JP2001301067A - 織ラベルおよびラベル加工方法 - Google Patents

織ラベルおよびラベル加工方法

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JP2001301067A JP2000122000A JP2000122000A JP2001301067A JP 2001301067 A JP2001301067 A JP 2001301067A JP 2000122000 A JP2000122000 A JP 2000122000A JP 2000122000 A JP2000122000 A JP 2000122000A JP 2001301067 A JP2001301067 A JP 2001301067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広幅織物をヒートカットして製造する織ラベ
ルについて、両側縁の繊維溶融部を平滑化して皮膚を刺
激しないように加工する。 【解決手段】 テープ素材を引き出して水平状態で直線
状に走行させ、該テープ素材の走行時に両研磨ディスク
をテープ側縁とそれぞれ接触させ、両研磨ディスクがテ
ープ素材の走行方向と反対の方向へ高速回転することに
よってテープ両側縁を研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両側縁の繊維溶融
部が平滑で皮膚を刺激しない織ラベルに関し、テープ素
材の両側縁における繊維溶融部を研磨処理するラベル加
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】織ラベルは、一般に矩形平面でポリエス
テル製であり、色糸の横糸でブランドや図柄を織り出
し、背広やスーツの前身頃裏側またはワイシャツやスポ
ーツシャツの衿裏側などに縫着する。この種の織ラベル
は、従来、細幅織機でテープ状に織り上げ、ついで1枚
ごとに寸断している。
【0003】 細幅織機によるラベル織成方法は、テー
プを1本ずつ織り上げるため、生産効率が低くてコスト
高になるという欠陥がある。現在では、レピア織機のよ
うな高速の広幅織機によってまず広幅織物を織り上げ、
この広幅織物をテープ状にヒートカットする方法が主流
であり、ヒートカット可能な織糸としてポリエステル繊
維を使用することが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の織成方法におい
て、広幅織物をテープ状にヒートカットすると、その広
幅織物の横糸を溶融切断することになり、得たテープ素
材の両側縁に線状の繊維溶融部が形成されてしまう。こ
の繊維溶融部は、ポリエステル繊維であるので硬いガラ
ス様を呈し、触感や外観において全体組織との違和感が
著しく、テープ素材から寸断したラベルは、縫着のため
に折り曲げると両側縁の繊維溶融部が折れて溶融突片を
生じやすい。
【0005】 この溶融突片が生じたラベルを衣服に縫
着すると、肌着であれば溶融突片が使用者の肌に接触し
て痒く、着用時に不快感が生じるうえに、皮膚を傷つけ
ることがある。また、スキーウェアなどの外衣であれ
ば、下に着込んだセーターや中衣シャツにほつれが生じ
たり毛羽立ってしまう。アパレルメーカや縫製業者など
の多数のユーザは、ヒートカットで製造する織ラベルに
ついて、繊維溶融部の発生防止をラベル製造業者に強く
要望している。
【0006】 繊維溶融部の発生防止策として、広幅織
物を超音波で切断する方法が提案されている。この場
合、繊維溶融部が超音波切断によって減少しても切断個
所がほつれやすくなる。また、織ラベル両側縁をオーバ
ーロックミシンによって縫い糸で繊維溶融部を包み込む
と、両側縁の繊維溶融部による突き出しが減少する反
面、オーバーロック縫製では、両側縁の縫い幅が太くな
るうえにその部分が高く盛り上がり、織ラベルの縫着に
際して不便であって美観的にも好ましくない。
【0007】 本発明は、広幅織物をヒートカットした
テープ素材から製造する織ラベルに関する前記の問題を
改善するために提案されたものであり、衣類に縫着した
際に不快感を与えることが少ない織ラベルを提供するこ
