JP2001299962A - ゴルフボール - Google Patents
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- JP2001299962A JP2001299962A JP2001095142A JP2001095142A JP2001299962A JP 2001299962 A JP2001299962 A JP 2001299962A JP 2001095142 A JP2001095142 A JP 2001095142A JP 2001095142 A JP2001095142 A JP 2001095142A JP 2001299962 A JP2001299962 A JP 2001299962A
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- dimple
- golf ball
- ball
- dimples
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 表面に1種以上のディンプルを多数形成
してなるゴルフボールにおいて、個々のディンプルの縁
部上の任意の点におけるディンプルが無いと仮定した場
合の仮想球面に対する接線と、同任意の点における真の
ボール表面に対する接線とのなす角度θが5゜≦θ≦2
0゜であり、かつディンプル空間体積の全ディンプルの
総和がゴルフボール表面にディンプルが無いと仮定した
仮想球の全体積に占める割合Vr(%)が0.8%≦V
r≦1.1%であることを特徴とするゴルフボールを提
供する。 【効果】 本発明のゴルフボールは、ディンプルによる
飛距離の増大効果を低下させることなく、打撃の繰返し
によるスピン性能の低下を可及的に防止することがで
き、優れた飛び性能の安定性及び耐久性が得られるもの
である。
してなるゴルフボールにおいて、個々のディンプルの縁
部上の任意の点におけるディンプルが無いと仮定した場
合の仮想球面に対する接線と、同任意の点における真の
ボール表面に対する接線とのなす角度θが5゜≦θ≦2
0゜であり、かつディンプル空間体積の全ディンプルの
総和がゴルフボール表面にディンプルが無いと仮定した
仮想球の全体積に占める割合Vr(%)が0.8%≦V
r≦1.1%であることを特徴とするゴルフボールを提
供する。 【効果】 本発明のゴルフボールは、ディンプルによる
飛距離の増大効果を低下させることなく、打撃の繰返し
によるスピン性能の低下を可及的に防止することがで
き、優れた飛び性能の安定性及び耐久性が得られるもの
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、打撃耐久性に優れ
るゴルフボールに関し、更に詳述すると、ディンプル形
状の改良により、飛び性能を劣化させることなく繰返し
打撃によるスピン性能の低下を効果的に防止した打撃耐
久性に優れるゴルフボールに関する。
るゴルフボールに関し、更に詳述すると、ディンプル形
状の改良により、飛び性能を劣化させることなく繰返し
打撃によるスピン性能の低下を効果的に防止した打撃耐
久性に優れるゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ゴルフボールの飛び性能を向上させる手段として、
ディンプルの形状や大きさを適正化することにより、飛
翔するボールの抗力係数を低減化しかつ揚力係数を増大
させてゴルフボールの飛距離の増大を図る試みが種々な
されている。
り、ゴルフボールの飛び性能を向上させる手段として、
ディンプルの形状や大きさを適正化することにより、飛
翔するボールの抗力係数を低減化しかつ揚力係数を増大
させてゴルフボールの飛距離の増大を図る試みが種々な
されている。
【0003】ところで、ゴルフボールは、主にツーピー
スゴルフボールと糸巻きゴルフボールとに大別される
が、近年、糸巻きゴルフボールに比べて弾道が曲がりに
くく飛距離の増大が図れる等の理由から、ツーピースゴ
ルフボールの人気が高く、そのシェアも飛躍的に伸びて
いる。
スゴルフボールと糸巻きゴルフボールとに大別される
が、近年、糸巻きゴルフボールに比べて弾道が曲がりに
くく飛距離の増大が図れる等の理由から、ツーピースゴ
ルフボールの人気が高く、そのシェアも飛躍的に伸びて
いる。
【0004】一方、糸巻きゴルフボールは、ツーピース
ゴルフボールより打感、コントロール性に優れるという
利点があり、例えば、カバー材としてバラタゴムを用い
た糸巻きゴルフボールは、アプローチショットの際にス
