JP2001299935A - 弁 体 - Google Patents
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Abstract
実に液漏れを防止することができる弁体を提供する。 【解決手段】弁体2は、板状の弾性体で構成されてお
り、その自然状態での形状は、略直方体(平板状)をな
している。弁体2は、2つの弁部3を有しており、各弁
部3には、それぞれ、内部において互いに部分的に交差
する第1の切り込み31および第2の切り込み32が形
成されている。第1の切り込み31は、一方の端面21
に開口(到達)し、他方の端面22には開口していな
い。第2の切り込み32は、他方の端面22に開口し、
一方の端面21には開口していない。この弁体2は、端
面21が外側となり、端面22が内側となり、かつ第2
の切り込み32の内面同士が圧着されるように変形し、
その状態で、ハウジング4のハウジング本体41と蓋部
材42とで挟持されることにより、そのハウジング4に
液密に固定されている。
Description
である。
管体を血管内に導入する医療用管体導入具等、弁体の設
けられた種々の医療用具が知られている。
る一文字状のスリットが形成された円柱状の弾性体から
なる弁体、貫通孔が形成された円柱状の第1の弾性体と
両端面に開口するY字状のスリットが形成された円柱状
の第2の弾性体とからなる弁体等がある。
挿入する際や引き抜く際に、スリットが開き、管体との
間に隙間ができ、これにより液漏れが生じてしまうこと
がある。
は、弁体がそのスリットが開いた形に変形してしまい、
これにより、管体を引き抜いた後でもスリットが閉じ
ず、液漏れが生じてしまう。
リットの幅を小さくすればよいが、スリットの幅を小さ
くすると、管体を挿入する際や引き抜く際の摩擦抵抗が
大きくなり、その操作がし難くなる。
に、一方の端面のみに開口(到達)する切り込みと、こ
の切り込みと内部において交差し、他方の端面のみに開
口する切り込みとが形成された円柱状の弾性体からなる
弁体が提案されている(特公平2−949号公報)。
公平2−949号公報には、弁体を変形させるという概
念はない。
圧着されるように弁体を変形させることにより、コネク
タ等の接続操作性を損うことなく、より液密性を高める
ことができ、より確実に液漏れを防止できることを見出
した。
が容易であり、長期間利用でき、かつ確実に液漏れを防
止することができる弁体を提供することにある。
(1)〜(13)の本発明により達成される。
部分が弾性材料で構成された弁体であって、前記一対の
端面のうちの一方の端面に開口し、他方の端面に開口し
ない第1の切り込みと、該第1の切り込みと内部におい
て交差し、前記他方の端面に開口し、前記一方の端面に
開口しない第2の切り込みとが設けられ、前記第2の切
り込みの内面同士が圧着されるように変形していること
を特徴とする弁体。
の切り込みと、前記他方の端面における前記第2の切り
込みとが略直交している上記(1)に記載の弁体。
方の端面側が凸となるように該弁体を湾曲させることに
より、前記第2の切り込みの内面同士が圧着される上記
(1)または(2)に記載の弁体。
面における前記第1の切り込みの方向とが略一致してい
る上記(3)に記載の弁体。
向と、前記他方の端面における前記第2の切り込みの方
向とが略一致している上記(3)または(4)に記載の
弁体。
圧着されるように変形している上記(1)ないし(5)
のいずれかに記載の弁体。
れている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の弁
体。
周面となり、前記他方の端面が内周面となる筒状をなし
ている上記(1)または(2)に記載の弁体。
方向と、前記一方の端面における前記第1の切り込みの
方向とが略一致している上記(8)に記載の弁体。
の端面における前記第2の切り込みの方向とが略一致し
ている上記(8)または(9)に記載の弁体。
ける外形が略円形である上記(8)ないし(10)のい
ずれかに記載の弁体。
1の切り込みの近傍は、平面または凹面である上記
(1)ないし(11)のいずれかに記載の弁体。
