基が挙げら
れ、上記した(1)置換されていてもよいアルキル、
(2)置換されていてもよいシクロアルキル、(3)置
換されていてもよいアルケニル、(4)置換されていて
もよいシクロアルケニル、(5)置換されていてもよい
アラルキル、(6)置換されていてもよいアシル、およ
び(7)置換されていてもよいアリールが有していても
よい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭
素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール
基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチ
ル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ
など)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチ
ル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニル
(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)など
が挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好まし
い。
【0010】R1の置換基としての置換されていてもよ
いチオール基における置換基としては、上記した「R1
の置換基としての置換されていてもよい水酸基における
置換基」と同様なものが挙げられるが、なかでも (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (4)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなど)が挙げられる)などが好ましく、上
記した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置
換されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されて
いてもよいアラルキル、および(4)置換されていても
よいアリールが有していてもよい置換基としては、ハロ
ゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、シアノ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキ
シル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル
(例、トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ(例、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、トリフルオロ
メトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C
2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルな
ど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の
数としては、1〜3個が好ましい。
【0011】R1の置換基としての置換されていてもよ
いアミノ基の置換基としては、上記した「R1の置換基
としての置換されていてもよい水酸基における置換基」
と同様な置換基を1〜2個有していてもよいアミノ基な
どが挙げられるが、なかでも (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例
えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1
〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニルなど)などが挙げられる); (6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などが好ましく、上記
した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換
されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されてい
てもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシク
ロアルケニル、(5)置換されていてもよいアシル、お
よび(6)置換されていてもよいアリールが有していて
もよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、
臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオー
ル基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メ
チル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエ
トキシなど)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、ア
セチル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニ
ル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)な
どが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好まし
い。また、R1の置換基としての置換されていてもよい
アミノ基は、アミノ基の置換基同士が結合して、環状ア
ミノ基(例えば、テトラヒドロピロール、ピペラジン、
ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロール、
イミダゾールなどの5〜6員環の環構成窒素原子から水
素原子1個を除いて形成され、窒素原子上に結合手を有
する環状アミノ基など)を形成していてもよい。該環状
アミノ基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基
としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素
など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール基、アミノ
基、カルボキシル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エチ
ルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキ
シ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、
トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、
ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタン
スルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、
置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
【0012】R1の置換基としての置換されていてもよ
いアシルとしては、 (1)水素、 (2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (6)置換されていてもよい5〜6員の単環の芳香族基
(例えば、フェニル、ピリジルなどが挙げられる)など
がカルボニル基またはスルホニル基と結合したもの
(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイ
ル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボ
ニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカル
ボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、2−
シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイ
ル、メタンスルホニル、エタンスルホニル等)が挙げら
れ、上記した(2)置換されていてもよいアルキル、
(3)置換されていてもよいシクロアルキル、(4)置
換されていてもよいアルケニル、(5)置換されていて
もよいシクロアルケニル、および(6)置換されていて
もよい5〜6員の単環の芳香族基が有していてもよい置
換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール基、ア
ミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていてもよい
1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチル、エ
チルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコ
キシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシな
ど)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチル、
プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニル(例、
メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)などが挙げ
られ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
【0013】R1の置換基としてのエステル化されてい
てもよいカルボキシル基としては、 (1)水素、 (2)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (5)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなど)などがカルボニルオキシ基と結合し
たもの、好ましくはカルボキシル、低級(C1-6)アル
コキシカルボニル、アリールオキシカルボニル(例、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニ
ルなど)などが挙げられ、上記した(2)置換されてい
てもよいアルキル、(3)置換されていてもよいシクロ
アルキル、(4)置換されていてもよいアルケニル、
(5)置換されていてもよいシクロアルケニル、および
(6)置換されていてもよいアリールが有していてもよ
い置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭
素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール
基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチ
ル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC 1-4
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ
など)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチ
ル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニル
(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)など
が挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好まし
い。
【0014】R1の置換基としての置換されていてもよ
い芳香族基における芳香族基としては、フェニル、ピリ
ジル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリ
ル、イソキサゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリ
ミジニル、ピリダジニル、トリアゾリル等の5〜6員の
同素または複素環芳香族基などが挙げられる。これらの
芳香族基の置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩
素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チ
オール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化され
ていてもよいC1- 4アルキル(例、トリフルオロメチ
ル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロ
エトキシなど)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、
アセチル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホ
ニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)
などが挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好ま
しい。かかるR1の置換基は、1〜4個(好ましくは、
1〜2個)同一または異なって環のいずれの位置に置換
していてもよい。また、R1で示される「置換されてい
てもよい5〜6員環」の「5〜6員環」が2個以上の置
換基を有する場合、これらのうち、2個の置換基が互い
に結合して、例えば、低級(C1-6)アルキレン(例、
トリメチレン、テトラメチレンなど)、低級(C1-6
アルキレンオキシ(例、−CH2−O−CH2−、−O−
CH2−CH2−など)、低級(C1-6)アルキレンジオ
キシ(例、−O−CH2−O−、−O−CH2−CH2
O−など)、低級(C2-6)アルケニレン(例、−CH2
−CH=CH−、−CH2−CH2−CH=CH−、−C
2−CH=CH−CH2−など)、低級(C4-6)アル
カジエニレン(例、−CH=CH−CH=CH−など)
などを形成していてもよい。R1で示される「置換され
ていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有して
いてもよい「置換基」としては、とりわけ、ハロゲン化
または低級(C1-4)アルコキシ化されていてもよい低
級(C1-4)アルキル(例、メチル、エチル、t−ブチ
ル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメ
チル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエ
チル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエ
チルなど)、ハロゲン化または低級(C1-4)アルコキ
シ化されていてもよい低級(C1-4)アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブト
キシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメトキシ、エト
キシメトキシ、プロポキシメトキシ、ブトキシメトキ
シ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、プロポキシ
エトキシ、ブトキシエトキシ、メトキシプロポキシ、エ
トキシプロポキシ、プロポキシプロポキシ、ブトキシプ
ロポキシなど)、ハロゲン(例、フッ素、塩素など)、
ニトロ、シアノ、1〜2個の低級(C1-4)アルキル、
ホルミルまたは低級(C2-4)アルカノイルで置換され
ていてもよいアミノ(例、アミノ、メチルアミノ、ジメ
チルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノなど)、
5〜6員の環状アミノ基(例、1−ピロリジニル、1−
ピペラジニル、1−ピペリジニル、4−モルホリノ、4
−チオモルホリノ、1−イミダゾリル、4−テトラヒド
ロピラニルなど)などが挙げられる。X1およびX2で示
される「直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個であ
る2価の基」としては、例えば、−(CH2a'
[a’は1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数)を示
す]、−(CH2b'−X3−[b’は0〜3の整数(好
ましくは0〜1の整数)を示し、X3は置換されていて
もよいイミノ基(例、低級(C1-6)低級アルキル、低
級(C3-7)シクロアルキル、ホルミル、低級(C2- 7
低級アルカノイル、低級(C1-6)低級アルコキシ−カ
ルボニルなどで置換されていてもよいイミノ基など)、
カルボニル基、酸素原子または酸化されていてもよい硫
黄原子(例、−S(O)m−(mは0〜2の整数を示す)
など)を示す]、−CH=CH−、−C≡C−、−CO
−NH−、−SO2−NH−などが挙げられる。これら
の基がWと結合するのは、左右何れの結合手であっても
よいが、X1の場合、右側の結合手を介してWと結合す
るのが好ましく、X2の場合、左側の結合手を介してW
と結合するのが好ましい。X1としては、結合手、−
(CH2b'−O−[b’は0,1または2の整数(好
ましくは0〜1の整数)を示す]、−C≡C−などが好
ましく、結合手がさらに好ましい。X2としては、−
(CH2a'−[a’は1〜2の整数を示す]、−(C
2b '−X3−[b’は0〜1の整数を示し、X3は置
換されていてもよいイミノ基、カルボニル基、酸素原子
または酸化されていてもよい硫黄原子を示す]、−CH
=CH−、−CO−NH−、−SO2−NH−などが好
ましく、−CO−NH−がさらに好ましい。
【0015】上記式(I)中、Wで示される式
【化18】 (式中、環Aおよび環Bはそれぞれ置換されていてもよ
い5〜7員環を示し、E 1およびE4はそれぞれ置換され
ていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素
原子を示し、E2およびE3はそれぞれ置換されていても
よい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化さ
れていてもよい硫黄原子(例、−S(O)m−(mは0〜
2の整数を示す)など)または酸素原子を示し、破線a
およびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを
示す)で表される2価の基は、それぞれ
【化19】 (式中の各記号は前記と同意義)のような様式で隣接す
るX1およびX2と結合していることを示す。上記式(I)
中、Aで示される「置換されていてもよい5〜7員環」
の「5〜7員環」としては、C5-7シクロアルカン
(例、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン等)、C5-7シクロアルケン(例、1−シクロペンテ
ン、2−シクロペンテン、3−シクロペンテン、2−シ
クロヘキセン、3−シクロヘキセン等)、C5-6シクロ
アルカジエン(例、2,4−シクロペンタジエン、2,4
−シクロヘキサジエン、2,5−シクロヘキサジエン
等)などの5〜7員(好ましくは5〜6員)の飽和又は
