JP2001296370A - 車両における容量性の対象検知のための方法 - Google Patents

車両における容量性の対象検知のための方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両座席における容量性の対象検知のための
方法であって、前記車両座席（１）が、背凭れ部
（２’）に配設されているコンデンサ（２）と座部
（３’）に配設されているコンデンサ（３）とを有し、
それらのキャパシタンスが対象物により影響される前記
方法において、装置上、僅かな手間で、対象物の存在に
関する正確な情報のみならず、どの対象物であるかとい
う正確な情報をも提供する方法を創作する。 【解決手段】 前記コンデンサを交流電圧を用いて印加
し、それらのキャパシタンスの時間的な経過を個々に決
定するステップと、両方のキャパシタンスの各キャパシ
タンスの値から、値表に基づいて、対象物の評価結果を
導き出すステップと、対象物の種類に関して両方の評価
結果が一致する場合に、座席に付設されている乗客保護
装置を必要に応じて対応的に活動化するステップとを含
むこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項１または請
求項２の前提部分に記載した方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の方法は、様々な刊行物、例え
ば、ＷＯ９９／５９００３Ａやドイツ特許出願公開第１
９６１２６２６号明細書(DE19612626A)から知られてい
る。原則的に、通常はプレート形状の２つのコンデンサ
がそれぞれの対象に隣接して配設されている。車両座席
が覆われているかを検知するために、前記コンデンサ
は、座席のクッション内で、座席にて例えば座部または
背凭れ部に設けられている。ここで検知は、座席が実際
に使用されている場合にだけエアバック等のような安全
装置を作動するために使用される。
【０００３】人物が居合せる場合には人間の比較的良好
な伝導性に基づきコンデンサ（容量器）のキャパシタン
ス（電気容量）が変化する。人物とチャイルドシートと
を区別するために、キャパシタンス値が監視され、アル
ゴリズムにより評価されなくてはならない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の基本を成す課
題は、装置上、僅かな手間で、対象物の存在に関する正
確な情報のみならず、どの対象物であるかという正確な
情報をも提供する、冒頭に掲げた形式の方法を創作する
ことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を、
請求項１に記載した特徴によっても、請求項１に依存し
ない請求項２に記載した特徴によっても解決する。
【０００６】本発明において、両方のコンデンサのキャ
パシタンスは、個々に決定される。第１方法では、値表
を使って２つの評価結果が導き出され、互いに比較され
る。対象物の種類に関して両方の評価結果が一致する場
合には、安全装置が必要に応じて対応的に制御、即ち場
合によっては作動される、または、例えばリバウンド・
チャイルドシートまたは使用されていない座席において
は作動されない。
【０００７】第２方法では、両方の評価結果が互いに数
学的に関係付けられ、この数学的な関係に基づいて得ら
れた値から、決定表に基づいて、座席に付設されている
乗客保護装置を必要に応じて活動化するかどうかが導き
出される。この数学的な関係は、有利には平均値の形
成、または両方の評価結果の合計値であり得る。ここで
は、全体としての評価結果だけを用いて処理される。
【０００８】キャパシタンスの時間的な経過、並びにそ
れと共に対象物の種類に関する情報を追跡するというこ
とが両方の方法のための本質である。
【０００９】本発明の有利な構成は、他の請求項に示さ
れている。乗客保護装置を必要に応じて活動化するかど
うかの決定の結果は、同様にその時間的な経過にて調査
され得る。
【００１０】乗客保護装置を必要に応じて活動化させる
決定は、乗客保護装置の作動を阻止する決定が常に成さ
れている所定の時間の経過の後に初めて取り消され得
る。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明による方法を、図面に基づ