保持部材を有する上記(1)ないし(12)のいずれか
に記載の弁体。
示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
然状態)を示す斜視図、図2は、図1に示す弁体を備え
た混注具の構成例を示す斜視図である。
の弾性体で構成されており、その自然状態での形状、す
なわち、後述するハウジング4に装着される前の形状
は、図1に示すように、略直方体(平板状)をなしてい
る。
を付与しないときの状態を言う。この弁体2は、後述す
る当該弁体2の湾曲の方向(図2中矢印Aで示す方向)
に対して垂直な方向(図2中矢印Bで示す方向)、すな
わち、後述する流路61の方向に沿って並設された2つ
の弁部3を有している。なお、これらの弁部3の構成
は、同様であるので、代表的に一方の弁部3を説明す
る。
交差する第1の切り込み31および第2の切り込み32
がそれぞれ形成されている。
21、22のうちの一方(図1中上側)の端面21に開
口(到達)し、他方(図1中下側)の端面22には開口
していない。
22に開口し、一方の端面21には開口していない。
32とは、十文字状に交差しており、すなわち、第1の
切り込み31と第2の切り込み32との交差角度は、9
0°となっている(端面21における第1の切り込み3
1と、端面22における第2の切り込み32とは、直交
している)が、この交差角度は、90°に限らない。
31および第2の切り込み32は、それぞれ、閉じてい
る。
り込み32の形状は、それぞれ、円弧状(略半円)であ
るが、この形状に限定されないことは言うまでもない。
み32との交差部33の長さLは、特に限定されない
が、弁体2の厚さ(特に弁部3の厚さ)の20〜50%
程度が好ましく、30〜40%程度がより好ましい。
は、例えば、挿入される硬質パイプ(管体)の外径(直
径)や長さ、当該弁体2の内外圧力差、第2の切り込み
32の内面同士の圧着力等の諸条件に応じて、挿入し易
い厚さに設定されるが、硬質パイプの外径(直径)の
0.1倍以上であるのが好ましく、0.3〜1倍程度で
あるのがより好ましい。また、比較的大きな内外圧力差
に対応するためには、硬質パイプの外径(直径)の2倍
以上であるのが好ましい。
定であるが、一定でなくてもよい。例えば、弁体2の弁
部3の厚さを他の部分の厚さより厚くしてもよく、ま
た、薄くしてもよい。
0程度が好ましく、30〜50程度がより好ましい。
大きい程好ましく、具体的には、500%以上であるの
が好ましい。
ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴ
ム、フッ素ゴム、シリコーンゴムのような各種ゴムや、
ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレ
フィン系、スチレン系等の各種エラストマー等の弾性材
料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混
合して用いることができる。
の切り込み31および第2の切り込み32が形成されて
いない板状の弾性体を成形し、得られた弾性体に第1の
切り込み31および第2の切り込み32をそれぞれ形成
する。
1は、前述した弁体2と、硬質のハウジング(保持部
材)4とで構成されている。
開口421が形成された蓋部材42とで構成されてい
る。
えば、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレ
ート、ポリアミド、硬質ポリ塩化ビニル、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、
環状ポリオレフィン、フッ素樹脂、ポリ−(4−メチル
ペンテン−1)等の各種樹脂や、ステンレス鋼、アルミ
ニウム、チタン等の各種金属や、アルミナ等の各種セラ
ミックスや、これらの複合体等が挙げられる。
2が内側となり、かつ第2の切り込み32の内面同士が
圧着されるように変形(弾性変形)し、その状態(変形
状態)で、ハウジング4のハウジング本体41と蓋部材
42とで挟持されることにより、そのハウジング4に液
