JP2001298628A - 画像データ変換装置、印刷制御装置、印刷装置、画像データ変換方法、および記録媒体 - Google Patents

画像データ変換装置、印刷制御装置、印刷装置、画像データ変換方法、および記録媒体

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JP2001298628A
JP2001298628A JP2000109245A JP2000109245A JP2001298628A JP 2001298628 A JP2001298628 A JP 2001298628A JP 2000109245 A JP2000109245 A JP 2000109245A JP 2000109245 A JP2000109245 A JP 2000109245A JP 2001298628 A JP2001298628 A JP 2001298628A
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Seshin Shu
世辛 周
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な記憶容量を増加させることなく、色変
換処理の精度を向上させて、高画質のカラー画像を表現
可能な技術を提供する。 【解決手段】 カラー画像データを表現する色空間内で
の座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基本
色についての階調値の組み合わせとの対応関係を記憶し
ておき、該対応関係に基づいて、カラー画像データを、
該各基本色の階調値の組み合わせによる階調データに変
換する。ここで、前記複数の基本色の中で、前記色空間
内の一部の領域についてのみゼロでない階調値をとる基
本色については、該基本色に応じた該色空間内の複数の
座標値との前記対応関係を記憶しているとともに、該基
本色以外の他の基本色については、該他の基本色に応じ
た複数の座標値との前記対応関係を記憶しておく。こう
すれば、基本色に応じて適切な座標値での対応関係を記
憶しておくことができるので、画像データの変換精度を
向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高画質のカラー
画像を表現するために、カラー画像データを変換する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷媒体上に各色のインクドットを形成
してカラー画像を印刷するカラープリンタが、コンピュ
ータなどの画像機器から出力されるカラー画像の出力機
器として広く使用されている。コンピュータなどの各種
画像機器は、通常、カラー画像をRGB各色の階調デー
タとして扱うのに対し、カラープリンタはシアンイン
ク,マゼンタインク,イエロインク,ブラックインクを
用いてカラー画像を印刷している。従って、カラー画像
を印刷するためには、コンピュータなどから出力される
RGB階調データを、CMYKのような、カラー画像を
表現するための基本となる色、すなわち基本色の階調デ
ータに変換してやる必要がある。このように、RGB各
色の階調データを、CMYK各色の階調データに変換す
る処理は色変換処理と呼ばれる。
【0003】RGB階調データからCMYK階調データ
への変換は非線形性の強い変換であるため、R,G,B
の各階調値からC,M,Y,Kの各階調値を数式などに
よって算出することは容易ではない。このため、色変換
処理は次のような方法を用いて行われている。先ず、R
GB階調データを、R軸,G軸,B軸をそれぞれ直交3
軸にとった色空間上の座標点として表現する。次いで、
予め選択しておいた複数の色彩、すなわち選択色を色空
間内の座標点として表現し、これら選択色のRGB階調
データに対応するCMYK階調データを、各選択色に対
応付けて記憶しておく。色変換処理を行う際には、色空
間上でRGB階調データに対応する座標点を求め、座標
点のまわりの選択色に記憶されているCMYK階調デー
タから、座標点でのCMYK階調データを補間演算する
ことによって算出する。こうすれば、RGB階調データ
に対応するCMYK階調データを容易に算出することが
可能となって、迅速に色変換することができる。
【0004】ここで、予め選択して階調データを記憶し
ておく座標点の間隔が粗いと、補間演算を行って座標点
でのCMYK階調データを求める際の誤差が大きくな
り、RGB階調データを正確なCMYK階調データに色
変換することができなくなる。延いては、コンピュータ
などから出力される画像データを正確に再現することが
できなくなる。このようなことを回避するためには、色
空間内に予め選択しておく座標点の数を増やして、座標
点同士の間隔を細かくすれば良い。こうすれば、補間演
算を行ってCMYK階調データを求める際の誤差が小さ
くなるので、カラー画像データの色彩を正確に再現した
高画質のカラー画像を表現することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、色空間内に選
択しておく座標点の数を増やせば、その分だけ記憶して
おくべきCMYK階調データも増加するので、座標点と
階調データとの対応関係を記憶するための記憶容量が増
大するという問題がある。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、必要な記憶容量
を増加させることなく、色変換処理の変換精度を向上さ
せて、より高画質のカラー画像を表現することが可能な
技術の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の画
像データ変換装置は、次の構成を採用した。すなわち、
カラー画像データを表現する色空間内での座標値と、カ
ラー画像の印刷に用いられる複数の基本色についての階
調値の組み合わせとの対応関係を記憶しておき、該対応
関係に基づいて、カラー画像データを、該各基本色の階
調値の組み合わせによる階調データに変換する画像デー
タ変換装置であって、前記複数の基本色の中で、前記色
空間内の一部の領域についてのみゼロでない階調値をと
る基本色については、該基本色に応じた該色空間内の複
数の座標値との前記対応関係を記憶しているとともに、
該基本色以外の他の基本色については、該他の基本色に
応じた複数の座標値との前記対応関係を記憶している対
応関係記憶手段と、前記カラー画像データを受け取っ
て、前記記憶されている対応関係に基づいて、該カラー
画像データを該複数の基本色の階調値の組み合わせに変
換する画像データ変換手段とを備えることを要旨とす
る。
【0008】また、上記の画像データ変換装置に対応す
る本発明の画像データ変換方法は、カラー画像データを
表現する色空間内での座標値と、カラー画像の印刷に用
いられる複数の基本色についての階調値の組み合わせと
の対応関係を記憶しておき、該対応関係に基づいて、カ
ラー画像データを、該各基本色の階調値の組み合わせに
よる階調データに変換する画像データ変換方法であっ
て、前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領
域についてのみゼロでない階調値をとる基本色について
は、該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前
記対応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他
の基本色については、該他の基本色に応じた複数の座標
値との前記対応関係を記憶しておき、前記カラー画像デ
ータを受け取って、前記記憶されている対応関係に基づ
いて、該カラー画像データを該複数の基本色の階調値の
組み合わせに変換することを要旨とする。
【0009】かかる画像データ変換装置および画像デー
タ変換方法においては、前記カラー画像データを前記階
調データに変換するに際して、次のような対応関係に基
づいて画像データを変換する。すなわち、色空間内の一
部の領域についてのみゼロでない階調値が対応付けられ
るような基本色については、該基本色に応じた色空間内
の座標値と該基本色の階調値とを対応付けるとともに、
他の基本色については、該他の基本色に応じた複数の座
標値と該他の基本色の階調値とを対応付けて記憶してお
き、記憶しておいた対応関係に基づいてカラー画像デー
タを変換する。
【0010】このように、基本色に応じた複数の座標値
と、各基本色の階調値とが対応付けられた対応関係に基
づいてカラー画像データを変換するので、階調データへ
の変換精度を向上させることが可能となる。尚、座標値
とは、必ずしも平面上あるいは空間上の座標値に限られ
ず、カラー画像データを表現するための複数の変数の値
の組み合わせであっても構わない。
【0011】かかる画像データ変換装置においては、三
原色の各階調値を各軸とする色空間内の前記複数の座標
値と前記基本色の階調値との前記対応関係を記憶してお
くとともに、該三原色の各階調値の組み合わせによって
表現されたカラー画像データを受け取るようにしても良
い。
【0012】三原色の各階調値の組み合わせを用いれ
ば、カラー画像データを合理的に表現することが可能で
ある。従って、これに合わせて、三原色の各階調値を各
軸とする色空間内の複数の座標値と、前記複数の基本色
の階調値との対応関係を記憶しておけば、受け取ったカ
ラー画像データを合理的に、かつ容易に各色の階調デー
タに変換することができるので好適である。
【0013】前述の画像データ変換装置においては、少
なくともインクの三原色を含む複数の基本色に応じた前
記複数の座標値での前記対応関係を記憶しておくととも
に、少なくとも黒色については、該黒色に応じた前記複
数の座標値での前記対応関係を記憶しておいても良い。
【0014】このような対応関係を記憶しておけば、受
け取ったカラー画像データを少なくとも黒色と三原色と
を含んだ各色の階調データに変換することができる。ま
た、少なくとも黒色と三原色とを用いれば、幅広い色相
を含んだカラー画像を表現することができるので好適で
ある。
【0015】前述の画像データ変換装置においては、色
空間内の一部の領域でのみゼロでない階調値をとる前記
基本色については、他の基本色に応じた前記複数の座標
点の一部の座標点との前記対応関係を記憶しておいても
よい。
【0016】このように、色空間内の一部領域でのみゼ
ロでない階調値をとる基本色については、他の基本色に
応じた複数の座標値の中から、該基本色に応じた座標値
を選択することとすれば、座標値の数を減少させること
ができるので、前記対応関係の記憶に要する記憶容量を
減少させることが可能となって好適である。
【0017】前述の画像データ変換装置においては、光
の三原色であるR,G,Bの各階調値を各軸とするRG
B色空間での前記複数の座標値と、少なくとも黒色を含
む前記基本色の階調値との前記対応関係を記憶している
とともに、該複数の座標値とは独立に設定された複数の
座標値と、少なくともインクの三原色を含む前記他の基
本色の階調値との前記対応関係を記憶しておき、R,
G,Bの各階調値による前記カラー画像データを受け取