いて更に説明する。唯一の図面である図１は、本発明に
よる方法を実施するための装置を示している。
【００１２】この図面には、本発明の構成形態に関する
接続方式が図示されている。
【００１３】図示されている車両座席１には、コンデン
サ２及び３が、背凭れ部２’ないしは座部３’に設けら
れていて、これらのコンデンサ２及び３は、それぞれ交
流電圧Ｖ１及びＶ２を用いて印加される。実際には１０
ｋＨｚ〜１５０ｋＨｚの交流電圧周波数、有利には５０
ｋＨｚの交流電圧周波数が合目的であると示されてい
る。
【００１４】各コンデンサ２及び３は、導電性プレート
８の形式の遮蔽部材を有し、この遮蔽部材により測定対
象物に向かう指向性が得られる（米国特許第５１６６６
７９号明細書(US5166679A)参照）。
【００１５】同じ大きさの両方のコンデンサ２及び３の
キャパシタンス値（C_ext_i, i=1,2）が決定される。こ
れらの値から、様々な座席タイプのために予め検出され
ている空席の値 C_leer_i(i=1,2) が差し引かれる。こ
れらの２つの差の値から、結果として得られる値 C_obj
_i が使用され、それにより分類が行われる。
【００１６】５００ｍｓ毎に新たな一組 C_obj_i が検
知される。これらの２つの値から同様に５００ｍｓ毎
に、何が座席上に存在するかという現在の評価（レーテ
ィングrating）が割当表を用いて決定される。この割当
表は、それぞれの座席タイプのために、様々な場合形成
（チャイルドシートの様々なタイプと配置、異なる着衣
及び異なる着座姿勢を有する異なる大きさ及び異なる重
量の人物）のための事前のキャパシタンス測定に基づい
て検出される。この割当表は、対応的な標準化により、
−１（座席が確実に空である）から＋１（座席が確実に
人物によって使用されている）までの間の値を、両方の
座席要素２’及び３’のそれぞれのために提供する。
【００１７】通常、高いキャパシタンス C_obj_i は、
座席に人物がいることを示唆する。低いキャパシタンス
またはキャパシタンスが無い場合は、覆われていない車
両座席、または、使用されている又は使用されていない
チャイルドシートが使用されている車両座席の典型であ
る。この場合には、例えばフロントエアバックは作動さ
れるべきではない。通常の着座姿勢及び通常の着衣を有
する人物の場合には、ほぼ同じ大きさの高いキャパシタ
ンス（ほぼ４０ｐＦ）がコンデンサ２及び３にてそれぞ
れ得られる。
【００１８】乗客の運動によりレーティングは強く変動
する。特にレーティング＿背凭れ部（rating_lehne）
は、前方へ屈んだ場合、寧ろ負の値となり、それにより
チャイルドシートのレーティングに対応してしまう。極
めて厚い乗客の衣服、または座席に配置されている整形
用の球形マットと関連して、それぞれの対象物に関する
間違った静的情報が一時的に導き出されてしまう。
【００１９】この作用を、本発明は、rating_i の時間
的な経過を考慮することにより除去する。本発明の原理
は、人物が以前に確実に認識された場合（セット、se
t）に、rating_i の変動をある程度まで無視するという
ことにある。人物が車両から降りた場合に初めてリセッ
ト（reset）が行われる。
【００２０】車両の始動時にレーティングは set=0 の
状態にある。人物が車両に乗り込むと、rating_i はゼ
ロを超えて上昇し、合計である rating_1 + rating_2
は、理想的な場合（標準の大きさと標準の重量を有する
人物が着座し背凭れ部に凭れ且つリラックスしている場
合）には、２（人物）に等しくなる。しかし、レーティ
ングが、所定の時間の間、中断されずに例えば１．５と
いう所定の閾値よりも高くに位置する場合には、人物は
確実に認識されたとして有効となり、状態は set=1 と
なる。人物が先ずは完全に着座していない場合に、レー
ティングは、人物が更に有利な状態に着座する際に更に
上昇する。この場合、１．５よりも大きい閾値、例えば
１．７５という閾値の超過後、閾値１．５が絶えず超過
されている期間よりも短い期間の後に set=1 の状態を
起こさせることが考慮され得る。より大きな閾値は、人
物の存在が更に確実に確定する場合にだけ、確実に且つ
持続的に超過される。
【００２１】set=1 から set=0 への移行は、レーティ
ングが、所定の時間の間、リセット閾値よりも低く、こ
