JP2001300641A - 筒体端部のフランジ成形方法およびその装置 - Google Patents

筒体端部のフランジ成形方法およびその装置

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JP2001300641A JP2000123526A JP2000123526A JP2001300641A JP 2001300641 A JP2001300641 A JP 2001300641A JP 2000123526 A JP2000123526 A JP 2000123526A JP 2000123526 A JP2000123526 A JP 2000123526A JP 2001300641 A JP2001300641 A JP 2001300641A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒体の両端部にフランジを成形するに際し、
両端部のフランジを同時に成形でき、かつ低コスト化、
段替時間や手間の低減化、型保有スペースの不要化を図
る。 【解決手段】 大径部40と中径部41と小径部44を
同軸にして形成した駆動ローラ4を、一対同軸上で対向
配置する。加工される筒体Wの両端開口部内に前記両駆
動ローラ4の中径部41と小径部44を挿入して筒体W
の両端面を両駆動ローラ4の大径部側壁面aに接触させ
る。次で、前記両駆動ローラ4の小径部44の外周面に
対して筒体Wを介して受けローラ28を圧着して筒体W
に周方向に局部的なフランジFを形成する。次で、前記
の圧着状態を保持して両駆動ローラ4を連携駆動して筒
体Wを回転させ、両駆動ローラ4と両受けローラ28に
て筒体Wの両端部を順次折り曲げて全周フランジを成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒体端部のフラン
ジ成形方法およびその装置に関するもので、より詳しく
は、自動車におけるマフラ(消音器)の外筒などのよう
な筒体の両端部全周にフランジを成形する方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関におけるマフラの外筒な
どのような筒体の両端部に、外側に折曲するフランジを
成形する方法として、図9に示すように、筒体101を
専用掴み型102で掴み保持し、筒体101の両端開口
部に一対の成形型103,104を両側から押し込ん
で、この一対の成形型103,104により筒体101
の両端部を外側へ折曲してフランジを成形するものがあ
る。これを第1の従来の技術とする。
【0003】また、図10に示すように、皿状受け部材
201上に加工する筒体202を、その軸芯を上下方向
に向けて載置(縦置き)し、その筒体202の上端側の
開口部を、駆動ローラ203とこれに対峙する巻き締め
ローラ204とによってカーリング加工(巻き締め)す
るカーリングマシンが例えば実開平4−430号公報に
開示されている。これを第2の従来の技術とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記第1の従来の技術
においては、その成形型103,104の型形状は、筒
体101の開口端部の横断面形状に合致した形状にする
必要があるため、マフラ等のような頻繁な品種切り替え
を行うものにおいては、前記の成形型103,104を
品種に応じた数だけ用意しなければならず、型費が嵩む
問題がある上に、頻繁な型交換作業を必要とし、生産効
率を悪化させる問題もある。更に、その成形型103,
104が一組必要であることから、品種切り替えのため
の段取替え(型交換)時にはこの一組の成形型の交換作
業が必要で一層生産効率の悪化を招く問題がある。
【0005】また、その成形型103,104を強く押
し込むと筒体101の両端部での座屈変形が発生し、ま
た筒体101が硬材の場合には適用が困難な問題があ
る。
【0006】また、前記第2の従来の技術は、型を使用
することなく(型レスで)筒体202にカール部を形成
するものであるが、仮にその両ローラ203,204を
フランジ成形用ローラ(例えは特公平8−29360号
公報に記載のローラ)に変更してフランジ成形を行うよ
うにしても、筒体が縦置きであることから筒体の両端を
同時に(一度に)加工することはできず、生産の効率化
はそれほど望めない。
【0007】そのため、型レスで筒体の両端部に同時に