ピンがかかりやすいので、グリーン上でボールを止める
のに適している。
ゴルフボールより打感、コントロール性に優れるという
利点があり、例えば、カバー材としてバラタゴムを用い
た糸巻きゴルフボールは、アプローチショットの際にス
ピンがかかりやすいので、グリーン上でボールを止める
のに適している。
【0005】また、ツーピースゴルフボールや、一部の
糸巻きゴルフボールのカバーには、アイオノマー樹脂が
主材として使用されており、このようにカバーにアイオ
ノマー樹脂を用いたゴルフボールの硬度は糸巻きバラタ
ボールより硬い。従って、このゴルフボールは糸巻きバ
ラタボールに比べると、アプローチショットの際のスピ
ン量が少なく、グリーン上でボールを止めにくいという
問題を有している。このため、アプローチショット時の
スピン量の増大を図るべく、アイオノマー樹脂を調整し
たカバーに関する試みがなされているが、バラタゴムか
らなるカバーに匹敵するものは未だに提案されていな
い。
糸巻きゴルフボールのカバーには、アイオノマー樹脂が
主材として使用されており、このようにカバーにアイオ
ノマー樹脂を用いたゴルフボールの硬度は糸巻きバラタ
ボールより硬い。従って、このゴルフボールは糸巻きバ
ラタボールに比べると、アプローチショットの際のスピ
ン量が少なく、グリーン上でボールを止めにくいという
問題を有している。このため、アプローチショット時の
スピン量の増大を図るべく、アイオノマー樹脂を調整し
たカバーに関する試みがなされているが、バラタゴムか
らなるカバーに匹敵するものは未だに提案されていな
い。
【0006】一方、スピンの改良手段として、ゴルフボ
ールではなく、クラブを改良する試みがあり、例えば、
ショートアイアンのフェースに刻まれる溝の形状を改良
してスピン量を増大させることが提案されている。
ールではなく、クラブを改良する試みがあり、例えば、
ショートアイアンのフェースに刻まれる溝の形状を改良
してスピン量を増大させることが提案されている。
【0007】しかしながら、このように改良されたショ
ートアイアンでボールを打撃すると、スピン量の増大は
図れるものの、同時にクラブがボール表面に形成された
ディンプルを潰したり、変形させたり、傷つける等の問
題を起こしており、打撃を繰返すことによりゴルフボー
ルのスピン性能を早く劣化させてしまうという問題があ
る。
ートアイアンでボールを打撃すると、スピン量の増大は
図れるものの、同時にクラブがボール表面に形成された
ディンプルを潰したり、変形させたり、傷つける等の問
題を起こしており、打撃を繰返すことによりゴルフボー
ルのスピン性能を早く劣化させてしまうという問題があ
る。
【0008】実際、本発明者らが、アイオノマー樹脂カ
バーを有する市販のツーピースゴルフボールA(低硬度
カバー),B(高硬度カバー)とディンプルの無いアイ
オノマー樹脂カバーを有するツーピースゴルフボールC
(高硬度カバー)とについて定点打撃テストを行ったと
ころ、ディンプルを有さないボールCがほとんどスピン
量の低下を示さないのに対して、ディンプルを有するボ
ールA,Bは打撃の繰返しによりスピン量が大きく低下
することが示され、スピン性能の劣化はディンプルの損
傷によるものであることが認められた。なお、テストは
サンドウェッジ(ロフト角57゜)を用いてヘッドスピ
ード25m/sでボールの同一箇所を10回打撃し、打
撃毎にそのスピン量を計測することにより行った。
バーを有する市販のツーピースゴルフボールA(低硬度
カバー),B(高硬度カバー)とディンプルの無いアイ
オノマー樹脂カバーを有するツーピースゴルフボールC
(高硬度カバー)とについて定点打撃テストを行ったと
ころ、ディンプルを有さないボールCがほとんどスピン
量の低下を示さないのに対して、ディンプルを有するボ
ールA,Bは打撃の繰返しによりスピン量が大きく低下
することが示され、スピン性能の劣化はディンプルの損
傷によるものであることが認められた。なお、テストは
サンドウェッジ(ロフト角57゜)を用いてヘッドスピ
ード25m/sでボールの同一箇所を10回打撃し、打
撃毎にそのスピン量を計測することにより行った。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ディンプル形状を改良することにより、ディンプル
による飛距離増大効果を低下させることなく、打撃の繰
返しによるスピン性能の低下を効果的に防止し、飛び性
能の安定性及び耐久性に優れたゴルフボールを提供する
ことを目的とする。
で、ディンプル形状を改良することにより、ディンプル
による飛距離増大効果を低下させることなく、打撃の繰