とを目的としている。本発明の他の目的は、触感が良好
であるうえに、両側縁の縁縫い部が目立たずに美観的に
優れた織ラベルを提供することである。
【0008】 本発明の別の目的は、テープ素材を高速
走行させてその両側縁を迅速に研磨するラベル加工方法
を提供することである。本発明のさらに別の目的は、テ
ープ素材の両側縁を研磨した後に縫い糸で繊維溶融部を
包み込むので糸切れや毛羽立ちが発生しないラベル加工
方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る織ラベルは、広幅織物をヒートカット
したテープ素材から寸断し、テープ両側縁にヒートカッ
ト時に形成された繊維溶融部を有する。この織ラベル
は、研磨によって繊維溶融部の幅が元の約20〜80%
に減少する。繊維溶融部について、その幅が元の約20
%未満になると、融着繊維が少なくなりすぎて端縁個所
がほつれやすくなり、幅が元の約80%を超えると繊維
溶融部が残りすぎて触感の良化が殆ど期待できない。
【0010】 本発明の織ラベルは、研磨によって幅が
減少した両繊維溶融部の表面は直線状で平滑である。こ
の繊維溶融部は、例えば、約35倍に拡大した顕微鏡写
真によって直線状になっていることが確認できる。好ま
しくは、本発明の織ラベルは、糸環部の縫い糸がテープ
側縁を越えながら横方向に連続する単環縫いをテープ側
縁の近辺に沿って形成することにより、該縫い糸で各側
縁の繊維溶融部をほぼ完全に被覆している。
【0011】 本発明のラベル加工方法は、広幅織物を
ヒートカットしたテープ素材の両側縁を平滑化するに際
して、1対の研磨ディスクを所定間隔をおいて水平且つ
回転自在に配置し、テープ素材を引き出して水平状態で
直線状に走行させる。両研磨ディスクは、テープ素材の
走行時にテープ側縁とそれぞれ接触し、テープ素材の走
行方向と反対の方向へ高速回転することによってテープ
両側縁を研磨する。両側縁を研磨したテープ素材は、さ
らに別のヒートカッタによってラベルごとに寸断する。
【0012】 本発明のラベル加工方法は、テープ素材
の両側縁を平滑に研磨した後に一旦巻き取り、所望に応
じて水平作動のミシン針と前後揺動のルーパとを備える
ミシンに送り込む。このミシンに対して、テープ素材を
長手方向に向けて立てて走行させ、その一方の側縁の近
辺に沿って縫い糸を前後に送りながら横方向に連続する
単環縫いを形成する。次に別の同様のミシンによって、
他方の側縁にも単環縫いを形成する。
【0013】 本発明方法において、1対の研磨ディス
クを所定間隔をおいて水平且つ回転自在に配置し、両デ
ィスクの横間隔はテープ素材の幅にほぼ等しい。この研
磨ディスクは、周面が断面V字または凹状であると好ま
しい。テープ素材の側縁を研磨する際には、該テープ素
材を受け台と保持プレートとの間を通過させ、テープ素
材が揺動することを防いでいる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の織ラベルは、広幅織物を
ヒートカットしたテープ素材から製造し、該テープ素材
は両側縁の研磨によって繊維溶融部の幅が元の約20〜
80%に減少する。この両側縁研磨に用いる研磨装置
は、1対の研磨ディスクを有する構造を有していればよ
く、その一例を図1から図3に示している。
【0015】 図1に示す研磨装置1は、1対の研磨デ
ィスク2,2を有し、両ディスクはテーブル3上で所定
間隔をおいて水平且つ回転自在に配置する。図2に示す
ように、両ディスク2,2の横間隔は、走行するテープ
素材5を挟むように該テープ素材の幅にほぼ等しく、両
ディスクの位置はテープ素材の幅に応じて調整できる。
【0016】 研磨ディスク2は、ディスク本体の周辺
に環状にホイールを形成し、ホイール周面は断面V字ま
たは凹状である。ディスク2のホイールは、研削した繊
維溶融部が表面に融着しないように高精度用で気孔の比
較的大きい研磨材が好ましい。研磨ディスク2は、テー
ブル3上でそれぞれブロック7に垂直に取り付け、両ブ
ロック7,7は平行に並べて配置する。各ブロック7
は、フレーム8(図2)に取り付けた調整つまみ10を
回すことで摺動でき、個々に横方向に摺動させることで