フランジを形成でき、前者の諸問題を解決できるフラン
ジ成形方法およびその装置が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、大径部と中径部と
小径部を同軸にして形成した駆動ローラを、一対同軸上
で対向配置し、加工される筒体の両端開口部内に前記両
駆動ローラの中径部と小径部を挿入して筒体の両端面を
両駆動ローラの大径部側壁面に接触させ、次で、前記両
駆動ローラの小径部の外周面に対して筒体を介して受け
ローラを圧着して筒体に局部的なフランジを形成し、次
で、前記の圧着状態を保持して両駆動ローラを連携駆動
して筒体を回転させ、両駆動ローラと両受けローラにて
筒体の両端部を順次折り曲げて全周フランジを成形する
ことを特徴とする筒体端部のフランジ成形方法である。
【0009】本発明においては、両受けローラを上昇さ
せて筒体の両端部を押圧すると、その筒体の両端部は両
駆動ローラの中径部に当って外側へ局部的に折曲され、
局部的なフランジが成形される。次で両駆動ローラを回
転駆動すると、筒体が回転されると同時に両駆動ローラ
の中径部によって、筒体の両端部が、前記局部的に折曲
された部分から順次外側へ折曲され、全周にわたってフ
ランジが折曲形成される。
【0010】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記中径部の外周面を斜面に形成して、
この斜面により筒体の両端部の折り曲げが行われるよう
にした筒体端部のフランジ成形方法である。
【0011】本発明においては、筒体の端部が中径部の
外周面に当って折曲される際に、その斜面によって円滑
に折り曲げられる。
【0012】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は第2の発明において、前記のフランジ成形中に、前記
両受けローラの筒体への圧着力を随時、瞬間的に緩和さ
せるようにした筒体端部のフランジ成形方法である。
【0013】本発明においては、瞬間的な抜荷重によっ
て、筒体の斜め姿勢や横ずれなどが駆動ローラの大径部
側壁によって瞬時に修正され、姿勢変化や横ずれによる
不具合を防止できる。したがって、この抜荷重を随時に
行うことにより、全周において確実なフランジ成形が可
能になる。
【0014】請求項4記載の第4の発明は、前記第1〜
第3のいずれかの発明において、前記両受けローラとは
別に前記両駆動ローラの小径部の外周面に対して筒体を
介して圧着するフランジャを設け、該フランジャを圧着
操作して筒体に局部的なフランジを成形した後に、該フ
ランジャを退避させて前記の受けローラによるフランジ
加工を行うようにした筒体端部のフランジ成形方法であ
る。
【0015】本発明においては、例えば筒体に、前記の
受けローラではフランジ加工が困難なロックシーム部を
有する場合に、このロックシーム部をフランジャでフラ
ンジ加工した後に、他の一般部を前記の受けローラでフ
ランジ加工する。
【0016】請求項5記載の第5の発明は、大径部と中
径部と小径部を同軸にして形成した駆動ローラを、一
対、略水平の軸上において小径部側を相互に対向させて
配置するとともに該両駆動ローラの回転駆動手段を設
け、更に、前記両駆動ローラを、その対向間隔を変更で
きるように備えるとともにその変更する駆動手段を設
け、更に、前記両駆動ローラの小径部の下側には夫々受
けローラを、小径部の外周面に対峙して配置するととも
にその昇降駆動手段を設けたことを特徴とする筒体端部
のフランジ成形装置である。
【0017】本発明の装置においては、前記第1の発明
の方法を達成することができる。
【0018】請求項6記載の第6の発明は、前記第5の
発明において、前記両駆動ローラの中径部の外周面を傾
斜面に形成した筒体端部のフランジ成形装置である。
【0019】本発明の装置においては、前記第2の発明
の方法を達成できる。
【0020】請求項7記載の第7の発明は、前記第5又
は第6の発明において、前記両駆動ローラの下側に支持
体を配置して該支持体に前記受けローラと、該受けロー
ラとは別のフランジャを備え、該支持体を移動してこれ
に備えた前記受けローラとフランジャを選択して前記両
駆動ローラの小径部の下側に対峙できるようにするとと
もにその駆動手段を設け、更に、前記支持体を昇降する
昇降駆動手段を設けた筒体端部のフランジ成形装置であ
る。
【0021】本発明の装置においては、前記第4の発明
