JP2001301204A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

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JP2001301204A
JP2001301204A JP2000124751A JP2000124751A JP2001301204A JP 2001301204 A JP2001301204 A JP 2001301204A JP 2000124751 A JP2000124751 A JP 2000124751A JP 2000124751 A JP2000124751 A JP 2000124751A JP 2001301204 A JP2001301204 A JP 2001301204A
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ink
ink droplets
dot
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amount
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JP2000124751A
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English (en)
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Tetsushi Aoki
哲志 青木
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストの上昇を抑えつつ、ざらつきのない高
品位のカラー画像を形成できるようにする。 【解決手段】 記録媒体に対してインク液滴のドットを
付着させることで階調表現を行って記録を行うインクジ
ェット記録装置であって、インク液滴を画像信号に応じ
て吐出する制御と、画像信号に応じて吐出した複数のイ
ンク液滴で1ドットを形成させる制御を行うCPU10
を備え、記録媒体に付着させる際の1ドットのインク液
滴量を変化させて捺染の記録を行う、ことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体上にインク
液滴のドットを付着させて記録を行うインクジェット記
録方法およびインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録装置は、ディ
ジタル画像のカラー化が容易なことで、産業用、オフィ
ス用、パーソナル用向け出力機として急速に普及してき
ている。
【0003】このような状況下、インクジェット記録装
置の捺染への応用も期待されている。捺染の代表的な例
としてはシルクスクリーン捺染法がある。本方法は印捺
すべき原画像に対してその原画像に使われている色ごと
にスクリーン版を作製し、捺染糊をスクリーン版に通し
て直接布帛に転写して染色を行う方法である。しかしな
がら、本方法はスクリーン版を作製するのに多大な工数
を要するほかに、原画像に使用されている色ごとの捺染
糊を染料調合し作製しなければならないなど小ロットな
捺染プリント物にはコスト的な問題が生じている。
【0004】このような従来捺染方法に対して前記のイ
ンクジェット式プリント方法は、装置に備えられている
インク種をディジタル信号によって制御して、小液滴の
インクを媒体に着弾、形成することによって、直接的に
画像を形成する。したがって、スクリーン版や色ごとの
捺染糊の調合が不要であり工数を大幅に低減できるとい
う特徴を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット記録はいわゆる点描画であるため、低濃度域のベタ
画像ではインク液滴によるドットの間引きが多く行われ
る。この結果、ベタ画像が水玉模様のようにみえること
になる。
【0006】この対策のため、同色の濃色インクと淡色
インクを組み合わせて使用することによって階調表現を
豊かにすることが一般的になってきている。ただし、従
来の濃色インクと淡色インクとを用いるインクジェット
記録では、濃色のインク液滴量と淡色のインク液滴量は
同じか、あるいは、階調のつながりを良くするために濃
色のインク液滴量より淡色のインク液滴量のほうを多く
していた。なお、濃色インクと淡色インクとでインク液
滴量を変更する場合には、インク吐出ノズルの径を変え
る必要があるため、コストの上昇という問題が生じてい
た。
【0007】以上のような理由で、濃淡インクを用いた
としてもドットの粒状感(以下、この粒状感を「ざらつ
き」と呼ぶ)が残った状態になっていた。本発明は以上
の課題に鑑みてなされたものであって、コストの上昇を
抑えつつ、ざらつきのない高品位のカラー画像を形成で
きるインクジェット記録方法およびインクジェット記録
装置を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は以下に示すものである。 (1)請求項1記載の発明は、記録媒体に対してインク
液滴のドットを付着させることで階調表現を行って記録
を行うインクジェット記録方法であって、インク液滴を
画像信号に応じて吐出する制御を行い、画像信号に応じ
て吐出した複数のインク液滴で1ドットを形成して、記
録媒体に付着させる際の1ドットのインク液滴量を変化
