JP2001296692A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2001296692A
JP2001296692A JP2000109052A JP2000109052A JP2001296692A JP 2001296692 A JP2001296692 A JP 2001296692A JP 2000109052 A JP2000109052 A JP 2000109052A JP 2000109052 A JP2000109052 A JP 2000109052A JP 2001296692 A JP2001296692 A JP 2001296692A
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toner
image
fixing
image forming
binder resin
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JP2000109052A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Nakayama
博文 中山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 定着フィルムと加圧部材とを用いた定着方法
による画像形成方法において、オフセットが生じなくな
り、定着温度もより低くすることができる画像形成方法
及び画像形成装置。 【解決手段】 定着工程において使用する定着装置が、
固定支持された加熱体と、該加熱体に対向配置され、且
つ定着フィルムを介して該加熱体に圧接する加圧部材と
を有し、該トナー像が該定着フィルムと接するよう、該
記録材を該定着フィルムと該加圧部材との間に位置させ
るものであり、トナーのバインダー樹脂が、少なくとも
スチレンとアルキル(メタ)アクリレートを共重合成分
として含有し、バインダー樹脂のガラス転移点温度が7
0℃以下であり、バインダー樹脂のゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィーで測定した最大ピーク分子量が
ポリスチレン換算で1万〜12万である画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式のカ
ラー複写機やカラーレーザプリンタに用いられる画像形
成方法及び画像形成方法に関する。更に詳しくは、定着
フィルムを用いた定着工程を有する画像形成方法及び画
像形成装置に関する
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式のカラー複写機やカ
ラーレーザプリンタに用いられる定着方法では、トナー
の低温あるいは高温での加熱ローラへのオフセットおよ
び記録紙の巻き付けを防止するために、加熱ローラ表面
に離型用オイルの塗布等を行っている。また、カラート
ナー像を作成する場合、4色のトナーを重ねるため、記
録紙上のトナー層が厚くなる。トナーを十分に溶融し定
着性を向上するために大容量の熱容量が必要となり、一
般的には定着温度が高くなる傾向にある。
【0003】しかし、上記従来例の定着方法には、以下
のような問題点がある。離型用オイルを塗布するために
は、塗布機構を必要とし、定期的に離型用オイルを補給
する必要があり、装置の大型化、コストアップや記録紙
上への離型用オイルの残留等の問題が発生する。また、
定着温度が高くなると、加熱ローラのウォーミングアッ
プ時間が長くなり、消費電力が増加するとともに、定着
時には加熱ローラに圧接される加圧ローラの定着ニップ
部で溶融トナーの凝集力が低下し、加熱ローラへのオフ
セットが発生し易くなる。また、高温状態が続くことに
より、定着ローラや加圧ローラの疲労劣化が急激に進
み、定着装置自体の寿命が短くなる等の問題が発生す
る。
【0004】上記問題を解決する手段として、例えば特
開平11−258934号公報には、定着フィルムを用
いた定着装置と、特定のワックスを有するトナーとの組
み合わせが開示されている。一方近年、高精細画像、特
に階調性や解像力を向上させようとする試みが為されて
おり、例えば、像露光時のドット数を増やしたり、電子
写真感光体を高感度としたり、あるいはトナーの粒径や
粒度分布を制御するなどの手段があるが、画像形成装置
の各構成要素のバランスが重要であって、単に定着装置
等の個々の要素だけの改良では、高精細画像を得ること
は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記課題を解決する為になされたものである。
すなわち本発明の目的は、オフセットが生じにくく、定
着温度が低くでき、さら細線再現性や階調性に優れる画
像を得ることのできる画像形成方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、特定の定着装置とトナーのバ
インダー樹脂の種類との組み合わせを選択することによ
り、上記課題が解消できることを見出し、本発明に到達
した。
【0007】即ち本発明の要旨は、少なくとも感光体、
トナー、定着装置、及び露光装置を備えた画像形成装置
を用い、電子写真感光体上にトナー像を形成する現像工
程と、該静電潜像担持体上のトナー像を、電圧が印加さ
れている転写部材を記録材に接触させながら該記録材上
へ転写する転写工程と、転写されたトナー像を定着装置
で記録材上に定着して定着画像を得る定着工程とを少な
くとも有する画像形成方法において、前記定着工程にお
いて使用する定着装置が、固定支持された加熱体と、該
加熱体に対向配置され、且つ定着フィルムを介して該加
熱体に圧接する加圧部材とを有し、該トナー像が該定着
フィルムと接するよう、該記録材を該定着フィルムと該
加圧部材との間に位置させるものであり、トナーのバイ
ンダー樹脂が、少なくともスチレンとアルキル(メタ)
アクリレートを共重合成分として含有し、バインダー樹
脂のガラス転移点温度が70℃以下であり、バインダー
樹脂のゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測
定した最大ピーク分子量がポリスチレン換算で1万〜1
2万であることを特徴とする画像形成方法に存する。
【0008】また、本発明の別の要旨は、少なくとも感
光体、トナー、定着装置、及び露光装置を備えた画像形
成装置であって、定着装置が、固定支持された加熱体
と、該加熱体に対向配置され、且つ定着フィルムを介し
て該加熱体に圧接する加圧部材とを有し、該トナー像が
該定着フィルムと接するよう、該記録材を該定着フィル
ムと該加圧部材との間に位置させるものであり、トナー
のバインダー樹脂が、少なくともスチレンとアルキル
(メタ)アクリレートを共重合成分として含有し、バイ
ンダー樹脂のガラス転移点温度が70℃以下であり、バ