ディスク2,2の横間隔を調整する。
【0017】 図3から明らかなように、研磨ディスク
2の軸はブロック7を通過して下方へ延び、その下端部
にプーリ11を固着する。各ブロック7の下方には、電
動モータ12を設置し、その軸に固着したプーリ14と
ディスク2のプーリ11とにベルト16を張設すること
により、モータ12でディスク2を2000rpm前後
で高速回転できる。ディスク2,2は、図2において矢
印で示すように相互に反対方向に回転する。
【0018】 矩形平面の受け台18と保持プレート2
0は、各ブロック7の上に配置し、その側端面はディス
ク2の周面と近接する。保持プレート20は、受け台1
8に比べて幅が狭く、ピン22,22によってプレート
下表面と受け台18の上表面との間に狭い水平隙間を有
する。この水平隙間は、ディスク2の軸方向中間とほぼ
同じ水平面に位置する。
【0019】 図1において、テープ引き出し用の巻芯
載置台24およびテープ巻き取り用の巻芯載置台26
は、研磨ディスク2,2を挟むように所定間隔をおいて
テーブル3上に回転自在に設置し、両載置台はほぼ同じ
水平面に位置する。巻芯載置台26には電動モータ(図
示しない)を付設し、テープ素材5を約50m/分の速
度で巻き取る。テープ素材5のガイドバー28,30
は、両載置台24,26の近傍に垂直に取り付け、該テ
ープ素材をディスク2のブロック7と常に直交して走行
させる(図2参照)。
【0020】 巻芯載置台24から引き出されたテープ
素材5は、ガイドバー28からガイドローラ32を通過
するまでに90度捻られて水平に走行し、さらにガイド
プレート34とローラ対36を経て、その両側縁が研磨
ディスク2,2と接触する。研磨後のテープ素材5は、
ガイドプレート38とローラ対40を経て、ガイドロー
ラ42からガイドバー30を通過するまでに90度捻ら
れて元に戻り、載置台26の巻芯に巻き取られていく。
繊維溶融部の研削粉塵は、ダクト44(図2),46
(図3)などを経て真空集塵機(図示しない)によって
吸い取り、所望の作業環境を維持する。
【0021】 本発明で用いるテープ素材5は、その両
側縁を研磨した後に、単環縫いを側縁の近辺に沿って形
成し、該縫い糸で織ラベルの両側縁の繊維溶融部をほぼ
完全に被覆してもよい。この縁縫いに用いる装置は、そ
の一例を図4から図8に示している。
【0022】 図4に示す縁縫い装置50は、矩形テー
ブル52上に全部材を載置し、該テーブル52の前方中
央に公知の縁縫いミシン54を設置する。ミシン54の
前方両側に第1および第2案内部材56,58を垂直に
固着し、両案内部材はミシン前面と平行に一直線状に配
列する。第1案内部材56の後方には、芯立て棒と円座
を有するテープ巻芯載置台60を垂直に取り付け、且つ
第2案内部材58の後方に水平案内部材62が位置す
る。また、ローラ対64は、テーブル右側において水平
案内部材62の後方に回転自在に設置する。
【0023】 縁縫いミシン54は、テーブル52の裏
側に取り付けた電動モータ(図示しない)で駆動し、該
ミシンの回転軸に固着したプーリ66およびベルト68
を介して、プーリ70を固着したローラ対64の回転軸
72を同期回動する。ミシン54の前方中央には、回転
可能な円形平面の突出台74を水平に取り付け、周面に
刻み目を有する水平の押え円盤76を突出台74の周面
と近接させて設置する(図6参照)。押え円盤76は、
ミシン前面上方から前方斜め下向きに張り出したアーム
77によって回転可能に支承する。図7に示すように、
湾曲平面の押え金78は、突出台74の上方において近
接設置し、該突出台の左側方から前方突出面まで延びて
テープ素材5の側縁と接触し(図8参照)、突出台74
および押え円盤76は矢印方向に間欠的に回動する。押
え金78の上面は、図8のようにテープ素材5の側縁か
ら約0.2mm上方に位置する。
【0024】 ミシン54において、ミシン針80は、
図6に示すように突出台74の上面と近接させて水平に
取り付け、図7の線80aで示すように押え円盤76上
まで水平方向に往復作動し、この際に図8の位置80b
で示すように押え金78の先端部の下方を通過する。一