不飽和の脂環式炭化水素;ベンゼンなどの6員の芳香族
炭化水素;酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれ
たヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)
を少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好
ましくは1ないし2個)含む5〜7員の芳香族複素環、
飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環(脂肪族複素環)
等;などが挙げられる。ここで「芳香族複素環」として
は、5〜6員の芳香族単環式複素環(例えばフラン、チ
オフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾー
ル、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラ
ゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキ
サジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザ
ン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾ
ール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾ
ール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジ
ン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン
等)などが挙げられ、「非芳香族複素環」としては、例
えばピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペ
リジン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホ
リン、ピペラジン、ピラン、オキセピン、チエピン、ア
ゼピン等の5〜7員(好ましくは5〜6員)の飽和ある
いは不飽和の非芳香族複素環(脂肪族複素環)など、あ
るいは前記した芳香族単環式複素環の一部又は全部の二
重結合が飽和した5〜6員の非芳香族複素環などが挙げ
られる。Aで示される「置換されていてもよい5〜7員
環」の「5〜7員環」としては、5〜6員の芳香環が好
ましく、さらにベンゼン、フラン、チオフェン、ピロー
ル、ピリジン(好ましくは、6員環)などが好ましく、
とりわけベンゼンが好ましい。Aで示される「置換され
ていてもよい5〜7員環」の「5〜7員環」が有してい
てもよい「置換基」としては、R1で示される「置換さ
れていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有し
ていてもよい「置換基」と同様なものが挙げられる。ま
た、かかるAの置換基は、1〜4個(好ましくは、1〜
2個)同一または異なって環のいずれの位置に置換して
いてもよく、E1およびE2で示される位置あるいはその
他の位置の何れであっても、置換可能な位置であればい
ずれの位置に置換基を有していてもよい。上記式(I)
中、Bで示される「置換されていてもよい5〜7員環」
の「5〜7員環」としては、例えば式
【化20】 で表される、置換可能な任意の位置に置換基を有してい
てもよい5〜7員環などが挙げられる。
【0016】上記式中、Yで示される2価の基は、環B
が置換されていてもよい5〜7員環を形成する2価の基
を示し、例えば、(1)−(CH2)a1−O−(CH2)a2
(a1およびa2は同一または異なって0,1または2
を示す。但し、a1およびa2との和は2以下であ
る)、−O−(CH=CH)−、−(CH=CH)−O−、
(2)−(CH2)b1−S(O)m−(CH2)b2−(mは0〜2
の整数を示し、b1およびb2は同一または異なって
0,1または2を示す。但し、b1およびb2との和は
2以下である)、−S(O)m−(CH=CH)−、−(CH
=CH)−S(O)m−、(3)−(CH2)d1−(d1は1,
2または3を示す)、−CH2−(CH=CH)−、−
(CH=CH)−CH2−、−CH=CH−、−CH
=、(4)−(CH2)e1−NH−(CH2)e2−(e1およ
びe2は同一または異なって0,1または2を示す。但
し、e1およびe2との和は2以下である)、−NH−
(CH=CH)−、−(CH=CH)−NH−、−(CH2)
e6−(N=CH)−(CH 2)e7−、−(CH2)e7−(CH=
N)−(CH2)e6−(e6およびe7はいずれかが0を示
し、他方は0または1を示す)、−(CH2)e8−(N=
N)−(CH2e9−(e8およびe9はいずれかが0を
示し、他方は0または1を示す)などが挙げられる。具
体的には、例えば、−O−、−O−CH2−、−O−C
2−CH2−、−O−CH=CH−、−S(O)m−(m
は0〜2の整数を示す)、−S(O)m−CH2−(mは0
〜2の整数を示す)、−S(O)m−CH2−CH2−(m
は0〜2の整数を示す)、−S(O)m−CH=CH−
(mは0〜2の整数を示す)、−CH2−、−(CH2
2−、−(CH23−、−CH=、−CH=CH−、−
CH=CH−CH2−、−CH2−CH=CH−、−NH
−、−N=CH−、−CH=N−、−N=N−(それぞ
れ、環Aを起点とした結合を示す)などの2価の基が挙
げられる。また、該2価の基は、置換基を有していても
よく、該置換基としては、R1で示される「置換されて
いてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有してい
てもよい「置換基」と同様なものおよびオキソなどが挙
げられるが、なかでも、低級(C1-3)アルキル(例、
メチル、エチル、プロピルなど)、フェニル、オキソ、
水酸基などが好ましい。さらに、該2価の基としては、
−O−C(O)−(環Aを起点とした結合を示す)などの
ようなものでもよい。かかる2価の基の置換基は、1〜
4個(好ましくは、1〜2個)同一または異なって置換
していてもよい。置換位置は、該2価の基に結合可能で
あればいずれでもよい。
【0017】Yで示される2価の基としては、環Aを起
点として−Y'−(CH2)m’−(Y'は−S(O)m−(m
は0〜2の整数を示す)、−O−、−NH−または−C
2−を示し、m’は0〜2の整数を示す)、−CH
=、−CH=CH−、−N=CH−、−(CH2)m’
−Y'−(Y'は−S(O)m−(mは0〜2の整数を示
す)、−O−、−NH−または−CH2−を示し、m’
は0〜2の整数を示す)、−CH=N−などの基が好ま
しく、なかでも環Aを起点として−Y'−(CH2)m’−
(Y'は−S(O)m−(mは0〜2の整数を示す)、−O
−、−NH−または−CH2−を示し、m’は0〜2の
整数を示す)、−CH=、−CH=CH−、−N=CH
−などの基が好ましく、とりわけ環Aを起点として−
Y'−(CH22−(Y'は−S(O)m−(mは0〜2の
整数を示す)、−O−、−NH−または−CH2−)な
どの基(環Bは7員環を示す)が好ましい。Bで示され
る「置換されていてもよい5〜7員環」の「5〜7員
環」が有していてもよい「置換基」としては、R1で示
される「置換されていてもよい5〜6員環基」の「5〜
6員環」が有していてもよい「置換基」と同様なものお
よびオキソなどが挙げられる。また、かかるBの置換基
は、1〜4個(好ましくは、1〜2個)同一または異な
って環のいずれの位置に置換していてもよいが、E3
位置は無置換であることが好ましい。上記式(I)中、E3
およびE4がそれぞれ置換されていてもよい炭素原子
(好ましくは無置換の炭素原子)であり、破線bが二重
結合である化合物が好ましい。上記式(Ia)中、A’で示
される「置換されていてもよい5〜6員芳香環」および
B’で示される「置換されていてもよい5〜7員環」と
しては、それぞれ、Aで示される「置換されていてもよ
い5〜7員環」における「置換されていてもよい5〜6
員芳香環」およびBで示される「置換されていてもよい
5〜7員環」と同様なものが挙げられるが、Wおよび
W’で示される基としては、
【化21】 [式中、Yaは置換されていてもよい炭素原子、置換さ
れていてもよい窒素原子(例、−N(Ra)−(Raは水素
原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換され
ていてもよいアシル基を示す)など)、酸化されていて
もよい硫黄原子(例、−S(O)m−(mは0〜2の整数
を示す)など)または酸素原子(好ましくは、−CH2
−,−O−,−N(Ra)−(Raは水素原子、C1-4アル
キル、ホルミルまたはC2-5アルカノイルを示す)また
は−S(O)2−を示す]で表される基などが好ましい。
上記式(I)中、Z1で示される「2価の環状基」として
は、R1で示される「置換されていてもよい5〜6員環
基」の「5〜6員環」と同様なものから水素原子2個を
除いて形成される基などが挙げられ、なかでもベンゼ
ン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、
シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジ
ン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピラン
などから水素原子2個を除いて形成される2価の環状基
が好ましく、とりわけベンゼン、シクロヘキサン、ピペ
リジン(好ましくはベンゼン)から水素原子2個を除い
て形成される2価の環状基が好ましく用いられる。Z1
で示される「2価の環状基」は、R1で示される「置換
されていてもよい5〜6員環基」の「5〜6員環」が有
していてもよい「置換基」と同様な置換基を有していて
もよいが、X2およびZ2以外の置換基を有していないこ
とが好ましく、また、Z1が6員の2価の環状基(好ま
しくはフェニレン)であるとき、Z2の置換位置はX2
パラ位であることが好ましい。上記式(I)中、Z2で示さ
れる「直鎖部分を構成する炭素原子数が1ないし4個で
ある2価の基」は、置換基を有していてもよい炭素数1
ないし4の炭化水素鎖を有する2価の基(例、C1-4
ルキレン、C2-4アルケニレンなど、好ましくは、C1-3
アルキレン、さらに好ましくはメチレン)などが挙げら
れる。
【0018】Z2で示される2価の基としては、直鎖部
分を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の鎖
であればいずれでもよく、例えば−(CH2)k1−(k1
は1〜4の整数)で表されるアルキレン鎖、−(CH2)
k2−(CH=CH)−(CH2)k3−(k2およびk3は同
一または異なって0,1または2を示す。但し、k2と
k3との和は2以下である)で表されるアルケニレン鎖
などが挙げられる。上記式(Ia)中、Zで示される「直鎖
部分を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の
基」としては、上記式(I)中、Z2で示される「直鎖部分
を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の基」
と同様なものが挙げられる。X1,X2およびZ2で示さ
れる2価の基は、任意の位置(好ましくは炭素原子上)
に置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、
直鎖部分を構成する2価の鎖に結合可能なものであれば
いずれでもよいが、例えば、低級(C1-6)アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルな
ど)、低級(C3-7)シクロアルキル(例、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチルなど)、ホルミル、低級(C2-7
アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル
など)、エステル化されていてもよいホスホノ基、エス
テル化されていてもよいカルボキシル基、水酸基、オキ
ソなどが挙げられ、好ましくは、炭素数1〜6の低級ア
ルキル(好ましくは、C1-3アルキル)、水酸基、オキ
ソなどが挙げられる。該エステル化されていてもよいホ
スホノ基としては、−P(O)(OR7)(OR 8) [式
中、R7およびR8はそれぞれ水素、炭素数1〜6のアル
キル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を示し、
7およびR8は互いに結合して5〜7員環を形成してい
てもよい]で表されるものが挙げられる。上記式中、R
7およびR8で表される炭素数1〜6のアルキル基として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなど
が挙げられ、炭素数3〜7のシクロアルキルとしては、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、好ま
しくは、鎖状の炭素数1〜6の低級アルキル、さらに好
ましくは炭素数1〜3の低級アルキルが挙げられる。R
7およびR8としては、同一であっても異なっていてもよ
いが、同一であることが好ましい。また、R7およびR8
は互いに結合して5〜7員環を形成する場合、R7とR8
とが互いに結合して、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−
(CH2)4−で表される直鎖状のC2-4アルキレン側鎖を
形成する。該側鎖は置換基を有していてもよく、例えば
かかる置換基としては、水酸基、ハロゲンなどが挙げら
れる。
【0019】該エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基のエステル化されたカルボキシル基としては、カル
ボキシル基と炭素数1〜6のアルキル基または炭素数3
〜7のシクロアルキル基とが結合したもの、例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボ
ニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシ
カルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられ
る。Z2で示される2価の基としては、置換されていて
もよいC1-3アルキレン、なかでもC1-3アルキル、水酸
基またはオキソで置換されていてもよいC1-3アルキレ
ンが好ましい。さらに、Z2で示される2価の基として
は、ベンゼン環を起点として−Z'−(CH2n−また
は−(CH2n−Z'−(Z'は−CH(OH)−、−C
(O)−または−CH2−を示し、nは0〜2の整数を
示し、各メチレン基は1〜2個の同一または異なった置
換基を有していてもよい)で表される基、なかでも、ベ
ンゼン環を起点として−Z'−(CH2n−(Z'は−C
H(OH)−、−C(O)−または−CH2−を示し、
nは0〜2の整数(好ましくは、nは0を示す)を示
し、各メチレン基は1〜2個の同一または異なった置換
基を有していてもよい)で表される基、とりわけ、メチ
レンが好ましい。上記式(I)中、R2で示される「置換
されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化また
はオキシド化されていてもよいアミノ基」の「アミノ
基」としては、1〜2個の置換基を有していてもよいア
ミノ基、3個の置換基を有し、窒素原子が4級アンモニ
ウム化されているアミノ基などが挙げられる。窒素原子
上の置換基が2個以上である場合、それらの置換基は同
一であっても異なっていてもよく、窒素原子上の置換基
が3個である場合、−N+R3、−N+R2R'および−
N+RR'R''(R、R'およびR''はそれぞれ異なっ
て、水素または置換基を示す)のいずれのタイプのアミ
ノ基であってもよい。また、窒素原子が4級アンモニウ
ム化されているアミノ基のカウンター・アニオンとして
は、ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl-、Br-、I-
ど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン
酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレ
イン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、プ
ロピオン酸、ステアリン酸、ソルビン酸、オレイン酸、
安息香酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、デヒドロ
酢酸、エリソルビン酸、タウロコール酸、ノナン酸、ヒ
ドロキシナフトエ酸、デオキシコール酸、コール酸、カ
プリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル硫酸、タ
ウリン、サリチル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リ
ノール酸、メタスルホ安息香酸、ジオクチルスルホコハ
ク酸、トリデシルスルホコハク酸、ジブチルスルホコハ
ク酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、ケイヒ酸、ペ
ンチル硫酸、ヘプチル硫酸、オクチル硫酸、ノニル硫
酸、5−スルホイソフタル酸、ヘキサデシル硫酸、テト
ラデシル硫酸、デシル硫酸、ドデシル硫酸、ラウリン
酸、エチル硫酸、ラウリルリン酸、3−スルホ安息香酸
などの有機酸(好ましくはサリチル酸、デオキシコール
酸、ミリスチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラ
デシル硫酸、ラウリン酸など)などの有機酸から誘導さ
れる陰イオン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸
性アミノ酸から誘導される陰イオンなどが挙げられる
が、なかでも、Cl-、Br-、I-などが好ましい。ま
た、有機酸から誘導される陰イオンであってもよい。
【0020】該アミノ基の置換基としては、 (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シアノオクチルなどのC
3-8シクロアルキルなどが挙げられる); (2−1)該シクロアルキルは、硫黄原子、酸素原子お
よび窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有し、オ
キシラン、チオラン、アジリジン、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、テトラヒド
ロピラン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオ
ピラン 1−オキシド、ピペリジンなど(好ましくは、
6員環のテトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラ
ン、ピペリジンなど)を形成していてもよく、アミノ基
との結合位置は3位または4位(好ましくは、4位)が
好ましい; (2−2)また、該シクロアルキルは、ベンゼン環と縮
合し、インダン(例、インダン−1−イル、インダン−
2−イルなど)、テトラヒドロナフタレン(例、テトラ
ヒドロナフタレン−5−イル、テトラヒドロナフタレン
−6−イルなど)など(好ましくは、インダンなど)を
形成していてもよく; (2−3)さらに、該シクロアルキルは、炭素数1〜2
の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、ビシクロ[2.2.