密に固定されている。すなわち、弁体2は、ハウジング
4により、前記変形状態に保持されている。なお、各弁
部3は、それぞれ、開口421の位置に位置している。
ときの形状に対して、その少なくとも一部が異なる形状
になること(相似形であって、寸法が変る場合を含む)
を言う。
上側)に凸、すなわち端面21側が凸となるように、所
定の方向に湾曲しており、これにより第2の切り込み3
2の内面同士が圧着される。また、第1の切り込み31
は、閉じている。
示す方向)は、端面21における第1の切り込み31の
方向と等しい(一致している)。
開く力を与えることなく、弁体2を湾曲させることがで
き、第1の切り込み31を閉じた状態に維持できるの
で、清浄作業(例えば、弁体2の端面21の清浄等)を
容易に行うことができる。
方向(図2中矢印Bで示す方向)と、端面22における
第2の切り込み32の方向とが一致している。
士をより確実に圧着することができる。
の強さは、弁体2の物性、切り込みの形状、変形の度合
等の諸条件を変更することによって様々に設定すること
ができる。
いるのが好ましい。これにより、第1の切り込み31お
よび第2の切り込み32に対する圧力(第1の切り込み
31の内面同士および第2の切り込み32の内面同士の
圧着の強さ)がそれぞれ高くなり、細菌等の混入をより
確実に防止することができる。
平板状の弁体が湾曲する場合の他、例えば、湾曲してい
る板状の弁体が平板状になる場合、湾曲している板状の
弁体の湾曲の度合いが増減する場合、湾曲している板状
の弁体が逆方向に湾曲する場合、弁体の全体または部分
的に、圧縮力や引張力を加えた場合等が挙げられる。
51の一端側が、その内腔と混注具1の中空部62とが
連通するように接続されている。
ないチューブの一端側が、その内腔と混注具1の中空部
62とが連通するように接続されている。
ブ51の内腔および図示しないチューブの内腔とで、流
路61の主要部が構成される。
体2の端面22における第2の切り込み32の方向、す
なわち、弁体2の湾曲の方向に対して垂直な方向(図2
中矢印Bで示す方向)と等しい。
は、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定される
が、一般的な医療用液体混注具の流路直径である1〜2
0mm程度が好ましい。
うち、第1の切り込み31の近傍(弁部3における端面
21)は、平面または凹面(例えば、湾曲凹面)である
のが好ましい。
る場合に、それを容易、迅速かつ確実に行うことができ
る。
端面21は、湾曲凸面(凸面)であり、弁部3における
端面21のみが平面または凹面であるので、弁部3の位
置を容易かつ確実に把握することができる。そして、弁
部3における端面21は、平面または凹面であるので、
それが凸面である場合に比べ、硬質パイプが滑り難く、
これにより硬質パイプを弁部3に容易に挿入することが
できる。
る。弁体2の弁部3に、例えば硬質パイプ(管体)等が
挿入(挿通)されていないときは、図2に示すように、
第1の切り込み31および第2の切り込み32は、それ
ぞれ、閉じており、第2の切り込み32の内面同士は、
圧着され、これにより流路61の液密性(気密性)が保
持される。
輸液ラインやシリンジから液体を側注(注入)したり、
また、流路61を流れる液体をサンプリングする場合に
は、弁部3に図示しない所定の硬質パイプを挿入する。
パイプを挿入する際は、第1の切り込み31と第2の切
り込み32との交差部33の内面がその硬質パイプの外
周面に密着し、液密性が保持される。
は、交差部33の内面がその硬質パイプの外周面に密着
し、液密性が保持される。この場合、弁体2は、第2の
切り込み32の内面同士が圧着されるように湾曲してい
るので、第2の切り込み32のうち、開く部分の幅が最
小限に抑えられる。この状態で、前記液体の側注やサン
プリングを行う。
後、弁部3から硬質パイプを引き抜く。この際も、前記
と同様に、液密性が保持される。
1)によれば、第2の切り込み32の内面同士が圧着さ
れるように弁体2が湾曲(変形)しているので、弁部3
に、何も挿入(挿通)されていないときはもちろんのこ
と、例えば硬質パイプが挿入されているときでも、ま