ることとしてもよい。
【0018】カラー画像データは、R,G,Bの各階調
値の組み合わせによって合理的に表現することができ、
また、カラー画像は黒色およびインクの三原色すなわ
ち、シアン,マゼンタ,イエロによって合理的に印刷す
ることができる。従って、このような画像データ変換装
置を用いてカラー画像データを変換し、変換結果を印刷
装置に供給すれば、カラー画像データの色彩を正確に再
現したカラー画像を合理的に印刷することができるので
好適である。
【0019】かかる画像データ変換装置においては、前
記RGB空間内で格子状に並んだ前記複数の座標値での
前記対応関係を記憶しておいても良い。
【0020】RGB色空間内で格子状に並ぶように前記
複数の座標値を設定しておけば、補間演算によって階調
データを算出する際に、補間に用いる座標値を容易に検
出することができるので、画像データの変換を容易に行
うことが可能となって好適である。
【0021】かかる画像データ変換装置においては、黒
色の階調値を記憶する前記複数の座標値が、前記RGB
色空間上で前記R,G,Bの各階調値がとりうる最大値
の過半以下の領域では他の領域よりも平均密度が高くな
るように設定されている前記対応関係を記憶しておいて
も良い。
【0022】カラー画像の印刷に際して、黒色は画像の
明度が低い(暗い)領域、すなわちR,G,B各階調値
の組み合わせで表現した場合に各階調値が比較的小さな
値となる領域で使用される。従って、黒色の階調値を記
憶している前記複数の座標値を、R,G,Bの各階調値
がとりうる最大値の過半以下の領域では他の領域よりも
平均密度が高くなるように設定しておけば、黒色の階調
値への変換精度を向上させることができるので好適であ
る。
【0023】また、本発明は、かかる画像データ変換を
行う印刷制御装置として把握することもできる。すなわ
ち、カラー画像データを表現する色空間内での座標値
と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基本色につい
ての階調値の組み合わせとの対応関係に基づいて、カラ
ー画像データを該各基本色の階調値の組み合わせによる
階調データに変換し、該階調データを、該基本色のイン
クドットを形成してカラー画像を印刷する印刷部に出力
することによって、該印刷部を制御する印刷制御装置で
あって、前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部
の領域についてのみゼロでない階調値をとる基本色につ
いては、該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値と
の前記対応関係を記憶しているとともに、該基本色以外
の他の基本色については、該他の基本色に応じた複数の
座標値との前記対応関係を記憶している対応関係記憶手
段と、前記カラー画像データを受け取って、前記記憶さ
れている対応関係に基づいて、該カラー画像データを該
複数の基本色の階調値の組み合わせによる前記階調デー
タに変換する画像データ変換手段と、前記変換された階
調データを、前記印刷部を制御するために出力する階調
データ出力手段とを備える印刷制御装置として把握する
こともできる。
【0024】更には、上述したいずれかの画像データ変
換装置を用いてカラー画像データを前記階調データに変
換し、各色のインクドットを形成する印刷部に、該変換
した階調データを該印刷部を制御するための制御情報と
して出力する印刷制御装置を構成してもよい。
【0025】こうすれば、受け取ったカラー画像データ
を適切に各色インクの階調データに変換することができ
るので、前記印刷部では高画質のカラー画像を印刷する
ことが可能となって好適である。
【0026】また、本発明は、かかる画像データ変換を
行いながら画像を印刷する印刷装置として把握すること
もできる。すなわち、カラー画像データを表現する色空
間内での座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数
の基本色についての階調値の組み合わせとの対応関係に
基づいて、カラー画像データを該各基本色の階調値の組
み合わせによる階調データに変換し、該階調データに基
づき、該基本色のインクドットを形成してカラー画像を
印刷する印刷装置であって、前記複数の基本色の中で、
前記色空間内の一部の領域についてのみゼロでない階調
値をとる基本色については、該基本色に応じた該色空間
内の複数の座標値との前記対応関係を記憶しているとと
もに、該基本色以外の他の基本色については、該他の基
本色に応じた複数の座標値との前記対応関係を記憶して
いる対応関係記憶手段と、前記カラー画像データを受け
取って、前記記憶されている対応関係に基づいて、該カ
ラー画像データを該複数の基本色の階調値の組み合わせ
による前記階調データに変換する画像データ変換手段
と、前記変換された階調データに基づいて、前記各基本
色のインクドットの形成有無を判断するドット形成判断
手段と、前記形成有無の判断結果に基づいて、前記各基
本色のインクドットを形成するドット形成手段とを備え
る印刷装置として把握することもできる。
【0027】更には、上述した印刷制御装置と、各色イ
ンクドットを形成する印刷部とにより、印刷装置を構成
してもよい。
【0028】こうすれば、受け取ったカラー画像データ
を適切に各色インクの階調データに変換して、高画質の
カラー画像を印刷することができるので好適である。
【0029】また、本発明は、上述した画像データの変
換方法を実現するプログラムをコンピュータに組み込む
ことで、コンピュータを用いて実現することも可能であ
る。従って、本発明は次のような記録媒体として把握す
ることも可能である。すなわち、カラー画像データを表
現する色空間内での座標値と、カラー画像の印刷に用い
られる複数の基本色についての階調値の組み合わせとの
対応関係を記憶しておき、該対応関係に基づいて、カラ
ー画像データを、該各基本色の階調値の組み合わせによ
る階調データに変換する方法を実現するプログラムを、
コンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であっ
て、前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領
域についてのみゼロでない階調値をとる基本色について
は、該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前
記対応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他
の基本色については、該他の基本色に応じた複数の座標
値との前記対応関係を記憶しておく機能と、前記カラー
画像データを受け取って、前記記憶されている対応関係
に基づいて、該カラー画像データを該複数の基本色の階
調値の組み合わせに変換する機能とを実現するプログラ
ムを記録した記録媒体としての態様である。
【0030】これら記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータで読み取り、該コンピュータを用いて上述
の各機能を実現すれば、受け取ったカラー画像データを
適切に変換することができるので好適である。
【0031】
【発明の他の態様】また、本発明は、前述した画像デー
タ変換装置内で行われる機能を実現するためのプログラ
ムコードをコンピュータに記憶させ、該プログラムコー
ドに記述された各種機能をコンピュータを用いて実現す
ることで、実施することも可能である。従って、本発明
は次のようなプログラムコードとしての構成を採ること
もできる。すなわち、カラー画像データを表現する色空
間内での座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数
の基本色についての階調値の組み合わせとの対応関係を
記憶しておき、該対応関係に基づいて、カラー画像デー
タを、該各基本色の階調値の組み合わせによる階調デー
タに変換する方法を記述したプログラムコードであっ
て、前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領
域についてのみゼロでない階調値をとる基本色について
は、該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前
記対応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他
の基本色については、該他の基本色に応じた複数の座標
値との前記対応関係を記憶しておく機能と、前記カラー
画像データを受け取って、前記記憶されている対応関係
に基づいて、該カラー画像データを該複数の基本色の階
調値の組み合わせに変換する機能とを実現する方法を記
述したプログラムコードとしての態様である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の作用・効果をより明確に
説明するために、本発明の実施の形態を、次のような順
序に従って説明する。 A.第1実施例: A−1.装置構成: A−2.第1実施例の色変換処理: A−3.変形例: B.第2実施例: B−1.第2実施例の色変換処理: B−2.変形例:
【0033】A.第1実施例: A−1.装置構成:図1は、本発明の印刷制御装置およ
び印刷装置からなる印刷システムの構成を示す説明図で
ある。図示するように、この印刷システムは、コンピュ
ータ80にカラープリンタ20が接続された構成となっ
ており、コンピュータ80に所定のプログラムがロード
されて実行されると、コンピュータ80とカラープリン
タ20とが全体として一体の印刷システムとして機能す
る。印刷しようとするカラー原稿は、コンピュータ80
上で各種のアプリケーションプログラム91によって作
成された画像等が使用される。また、コンピュータ80
に接続されたスキャナ21を用いて取り込んだカラー画
像や、あるいはデジタルカメラ(DSC)28で撮影し
た画像をメモリカード27を経由して取り込んで使用す
ることも可能である。これらの画像のデータORGは、
コンピュータ80内のCPU81によって、カラープリ
ンタ20が印刷可能な画像データに変換され、画像デー
タFNLとしてカラープリンタ20に出力される。カラ
ープリンタ20が、この画像データFNLに従って、印
刷媒体上に各色のインクドットの形成を制御すると、最
終的に、印刷用紙上にカラー原稿に対応したカラー画像
が印刷されることになる。
【0034】コンピュータ80は、各種の演算処理を実
行するCPU81や、データを一時的に記憶するRAM
83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハ
ードディスク26等から構成されている。また、SIO
88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続
すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必
要なデータやプログラムをハードディスク26にダウン