インダー樹脂のゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィーで測定した最大ピーク分子量がポリスチレン換算で
1万〜12万であることを特徴とする画像形成装置に存
する。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の画像形成方法及
び、それに用いられる画像形成装置の概要を、フルカラ
ー画像形成方法の一例である非磁性1成分系トナーを使
用する電子写真記録装置について説明するが、この一例
に限定されるものではない。図1は本発明に用いられる
電子写真記録装置の一実施態様の要部構成の概略図であ
り、感光体1、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、
転写装置5、クリーニング装置6、及び定着装置7を有
している。
【0010】感光体1は、例えばアルミニウムなどの導
電体により形成され、外周面に感光導電材料を塗布して
感光層を形成したものである。感光体1の外周面に沿っ
て帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及
び、クリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
【0011】帯電装置2は、例えば周知のスコロトロン
帯電器、ローラー帯電器などよりなり、感光体1の表面
を所定電位に均一帯電する。 露光装置3は、感光体1
の感光面にLED、レーザー光などで露光を行って感光
体1の感光面に静電潜像を形成するものである。帯電装
置としては、接触帯電によるものが好ましい。
【0012】現像装置4は、アジテータ42、供給ロー
ラー43、現像ローラー44、規制部材45からなり、
その内部にトナーTを貯留している。また、必要に応
じ、現像装置にはトナーを補給する補給装置(図示せ
ず)を付帯させてもよく、補給装置にはボトル、カート
リッジなどの容器からトナーを補給することができるも
のである。
【0013】供給ローラー43は導電性スポンジ等から
なるもので、現像ローラー44に当接している。現像ロ
ーラー44は、感光体1と供給ローラー43との間に配
置されている。現像ローラー44は、感光体1及び供給
ローラー43に各々当接している。供給ローラー43及
び現像ローラー44は、回転駆動機構によって回転され
る。供給ローラー43は、貯留されているトナーを担持
して現像ローラー44に供給する。現像ローラー44
は、供給ローラー43によって供給されるトナーを担持
して感光体1の表面に接触させる。
【0014】現像ローラー44は、鉄、ステンレス鋼、
アルミニウム、ニッケルなどの金属ロール、又は金属ロ
ールにシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などを
被覆した樹脂ロールなどからなる。現像ロール表面は、
必要に応じ平滑加工したり、粗面加工したりしてもよ
い。
【0015】規制部材45は、シリコーン樹脂やウレタ
ン樹脂などの樹脂ブレード、ステンレス鋼、アルミニウ
ム、銅、真鍮、リン青銅などの金属ブレード、金属ブレ
ードに樹脂を被覆したブレード等により形成されてい
る。この規制部材45は、現像ローラー44に当接し、
ばね等によって現像ローラー44側に所定の力で押圧
(一般的なブレード線圧は5〜500g/cm)されて
おり、必要に応じトナーとの摩擦帯電によりトナーに帯
電を付与する機能を具備させてもよい。
【0016】アジテーター42は、回転駆動機構によっ
てそれぞれ回転されており、トナーを攪拌するととも
に、トナーを供給ローラー43側に搬送する。アジテー
タは、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
【0017】転写装置5は、感光体1に対向して配置さ
れた転写チャージャー、転写ローラー、転写ベルトなど
よりなる。この転写装置5は、トナーの帯電電位とは逆
極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、感光体1に形
成されたトナー像を記録紙Pに転写するものである。
【0018】クリーニング装置6は、ウレタン等のブレ
ード、ファーブラシなどのクリーニング部材からなり、
感光体1に付着している残留トナーをクリーニング部材
で掻き落とし、残留トナーを回収するものである。
【0019】定着装置7は、固定支持された低熱容量の
線状加熱体71、定着フィルム72及び加圧部材73を
備えているものであり、詳細は後述する。
【0020】用紙P上に転写されたトナーは、所定温度
に加熱された定着フィルム71と加圧部材72の間を通
過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷
却されて記録紙P上にトナーが定着される。
【0021】以上のように構成された電子写真現像装置
では、次のようにして画像の記録が行われる。即ち、ま
ず感光体1の表面(感光面)は、帯電装置2によって所
定の電位(例えば−600V)に帯電される。続いて、
帯電されたのちの感光体1の感光面を記録すべき画像に
応じて露光装置3によって露光し、感光面に静電潜像を
形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された
静電潜像の現像を現像装置4で行う。
【0022】現像装置4は、供給ローラー43により供
給されるトナーを現像ブレード45により薄層化される
とともに、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と
同極性であり、負極性)に摩擦帯電されて、現像ローラ
ー44に担持し、搬送して感光体1の表面に接触させ
る。
【0023】現像ローラー44からいわゆる反転現像法
により感光体1の表面に静電潜像に対応するトナー像が
形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によっ
て用紙Pに転写される。この後、感光体1の感光面は転
写されずに残留しているトナーがクリーニング装置6で
除去される。記録紙P上の転写後トナーは定着装置7を
通過させて熱定着することで、最終的な画像が得られ
る。
【0024】次に、非磁性1成分系トナーをフルカラー
として使用するタンデム方式電子写真記録装置の一例に
ついて説明する。図2はフルカラータンデム方式の主要
構成の概略図であり、感光体1、帯電装置2、露光装置
3、ブラック現像装置4k 、シアン現像装置4c 、イエ
ロー現像装置4y 、マゼンタ現像装置4m 、転写装置
5、及び定着装置7を有し、ここではクリーニング装置
は省略した。カラー画像はマゼンタ、イエロー、シア
ン、及びブラックの各トナーを多層に重ねて所望する色
に調整することでフルカラー画像を得ることができる。