返しによるスピン性能の低下を効果的に防止し、飛び性
能の安定性及び耐久性に優れたゴルフボールを提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、表面に1種又は2種以上のディンプルを多数形成
してなるゴルフボールにおいて、個々のディンプルを、
ディンプルの縁部上の任意の点におけるディンプルが無
いと仮定した場合の仮想球面に対する接線と、同任意の
点における真のボール表面における接線とのなす角度θ
が5゜≦θ≦20゜となる形状に形成し、かつディンプ
ル空間体積の総和がゴルフボールの表面にディンプルが
無いと仮定した仮想球の全体積に占める割合Vr(%)
を0.8%≦Vr≦1.1%となるようにディンプルを
設計することによって、飛距離の低下を招くことなく、
効果的に繰返し打撃によるスピン性能の劣化を防止し得
ることを見出した。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、表面に1種又は2種以上のディンプルを多数形成
してなるゴルフボールにおいて、個々のディンプルを、
ディンプルの縁部上の任意の点におけるディンプルが無
いと仮定した場合の仮想球面に対する接線と、同任意の
点における真のボール表面における接線とのなす角度θ
が5゜≦θ≦20゜となる形状に形成し、かつディンプ
ル空間体積の総和がゴルフボールの表面にディンプルが
無いと仮定した仮想球の全体積に占める割合Vr(%)
を0.8%≦Vr≦1.1%となるようにディンプルを
設計することによって、飛距離の低下を招くことなく、
効果的に繰返し打撃によるスピン性能の劣化を防止し得
ることを見出した。
【0011】即ち、本発明者らは、ディンプルの形状を
上記接線角度θを満足する形状とすることにより、繰返
し打撃によるディンプルの損傷が効果的に防止され、繰
返し打撃によるスピン性能の劣化を可及的に防止し得、
特にショートアイアンによるアプローチショットのスピ
ン安定性を飛躍的に向上させ得ること、この場合上記V
r値を満足するようにディンプル設計を行うことによ
り、ボールの抗力係数を低減させ、かつ揚力係数を増大
して飛距離の増大を図るというディンプル本来の作用効
果を低減させることなく、上記の打撃耐久性の向上を達
成し得ることを見出し本発明を完成したものである。
上記接線角度θを満足する形状とすることにより、繰返
し打撃によるディンプルの損傷が効果的に防止され、繰
返し打撃によるスピン性能の劣化を可及的に防止し得、
特にショートアイアンによるアプローチショットのスピ
ン安定性を飛躍的に向上させ得ること、この場合上記V
r値を満足するようにディンプル設計を行うことによ
り、ボールの抗力係数を低減させ、かつ揚力係数を増大
して飛距離の増大を図るというディンプル本来の作用効
果を低減させることなく、上記の打撃耐久性の向上を達
成し得ることを見出し本発明を完成したものである。
【0012】更に、本発明者らは、上記ディンプルの効
果がより効果的に発揮される条件につき、更に検討を重
ねた結果、コアをアイオノマー樹脂からなるカバーで被
覆したゴルフボールに上記ディンプルを設けた場合、非
常に効果的に打撃耐久性を向上させることができ、更に
ボールの表面硬度がJIS−C型硬度計での測定値で8
0〜98度のゴルフボールとすることにより、より確実
に上記効果が達成されることを見出したものである。
果がより効果的に発揮される条件につき、更に検討を重
ねた結果、コアをアイオノマー樹脂からなるカバーで被
覆したゴルフボールに上記ディンプルを設けた場合、非
常に効果的に打撃耐久性を向上させることができ、更に
ボールの表面硬度がJIS−C型硬度計での測定値で8
0〜98度のゴルフボールとすることにより、より確実
に上記効果が達成されることを見出したものである。
【0013】従って、本発明は、表面に1種以上のディ
ンプルを多数形成してなるゴルフボールにおいて、個々
のディンプルの縁部上の任意の点におけるディンプルが
無いと仮定した場合の仮想球面に対する接線と、同任意
の点における真のボール表面に対する接線とのなす角度
θが5゜≦θ≦20゜であり、かつディンプル空間体積
の全ディンプルの総和がゴルフボール表面にディンプル
が無いと仮定した仮想球の全体積に占める割合Vr
(%)が0.8%≦Vr≦1.1%であることを特徴と
するゴルフボールを提供する。
ンプルを多数形成してなるゴルフボールにおいて、個々
のディンプルの縁部上の任意の点におけるディンプルが
無いと仮定した場合の仮想球面に対する接線と、同任意
の点における真のボール表面に対する接線とのなす角度