方、ルーパ82は、図5に示すように垂直バー84の下
端に横向きに突出させた爪部材であり、該垂直バーはミ
シン前面上方から前方へ水平に突き出した揺動バー86
に固着する。図6の一点鎖線から明らかなように、ルー
パ82は、ミシン針80が前端まで前進して後退作動す
る直後に該針の針穴後方の位置82aまで下降し、針8
0の後退とともに上昇し、後端まで後退した際に針尖端
の前方位置82bまで下降する。
【0025】 縫い糸87の糸巻き載置台88は、テー
ブル52(図4)の後方中央に配置し、ミシン54の後
側に位置している。載置台88は、図示のように、1組
または2組以上の糸立て棒と糸立て座を有し、その上方
に糸案内バー89を水平に取り付ける。ミシン針80に
通す縫い糸87は、載置台88の糸巻きから糸案内バー
89を越え、ミシン54の上方に設置した糸案内台組を
経て針80へ供給する。
【0026】 ミシン54の前面において、図5および
図6に示すように、テープ素材5の上縁部を受け止める
U字部90を有する第1ガイドプレート91と、該テー
プ素材の下縁部に接する水平部92を有する第2ガイド
プレート94とを取り付け、これらはほぼ垂直に隣接設
置する。第1ガイドプレート91は、U字部90が突出
台74と押え円盤76の左側直前において水平面で接線
方向に位置するように取り付け(図7参照)、ナットを
緩めると上下方向に位置替えできる。また、第2ガイド
プレート94は、押え円盤76の下方に位置し、クラン
プ96を調整して上下方向に位置替え可能である。第1
ガイドプレート91のU字部90の内周面上方と第2ガ
イドプレート94の水平部92上面との垂直距離が、長
手方向に立てて水平搬送するテープ素材5の横幅に相当
する。
【0027】 図5に示す第1および第2案内部材5
6,58は、ミシン54の前方両側において、ガイドプ
レート91,94と一直線状になるように配列する。案
内部材56,58は、それぞれ支持板98と水平板99
との間に多数本の案内バー100を垂直且つ平行に設置
し、各案内バーと嵌合する貫通孔を設けた案内板102
を支持板98と水平板99との間に取り付ける。案内板
102は、走行するテープ素材5の横幅に応じて、両端
面にねじ込んだ蝶ボルトを締めて任意の水平位置で固定
できる。テープ素材5は、各案内バー100の周囲を左
右交互に回り込みながら水平板99と案内板102との
間を通過する。
【0028】 一方、水平案内部材62は、テーブル5
2上において第2案内部材58の後方に位置し、その上
端面が案内部材58の水平板99と案内板102とのほ
ぼ中間の高さになるように高さ位置を調整できる。水平
案内部材62は、左右上端部の間に多数本の案内バー1
04を水平且つ平行に設置する。片縁縫い後のテープ素
材5は、第2案内部材58を出て縦向きから水平にな
り、各案内バー104の周囲を上下交互に回り込みなが
ら通過する。ローラ対64は、水平案内部材62の後方
において回転自在に設置し、ミシン54と同期して間欠
的に回動し、左右両側のボルトで加圧力を調整できる。
ローラ対64は、縁縫い後のテープ素材5を熱プレスす
る加熱可能な金属ローラでよく、ローラ表面をローレッ
ト加工したりまたは筒状布を被せる。
【0029】 図示しないけれども、縁縫い装置50
は、実際には図4の装置を2台組み合わせた構造であ
り、ミシン54から送り出したテープ素材5を途中で1
80度捻り、これを別のミシンへ送り込む。この別のミ
シンは、ミシン54とはテープ送り方向が反対であり、
ミシン54と配置位置を前後に入れ替えることは任意で
ある。ローラ対64で引き取ったテープ素材5は、例え
ば該ローラ対の下方に設けた開口を経てテーブル52の
下方へ送り出し、該ローラ対から上下動自在なローラに
回し掛けし、さらに上方の水平ローラと水平案内部材を
経て、別のミシン側の垂直ローラ(図示しない)へ送り
出す。一方、別のミシン側では、引き取りローラの下方
近傍においてテーブル52に開口を設け、前記と同様に
ローラ対で引き取ったテープ素材5をテーブル下方へ送
り出し、該テープ素材を上下動自在なローラを経て適当
な巻芯に巻き取る。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明