た、異なる外径の硬質パイプが挿入されているときで
も、また、硬質パイプの挿入時および引き抜き時でも、
液密性が確保され、弁体2からの液漏れを確実に防止す
ることができる。
着されるように弁体2が湾曲しているので、硬質パイプ
を長期間挿入している場合、その硬質パイプを引き抜い
た後も確実に液密状態となり、弁体2からの液漏れを確
実に防止することができる。すなわち、耐久性が非常に
良い。
1(中空部62)の横断面における面積(流路面積)が
増加するように弁体2が変形した場合には、第2の切り
込み32の内面同士の圧着の強さが増大し、これにより
流路61内の液体が弁体2から漏れるのを防止すること
ができる。
の切り込み32内に若干の液体が残った場合には、硬質
パイプが引き抜かれると、第1の切り込み31および第
2の切り込み32がそれぞれ閉じ、その切り込み内に滞
留していた液体はすべて排出される。
面同士が圧着されるように湾曲しているので、第1の切
り込み31や第2の切り込み32の幅を比較的大きくし
ても、弁体2からの液漏れを防止することができる。
込み32の幅を比較的大きくすることにより、硬質パイ
プの挿入時および引き抜き時の摩擦抵抗を比較的小さく
することができ、これにより、硬質パイプの挿入、引き
抜き等の操作を容易に行うことができる。
切り込み31や第2の切り込み32の内面が、挿入され
た硬質パイプの全周に渡って接触していなくても、弁体
2からの液漏れを防止することができる。このため、硬
質パイプを挿入したときの弁体2(第1の切り込み31
や第2の切り込み32)の変形量を比較的小さくするこ
とができ、これにより、硬質パイプを長期間挿入してい
る場合、その硬質パイプを引き抜いた後も確実に液密状
態となり、弁体2からの液漏れを確実に防止することが
できる。
り込み31の方向は、弁体2の湾曲の方向と等しいの
で、その第1の切り込み31は閉じた状態を維持でき、
これにより、清浄作業(例えば、弁体2の端面21の清
浄等)を容易に行うことができる。
り込み32の方向は、流路61の方向と等しいので、流
路61に沿って液体が流れたとき、弁体2に対し、第2
の切り込み32が開く方向の力は作用せず、このため、
第2の切り込み32は開き難い。
としても、端面22における第2の切り込み32の方向
は、流路61の方向と等しいので、液体は、第2の切り
込み32内やその近傍においても円滑に流れる。すなわ
ち、乱流が生じ難く、液体が滞留するのを防止すること
ができる。
た、前記弁体2を用いることにより、デッドスペース
や、液体が滞留し易い段差のほとんどない滑らかな流路
61を備えた混注具1が実現する。
が弁体2を切断して生じるコアリングや、液漏れを起こ
さないという利点がある。
の数は、2つであるが、本発明では、弁体2の弁部3の
数は、1つでもよく、また、3つ以上でもよい。すなわ
ち、弁体2の弁部3の数は、単数でもよく、また、複数
でもよい。
の切り込み31が開いており、変形後においてその第1
の切り込み31が閉じるように構成されていてもよい。
この場合、自然状態における第1の切り込み31として
は、例えば、溝等が挙げられる。
の切り込み32が開いており、変形後においてその第2
の切り込み32の内面同士が圧着されるように構成され
ていてもよい。この場合、自然状態における第2の切り
込み32としては、例えば、溝等が挙げられる。
の切り込み31の内面同士および第2の切り込み32の
内面同士がそれぞれ圧着されるように構成されていても
よい。以下、この実施形態(第1実施形態の第2例)を
説明する。
2例(自然状態)を示す斜視図である。なお、前述した
第1実施形態の弁体2との共通点については、説明を省
略し、主な相違点を説明する。
体で構成されており、その自然状態での図3中の矢印の
方向から見たときの形状(外形)、すなわち、ハウジン
グ4に装着される前の図3中の矢印の方向から見たとき
の形状は、略台形をなしている。
(図3中上側)の辺の長さは、他方の端面22側(図3
中下側)の辺の長さより長く設定されている(端面21
の面積は、端面22の面積より大きく設定されてい
る)。
の弁体2が湾曲し、これにより第2の切り込み32の内