【0025】タンデム方式の場合、カラー現像部がブラ
ック現像部より前に位置する方がブラックトナーの逆転
写などによる混色が少なくなりよいこと、及びブラック
現像部がカラー現像部より後ろに位置する方がブラック
だけの単色で画像形成する場合にカラートナーの感光体
カブリによる混色が少なくなること、及びカラー現像部
をショートパスして記録紙を搬送することでブラック画
像形成の速度をアップすることができるので好ましい。
【0026】本発明の画像形成方法をフルカラー画像形
成に適用する場合には、この様なシアン、マゼンタ、イ
エローのカラー現像部が前の位置にあり、ブラック現像
部がカラー現像部より後に位置するタンデム方式に好適
である。なお、シアン、マゼンタ、イエローのカラー現
像部の位置する順番は適時自由に変更することができ
る。
【0027】本発明は、トナーのバインダー樹脂を特定
の材料を選択し、かつ、定着方式として特定のものを選
択することを特徴とする。本発明に用いられるトナー
は、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含み、必要
に応じ、帯電制御剤、ワックス、その他の添加剤を含む
ことが出来る。
【0028】本発明に用いられるトナーを製造する方法
としては、粉砕法によるものと重合法によるものがあ
る。粉砕法によって製造する場合は、適切な粉砕器を選
択して本発明の規定に合致するトナーとする必要があ
る。一方、本発明のトナーを効率よく作成するには重合
法を用いた方が好ましい。また、本発明の粒径、円形度
を持つトナーを作成すること、更には、粒度分布の制御
の観点から乳化重合凝集法を用いることが更に好まし
い。
【0029】トナーに使用されるバインダー樹脂として
は、従来、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フェノキシ樹脂等が知られており、一般にカラ
ートナーには従来ポリエステル樹脂が使用されることが
多かった。しかしながら、ポリエステル樹脂は離型用オ
イルが定着部材表面に塗布されている場合には優れた性
能を示すが、離型用オイルがない場合にはオフセットが
生じやすく好ましくない。そこで、本発明では、トナー
のバインダー樹脂として、スチレンとアルキル(メタ)
アクリレートとを共重合成分として含有するポリマーを
用いる。
【0030】本発明のカラートナーのバインダー樹脂の
最大ピーク分子量は、GPCによるポリスチレン換算で
1〜12万であり、好ましくは、2万〜10万であり、
さらに好ましくは3万〜7万である。最も好ましくは4
万〜6万である。分子量が小さすぎると本発明で用いる
特定の定着部材を使用してもオフセットが発生しやす
く、大きすぎると定着性が悪くなるので好ましくない。
分子量ピークは2つ以上あってもよいが、好ましくは単
一ピークである。その際、分子量分布に肩があったり、
高分子量側にテーリングしていても良い。
【0031】バインダー樹脂の合成に使用されるアルキ
ル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられ、特
に好ましくはn−ブチル(メタ)アクリレートである。
【0032】また、さらに3番目のビニル化合物を共重
合させることもできる。例えば、(メタ)アクリル酸、
アクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、無水
マレイン酸、N−ビニルピロリドン、ブタジエン等を挙
げられる。これら単量体の共重合比は該ポリマーのガラ
ス転移点温度が70℃以下になるよう決定される。特に
好ましくは該ポリマーのガラス転移点が20℃以上65
℃以下であり、さらに好ましくは30℃以上60℃以下
である。
【0033】第3のモノマー成分を含有する場合には、
スチレンとアルキル(メタ)アクリレートが共重合モノ
マー全体の80重量%以上含有されていることが好まし
く、特に好ましくは90重量%以上である。スチレンと
アルキル(メタ)アクリレートの比は、最適な比率はア
ルキル(メタ)アクリレートの種類によって異なるが、
通常、10/90〜90/10の重量比の範囲から選択
され、例えばスチレンとn−ブチルアクリレートの場
合、重量比で40/60〜75/25が好ましく、特に
好ましくは60/40〜70/30の範囲で使用され
る。
【0034】多官能ビニル化合物としては、上記単官能
モノマーと共重合するものならば特に限定はなく、例え
ばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ヘキシレングリコールのジ(メタ)アク
リレート;ジビニルベンゼン;ペンタエリスリトール、
トリメチロールプロパン等の3級以上のアルコールのジ
(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート等が
挙げられる。好ましい添加量は0〜5重量%の範囲、特
に好ましくは0〜3重量%の範囲、さらに好ましくは0
〜1重量%である。多すぎると定着性が悪くなったり、
OHP上の画像の透明性が悪くなるので好ましくない。
多官能ビニル化合物の共重合によりテトラヒドロフラン
に不溶のゲル分が生成するが、ゲル分のポリマー全体に
占める量は好ましくは60重量%以下、特に好ましくは
20重量%以下である。GPCは上記ゲル分を除去した
後に測定される。
【0035】着色剤は無機顔料または有機顔料、有機染
料のいずれでも良く、またはこれらの組み合わせでも良
い。これらの具体的な例としては、カーボンブラック、
アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、ク
ロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ロ
ーズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、
ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔
料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカ
ラートナーの場合にはイエローとしてベンジジンイエロ
ー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタとしてキ
ナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンとしてフタロシ
アニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。
【0036】これらの内、シアン着色剤としては、ピグ
メントブルー15:3、イエロー着色剤としてはピグメ
ントイエロー74、ピグメントイエロー93、マゼンタ
着色剤としてはキナクリドン系化合物、ピグメントレッ