させて、捺染の記録を行う、ことを特徴とするインクジ
ェット記録方法である。
【0009】また、請求項5記載の発明は、記録媒体に
対してインク液滴のドットを付着させることで階調表現
を行って記録を行うインクジェット記録装置であって、
インク液滴を画像信号に応じて吐出する制御を行い、画
像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドットを
形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのインク
液滴量を変化させて、捺染の記録を行う、ことを特徴と
するインクジェット記録装置である。
【0010】これらの発明では、階調表現を行って記録
を行う際に、インク液滴を画像信号に応じて吐出する制
御を行い、画像信号に応じて吐出した複数のインク液滴
を空中あるいは記録媒体上で1ドットになるように形成
して、記録媒体に付着させる際の1ドットのインク液滴
量を変化させて捺染の記録を行うようにしている。
【0011】このように必要に応じて複数のインク液滴
で1ドットを形成させることで記録ヘッドに関するコス
トの上昇を抑えつつ、ざらつきのない高品位のカラー画
像を形成できる。
【0012】(2)請求項2記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録方法であって、記録媒体に付着させる際の
1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク液
滴量より多い状態で、捺染の記録を行う、ことを特徴と
するインクジェット記録方法である。
【0013】また、請求項6記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録装置であって、記録媒体に付着させる際の
1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク液
滴量より多い状態で、捺染の記録を行う、ことを特徴と
するインクジェット記録装置である。
【0014】これらの発明では、同一色であって異なる
濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
を行って記録を行う際に、記録媒体に付着させる際の1
ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク液滴
量より多い状態で、捺染の記録を行うようにしている。
【0015】この結果、淡色インクのインク液滴量が濃
色インクより少ないため、淡色インクのドット数が増え
ることになり、ざらつきのない高品位のカラー画像を形
成できる。
【0016】(3)請求項3記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録方法であって、画像信号に応じて吐出した
複数のインク液滴で1ドットを形成して、記録媒体に付
着させる際の1ドットのインク液滴量を変化させると共
に、記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色の
インク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で記録
を行う、ことを特徴とするインクジェット記録方法であ
る。
【0017】また、請求項7記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録装置であって、画像信号に応じて吐出した
複数のインク液滴で1ドットを形成して、記録媒体に付
着させる際の1ドットのインク液滴量を変化させると共
に、記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色の
インク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で記録
を行う、ことを特徴とするインクジェット記録装置であ
る。
【0018】これらの発明では、階調表現を行って記録
を行う際に、画像信号に応じて吐出した複数のインク液
滴で1ドットを形成させて記録媒体に付着させる際の1
ドットのインク液滴量を変化させ、さらに、記録媒体に
付着させる際の1ドットについて濃色のインク液滴量が
淡色のインク液滴量より多い状態で、記録を行うように
している。
【0019】このように必要に応じて複数のインク液滴
で1ドットを形成させることで記録ヘッドに関するコス
トの上昇を抑えることができ、さらに、淡色インクのイ
ンク液滴量が濃色インクより少ないことで淡色インクの
ドット数が増えてざらつきのない高品位のカラー画像を
形成できる。
【0020】(4)請求項4記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録方法であって、画像信号に応じて吐出した
複数のインク液滴で1ドットを形成して、記録媒体に付
着させる際の1ドットのインク液滴量を変化させると共
に、記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色の
インク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で、捺
染の記録を行う、ことを特徴とするインクジェット記録
方法である。
【0021】また、請求項8記載の発明は、記録媒体に