ロードすることが可能となる。
【0035】カラープリンタ20はカラー画像の印刷が
可能なプリンタである。本実施例では、シアン,マゼン
タ,イエロ,ブラックの4色インクのドットを形成可能
なインクジェットプリンタを使用している。尚、以下で
は場合によって、シアンインク,マゼンタインク,イエ
ロインク,ブラックインクのそれぞれを、Cインク,M
インク,Yインク,Kインクと略称するものとする。
【0036】また、カラープリンタ20は、ピエゾ素子
を用いてインクを吐出することによって印刷用紙上にイ
ンクドットを形成する方式を採用している。尚、本実施
例で使用したカラープリンタ20では、ピエゾ素子を用
いてインクを吐出する方式を採用しているが、他の方式
によりインクを吐出するノズルユニットを備えたプリン
タを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配
置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バ
ブル)によってインクを吐出する方式のプリンタに適用
するものとしてもよい。また、インクを吐出する代わり
に、熱転写などの現象を利用して、印刷用紙上にインク
ドットを形成する方式のプリンタであっても構わない。
【0037】図2は、本実施例の印刷制御装置の機能を
実現するための、コンピュータ80のソフトウェア構成
の概略を示すブロック図である。コンピュータ80にお
いては、すべてのアプリケーションプログラム91はオ
ペレーティングシステムの下で動作する。オペレーティ
ングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタドラ
イバ92が組み込まれていて、各アプリケーションプロ
グラム91から出力される画像データは、これらのドラ
イバを介してカラープリンタ20に出力される。
【0038】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って所定の画像処理を行い、プリンタが印刷可
能な画像データFNLに変換した後、変換した画像デー
タFNLをカラープリンタ20に出力する。プリンタド
ライバ92が行う処理については後述する。
【0039】図3は、本実施例のカラープリンタ20の
概略構成を示す説明図である。このカラープリンタ20
は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字
ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を
行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ3
0によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構
と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機
構と、制御回路60とから構成されている。
【0040】キャリッジ40をプラテン36の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設さ
れたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33
と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト3
1を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置
を検出する位置検出センサ34等から構成されている。
【0041】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン3
6と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、
図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転
をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレ
イン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙P
は、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれる
ようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所
定量だけ送られる。
【0042】制御回路60は、CPU61とROM62
とRAM63等から構成されており、カラープリンタ2
0の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、
キャリッジモータ30と紙送りモータ35の動作を制御
することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを
制御するとともに、コンピュータ80から供給される画
像データFNLに基づいて、各ノズルでのインク滴の吐
出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置
にインクドットが形成される。
【0043】キャリッジ40にはブラック(K)インク
を収納するインクカートリッジ42と、シアン(C),
マゼンタ(M),イエロ(Y)のインクを収納するイン
クカートリッジ43とが装着されている。もちろん、K
インクと他のインクを同じインクカートリッジに収納し
てもよい。複数のインクを1つのカートリッジに収納可
能とすれば、インクカートリッジをコンパクトに構成す
ることができる。
【0044】キャリッジ40にインクカートリッジ4
2,43を装着すると、カートリッジ内の各インクは図
示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド
44ないし47に供給される。各色毎のインク吐出用ヘ
ッド44ないし47の各底面には、48個のノズルNz
が一定のノズルピッチkで配列されたノズル列が1組ず
つ設けられている。インクカートリッジ42,43から
各ヘッドの供給されたK,C,M,Y,LKの各色のイ
ンクは、制御回路60の制御の下で、それぞれのノズル
列から吐出される。
【0045】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動する
ことによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし4
7を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させ、また紙
送りモータ35を駆動することによって、印刷用紙Pを
副走査方向に移動させる。制御回路60は、画像データ
FNLに従って、キャリッジ40の主走査および副走査
を繰り返しながら、適切なタイミングでノズルを駆動し
てインク滴を吐出することによって、カラープリンタ2
0は印刷用紙上にカラー画像を印刷している。
【0046】各色インク滴の吐出を制御するための画像
データFNLは、プリンタドライバ92がカラー画像デ
ータに画像処理を施すことによって生成される。図4
は、プリンタドライバ92が行う画像処理ルーチンの流
れを示すフローチャートである。以下、図4のフローチ
ャートに従って、プリンタドライバ92が行う画像処理
の概要を簡単に説明する。
【0047】プリンタドライバ92は画像処理ルーチン
を開始すると、各種アプリケーション91が出力したカ
ラー画像データを取り込む(ステップS100)。各種
アプリケーションプログラム91は、R,G,Bの階調
値で表現されたRGB階調データとしてカラー画像デー
タを出力するので、ステップS100の処理では、RG
B階調データとしてのカラー画像データを取り込む。
【0048】次いで、取り込んだカラー画像データの解
像度を、カラープリンタ20が印刷するための解像度に
変換する(ステップS102)。カラー画像データの解
像度が印刷解像度よりも低い場合は、線形補間を行って
隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解
像度よりも高い場合は、一定の割合でデータを間引くこ
とによって、画像データの解像度を印刷解像度に変換す
る。
【0049】こうして解像度を変換すると、カラー画像
データの色変換処理を行う(ステップS104)。色変
換処理とは、R,G,Bの階調値の組み合わせによって
表現されているカラー画像データを、カラープリンタ2
0で使用するC,M,Y,K各色の階調値の組み合わせ
によって表現された画像データに変換する処理である。
色変換処理は、前述したように色変換テーブルと呼ばれ
る3次元の数表を参照することで迅速に行うことができ
る。色変換処理の詳細については後述する。
【0050】色変換処理によって、カラー画像データを
CMYK各色の階調データに変換すると、階調数変換処
理を行う(ステップS106)。階調数変換処理とは次
のような処理である。色変換処理によって変換されたC
MYK階調データは、各色毎に256階調幅を持つデー
タとして表現されている。これに対し、本実施例のカラ
ープリンタ20では、「ドットを形成する」,「ドット
を形成しない」のいずれかの状態しか採り得ない。すな
わち、本実施例のカラープリンタ20は局所的には2階
調しか表現し得ない。そこで、256階調を有する画像
データを、カラープリンタ20が表現可能な2階調で表
現された画像データに変換する必要がある。このような
階調数の変換を行う処理が階調数変換処理である。本実
施例のカラープリンタ20では、いわゆる誤差拡散法と
呼ばれる方法を用いて階調数変換処理を行っている。も
ちろん、組織的ディザ法などの周知の種々の方法を適用
しても構わない。
【0051】こうして階調数変換処理を終了すると、プ
リンタドライバ92はインターレース処理を行う(ステ
ップS108)。インターレース処理は、ドットの形成
有無を表す形式に変換された画像データを、ドットの形
成順序を考慮しながらカラープリンタ20に転送すべき
順序に並べ替える処理である。プリンタドライバ92
は、インターレース処理を行って最終的に得られた画像
データを、画像データFNLとしてカラープリンタ20
に出力する(ステップS110)。
【0052】カラープリンタ20は、画像データFNL
に従って各色のインクドットを形成する。その結果、印
刷用紙上に画像データORGに対応する画像を得ること
ができる。
【0053】A−2.第1実施例の色変換処理:本実施
例のプリンタドライバ92は、以下に説明するようにし
て色変換処理を行うことで、色変換テーブルを記憶する
ために必要なメモリを増加させることなく、カラー画像
データの色彩を正確に再現して高画質のカラー画像を印
刷することが可能となっている。
【0054】図5および図6は、第1実施例の色変換処
理の中で参照される色変換テーブルを概念的に示す説明
図である。図5の色変換テーブルは、RGB画像データ
をCMY階調データに変換するために参照される色変換