ド238、ピグメントレッド269、ピグメントレッド
57:1、ピグメントレッド48:2が好ましく用いら
れる。着色剤の添加量は、バインダー樹脂100重量部
に対して2〜25重量部の範囲が好ましい。
【0037】本発明に用いられるトナーには、帯電量、
帯電安定性付与のため、帯電制御剤を添加しても良い。
帯電制御剤としては、従来公知の化合物が使用される。
例えば、ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物
の金属錯体、ナフトール系化合物、ナフトール系化合物
の金属化合物、ニグロシン系染料、第4級アンモニウム
塩及びこれらの混合物が挙げられる。帯電制御剤の添加
量はバインダー樹脂100重量部に対し、0.1〜5重
量部の範囲が好ましい。
【0038】本発明に用いられるトナーには、離型性付
与のため、ワックスを添加しても良い。ワックスとして
は、離型性を有するものであればいかなるものも使用可
能である。具体的には、カルナバワックス、ライスワッ
クス等の植物系ワックス、アルキル変成シリコン等の固
形シリコン系ワックス、ステアリン酸アミド等のアミド
系ワックス、高級脂肪酸アルコール系ワックス、高級脂
肪酸エステル系ワックス、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の合成炭化水素系ワックス及びこれらの混合物が挙
げられる。
【0039】これらワックスは通常融点20〜120℃
の化合物であり、好ましい具体的構造としてはオレイン
酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド等のカ
ルボン酸アミド化合物;ネオペンチルグリコール、ペン
タエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジペンタ
エリスリトール等の多価アルコールの脂肪酸エステル化
合物(脂肪酸としては具体的には、ラウリン酸、ステア
リン酸、ベヘン酸、オレイン酸、パルミチン酸等が挙げ
られる。);パラフィンワックス;下記一般式(I)で
示されるエステル化合物、ケトン化合物が挙げられる。
【0040】
【化1】
【0041】(式中、R1はアルキル基またはアルコキ
シ基を示し、R2はアルキル基、または、−X−COO
3を示す。また、前記R2中のXはアルキレン基を示
し、R3はアルキル基を示す。)R1はアルキル基または
アルコキシル基であり、炭素数はそれぞれ10以上、好
ましくは16以上、更に好ましくは20以上である。R
2は炭素数10以上、好ましくは16以上、特に好まし
くは20以上のアルキル基であるか、あるいは、−X−
COOR3で表される基であることが好ましい。ここで
Xが、炭素数6以上の直鎖アルキレン基が好ましく、R
3が炭素数10以上、特に好ましくは20以上のアルキ
ル基である。
【0042】R2が−X−COOR3で表されるときは、
1はアルコキシル基(すなわちジエステル)であるこ
とが好ましい。具体例としては、ジ−n−デシルケト
ン、ジ−n−ドデシルケトン、ジ−n−ステアリルケト
ン、ジ−n−イコシルケトン、ジ−n−ベヘニルケト
ン、ジ−n−テトラコシルケトン等の脂肪族ケトン類;
セバシン酸ジドデシル、セバシン酸ジステアリル、セバ
シン酸ジベヘニル等の脂肪酸ジエステル類;ラウリン酸
ステアリル、ラウリン酸ベヘニル、ステアリン酸ステア
リル、ステアリン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル等の脂
肪酸モノエステル類等が挙げられる。また、これらの混
合物も好適である。これらのうち、DSCの吸熱ピーク
の半値幅が15℃以下であるものが特に好ましい。
【0043】これら化合物をトナー中へ添加する方法
は、バインダー中に予め溶解または分散しておいてよい
し、また、着色剤等を混練する際に同時に添加してもよ
い。予め添加する方法としては、バインダー樹脂と共に
有機溶媒中に溶解又は懸濁した後、減圧蒸留等により溶
媒を除去する方法、あるいはバインダー樹脂の重合過程
でモノマー中に添加、重合する方法がある。また、懸濁
重合、乳化重合粒子凝集等による重合トナーに添加する
こともできる。懸濁重合法、乳化重合凝集法を用いれば
5〜30部の多量添加が可能であるので、必要に応じ多
量に添加しても良い。
【0044】添加量はバインダー樹脂100重量部に対
して、0〜30重量部、好ましく2〜30重量部であ
る。また、オイルレス定着を行う場合には、添加量はバ
インダー樹脂100重量部に対して、5〜30重量部が
好ましい。これらはワックスは、バインダー樹脂等に化
学的結合、例えば、グラフト化等はなされておらず、単
に結合しているだけである。
【0045】次に、本発明に用いられるトナーの好まし
い製造法として重合法について説明する。まず、乳化重
合凝集法にて本発明に用いられる静電荷像現像用トナー
を得る場合は、着色剤、帯電制御剤、ワックスは分散液
の状態で用いられる。これらは以下の様にして得る事が
できる。例えば、それぞれの物質をポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル等で代表されるノニオン系の
界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩で代表され
るアニオン系の界面活性剤、4級アンモニウム塩で代表
されるカチオン系の界面活性剤等と水中に添加し、メデ
ィア等を入れた機械的粉砕法を使用する事により容易に
作製できる。又、必要に応じて水溶性の有機溶剤を添加
しても良い。それぞれの物質の分散径は、0.001〜
5μm、好ましくは0.01〜1μmの範囲である。
【0046】乳化重合凝集法では、ポリマー乳化液に着
色剤分散液、帯電制御剤分散液、ワックス分散液等を混
合し、温度、塩濃度、pH等を適宜制御することによっ
てこれらを凝集しトナーを製造する。得られたトナー
は、表面に界面活性剤等が残存する。これらを除去する
ため適宜酸洗浄、アルカリ洗浄、水洗浄等を実施しても
良い。
【0047】懸濁重合法では、重合性単量体に着色剤、
帯電制御剤、ワックス等を混合し、ディスパーザー等の
分散機を用いて分散処理を行い、この分散処理後の単量
体組成物を水混和性媒体の中で適当な攪拌機を用いてト
ナー粒径に造粒し、その後重合性単量体を重合させてト
ナーを製造する。
【0048】懸濁安定剤を用いる場合には、重合後にト
ナーを酸洗浄する事により容易に除去できる、水中で中
性又はアルカリ性を示すものを選ぶことが好ましい。さ
らに、粒度分布の狭いトナーが得られるものを選ぶこと
が好ましい。これらを満足する懸濁安定剤としては、リ
ン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げ
られる。それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせ
て使用する事ができる。これらの懸濁安定剤は、ラジカ
ル重合性単量体に対して1〜10重量部使用する事がで
きる。
【0049】乳化重合凝集法及び懸濁重合法に用いられ
る重合開始剤としては、公知の重合開始剤を1種又は2
種以上組み合わせて使用する事ができる。例えば、過硫
酸カリウム、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビスイソ(2,4−ジメチル)バレロニ
トリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、又はレドックス系開始剤などを使用する事が
できる。これらの内、乳化重合凝集法ではレドックス系
開始剤が好ましく、懸濁重合法ではアゾ系開始剤が好ま
しい。上記方法によりトナーを製造した後に、ポリマー
乳化液、着色剤分散液、帯電制御剤分散液、ワックス分
散液等を添加しトナー表面を被覆することにより、カプ
セル構造を持つトナーとしても良い。
【0050】本発明に用いられる静電荷像現像用トナー
には、流動性や現像性を制御する為に公知の外添剤を添
加しても良い。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チ
タニア、等の各種無機酸化粒子(必要に応じて疎水化処
理する)、ビニル系重合体粒子等が使用できる。外添剤
の添加量は、トナー粒子に対して0.05〜5重量部の
範囲が好ましい。
【0051】本発明のトナーは、2成分現像剤、マグネ
タイト含有トナー等の磁性1成分現像剤、非磁性1成分
現像剤に適用することができる。本発明のトナーを2成
分現像剤として用いる場合には、トナーと混合して現像
剤を形成するキャリアとしては、公知の鉄粉系、フェラ
イト系、マグネタイト系キャリア等の磁性物質または、
それらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性樹
脂キャリアを用いる事ができる。
【0052】キャリアの被覆樹脂としては、一般的に知
られているスチレン系樹脂、アクリル樹脂、スチレンア
クリル共重合樹脂、シリコーン系樹脂、変性シリコーン
系樹脂、フッ素系樹脂等が利用できるが、これらに限定
されるものではない。キャリアの平均粒径は、特に制限
はないが10〜200μmの平均粒径を有するものが好
ましい。これらのキャリアは、トナー1重量部に対して
5〜100重量部使用する事が好ましい。
【0053】本発明においては、トナーの形状を定量化
する方法として、東亜医用電子製フロー式粒子像分析装
置FPIA−2000にてトナーを測定し、下記式(I
I)より求められた値の50%における累積粒度値に相
当する円形度を50%円形度と定義する。
【0054】
【数1】 円形度=粒子投影面積と同じ面積の円の周長/粒子投影像の周長 (II)
【0055】本発明におけるトナーの50%円形度は、
トナー粒子の凹凸の度合いを示し、トナーが完全な球形
の場合1となる。表面形状が複雑になるほど円形度の値
は小さくなる。本発明に用いられるトナーは、この円形
度が、0.9〜1であることが好ましく、0.95〜1
であることが更に好ましい。円形度が上記範囲であれ
ば、特に1200dpi以上の高精細画像を形成する際
に有効である。
【0056】また、本発明においては、トナーの粒子径
を規定する方法として、ベックマン・コールター株式会
社製の精密粒度分布測定装置コールター・カウンター
マルチサイザーIIを用いる。本発明に用いられるトナ
ーは、上記コールターカウンターで測定した体積平均粒
径が3〜8μmであることが好ましく、4〜8μmであ
ることが更に好ましい。
【0057】また、トナーの粒度分布としてはシャープ
なもののほうが着色剤や帯電制御剤等均一に分布して帯
電性が均一となりやすく好ましい。具体的には、下記式
(III)を満たすトナーが好ましい。
【0058】
【数2】 1.0≦体積平均粒径/個数平均粒径≦1.3 (III)
【0059】また、0.6μm〜2.12μmの微細な
粒子を測定するには、東亜医用電子製フロー式粒子像分
析装置FPIA−2000を用いる。フロー式粒子像分
析装置による0.6μm〜2.12μmの粒子の測定値
(個数)が全粒子数の20%以下であるトナーが好まし
い。これは、微細な粒子が一定量より少ないことを意味
しているが、微細な粒子が少ない場合には、トナーの流
動性が向上し、着色剤や帯電制御剤等均一に分布して帯
電性が均一となりやすい。また、0.6μm〜2.12
μmの微粒子数は、全粒子数の15%以下が更に好まし
い。また、該微粒子の下限は特になく、全く存在しない
のが最も好ましいが、それは製造上困難であり通常1%
以上である。
【0060】次に、本発明で用いる定着装置について説
明する。図3に示すごとく定着装置は典型的には、固定
支持された低熱容量の線状加熱体71、定着フィルム7
2及び加圧部材73を備えている。一般に定着フィルム
72は、駆動ローラ74と従動ローラ75による駆動テ
ンションによってしわを生じることなく移動する。
【0061】定着フィルムの材質としては、公知の耐熱
フィルムを用いることができるが、具体的には例えば、
ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES、PFAが用
いられ、これの少なくとも画像当接側にPTFE、PA
F等のフッ素樹脂に導電剤を添加した離型層をコートし
たエンドレスフィルムが好ましい。定着フィルムの総厚
は、通常20〜100μmであり、好ましくは30〜5
0μmである。また、離型層の厚さは通常1〜15μm
であり、好ましくは3〜10μmである。
【0062】加圧部材73は、金属あるいは耐熱性樹脂
の芯上にゴム弾性層を設けたものが用いられ、好ましく
は更に表面層にフッ素樹脂を含む被覆層を有する。線状
加熱体71は、少なくとも記録材の幅手方向の長さより
長い長手長を有する低熱容量金属基板に、抵抗材料を塗
設したものが好ましく用いられる。
【0063】次に本発明で用いられる感光体を説明す
る。本発明に用いられる感光体は、導電性支持体上に、
電荷発生層と電荷移動層が積層された積層型感光体が好
ましく用いられる。電荷発生層と電荷移動層は、通常
は、電荷発生層の上に電荷移動層が積層された構成をと
るが、逆の構成でも良い。また、これらの他に、接着
層、ブロッキング層等の中間層や、保護層など、電気特
性、機械特性の改良のための層を設けても良い。導電性
支持体としては周知の電子写真感光体に採用されている
ものがいずれも使用できる。
【0064】導電性支持体は、具体的には例えばアルミ
ニウム、ステンレス、銅等の金属ドラム、シートあるい
はこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物が挙げられ
る。更に、金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、高