1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシ
クロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]
ノニルなど(好ましくは、炭素数1〜2の直鎖状の原子
鎖を介した架橋を有するシクロヘキシルなど、さらに好
ましくは、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど)の架
橋環式炭化水素残基を形成していてもよい;
【0021】(3)置換されていてもよいアルケニル
(例えば、アリル(allyl)、クロチル、2−ペンテニ
ル、3−ヘキセニルなど炭素数2〜10のアルケニル、
好ましくは低級(C2-6)アルケニルなどが挙げられ
る); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例
えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1
〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニルなど)、炭素数1〜4のアルコキシカル
ボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニルなど)、炭素数7〜
10のアラルキルオキシカルボニル(例、ベンジルオキ
シカルボニルなど)などが挙げられる); (7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなど); (8)置換されていてもよい複素環基(例えば、フラ
ン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソ
キサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素原子、硫
黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原
子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環から水素
原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロフラン、
テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサチオラ
ン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾ
リン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラ
ジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、チアジ
アジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、テトラ
ヒドロピランなどの窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1〜4個を含有する
5〜6員の非芳香族複素環から水素原子1個を除いて形
成される基など;好ましくは、5〜6員の非芳香族複素
環から水素原子1個を除いて形成される基など;さらに
好ましくは、テトラヒドロフラン、ピペリジン、テトラ
ヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの1個のヘ
テロ原子を含有する5〜6員の非芳香族複素環から水素
原子1個を除いて形成される基など)などの置換基が挙
げられる。また、該アミノ基の置換基同士が結合して、
ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン
などの5〜7員の環状アミノを形成していてもよい。
【0022】上記した(1)置換されていてもよいアル
キル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、
(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換さ
れていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されてい
てもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシ
ル、(7)置換されていてもよいアリール、および
(8)置換されていてもよい複素環基が有していてもよ
い置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭
素、ヨウ素など)、ハロゲン化されていてもよい低級
(C1-4)アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ
など)、C1-4アルキレンジオキシ(例、−O−CH2
O−、−O−CH2−CH2−O−など)、ホルミル、C
2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルな
ど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニルなど)、フェニル−低級
(C1-4)アルキル、C3-7シクロアルキル、シアノ、ニ
トロ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル
基、低級(C1-4)アルコキシ−カルボニル、低級(C
7-10)アラルキルオキシ−カルボニル(好ましくは、ハ
ロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C1-4)ア
ルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C1-4)ア
ルコキシ、フェニル−低級(C1-4)アルキル、C3-7
クロアルキル、シアノ、水酸基など)などが挙げられ、
置換基の数としては、1〜3個が好ましい。
【0023】上記式(I)中、R2で示される「置換され
ていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオ
キシド化されていてもよいアミノ基」は、好ましくは (1)ハロゲン、シアノ、水酸基またはC3-7シクロア
ルキルを1〜3個有していてもよい直鎖または分枝状の
低級(C1-6)アルキル; (2)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C
1-4)アルキルまたはフェニル−低級(C1-4)アルキル
を1〜3個有していてもよく、硫黄原子、酸素原子およ
び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個含有していて
もよく、ベンゼン環と縮合していてもよく、炭素数1〜
2の直鎖状の原子鎖を介して架橋していてもよいC5-8
シクロアルキル(例、それぞれ置換されていてもよいシ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シク
ロオクチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチア
ピラニル、ピペリジニル、インダニル、テトラヒドロナ
フタレニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルなど); (3)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C
1-4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級
(C1-4)アルコキシを1〜3個有していてもよいフェ
ニル−低級(C1-4)アルキル; (4)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C
1-4)アルキルまたはハロゲン化されていてもよい低級
(C1-4)アルコキシを1〜3個有していてもよいフェ
ニル;および (5)ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級(C
1-4)アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級(C
1-4)アルコキシ、ハロゲン化されていてもよい低級
(C1-4)アルコキシ−低級(C1-4)アルコキシ、フェ
ニル−低級(C1-4)アルキル、シアノまたは水酸基を
1〜3個有していてもよい5〜6員の芳香族複素環基
(例、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジンなどか
ら水素原子1個を除いて形成される基)から選ばれる置
換基を1〜3個有していてもよいアミノ基である。
【0024】上記式(I)中、「置換されていてもよ
く、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有し
ていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオ
キシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素
複素環」としては、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソ
キサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの1個の窒素原
子の他に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれ
た1〜2種のヘテロ原子1〜3個を含有していてもよい
5〜6員の芳香族複素環、ピロリジン、ピロリン、イミ
ダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリ
ン、ピペリジン、ピペラジン、オキサジン、オキサジア
ジン、チアジン、チアジアジン、モルホリン、チオモル
ホリン、アザシクロヘプタン、アザシクロオクタン(ア
ゾカン)などの1個の窒素原子の他に窒素原子、硫黄原
子および酸素原子から選ばれた1〜2種のヘテロ原子1
〜3個を含有していてもよい5〜8員の非芳香族複素環
などが挙げられ、これらの含窒素複素環は、炭素数1〜
2の直鎖状の原子鎖を介して架橋し、アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン、アザビシクロ[2.2.2]
オクタン(キヌクリジン)など(好ましくは、炭素数1
〜2の直鎖状の原子鎖を介した架橋を有するピペリジン
など)の架橋環式含窒素複素環を形成していてもよい。
上記した含窒素複素環の具体例のなかでも、ピリジン、
イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、
モルホリン、チオモルホリン、アザビシクロ[2.2.
2]オクタン(好ましくは、6員環)が好ましい。該
「含窒素複素環」の窒素原子は、4級アンモニウム化さ
れていてもよく、あるいは酸化されていてもよい。該
「含窒素複素環」の窒素原子が4級アンモニウム化され
ている場合、「窒素原子が4級アンモニウム化されてい
る含窒素複素環基」のカウンター・アニオンとしては、
ハロゲン原子の陰イオン(例、Cl-、Br-、I-
ど)などの他に、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン
酸などの無機酸から誘導される陰イオン、ギ酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレ
イン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、プ
ロピオン酸、ステアリン酸、ソルビン酸、オレイン酸、
安息香酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、デヒドロ
酢酸、エリソルビン酸、タウロコール酸、ノナン酸、ヒ
ドロキシナフトエ酸、デオキシコール酸、コール酸、カ
プリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル硫酸、タ
ウリン、サリチル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リ
ノール酸、メタスルホ安息香酸、ジオクチルスルホコハ
ク酸、トリデシルスルホコハク酸、ジブチルスルホコハ
ク酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、ケイヒ酸、ペ
ンチル硫酸、ヘプチル硫酸、オクチル硫酸、ノニル硫
酸、5−スルホイソフタル酸、ヘキサデシル硫酸、テト
ラデシル硫酸、デシル硫酸、ドデシル硫酸、テトラデシ
ル硫酸、ラウリン酸、エチル硫酸、ラウリルリン酸、3
−スルホ安息香酸などの有機酸(好ましくはサリチル
酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ドデシル硫酸、
デシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸など)など
の有機酸から誘導される陰イオン、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸などの酸性アミノ酸から誘導される陰イオン
などが挙げられるが、なかでも、Cl-、Br-、I-
どが好ましい。また、有機酸から誘導される陰イオンで
あってもよい。該「含窒素複素環基」は、炭素原子また
は窒素原子のいずれを介してZ2で示される二価の基に
結合していてもよく、2−ピリジル、3−ピリジル、2
−ピペリジニルなどのように環構成炭素原子上で結合し
ていてもよいが、
【化22】 などのように環構成窒素原子上で結合するのが好まし
い。
【0025】該「含窒素複素環」が有していてもよい置
換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、置換されていてもよい低級(C1-4)アル
キル、置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキ
シ、置換されていてもよいフェニル、置換されていても
よいモノまたはジフェニル−低級(C1-4)アルキル、
置換されていてもよいC3-7シクロアルキル、シアノ、
ニトロ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル
基、低級(C1-4)アルコキシ−カルボニル、ホルミ
ル、低級(C2-4)アルカノイル、低級(C1-4)アルキ
ルスルホニル、置換されていてもよい複素環基(例え
ば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピ
ラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾー
ル、イソキサゾール、テトラゾール、ピリジン、ピラジ
ン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾールなどの窒素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種の
ヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の芳香族複素環
から水素原子1個を除いて形成される基、テトラヒドロ
フラン、テトラヒドロチオフェン、ジチオラン、オキサ
チオラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イ
ミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、
ピペラジン、オキサジン、オキサジアジン、チアジン、
チアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、
テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピランなどの窒
素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1〜2種
のヘテロ原子1〜4個を含有する5〜6員の非芳香族複
素環から水素原子1個を除いて形成される基などが挙げ
られ、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。 該「含窒素複素環」が有していてもよい置換基としての
「置換されていてもよい低級(C1-4)アルキル」、
「置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキシ」、
「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていて
もよいモノまたはジフェニル−低級(C1-4)アルキ
ル」、「置換されていてもよいC3-7シクロアルキル」
および「置換されていてもよい複素環基」がそれぞれ有
していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン
(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ハロゲン化
されていてもよい低級(C1-4)アルキル、低級(C
3-10)シクロアルキル、低級(C3-10)シクロアルケニ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ
(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、ト
リフルオロエトキシなど)、ホルミル、C2-4アルカノ
イル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1-4アル
キルスルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホ
ニルなど)、C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレン
ジオキシ、エチレンジオキシなど)、シアノ、ニトロ、
水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、低級
(C1-4)アルコキシ−カルボニルなどが挙げられ、置
換基の数としては、1〜3個が好ましい。
【0026】上記式(I)中、「置換されていてもよ
く、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有し
ていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオ
キシド化されていてもよい含窒素複素環基」の「含窒素
複素環」が有していてもよい置換基としては、(1)ハ
ロゲン、(2)シアノ、(3)水酸基、(4)カルボキ
シル基、(5)低級(C1-4)アルコキシ−カルボニ
ル、(6)ハロゲン、水酸基または低級(C1-4)アル
コキシで置換されていてもよい低級(C1-4)アルキ
ル、(7)ハロゲン、水酸基または低級(C1-4)アル
コキシで置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキ
シ、(8)ハロゲン、低級(C1-4)アルキル、水酸
基、低級(C1-4)アルコキシまたはC1-3アルキレンジ
オキシで置換されていてもよいフェニル、(9)ハロゲ
ン、低級(C1-4)アルキル、水酸基、低級(C1-4)ア
ルコキシまたはC1-3アルキレンジオキシで置換されて
いてもよいモノまたはジフェニル−低級(C1-4)アル
キル、(10)フラン、チオフェン、ピロール、ピリジ
ンなどの5〜6員の芳香族複素環から水素原子1個を除
いて形成される基などが好ましい。
【0027】上記式(I)中、R2で示される「硫黄原子
を介して結合する基」としては、式−S(O)m−RS(式
中、mは0〜2の整数を示し、RSは置換基を示す)で
表される基が挙げられる。上記式中、RSで示される置
換基としては、例えば (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (4)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などが好ましく、上記
した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換
されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されてい
てもよいアラルキル、および(4)置換されていてもよ
いアリールが有していてもよい置換基としては、ハロゲ
ン(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、
シアノ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル
基、ハロゲン化されていてもよいC 1-4アルキル(例、
トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン
化されていてもよいC1-4アルコキシ(例、メトキシ、
エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキ
シなど)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチ
ル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニル
(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)など
が挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好まし
い。
【0028】上記式(I)中、R2で示される「式
【化23】 (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子は
ホスホニウム塩を形成していてもよく、R5'およびR6'
はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換され
ていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ
基を示し、R5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐
原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される
基」において、R5'およびR6'で示される置換されてい
てもよい炭化水素基における「炭化水素基」としては、 (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなどの炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)置換されていてもよいアルキニル(例えば、エチ
ニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニ
ル、2−ペンチニル、3−ヘキシニルなどの炭素数2〜