テーブルを示し、図6はRGB画像データをKの階調値
に変換するための色変換テーブルを示している。
【0055】先ず、図5に示したCMY用の色変換テー
ブルについて説明する。図示するように直交3軸にR
軸,G軸,B軸を採ると、RGB画像データのRGB各
色階調値は、各色毎に8ビットの画像データとして0か
ら255の値を採り得るから、カラー画像データは一辺
が255の立方体内の座標点によって表すことができ
る。このような立方体は色立体と呼ばれる。第1実施例
で使用するCMY用の色変換テーブルは、原点位置から
座標値255までのRGBの各辺を、原点位置から階調
値「8」増加する度に、合計32分割して、色立体中に
35937個(=33×33×33)の格子点を生成
し、各格子点のRGB画像データに対応するC,M,Y
の各階調値を予め求めて記憶しておいた3次元の数表で
ある。尚、上述したようにCMY用の色変換テーブルで
は色立体の一辺を32分割しているが、図示の煩雑化を
避けるために、図5では、色立体の一辺を10分割する
ものとして表している。
【0056】これに対して、K用の色変換テーブルは、
図6に示すように、原点位置から座標値127までのR
GBの各辺を、原点位置から階調値「8」増加する度
に、合計16分割して、色立体中に4913個(=17
×17×17)の格子点を生成し、各格子点のRGB画
像データに対応するKの階調値を予め求めて記憶してお
いた3次元の数表である。図5に示したCMY用の色変
換テーブルの格子点も、図6に示したK用の色変換テー
ブルの格子点も、いずれも原点から階調値「8」増加す
る度に設けられているので、K用の色変換テーブルの格
子点の座標はCMY用の色変換テーブルの格子点の座標
と一致している。すなわち、K用の色変換テーブルは、
CMY用の色変換テーブルの格子点の一部を取り出し
て、各格子点にCMY階調値に変えてKの階調値を記憶
した数表と考えることもできる。尚、図6においては、
図示の煩雑化を避けるために、色立体の一辺を5分割す
るものとして表している。
【0057】K用の色変換テーブルとして、図6に示す
ような小さなテーブルを使用してもよい理由は、次のよ
うなものである。RGB画像データは、光の三原色であ
るR,G,B各色の組み合わせによってカラー画像を表
現している。従って、各色の階調値が大きくなるほど画
像の明度は高く(明るく)なり、各色の階調値が小さく
なるほど画像の明度は低く(暗く)なる。画像が最も明
るい状態、すなわちRGB各色の階調値がすべて255
である場合は白色となり、画像がもっとも暗い状態、す
なわちRGB各色の階調値がすべて0である場合は黒色
となる。
【0058】一方、CMYK各色インクのドットを形成
してカラー画像を印刷する場合、Kインクのドットは画
像の明度の低い(暗い)部分に形成される。更に、明度
の高い画像中にKドットを形成するとドットが目立っ
て、ザラザラした感じのいわゆる粒状性の悪い画像とな
ってしまう。このため、比較的明度の高い画像では、K
ドットを形成する代わりに、いわゆるコンポジットブラ
ックを用いて画像を印刷している。コンポジットブラッ
クとは、C,M,Yの各色ドットをほぼ同量ずつ形成
し、減法混色により人間の網膜上で擬似的に表現された
黒色を言う。コンポジットブラックを用いれば、画像の
粒状性が悪化することはないので、画像の明度が比較的
高い間はコンポジットブラックを用いて表現し、明度が
充分に低くなった後にKドットを形成して画像を印刷す
る。画像の明度が充分に低ければ、Kドットが目立って
画像の粒状感を悪化させるおそれはない。むしろKドッ
トを用いることで、コンポジットブラックを用いる場合
に比べて、いわゆる締まった感じの黒色を表現すること
が可能となり、高画質の画像を印刷することができる。
【0059】図7は、明度の低い画像を印刷するため
に、画像の明度に応じてコンポジットブラックとKドッ
トとを使い分けている様子を概念的に示した説明図であ
る。図示されているように、Kドットは画像の明度が充
分に低い領域で使用されることが分かる。このように、
Kドットは画像の明度が充分に低い領域でのみ使用さ
れ、他の領域では原則としてKドットが使用されること
はない。
【0060】Kドットは以上のような使われ方をするド
ットであるため、色変換テーブルに記憶されているKの
階調値は、RGB色空間上の原点近傍の領域(すなわち
画像の明度がたいへん低い領域)で最大値をとり、原点
から離れるにつれて(すなわち画像の明度が高くなるに
つれて)階調値が次第に小さくなるように設定されてい
る。換言すれば、色変換テーブルに記憶されているKの
階調値は、原点からある程度離れた格子点では、すべて
値「0」となっており、「0」以外の値が記憶されてい
る格子点は、原点付近の限られた格子点に過ぎない。こ
のような理由から、K用の色変換テーブルには図6に示
すような小さなテーブルを使用することができるのであ
る。尚、図6に示した色変換テーブルでは、R,G,B
の各階調値が0から127の範囲に格子点が設定されて
いるが、これは、本実施例のカラープリンタでKドット
を形成する画像の範囲が、RGB各階調値が0から12
7の値のRGB画像データを用いて充分に表現可能な範
囲だからである。従って、K用色変換テーブルの格子点
が設定される範囲は0から127の範囲に限られるもの
ではなく、カラープリンタでのKドットの発生のさせ方
が変われば、それに応じて変更することができる。
【0061】図8は、第1実施例のプリンタドライバ9
2が、図5および図6の色変換テーブルを参照しながら
行う色変換処理の内容を示すフローチャートである。以
下、図8のフローチャートに従って、第1実施例の色変
換処理について詳しく説明する。
【0062】色変換処理を開始すると、先ず初めに色変
換すべきRGB階調データを1画素分だけ読み込む(ス
テップS200)。1画素分のRGB階調データとは、
図4に示す画像処理ルーチンの解像度変換処理によって
生成され、0から255の整数値をとるR,G,B各色
の階調データであり、1画素分のRGB階調データを読
み込むことで、色立体中に座標点を1つ定めることがで
きる。
【0063】次いで、読み込んだRGB階調データの座
標点を含んだ立方体要素を検出する(ステップS20
2)。立方体要素とは、色立体を格子状に細分してでき
た小さな立方体をいう(図5,図6参照)。RGB階調
データを読み込むと色立体内の座標点を1つ定めること
ができるので、該座標点を内包する立方体要素を1つ検
出することができる。図9は、読み込んだRGB階調デ
ータの座標点Pを含んだ立方体要素を検出している様子
を概念的に示している。
【0064】こうして座標点を含む立方体要素を検出す
ると、検出した立方体要素の頂点となっている格子点を
検出する(ステップS204)。色変換テーブルのすべ
ての格子点には後述する方法で番号が付されており、ス
テップS204では、これら格子点に付された番号を検
出する。図9に示した例では、座標点Pを含む立方体要
素の8つの頂点には、p1番ないしp8番の番号が付さ
れている。
【0065】次いで、プリンタドライバ92は、各格子
点に対応付けられた階調値が記憶されているメモリ上の
アドレス値を計算する(ステップS206)。図10
は、図1に示すコンピュータ80のRAM83上に、各
格子点の各色階調値が記憶されている様子を概念的に示
した説明図である。
【0066】図5および図6を用いて前述したように、
CMY用の色変換テーブルは色空間の原点位置から階調
値が「8」増加する毎に、色立体の全域を覆うように3
5937個(=33×33×33)の格子点が設けられ
ている(図5参照)。これに対して、K用の色変換テー
ブルは色空間の原点から階調値127までの領域に、階
調値が「8」増加する毎に4913個(=17×17×
17)の格子点が設けられている(図6参照)。すなわ
ち、全ての格子点中の、RGB階調値がいずれも127
以下となる4913個の格子点については、C,M,Y
各色にKを加えた4つの階調値が記憶されているが、そ
れ以外の格子点にはC,M,Yの3つの階調値のみが記
憶されていることになる。
【0067】このことに対応して、コンピュータ80の
RAM83上には、図10に示すように、アドレス80
00h 番地から4CC4h 番地までの、19652バイ
ト(=4913×4)分の領域に、C,M,Y,Kの4
つの階調値がこの順番で書き込まれている。尚、アドレ
スの添え字h は16進数で表示していることを示し、ま
た上位アドレスの表示は省略している。これらC,M,
Y,Kの4つの階調値を1組とする4913組のデータ
のそれぞれが、原点から階調値127までの領域にある
4913個の格子点に対応付けられたCMYK階調デー
タに相当する。それ以外の格子点に対応付けられたCM
Yの階調データは、先頭から19653バイト以降の領
域(すなわち、CCC5h以降の領域)に、C,M,Y
の3つの階調値を1組として、この順番で書き込まれて
いる。従って、格子点に対応するC階調値が記憶されて
いるアドレス値が分かれば、該アドレスに続いて記憶さ
れているデータを読み出すことによって、各色の階調デ
ータを読み出すことができる。例えば、図10中に斜線
を付して示したように、C階調値が記憶されているアド
レス値が8008h 番地である場合は、8008h 番地
から800Bh 番地のデータをそれぞれC,M,Y,K
の階調値として読み出す。読み出す先頭のアドレス値が
8000h 番地からCCC1h 番地までの範囲にある場
合は、連続する4つのデータを、それぞれC,M,Y,
Kの各階調値として読み出し、CCC5h 番地以降のア
ドレス値からデータを読み出す場合は、連続する3つの
データをそれぞれC,M,Yの各階調値として読み出せ
ばよい。
【0068】次に、各格子点のアドレス値を算出する方
法について簡単に説明する。図5に示した35937個
の格子点の中、CMYKの4つの階調値が記憶されてい
る格子点は図6に示した4913個の格子点であり、他
の格子点にはCMYの3つの階調値が記憶されている。
そこで、先ず図6に示した4913個の格子点に、1番
から4913番までの番号を付し、残りの31024個
(=35937−4913)の格子点には、4914番
から35937番までの番号を付しておく。こうすれ
ば、1番から4913番までの格子点には4つずつデー
タが記憶され、4914番以降の格子点には3つずつデ
ータが記憶されていることになる。このような関係か
ら、各格子点のアドレス値を算出することができる。例
として、図9に示した立方体要素の頂点の中のp1番の
格子点についてアドレス値を計算する。条件:p1≦4
913が成り立てば、この格子点に対応するデータの先
頭アドレス値ADp1は、次式: ADp1=4×(p1−1)+1 によって求めることができる。また、条件:p1>49
13が成り立てば、次式: ADp1=4×4913+3×(p1−4914)+1 によって、p1番の格子点に対応するデータの先頭アド
レス値ADp1を求めることができる。
【0069】図8のステップS206の処理では、ステ
ップS204で検出した立方体要素の頂点となっている
格子点のそれぞれについて、以上のようにして各格子点