分子電解質等の導電性物質を適当なバインダーとともに
塗布して導電処理したプラスチックフィルム、ブラスチ
ックドラム、紙、紙管等が挙げられる。また、金属粉
末、カーボンブラック、炭素繊維等の導電性物質を含有
し、導電性となったプラスチックのシートやドラムが挙
げられる。また、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性
金属酸化物で導電処理したプラスチックフィルムやベル
トが挙げられる。
【0065】電荷発生層は、少なくともバインダーポリ
マー、及び電荷発生剤を含んでおり、本発明において
は、電荷発生剤としてオキシチタニウムフタロシアニン
が用いられる。これに、必要に応じ有機光導電性化合
物、色素、電子吸引性化合物等を含んでいても良い。電
荷発生層に用いられるバインダーとしては、スチレン、
酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエー
テル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニ
ルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロー
スエーテル、フェノキシ樹脂、けい素樹脂、エポキシ樹
脂等が挙げられる。オキシチタニウムフタロシアニンと
バインダーポリマーとの割合は、特に制限はないが、一
般には、オキシチタニウムフタロシアニン100重量部
に対し、5〜500重量部、好ましくは20〜300重
量部のバインダーポリマーを使用する。
【0066】本発明の好ましい実施態様の一つは、電荷
発生剤として、CuKα線によるX線回折においてブラ
ッグ角(2θ±0.2)27.3゜に最大回折ピークを
示す結晶型オキシチタニウムフタロシアニンを用いるも
のである。この結晶型オキシチタニウムフタロシアニン
は、例えば特開昭62−67094号公報の第2図(同
公報ではII型と称されている)、特開平2−8256
号公報の第1図、特開昭64−17066号公報の第1
図、特開昭63−20365号公報の第1図、電子写真
学会誌第92巻(1990年発行)第3号第250〜2
58頁(同刊行物ではY型と称されている)に示された
ものであり、27.3°に最大回折ピークを示すことが
特徴である。また、この結晶型オキシチタニウムフタロ
シアニンは27.3°以外に通常7.4゜、9.7゜、
24.2゜にピークを示す。本明細書では、本発明に用
いられる結晶型オキシチタニウムフタロシアニンを、学
術発表での呼称に従いY型と呼ぶこととする。
【0067】上記のY型オキシチタニウムフタロシアニ
ンを電荷発生剤として用いると、感光体が高感度、高γ
となり、特に高精細画像を形成する場合及び装置を小
型、高速化する場合に有効である。電荷発生層の膜厚
は、通常0.05〜5μm、好ましくは0.1〜2μm
である。
【0068】電荷移動層は、少なくともバインダー及び
電荷移送剤を含んでおり、これに、必要に応じ、酸化防
止剤、増感剤、可塑剤、流動性付与剤、架橋剤等の各種
添加剤が含まれていても良い。電荷移送剤としては、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリスチリルアントラセ
ンのような複素環化合物や縮合多環芳香族化合物を側鎖
に有する高分子化合物、低分子化合物としては、ピラゾ
リン、イミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾー
ル、トリアゾール、カルバゾール等の複素環化合物、ト
リフェニルメタンのようなトリアリールアルカン誘導
体、トリフェニルアミンのようなトリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバ
ゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン化合物な
どが挙げられ、特に、置換アミノ基やアルコキシ基のよ
うな電気供与性基、あるいはこれらの置換基を有する芳
香族環基が置換した電子供与性の大きい化合物が挙げら
れる。
【0069】更に、電荷移動層には必要に応じバインダ
ーポリマーが用いられる。バインダーポリマーとして
は、上記キャリアー移動媒体との相溶性が良く、塗膜形
成後にキャリアー移動媒体が結晶化したり、相分離する
ことのないポリマーが好ましく、それらの例としては、
スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニル化合
物の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリ
カーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロースエステ
ル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、けい素樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0070】キャリアー移動媒体が高分子化合物の場合
は、特にバインダーポリマーを用いなくても良いが、可
とう性の改良等で混合することも行われる。低分子化合
物の場合は、成膜性のため、バインダーポリマーが用い
られ、その使用量は、通常キャリアー移動媒体100重
量部に対し50〜3000重量部、好ましくは70〜1
000重量部の範囲である。電荷移動層にはこの他に、
塗膜の機械的強度や、耐久性向上のための種々の添加剤
を用いることができる。このような添加剤としては、周
知の可塑剤や、種々の安定剤、流動性付与剤、架橋剤等
が挙げられる。
【0071】次に、感光体に潜像を形成するために露光
を行う露光装置としては、デジタル露光を行う装置が用
いられるが、上記のY型オキシチタニウムフタロシアニ
ンを用いる場合には、吸光度を考慮すると、600〜8
50nmのレーザー光を発する露光装置が好ましい。更
に具体的には、635nm付近、650nm付近、78
0nm付近、830nm付近のレーザー光を発する露光
装置が好ましい。
【0072】
【実施例】以下本発明の実施の形態を実施例を用いて説
明する。 「実施例1〜5、比較例1〜2」
【0073】(トナーの製造方法)以下の例で「部」と
あるのは「重量部」を意味する。また、重合体粒子の平
均粒径及び分子量は、それぞれ下記の方法により測定し
た。 平均粒径:光散乱法粒子径測定器(コールター社製)に
よって測定した。 重量平均分子量:ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)により測定した。(溶媒:THF、検量
線:標準ポリスチレン)
【0074】[製造例1]重量平均分子量(以下Mwと
略記)3.4万、数平均分子量(以下Mnと略記)1.