θが5゜≦θ≦20゜であり、かつディンプル空間体積
の全ディンプルの総和がゴルフボール表面にディンプル
が無いと仮定した仮想球の全体積に占める割合Vr
(%)が0.8%≦Vr≦1.1%であることを特徴と
するゴルフボールを提供する。
【0014】また、本発明は、好適な実施態様として、
コアと該コアを被覆するカバーとからなり、上記カバー
の少なくとも表面層がアイオノマー樹脂を主材とするゴ
ルフボールに上記本発明のディンプルを形成したゴルフ
ボール、及びボールの表面硬度が、JIS−C型硬度計
での測定で80〜98度であるゴルフボールに上記本発
明のディンプルを形成したゴルフボールを提供する。
コアと該コアを被覆するカバーとからなり、上記カバー
の少なくとも表面層がアイオノマー樹脂を主材とするゴ
ルフボールに上記本発明のディンプルを形成したゴルフ
ボール、及びボールの表面硬度が、JIS−C型硬度計
での測定で80〜98度であるゴルフボールに上記本発
明のディンプルを形成したゴルフボールを提供する。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のゴルフボールは、上述したように飛び性能
と打撃耐久性とを考慮してディンプルの形状及び体積占
有率を適正化したものである。
と、本発明のゴルフボールは、上述したように飛び性能
と打撃耐久性とを考慮してディンプルの形状及び体積占
有率を適正化したものである。
【0016】本発明のゴルフボールに形成されるディン
プルの形状は、ディンプル縁部の球面に対する角度を適
正化したものである。即ち、図1に示したように、まず
ディンプル1の縁部(ディンプル1と陸部2との境界
線)上の任意の点Aにおけるディンプルが無いと仮定し
た場合の仮想球面3に対する接線4と、同任意の点Aに
おける真のゴルフボール表面に対する接線5とのなす角
度θを規定したものであり、本発明においては、上記両
接線4,5のなす角度θが5゜≦θ≦20゜、好ましく
は7゜≦θ≦15゜になるようにしたものである。上記
角度θが5゜未満であると、十分なディンプル空間体積
が得られず、ディンプルによる飛距離の増大効果が得ら
れなくなり、また20゜を超えると、繰返し打撃により
ディンプル1の縁部が損傷を受けてスピン性能が低下
し、本発明の目的が達成できない。
プルの形状は、ディンプル縁部の球面に対する角度を適
正化したものである。即ち、図1に示したように、まず
ディンプル1の縁部(ディンプル1と陸部2との境界
線)上の任意の点Aにおけるディンプルが無いと仮定し
た場合の仮想球面3に対する接線4と、同任意の点Aに
おける真のゴルフボール表面に対する接線5とのなす角
度θを規定したものであり、本発明においては、上記両
接線4,5のなす角度θが5゜≦θ≦20゜、好ましく
は7゜≦θ≦15゜になるようにしたものである。上記
角度θが5゜未満であると、十分なディンプル空間体積
が得られず、ディンプルによる飛距離の増大効果が得ら
れなくなり、また20゜を超えると、繰返し打撃により
ディンプル1の縁部が損傷を受けてスピン性能が低下
し、本発明の目的が達成できない。
【0017】本発明のゴルフボールに形成されるディン
プルは、上記縁部の角度θについての規定を満足した上
で、ディンプル空間体積の全ディンプルの総和がボール
表面にディンプルが無いと仮定した仮想球3の全体積に
占める割合をVr(%)とした場合、0.8%≦Vr≦
1.1%、好ましくは0.85%≦Vr≦1.0%とな
るように形成される。このVr値が0.8%未満である
と、ディンプルによる揚力係数の増大効果が大き過ぎ、
特にドライバーショット時の飛距離が低下することとな
り、また、1.1%を超えると揚力係数の増大効果が低
下し、飛距離が低下することになる。
プルは、上記縁部の角度θについての規定を満足した上
で、ディンプル空間体積の全ディンプルの総和がボール
表面にディンプルが無いと仮定した仮想球3の全体積に
占める割合をVr(%)とした場合、0.8%≦Vr≦
1.1%、好ましくは0.85%≦Vr≦1.0%とな
るように形成される。このVr値が0.8%未満である
と、ディンプルによる揚力係数の増大効果が大き過ぎ、
特にドライバーショット時の飛距離が低下することとな
り、また、1.1%を超えると揚力係数の増大効果が低
下し、飛距離が低下することになる。
【0018】上記Vrは下記式によって算出することが
できる。
できる。
【0019】
【数1】 (但し、Vsは各ディンプルの縁部によって囲まれる平
面下のディンプル空間体積の総和、Rはボールの半径を
示す。)
面下のディンプル空間体積の総和、Rはボールの半径を