に対応するCの階調値が記憶されている先頭アドレス値
を算出するのである。尚、計算式を用いて格子点の番号
からアドレス値を算出する場合に限らず、格子点の番号
とアドレス値とを対応付ける対応表を予め記憶してお
き、該対応表を参照することによって先頭アドレス値を
求めるようにしても良い。
【0070】こうして先頭アドレス値が算出されたら、
算出したアドレス値と定数CCC1h との大小関係を比
較して(ステップS208)、算出したアドレス値がC
CC1h 以下であれば(ステップS208:yes)、
算出したアドレス値から連続する4つのデータをそれぞ
れC階調値,M階調値,Y階調値,K階調値として読み
出す(ステップS210)。また、算出したアドレス値
がCCC1h より大きければ(ステップS208:n
o)、算出したアドレス値から連続する3つのデータを
それぞれC階調値,M階調値,Y階調値として読み出し
(ステップS212)、K階調値に値「0」を代入する
(ステップS214)。こうして、1つの格子点につい
てのデータを読み出したら、立方体要素の8つの格子点
のデータをすべて読み出したか否かを判断し(ステップ
S216)、読み出していない格子点が残っている場合
は(ステップS216:no)ステップS208に戻っ
てデータの読み出しを続け、すべての格子点のデータを
読み出したら(ステップS216:yes)、読み出し
た階調データを各色毎に補間することにより、最終的に
RGB階調データを変換したCMYK階調データを得る
(ステップpS218)。こうして求めたCMYK階調
データをバッファメモリに書き込んだ後、すべてのRG
B階調データの変換を終了したか否かを判断し(ステッ
プS220)、未処理のRGB階調データが残っていれ
ばステップS200に戻り、すべての階調データを変換
し終わるまで、続く一連の処理を繰り返す。こうして、
すべてのRGB階調データをCMYK階調データに変換
したら、バッファメモリに書き込まれているCMYK階
調データを、次の階調数変換処理(図4のステップS1
06)を行うために出力して(ステップS222)、色
変換処理を終了する。
【0071】以上に説明したように、第1実施例のプリ
ンタドライバ92は、K用の色変換テーブルはCMY用
の色変換テーブルよりも小さな(データ数の少ない)色
変換テーブルを使用している。このため、CMYK各色
分の色変換テーブルを記憶するために必要なメモリを節
約することが可能である。その一方で、K用の小さな色
変換テーブルもCMY用の大きな色変換テーブルも、格
子点の間隔は同じであるため、小さな色変換テーブルを
参照してK階調値を算出しても、算出精度が低下するこ
とはない。すなわち、大きな色変換テーブルを用いた場
合と同様に、高画質のカラー画像を印刷することができ
る。
【0072】尚、上述の第1実施例では、K用の色変換
テーブルの格子点間隔も、CMY用の色変換テーブルの
格子点の間隔も、いずれも階調値「8」となっている
が、K用の格子点の間隔を、CMY用の格子点の間隔よ
り小さな値としても良い。K用の色変換テーブルの格子
点間閣が小さくなれば、Kの階調値の算出精度が向上す
るので、カラー画像データの色彩を更に精度良く再現し
て、高画質のカラー画像を印刷することができる。
【0073】また、前述したようにKドットはドットが
目立ち易いため、適切に形成しなければ画像の粒状性を
悪化させるが、適切に形成すれば画質を向上させること
ができる。特に、Kドットがかろうじて目立たないよう
な、比較的明度の高い(明るい)画像中に適切にKドッ
トを形成すると、より高い彩度の色彩まで表現可能にな
ることがすることが知られている。このことから、K用
の色変換テーブルの格子点間隔を狭くしてK階調値の算
出精度を向上させれば、Kドットの形成をより精度良く
制御することが可能となり、その結果、高彩度の色彩を
含んだ高画質のカラー画像を印刷することが可能とな
る。図5および図6に示すように、K用の色変換テーブ
ルは、CMY用の色変換テーブルに比べて小さいので、
K用の色変換テーブルの格子点間隔を小さな値に設定し
ても、色変換テーブルを記憶するためのメモリ量はさほ
ど増加することはない。
【0074】以上に説明した第1実施例では、色変換テ
ーブルの格子点に対応付けられたCMYKの各色の階調
値は、メモリ上の連続した領域に記憶されているものと
して説明した。しかし、各格子点に対応付けて記憶され
ているCMYKの各階調値を、1回のアドレス計算で読
み出すことができるのであれば、必ずしもCMYKの階
調値が連続して記憶されている必要はない。例えば、図
11に示すように、C,M,Y,Kの各階調値が、各色
毎の領域に連続して記憶されているものであっても良
い。このような場合でも、各領域を一定間隔に設けてお
けば、1回のアドレス計算でCMYK各色の階調値を読
み出すことができる。すなわち、Cの階調値が記憶され
ているアドレス値を算出したら、該アドレス値に一定値
(図11の例では1340h )を加算することで、Mの
階調値が記憶されているアドレス値を知ることができ、
更に一定値を加算することでYの階調値を知ることがで
きる。このようにして、Cの階調値が記憶されているア
ドレス値のみ計算すれば、M,Y,Kの階調値は、単純
な計算で求めることができる。
【0075】A−3.変形例:上述した第1実施例のK
用の色変換テーブルにおいては、色変換テーブルの格子
点の間隔は等間隔に設定されているが、必ずしも等間隔
に設定する必要はない。例えば、前述したようにK用の
色変換テーブルは、R,G,Bのいずれかの階調値が
「127」の値をとる格子点では階調値「0」が記憶さ
れており、その近傍の格子点にも階調値「0」あるいは
きわめて小さな階調値が記憶されている。このような領
域では、格子点の間隔を粗くとっても補間の誤差が大き
くなることはない。すなわち、K階調値の算出精度が低
下することはない。従って、図12に示すように、R,
G,B軸の値が「127」に近づくにつれて格子点の間
隔を粗くし、「127」より小さな値となるにつれて格
子点の間隔を細かく設定してもよい。
【0076】更には、R,G,B軸の原点近傍の格子点
には、Kの階調値として、いずれも「255」が記憶さ
れている。このように、記憶されている階調値が一定値
となる領域では、格子点の間隔を粗く設定しておいても
補間精度が低下することはない。従って、図13に示し
たように、原点付近では格子点の間隔を粗く設定してお
いてもよい。
【0077】図12または図13に例示したように、記
憶される階調値の値、あるいは階調値の変化率に応じ
て、K用の色変換テーブルの格子点の間隔を適切に設定
しておき、以下のようにして色変換処理を行えば、色変
換テーブルの記憶に必要なメモリ容量を増加させること
なく、Kの階調値を精度よく算出することができる。以
下、このような第1実施例の変形例としての色変換処理
について説明する。
【0078】図14は、第1実施例の変形例の色変換処
理の流れを示すフローチャートである。変形例の色変換
処理は、図8を用いて前述した第1実施例の色変換処理
に対して、K用の立方体要素を、CMY用の立方体要素
とは別途検出している部分が異なっている。以下、図1
4に示したフローチャートについて、図8のフローチャ
ートと異なっている部分を中心に説明する。
【0079】変形例の色変換処理においても、処理を開
始すると、先ず初めに色変換すべきRGB階調データを
1画素分だけ読み込む(ステップS300)。これによ
って、RGB色立体中に座標点を1つ定めることができ
る。
【0080】次いで、読み込んだRGB階調データの座
標点を含んだCMY用の立方体要素とK用の立方体要素
を検出する(ステップS302)。図12または図13
に例示したように、K用の色変換テーブルは、図5に示
したCMY用の色変換テーブルとは格子点間隔が異なっ
て設定されているので、CMY用の色変換テーブルとK
用の色変換テーブルとでは、RGB色立体中の1つの座
標点に対して、該座標点を内包する異なった立方体要素
が検出される。このため、ステップS302では、それ
ぞれの立方体要素を検出するのである。
【0081】CMYの立方体要素とKの立方体要素とを
検出すると、先ず初めに、CMYの立方体要素の各格子
点を検出して、各格子点の番号に基づいてCMY階調値
が記憶されているアドレス値を算出し(ステップS30
4)、記憶されているCMY階調値を読み出す(ステッ
プS306)。こうして、CMYの立方体要素について
の8つの格子点に対応付けられたすべてのCMY階調値
を読み出したら、Kの立方体要素についても同様の処理
を行う。すなわち、Kの立方体要素の各格子点を検出し
て、各格子点のアドレス値を算出し(ステップS30
8)、算出したアドレス値に記憶されているK階調値を
読み出す(S310)。こうしてKの立方体要素につい
ての8つの格子点に対応付けられたすべてのK階調値を
読み出したら、読み出した階調値から補間することによ
って、RGB階調データの座標点でのCMYK階調値を
各色毎に算出する(ステップS312)。こうして、1
つのRGB階調データをCMYK階調値に変換したら、
全画像データの変換が終了したか否かを判断し(ステッ
プS314)、未変換の画像データが残っている場合
は、ステップS300に戻って続く一連の処理を行う。
こうして、すべての画像データを変換するまで上述の処
理を繰り返し、全画像データを変換し終わったら、変換
済みのCMYK階調データを、次の階調数変換処理(図
4のステップS106)を施すために出力して(ステッ
プS316)、色変換処理を終了する。
【0082】以上に説明したように、第1実施例の変形
例においては、色変換テーブルに記憶される階調値の分
布に応じて、格子点の間隔が適切に設定されたK用の色
変換テーブルを参照して色変換処理を行っている。この
ように、K用の色変換テーブルの格子点間隔が適切に設
定されていれば、テーブルの記憶に要するメモリ量を増
加させることなくK階調値の変換精度を向上させること
ができる。K階調値の変換精度が向上すれば、その分だ
けKドットを適切に形成することができるので、Kドッ
トを使用して印刷されるような明度の低い(暗い)画像
の画質を改善することができる。また、前述したように
適切にKドットを形成すれば、印刷可能な彩度を拡大す
ることができるので、格子点間隔が適切に設定されたK
用の色変換テーブルを用いて色変換することにより、高
彩度の色彩を含んだカラー画像の印刷画質を向上させる
ことが可能となる。
【0083】B.第2実施例:上述したプリンタドライ
バ92は、色変換テーブルを、図4の画像処理ルーチン
中で色変換処理を行う際に参照されるそのままの状態で
記憶しているが、このような形態に限定されるものでは
なく、予め基本的な色変換テーブルを記憶しておき、色
変換処理を開始する直前に最終的な色変換テーブルを再
構築するようにしても良い。以下に説明する第2実施例
のプリンタドライバ92は、CMYK各色についての基
本的な色変換テーブルを記憶しておき、CMY用の色変
換テーブルとK用の色変換テーブルとを、色変換処理を
開始する直前に、基本的な色変換テーブルから再構築す
る。かかる再構築を各色毎に適切に行うことによって、