5万、ピーク分子量(以下Mpと略記)3.2万、ガラ
ス転移点温度(以下Tgと略記)50℃のスチレンとn
−ブチルアクリレート共重合ポリマー(非架橋で1山分
子量分布)100部、フタロシアニンブルー4部を配
合、混練し、粉砕、分級して体積平均粒径9.0μmの
トナーを得た。(T1とする。)
【0075】[製造例2]スチレン80部、2−エチル
ヘキシルアクリレート20部、フタロシアニンブルー4
部、スチレンアクリル系樹脂(Mw=2万)6部、アル
キル変性シリコーン(日本ユニカー社製F101−1
5)8部をサンドグラインダーミルで10時間処理し、
顔料を分散させた。これに、アゾビスイソブチロニトリ
ル1.6部を溶解させた。この混合液をリン酸三カルシ
ウムを5%含む水200部に投入し、ホモミキサーで8
000rpmで3分処理した。処理液を500mlガラ
スフラスコ(冷却管、攪拌機、窒素ガス導入管を備えた
もの)に導入した。N2雰囲気下、80℃に加温し、反
応を9時間継続したところ、Mp=3.5万、Tg=6
6℃、Sp=115℃、体積平均粒径8.3μmの懸濁
重合トナーを得た。(T2とする。)
【0076】[製造例3]攪拌装置、過熱冷却装置、濃
縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製
反応器にベヘン酸ベヘニルを主成分とするエステルワッ
クス(日本油脂社製ユニスターM−2222SL、Mp
=74)のエマルジョン20部(固形分として)、ドデ
シルベンゼンスルホン酸0.4部、脱イオン水(ワック
スエマルジョン中の水分を含む)400部を仕込み、窒
素気流下で90℃に昇温した。その後、下記のモノマー
類、開始剤を添加し、7時間乳化重合を行った。
【0077】
【表1】スチレン 80部 アクリル酸ブチル 20部 アクリル酸 3部 トリクロロブロモメタン 1部 2%過酸化水素水溶液 43部 2%アスコルビン酸水溶液 43部
【0078】重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一
次粒子エマルジョンを得た。得られたエマルジョンの平
均粒径は300nm、重合体のMw=4.0万、Mp=
3.5万であった。
【0079】
【表2】上記樹脂エマルジョン 120部(固形分とし
て) 荷電制御剤ボントロンE−82(5%分散液) 1部
(固形分として) 青色色素EP−700BlueGA(大日精化製) 7
【0080】以上の混合物をディスパーザーで分散攪拌
しながら1時間かけて室温から60℃まで昇温し、その
後、更にpH=3.0に調節して攪拌しながら70℃に
昇温して3時間保持した後、pH=7.0に調節し、9
5℃に昇温して3時間保持した。その後得られた会合粒
子のスラリーを冷却し、桐山ロートで濾過、水洗し、4
5℃の送風乾燥機で10時間乾燥することにより体積平
均粒径7.8μmのトナーが得られた。(T3とする)
【0081】[製造例4]市販のポリメチル(メタ)ア
クリレート(p−MMA、Tg=105℃)微粒子エマ
ルジョン(綜研化学社製、ME−300、平均粒径0.
1μm、樹脂分濃度24wt%)18.6部を脱塩水1
430mlで希釈して攪拌しておき、これに製造例1と
同じ組成であって、さらに細かく粉砕したトナー(平均
粒径6.3μm)100重量部を室温で徐々に添加して
スラリーとし、室温のまま4時間攪拌を続けた。スラリ
ーを静置すると、固形分が沈降し上澄み液は透明になり
p−MMA微粒子は粉砕トナーにすべて付着しカプセル
化が終了した。続いて付着した微粒子をトナー上に固着
するため60℃に昇温し2時間保持した後、冷却して濾
過、水洗、乾燥して体積平均粒径7.5μmのカプセル
化トナーを得た。(T4とする)
【0082】[製造例5]ソープフリー乳化重合により
得られたポリエチル(メタ)アクリレート(p−EM
A、Tg=60℃)微粒子エマルジョン(平均粒径0.