面同士が圧着され、また、ハウジング4により弁体2の
端面21側が図3中横方向に圧縮され、これにより第1
の切り込み31の内面同士が圧着される。これにより、
細菌等の混入をより確実に防止することができる。
前述した第1実施形態の弁体2(混注具1)と同様の効
果が得られる。
する。図4は、本発明の弁体の第2実施形態(第2実施
形態の弁体を備えた混注具の構成例)を示す斜視図、図
5(a)は、図4に示す自然状態における弁体の横断面
図、図5(b)は、図4中のC−C線での断面図(横断
面図)である。なお、前述した第1実施形態の弁体2と
の共通点については、説明を省略し、主な相違点を説明
する。
状(筒状)の弾性体で構成され、弁部3を有している。
外周面(一方の端面)71に開口し、内周面(他方の端
面)72には開口していない。
体7の内周面72に開口し、外周面71には開口してい
ない。
32の形状は、それぞれ、円弧状(弓形)であるが、こ
の形状に限定されないことは言うまでもない。
な方向と、外周面71における第1の切り込み31の方
向とが一致している。
状態にすることができ、清浄作業(例えば、弁体7の外
周面71の清浄等)を容易に行うことができる。
ける第2の切り込み32の方向とが一致している。
士をより確実に圧着することができる。
の一部分または主要部が構成される。従って、この流路
61(内腔73)の方向は、弁体7の軸方向、すなわ
ち、内周面72における第2の切り込み32の方向と等
しい。
ち、ハウジング8に装着される前の形状は、図5(a)
に示すように、円筒状をなしている。
の切り込み31および第2の切り込み32の形成されて
いない円筒状の弾性体を連続押出成形し、得られた弾性
体に第1の切り込み31および第2の切り込み32をそ
れぞれ形成する。
ば、弁体7の一方の開口から刃の深さの一定のカッター
を挿入し、そのカッターで内周面72から切り込む。
は、例えば、第1の切り込み31を形成した後、弁体7
をその第1の切り込み31が開くように変形させ、開い
た第1の切り込み31からカッターで内周面72に向か
って切り込んでもよい。
1の切り込み31が形成されておらず、第2の切り込み
32が溝として形成されている円筒状の弾性体を成形
し、得られた弾性体に第1の切り込み31を形成しても
よい。自然状態において第2の切り込み32が開いてい
ても、弁体7は、第2の切り込み32の内面同士が圧着
されるように変形するので、確実に機能する。
弁体7と、硬質のハウジング(保持部材)8とで構成さ
れている。
横断面での形状は、C字状をなしている。すなわち、ハ
ウジング8の全体形状は、円筒の図4および図5中上側
を除去したような形状をなしている。
グ8の軸方向に沿って、一対の溝81、81が形成され
ている。
3が図5中上側となり、その弁部3の外周面71が露出
し、かつ、弁部3がハウジング8の位置に位置するよう
に、ハウジング8内に挿入され、そのハウジング8によ
り挟持されている。
と第2の切り込み32との交差部33を図5中上側(上
方)にしたとき、側方から、ハウジング8の対応する部
分で押圧され、これにより第2の切り込み32の内面同
士が圧着されるように変形し(押し潰され)、その状態
(変形状態)で、ハウジング8により前記変形状態に保
持されている。
び内形、すなわち、ハウジング8に装着された状態での
横断面での外形および内形は、それぞれ、略円形であ
る。
での外径(直径)aと、図5(b)に示すハウジング8
の内径(直径)bとは、それぞれ、外径aが内径bより
大きくなるように設定される。
図示しないチューブの一端側が、その内腔と弁体7の内
腔73とが連通するように接続され、また、図4中右側
には、例えば、図示しないチューブの一端側が、その内
腔と弁体7の内腔73とが連通するように接続される。
この場合は、前記弁体7の内腔73およびそのチューブ
の内腔とで、流路61の主要部が構成される。
を調整する(比較的長くする)ことにより、前記チュー
ブを省略することができる。すなわち、弁体7の内腔7
3により、流路61の主要部を構成することができる。
た第1実施形態の弁体2(混注具1)と同様の効果が得
られる。
