JP2001301746A - 厚紙製仕切材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糊付けの必要がなく、身箱へのセットも容易
な厚紙製仕切材を提供する。 【解決手段】 底面板１、１間に対の起立板２、２を設
けた厚紙シートを折り曲げて、重ね合わせた起立板２、
２により立上壁１１を形成する厚紙製仕切材において、
立上壁１１をなす一方の起立板２に係止片３、４を、他
方の起立板２に貫穴５、６を形成し、係止片３、４を貫
穴５、６に押し込むと、係止片３、４の先端側に設けた
突出部８、１０が貫穴５、６の端縁に係合して、起立板
２、２の離反が防止されるようにする。立上壁１１のロ
ックを解除した扁平な状態で保管しておき、商品の箱詰
め作業時に起立板２、２を重ね合わせてロックすると、
容易に身箱Ｂにセットできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、厚紙シートを折
り曲げて形成する仕切材において、立上壁のロックを設
けて取扱性の向上を図ったものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、例えば缶ビールのギフト用包
装に際しては、図８に示すように、厚紙シートを折り曲
げて立上壁５０を形成した仕切材Ｔを身箱Ｂにセット
し、立上壁５０で区画された身箱Ｂにビールの缶Ｃを並
べて収納した後、蓋Ｆを身箱Ｂに被せる。

【０００３】仕切材Ｔの立上壁５０は、隣り合う底面板
５１、５１に挟まれた対の起立板５２、５２を重ね合わ
せて形成され、この仕切材Ｔでは、身箱Ｂへのセットを
容易にするため、立上壁５０の起立板５２、５２を貼り
合わせ、折目の反発による底面板５１の浮き上がり等を
防止している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような仕切材Ｔを製造する際には、糊を塗布して重ね合
わせた起立板５２、５２を暫く圧着保持しなければなら
ず、非常に手間がかかるという問題がある。

【０００５】そこで、この発明は、糊付けの必要がな
く、身箱へのセットも容易な厚紙製仕切材を提供しよう
とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明は、底面板間に対の起立板を設けた厚紙シ
ートを折り曲げて、重ね合わせた起立板により立上壁を
形成する厚紙製仕切材において、立上壁をなす一方の起
立板に係止片を、他方の起立板に貫穴を形成し、係止片
を貫穴に押し込むと、係止片の先端側に設けた突出部が
貫穴の端縁に係合して、起立板同士の離反が防止される
ようにしたのである。

【０００７】このように構成した厚紙製仕切材は、起立
板の糊付等を施すことなく、扁平な状態で保管してお
き、商品の箱詰め作業時に、立上壁をなす起立板を重ね
合わせてロックすることにより、容易に身箱にセットで
きる。

【０００８】また、前記係止片を、一側の縦折目を軸と
して揺動するものとし、その他側部下縁に前記突出部を
設けてもよく、前記係止片を、上端の横折目を軸として
揺動するものとし、その下部両側縁に前記突出部を設け
てもよい。

【０００９】なお、前記貫穴に、前記係止片の基端側に
対応する狭幅部と、先端側に対応する広幅部とを設ける
と、係止片の突出部の突出量を大きく確保できるので、
立上壁をなす起立板を確実にロックすることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面に基づいて説明する。

【００１１】図１に示すように、この仕切材Ｓをなす厚
紙シートには、３枚の底面板１が並設され、隣り合う底
面板１、１の間には対の起立板２、２が設けられてい
る。各対の起立板２、２のうち、一方の起立板２には切
込により係止片３、４が形成され、他方の起立板２には
貫穴５、６が形成されている。

【００１２】係止片３は、一側に縦折目７を、他側部の
底面板１側に突出部８をそれぞれ有し、縦折目７を軸と
して揺動する。また、係止片４は、隣接する起立板２側
の端縁に横折目９を、底面板１側の両側縁に突出部１０
をそれぞれ有し、横折目９を軸として揺動する。