対して同一色であって異なる濃度のインク液滴のドット
を付着させることで階調表現を行って記録を行うインク
ジェット記録装置であって、画像信号に応じて吐出した
複数のインク液滴で1ドットを形成して、記録媒体に付
着させる際の1ドットのインク液滴量を変化させると共
に、記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色の
インク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で、捺
染の記録を行う、ことを特徴とするインクジェット記録
装置である。
【0022】これらの発明では、階調表現を行って記録
を行う際に、画像信号に応じて吐出した複数のインク液
滴で1ドットを形成させて記録媒体に付着させる際の1
ドットのインク液滴量を変化させ、さらに、記録媒体に
付着させる際の1ドットについて濃色のインク液滴量が
淡色のインク液滴量より多い状態で、捺染の記録を行う
ようにしている。
【0023】このように必要に応じて複数のインク液滴
で1ドットを形成させることで記録ヘッドに関するコス
トの上昇を抑えることができ、さらに、淡色インクのイ
ンク液滴量が濃色インクより少ないことで淡色インクの
ドット数が増えてざらつきのない高品位のカラー画像を
形成できる。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、本発明の実施の形態例につ
いて図を用いて詳細に説明する。図1は本実施の形態例
のインクジェット記録装置の概略構成を示すブロック図
である。
【0025】インクジェット記録装置の制御部としての
CPU1と通信を行っているホストPC1から画像信号
がヘッドドライバ13に供給される。なお、これと並行
してヘッドドライバ13には、CPU10からのヘッド
駆動基本信号が供給されている。なお、CPU10から
のヘッド駆動基本波形は、D/A変換器でD/A変換さ
れてアンプで増幅されている。そして、ヘッドドライバ
13は、ヘッド駆動基本波形に基づき画像信号に応じた
ヘッド駆動制御信号が、n個のそれぞれのヘッドH1〜
Hnに供給される。このヘッド駆動制御信号に基づい
て、各ヘッドのノズルからインクが吐出されて記録媒体
に画像が形成される。なお、各ヘッドには複数のピエゾ
素子によってインク吐出を行うノズルが形成されてお
り、各ヘッドへのヘッド駆動制御信号はパラレルデータ
である。
【0026】なお、CPU10にはデータ入力部11が
接続されていて、ユーザからの指示が入力される。ま
た、このデータ入力部11にはデータディスプレイ12
が接続されていて、入力された指示についての表示がな
される。
【0027】図2はヘッド駆動制御信号に含まれるON
パルス(図2(a))とOFFパルス(図2(b))、
およびそれに関連して各ヘッドのノズルでのインク吐出
の原理を模式的に示す説明図である。
【0028】まず、図2を参照して各ヘッドからのイン
ク吐出の原理を説明する。各ヘッドのインク吐出口近傍
にはピエゾ素子で周囲を構成されたノズルが配置されて
おり、このピエゾ素子に印加する電圧で膨張/収縮を起
こさしめ、画像信号に応じて、インク液滴をノズル先端
から記録媒体に向けて吐出する構成になっている。
【0029】まず、ONパルス(図2(a))を所定期
間Hレベルにすることでピエゾ素子が膨らみ(図2
(d)参照)、インクタンクからのインクを引き込む。
つぎに、OFFパルス(図2(b))を所定期間Hレベ
ルにすることでピエゾ素子のノズル内部が収縮し(図2
(d)参照)、ノズル内のインクを記録媒体に向けて吐
出する。以下、この動作を繰り返すようにする。なお、
以上のインク引き込みとインク吐出とを所定の周期で繰
り返すことで、ノズル先端のメニスカス面では図2
(c)のような振動が継続して発生している。
【0030】1回目のインク引き込みとインク射出によ
って生じた振動に合致するようにして2回目以降のイン
ク引き込みとインク射出とを実行すると、2回目以降の
インク射出が1回目よりも加速されることになる。これ
により、1回目に射出されたインク液滴と2回目以降の
インク液滴とが、記録媒体に到達する前に空中で合体し
て、大きなインク液滴として記録媒体に到達するように
なる。すなわち、記録ヘッドのノズル径を変更すること
なく、複数のインク液滴量のドットを形成することが可
能になる。また、記録媒体に到達する前にインク液滴が
合体しない場合でも、記録媒体のほぼ同じ位置で重なる
ことで、大きなドットを形成する。
【0031】すなわち、以上の空中での合体あるいは記
録媒体上での重なりが、請求項における複数のインク液
滴で1ドットを形成してドットの大きさを変えることに
相当する。
【0032】なお、インクジェット記録装置の各ヘッド
内のインクタンクには、シアンインク(以下「Cイン
ク」)、マゼンタインク(以下「Mインク」)、イエロ
ーインク(以下「Yインク」)、及び黒濃色インク(以
下「Kインク」)が基本色インクとして配置されてい
る。
【0033】また、オレンジインク(以下「Oイン
ク」)、バイオレットインク(以下「Vインク」)、レ
ッドインク(以下「Rインク」)、ブルーインク(以下
「Bインク」)からいずれかを特色インクとして組み合
わせる。
【0034】さらに、各色のインクには低濃度の淡色イ
ンクも設けられており、シアン淡色インク(以下「C2
インク」)、マゼンタ淡色インク(以下「M2イン
ク」)、イエロー淡色インク(以下「Y2インク」)、