で、前述した第1実施形態の弁体2より滑らかな流路6
1が形成される。すなわち、弁体7を用いることによ
り、デッドスペースや、液体が滞留し易い段差のない滑
らかな流路61を備えた混注具1が実現する。
の切り込み32を自然状態のときに開くような形状(例
えば、溝)にしたり、また、弁体7が偏心したり、弁体
7が若干潰れたとしても、確実に機能する。
の数は、1つ(単数)であるが、本発明では、弁体7の
弁部3の数は、2つ以上(複数)でもよい。
接着剤で接着されていてもよい。また、ハウジング8の
外周側には、安定性が向上するように、平らな部分が設
けられていてもよい。
の、弁体7の端部に接続された接続ポートが設けられて
いてもよい。
する。図6(a)は、本発明の弁体の第3実施形態(自
然状態)を示す横断面図、図6(b)は、図6(a)に
示す弁体を備えた混注具の構成例を示す横断面図であ
る。なお、前述した第2実施形態の弁体7との共通点に
ついては、説明を省略し、主な相違点を説明する。
偏心している円筒状(筒状)の弾性体で構成されてい
る。すなわち、弁体7の厚さ(肉厚)は、一定ではな
い。
ち、第1の切り込み31および第2の切り込み32は、
弁体7の厚さが最も厚くなる位置に配置されている。
1の切り込み31および第2の切り込み32の位置する
部分の厚さが最も厚くなるように、弁体7の厚さが設定
されている。
た第2実施形態の弁体7(混注具1)と同様の効果が得
られる。
最も厚いので、前述した第2実施形態の弁体7に比べ、
より確実に液密性が保持され、また、耐圧が高く、弁体
2からの液漏れをより確実に防止することができる。
する。図7(a)および図7(b)は、それぞれ本発明
の弁体の第4実施形態(自然状態)を示す横断面図、図
7(c)は、図7(a)または図7(b)に示す弁体を
備えた混注具の構成例を示す横断面図である。なお、前
述した第2実施形態の弁体7との共通点については、説
明を省略し、主な相違点を説明する。
体で構成されている。この弁体7の自然状態における横
断面での外形、すなわち、ハウジング8に装着される前
の横断面での外形は、図7(a)および図7(b)に示
すように、略楕円形である。
の内形、すなわち、ハウジング8に装着される前の横断
面での内形は、図7(a)および図7(b)に示すよう
に、略半円形である。
形、すなわち、ハウジング8に装着された状態での横断
面での外形は、図7(c)に示すように、略楕円形であ
る。
すなわち、ハウジング8に装着された状態での横断面で
の内形は、図7(c)に示すように、略円形である。
なく、弁部3、すなわち、第1の切り込み31および第
2の切り込み32は、弁体7の厚さが最も厚くなる位置
に配置されている。
1の切り込み31および第2の切り込み32の位置する
部分の厚さが最も厚くなるように、弁体7の厚さが設定
されている。
おいて第2の切り込み32が閉じている。
状態において第2の切り込み32が開いている。すなわ
ち、自然状態における第2の切り込み32は、V字状の
溝である。
(b)に示す弁体7のいずれについても前述したしたよ
うに、変形後、すなわち、ハウジング8に装着された状
態では、図7(c)に示すように、その変形により第2
の切り込み32の内面同士が圧着される。
た第2実施形態の弁体7(混注具1)と同様の効果が得
られる。
を略楕円形から略円形に変形させるので、前述した第2
実施形態の弁体7に比べ、より確実に液密性が保持さ
れ、また、耐圧が高く、弁体2からの液漏れをより確実
に防止することができる。
した第2実施形態の弁体7に比べ、より確実に液密性が
保持され、また、耐圧が高く、弁体2からの液漏れをよ
り確実に防止することができる。
する。図8は、本発明の弁体の第5実施形態(第5実施
形態の弁体を備えた混注具の構成例)を示す横断面図で
ある。なお、前述した第3実施形態の弁体7との共通点
については、説明を省略し、主な相違点を説明する。
一対の溝74、74が軸方向に沿って形成されている。
る内周部の前記一対の溝74、74に対応する位置に
は、その一対の溝74、74に係合し得る一対のリブ
(凸条)82、82が形成されている。
の回転(変位)や、ハウジング8からの弁体7の離脱等