示す。)
【0020】ここで、Vrを決定する個々のディンプル
の空間体積の算出の方法について図2を参照して説明す
ると、ディンプル平面形状が円形状の場合、(a)に示
したように、ディンプル1上にボール直径の仮想球面3
を設定すると共に、ボール直径より0.16mm小さい
直径の球面7を設定し、この球面7の円周とディンプル
1との交点8を求め、該交点8における接線9と前記仮
想球面3との交点10の連なりをディンプル縁部11と
する。そして、(b)に示したように、前記縁部11に
よって囲まれる平面(円:直径Dm)6下のディンプル
空間12の体積Vpを求める。従って、ディンプル空間
体積の総和Vsは、下記式によって表わすことができ、
得られたVs値を上記Vrを求める式に代入することに
より、Vrを算出することができる。
の空間体積の算出の方法について図2を参照して説明す
ると、ディンプル平面形状が円形状の場合、(a)に示
したように、ディンプル1上にボール直径の仮想球面3
を設定すると共に、ボール直径より0.16mm小さい
直径の球面7を設定し、この球面7の円周とディンプル
1との交点8を求め、該交点8における接線9と前記仮
想球面3との交点10の連なりをディンプル縁部11と
する。そして、(b)に示したように、前記縁部11に
よって囲まれる平面(円:直径Dm)6下のディンプル
空間12の体積Vpを求める。従って、ディンプル空間
体積の総和Vsは、下記式によって表わすことができ、
得られたVs値を上記Vrを求める式に代入することに
より、Vrを算出することができる。
【0021】
【数2】 (但し、Vp1,Vp2…Vpnは互いに異なる大きさのディ
ンプルの体積を表わし、N1,N2…Nnはそれぞれ
Vp1,Vp2…Vpnの体積を有するディンプルの数を表わ
す。)
ンプルの体積を表わし、N1,N2…Nnはそれぞれ
Vp1,Vp2…Vpnの体積を有するディンプルの数を表わ
す。)
【0022】本発明のゴルフボールに形成されるディン
プルは、上記縁部の角度θ及び上記Vr値を満足するも
のであればよく、その形状,大きさ,種類数及び総個数
等に制限はないが、通常その形状は円形とすることが好
ましく、また大きさは直径2.4〜4.1mm、特に
2.5〜3.5mmとすることが好ましい。更に、ディ
ンプルの種類数は1〜5種、特に1〜2種のディンプル
を1つのボールに設けることができ、総個数は300〜
560個、特に350〜450個とすることができる。
プルは、上記縁部の角度θ及び上記Vr値を満足するも
のであればよく、その形状,大きさ,種類数及び総個数
等に制限はないが、通常その形状は円形とすることが好
ましく、また大きさは直径2.4〜4.1mm、特に
2.5〜3.5mmとすることが好ましい。更に、ディ
ンプルの種類数は1〜5種、特に1〜2種のディンプル
を1つのボールに設けることができ、総個数は300〜
560個、特に350〜450個とすることができる。
【0023】本発明のゴルフボールは、その表面に上記
ディンプルを設けたものであり、ボールの構造に制限は
なく、糸巻きコアに1層又は2層以上のカバーを被覆し
た糸巻きゴルフボール,ソリッドコアに1層又は2層以
上のカバーを被覆したツーピース又はマルチピースソリ
ッドゴルフボールあるいはワンピースソリッドゴルフボ
ールのいずれの構造としてもよいが、特に糸巻きゴルフ
ボールやツーピース又はマルチピースソリッドゴルフボ
ール等のコアをカバーで被覆したゴルフボールとするこ
とが好ましく、これにより本発明の効果がより効果的に
発揮される。中でもカバーの少なくとも表面層がアイオ
ノマー樹脂を主材として形成されたゴルフボールとする
ことにより、本発明の効果が顕著になる。
ディンプルを設けたものであり、ボールの構造に制限は
なく、糸巻きコアに1層又は2層以上のカバーを被覆し
た糸巻きゴルフボール,ソリッドコアに1層又は2層以
上のカバーを被覆したツーピース又はマルチピースソリ
ッドゴルフボールあるいはワンピースソリッドゴルフボ
ールのいずれの構造としてもよいが、特に糸巻きゴルフ
ボールやツーピース又はマルチピースソリッドゴルフボ
ール等のコアをカバーで被覆したゴルフボールとするこ
とが好ましく、これにより本発明の効果がより効果的に
発揮される。中でもカバーの少なくとも表面層がアイオ
ノマー樹脂を主材として形成されたゴルフボールとする
ことにより、本発明の効果が顕著になる。
【0024】また、本発明のゴルフボールは、特に制限
されるものではないが、表面硬度がJIS−C型硬度計
による測定で80〜98度、好ましくは88〜95度の
ボールとすることが好ましく、特にコアをカバーで被覆