の方法を達成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1乃至図8に示す実施例に基い
て本発明の実施の形態について説明する。
【0023】図1は装置の概略図、図2は実機の正断面
図で受けローラ部での断面を示し、その矢印X方向を左
右方向とし、Z方向を上下方向とする。図3は図2の側
断面図で、その矢印Y方向を前後方向とし、その左側を
前方とする。
【0024】図2及び図3において、1は床上に固定さ
れた基枠で、左右方向の一方である図2の右側の上部に
は固定テーブル2が固設されている。該固定テーブル2
には軸受体3が立設され、その上部に一方の駆動ローラ
4の回転軸5が水平に支承されている。該回転軸5には
チエンホイール6が固着されている。
【0025】前記基枠1には駆動軸7が設けられ、該駆
動軸7に設けたチエンホイール8と前記回転軸5のチエ
ンホイール6間にチエン9が架設され、モータからなる
回転駆動手段10により、チエンホイール11、チエン
12、チエンホイール13、駆動軸7、チエンホイール
8、チエン9、チエンホイール6を介して回転軸5を回
転して前記駆動ローラ4を所定方向へ回転駆動するよう
になっている。
【0026】また、基枠1の上部にはレール14が左右
方向であるX方向に水平に配置されており、該レール1
4上には、前記固定テーブル2の反対側、すなわち図1
において左側に位置して第1のスライドテーブル15が
移動可能に備えられており、図示しない左右方向駆動手
段によりレール14上を左右方向であるX方向へ移動す
るようになっている。該第1のスライドテーブル15上
には軸受体16が立設され、その上部に他方の駆動ロー
ラ17の回転軸18が水平に支承されている。該他方の
回転軸18の軸芯は前記一方の回転軸5の軸芯と同一線
上に配置され、一方の駆動ローラ4と他方の駆動ローラ
17が相互に対向している。そして、第1のスライドテ
ーブル15がレール14上を左右方向へ移動することに
より、他方の駆動ローラ17が一方の駆動ローラ4に対
し、同芯を保持して接近移動したり離間移動するように
なっている。
【0027】前記駆動軸7には、該駆動軸7の軸方向に
対しては移動するが回転方向には一体回転するように備
えた回転体19が備えられているとともに該回転体19
にチエンホイール20が固着されている。そして、該チ
エンホイール20と前記他方の駆動ローラ17の回転軸
18に固設したチエンホイール21間にチエン22が架
設され、駆動軸7の回転により他方の駆動ローラ17が
回転駆動されるようになっている。したがって、両駆動
ローラ4,17は1本の回転軸5から連携駆動される。
また、前記の回転体19によって他方の駆動ローラ17
は左右方向のどの位置に移動しても回転駆動される。
【0028】前記固定テーブル2には一方の第2のスラ
イドテーブル23が案内軸24により昇降(Z方向)可
能に備えられているとともにシリンダからなる一方の昇
降駆動手段25により昇降移動するようになっている。
該一方の第2のスライドテーブル23は前後方向(Y方
向)に配置されている。
【0029】該一方の第2のスライドテーブル23には
一方の支持体26が前後方向(Y方向)に移動可能に備
えられており、該一方の支持体26がシリンダからなる
前後方向駆動手段27により前後方向に移動するように
なっている。該一方の支持体26には後方に位置して一
方の受けローラ28が回転可能に備えられ、前方に位置
して一方のフランジャ29が備えられている。
【0030】前記第1のスライドテーブル15には他方
の第2のスライドテーブル30が、前記一方の第2のス
ライドテーブル23と同様に、案内軸31により昇降
(Z方向)可能に備えられているとともにシリンダから
なる他方の昇降駆動手段32により昇降するようになっ
ている。該他方の第2のスライドテーブル30も前後方
向(Y方向)に配置されている。
【0031】該他方の第2のスライドテーブル30には
他方の支持体33が前後方向(Y方向)に移動可能に備
えられており、該他方の支持体33が前記前後方向駆動
手段27と同様の前後方向駆動手段(図示せず)により
前後方向に移動するようになっている。該他方の支持体
33には前記一方の支持体26側と同様に後方に位置し
て他方の受けローラ34が回転可能に備えられ、前方に
位置して他方のフランジャ35が備えられている。
【0032】前記他方の受けローラ34と他方のフラン