黒淡色インク(以下「K2インク」)、オレンジ淡色イ
ンク(以下「O2インク」)、バイオレット淡色インク
(以下「V2インク」)、レッド淡色インク(以下「R
2インク」)、ブルー淡色インク(以下「B2イン
ク」)が存在する。
【0035】ここで言うところのインクの色は、CIE
1976(Lab)空間において定義される知覚色度指数が
下記の範囲であるものを言う。なお、ここで定義する値
は、記録媒体としてL値が90以上のもので、ab値が共
に−40〜40以内のものを使用し、25.4mmあたり
300ドットの記録密度でプリントしたものである。
【0036】なお、本実施の形態例において知覚色度指
数を測定するための測定機としてSP62(X-Rite Inc
orporated製)を用いた。 ・通常(濃色)インク Cインク:L=40〜50、a=-50〜0、b=-5〜-40 Mインク:L=40〜50、a=50〜80、b=-10〜20 Yインク:L=75〜80、a=-40〜10、b=50〜90 Kインク:L=15〜25、a=-10〜10、b=-10〜10 Oインク:L=65〜75、a=30〜50、b=70〜90 Vインク:L=35〜45、a=40〜60、b=-40〜-20 Rインク:L=40〜50、a=50〜70、b=20〜40 Bインク:L=35〜45、a=0〜30、b=-5〜-40 ・淡色インク C2インク:L=60〜70、a=-50〜0、b=-5〜-40 M2インク:L=60〜70、a=40〜80、b=-15〜20 Y2インク:L=80〜85、a=-40〜10、b=50〜90 K2インク:L=40〜50、a=-10〜10、b=-10〜10 O2インク:L=75〜85、a=30〜50、b=70〜90 V2インク:L=60〜70、a=40〜60、b=-40〜-20 R2インク:L=60〜70、a=50〜70、b=20〜40 B2インク:L=60〜70、a=0〜30、b=-5〜-40 なお、階調表現を濃度階調で行う場合には、ドットON
(ドット形成)/ドットOFF(ドット非形成)の他
に、濃色インク/淡色インクの切替を用いることで、3
値化とした。なお、この場合の記録媒体上でのドット径
は、捺染においても十分な階調を表現できるように、濃
色インクドット径>淡色のインクのドット系、となるよ
うにした。
【0037】また、階調表現に面積階調を用いる場合に
は、1画素を複数液滴(複数ドロップ)のインク液滴を
空中で合体させて構成する方法、つまり異なるドット径
を形成できるようにした。このため、ドット径を変える
ために記録ヘッドのノズルを変更する必要は無くなる。
【0038】ここで図3のタイムチャートを参照して本
発明の実施の形態例について説明を行う。ここで、図3
(a)は記録媒体上で1ドットを形成する1ドット期間
を示すファイア信号である。図3(b)は濃色インクの
駆動制御信号であり、ここでは、2ドロップ/ドット
(2dpd)の例を示している。図3(c)は淡色イン
クの駆動制御信号であり、ここでは、1ドロップ/ドッ
ト(1dpd)の例を示している。なお、この図3で
は、先に述べたON信号とOFF信号とを1つの信号波
形で示すようにしている。
【0039】この図3に示すように、濃色インクでは2
dpdで記録媒体に到達するインク液滴量を多くして、
記録媒体上ではドット径を大きくすると共に、淡色イン
クでは1dpdで記録媒体に到達するインク液滴量を少
なく、記録媒体上ではドット径を小さくする。
【0040】なお、2dpdで形成されるドット径が従
来とほぼ同等なドット径となるようにして、1dpdで
形成されるドット径が従来より小さなドット径となるよ
うにしておくことが望ましい。この結果、画像の低濃度
領域では、従来より少量で小径の淡色インクによるドッ
トが、従来より多数形成されることになり、従来に比べ
てざらつきを著しく軽減することが可能になる。
【0041】図4は比較的低濃度である同一濃度のベタ
画像を、ドット径やインク濃度が異なる4種類の場合を
拡大して示した説明図である。図4(a)は濃色インク
の標準的なドット径によるベタ画像、図4(b)は淡色
インクの標準的なドット径によるベタ画像、図4(c)
は濃色インクの小さなドット径によるベタ画像、図4
(d)は淡色インクの小さなドット径によるベタ画像で
ある。
【0042】従来一種類の濃度のインクしか使用しない
インクジェット記録では、図4(a)のようにドット数
が少なくてドットの存在が目立ちざらつき感が感じられ
る。これを、淡色インクを用いることで図4(b)のよ
うにドット数が増えて若干ざらつき感が軽減される。し
かし、ドットサイズが小さくないため、ドット自体が目
立つ場合がある。そこで、本実施の形態例では、図4
(d)のように、従来より小径の淡色インクによるドッ
トが、従来より多数形成されることになり、従来(図4
(a)または図4(b))に比べてざらつきを著しく軽
減することが可能になる。なお、図4(c)は比較例で
あり、濃色インクを1dpdで小径に形成したものであ
るが、ドットが小さいものの、ドットが少数であってざ
らつき感が目立った状態になっている。
【0043】なお、以上の例では濃色インクでは2dp
d、淡色インクでは1dpdとしたが、濃色インクを3
dpdとすることも可能である。また、濃色インクによ
るドットと淡色インクによるドットを、画像のある濃度
で完全に切り替えるのではなく、図5に示すように両方
のインクによるドットを混在させながら切り替えること