したゴルフボールのカバー表面層の硬度をこのように設
定することにより、上記ディンプルの効果が極めて顕著
に現れるものである。
されるものではないが、表面硬度がJIS−C型硬度計
による測定で80〜98度、好ましくは88〜95度の
ボールとすることが好ましく、特にコアをカバーで被覆
したゴルフボールのカバー表面層の硬度をこのように設
定することにより、上記ディンプルの効果が極めて顕著
に現れるものである。
【0025】なお、糸巻きコアやソリッドコアについて
は、特に制限はなく、公知の材料を用いて公知の方法に
より形成されたものを好適に用いることができ、またボ
ールの直径や重さについては適宜選定することができ、
例えば、ゴルフ規則に基づいて直径42.67mm以
上、重さ45.92g以下に形成することができる。
は、特に制限はなく、公知の材料を用いて公知の方法に
より形成されたものを好適に用いることができ、またボ
ールの直径や重さについては適宜選定することができ、
例えば、ゴルフ規則に基づいて直径42.67mm以
上、重さ45.92g以下に形成することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明のゴルフボールは、ディンプルに
よる飛距離の増大効果を低下させることなく、打撃の繰
返しによるスピン性能の低下を可及的に防止することが
でき、優れた飛び性能の安定性及び耐久性が得られるも
のである。
よる飛距離の増大効果を低下させることなく、打撃の繰
返しによるスピン性能の低下を可及的に防止することが
でき、優れた飛び性能の安定性及び耐久性が得られるも
のである。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0028】[実施例1〜4、比較例1〜3]表1に示
す配合のコア材を用い、混練ロールで混練し、155℃
で15分間加熱加圧成形することによりソリッドコアを
形成した。
す配合のコア材を用い、混練ロールで混練し、155℃
で15分間加熱加圧成形することによりソリッドコアを
形成した。
【0029】次いで、得られたソリッドコアに、表1に
示したカバー材を射出成形して厚さ2mmのカバーを被
覆し、表2に示したディンプルを有するツーピースゴル
フボール(直径42.7mm)を得た。なお、いずれの
ゴルフボールも1種類のディンプルを同様の配列で39
2個設けたものである。
示したカバー材を射出成形して厚さ2mmのカバーを被
覆し、表2に示したディンプルを有するツーピースゴル
フボール(直径42.7mm)を得た。なお、いずれの
ゴルフボールも1種類のディンプルを同様の配列で39
2個設けたものである。
【0030】得られたツーピースゴルフボールについ
て、下記方法により飛距離、スピン量の保持率について
評価した。結果を表2に示す。なお、表2中、諸特性の
測定及び評価は下記基準に基づいて行った。飛距離 ツルーテンパー社製のスウィングロボットを用い、ドラ
イバーでヘッドスピード45m/sで打撃した時の総飛
距離アプローチスピン1、2 飛距離と同様のロボットにより、サンドウェッジ(ロフ
ト角57゜)を用いてヘッドスピード25m/sで打撃
した時の1回目のスピン量(アプローチスピン1)、ア
プローチスピン1と同一条件でボールの同一箇所を8回
打撃した時の8回目のスピン量(アプローチスピン2)保持率 アプローチスピン1に対するアプローチスピン2のスピ
ン量の保持率耐久性 スピン量の減少の評価 ○:減少せず又はボール性能上問題のない程度の減少 ×:ボール性能上問題となる程の減少
て、下記方法により飛距離、スピン量の保持率について
評価した。結果を表2に示す。なお、表2中、諸特性の
測定及び評価は下記基準に基づいて行った。飛距離 ツルーテンパー社製のスウィングロボットを用い、ドラ
イバーでヘッドスピード45m/sで打撃した時の総飛
距離アプローチスピン1、2 飛距離と同様のロボットにより、サンドウェッジ(ロフ
ト角57゜)を用いてヘッドスピード25m/sで打撃
した時の1回目のスピン量(アプローチスピン1)、ア
プローチスピン1と同一条件でボールの同一箇所を8回
打撃した時の8回目のスピン量(アプローチスピン2)保持率 アプローチスピン1に対するアプローチスピン2のスピ
ン量の保持率耐久性 スピン量の減少の評価 ○:減少せず又はボール性能上問題のない程度の減少 ×:ボール性能上問題となる程の減少
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2の結果から明らかなように、本発明の
ゴルフボールは良好な飛び性能を有する上、打撃の繰返