ジャ35は、他方の支持体33を介して第1のスライド
テーブル15に備えられているため、前記他方の駆動ロ
ーラ17とともに左右方向(X方向)へ一体的に移動す
るようになっている。更に、該左右方向(X方向)の移
動量は数値制御され、例えば図1のA寸法(加工できる
筒体の最大長)からB寸法(加工できる筒体の最短長)
まで数値入力のみで対応して段替動作が行えるととも
に、加工する筒体を両駆動ローラ4と17間で挟み込む
動作が行えるようになっている。更に、加工される筒体
の軸方向長を検知する機能を備え、筒体の軸方向長を検
知して両駆動ローラ4と17との間隔を、筒体を挟む間
隔に自動制御するようになっている。
【0033】更に、前記一方の支持体26の前後方向駆
動手段27と他方の支持体33の前後方向駆動手段(図
示せず)は同期して作動し、一方の受けローラ28が一
方の駆動ローラ4の下側に対峙すると他方の受けローラ
34が他方の駆動ローラ17の下側に対峙し、また一方
のフランジャ29が一方の駆動ローラ4の下側に対峙す
ると他方のフランジャ35が他方の駆動ローラ17の下
側に対峙するようになっている。
【0034】次に、前記一方の駆動ローラ4と一方の受
けローラ28の構造及びこれらの関係を図6及び図7に
より詳述する。
【0035】なお、前記他方の駆動ローラ17と他方の
受けローラ34の構造及びこれらの関係は、一方の駆動
ローラ4と一方の受けローラ28の構造及び関係と同様
であるためその説明は省略する。
【0036】一方の駆動ローラ4は図6及び図7に示す
ように大径部40を有し、該大径部40の側壁面aが加
工される筒体(ワーク)Wの開口側端面の接触面になっ
ている。更に側壁面a側には所定の厚みdを有して中径
部41が突出形成され、その外周面は円弧状の斜面42
に形成されている。この中径部41の厚みdの寸法が加
工される筒体Wの端部に折曲形成されるフランジFの略
折曲量となるもので、フランジFの折曲量に応じてこの
d寸法が所望に設定される。更に、その中径部41の側
壁面bには小径部44が突出形成され、その外周面44
aは回転軸5の軸芯と平行する略水平に形成されてい
る。なお、大径部40、中径部41、小径部44は同軸
に形成されている。
【0037】一方の受けローラ28は一方の支持体26
に回転軸45により回転可能に支持され、その外周面2
8aは回転軸45の軸芯と平行する略水平面に形成され
ている。更に、該一方の受けローラ28は、一方の支持
体26を図3に示すように前進させると、一方の駆動ロ
ーラ4の小径部44の下側に対峙するようになってお
り、かつ、該一方の受けローラ28の外側面28bと一
方の駆動ローラ4における中径部41の側壁面bとの間
に、加工される筒体Wの板厚分の隙間Gが形成されるよ
うになっている。
【0038】更に、前記一方の支持体26には、前記一
方の受けローラ28の内側に位置して保持手段46が固
設されている。該保持手段46は、図6に示すように屈
曲されて上下方向に弾性を有する板状体で形成され、常
時は、その保持手段46の上面が一方の受けローラ28
及び前記一方のフランジャ29の上面より上方へ突出し
ている。
【0039】前記一方のフランジャ29は前記一方の支
持体26を後退させることにより前記一方の駆動ローラ
4における小径部44の下側に対峙するようになってお
り、かつ、該一方のフランジャ29の外面29aと一方
の駆動ローラ4における中径部41の側壁面bとの間に
加工される筒体Wのロックシーム部の厚み分の隙間が形
成されるようになっている。このような関係は他方のフ
ランジャ35と他方の駆動ローラ17との関係において
も同様である。
【0040】次に、本実施例によるフランジの成形工程
について説明するなお、本実施例は、図8に示すよう
な、1枚の金属平板を円筒状に巻いてその巻き方向両端
をかしめ連結し、軸方向にロックシーム部50を有し、
軸方向長をAとした筒体Wにフランジを成形する場合の
例である。
【0041】先ず、加工前の初期状態では両前後方向駆
動手段27によって両支持体26,33を図4及び図5
に示すように後退させて両フランジャ29,35及び保
持手段46を両駆動ローラ4,17の下側、詳しくは小
径部44の下側に対峙させる。更に、昇降駆動手段2
5,32によりスライドテーブル23,30を下降させ
て両フランジャ29,35及び保持手段46を下降させ
て待ち受け位置におく。なお、この下降時における両保
持手段46の上面位置は、これに後述のように筒体Wを