こでは例えば０．５から降下する場合に行われる。
【００２２】背凭れ部における人物の遥かに強い運動に
基づき、セット閾値とリセット閾値は、レーティング＿
背凭れ部（rating_lehne）とレーティング＿座部（rati
ng_sitz）により別個に考察される。レーティング＿背
凭れ部とレーティング＿座部のためのセット閾値とリセ
ット閾値は、試験により別個に検出され、絶対的に同じ
である必要はない。例えば、レーティング＿背凭れ部の
ためのセット閾値は１．２であるが、レーティング＿座
部のためのセット閾値が１．５であり得る。
【００２３】この方式で明確な情報を検出することがで
きなければ、完全に別種のセンサ機構（例えば重量決
定）を使って、評価のために使用されている容量性のセ
ンサ機構の補足が使用される。
【００２４】それにより、対象物の種類に関する信頼性
のある情報、並びに必要な場合に施される安全措置が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による方法を実施するための装置を示す
図である。
【符号の説明】
１ 車両座席 ２ コンデンサ ２’ 背凭れ部 ３ コンデンサ ３’ 座部 ８ 導電性プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルッツ アイゼンマン ドイツ連邦共和国 デー・85256 フィー アキルヒェン プファラー シュミッタ ー・シュトラーセ １ (72)発明者 ヤン ルー ドイツ連邦共和国 デー・85356 フライ ジング カール・オルフ・シュトラーセ 64 (72)発明者 ジーヴァルト ザウアー ドイツ連邦共和国 デー・80935 ミュン ヘン パウル・ブラン・シュトラーセ ９ (72)発明者 クリスチアン マルシュナー ドイツ連邦共和国 デー・80803 ミュン ヘン ジークフリートシュトラーセ ３

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】車両座席における容量性の対象検知のため
    の方法であって、前記車両座席が、背凭れ部に配設され
    ているコンデンサと、座部に配設されているコンデンサ
    とを有し、それらのキャパシタンスが対象物により影響
    される前記方法において、 前記コンデンサを交流電圧を用いて印加し、それらのキ
    ャパシタンスの時間的な経過を個々に決定するステップ
    と、 両方のキャパシタンスの各キャパシタンスの値から、値
    表に基づいて、対象物の評価結果を導き出すステップ
    と、 対象物の種類に関して両方の評価結果が一致する場合
    に、座席に付設されている乗客保護装置を必要に応じて
    対応的に活動化するステップとを含むことを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項２】車両座席における容量性の対象検知のため
    の方法であって、前記車両座席が、背凭れ部に配設され
    ているコンデンサと、座部に配設されているコンデンサ
    とを有し、それらのキャパシタンスが対象物により影響
    される前記方法において、 前記コンデンサを交流電圧を用いて印加し、それらのキ
    ャパシタンスの時間的な経過を個々に決定するステップ
    と、 両方のキャパシタンスのそれぞれの値から、値表に基づ
    いて、対象物の評価結果を導き出すステップと、 両方の評価結果を互いに数学的に関係付けるステップ
    と、 数学的な関係に基づいて得られた値から、決定表に基づ
    いて、座席に付設されている乗客保護装置を必要に応じ
    て活動化するかどうかを導き出すステップとを含むこと
    を特徴とする方法。
  3. 【請求項３】乗客保護装置を必要に応じて活動化するか
    どうかの決定の結果を、同様にその時間的な経過にて調
    査することを特徴とする、請求項１または２のいずれか
    一項に記載の方法。
  4. 【請求項４】乗客保護装置を必要に応じて活動化させる
    決定が、乗客保護装置の作動を阻止する決定が常に成さ
    れている所定の時間の経過の後に初めて取り消されるこ
    とを特徴とする、請求項３に記載の方法。
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