10のアルキニル、好ましくは低級(C2-6)アルキニ
ルなどが挙げられる); (6)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などが挙げられ、上記
した(1)置換されていてもよいアルキル、(2)置換
されていてもよいシクロアルキル、(3)置換されてい
てもよいアルケニル、(4)置換されていてもよいシク
ロアルケニル、(5)置換されていてもよいアルキニ
ル、(6)置換されていてもよいアラルキル、および
(7)置換されていてもよいアリールが有していてもよ
い置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭
素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール
基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチ
ル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメ
トキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C
2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルな
ど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の
数としては、1〜3個が好ましい。
【0029】R5'およびR6'で示される「置換されてい
てもよい水酸基」としては、例えば、(1)置換されて
いてもよいアルキル(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シルなどのC1-10アルキル、好ましくは低級(C1-6
アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)置換されていてもよいアラルキル(例えば、フェ
ニル−C1-4アルキル(例、ベンジル、フェネチルな
ど)などが挙げられる); (6)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例
えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1
〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニルなど)などが挙げられる); (7)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などを有していてもよ
い水酸基などが挙げられる。
【0030】上記した(1)置換されていてもよいアル
キル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、
(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換さ
れていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されてい
てもよいアラルキル、(6)置換されていてもよいアシ
ル、および(7)置換されていてもよいアリールが有し
ていてもよい置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,
塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、
チオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチ
ル、メチル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよ
いC1-4アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフ
ルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミ
ル、C2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニル
など)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホ
ニル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基
の数としては、1〜3個が好ましい。また、上記式中、
5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐原子ととも
に環状基(好ましくは、5〜7員環)を形成していても
よい。かかる環状基は、置換基を有していてもよく、当
該置換基としては、ハロゲン(例、フッ素,塩素、臭
素、ヨウ素など)、ニトロ、シアノ、水酸基、チオール
基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン化されていて
もよいC1-4アルキル(例、トリフルオロメチル、メチ
ル、エチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメ
トキシ、トリフルオロエトキシなど)、ホルミル、C
2-4アルカノイル(例、アセチル、プロピオニルな
ど)、C1-4アルキルスルホニル(例、メタンスルホニ
ル、エタンスルホニルなど)などが挙げられ、置換基の
数としては、1〜3個が好ましい。上記式(I)中、燐
原子がホスホニウム塩を形成する場合のカウンター・ア
ニオンとしては、ハロゲン原子の陰イオン(例、C
-、Br-、I-など)などの他に、塩酸、臭化水素
酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸から誘導される陰
イオン、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シ
ュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リ
ンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-ト
ルエンスルホン酸、プロピオン酸、ステアリン酸、ソル
ビン酸、オレイン酸、安息香酸、乳酸、グリコール酸、
グルコン酸、デヒドロ酢酸、エリソルビン酸、タウロコ
ール酸、ノナン酸、ヒドロキシナフトエ酸、デオキシコ
ール酸、コール酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル
酸、ラウリル硫酸、タウリン、サリチル酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、リノール酸、メタスルホ安息香酸、
ジオクチルスルホコハク酸、トリデシルスルホコハク
酸、ジブチルスルホコハク酸、ジパルミトイルホスファ
チジン酸、ケイヒ酸、ペンチル硫酸、ヘプチル硫酸、オ
クチル硫酸、ノニル硫酸、5−スルホイソフタル酸、ヘ
キサデシル硫酸、テトラデシル硫酸、デシル硫酸、ドデ
シル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸、エチル硫
酸、ラウリルリン酸、3−スルホ安息香酸などの有機酸
(好ましくはサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチ
ン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸、
ラウリン酸など)などの有機酸から誘導される陰イオ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸
から誘導される陰イオンなどが挙げられるが、なかで
も、Cl-、Br-、I-などが好ましい。また、有機酸
から誘導される陰イオンであってもよい。
【0031】R5'およびR6'で示される置換されていて
もよいアミノ基としては、 (1)置換されていてもよいアルキル(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシルなどのC1-10アルキル、好まし
くは低級(C1-6)アルキルなどが挙げられる); (2)置換されていてもよいシクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチルなどのC3-7シクロアルキ
ルなどが挙げられる); (3)置換されていてもよいアルケニル(例えば、アリ
ル(allyl)、クロチル、2−ペンテニル、3−ヘキセニ
ルなど炭素数2〜10のアルケニル、好ましくは低級
(C2-6)アルケニルなどが挙げられる); (4)置換されていてもよいシクロアルケニル(例え
ば、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、2
−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニルメチ
ルなど炭素数3〜7のシクロアルケニルなどが挙げられ
る); (5)ホルミルまたは置換されていてもよいアシル(例
えば、炭素数2〜4のアルカノイル(例、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなど)、炭素数1
〜4のアルキルスルホニル(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニルなど)などが挙げられる); (6)置換されていてもよいアリール(例えば、フェニ
ル、ナフチルなどが挙げられる)などを1〜2個有して
いてもよいアミノ基などが挙げられる。
【0032】上記した(1)置換されていてもよいアル
キル、(2)置換されていてもよいシクロアルキル、
(3)置換されていてもよいアルケニル、(4)置換さ
れていてもよいシクロアルケニル、(5)置換されてい
てもよいアシル、および(6)置換されていてもよいア
リールが有していてもよい置換基としては、ハロゲン
(例、フッ素,塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、シ
アノ、水酸基、チオール基、アミノ基、カルボキシル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル(例、
トリフルオロメチル、メチル、エチルなど)、ハロゲン
化されていてもよいC 1-4アルコキシ(例、メトキシ、
エトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキ
シなど)、ホルミル、C2-4アルカノイル(例、アセチ
ル、プロピオニルなど)、C1-4アルキルスルホニル
(例、メタンスルホニル、エタンスルホニルなど)など
が挙げられ、置換基の数としては、1〜3個が好まし
い。R2で示される「置換されていてもよいアミジノ
基」および「置換されていてもよいグアニジノ基」にお
ける置換基としては、上記したR2で示される「置換さ
れていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化または
オキシド化されていてもよいアミノ基」における置換基
と同様なものが挙げられるR2としては、(1)置換さ
れていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化または
オキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換され
ていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原
子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム
化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、
(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置
換されていてもよいグアニジノ基であることが好まし
く、R2としては、置換されていてもよく、窒素原子が
4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基などがさ
らに好ましい。また、R2は置換されていてもよいアミ
ジノ基または置換されていてもよいグアニジノ基であっ
てもよい。
【0033】R2としては、式−NRR”または−N+
R'R”で表される基(式中、R,R’およびR”はそ
れぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基または置
換されていてもよい脂環式複素環基を示す)がさらに好
ましい。上記式中、R,R’およびR”で示される「置
換されていてもよい脂肪族炭化水素基(非芳香族炭化水
素基)」および「置換されていてもよい脂環式複素環基
(非芳香族複素環基)」としては、置換基R2で示され
る「置換されていてもよいアミノ基」が有していてもよ
い置換基として例示された「置換されていてもよい脂肪
族炭化水素基」および「置換されていてもよい脂環式複
素環基」と同様なものが挙げられる。なかでも、Rおよ
びR’としては、置換されていてもよい鎖状炭化水素基
が好ましく、置換されていてもよいC1-6アルキル基が
さらに好ましく、置換されていてもよいメチル基がとり
わけ好ましい。R”としては、置換されていてもよい脂
環式炭化水素基(好ましくは、置換されていてもよいC
3-8シクロアルキル基;さらに好ましくは置換されてい
てもよいシクロヘキシル)または置換されていてもよい
脂環式複素環基(好ましくは、置換されていてもよい飽
和の脂環式複素環基(好ましくは6員環基);さらに好
ましくは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニ
ル、置換されていてもよいテトラヒドロチオピラニルま
たは置換されていてもよいピペリジル;とりわけ好まし
くは、置換されていてもよいテトラヒドロピラニル)が
好ましい。式(I)で表される化合物としては、以下に示
す化合物が好ましい。塩化 N,N−ジメチル−N−
(4−(((2−(4−メチルフェニル)−6,7−ジ
ヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル)カル
ボニル)アミノ)ベンジル)−N−(4−テトラヒドロ
ピラニル)アンモニウム;ヨウ化 N-メチル-N-[4-[[[2-
(4-メチルフェニル)-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾシクロヘ
プテン-8-イル]カルボニル]アミノ]ベンジル]ピペリジ
ニウム;ヨウ化 N-メチル-N-[4-[[[7-(4-メチルフェニ
ル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾオキセピン-4-イル]カルボ
ニル]アミノ]ベンジル]ピペリジニウム;N-[4-[N-メチ
ル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミノメチル]フェ
ニル]-7-(4-メチルフェニル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾオ
キセピン-4-カルボキサミド;N-[4-[N-メチル-N-(テト
ラヒドロピラン-4-イル)アミノメチル]フェニル]-7-(4-
モルホリノフェニル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾオキセピ
ン-4-カルボキサミド;7-(4-エトキシフェニル)-N-[4-
[N-メチル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミノメチ
ル]フェニル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾオキセピン-4-カ
ルボキサミド;ヨウ化 N,N-ジメチル-N-[4-[[[2-(4-メ
チルフェニル)-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテン
-8-イル]カルボニル]アミノ]ベンジル]-N-(テトラヒド
ロピラン-4-イル)アンモニウム;ヨウ化 N-メチル-N-[4
-[[[7-(4-メチルフェニル)-3,4-ジヒドロナフタレン-2-
イル]カルボニル]アミノ]ベンジル]ピペリジニウム;塩
化 N,N−ジメチル−N−(((7−(4−メチルフ
ェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−
4−イル)カルボニル)アミノ)ベンジル)−N−(4
−オキソシクロヘキシル)アンモニウム;塩化 N−
(4−(((7−(4−エトキシフェニル)−2,3−
ジヒドロ−1−ベンゾオキセピン−4−イル)カルボニ
ル)アミノ)ベンジル)−N,N−ジメチル−N−(4
−テトラヒドロピラニル)アンモニウム;N-[4-[N-メチ
ル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミノメチル]フェ
ニル]-7-(4-プロポキシフェニル)-1,1-ジオキソ-2,3-ジ
ヒドロ-1-ベンゾチエピン-4-カルボキサミド;7-(4-ブ
トキシフェニル)-N-[4-[N-メチル-N-(テトラヒドロピラ
ン-4-イル)アミノメチル]フェニル]-1,1-ジオキソ-2,3-
ジヒドロ-1-ベンゾチエピン-4-カルボキサミド;7-[4-
[N-メチル-N-(2-プロポキシエチル)アミノ]フェニル]-N
-[4-[[N-メチル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミ
ノ]メチル]フェニル]-1,1-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1-ベ
ンゾチエピン-4-カルボキサミド;7-[4-(2-エトキシエ
トキシ)フェニル]-N-[4-[[N-メチル-N-(テトラヒドロピ
ラン-4-イル)アミノ]メチル]フェニル]-1,1-ジオキソ-
2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチエピン-4-カルボキサミド;N-
[4-[[N-メチル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミノ]
メチル]フェニル]-7-[4-(2-プロポキシエトキシ)フェニ
ル]-1,1-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチエピン-4-
カルボキサミド;7-[4-(2-ブトキシエトキシ)フェニル]
-N-[4-[[N-メチル-N-(テトラヒドロピラン-4-イル)アミ
ノ]メチル]フェニル]-1,1-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1-ベ
ンゾチエピン-4-カルボキサミド;7-[4-(2-エトキシエ
トキシ)-3,5-ジメチルフェニル]-N-[4-[[N-メチル-N-
(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ]メチル]フェ
ニル]-1,1-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチエピン-4
-カルボキサミド;7−(4−エトキシエトキシフェニ
ル)−1−エチル−N−[4−[[N−メチル−N−
(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フ
ェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾアゼピン−4
−カルボン酸アミド;1−エチル−7−(4−プロポキ
シエトキシフェニル)−N−[4−[[N−メチル−N
−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]
フェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾアゼピン−
4−カルボン酸アミド;7−(4−ブトキシエトキシフ
ェニル)−1−エチル−N−[4−[[N−メチル−N
−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]
フェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾアゼピン−
4−カルボン酸アミド;7−(4−エトキシエトキシフ
ェニル)−1−ホルミル−N−[4−[[N−メチル−
N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチ
ル]フェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾアゼピ
ン−4−カルボン酸アミド;1−ホルミル−7−(4−
プロポキシエトキシフェニル)−N−[4−[[N−メ
チル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]
メチル]フェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾア
ゼピン−4−カルボン酸アミド;7−(4−ブトキシエ
トキシフェニル)−1−ホルミル−N−[4−[[N−
メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミ
ノ]メチル]フェニル]−2,3−ジヒドロ−1−ベン
ゾアゼピン−4−カルボン酸アミド;7−[4−(2−
ブトキシエトキシ)フェニル]−N−[4−[[N−メ
チル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]
メチル]フェニル]−1−プロピル−2,3−ジヒドロ
−1−ベンゾアゼピン−4−カルボン酸アミド;N−
[4−[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−
イル)アミノメチル]フェニル]−7−[2−(4−プ
ロポキシフェニル)エトキシ]−1,1−ジオキソ−
2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチエピン−4−カルボキ
サミド;N−[4−[N−メチル−N−(テトラヒドロ
ピラン−4−イル)アミノメチル]フェニル]−7−
[(3−プロポキシベンジル)オキシ]−1,1−ジオ
キソ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチエピン−4−カ
ルボキサミド;N−[4−[N−メチル−N−(テトラ
ヒドロピラン−4−イル)アミノメチル]フェニル]−
7−[(2−プロポキシベンジル)オキシ]−1,1−
ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチエピン−4
−カルボキサミド;N−[4−[N−メチル−N−(テ
トラヒドロピラン−4−イル)アミノメチル]フェニ
ル]−7−[(4−クロロベンジル)オキシ]−1,1
−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチエピン−
4−カルボキサミド;N−[4−[N−メチル−N−