【００１３】そして、缶ビールを包装する際には、図２
に示すように、上記厚紙シートを底面板１から起立板２
を起立させるように折り曲げ、重ね合わせた対の起立板
２、２により立上壁１１を形成し、この仕切材Ｓを身箱
Ｂにセットし、立上壁１１で区画された身箱Ｂにビール
の缶Ｃを並べて収納した後、蓋Ｆを身箱Ｂに被せる。

【００１４】この過程において、仕切材Ｓを身箱Ｂにセ
ットする際、図３に示すように、係止片３、４を貫穴
５、６にそれぞれ押し込むと、係止片３、４の突出部
８、１０が貫穴５、６の端縁に係合して、立上壁１１を
なす起立板２、２の離反が防止されるので、折目の反発
によって底面板１が浮き上がったりすることがない。

【００１５】このように、上記仕切材Ｓは、予め糊付等
を施しておかなくても、扁平な厚紙シートの状態から迅
速に組み立てて、容易に身箱Ｂにセットできるので、製
造や保管に伴うコストを抑制することができる。

【００１６】また、立上壁１１のロック時に、対の起立
板２、２を手で掴んだまま、持ち替えることなく、親指
で係止片３、４を押し込むことができるので、ロック作
業に手間取ることもない。

【００１７】また、図４及び図５に示すように、係止片
４の幅は、缶Ｃの底面の窪みｈよりも大きくなっている
ので、缶Ｃを身箱Ｂから取り出す際、係止片４が窪みｈ
に引っ掛かることもない。

【００１８】そのほか、図６及び図７に示すように、貫
穴６に、係止片４の基端側に対応する狭幅部１２と、先
端側に対応する広幅部１３とを設けると、係止片４の突
出部１０の突出量を大きく設定しても、係止片４を貫穴
６に押し込むことができるので、立上壁１１をなす起立
板２、２を確実にロックすることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、この発明に係る厚紙製仕
切材は、起立板の糊付等を施すことなく、扁平な状態で
保管しておき、商品の箱詰め作業時に、立上壁をなす起
立板を重ね合わせてロックすることにより、容易に身箱
にセットでき、製造や保管に伴うコストを抑制すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態の仕切材をなす厚紙シートの展開図

【図２】同上の仕切材の使用状態を示す斜視図

【図３】同上の一部拡大斜視図

【図４】同上の一方のロック部分の正面図

【図５】同上の平面図

【図６】ロック部分の他の構成例を示す厚紙シートの展
開図

【図７】同上のロック状態の斜視図

【図８】従来の仕切材の使用状態を示す斜視図

【符号の説明】

１ 底面板 ２ 起立板 ３、４ 係止片 ５、６ 貫穴 ７、９ 折目 ８、１０ 突出部 １１ 立上壁 １２ 狭幅部 １３ 広幅部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面板１、１間に対の起立板２、２を設
   けた厚紙シートを折り曲げて、重ね合わせた起立板２、
   ２により立上壁１１を形成する厚紙製仕切材において、
   立上壁１１をなす一方の起立板２に係止片３、４を、他
   方の起立板２に貫穴５、６を形成し、係止片３、４を貫
   穴５、６に押し込むと、係止片３、４の先端側に設けた
   突出部８、１０が貫穴５、６の端縁に係合して、起立板
   ２、２の離反が防止されるようにしたことを特徴とする
   厚紙製仕切材。
2. 【請求項２】 前記係止片３を、一側の縦折目７を軸と
   して揺動するものとし、その他側部下縁に前記突出部８
   を設けたことを特徴とする請求項１に記載の厚紙製仕切
   材。
3. 【請求項３】 前記係止片４を、上端の横折目９を軸と
   して揺動するものとし、その下部両側縁に前記突出部１
   ０を設けたことを特徴とする請求項１に記載の厚紙製仕
   切材。
4. 【請求項４】 前記貫穴６に、前記係止片４の基端側に
   対応する狭幅部１２と、先端側に対応する広幅部１３と
   を設けたことを特徴とする請求項３に記載の厚紙製仕切
   材。