が防止される。
リブ82、82とで、離脱防止手段が構成される。
た第3実施形態の弁体7(混注具1)と同様の効果が得
られる。
ているので、ハウジング8に対する弁体7の回転(変
位)や、ハウジング8からの弁体7の離脱、例えば、挿
入されている硬質パイプを引き抜く際のハウジング8か
らの弁体7の離脱等を防止することができる。
とを接着剤で接着する場合に比べ、ハウジング8に弁体
7を容易に装着することができる。
けられ、弁体7に、前記溝に係合し得るリブが設けられ
ていてもよい。
溝とリブとの組み合わせに限らず、この他、例えば、凹
部と凸部との組み合わせ、溝と凸部との組み合わせ等が
挙げられる。
する。図9は、本発明の弁体の第6実施形態(第6実施
形態の弁体を備えた混注具の構成例)を示す斜視図であ
る。なお、前述した第3実施形態の弁体7との共通点に
ついては、説明を省略し、主な相違点を説明する。
向、すなわち、流路61(内腔73)の方向に沿って並
設された2つの弁部3を有している。
込み32は、弁体7の軸方向に沿って延在する共通の1
本(1条)の切り込みで構成されている。
の弁部3を有する弁体7を製造するに際し、第2の切り
込み32を1つ形成すればよいので、製造が容易であ
り、生産性が高い。
て、この第2の切り込み32は、閉じていてもよく、ま
た、開いていてよい。いずれの場合も、弁体7がハウジ
ング8に装着された状態では、弁体7が変形し、第2の
切り込み32の内面同士が圧着される。
切り込み31の近傍(弁部3における外周面71)が、
平面または凹面になっている。なお、本実施形態では、
前記弁部3における外周面71は、図9に示すように湾
曲凹面である。
る場合に、それを容易、迅速かつ確実に行うことができ
る。
外周面71は、湾曲凸面(凸面)であり、弁部3におけ
る外周面71のみが平面または凹面であるので、弁部3
の位置を容易かつ確実に把握することができる。そし
て、弁部3における外周面71は、平面または凹面であ
るので、それが凸面である場合に比べ、硬質パイプが滑
り難く、これにより硬質パイプを弁部3に容易に挿入す
ることができる。
うち、各弁部3に対応する部分には、それぞれ、その弁
部3の位置を示す指標として、切欠部83が形成されて
いる。これにより、弁部3の位置を容易かつ確実に把握
することができる。
周面71が平面または凹面とされており、これが弁部3
の位置を示す指標となるので、前記切欠部83を省略し
てもよいことは、言うまでもない。
えば、図示しないチューブの一端側が、その内腔と弁体
7の内腔73とが連通するように連結部91を介して接
続され、また、図9中右側には、例えば、図示しないチ
ューブの一端側が、その内腔と弁体7の内腔73とが連
通するように図示しない連結部を介して接続される。
た第3実施形態の弁体7(混注具1)と同様の効果が得
られる。
の第1の切り込み31の近傍(弁部3における外周面7
1)が平面または凹面になっているので、硬質パイプを
弁部3に挿入する場合に、それを容易、迅速かつ確実に
行うことができる。
に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるも
のではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の
構成のものに置換することができる。
意の構成を適宜組み合わせてもよい。
筒状に限定されない。また、本発明では、弁体のうちの
一部のみが弾性材料で構成されていてもよい。
合、その混注具の形態(種類)は、特に限定されず、例
えば、ポンプ式または重力式点滴用輸液セット等の輸液
セットの混注ポートや、混注用マニホールド、Yサイ
ト、人工肺や人工腎臓の血液回路の混注兼サンプリング
ポート、血液バッグのサンプリングポート、留置針を血
管内に留置した際、血液の逆流を防止する逆止弁等が挙
げられる。
れず、前記混注具の他、例えば、血管中にカテーテルを
挿入する際、導入口となるカテーテルイントロデューサ
や、尿道留置カテーテルや、スワンガンツカテーテル等
のバルーン用のバルブ等が挙げられる。なお、本発明の
弁体は、医療用のものには限定されない。