(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノメチル]フェ
ニル]−7−[(4−エトキシベンジル)オキシ]−
1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチエ
ピン−4−カルボキサミド;N−[4−[N−メチル−
N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノメチル]
フェニル]−7−[[4−(プロポキシメチル)ベンジ
ル]オキシ]−1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−
1−ベンゾチエピン−4−カルボキサミド;N−[1−
(テトラヒドロピラン−4−イル)ピペリジン−4−イ
ル]−7−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ
−1−ベンゾオキセピン−4−カルボキサミド;N−
[4−[(2−イミダゾリン−2−イル)メチル]フェ
ニル]−7−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒド
ロ−1−ベンゾオキセピン−4−カルボキサミド;など
本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を有する化合
物」の塩としては、薬理学的に許容される塩が好まし
く、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸と
の塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩
などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例として
は、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金
属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土
類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩な
どが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、
例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げ
られる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩
酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げ
られる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒
石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メ
タンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスル
ホン酸、プロピオン酸、ステアリン酸、ソルビン酸、オ
レイン酸、安息香酸、乳酸、グリコール酸、グルコン
酸、デヒドロ酢酸、エリソルビン酸、タウロコール酸、
ノナン酸、ヒドロキシナフトエ酸、デオキシコール酸、
コール酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウ
リル硫酸、タウリン、サリチル酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、リノール酸、メタスルホ安息香酸、ジオクチ
ルスルホコハク酸、トリデシルスルホコハク酸、ジブチ
ルスルホコハク酸、ジパルミトイルホスファチジン酸、
ケイヒ酸、ペンチル硫酸、ヘプチル硫酸、オクチル硫
酸、ノニル硫酸、5−スルホイソフタル酸、ヘキサデシ
ル硫酸、テトラデシル硫酸、デシル硫酸、ドデシル硫
酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸エチル硫酸、ラウリ
ルリン酸、3−スルホ安息香酸など(好ましくはサリチ
ル酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ドデシル硫
酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸など)
との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例
としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなど
との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例とし
ては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩
が挙げられる。なかでも、水に難溶性のCCR5拮抗作
用を有する化合物とサリチル酸、デオキシコール酸、ミ
リスチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル
硫酸、ラウリン酸との塩が好ましく用いられ、とりわ
け、N,N−ジメチル−N−(4−(((2−(4−メ
チルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシク
ロヘプテン−8−イル)カルボニル)アミノ)ベンジ
ル)−N−(4−テトラヒドロピラニル)アンモニウム
とサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ドデ
シル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸
から誘導される陰イオンとの塩が好ましい。かかる塩
は、例えば、塩化 N,N−ジメチル−N−(4−
(((2−(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ
−5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル)カルボニ
ル)アミノ)ベンジル)−N−(4−テトラヒドロピラ
ニル)アンモニウムとサリチル酸、デオキシコール酸、
ミリスチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシ
ル硫酸、ラウリン酸などの有機酸またはその塩とを用い
て、自体公知の塩交換により、製造することができる。
本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を有する化合
物」は、水和物であってもよく、非水和物であってもよ
い。また、本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を有
する化合物」が、コンフィグレーショナル・アイソマー
(配置異性体)、ジアステレオーマー、コンフォーマー
などとして存在する場合には、所望により、自体公知の
分離・精製手段でそれぞれを単離することができる。ま
た、本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を有する化
合物」がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段
により、(S)体、(R)体に分離することができ、各
々の光学活性体ならびにラセミ体のいずれについても、
本発明に包含される。本発明で用いられる「CCR5拮
抗作用を有する化合物」またはその塩[以下、CCR5
拮抗薬と称することがある。]のプロドラッグは、生体
内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により
CCR5拮抗薬に変換する化合物、すなわち酵素的に酸
化、還元、加水分解等を起こしてCCR5拮抗薬に変化
する化合物、胃酸等により加水分解などを起こしてCC
R5拮抗薬に変化する化合物をいう。CCR5拮抗薬の
プロドラッグとしては、CCR5拮抗薬のアミノ基がア
シル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、CC
R5拮抗薬のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル
化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカ
ルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチ
ル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化
された化合物など);CCR5拮抗薬の水酸基がアシル
化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物
(例、CCR5拮抗薬の水酸基がアセチル化、パルミト
イル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル
化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカ
ルボニル化された化合物など);CCR5拮抗薬のカル
ボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、
CCR5拮抗薬のカルボキシル基がエチルエステル化、
フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジ
メチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチ
ルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステ
ル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル
化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル
化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられ
る。これらの化合物は自体公知の方法によってCCR5
拮抗薬から製造することができる。また、CCR5拮抗
薬のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の
開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載され
ているような、生理的条件でCCR5拮抗薬に変化する
ものであってもよい。また、CCR5拮抗薬は同位元素
(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)などで標識されていて
もよい。
【0034】本願明細書において、「水に難溶性」と
は、20±5℃で5分間振り混ぜるとき、30分以内に
1gの溶質を溶かすのに必要な生理食塩水の量が100
ml以上、好ましくは1000ml以上、さらに好まし
くは10000ml以上であることを意味する。本発明
において、水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合
物またはその塩を、溶解または分散させるために用
いられる担体中の構成成分としては、水に難溶性のCC
R5拮抗作用を有する化合物またはその塩を、分散ない
し溶解させる効果があるものであれば、何れのものを用
いてもよいが、なかでも、アルコール類、両親媒性物
質、脂質などが好ましく用いられる。ここで、分散と
は、溶解せずに均一な相を形成している状態であること
を意味するが、なかでも、均一に分散することが好まし
く、とりわけ、均一に微細な形態で分散することが好ま
しく、特に、分子レベルにおいても均一に分散すること
が好ましい。これらは、適宜、組み合わせて用いてもよ
く、その具体例としては、少なくとも1種類以上の高HLB
の両親媒性物質と少なくとも1種類以上の低HLBの両親媒
性物質との組み合わせ、少なくとも1種類以上のアルコ
ールと少なくとも1種類以上の脂質との組み合わせ、少
なくとも1種以上の両親媒性物質と少なくとも1種以上
の脂質との組み合わせ、少なくとも1種以上の両親媒性
物質と少なくとも1種以上のアルコール類との組み合わ
せ、少なくとも1種以上の両親媒性物質、少なくとも1
種以上のアルコール類および少なくとも1種以上の脂質
の組み合わせ、少なくとも1種類以上の高HLBの両親媒性
物質、少なくとも1種類以上の低HLBの両親媒性物質およ
び脂質の組み合わせ、少なくとも1種類以上の高HLBの両
親媒性物質、少なくとも1種類以上の低HLBの両親媒性物
質およびアルコール類の組み合わせなどが挙げられ、両
親媒性物質、アルコール類および脂質は、それぞれ2種
以上を担体の構成成分として用いてもよい。
【0035】本発明で用いられるアルコール類として
は、例えばプロピレングリコール、エタノール、グリセ
リン、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール20
0、300、400、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポ
リオキシエチレンステアレート(polyoxyethylene stea
rate)、ラウリルアルコール、パルミトイルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル(TRANSCUTOL, Gatefosse社)など(好
ましくは、プロピレングリコール、ラウリルアルコー
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど)が
挙げられる。
【0036】本発明で用いられる両親媒性物質として
は、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソル
ビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸
ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタ
ン脂肪酸エステル類;Gelucire35/10、44/14、46/07、5
0/13、53/10、 LABRASOL、LABRAFAC CH10(Gattefosse
社)などの飽和ポリグリコール化グリセリド類(Satura
ted polyglycolized glycerides)(好ましくは、Geluc
ire 44/14、 LABRASOL など);テトラグリセリンモノ
オレエート(MO-310、阪本薬品)、テトラグリセリンモ
ノラウレート(ML-310、阪本薬品)、テトラグリセリン
モノカプリレート(MCA-310、阪本薬品)、ヘキサグリ
セリンモノオレエート(MO-500、阪本薬品)、ヘキサグ
リセリンモノラウレート(ML-500、阪本薬品)、ヘキサ
グリセリンモノカプリレート(MCA-500、阪本薬品)、
デカグリセリンモノオレエート(MO-750、阪本薬品)、
デカグリセリンモノラウレート(ML-750、阪本薬品)、
デカグリセリンモノカプリレート(MCA-750、阪本薬
品)、テトラグリセリンモノステアレート(MS-310、阪
本薬品)、ヘキサグリセリンモノステアレート(MS-50
0、阪本薬品)、ヘキサグリセリンセスキステアレート
(SS-500、阪本薬品)、デカグリセリンモノステアレー
ト(MS-750、阪本薬品)、デカグリセリントリステアレ
ート(TS-750、阪本薬品)、デカグリセリンセスキオレ
エート(SO-750、阪本薬品)などのポリグリセリン脂肪
酸エステル類;PoloxameR68などのポリオキシエチレン
ポリプロピレングリコール(polyoxyethylenepolypropy
lene glycol)類;Tween 20、40、60、80などのポリオ
キシエチレン(20)ソルビタンのモノ脂肪酸エステル(mo
no fatty acid ester of polyoxyethylene (20) sorbit
an);D-α-トコフェロール ポリエチレングリコール 1
000 サクシネート〔D-α-tocopheryl polyethylene gly
col 1000 succinate (Vitamin E TPGS)〕、LABRAFIL WL
2609 BS、LABRAFIL M 1944 CS、LABRAFIL M 2125 CS、
LABRAFIL ISOSTEARIQUE、LAUROGLYCOL FCC、PLUROL OLE
IQUE CC 497(Gattefosse社)などの不飽和ポリグリコ
ール化グリセリド(好ましくは、LABRAFIL WL 2609 BS
など);ラウリル酸プロピレングリコール(LAUROGLYCO
L FCC)(Gatefosse社);PLUROL OLEIQUE CC 497(Gat
efosse社)、テトラグリセリンペンタオレエート(PO-3
10)、ヘキサグリセリンペンタオレエート(PO-500)、
ヘキサグリセリンデカオレエート(DAO-750)、テトラ
グリセリントリステアレート(TS-310、阪本薬品)、テ
トラグリセリンペンタステアレート(PS-310、阪本薬
品)、ヘキサグリセリントリステアレート(TS-500、阪
本薬品)、ヘキサグリセリンペンタステアレート(PS-5
00、阪本薬品)、デカグリセリンデカステアレート(DA
S-750、阪本薬品)、デカグリセリンヘプタベヘネート
(HB-750、阪本薬品)などのポリグリセリン脂肪酸エス
テル、CremophorELなどが挙げられる。
【0037】高HLBの両親媒性物質としては、Gelucire
35/10、44/14、46/07、50/13、53/10、 LABRASOL、LABR
AFAC CH10(Gattefosse社)などの飽和ポリグリコール
化グリセリド類(Saturated polyglycolized glyceraid
es);テトラグリセリンモノオレエート(MO-310、阪本
薬品)、テトラグリセリンモノラウレート(ML-310、阪
本薬品)、テトラグリセリンモノカプリレート(MCA-31
0、阪本薬品)、ヘキサグリセリンモノオレエート(MO-
500、阪本薬品)、ヘキサグリセリンモノラウレート(M
L-500、阪本薬品)、ヘキサグリセリンモノカプリレー
ト(MCA-500、阪本薬品)、デカグリセリンモノオレエ
ート(MO-750、阪本薬品)、デカグリセリンモノラウレ
ート(ML-750、阪本薬品)、デカグリセリンモノカプリ
レート(MCA-750、阪本薬品)、テトラグリセリンモノ
ステアレート(MS-310、阪本薬品)、ヘキサグリセリン
モノステアレート(MS-500、阪本薬品)、ヘキサグリセ
リンセスキステアレート(SS-500、阪本薬品)、デカグ
リセリンモノステアレート(MS-750、阪本薬品)、デカ
グリセリントリステアレート(TS-750、阪本薬品)、デ
カグリセリンセスキオレエート(SO-750、阪本薬品)な
どのポリグリセリン脂肪酸エステル類;Poloxamer68な
どのポリオキシエチレンポリプロピレングリコール(po
lyoxyethylenepolypropylene glycol)類;Tween 20、4
0、60、80などのポリオキシエチレン(20)ソルビタンの
モノ脂肪酸エステル(mono fatty acid ester of polyo
xyethylene (20) sorbitan);D-α-トコフェロール ポ
リエチレングリコール 1000 サクシネート〔D-α-tocop
heryl polyethylene glycol 1000 succinate (Vitamin
E TPGS)〕など(好ましくは、Gelucire 44/14、 LABRAS
OL、Vitamin E TPGS など)が挙げられる。
【0038】低HLBの両親媒性物質としては、LABRAFIL
WL 2609 BS、LABRAFIL M 1944 CS、LABRAFIL M 2125 C
S、LABRAFIL ISOSTEARIQUE、LAUROGLYCOL FCC、PLUROL
OLEIQUE CC 497(Gattefosse社)などの不飽和ポリグリ
コール化グリセリド;ラウリル酸プロピレングリコール
(LAUROGLYCOL FCC)(Gatefosse社); PLUROL OLEIQU
E CC 497(Gatefosse社)、テトラグリセリンペンタオ
レエート(PO-310、阪本薬品)、ヘキサグリセリンペン
タオレエート(PO-500、阪本薬品)、デカグリセリンデ
カオレエート(DAO-750、阪本薬品)、テトラグリセリ
ントリステアレート(TS-310、阪本薬品)、テトラグリ
セリンペンタステアレート(PS-310、阪本薬品)、ヘキ
サグリセリントリステアレート(TS-500、阪本薬品)、
ヘキサグリセリンペンタステアレート(PS-500、阪本薬
品)、デカグリセリンデカステアレート(DAS-750、阪
本薬品)、デカグリセリンヘプタベヘネート(HB-750、
阪本薬品)などのポリグリセリン脂肪酸エステル、Crem
ophor EL(好ましくは、LABRAFIL WL 2609 BS など)な
どが挙げられる。本願明細書において、高HLBの両親媒
性物質とはHLB8以上の両親媒性物質を、低HLBの両親媒
性物質とはHLB8未満の両親媒性物質を意味する。本発明
で用いられる両親媒性物質としては、自己乳化型の界面
活性剤が好ましく用いられる。本発明で用いられる両親
媒性物質としては、飽和ポリグリコール化グリセリド類
(好ましくは、Gelucire 44/14、 LABRASOL など)、不
飽和ポリグリコール化グリセリド類(好ましくは、LABR
AFIL WL 2609 BS など)およびD-α-トコフェロール ポ
リエチレングリコール 1000 サクシネートから選ばれる
両親媒性物質の1種または2種以上の組み合わせ(LABR
ASOL と LABRAFIL WL 2609 BS の組み合わせなど)が好
ましく用いられる。
【0039】本発明で用いられる脂質としては、LABRAF
AC LIPOPHILE、LABRAFAC CC、Gelucire 33/01、Gelucir
e 39/01、Gelucire 43/01、LABRAFAC PG、オリブ油、ゴ
マ油、ダイズ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマシ
油、ヤシ油、ユーカリ油などの油脂;Miglyol 812など
の中鎖脂肪酸トリグリセリド;トリカプリリン、トリラ
ウリンなどのトリグリセリド;テトラグリセリンポリリ
シノレート(CR-310、阪本薬品)、ヘキサグリセリンポ
リリシノレート(CR500、阪本薬品)、縮合ポリリシノ
レート(CR-ED、CRS-75、阪本薬品)、テトラグリセリ
ン混合脂肪酸エステル(THL-3、THL-15、阪本薬品)な
どのポリグリセリン脂肪酸エステル、Sefsol 228、卵黄
レシチンなどが挙げられる。
【0040】本発明の経口用医薬組成物は、常温(15
〜25℃)で液体、半固形状態(例えば、ペースト状な
どの液体と固体の中間的な状態;高粘度の液体;など)
および固体の何れであってもよいが、液体状態ないし半
固形状態であることが好ましい。本発明の組成物中のC
CR5拮抗作用を有する化合物またはその塩の含量は0.
