JP2001295779A - スクロール型流体機械 - Google Patents

スクロール型流体機械

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JP2001295779A
JP2001295779A JP2000109224A JP2000109224A JP2001295779A JP 2001295779 A JP2001295779 A JP 2001295779A JP 2000109224 A JP2000109224 A JP 2000109224A JP 2000109224 A JP2000109224 A JP 2000109224A JP 2001295779 A JP2001295779 A JP 2001295779A
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Japan
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valve
passage
atmosphere
pressure
scroll
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JP2000109224A
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Kanji Yamamoto
寛治 山本
Yoshiyuki Hatasaki
良幸 畑崎
Masatoshi Hashimoto
正敏 橋本
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造の安全弁で正転運転時の過負荷対
策みならず、逆転運転時の高真空対策をも施したスクロ
ール型圧縮機等のスクロール型流体機械を安価に提供す
る。 【解決手段】 圧縮後の気体を固定スクロールと旋回ス
クロールとの間に形成された圧縮室から吐出する吐出通
路12に大気開放弁24を1つ設け、吐出通路12の内
部圧力が許容範囲にあるときには大気開放弁24を閉じ
て吐出通路12を大気から遮断する一方、吐出通路12
の内部圧力が許容範囲を超えたり下回ると大気開放弁2
4を開けて吐出通路12を大気に開放するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スクロール型流
体機械の逆転運転等の異常運転時における安全対策に関
し、特に吸入通路又は吐出通路の内部圧力を調整する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール型流体機械としての
例えばスクロール型圧縮機では、吐出通路に安全弁を設
置し、吐出通路の内部圧力が許容範囲を超えて過負荷運
転になると、高圧の内部圧力で上記安全弁を開弁して吐
出通路を大気に開放し、吐出通路の内部圧力を下げるよ
うにして安全対策を図っている(実用新案登録第255
2545号公報、特開平7−189954号公報及び特
開平9−42175号公報参照)。
【0003】一方、スクロール型圧縮機の初期設置時に
ケーブル結線の間違い等があると、スクロール型圧縮機
が逆転運転して吐出側の内部圧力が下がり、高真空運転
となって大幅な温度上昇等により軸受類が破損するおそ
れがあることから、この際には逃がし弁を開弁して吸入
側に流体を導入することで吐出側が高真空にならないよ
うにしたスクロール型圧縮機もある(特許第27709
80号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の後者
のスクロール型圧縮機では、逃がし弁が開閉する通路を
固定スクロールに貫通形成しなければならず、構造が複
雑になる。また、前者の正転運転時の過負荷対策に対し
後者の逆転運転時の高真空対策を施すにしても、両者を
単に組み合わせるだけでは構造の複雑化は免れず、しか
も、タイプの全く異なる弁機構になるため、コストアッ
プを招く。
【0005】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、簡単な構造の安全弁
で正転運転時の過負荷対策のみならず、逆転運転時の高
真空対策をも施したスクロール型圧縮機等のスクロール
型流体機械を安価に提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、安全弁の構造に工夫を凝らしたことを
特徴とする。
【0007】具体的には、この発明は、互いに対向して
配置されたスクロールを備え、上記両スクロールは各々
の渦巻き状ラップを噛合させて圧縮室を形成し、両スク
ロールの相対的な回転動作により上記圧縮室の内部容積
を縮小して流体を圧縮するスクロール型流体機械を前提
とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】すなわち、請求項1に記載の発明は、流体
を上記圧縮室に吸入する吸入通路又は圧縮後の気体を上
記圧縮室から吐出する吐出通路には、各々の内部圧力が
許容範囲にあるときには通路を大気から遮断する一方、
各々の内部圧力が許容範囲を超えたり下回ると通路を大
気に開放する1つの大気開放弁が設けられていることを
特徴とする。
【0009】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、スクロール型流体機械が圧縮機である場合には、
大気開放弁は吐出通路に設けられ、吐出通路の内部圧力
が許容範囲にあるときには、大気開放弁が閉弁して吐出
通路が大気から遮断されているが、吐出通路の内部圧力
が許容範囲を超えたり下回ると、大気開放弁が開弁して
吐出通路が大気に開放され、流体が出入りする。
【0010】一方、スクロール型流体機械が真空ポンプ
である場合には、大気開放弁は吸入通路に設けられ、吸
入通路の内部圧力が許容範囲にあるときには、大気開放
弁が閉弁して吸入通路が大気から遮断されているが、吸