載置した場合に、その筒体Wの両端が、駆動ローラ4,
17における大径部40の側壁面aに対向する位置(高
さ)とする。
【0042】また、他方の駆動ローラ17及びフランジ
ャ35を図4の位置より更に左方へ所定量α移動させ、
両駆動ローラ4,17間を、これに筒体Wが通過できる
寸法(A+α)にする。
【0043】次で、筒体Wを、そのロックシーム部50
を下側にして両駆動ローラ4,17間に通し、その筒体
Wの両端部を両保持手段46上に載置する。なお、この
両保持手段46を設けることなく、筒体Wをフランジャ
29,35に直接載置してもよいが、このようにフラン
ジャ29,35に直接載置すると、加工開始時に筒体W
がこれらによって大きく動かされるので加工精度上好ま
しくない。そのため、前記のように保持手段46を設け
ることが望ましい。
【0044】次に、第1のスライドテーブル15を図4
において右方へ前記α量だけ移動して両駆動ローラ4,
17における大径部40の側壁面a相互の間隔を筒体W
の軸方向長Aにする。これにより、図1に示すように筒
体Wは、その開口側両端面W 1 ,W1 が両駆動ローラ
4,17の側壁面a,a間に接触して挟持された状態で
かつ両駆動ローラ4,17の小径部44と中径部41が
筒体Wの内側に挿入配置される。
【0045】このとき、制御装置等でこの間隔をモニタ
ーして、予め定めた間隔と異なっている場合には、異常
を判断して機械を停止したり警告音を発するようにして
おくとよい。
【0046】次で、昇降駆動手段25,32を同期して
上昇作動して両スライドテーブル23,30を上昇さ
せ、両フランジャ29,35を上昇させる。この両フラ
ンジャ29,35の上昇により、両駆動ローラ4,17
の中径部41の厚みd分だけ、ロックシーム部50の両
端が局部的に折曲し、局部的なフランジ部が形成され
る。
【0047】このようにフランジャ29,35によりロ
ックシーム部50のフランジを成形するのは、ロックシ
ーム部50の断面形状が、筒体Wの一般部と比較して外
側にコブ状に盛り上がっており、前記受けローラ28,
34によるフランジ加工が困難であるため、受けローラ
28,34とは別にロックシーム部50の横断面形状に
沿った形状に形成したフランジャ29,35を使用して
一般部とは別に加工するようにしたものである。
【0048】次に、前記のロックシーム部50のフラン
ジを成形した後、両駆動ローラ4,17が少しだけ一方
向へ瞬間に回転し、筒体Wを少量回転させる。これによ
って、筒体Wのロックシーム部50が最下部位置から一
方向に少し(2〜3cm)移動する。また、同時に昇降
駆動手段25,32の下降作動により両フランジャ2
9,35は支持体26,33とともに速やかに下降し前
記の待ち受け位置に戻る。
【0049】次に筒体Wのロックシーム部50以外の一
般部のフランジ成形工程に移る。
【0050】先ず、前後方向駆動手段27により両支持
体26,33を図3に示すように前方へ移動させ、図1
に示すように両受けローラ28,34を両駆動ローラ
4,17の下側、詳しくは小径部44の下側に対峙させ
る。
【0051】次で両昇降駆動手段25,32を上昇作動
して両受けローラ28,34を同期して上昇させ、筒体
Wの両端部を両駆動ローラ4,17の小径部44の外周
面44aに圧接させる。この上昇により、両駆動ローラ
4,17における大径部40の側壁面a,a間で挟持さ
れている筒体Wの両端部が、図6に示すように両受けロ
ーラ28,34によって該両受けローラ28,34の部
分において局部的に折曲され、周方向に局部的なフラン
ジFが成形される。このとき、フランジFの高さは中径
部41の厚さdに依存される。また、中径部41の外周
面が斜面42に形成されているため、フランジFの折曲
形成が円滑に行われる。
【0052】このような局部的なフランジの成形後に、
回転駆動手段10を起動して両駆動ローラ4,17を一
方向へ同期(連携)して回転駆動させる。これにより、
筒体Wは、その両端部が駆動ローラ4,17の小径部4
4と受けローラ28,34に圧着された状態で回転さ
れ、両駆動ローラ4,17と受けローラ28,34にて
筒体Wの両端部が順次図6に示すように折曲されて、全
周にフランジFが成形される。
【0053】このフランジ成形時において、筒体Wの剛
性不足、精度不足、駆動ローラや受けローラと筒体Wと
の滑り、筒体Wのセットミス等の要因により筒体Wは側
壁面aを乗り越える状態で斜め姿勢や横ずれを起こすこ