の織ラベルに加工するテープ素材5は、図9に例示する
ような広幅織物110から多数本同時に織成する。
【0031】 広幅織物110は、例えばポリエステル
繊維糸、ナイロン繊維糸、綿糸などで織成し、少なくと
も各ヒートカット部に合成繊維糸を織り込んでいる。広
幅織物110の織組織は平織、斜文織、朱子織のいずれ
でもよく、帯状に並列した文字や図柄などを有する。広
幅織物110の織成には、例えば高速運転のレピア織
機,プロジェクタイル織機,エアージェット織機などの
広幅織機とジャカード機とを組み合わせて構成する。得
た広幅織物110は、幅70〜260cmであり、広幅
織機に設置した切断装置によって、例えば案内糸11
2,112間を帯状に5aごとにヒートカットする。こ
の切断装置は、例えば、一定間隔を置いて並列に配置し
た多数本のナイフからなる。ヒートカットされた多数本
のテープ素材5は、その両側縁に線状の繊維溶融部(図
示しない)が発生しており、各テープ素材を広幅織機に
おいてそれぞれ巻芯に巻き取る。
【0032】 テープ素材5の両側縁を研磨するには、
図1に示す研磨装置1において、該テープ素材の巻芯を
載置台24に載せる。載置台24から引き出されたテー
プ素材5は、ガイドバー28からガイドローラ32を通
るまでに水平に捻り、さらにガイドプレート34とロー
ラ対36を経て、その両側縁を研磨ディスク2,2と接
触させる。テープ素材5は、両側縁の研磨後にガイドプ
レート38とローラ対40を通り、ガイドローラ42か
らガイドバー30を通過するまでに元に戻し、載置台2
6の巻芯に巻き取る。
【0033】 研磨装置1では、載置台26を回動して
テープ素材5を約50m/分の速度で走行させる。一
方、研磨ディスク2,2は、テープ素材5の走行方向と
反対に2000rpm前後で高速回転する。研磨ディス
ク2,2は、テープ素材5の両側縁と回転接触すること
により、その両側縁を研磨して繊維溶融部の幅を元の約
20〜80%に減らすとともに、各繊維溶融部の表面を
直線状に平滑化にする。一方、研磨ディスク2,2で発
生する研削粉塵は、真空集塵機(図示しない)によって
吸い取る。
【0034】 研磨後のテープ素材5から織ラベル12
0(図10)に加工するには、図10の一点鎖線122
の位置でラベル1枚ごとに横方向にヒートカットする。
得た織ラベル120は、後続の折り曲げ工程において、
約140℃に加熱してプレスしてエンドホールドまたは
センターホールドする。織ラベル120において、両側
縁124,124は繊維溶融部の幅が狭いうえに直線状
で平滑であるため、衣類に縫着した際に不快感を与えた
り皮膚を傷つけることがない。また、各織ラベル122
は、エンドホールドやセンターホールドで折り曲げても
突き出し片が発生しない。
【0035】 テープ素材5は、その両側縁を研磨した
後に、その近辺に沿って単環縫いをテープ側縁形成して
もよい。この際には、研磨後のテープ素材5の巻芯を図
4の4縁縫い装置50における載置台60の上に載せ、
該巻芯からテープ素材5を引き出して第1案内部材56
で水平方向に搬送する。案内部材56は、長手方向に向
けて立ったテープ素材5をミシン54へ送り込み、第1
ガイドプレート91のU字部90と第2ガイドプレート
94の水平部92との間でテープ素材5を正確に位置決
めし、突出台74と押え円盤76で間欠的に図4の矢印
方向へ送る。テープ素材5について、図8の針位置80
bから上方の部分が縁縫い幅hであり、テープ位置を適
宜に上下させると縁縫い幅hを調整できる。
【0036】 図8を参照すると、ミシン針80が前進
して停止中のテープ素材5に例えば点130aで突き刺
さると、針穴に通した縫い糸87がミシン針80ととも
にテープ裏側から表側へ通過し、テープ表側で糸環部1
34が生じる。針80が図6の位置80cまで前進して
から後退を開始した直後に、ルーパ82がテープ表側に
おいて針80の針穴後方の位置82aまで下降し、さら
に若干旋回して糸環部134を引っかける。次に針80
が後退してテープ素材5から抜け、テープ素材5は図8
の矢印方向つまり図4の矢印方向へ距離dだけ間欠的に
移動する。
【0037】 ルーパ82は、ミシン針80の後退とと