れば、何も挿入(挿通)されていないときはもちろんの
こと、例えば硬質パイプ(管体)等の棒状体が挿入され
ているときでも、また、異なる外径の棒状体が挿入され
ているときでも、また、棒状体の挿入時および引き抜き
時でも、液密性が確保され、弁体からの液漏れを確実に
防止することができる。
れるように弁体が変形しているので、棒状体を長期間挿
入している場合、その棒状体を引き抜いた後も、確実に
液密状態となり、弁体からの液漏れを確実に防止するこ
とができる。
れるように弁体が変形しているので、第1の切り込みや
第2の切り込みの幅を比較的大きくしても、弁体からの
液漏れを防止することができる。
の幅を比較的大きくすることにより、棒状体の挿入時お
よび引き抜き時の摩擦抵抗を比較的小さくすることがで
き、これにより、棒状体の挿入、引き抜き等の操作を容
易に行うことができる。
る。また、弁体が筒状をなしている場合には、より確実
に液密性が確保され、弁体からの液漏れをより確実に防
止することができる。
す斜視図である。
斜視図である。
態)を示す斜視図である。
弁体を備えた混注具の構成例)を示す斜視図である。
体の横断面図、図5(b)は、図4中のC−C線での断
面図(横断面図)である。
(自然状態)を示す横断面図、図6(b)は、図6
(a)に示す弁体を備えた混注具の構成例を示す横断面
図である。
明の弁体の第4実施形態(自然状態)を示す横断面図、
図7(c)は、図7(a)または図7(b)に示す弁体
を備えた混注具の構成例を示す横断面図である。
弁体を備えた混注具の構成例)を示す横断面図である。
弁体を備えた混注具の構成例)を示す斜視図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 一対の端面を有し、少なくとも一部分が
弾性材料で構成された弁体であって、 前記一対の端面のうちの一方の端面に開口し、他方の端
面に開口しない第1の切り込みと、該第1の切り込みと
内部において交差し、前記他方の端面に開口し、前記一
方の端面に開口しない第2の切り込みとが設けられ、 前記第2の切り込みの内面同士が圧着されるように変形
していることを特徴とする弁体。 - 【請求項2】 前記一方の端面における前記第1の切り
込みと、前記他方の端面における前記第2の切り込みと
が略直交している請求項1に記載の弁体。 - 【請求項3】 前記弁体は、板状であり、前記一方の端
面側が凸となるように該弁体を湾曲させることにより、
前記第2の切り込みの内面同士が圧着される請求項1ま
たは2に記載の弁体。 - 【請求項4】 前記湾曲の方向と、前記一方の端面にお
ける前記第1の切り込みの方向とが略一致している請求
項3に記載の弁体。 - 【請求項5】 前記湾曲の方向に対して垂直な方向と、
前記他方の端面における前記第2の切り込みの方向とが
略一致している請求項3または4に記載の弁体。 - 【請求項6】 前記第1の切り込みの内面同士が圧着さ
れるように変形している請求項1ないし5のいずれかに
記載の弁体。 - 【請求項7】 前記弁体の全体に圧縮力が加えられてい
る請求項1ないし6のいずれかに記載の弁体。 - 【請求項8】 前記弁体は、前記一方の端面が外周面と
なり、前記他方の端面が内周面となる筒状をなしている
請求項1または2に記載の弁体。 - 【請求項9】 前記弁体の軸方向に対して垂直な方向
と、前記一方の端面における前記第1の切り込みの方向
とが略一致している請求項8に記載の弁体。 - 【請求項10】 前記弁体の軸方向と、前記他方の端面
における前記第2の切り込みの方向とが略一致している
請求項8または9に記載の弁体。 - 【請求項11】 前記弁体の変形後の横断面における外
形が略円形である請求項8ないし10のいずれかに記載
の弁体。 - 【請求項12】 前記一方の端面のうち、前記第1の切
り込みの近傍は、平面または凹面である請求項1ないし
11のいずれかに記載の弁体。 - 【請求項13】 前記弁体を変形状態に保持する保持部
材を有する請求項1ないし12のいずれかに記載の弁
体。
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