色変換テーブルを記憶するためのメモリ容量を増加させ
ることなく、高画質の画像を印刷することが可能となっ
ている。
【0084】B−1.第2実施例の色変換処理置:図1
5は、第2実施例のプリンタドライバ92が行う色変換
処理の流れを示すフローチャートである。図15のフロ
ーチャートは、図14を用いて前述したフローチャート
に対して、色変換処理を開始した直後に色変換テーブル
(図中ではLUTと表示)の再構築を行うか否かを判断
するステップ(ステップS400)と、再構築を行うと
判断した場合に、CMY用の色変換テーブルおよびK用
の色変換テーブルとを基本的な色変換テーブル(以下、
基本LUTと呼ぶ)から再構築するステップ(ステップ
S402)を有する部分のみが異なっている。以下、図
14の色変換処理と異なる部分を中心に、第2実施例の
色変換処理について説明する。
【0085】第2実施例のプリンタドライバ92は、色
変換処理を開始すると、先ず初めにCMYKの各色の色
変換テーブルがメモリ上に存在しているか否かを判断す
る(ステップS400)。すなわち、後述するように、
第2実施例のプリンタドライバ92は基本LUTを再構
築することによって、CMYK各色の色変換テーブルを
生成しているが、コンピュータ80のメモリ上に前回の
印刷時に再構築した色変換テーブルが残っている場合が
ある。そこで、色変換処理を開始すると、先ず初めに再
構築済みの色変換テーブルが残っているか否かを判断
し、残っている場合は(ステップS400:yes)、
該色変換テーブルを使用して後述する処理を行う。メモ
リ上に色変換テーブルが残っていない場合には(ステッ
プS400:no)、以下に説明する方法を用いて基本
LUTからCMY用の色変換テーブルおよびK用の色変
換テーブルの再構築を行う(ステップS402)。
【0086】図16は、第2実施例のプリンタドライバ
92に記憶されている基本LUTを概念的に示した説明
図である。図示されているように、基本LUTはRGB
色立体を、色変換処理で参照される色変換テーブルより
は粗く分割して、各格子点にCMYK各色の階調値を記
憶した数表である。本実施例の基本LUTでは、一辺の
長さ255の色立体の各辺を16分割して設けられた4
913個(=17×17×17)の格子点の各々に、C
MYKの各階調値が記憶されている。このように、基本
LUTは格子点間隔が広く設定されており、格子点数が
少ないので、小さな容量の記憶媒体(例えば、ハードデ
ィスクなど)に基本LUTを記憶しておくことができ
る。尚、図16では、図示が煩雑になることを避けるた
めに、色立体の各辺が5分割されているものとして表示
している。
【0087】図17は、基本LUTの各格子点に記憶さ
れているCMY各色の階調値を補間することによって再
構築された、CMY用の色変換テーブルを概念的に示し
た説明図である。図17に示したCMY用の色変換テー
ブルの格子点の配置は、図5を用いて前述したCMY用
の色変換テーブルと同じ配置となっている。すなわち、
一辺の長さ255の色立体の各辺を32分割することに
よって、35937個(=33×33×33)の格子点
が生成されている。
【0088】各辺が16分割された基本LUTに対し
て、再構築されたCMY用の色変換テーブルは各辺が3
2分割されていることから明らかなように、基本LUT
からCMY用の色変換テーブルを再構築する処理は、格
子点と格子点の間に、新たな格子点を生成させる処理と
なっている。このような新たに追加された格子点のCM
Y各色階調値は、基本LUTに記憶されているCMY各
色階調値を、高次補間することによって算出する。ここ
で、本明細書中で1次補間あるいは高次補間とは次のよ
うな補間を言う。1次補間とは、補間点を内包する立方
体要素の各頂点に記憶された階調値を用いて補間演算す
ることを言い、高次補間とは、補間点を内包する立方体
要素の各頂点に加えて、周辺にある格子点の階調値も用
いて補間演算することを言う。
【0089】図19は、新たに追加された格子点のC階
調値を高次補間している様子を概念的に示す説明図であ
る。尚、基本LUTは3次元の数表であり、補間点を内
包する立方体要素には8つの頂点が存在するが、ここで
は説明の都合上、基本LUTを1次元の数表に置き換え
て説明する。すなわち、入力軸上に等間隔に設けられた
格子点に対応付けてC階調値が記憶されており、各格子
点間に追加した補間点でのC階調値を算出するものとし
て説明する。従って、補間点を内包する立方体要素は、
図19では補間点を内包する線分として表されている。
尚、ここで言う入力軸は、R軸,G軸,B軸のいずれか
が対応する。
【0090】図19に示すように、入力軸の座標値BL
2 の格子点と座標値BL3 の格子点との間に、座標値B
Ln の新たな格子点を追加して、高次補間する場合を考
える。新たに追加された格子点の両側にある格子点の階
調値C2 およびC3 に加えて、その外側にある2つの格
子点の階調値C1 ,C4 も考慮しながら、追加された格
子点の階調値Cn1を算出する。図19には、参考とし
て、追加された格子点の階調値を1次補間する場合も破
線で示している。1次補間する場合は、補間点を内包す
る立方体要素(図19では線分として表示)の格子点の
みを用いて補間演算を行い、追加された格子点の階調値
Cn2を算出する。1次補間した場合と高次補間した場合
とを比較すれば明らかなように、高次補間を行えば、補
間点を内包する立方体要素の周辺の格子点の階調値も参
酌することで、追加した格子点の階調値を、より適切に
算出することができる。以上のような補間演算を、M階
調値,Y階調値についても行えば、基本LUTに設定さ
れているCMY各色の階調値から、CMY用の色変換テ
ーブルを再構築することができる。
【0091】図18は、基本LUTの各格子点に記憶さ
れているK階調値を補間することによって再構築され
た、K用の色変換テーブルを概念的に示す説明図であ
る。図18に示したK用の色変換テーブルの格子点は、
原点位置から座標値127までのRGBの各辺を21分
割して、色立体中に10648個(=22×22×2
2)生成されている。より具体的には、R,G,B各軸
を座標値「7」から座標値127までを階調値「6」増
加する度に分割する位置および各軸の原点位置に格子点
が設けられている。前述したように、基本LUTの格子
点間隔は階調値「16」であるのに対して、K用の色変
換テーブルの格子点間隔は階調値「6」(原点位置での
間隔は階調値「7」)となっている。このように、再構
築する色変換テーブルの格子点間隔は、基本LUTの格
子点間隔の整数分の1の値となっている必要はなく、格
子点位置を自由に設定することができる。尚、図18に
おいては、図示の煩雑化を避けるために、一辺の長さ1
27の色立体の各辺が7分割されているものとして表示
している。
【0092】図20は、K用の色変換テーブルの各格子
点でのK階調値を、基本LUTの各格子点に設定されて
いるK階調値から高次補間して算出する様子を概念的に
示す説明図である。図20においても、図19と同様
に、基本LUTを1次元の数表に置き換えて説明する。
【0093】例えば、再構築した色変換テーブルの格子
点が、座標値BLo にあるとする。また、基本LUTに
は座標値BL5 ,BL6 ,BL7 ,BL8 の格子点が設
定されているものとする。この場合、補間点を内包する
線分(実際には立方体要素)は座標値BL6 と座標値B
L7 との間の線分であり、この線分の外側にある座標値
BL5 と座標値BL8 の格子点を含めた4つの格子点に
記憶されている階調値を使用して高次補間を行う。その
結果、図20に示したように、適切なK階調値Ko を求
めることができる。このように、再構築する色変換テー
ブルの格子点位置が、基本LUTの格子点位置とは無関
係に設定されていても、適切な階調値を求めることがで
きる。
【0094】また、図20に示した座標値BL5 から座
標値BL8 の領域のように、基本LUTに設定されてい
るK階調値が階調値「0」に向かって急激に減少してい
る領域では、高次補間を行うことで、画像印刷時にKド
ットの形成開始時期を適切な時期とすることができる。
すなわち、図20の座標値BL6 と座標値BL7 との間
の格子点を1次補間して算出すると、高次補間して算出
した場合よりも、K階調値が若干高めの値として算出さ
れる。その結果、画像を印刷する場合に、Kドットが形
成され始める時期が、本来の時期より若干早くなってし
まう。特に、Kドットは目立ち易いドットであるため、
画像の明度が充分に低く(暗く)なる前にKドットが形
成され始めると、ドットが目立って印刷画像の画質を悪
化させるおそれがある。これに対して、基本LUTから
K用の色変換テーブルを再構築する際に、高次補間を行
えば、適切なK階調値を算出することができる。その結
果、Kドットの目立たない高画質の画像を印刷すること
が可能となる。
【0095】第2実施例のプリンタドライバ92が、図
15に示した色変換処理の中のステップS402で行う
LUTの再構築とは、以上のようにして、基本LUTに
記憶されているCMYK各色の階調値から、CMY用の
色変換テーブルとK用の色変換テーブルとを算出するこ
とをいう。
【0096】以上のようにして、CMY用の色変換テー
ブルとK用の色変換テーブルとが再構築されると、後は
前述した第1実施例と同様の処理を行うことにより、R
GB階調データをCMYKの階調データに色変換する。
すなわち、RGB階調データを1画素分だけ読み込んで
(ステップS402)、再構築したCMY用色変換テー
ブル中の立方体要素、およびK用色変換テーブル中の立
方体要素を検出する(ステップS406)。図17およ
び図18に示したように、CMY用色変換テーブルの格
子点配置とK用色変換テーブルの格子点配置とは異なっ
ているので、ステップS404で読み込んだ座標点を内
包する立方体要素も異なっている。このため、ステップ
S406においては、CMY用色変換テーブルの立方体
要素と、K用色変換テーブルの立方体要素とをそれぞれ
検出するのである。
【0097】次いで、CMYの立方体要素の各格子点を
検出して、各格子点の番号に基づいてCMY階調値が記
憶されているアドレス値を算出し、CMY階調値を読み
出す(ステップS408)。同様にして、Kの立方体要
素の各格子点を検出して、各格子点の番号に基づいてK
階調値が記憶されているアドレス値を算出し、K階調値
を読み出す(ステップS410)。こうして、各格子点
に記憶されているCMYKの階調値を読み出したら、各
色毎に高次補間を行うことによって、RGB階調データ
に対応するCMYK階調データを算出する(ステップS
412)。
【0098】こうして、1つのRGB階調データをCM
YK階調値に変換したら、全画像データの変換が終了し
たか否かを判断し(ステップS414)、未変換の画像
データが残っている場合は、ステップS404に戻って
続く一連の処理を行う。こうして、すべての画像データ
を変換するまで上述の処理を繰り返し、全画像データを
変換し終わったら、変換済みのCMYK階調データを、
次の階調数変換処理(図4のステップS106)を施す
ために出力して(ステップS416)、色変換処理を終
了する。