しによるスピン性能の低下もほとんどなく、良好な打撃
耐久性を有することが確認された。これに対して、ディ
ンプルの縁部の角度θが大きな比較例1,2のゴルフボ
ールは打撃の繰返しによるスピン性能の低下が著しく、
また、ディンプル縁部の角度θが小さくてもディンプル
の体積比Vrが小さい比較例3のゴルフボールは打撃耐
久性は優れているものの、飛び性能に劣るものであっ
た。
ゴルフボールは良好な飛び性能を有する上、打撃の繰返
しによるスピン性能の低下もほとんどなく、良好な打撃
耐久性を有することが確認された。これに対して、ディ
ンプルの縁部の角度θが大きな比較例1,2のゴルフボ
ールは打撃の繰返しによるスピン性能の低下が著しく、
また、ディンプル縁部の角度θが小さくてもディンプル
の体積比Vrが小さい比較例3のゴルフボールは打撃耐
久性は優れているものの、飛び性能に劣るものであっ
た。
【図1】本発明のゴルフボールのディンプルを説明する
説明図である。
説明図である。
【図2】(a),(b)はいずれもディンプルの空間体
積を算出する方法を説明する説明図である。
積を算出する方法を説明する説明図である。
1 ディンプル 2 陸部 3 仮想球面 4 接線 5 接線 6 ディンプル縁部に囲まれた平面 7 球面 8 交点 9 交点8におけるディンプル内面に対する接線 10 交点 11 ディンプル縁部 12 ディンプル空間 A ディンプルの縁部上の任意の点 θ 両接線4,5のなす角度
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に1種以上のディンプルを多数形成
してなるゴルフボールにおいて、個々のディンプルの縁
部上の任意の点におけるディンプルが無いと仮定した場
合の仮想球面に対する接線と、同任意の点における真の
ボール表面に対する接線とのなす角度θが5゜≦θ≦2
0゜であり、かつディンプル空間体積の全ディンプルの
総和がゴルフボール表面にディンプルが無いと仮定した
仮想球の全体積に占める割合Vr(%)が0.8%≦V
r≦1.1%であることを特徴とするゴルフボール。 - 【請求項2】 コアと該コアとを被覆するカバーとから
なり、上記カバーの少なくとも表面層がアイオノマー樹
脂を主材としてなる請求項1記載のゴルフボール。 - 【請求項3】 ボールの表面硬度がJIS−C型硬度計
での測定で80〜98度である請求項1又は2記載のゴ
ルフボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095142A JP2001299962A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | ゴルフボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095142A JP2001299962A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | ゴルフボール |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8122539A Division JPH09285566A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | ゴルフボール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001299962A true JP2001299962A (ja) | 2001-10-30 |
Family
ID=18949238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001095142A Pending JP2001299962A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | ゴルフボール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001299962A (ja) |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001095142A patent/JP2001299962A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050907 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060111 |