とがある。また、乗り越えを防止するために、側壁面a
を大きくしても筒体Wの端面と側壁面aの摩擦力により
筒体Wが潰れ変形するおそれがあることが実験により判
明した。
【0054】そこで、これらの問題を解決するために、
フランジ成形中に、受けローラ28,34の筒体Wへの
圧着力(荷重)を随時或いは周期的(1〜2Hz)に、
かつ瞬間的に緩和させる(抜く)ようにした。このよう
な瞬間的な抜荷重は両昇降駆動手段25,32を下降作
動して行うもので、この抜荷重によって筒体Wの斜め姿
勢や横ずれなどが大径部内面によって瞬時に修正される
ので、姿勢変化や横ずれによる不具合を防止できる。こ
の抜荷重を全周において随時若しくは周期的に繰り返せ
ば、全周に確実なフランジ成形が可能になる。このよう
にすると自動運転において効果的である。また、この抜
荷重の時期は制御プログラムで容易に設定することがで
きる。
【0055】そして、筒体Wの全周にフランジ成形が終
了したら、すなわち周方向におけるロックシーム部50
の一側から他側までの間の一般部を駆動ローラ4,17
と受けローラ28,34でフランジ成形したら、両駆動
ローラ4,17の回転駆動を停止するとともに両受けロ
ーラ28,34を前記の待ち受け位置まで下降させ、更
に第1のスライドテーブル15を前記のA+αの位置ま
で退避させる。
【0056】このとき、全周フランジ成形の終了を判断
するには、タイマーやプログラムにて一定時間や回転量
で判断してもよいし、タッチセンサーなどでロックシー
ム部50などの特定部位を検知して終了を判断してもよ
い。特に、前記両保持手段46の少なくとも1つをフラ
ンジ形成部に配置してこれにフランジが形成されたか否
かを検知するセンサー機能を持たせると効果的である。
【0057】そして、保持手段46上に載置された筒体
Wを取り出して作業が完了する。なお、保持手段46を
フランジ形成センサーに特化して、保持手段は別途フラ
ンジャ29および35等に設けてもよく、設置位置やそ
の形状は任意である。
【0058】なお、加工する筒体Wは、中身がない単な
る筒状のものに限らず、例えば自動車の消音器における
外筒において、セパレータやインナパイプなどのマフラ
構造物を予め内蔵した筒体でもよい。
【0059】そして、前記のようにフランジ加工された
筒体は、例えばその両端部に端板を配し、該端板外縁と
前記のフランジとがカーリング加工されて一体化され
る。
【0060】また、駆動ローラ4,17は、加工される
筒体Wの直径よりもかなり小径でよく、かつ筒体Wの両
端部開口部より挿入し、これと受けローラ28,34で
筒体Wの両端部を挟持する構造であるため、1種類の駆
動ローラ4,17と1種類の受けローラ28,34で図
7に示すような種々な横断面形状の筒体W2 ,W3 ,W
4 に対応可能である。したがって、従来の成形型による
場合のように種々の成形型を用意する必要がなく、かつ
型交換作業の必要もない。
【0061】なお、本発明は前記のような自動車の消音
器の外筒としての筒体のみならず、その他触媒コンバー
タの外筒など自動車用のガス処理装置の筒体にフランジ
を成形する場合でも起用でき、更に、その他の筒体にフ
ランジを成形する場合に適用できるものである。
【0062】更に、前記実施例は、ロックシーム部50
を有する筒体Wにフランジを成形するために、フランジ
ャ29,35を設けたが、ロックシーム部50を有しな
い筒体にフランジを成形する場合には、前記のフランジ
ャ29,35は不要で、両駆動ローラ4,17と両受け
ローラ28,34のみでフランジ成形を行う。
【0063】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、加工する筒体の横断面に応じた型を使用
することなく、種々な横断面の筒体に対応できる駆動ロ
ーラと受けローラとでフランジを成形できるため、前記
従来の成形型を使用するものの問題を解消し、低コス
ト、段替え時間や手間の低減、型保有スペースの不要化
などを図ることができる。更に、難加工材にも適用可能
である。
【0064】更に、筒体の両端部のフランジ成形が同時
に行え、生産効率の向上を図ることができる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、更に、フラ
ンジ成形が円滑に行える。
【0066】請求項3記載の発明によれば、更に、全周
でのフランジ成形がより確実に行える。