【0099】以上に説明したように、第2実施例の色変
換処理では、CMYK各色の階調値を記憶しておいた基
本LUTから、CMY用の色変換テーブルとK用の色変
換テーブルとを再構築して、色変換処理を行っている。
各色用の色変換テーブルを基本LUTから再構築すれ
ば、基本LUTの格子点数を少なくすることができる。
この結果、各色の色変換テーブルを記憶しておくための
容量を節約することが可能となる。また、基本LUTか
ら各色用の色変換テーブルを再構築する際にも、必要に
応じて適切に再構築することができるので、高画質のカ
ラー画像を印刷することが可能となる。
【0100】もっとも、基本LUTから各色用の色変換
テーブルを再構築する際に、必ずしも高次補間する場合
に限らず、1次補間を行って再構築するものとしても良
い。1次補間は高次補間よりも補間演算が単純であるた
め、CPUの負荷が軽減され、あるいは再構築に要する
時間も短くなるという利点がある。従って、例えば、K
用の色変換テーブルを再構築する場合は高次補間を行
い、CMY用の色変換テーブルを再構築する場合は1次
補間を行うといったように、高次補間と1次補間とを使
い分けても良い。
【0101】B−2.変形例:上述した第2実施例にお
いては、各色用の色変換テーブルよりも格子点数の少な
い基本LUTを記憶しておき、色変換時に高次補間を行
って各色用の色変換テーブルを再構築した。もっとも、
各色用の色変換テーブルの再構築は、このようの補間す
る場合に限られず、格子点を間引くようにしても良い。
以下では、このような第2実施例の変形例について説明
する。
【0102】図21は、第2実施例の変形例のプリンタ
ドライバ92に記憶されている基本LUTを概念的に示
した説明図である。変形例の基本LUTは、一辺の長さ
255の色立体の各辺を階調値「5」ずつ51分割して
設けられた140608個(=52×52×52)の格
子点の各々に、CMYKの各階調値が記憶されている。
第2実施例の変形例のプリンタドライバ92は、このよ
うに多数の格子点についてCMYK各色の階調値がが設
けられた基本LUTから、適切な格子点を選択すること
により、CMY用の色変換テーブルとK用の色変換テー
ブルとを再構成して色変換処理を行う。以下、このよう
な変形例の色変換処理について、図15に示した第2実
施例の色変換処理のフローチャートを流用して簡単に説
明する。
【0103】変形例の色変換処理を開始すると、プリン
タドライバ92は、先ず初めにCMYKの各色の色変換
テーブルがメモリ上に存在しているか否かを判断する
(ステップS400相当)。すなわち、第2実施例の色
変換処理と同様に、既に再構築済みの色変換テーブルが
メモリ上に残っている場合があるので、色変換処理を開
始すると、先ず初めに再構築済みの色変換テーブルが残
っているか否かを判断する。色変換テーブルが残ってい
る場合は該色変換テーブルを使用して後述する処理を行
う。メモリ上に色変換テーブルが残っていない場合に
は、次のようにして図21に示した基本LUTからCM
Y用の色変換テーブルおよびK用の色変換テーブルの再
構築を行う(ステップS402相当)。
【0104】図21を用いて前述したように、第2実施
例の変形例の基本LUTは、階調値「5」間隔で格子点
が設けられている。このような基本LUTからCMY用
の色変換テーブルを再構築する場合は、原点位置の格子
点から、3つ毎に格子点を選択し、選択した格子点に記
憶されているCMY階調値を読み出すことによって、C
MY用の色変換テーブルを構成する。こうすることで、
一辺の長さ255のRGB色立体の各辺を17等分する
位置に格子点が設けられたCMY用の色変換テーブルを
再構築することができる。
【0105】また、K用の色変換テーブルは、原点位置
から座標値130までの格子点を、2つ毎に選択し、選
択した格子点に記憶されているK階調値を読み出すこと
で、K用の色変換テーブルを構成する。こうすれば、一
辺の長さ130のRGB色立体の各辺を13等分する位
置に格子点が設けられたK用の色変換テーブルを再構築
することができる。
【0106】こうしてCMY用の色変換テーブルとK用
の色変換テーブルとを再構築したら、RGB階調データ
を読み込んで(ステップS404相当)、RGB階調デ
ータの座標点を内包するCMYの立方体要素と、Kの立
方体要素とを検出し(ステップS406相当)、各立方
体要素の各格子点を検出して、各格子点に記憶されてい
る各色階調値を読み出し(ステップS408およびS4
10相当)、各色毎に補間演算を行ってCMYK階調デ
ータに変換する(ステップS412相当)。以上のよう
な処理を、すべてのRGB階調データに施した後(ステ
ップS414相当)、ステップS106の階調数変換処
理を行うために、変換されたCMY階調データを出力し
て(ステップS416相当)、変形例の色変換処理を終
了する。
【0107】以上に説明した第2実施例の変形例の色変
換処理においては、格子点間隔が細かく設定された基本
LUTを予め記憶しておき、各色用の色変換テーブルは
基本LUTの中から適切な格子点を選択して構成するた
めに、新たな格子点の階調値を補間する必要がない。こ
のため、階調値を補間することによる誤差が発生しない
ので、正確な階調値が設定された色変換テーブルを得ら
れる。その結果、RGB階調データをCMYK階調デー
タに正確に変換することができ、延いては、画像データ
を正確に再現した高画質のカラー画像を印刷することが
可能となる。
【0108】また、かかる変形例の色変換処理では、各
色用の色変換テーブルを再構築する際に補間演算を行う
必要がないので、再構築を短時間で行うことができる。
その結果、カラー画像を迅速に印刷することが可能とな
る。
【0109】尚、第2実施例の変形例で使用される基本
LUTは、格子点数が多く、基本LUTの記憶のために
大きな記憶容量が必要となる。しかし、基本LUTを普
段はハードディスクなどの大容量の記憶媒体に格納して
おき、色変換処理を行うときにだけ、各色用の色変換テ
ーブルを再構築することとすれば、RAMなどのコンピ
ュータが高速に読み書き可能なメモリを圧迫することは
ない。
【0110】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【0111】例えば、上述したカラープリンタでは、C
MYKの4色インクを用いてカラー画像を印刷している
が、淡シアンインクや、淡マゼンタインクなどの他のイ
ンクを使用してカラー画像を印刷するカラープリンタで
あっても構わない。
【0112】また、上述した色変換処理では、CMY用
の色変換テーブルの格子点と、K用の色変換テーブルの
格子点とが、独立に設定されているものとして説明した
が、色変換テーブルの格子点に階調値が偏在して設定さ
れているようなインクであれば、Kインクに限らず他色
のインクにも同様に適用することができる。
【0113】上述した実施例では、RGB画像データを
CMYK各色の階調データに変換するものとして説明し
たが、これに限らずCMY各色の階調データからCMY
Kの階調データに変換するものであってもよい。
【0114】更には、カラープリンタはインクジェット
プリンタに限られず、例えばレーザプリンタなど、何ら
かの方法を用いて印刷媒体上に各色のインクを塗布する
ことによって、カラー画像を印刷する種々の方式の印刷
装置にも適用することができる。
【0115】上述の機能を実現するソフトウェアプログ
ラム(アプリケーションプログラム)を、通信回線を介
してコンピュータシステムのメインメモリまたは外部記
憶装置に供給し実行するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】第1実施例のプリンタドライバが行う画像処理
の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1実施例のプリンタドライバに記憶されてい
るCMY用の色変換テーブルを概念的に示す説明図であ
る。
【図6】第1実施例のプリンタドライバに記憶されてい
るK用の色変換テーブルを概念的に示す説明図である。
【図7】明度の低い画像を印刷するために画像の明度に
応じてコンポジットブラックとKドットとを使い分けて
いる様子を概念的に示す説明図である。
【図8】第1実施例の色変換処理の流れをフローチャー
トである。
【図9】色変換処理の中で座標点を内包する立方体要素
の各頂点を検出している様子を示す説明図である。
【図10】メモリ上で各色階調値が記憶されている様子
を概念的に示す説明図である。
【図11】メモリ上で各色階調値を記憶する他の態様を
概念的に示す説明図である。
【図12】第1実施例の変形例のプリンタドライバに記
憶されているK用の色変換テーブルを概念的に示す説明
図である。
【図13】第1実施例の他の変形例のプリンタドライバ
に記憶されているK用の色変換テーブルを概念的に示す
説明図である。
【図14】第1実施例の変形例の色変換処理の流れをフ
ローチャートである。
【図15】第2実施例の色変換処理の流れをフローチャ
ートである。
【図16】第2実施例のプリンタドライバに記憶されて
いる基本LUTを概念的に示す説明図である。
【図17】第2実施例の色変換処理において基本LUT
から再構築されたCMY用の色変換テーブルを概念的に
示す説明図である。
【図18】第2実施例の色変換処理において基本LUT
から再構築されたK用の色変換テーブルを概念的に示す
説明図である。
【図19】第2実施例の色変換処理において基本LUT
からCMY用の色変換テーブルを再構築する様子を概念
的に示す説明図である。
【図20】第2実施例の色変換処理において基本LUT
からK用の色変換テーブルを再構築する様子を概念的に
示す説明図である。
【図21】第2実施例の変形例のプリンタドライバに記
憶されている基本LUTを概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…スキャナ 24…モデム 26…ハードディスク 27…メモリカード 30…キャリッジモータ 31…駆動ベルト 32…プーリ 33…摺動軸 34…位置検出センサ 35…紙送りモータ 36…プラテン 40…キャリッジ 41…印字ヘッド 42,43…インクカートリッジ 44〜47…インク吐出用ヘッド 60…制御回路 61…CPU 62…ROM 63…RAM 80…コンピュータ 81…CPU 82…ROM 83…RAM 88…SIO 90…ビデオドライバ 91…アプリケーションプログラム 92…プリンタドライバ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C262 AA02 AA24 AA26 AA27 AB11 AB13 AB20 AC02 BA02 BA12 BC01 BC19 GA14 5B021 AA01 LG07 LG08 5B057 CA01 CB01 CE11 CE17 CE18 5C077 MP08 PP31 PP32 PP33 PP37 PP38 PQ23 RR19 5C079 HB01 HB03 HB12 KA12 KA15 LA12 LA21 LB01 LC11 MA01 NA05 NA10 NA29