で、より一層ざらつき感を軽減することが可能になる。
このような制御を図1のインクジェット記録装置のCP
U10が行えばよい。この場合、高濃度では2dpdの
濃色インクによるドットが、中濃度では2dpdの濃色
インクによるドットと1dpdの淡色インクによるドッ
トが、低濃度では1dpdの淡色インクによるドット
が、記録媒体上に形成されることになる。
【0044】また、以上の実施の形態例では、濃色イン
クでは複数ドロップで1ドットを形成してインク液滴量
を多くしてドット径を大きくしていたが、ドット径を変
更する手段はこれに限定されるものではない。たとえ
ば、図3のONパルスやOFFパルスの振幅(電圧)を
変更することが可能である。すなわち、濃色インクの駆
動制御信号の電圧を、淡色インクの駆動制御信号の電圧
より高くなるように制御することで、濃色インクによる
ドット径と淡色インクによるドット径とを変更すること
が可能になる。この場合、上述した図3の2dpd/1
dpdと電圧変更を組み合わせることで良好な効果が得
られる。また、このようにすることでも、ドット径を変
更するために記録ヘッドのノズルを変更する必要がない
ため、コスト的にも装置の信頼性のためにも極めて良好
な結果が得られる。
【0045】つぎに、以上の各実施の形態例のインクジ
ェット記録を布に対して実行する「捺染」に用いた場合
の一例について述べる。記録媒体となる「布」として、
ポリエステルデシンを用いた。WARPSとWOOFSの糸径と本
数は下記の通りである。 WARPS:75d 172STRINGS/25.4mm WOOFS:75D 108STRINGS/25.4mm なお、画像のにじみを防止するために、前処理剤として
カチオン活性剤ラウリルベンジルアンモニウムクロライ
ドを10g/Lに希釈して、浸漬法、パッド法などによ
り付与量0.2%〜10%程度付与する。そして、乾燥
後、分散染料で、前述した各実施の形態例のインクによ
り画像を形成した。画像形成後、乾燥して173℃の高
温スチーマにて約10分間発色処理をした。次に余分と
なった前処理剤や付着しなかった染料を水と温水で洗濯
し排除した。このように、以上の各実施の形態例を捺染
に用いることで、従来の捺染と比較して、ざらつきのな
い極めて良好な画像を得ることを確認した。なお、捺染
への応用に関して、ここに示した具体例に限定されるも
のではない。
【0046】以上の結果から考察すると、コストの上昇
を抑えつつ、ざらつきのない高品位のカラー画像を形成
するには、 階調表現を行って記録を行う際に、インク液滴を画像
信号に応じて吐出する制御を行い、画像信号に応じて吐
出した複数のインク液滴で1ドットを形成して、記録媒
体に付着させる際の1ドットのインク液滴量を変化させ
て捺染の記録を行う, 同一色であって異なる濃度のインク液滴のドットを付
着させることで階調表現を行って記録を行う際に、記録
媒体に付着させる際の1ドットについて濃色のインク液
滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で、捺染の記録
を行う, 階調表現を行って記録を行う際に、画像信号に応じて
吐出した複数のインク液滴で1ドットを形成させて記録
媒体に付着させる際の1ドットのインク液滴量を変化さ
せ、さらに、記録媒体に付着させる際の1ドットについ
て濃色のインク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状
態で、記録を行う, 階調表現を行って記録を行う際に、画像信号に応じて
吐出した複数のインク液滴で1ドットを形成させて記録
媒体に付着させる際の1ドットのインク液滴量を変化さ
せ、さらに、記録媒体に付着させる際の1ドットについ
て濃色のインク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状
態で、捺染の記録を行う,ことが有効であることが判明
した。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録装置
及び記録方法を用いれば、コストの上昇を抑えつつ、ざ
らつきのない高品位のカラー画像を形成することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例のインクジェット記録装
置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態例のインクジェット記録の
原理を説明する原理説明図である。
【図3】本発明の実施の形態例のインクジェット記録の
動作を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の実施の形態例のインクジェット記録に
よるざらつきの様子を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態例のインクジェット記録に
よるインクの切替の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ホストPC 10 CPU 11 データ入力部 12 データディスプレイ 13 ヘッドドライバ H1〜Hn 記録ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対してインク液滴のドットを
    付着させることで階調表現を行って記録を行うインクジ