もに糸環部134を引っかけたまま上昇し、さらにテー
プ表側から裏側へ後退移動し、テープ裏側へ来ると下降
を開始する。ミシン針80が、図6の実線位置まで後退
すると、糸環部134を引っかけたままのルーパ82は
針尖端の前方位置82bまで下降する。この際に、糸環
部134の縫い糸87は、テープ素材5の側縁と直接接
触することなく、押え金78の先端部の上面と直接接触
する。ミシン針80が再び前進すると、ルーパ82は逆
旋回して糸環部134から外れ、該針はテープ裏側でル
ーパ82で引き出された糸環部134の中を通過し、点
130bでテープ素材5に突き刺さる。この結果、縫い
糸87の糸環部134をテープ側縁に縫い付ける。ミシ
ン針80の前進とともにルーパ82は上昇を開始し、前
記と同様の作動によって位置80bで次の糸環部134
を縫い付け、テープ素材5が左方向へ距離dだけ移動す
ると、図示のように前の糸環部134が押え金78の先
端部から外れて糸環部134の縫い糸87がテープ側縁
と直接接触する。したがって、糸環部134の縫い糸8
7は強い引張り力が生じる締め付け時にテープ側縁と直
接接触しないことにより、常に一定した単環縫い136
(図11)を形成できる。以下、前記の操作を繰り返し
て縁縫いを行っていく。
【0038】 片側136を縁縫いしたテープ素材5
は、案内部材62およびローラ対64を経て水平方向に
引き取り、下方へ送り出してから別の水平ローラと水平
案内部材を経て水平方向に送り出す。テープ素材5は、
垂直ローラ(図示しない)において長手方向に向けて立
ち、この際に単環縫い136は下側に位置する。テープ
素材5を別のミシンへ送り込むと、押え円盤で間欠的に
右方へ送りながら他方の単環縫い138を形成してい
く。両側縁を縁縫いしたテープ素材5は、ローラ対で引
き取り、テーブル52の下方で巻芯に巻き取る。
【0039】 縁縫い装置50を通過したテープ素材5
では、単環縫い136,138を形成する1本の縫い糸
87がテープ側縁の繊維溶融部と交差し、且つその縫い
目が重合せずに連続的に存在する。実際には、縫い糸8
7は図5のような空隙を生じることなく密接し、細い縫
い糸であっても繊維溶融部を密に被覆する。この種のテ
ープでは、細い縫い糸87を用いるうえに糸刺し点13
0a,130bなどが一直線状の1列だけであるから、
縫い付け時のテープ位置を適宜に上下させて縁縫い幅h
を容易に調整でき、縁縫い幅hを可能な限り狭くすると
テープの美観を殆ど損なわない。テープ素材5では、そ
の横糸を縫い糸87として用いてもよく、テープ全体の
色彩とデザインの統一をとることができる。
【0040】 縁縫いしたテープ素材5は、前記と同様
に処理して織ラベルに加工できる。このテープ素材5
は、縁縫いに際して繊維溶融部の幅が狭いうえにその表
面が直線状で平滑であるので、生地の硬軟および厚みな
どに関係なく、均一で美麗な単環縫い136,138を
形成できる。このテープ素材5は、両側縁の研磨後に縫
い糸で繊維溶融部を包み込むことにより、従来よりも縫
い糸87の糸切れや毛羽立ちの発生がいっそう少なくな
り、糸切れによる機械停止が減少して生産能率がいっそ
う上昇する。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る織ラベルは、ヒートカット
したままの織ラベルに比べて両側縁における繊維溶融部
の幅が狭く、しかもより直線状で平滑であるため、衣類
に縫着した際に不快感を与えたり皮膚を傷つけることが
ほぼ解消する。本発明の織ラベルは、繊維溶融部が目立
たなくなって美観的に優れ且つ触感が良好になり、縫着
時に折り曲げても突き出し片が発生しない。
【0042】 本発明の織ラベルは、両側縁の研磨の後
に縁縫いすることにより、いっそう美観的に優れ且つ触
感が良好になる。この織ラベルは、肌着に縫着すると肌
着の良好な着用感を維持し、スキーウェアなどの外衣や
毛布などの寝具類に縫着すると、下に着込んだセーター
や中衣シャツまたはパジャマや寝巻にほつれが生じたり
毛羽立つことがない。
【0043】 本発明のラベル加工方法は、超音波切断
法に比べて装置が非常に安価であり、しかもテープ素材
を段違いに高速に走行できるため、ラベル生産能率が遙