01-90w/w%、好ましくは0.1-50 w/w%、より好ましくは1-
30 w/w% である。投与形態としては、経口投与できるも
のであれば、特に制限はなく、液剤、エリキシル剤、カ
プセル剤、顆粒剤、懸濁剤・乳剤、散剤、錠剤、シロッ
プ剤などが具体的な例として挙げられるが、カプセル剤
が好ましく用いられる。
【0041】また、本発明で用いられる担体としては、
上記した構成成分のみで構成されるものであってもよい
が、適宜、薬学的に許容される添加物質が配合されてい
てもよい。例えば、本発明の組成物の経口吸収促進の補
助となる添加剤(経口吸収促進補助剤)として、酢酸、
プロピオン酸、カプリン酸、ステアリン酸、ソルビン
酸、オレイン酸、安息香酸、乳酸、グルコン酸、デヒド
ロ酢酸、エリソルビン酸、デオキシコール酸、コール
酸、ラウリル硫酸、タウリン、サリチル酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、リノール酸、メタスルホ安息香酸、
ジオクチルスルホコハク酸、トリデシルスルホコハク
酸、ジブチルスルホコハク酸、ジパルミトイルホスファ
チジン酸、ケイヒ酸、ペンチル硫酸、ヘプチル硫酸、オ
クチル硫酸、ノニル硫酸、5−スルホイソフタル酸、ヘ
キサデシル硫酸、テトラデシル硫酸、デシル硫酸、ドデ
シル硫酸、テトラデシル硫酸、エチル硫酸、ラウリルリ
ン酸、3−スルホ安息香酸、ラウリン酸、カプリン酸、
カプロン酸、カプリル酸などの有機酸(好ましくは、サ
リチル酸、デオキシコール酸、ミリスチン酸、ドデシル
硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸、ラウリン酸な
ど)のアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩
など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩など)などが、適宜、添加されていてもよ
く、とりわけサリチル酸ナトリウム、デオキシコール酸
ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナ
トリウム、デシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナ
トリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの吸収促進補助剤
が好ましく用いられる。その他の薬学的に許容される添
加物質としては、製剤素材として慣用の各種有機あるい
は無機担体物質が用いられ、溶剤、溶解補助剤、懸濁化
剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、
抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いるこ
ともできる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補
助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香
酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレス
テロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、ク
エン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な
例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン
酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性
剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
アクリル酸誘導体あるいはその塩(例えばカルボキシビ
ニルポリマーなど)などの親水性高分子などが挙げられ
る。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例え
ば亜硫酸塩、アスコルビン酸、トコフェロールなどが挙
げられる。また、乳化安定化剤として、カラギーナン、
アルギン酸、ファーセラン、ローカストビーンガム、グ
アーガム、タマリンドガム、アラビアガム、トラガント
ガム、カラヤガム、ペクチン、アラビノガラクタン、キ
タンタンガム、プルラン、結晶セルロース、カゼイン、
ゼラチン、植物蛋白加水分解物、加工でんぷん、デキス
トリンなどの天然系安定剤;アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸PGエステル、繊維素グリコール酸カルシウム、
繊維素グリコール酸ナトリウム、メチルセルロース、カ
ゼインナトリウム、デンプンリン酸ナトリウム、化工デ
ンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ポリアクリ
ル酸ナトリウムなどの合成系安定剤;などを適宜用いる
ことができる。
【0042】本発明の経口用医薬組成物は、水に難溶性
のCCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩を、両
親媒性物質、アルコール類および脂質から選ばれた構成
成分の少なくとも1種以上を含有する担体に、溶解また
は分散(好ましくは、均一に微細な形態で分散)させる
ことにより製造することができるが、適宜、水を添加す
ることによって、エマルジョンを形成させたものを用い
ることもできる。この場合、添加する水は、水に難溶性
のCCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩および
担体の何れの系に含まれていてもよいが、両親媒性物質
を含有する担体(好ましくは、自己乳化型の界面活性
剤)を用いるのが好ましい。さらに、本発明の組成物
は、薬学的に許容されうる粉末状の添加物質に吸着ある
いは混合して用いることができる。かかる粉末状添加物
質として、例えば、乳糖、結晶セルロース、酸化チタ
ン、タルク、合成ケイ酸アルミニウム、クロスカルメロ
ースナトリウム、でんぷん、炭酸カルシウム、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスタ
ーチナトリウム、クロスポビドンなどが挙げられる。粉
末の組成物に対する添加重量比は、約0.01−100w/w%、
好ましくは約0.1−10w/w%、より好ましくは約1−3w/w%
である。本発明の経口用医薬組成物は、例えば、両親媒
性物質、アルコール類および脂質から選ばれた構成成分
の少なくとも1種以上を含有する担体(必要に応じて、
熱を加えることで液体状態にしたもの)に、水に難溶性
のCCR5拮抗作用を有する化合物またはその塩を加え
て、一般に食品または医薬品の製造に使用される、プロ
ペラ撹拌機、ホモミキサー、ソニケーター、ボルテック
ス撹拌機、ゴーリンホモジナイザー、マイクロフルイダ
イザー等の撹拌または乳化機を用いて攪拌することで、
水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化合物またはそ
の塩を溶解または分散(好ましくは、均一に微細な状態
で分散)させて製造することができる。また、一般的な
液体、半固体のカプセル充填機を用いてゼラチンカプセ
ル、HPMCカプセル等の硬カプセルまたは軟カプセルに充
填し、カプセル製剤とすることができる。さらに、融点
よりも高い温度(好ましくは、融点よりも10℃以上高
い温度;さらに好ましくは、融点よりも20℃以上高い
温度)で溶融させた担体に、水に難溶性のCCR5拮抗
作用を有する化合物またはその塩を、溶解または分散
(好ましくは、均一に微細な形態で分散)させ、冷却す
ることによっても、本発明の経口用医薬組成物を製造す
ることができ、あるいは、水に難溶性のCCR5拮抗作
用を有する化合物またはその塩を水に分散させた分散液
または加熱溶解させた水溶液と両親媒性物質、アルコー
ル類および脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種
以上を含有する担体とから本発明の経口用医薬組成物を
製造することもできる。
【0043】また、本発明で用いられる「CCR5拮抗
作用を有する化合物」またはその塩は、他のHIVの感
染症の予防・治療剤(特に、AIDSの予防・治療剤)
と組み合わせて用いてもよい。本発明の「CCR5拮抗
作用を有する化合物」と組み合わせて用いられる、他の
HIVの感染症の予防・治療剤の具体的な例としては、
ジドブジン(zidovudine)、ジダノシン(didanosin
e)、ザルシタビン(zalcitabine)、ラミブジン(lami
vudine)、スタブジン(stavudine)、アバカビル(aba
cavir)、アデフォビル(adefovir)、アデフォビル
ジピボキシル(adefovir dipivoxil)、フォジブジン
チドキシル(fozivudine tidoxil)などの核酸系逆転写
酵素阻害剤;ネビラピン(nevirapine)、デラビルジン
(delavirdine)、エファビレンツ(efavirenz)、ロビ
リド(loviride)、イムノカル(immunocal)、オルチ
プラズ(oltipraz)などの非核酸系逆転写酵素阻害剤
(イムノカル(immunocal)、オルチプラズ(oltipra
z)などのように抗酸化作用を有する薬剤も含む);サ
キナビル(saquinavir)、リトナビル(ritonavir)、
インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfina
vir)、アムプレナビル(amprenavir)、パリナビル(p
alinavir)、ラシナビル(lasinavir)などのプロテア
ーゼ阻害剤;などが挙げられる。核酸系逆転写酵素阻害
剤としては、ジドブジン(zidovudine)、ジダノシン
(didanosine)、ザルシタビン(zalcitabine)、ラミ
ブジン(lamivudine)、スタブジン(stavudine)、ア
バカビル(abacavir)などが好ましく、非核酸系逆転写
酵素阻害剤としては、ネビラピン(nevirapine)、デラ
ビルジン(delavirdine)、エファビレンツ(efaviren
z)などが好ましく、プロテアーゼ阻害剤としては、サ
キナビル(saquinavir)、リトナビル(ritonavir)、
インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfina
vir)、アムプレナビル(amprenavir)などが好まし
い。本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を有する化
合物」またはその塩は、上記したプロテアーゼ阻害剤、
核酸系逆転写酵素阻害剤などの他、例えば、T細胞指向
性HIV−1のセカンドレセプターであるCXCR4の
拮抗剤(例、AMD―3100など)、HIV−1の表
面抗原に対する抗体やHIV−1のワクチンとも組み合
わせて用いることができる。
【0044】式(I)または(Ia)で表される化合物ま
たはその塩は自体公知の方法によって製造できる。例え
ば、特開平8−73476号公報に記載の方法またはそ
れに準じた方法;WO99/32100、WO99/3
2468などに記載の方法またはそれに準じた方法;な
どによって製造できる。
【0045】本発明で用いられる「CCR5拮抗作用を
有する化合物」またはその塩の1日当たりの投与量は、
患者の状態や体重、投与の方法により異なるが、経口投
与の場合成人(体重50Kg)1人当たり活性成分[C
CR5拮抗薬]として約5から1000mg、好ましく
は約10から600mgであり、さらに好ましくは約1
0〜300mgであり、とりわけ好ましくは約15〜1
50mgであり、1日当たり1を1回又は2から3回に
わけて投与する。また、CCR5拮抗薬と逆転写酵素阻
害剤または/およびプロテアーゼ阻害剤とを組み合わせ
て用いる場合、逆転写酵素阻害剤またはプロテアーゼ阻
害剤の投与量は、例えば通常の投与量の約1/200な
いし1/2以上、約2ないし3倍以下の範囲で適宜選択
される。さらに、2種またはそれ以上の薬剤を組み合わ
せて用いる場合に、ある1つの薬剤がその他の薬剤の代
謝に影響を及ぼすときには、各薬剤の投与量は適宜調整
されるが、一般的には、各薬剤の単剤投与の時の投与量
が用いられる。
【0046】
【発明の効果】本発明の経口投与用医薬組成物は、バイ
オアベイラビリティの高い経口投与用製剤であり、極め
て良好な経口吸収性を示すので、CCR5拮抗薬の血中
濃度にバラツキが小さく、ヒトにおける種々のHIVの
感染症、例えばAIDSの予防ならびに治療のために有
利に使用できる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、実施例および実験例を示
し、本願発明をさらに詳しく説明する。しかし、これら
は、単なる例であって本発明を何ら限定するものではな
い。
【0048】
【実施例】実施例1 融点の20℃以上高い温度で溶融したGelucire 44/14(1
g)に撹拌下、塩化 N,N−ジメチル−N−(4−
(((2−(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ
−5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル)カルボニ
ル)アミノ)ベンジル)−N−(4−テトラヒドロピラ
ニル)アンモニウム〔以下、化合物Aと称する〕(3m
g)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液を調
製後、室温に冷却した。 実施例2 融点の20℃以上高い温度で溶融したGelucire 50/13(1
g)に撹拌下、化合物A(3mg)を加え十分に撹拌するこ
とで均一な微細分散液を調製後、室温に冷却した。 実施例3 融点の20℃以上高い温度で溶融したGelucire 53/10(1
g)に撹拌下、化合物A(3mg)を加え十分に撹拌するこ
とで均一な微細分散液を調製後、室温に冷却した。 実施例4 融点の20℃以上高い温度で溶融したVitamin E TPGS(1
g)に撹拌下、化合物A(3mg)を加え十分に撹拌するこ
とで澄明な溶液を調製後、室温に冷却した。 実施例5 融点の20℃以上高い温度で溶融したデカグリセリンモノ
ラウレート(ML-750)(1g)に撹拌下、化合物A(3m
g)を加え十分に撹拌することで澄明な溶液を調製後、
室温に冷却した。 実施例6 融点の20℃以上高い温度で溶融したデカグリセリンモノ
カプリレート(MCA-750)(1g)に撹拌下、化合物A(3
mg)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液を調
製後、室温に冷却した。 実施例7 融点の20℃以上高い温度で溶融したデカグリセリンモノ
オレエート(MO-750)(1g)に撹拌下、化合物A(3m
g)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液を調
製後、室温に冷却した。 実施例8 融点の20℃以上高い温度で溶融したデカグリセリンデカ
オレエート(DAO-750)(1g)に撹拌下、化合物A(3m
g)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液を調
製後、室温に冷却した。 実施例9 融点の20℃以上高い温度で溶融したヘキサグリセリンモ
ノラウレート(ML-500)(1g)に撹拌下、化合物A(3m
g)を加え十分に撹拌することで澄明な溶液を調製後、
室温に冷却した。
【0049】実施例10 実施例4、5および9で調製した製剤をゼラチンカプセ
ルに充填し、カプセル製剤とした。 実施例11 実施例4、5および9で調製した製剤をHPMCカプセルに
充填し、カプセル製剤とした。 実施例12 実施例4、5および9で調製した製剤をエンテリックカ
プセル(腸溶性ASカプセル)に充填し、カプセル製剤と
した。
【0050】実施例13 LABRASOL(450mg)に撹拌下、LABRAFIL WL 2609 BS(40
0mg)、TRANSCUTOL(150mg)を加え澄明な混合溶液を調
製した。この溶液に化合物A(3mg)を加え十分に撹拌
することで均一な微細分散液を調製した。 実施例14 LABRASOL(450mg)に撹拌下、LABRAFIL WL 2609 BS(40
0mg)、PEG400(150mg)を加え澄明な混合溶液を調製し
た。この溶液に化合物A(3mg)を加え十分に撹拌する
ことで均一な微細分散液を調製した。 実施例15 90℃でLABRASOL(450mg)に撹拌下、LABRAFIL WL 2609
BS(400mg)、TRANSCUTOL(150mg)を加え澄明な混合溶
液を調製した。この溶液に化合物A(3mg)を加え十分
に撹拌することで均一な微細分散液を調製後、室温に冷
却した。 実施例16 90℃でML-750(450mg)に撹拌下、DAO-750(400mg)、T
RANSCUTOL(150mg)を加え澄明な混合溶液を調製した。
この溶液に化合物A(3mg)を加え十分に撹拌すること
で澄明な混合溶液を調製後、室温に冷却した。 実施例17 90℃でVitamin E TPGS(450mg)に撹拌下、LABRAFIL WL
2609 BS(400mg)、TRANSCUTOL(150mg)を加え澄明な
混合溶液を調製した。この溶液に化合物A(3mg)を加
え十分に撹拌することで澄明な混合溶液を調製後、室温