1μm、樹脂分濃度1.83wt%)239.3gを用
い、製造例4と同様にH1トナー100重量部とでスラ
リーを形成させてカプセル化に続いて固着処理を行い、
濾過、水洗、乾燥して体積平均粒径7.0μmのカプセ
ル化トナーを得た。(T5とする。)
【0083】[製造例6](比較トナー) ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、エチレ
ングリコール、フタル酸から合成されたポリエステル樹
脂(Tg=65℃、Sp=110℃、Mw=2.5万、
Mp=2.2万)100部、フタロシアニンブルー5
部、LR147(日本カーリット社製帯電制御剤)4部
を配合混練し、粉砕、分級して体積平均粒径9.0μm
のトナーを得た。(T6とする。)
【0084】[製造例7](比較トナー) トリメリト酸を1重量%追加した以外は製造例6と同様
にして体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。(T7
とする。)
【0085】(感光体の製造−1)Y型オキシチタニウ
ムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール2部を、
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン300部と
共に、サンドグラインダーミルで8時間分散した。これ
を、アルミニウムドラム(30mmΦ)に浸漬塗布によ
り塗布し、膜厚0.2μmのキャリア発生層を形成し
た。次いで、キャリア移動媒体として4−(2,2−ジ
フェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼンアミ
ンを100部とポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ2
00)100部からなる膜厚20μmの電荷移動層を積
層し、積層型感光層を有する電子写真感光体を得た(こ
れをPC1とする)。
【0086】(評価法)以上のようにして得られた感光
体、及びトナーをCASIO社製ColorPagep
restoN4−612IIに搭載し、さらに定着部分
を取り除いて改造を施したものを用い、露光を600d
piで行い下記の通り評価した。結果を第1表に示す。
【0087】(定着温度領域及び定着温度幅)定着試験
は、図3に示す構造をする定着器を用いた。未定着のカ
ラートナー像を担持した記録紙を用意し、フィルムの表
面温度を100℃〜200℃まで変化させ、定着部に搬
送し、排紙されたときの定着状態を観察した。定着時に
フィルムにトナーのオフセットが生じず、定着後の記録
紙上のトナーが十分に記録紙に接着している温度領域を
定着温度領域とする。このオフセットが生じない定着温
度の下限温度をTL、上限温度をTUとしたとき、TU
−TLをその定着温度幅とした。
【0088】(解像度)プリント画像上に1mmあたり
等間隔の縦線をもうけて評価した。600dpiでは、
6本、9本、12本もうけて評価した。
【0089】
【表3】
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、離型用オイルを定着部
材表面に塗布しなくともオフセットが生じなくなり、定
着温度もより低くすることができる。その結果、離型用
オイルを塗布するための塗布機構が不要となり、装置の
小型化、コストダウンが図れる。また、定着温度が低く
なることにより、定着装置のウォーミングアップ時間が
短くなり、消費電力が低減するとともに、定着ローラや
加圧ローラの疲労劣化を防ぎ、定着装置自体の寿命が長
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられる画像形成装置の一例の概
略図である。
【図2】 本発明に用いられるタンデム型フルカラー画
像形成装置の一例の主要構成部の概略図である。
【図3】 本発明に用いられる定着装置細部の概略図で
ある。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像槽 4k ブラック現像槽 4y イエロー現像槽 4c シアン現像槽 4m マゼンタ現像槽 5 転写装置 6 クリーニング装置 7 定着装置 42 アジテータ 43 供給ローラ 44 現像ローラ 45 規制部材 71 線状加熱体 72 上部定着部材(定着フィルム) 73 下部定着部材(加圧ローラ) 74 駆動ローラ 75 従動ローラ T トナー P 記録紙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも感光体、トナー、定着装置、
    及び露光装置を備えた画像形成装置を用い、電子写真感
    光体上にトナー像を形成する現像工程と、該静電潜像担
    持体上のトナー像を、電圧が印加されている転写部材を
    記録材に接触させながら該記録材上へ転写する転写工程
    と、転写されたトナー像を定着装置で記録材上に定着し
    て定着画像を得る定着工程とを少なくとも有する画像形
    成方法において、前記定着工程において使用する定着装
    置が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向配置さ
    れ、且つ定着フィルムを介して該加熱体に圧接する加圧
    部材とを有し、該トナー像が該定着フィルムと接するよ
    う、該記録材を該定着フィルムと該加圧部材との間に位
    置させるものであり、トナーのバインダー樹脂が、少な
    くともスチレンとアルキル(メタ)アクリレートを共重
    合成分として含有し、バインダー樹脂のガラス転移点温
    度が70℃以下であり、バインダー樹脂のゲルパーミュ
    エーションクロマトグラフィーで測定した最大ピーク分
    子量がポリスチレン換算で1万〜12万であることを特
    徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 定着装置が、定着フィルムに対するオイ
    ル供給又はオイル塗布を行わないオイルレス定着装置で
    ある請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 トナーの体積平均粒径が3〜8μmであ
    り、且つバインダー樹脂100重量部に対してワックス
    を2〜30重量部を含むものである請求項1又は2に記
    載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 ワックスの融点が20〜120℃である
    請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 トナーが重合法によって製造されたもの
    である請求項1乃至4に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 トナーが、体積平均粒径2〜6μmの芯
    粒子の表面に、該芯粒子の軟化温度より高い軟化温度を
    有する樹脂が、芯粒子の重量に対して5〜100%の範
    囲で被覆されたものである請求項1乃至5に記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 感光体が、CuKα線によるX線回折に
    おいてブラッグ角(2θ±0.2)27.3゜に最大回
    折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンを含
    有する電荷発生層と電荷移動層とが積層した感光層を有
    する請求項1乃至6に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 露光装置によって感光体に対し記録ドッ
    ト密度が600ドット/インチ以上のデジタル像露光を
    行うことを特徴とする請求項1乃至7に記載の画像形成
    方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも感光体、トナー、定着装置、
    及び露光装置を備えた画像形成装置であって、定着装置
    が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向配置さ
    れ、且つ定着フィルムを介して該加熱体に圧接する加圧
    部材とを有し、該トナー像が該定着フィルムと接するよ
    う、該記録材を該定着フィルムと該加圧部材との間に位
    置させるものであり、トナーのバインダー樹脂が、少な
    くともスチレンとアルキル(メタ)アクリレートを共重
    合成分として含有し、バインダー樹脂のガラス転移点温
    度が70℃以下であり、ゲルパーミュエーションクロマ
    トグラフィーで測定した最大ピーク分子量がポリスチレ
    ン換算で1万〜12万であることを特徴とする画像形成
    装置。
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