かに優れている。また、本発明のラベル加工方法は、テ
ープ両側縁の研磨後に縫い糸で繊維溶融部を包み込むこ
とにより、従来よりも縫い糸の糸切れや毛羽立ちの発生
が殆ど解消し、縁縫い織ラベルの品質を改善するととも
に生産能率がいっそう上昇する。このラベル加工方法
は、ラベルの寸法や品質に応じて両側縁の繊維溶融部の
研磨量を調整することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法で用いる研磨装置をフレームを除
いて示す概略側面図である。
【図2】 図1の要部を示す装置の平面図である。
【図3】 図2の装置の側面図である。
【図4】 テープ素材の両側縁を縁縫いする装置を概略
的に示す部分平面図である。
【図5】 図4に示す縁縫い装置のミシン個所を拡大し
て示す部分正面図である。
【図6】 図5のA−A線に沿って拡大して示す部分側
断面図であり、押え金などを省略している要部側断面図
である。
【図7】 図6とほぼ同じ位置における部分平面図であ
り、押え金を加え且つ拡大率を変えて示す要部平面図で
ある。
【図8】 縁縫いしたテープ側縁を裏側から示す拡大側
面図であり、縁縫い状態を判りやすいようにデフォルメ
している。
【図9】 テープ素材を得るための広幅織物を例示する
部分平面図である。
【図10】 テープ素材の一例を示す概略平面図であ
る。
【図11】 両側縁を縁縫いした別のテープ素材を示す
概略平面図である。
【符号の説明】
1 研磨装置 2,2 研磨ディスク 5 テープ素材 110 広幅織物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広幅織物をヒートカットしたテープ素材
    から寸断し、テープ両側縁にヒートカット時に形成され
    た繊維溶融部を有する織ラベルにおいて、研磨によって
    繊維溶融部の幅が元の約20〜80%に減少し、各繊維
    溶融部の表面が直線状で平滑である織ラベル。
  2. 【請求項2】 広幅織物をヒートカットしたテープ素材
    から寸断し、テープ両側縁にヒートカット時に形成され
    た繊維溶融部を有する織ラベルにおいて、研磨によって
    幅が減少した両繊維溶融部の表面は直線状で平滑であ
    り、糸環部の縫い糸がテープ側縁を越えながら横方向に
    連続する単環縫いをテープ側縁の近辺に沿って形成する
    ことにより、該縫い糸で各側縁の繊維溶融部をほぼ完全
    に被覆している織ラベル。
  3. 【請求項3】 広幅織物をヒートカットしたテープ素材
    の両側縁を平滑化するに際して、1対の研磨ディスクを
    所定間隔をおいて水平且つ回転自在に配置し、テープ素
    材を引き出して水平状態で直線状に走行させ、該テープ
    素材の走行時に両研磨ディスクがテープ側縁とそれぞれ
    接触し、両研磨ディスクがテープ素材の走行方向と反対
    の方向へ高速回転することによってテープ両側縁を研磨
    し、さらにテープ素材をラベルごとに寸断するラベル加
    工方法。
  4. 【請求項4】 1対の研磨ディスクを所定間隔をおいて
    水平且つ回転自在に配置し、テープ素材を引き出して水
    平状態で直線状に走行させ、該テープ素材の走行時に両
    研磨ディスクがテープ側縁とそれぞれ接触し、両研磨デ
    ィスクがテープ素材の走行方向と反対の方向へ高速回転
    することによってテープ両側縁を研磨し、一旦巻き取っ
    てからテープ素材を長手方向に向けて立てて走行させ、
    その一方の側縁の近辺に沿って縫い糸を前後に送りなが
    ら横方向に連続する単環縫いを形成してから、他方の側
    縁にも単環縫いを形成し、さらにテープ素材をラベルご
    とに寸断するラベル加工方法。
  5. 【請求項5】 研磨ディスクは周面が断面V字または凹
    状であり、テープ素材の側縁を研磨する際に、該テープ
    素材を受け台と保持プレートとの間を通過させる請求項
    3又は4記載の加工方法。
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