に冷却した。 実施例18 LABRASOL(450mg)に撹拌下、LABRAFIL WL 2609 BS(40
0mg)、TRANSCUTOL(150mg)を加え澄明な混合溶液を調
製した。この溶液に化合物A(10mg)を加え十分に撹拌
することで均一な微細分散液を調製した。 実施例19 融点の20℃以上高い温度でGelucire 44/14(690mg)を
溶融した。この溶液に化合物A(10mg)をプロピレング
リコール(300mg)に分散したものを加え十分に撹拌す
ることで均一な微細分散液を調製後、室温に冷却した。 実施例20 LABRASOL(430mg)に撹拌下LABRAFIL WL 2609 BS(360m
g)、TRANSCUTOL(100mg)を加え澄明な混合溶液を調製
した。この溶液に化合物A(10mg)をプロピレングリコ
ール(100mg)に分散したものを加え十分に撹拌するこ
とで均一な微細分散液を調製した。
【0051】実施例21 化合物A(10mg)を精製水(0.5ml)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの2倍
量モルのラウリル硫酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.5ml)を加え十分撹拌した後、Sefsol 228(300mg)
を加え十分に撹拌した。この混合液にLABRASOL/LABRAFI
L WL 2609 BS(9/8)溶液(1700mg)を加え澄明になる
まで十分に撹拌した。 実施例22 化合物A(10mg)を精製水(0.5ml)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの2倍
量モルの酢酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.5ml)
を加え十分撹拌した後、Sefsol 228(300mg)を加え十
分に撹拌した。この混合液にLABRASOL/LABRAFIL WL 260
9 BS(9/8)溶液(1700mg)を加え澄明になるまで十分
に撹拌した。 実施例23 化合物A(10mg)を精製水(0.5ml)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの2倍
量モルのタウリンを溶解させた水溶液(0.5ml)を加え
十分撹拌した後、Sefsol 228(300mg)を加え十分に撹
拌した。この混合液にLABRASOL/LABRAFIL WL 2609 BS
(9/8)溶液(1700mg)を加え澄明になるまで十分に撹
拌した。 実施例24 化合物A(10mg)を精製水(0.5ml)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの2倍
量モルの安息香酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.5m
l)を加え十分撹拌した後、Sefsol 228(300mg)を加え
十分に撹拌後静置した。油相(Sefsol相)にLABRASOL/L
ABRAFIL WL 2609 BS(9/8)溶液(1700mg)を加え澄明
になるまで十分に撹拌した。
【0052】実施例25 Sefsol 228(765mg)に撹拌下、卵黄レシチン(16m
g)、Cremophor EL(166mg)を加え、澄明な溶液を調製
した。この溶液中に撹拌下、化合物A(2mg)を精製水
(53mg)に懸濁液させたものを徐々に添加し、均一な微
細分散液を調製した。 実施例26 Sefsol 228(765mg)に撹拌下、卵黄レシチン(16m
g)、Cremophor EL(166mg)を加え、澄明な溶液を調製
した。この溶液中に化合物A(2mg)を加熱下精製水(5
3mg)に溶解後室温に冷却したものを徐々に添加し、十
分に撹拌することで澄明な溶液を調製した。 実施例27 Sefsol 228(720mg)に撹拌下、ポリグリセリン縮合リ
シノレイン酸エステル(CRS-75)(80mg)を加え、澄明
な溶液を調製した。この溶液中に撹拌下、化合物A(2m
g)をグリセリン(80mg)に懸濁液させたものを徐々に
添加し、均一な微細分散液を調製した。
【0053】実施例28 実施例13,15、16および17で調製した製剤をゼ
ラチンカプセルに充填し、カプセル製剤とした。 実施例29 実施例13,15、16および17で調製した製剤をHP
MCカプセルに充填し、カプセル製剤とした。 実施例30 実施例13,15、16および17で調製した製剤をエ
ンテリックカプセル(腸溶性ASカプセル)に充填し、カ
プセル製剤とした。
【0054】実験例1 24時間絶食したラットに実施例13、15、25および
26で調製した製剤を麻酔下、十二指腸投与した。投与
後0.5、1、2および4時間後に頚静脈から採血した。遠心
分離により得た血漿サンプル中の化合物A濃度を測定
し、4時間目までのAUCを台形法式で求めた。また、対照
として化合物A含有懸濁液を同様に十二指腸投与し、4
時間目までのAUCを求めた。その結果、表1に示すよう
に懸濁液投与に比べいずれの製剤も大幅に吸収が増加し
た。
【0055】
【0056】実施例31 融点の20℃以上高い温度で溶融したデカグリセリンモノ
ラウレート(ML-750)(500mg)に撹拌下、化合物A(5
0mg)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液を
調製後、室温に冷却した。 実施例32 融点の20℃以上高い温度で溶融したヘキサグリセリンモ
ノラウレート(ML-500)(500mg)に撹拌下、化合物A
(50mg)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液
を調製後、室温に冷却した。 実施例33 90℃でML-750(450mg)に撹拌下PO-500(400mg)、TRAN
SCUTOL(150mg)を加え澄明な混合溶液を調製した。こ
の溶液に化合物A(100mg)を加え十分に撹拌すること
で均一な微細分散液を調製後、室温に冷却した。 実施例34 90℃でML-750(450mg)に撹拌下PO-500(400mg)、Sefs
ol 228(150mg)を加え澄明な混合溶液を調製した。こ
の溶液に化合物A(100mg)を加え十分に撹拌すること
で均一な微細分散液を調製後、室温に冷却した。 実施例35 90℃でML-750(375mg)に撹拌下TRANSCUTOL(125mg)を
加え澄明な混合溶液を調製した。この溶液に化合物A
(50mg)を加え十分に撹拌することで均一な微細分散液
を調製後、室温に冷却した。 実施例36 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(100mg)を
加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例37 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、ポリエチレングリコール400(10
0mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例38 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノラウレート
(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例39 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノオレエート
(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。
【0057】実施例40 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、モノオレイン酸ソルビタン(100m
g)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例41 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(100mg)を加
え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例42 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(10
0mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例43 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、ポリエチレングリコール4
00(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却し
た。 実施例44 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノラウ
レート(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却
した。 実施例45 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノオレ
エート(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却
した。 実施例46 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、モノオレイン酸ソルビタン
(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例47 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.25mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(100m
g)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例48 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(100mg)を
加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例49 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、ポリエチレングリコール400(10
0mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。
【0058】実施例50 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノラウレート
(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例51 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノオレエート
(100mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例52 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、モノオレイン酸ソルビタン(100m
g)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例53 化合物A(5mg)を精製水(0.1mL)に熱をかけて溶解さ
せた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モル
量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.25
mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(100mg)を加
え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例54 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(1450mg)を
加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例55 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(1450mg)を加
え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例56 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、モノオレイン酸ソルビタン(1450m
g)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例57 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノオレエート
(1450mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例58 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、Vitamin E TPGS(1450mg)を加え熱
をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例59 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、Gelucire 44/14(1450mg)を加え熱
をかけて溶解後、室温に冷却した。
【0059】実施例60 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、TRANSCUTOL(217.5mg)を加え熱を
かけて溶解後、室温に冷却した。さらに、その溶液にLA
BRASOL/LABRAFIL WL 2609 BS(9/8)溶液(1232.5mg)
を加え混合溶液とした。 実施例61 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(14
50mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例62 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(1450
mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例63(1) 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、モノオレイン酸ソルビタン
(1450mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例63(2) 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、テトラグリセリンモノオレ
エート(1450mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却
した。 実施例64 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、Vitamin E TPGS(1450mg)
を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例65 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、Gelucire 44/14(1450mg)
を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例66 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のデオキシコール酸ナトリウムを溶解させた水溶液
(0.9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rp
m、10分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈
殿物を減圧下乾燥させた後、TRANSCUTOL(217.5mg)を
加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。さらに、その
溶液にLABRASOL/LABRAFIL WL 2609 BS(9/8)溶液(123
2.5mg)を加え混合溶液とした。 実施例67 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.
9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10
分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を
減圧下乾燥させた後、プロピレングリコール(1450mg)
を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例68 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のミリスチン酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.