【0067】請求項4記載の発明によれば、更に、受け
ローラではフランジ加工が困難なロックシーム部などを
有する筒体でも全周にわたって良好なフランジ加工が行
える。
【0068】請求項5乃至7記載の発明によれば、前記
の効果を発揮できるフランジ成形装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の概略図。
【図2】本発明の装置の実施例を示す正断面図で、受け
ローラを駆動ローラの下側に対峙させた図3のC−C線
断面図。
【図3】図2における側断面図で、受けローラを駆動ロ
ーラの下側に対峙させた図。
【図4】本発明の装置の実施例を示す正断面図で、フラ
ンジャを駆動ローラの下側に対峙させた図5のD−D線
断面図。
【図5】図4における側断面図で、フランジャを駆動ロ
ーラの下側に対峙させた図。
【図6】図2における駆動ローラと受けローラによるフ
ランジ加工状態を示す拡大図。
【図7】図6における左側面図。
【図8】加工される筒体の例を示す斜視図。
【図9】従来の成形型によるフランジ加工機の概略図。
【図10】従来のカーリングマシンを示す斜視図。
【符号の説明】
4,17 駆動ローラ 25,32 昇降駆動手段 26,33 支持体 27 前後方向駆動手段 28,34 受けローラ 29,35 フランジャ 40 大径部 41 中径部 42 斜面 44 小径部 W 筒体 F フランジ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径部と中径部と小径部を同軸にして形
    成した駆動ローラを、一対同軸上で対向配置し、 加工される筒体の両端開口部内に前記両駆動ローラの中
    径部と小径部を挿入して筒体の両端面を両駆動ローラの
    大径部側壁面に接触させ、 次で、前記両駆動ローラの小径部の外周面に対して筒体
    を介して受けローラを圧着して筒体に局部的なフランジ
    を形成し、 次で、前記の圧着状態を保持して両駆動ローラを連携駆
    動して筒体を回転させ、両駆動ローラと両受けローラに
    て筒体の両端部を順次折り曲げて全周フランジを成形す
    ることを特徴とする筒体端部のフランジ成形方法。
  2. 【請求項2】 前記中径部の外周面を斜面に形成して、
    この斜面により筒体の両端部の折り曲げが行われるよう
    にした請求項1記載の筒体端部のフランジ成形方法。
  3. 【請求項3】 前記のフランジ成形中に、前記両受けロ
    ーラの筒体への圧着力を随時、瞬間的に緩和させるよう
    にした請求項1又は2記載の筒体端部のフランジ成形方
    法。
  4. 【請求項4】 前記両受けローラとは別に前記両駆動ロ
    ーラの小径部の外周面に対して筒体を介して圧着するフ
    ランジャを設け、 該フランジャを圧着操作して筒体に局部的なフランジを
    成形した後に、該フランジャを退避させて前記の受けロ
    ーラによるフランジ加工を行うようにした請求項1〜3
    のいずれかに記載の筒体端部のフランジ成形方法。
  5. 【請求項5】 大径部と中径部と小径部を同軸にして形
    成した駆動ローラを、一対、略水平の軸上において小径
    部側を相互に対向させて配置するとともに該両駆動ロー
    ラの回転駆動手段を設け、 更に、前記両駆動ローラを、その対向間隔を変更できる
    ように備えるとともにその変更する駆動手段を設け、 更に、前記両駆動ローラの小径部の下側には夫々受けロ
    ーラを、小径部の外周面に対峙して配置するとともにそ
    の昇降駆動手段を設けたことを特徴とする筒体端部のフ
    ランジ成形装置。
  6. 【請求項6】 前記両駆動ローラの中径部の外周面を傾
    斜面に形成した請求項5記載の筒体端部のフランジ成形
    装置。
  7. 【請求項7】 前記両駆動ローラの下側に支持体を配置
    して該支持体に前記受けローラと、該受けローラとは別
    のフランジャを備え、該支持体を移動してこれに備えた
    前記受けローラとフランジャを選択して前記両駆動ロー
    ラの小径部の下側に対峙できるようにするとともにその
    駆動手段を設け、更に、前記支持体を昇降する昇降駆動
    手段を設けた請求項5又は6記載の筒体端部のフランジ
    成形装置。
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