    ェット記録方法であって、 インク液滴を画像信号に応じて吐出する制御を行い、画
    像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドットを
    形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのインク
    液滴量を変化させて、捺染の記録を行う、ことを特徴と
    するインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録方法であって、 記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色のイン
    ク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で、捺染の
    記録を行う、ことを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  3. 【請求項3】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録方法であって、 画像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドット
    を形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのイン
    ク液滴量を変化させると共に、記録媒体に付着させる際
    の1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク
    液滴量より多い状態で記録を行う、ことを特徴とするイ
    ンクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録方法であって、 画像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドット
    を形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのイン
    ク液滴量を変化させると共に、記録媒体に付着させる際
    の1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク
    液滴量より多い状態で、捺染の記録を行う、ことを特徴
    とするインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 記録媒体に対してインク液滴のドットを
    付着させることで階調表現を行って記録を行うインクジ
    ェット記録装置であって、 インク液滴を画像信号に応じて吐出する制御を行い、画
    像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドットを
    形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのインク
    液滴量を変化させて、捺染の記録を行う、ことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録装置であって、 記録媒体に付着させる際の1ドットについて濃色のイン
    ク液滴量が淡色のインク液滴量より多い状態で、捺染の
    記録を行う、ことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録装置であって、 画像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドット
    を形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのイン
    ク液滴量を変化させると共に、記録媒体に付着させる際
    の1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク
    液滴量より多い状態で記録を行う、ことを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 記録媒体に対して同一色であって異なる
    濃度のインク液滴のドットを付着させることで階調表現
    を行って記録を行うインクジェット記録装置であって、 画像信号に応じて吐出した複数のインク液滴で1ドット
    を形成して、記録媒体に付着させる際の1ドットのイン
    ク液滴量を変化させると共に、記録媒体に付着させる際
    の1ドットについて濃色のインク液滴量が淡色のインク
    液滴量より多い状態で、捺染の記録を行う、ことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326983A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Fujifilm Holdings Corp インクジェット記録装置及び方法
JP2012148463A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Seiko Epson Corp 印刷装置、ドライバープログラム、および、印刷方法

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