9mL)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10
分間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を
減圧下乾燥させた後、ラウリルアルコール(1450mg)を
加え熱をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例69 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、Vitamin E TPGS(171mg)を加え熱
をかけて溶解後、室温に冷却した。
【0060】実施例70 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、Gelucire 44/14(171mg)を加え熱
をかけて溶解後、室温に冷却した。 実施例71 化合物A(45mg)を精製水(0.9mL)に熱をかけて溶解
させた後、室温に冷却した。この溶液に化合物Aの等モ
ル量のサリチル酸ナトリウムを溶解させた水溶液(0.9m
L)を加え十分攪拌した後、遠心分離(15000rpm、10分
間)により上清を除去し沈殿物を得た。この沈殿物を減
圧下乾燥させた後、LABRASOL/LABRAFIL WL2609 BS(9/
8)溶液(171mg)を加え熱をかけて溶解後、室温に冷却
した。 実施例72 化合物A(200mg)にデオキシコール酸ナトリウム(160
mg)を加え3時間混合粉砕した。この混合物(54mg)にL
ABRASOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOLを4
5:40:15の比で混合した溶液(946mg)を加え熱
をかけて十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製
した。 実施例73 化合物A(200mg)にデオキシコール酸ナトリウム(480
mg)を加え3時間混合粉砕した。この混合物(102mg)に
LABRASOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOLを4
5:40:15の比で混合した溶液(898mg)を加え熱
をかけて十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製
した。 実施例74 化合物A(797mg)にサリチル酸ナトリウム(240mg)を
加え3時間混合粉砕した。この混合物(39.2mg)にLABRA
SOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOLを45:4
0:15の比で混合した溶液(960.8mg)を加え熱をか
けて十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製し
た。 実施例75 化合物A(531mg)にサリチル酸ナトリウム(480mg)を
加え3時間混合粉砕した。この混合物(57.3mg)にLABRA
SOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOLを45:4
0:15の比で混合した溶液(942.7mg)を加え熱をか
けて十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製し
た。 実施例76 化合物A(1200mg)にLABRASOL、LABRAFIL WL 2609 BS
およびTRANSCUTOLを45:40:15の比で混合した溶
液(38800mg)を加えた。これをゴーリンホモジナイザ
ー(マイクロン ラボ)で処理することで均一な微細分
散液を調製した。
【0061】実施例77 化合物A(1000mg)にデオキシコール酸ナトリウム(80
0mg)を加え3時間混合粉砕した。この混合物(900mg)
にLABRASOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOLを4
5:40:15の比で混合した溶液(1100mg)を加え熱をかけ
て十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製した。 実施例78 実施例77で調製した製剤をHPMCカプセルに充填し、カ
プセル製剤とした。
【0062】実験例2 24時間絶食したビーグル犬に実施例78で調製したカ
プセル製剤を経口投与した。投与後0.5、1、2、4、6お
よび8時間後に前腕静脈から採血した。遠心分離により
得た血漿サンプル中の化合物Aの濃度を測定し、投与後
8時間までのAUCを台形方式で求めた。また、対照として
化合物A懸濁液を経口投与し、8時間までのAUCを同様
に求めた。その結果、表2に示すように懸濁液投与に比
べ、カプセル製剤は大幅な吸収の増加を示した。
【0063】実施例79 化合物A(400mg)を精製水/アセトン(3/7)混液に溶
解させた。この溶液に化合物Aと等モル量のドデシル硫
酸ナトリウムを加え溶解させた。撹拌下、ヘキサンを精
製水/アセトン(3/7)混液と等量添加した。吸引ろ
過、精製水での洗浄により得られた沈殿物を減圧下乾燥
させることで、白色粉末を得た。得られた白色結晶につ
いてNMR元素分析、MS質量分析を行い、化合物Aのドデ
シル流酸塩であることを確認した。
【0064】実施例80 実施例79で得られた化合物Aのドデシル硫酸塩(240m
g)にLABRASOL、LABRAFIL WL 2609 BSおよびTRANSCUTOL
を45:40:15の比で混合した溶液(4760mg)を加え熱をか
けて十分に撹拌することで均一な微細分散液を調製し
た。 実施例81 実施例79で得られた化合物Aのドデシル硫酸塩(240m
g)に融点の20℃以上高い温度で溶融したGelucire44/
14溶液(4760mg)を加え熱をかけて十分に撹拌すること
で均一な微細分散液を調製した。 実施例82 化合物A(400mg)を40wt%となるように80℃に加温し
た乳酸に溶解させた。この溶液(210mg)にSefsol-228
(2250mg)、Egg Lecitin(45mg)、Cremophor EL(495
mg)を50℃で均一に混合した溶液を加え、十分に撹拌
することで澄明な溶液を調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/10 A61K 47/10 47/12 47/12 47/20 47/20 47/34 47/34 47/46 47/46 A61P 31/18 A61P 31/18 Fターム(参考) 4C076 AA12 AA16 AA17 AA54 BB01 CC35 DD07E DD38E DD39E DD46E DD55E DD59E EE23E FF15 FF34 4C084 AA17 MA01 NA02 NA10 NA11 ZB332 ZC552 4C086 AA01 AA02 BA07 MA01 MA05 NA02 NA10 NA11 ZB33 ZC55

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化
    合物またはその塩を、両親媒性物質、アルコール類およ
    び脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含
    有する担体に、溶解または分散させることを特徴とする
    経口用医薬組成物。
  2. 【請求項2】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化
    合物またはその塩を、両親媒性物質、アルコール類およ
    び脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含
    有する担体に、溶解させることを特徴とする経口用医薬
    組成物。
  3. 【請求項3】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する化
    合物またはその塩を、両親媒性物質、アルコール類およ
    び脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を含
    有する担体に、分散させることを特徴とする経口用医薬
    組成物。
  4. 【請求項4】常温で液体である請求項1ないし3記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】常温で半固形状態である請求項1ないし3
    記載の組成物。
  6. 【請求項6】常温で固体である請求項1ないし3記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】担体が両親媒性物質を含有することを特徴
    とする請求項1ないし3記載の組成物。
  8. 【請求項8】担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の高H
    LBの両親媒性物質と低HLBの両親媒性物質とを含有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3記載の組成物。
  9. 【請求項9】担体が少なくとも1種類以上のアルコール
    類を含有することを特徴とする請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】担体がアルコール類を含有することを特
    徴とする請求項1ないし3記載の組成物。
  11. 【請求項11】担体が脂質を含有することを特徴とする
    請求項1ないし3記載の組成物。
  12. 【請求項12】担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の
    アルコール類と脂質とを含有する請求項1ないし3記載
    の組成物。
  13. 【請求項13】担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の
    アルコール類と両親媒性物質とを含有する請求項1ない
    し3記載の組成物。
  14. 【請求項14】担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の
    脂質と両親媒性物質とを含有する請求項1ないし3記載
    の組成物。
  15. 【請求項15】担体がそれぞれ少なくとも1種類以上の
    両親媒性物質、アルコール類および脂質を含有する請求
    項1ないし3記載の組成物。
  16. 【請求項16】担体が吸収促進補助剤を含有することを
    特徴とする請求項1ないし3記載の組成物。
  17. 【請求項17】吸収促進補助剤が有機酸のアルカリ金属
    塩またはアルカリ土類金属塩である請求項16記載の組
    成物。
  18. 【請求項18】有機酸がサリチル酸、デオキシコール
    酸、ミリスチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラ
    デシル硫酸またはラウリン酸である請求項17記載の組
    成物。
  19. 【請求項19】吸収促進補助剤がサリチル酸ナトリウ
    ム、デオキシコール酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリ
    ウム、ドデシル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウ
    ム、テトラデシル硫酸ナトリウムまたはラウリン酸ナト
    リウムである請求項16記載の組成物。
  20. 【請求項20】両親媒性物質が自己乳化型の界面活性剤
    である請求項1ないし3記載の組成物。
  21. 【請求項21】両親媒性物質が飽和ポリグリコール化グ
    リセリド類、不飽和ポリグリコール化グリセリド類およ
    びD-α-トコフェロール ポリエチレングリコール1000
    サクシネートから選ばれる両親媒性物質の1種または2
    種以上の組み合わせである請求項7記載の組成物。
  22. 【請求項22】有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ
    土類金属塩をさらに含有する請求項21記載の組成物。
  23. 【請求項23】アルコール類がプロピレングリコール、
    ラウリルアルコールまたはジエチレングリコールモノエ
    チルエーテルである請求項10記載の組成物。
  24. 【請求項24】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する
    化合物またはその塩を、両親媒性物質、アルコール類お
    よび脂質から選ばれた構成成分の少なくとも1種以上を
    含有する担体に、溶解または分散させ、水を添加するこ
    とによりエマルジョンを形成させてなる経口用医薬組成
    物。
  25. 【請求項25】CCR5拮抗作用を有する化合物または
    その塩が、式(I) 【化1】 [式中、R1は置換されていてもよい5〜6員環基を示
    し、X1は結合手または直鎖部分を構成する原子数が1
    ないし4個である2価の基を示し、Wは式 【化2】 (式中、環Aおよび環Bはそれぞれ置換されていてもよ
    い5〜7員環を示し、E 1およびE4はそれぞれ置換され
    ていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素
    原子を示し、E2およびE3はそれぞれ置換されていても
    よい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化さ
    れていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、破線a
    およびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを
    示す)で表される2価の基を示し、X2は直鎖部分を構
    成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Z
    1は結合手または2価の環状基を示し、Z2は結合手また
    は直鎖部分を構成する炭素原子数が1ないし4個である
    2価の基を示し、R2は(1)置換されていてもよく、
    窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されて
    いてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環
    構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していて
    もよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド
    化されていてもよい含窒素複素環基、(3)硫黄原子を
    介して結合する基、(4)式 【化3】 (式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子は
    ホスホニウム塩を形成していてもよく、R5'およびR6'
    はそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換され
    ていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ
    基を示し、R5'およびR6'は互いに結合して隣接する燐
    原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される
    基、(5)置換されていてもよいアミジノ基または
    (6)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表
    される化合物またはその塩である請求項1ないし3記載
    の組成物。
  26. 【請求項26】CCR5拮抗作用を有する化合物または
    その塩が、式(Ia) 【化4】 (式中、R1は請求項25記載と同意義を示し、W’は
    式 【化5】 (式中、環A’は置換されていてもよい5〜6員芳香環
    を示し、Xは置換されていてもよい炭素原子、置換され
    ていてもよい窒素原子、硫黄原子または酸素原子を示
    し、環B’は置換されていてもよい5〜7員環を示す)
    で表される二価の基を示し、Zは結合手または直鎖部分
    を構成する炭素原子数が1ないし4個である2価の基を
    示し、R2は請求項25記載と同意義を示す)で表され
    る化合物またはその塩である請求項1ないし3記載の組
    成物。
  27. 【請求項27】CCR5拮抗作用を有する化合物または
    その塩が、塩化 N,N−ジメチル−N−(4−
    (((2−(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ
    −5H−ベンゾシクロヘプテン−8−イル)カルボニ
    ル)アミノ)ベンジル)−N−(4−テトラヒドロピラ
    ニル)アンモニウムである請求項1ないし3記載の組成
    物。
  28. 【請求項28】CCR5拮抗作用を有する化合物または
    その塩が、有機酸の塩である請求項1ないし3記載の組
    成物。
  29. 【請求項29】有機酸がサリチル酸、デオキシコール
    酸、ミリスチン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラ
    デシル硫酸またはラウリン酸である請求項28記載の組
    成物。
  30. 【請求項30】抗HIV薬である請求項1ないし3記載
    の組成物。
  31. 【請求項31】水に難溶性のCCR5拮抗作用を有する
    化合物とサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチン
    酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸また
    はラウリン酸との塩。
  32. 【請求項32】N,N−ジメチル−N−(4−(((2
    −(4−メチルフェニル)−6,7−ジヒドロ−5H−
    ベンゾシクロヘプテン−8−イル)カルボニル)アミ
    ノ)ベンジル)−N−(4−テトラヒドロピラニル)ア
    ンモニウムとサリチル酸、デオキシコール酸、ミリスチ
    ン酸、ドデシル硫酸、デシル硫酸、テトラデシル硫酸ま
    たはラウリン酸から誘導される陰イオンとの塩。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004073692A1 (ja) * 2003-02-18 2004-09-02 Yamashita, Shinji 難水溶性薬物のハードカプセル剤
JP2005515213A (ja) * 2001-12-11 2005-05-26 ラボラトリオス・デル・ドクトル・エステベ・ソシエダッド・アノニマ ケトプロフェンを含む飲用可能な製剤と、熱、炎症、及び/又は、痛みを伴う症状に対する一群の動物の同時的治療でのその使用
JPWO2005089716A1 (ja) * 2004-03-24 2008-01-31 武田薬品工業株式会社 高含量化製剤
JP2010536826A (ja) * 2007-08-21 2010-12-02 バジリア ファルマスーチカ アーゲー 抗真菌組成物

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