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像データを表現する色空間内で
    の座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基本
    色についての階調値の組み合わせとの対応関係を記憶し
    ておき、該対応関係に基づいて、カラー画像データを、
    該各基本色の階調値の組み合わせによる階調データに変
    換する画像データ変換装置であって、 前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領域に
    ついてのみゼロでない階調値をとる基本色については、
    該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前記対
    応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他の基
    本色については、該他の基本色に応じた複数の座標値と
    の前記対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、 前記カラー画像データを受け取って、前記記憶されてい
    る対応関係に基づいて、該カラー画像データを該複数の
    基本色の階調値の組み合わせに変換する画像データ変換
    手段とを備える画像データ変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、三原色の各階調値を各軸とす
    る色空間内の座標値との前記対応関係を記憶している手
    段であり、 前記画像データ変換手段は、前記三原色の各階調値の組
    み合わせによって表現された前記カラー画像データを受
    け取って、該カラー画像データを変換する手段である画
    像データ変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、少なくともインクの三原色を
    含む複数の基本色に応じた前記複数の座標値での前記対
    応関係を記憶しているとともに、少なくとも黒色につい
    ては、該黒色に応じた前記複数の座標値での前記対応関
    係を記憶している手段である画像データ変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、前記色空間内の一部の領域で
    のみゼロでない階調値をとる前記基本色については、前
    記他の基本色に応じた複数の前記座標点の中の一部の座
    標点との前記対応関係を記憶している手段である画像デ
    ータ変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、光の三原色たるR,G,Bの
    各階調値を各軸とするRGB色空間内の前記複数の座標
    値と、少なくとも黒色を含む前記基本色の階調値との前
    記対応関係を記憶しているとともに、該RGB色空間内
    で該複数の座標値とは独立に設定された複数の座標値
    と、少なくともインクの三原色を含む前記他の基本色の
    各階調値との前記対応関係を記憶している手段であり、 前記画像データ変換手段は、前記R,G,Bの各階調値
    による前記カラー画像データを受け取って、少なくとも
    黒色とインクの三原色とを含む各色の階調値の組み合わ
    せに変換する手段である画像データ変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、前記複数の座標値での対応関
    係として、前記RGB色空間内で格子状に並んだ前記複
    数の座標値での前記対応関係を記憶している手段である
    画像データ変換装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の画像データ変換装置であ
    って、 前記対応関係記憶手段は、黒色の階調値を記憶している
    前記複数の座標値が、前記RGB色空間上で前記R,
    G,Bの各階調値がとりうる最大値の過半以下の領域で
    は、他の領域よりも平均密度が高くなるように設定され
    ている前記対応関係を記憶している手段である画像デー
    タ変換装置。
  8. 【請求項8】 カラー画像データを表現する色空間内で
    の座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基本
    色についての階調値の組み合わせとの対応関係に基づい
    て、カラー画像データを該各基本色の階調値の組み合わ
    せによる階調データに変換し、該階調データを、該基本
    色のインクドットを形成してカラー画像を印刷する印刷
    部に出力することによって、該印刷部を制御する印刷制
    御装置であって、 前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領域に
    ついてのみゼロでない階調値をとる基本色については、
    該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前記対
    応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他の基
    本色については、該他の基本色に応じた複数の座標値と
    の前記対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、 前記カラー画像データを受け取って、前記記憶されてい
    る対応関係に基づいて、該カラー画像データを該複数の
    基本色の階調値の組み合わせによる前記階調データに変
    換する画像データ変換手段と、 前記変換された階調データを、前記印刷部を制御するた
    めに出力する階調データ出力手段とを備える印刷制御装
    置。
  9. 【請求項9】 印刷媒体上に各色のインクドットを形成
    してカラー画像を印刷する印刷部に、該各色インクドッ
    トの形成を制御する制御情報を出力して、該印刷部を制
    御する印刷制御装置であって、 前記請求項1ないし前記請求項7のいずれかに記載の画
    像データ変換装置と、 前記画像データ変換装置によって変換された前記階調デ
    ータを、前記制御情報として出力する制御情報出力手段
    とを備える印刷制御装置。
  10. 【請求項10】 カラー画像データを表現する色空間内
    での座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基
    本色についての階調値の組み合わせとの対応関係に基づ
    いて、カラー画像データを該各基本色の階調値の組み合
    わせによる階調データに変換し、該階調データに基づ
    き、該基本色のインクドットを形成してカラー画像を印
    刷する印刷装置であって、 前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領域に
    ついてのみゼロでない階調値をとる基本色については、
    該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前記対
    応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他の基
    本色については、該他の基本色に応じた複数の座標値と
    の前記対応関係を記憶している対応関係記憶手段と、 前記カラー画像データを受け取って、前記記憶されてい
    る対応関係に基づいて、該カラー画像データを該複数の
    基本色の階調値の組み合わせによる前記階調データに変
    換する画像データ変換手段と、 前記変換された階調データに基づいて、前記各基本色の
    インクドットの形成有無を判断するドット形成判断手段
    と、 前記形成有無の判断結果に基づいて、前記各基本色のイ
    ンクドットを形成するドット形成手段とを備える印刷装
    置。
  11. 【請求項11】 印刷媒体上に各色のインクドットを形
    成してカラー画像を印刷する印刷装置であって、 前記請求項1ないし前記請求項7のいずれかに記載の画
    像データ変換装置と、 前記画像データ変換装置によって変換された前記階調デ
    ータに基づき、前記印刷部を制御するための制御情報を
    生成して、該印刷部に出力する制御情報出力手段と、 前記各色のインクドットを形成する印刷部とを備える印
    刷装置。
  12. 【請求項12】 カラー画像データを表現する色空間内
    での座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基
    本色についての階調値の組み合わせとの対応関係を記憶
    しておき、該対応関係に基づいて、カラー画像データ
    を、該各基本色の階調値の組み合わせによる階調データ
    に変換する画像データ変換方法であって、 前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領域に
    ついてのみゼロでない階調値をとる基本色については、
    該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前記対
    応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他の基
    本色については、該他の基本色に応じた複数の座標値と
    の前記対応関係を記憶しておき、 前記カラー画像データを受け取って、前記記憶されてい
    る対応関係に基づいて、該カラー画像データを該複数の
    基本色の階調値の組み合わせに変換する変換方法。
  13. 【請求項13】 カラー画像データを表現する色空間内
    での座標値と、カラー画像の印刷に用いられる複数の基
    本色についての階調値の組み合わせとの対応関係を記憶
    しておき、該対応関係に基づいて、カラー画像データ
    を、該各基本色の階調値の組み合わせによる階調データ
    に変換する方法を実現するプログラムを、コンピュータ
    で読み取り可能に記録した記録媒体であって、 前記複数の基本色の中で、前記色空間内の一部の領域に
    ついてのみゼロでない階調値をとる基本色については、
    該基本色に応じた該色空間内の複数の座標値との前記対
    応関係を記憶しているとともに、該基本色以外の他の基
    本色については、該他の基本色に応じた複数の座標値と
    の前記対応関係を記憶しておく機能と、 前記カラー画像データを受け取って、前記記憶されてい
    る対応関係に基づいて、該カラー画像データを該複数の
    基本色の階調値の組み合わせに変換する機能とを実現す
    るプログラムを記録した記録媒体。
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