入通路の内部圧力が許容範囲を超えたり下回ると、大気
開放弁が開弁して吸入通路が大気に開放され、流体が出
入りする。
【0011】したがって、正転運転時及び逆転運転時に
おいて、通路の内部圧力が大気開放弁の開閉により正常
値にコントロールされ、異常事態が発生しない。
【0012】また、大気開放弁は通路の内部圧力により
開閉コントロールされるため、互いに逆方向に開閉作動
する2つの逆止弁機能を有する大気開放弁が1つだけあ
ればよく、正転運転時の過負荷対策用と逆転運転時の高
真空対策用との2種類の安全弁を別々に設ける場合に比
べて廉価なものとなる。
【0013】請求項2に記載の発明は、上記の前提にお
いて、流体を上記圧縮室に吸入する吸入通路又は圧縮後
の気体を上記圧縮室から吐出する吐出通路には、内部圧
力を下げる減圧弁と、内部圧力を上げる昇圧弁とが設け
られ、上記減圧弁及び昇圧弁は共に、吸入通路又は吐出
通路の内部圧力が許容範囲にあるときには通路を大気か
ら遮断し、吸入通路又は吐出通路の内部圧力が許容範囲
を超えると、上記減圧弁は通路を大気に開放するが、上
記昇圧弁は通路を大気から遮断したままであり、吸入通
路又は吐出通路の内部圧力が許容範囲を下回ると、上記
昇圧弁は通路を大気に開放するが、上記減圧弁は通路を
大気から遮断したままであることを特徴とする。
【0014】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、スクロール型流体機械が圧縮機である場合には、
減圧弁及び昇圧弁は共に吐出通路に設けられ、吐出通路
の内部圧力が許容範囲にあるときには、減圧弁及び昇圧
弁が共に閉弁して吐出通路が大気から遮断されている
が、吐出通路の内部圧力が許容範囲を超えると、減圧弁
が開弁して吐出通路が大気に開放され、流体が吐出通路
から大気中に出て行く。この際、昇圧弁は閉弁したまま
である。逆に、逆転時、吐出通路の内部圧力が許容範囲
を下回ると、昇圧弁が開弁して吐出通路が大気に開放さ
れ、大気が吐出通路に流入する。この際、減圧弁は閉弁
したままである。
【0015】一方、スクロール型流体機械が真空ポンプ
である場合には、減圧弁及び昇圧弁は共に吸入通路に設
けられ、吸入通路の内部圧力が許容範囲にあるときに
は、減圧弁及び昇圧弁が共に閉弁して吸入通路が大気か
ら遮断されているが、吸入通路の内部圧力が許容範囲を
超えると、減圧弁が開弁して吸入通路が大気に開放さ
れ、流体が吸入通路から大気中に出て行く。この際、昇
圧弁は閉弁したままである。逆に、吸入通路の内部圧力
が許容範囲を下回ると、昇圧弁が開弁して吸入通路が大
気に開放され、大気が吸入通路に流入する。この際、減
圧弁は閉弁したままである。
【0016】したがって、正転運転時及び逆転運転時に
おいて、通路の内部圧力が減圧弁及び昇圧弁の開閉によ
り正常値にコントロールされ、異常事態が発生しない。
【0017】また、減圧弁及び昇圧弁は共に通路の内部
圧力により開閉コントロールされるため、互いに逆方向
に開閉作動する逆止弁で構成すればよく、汎用されてい
る簡単な構造の逆止弁で足りるため廉価なものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0019】(実施の形態1)図2はこの発明の実施の
形態1に係るスクロール型流体機械としてのスクロール
型圧縮機を示す。
【0020】図2中、1は円筒状の密閉ケーシングであ
り、左右のケーシング1a,1bとこの両ケーシング1
a,1b間に設けられた仕切板2とで構成され、この仕
切板2で図2右側がスクロール室3に、図2左側がモー
タ室4にそれぞれ区画されている。
【0021】上記モータ室4には、一端側に偏心部5a
を有するクランク軸5が上記偏心部5aをスクロール室
3に突出させてベアリング6,7により回転自在に支持
されて配置され、上記偏心部5aは、その軸心がクラン
ク軸5の軸心に対して僅かに偏心している。また、上記
モータ室4には、電動モータ8が上記クランク軸5を取
り囲むように配置されている。この電動モータ8は、密
閉ケーシング1内壁に固定された円筒状のステータ9
と、このステータ9内に回転可能に配置された円筒状の
ロータ10とからなり、このロータ10の中心孔に上記
クランク軸5が挿入されて固定され、電動モータ8の起
動によりクランク軸5を軸心回りに回転駆動するように
なされている。
【0022】上記密閉ケーシング1のスクロール室3側
には、流体を吸入するための吸入口11と、圧縮された
流体を外部に吐出するための吐出通路12とが形成さ
れ、スクロール室3内には、固定スクロール13が密閉
ケーシング1に固定されて配置されている。この固定ス
クロール13は、円板状の鏡板14の片面に渦巻き状
(インボリュート状)に形成されたラップ14aを備
え、中心には上記吐出通路12に開口する吐出口12b
が形成されている。
【0023】一方、上記クランク軸5のスクロール室3
側の端部には、旋回スクロール15が上記固定スクロー
ル13と互いに対向するようにベアリング16により回
転自在に支持されて配置されている。この旋回スクロー
ル15は、上記固定スクロール13と同様に、円板状の
鏡板17の片面に渦巻き状(インボリュート状)に形成
されたラップ17aを備え、旋回スクロール15のラッ
プ17aを固定スクロール13のラップ14aと噛合さ
せ、両ラップ14a,17aは互いに渦巻き方向に複数
箇所で接触して接触部間に流体を圧縮するための圧縮室
18を形成している。
【0024】上記旋回スクロール15は、クランクピン
19により上記仕切板2に複数箇所でベアリング20,
21を介して連結されている。このため、電動モータ8
の起動によりクランク軸5が回転すると、旋回スクロー
ル15はクランクピン19により自転を阻止された状態
でクランク軸5の軸心回りに公転駆動して圧縮室18の
内部容積を縮小し、吸入口11から吸入した流体を上記
圧縮室18で圧縮して圧縮後の流体を圧縮室18から吐
出口12bを経て吐出通路12から外部に吐出するよう
になっている。
【0025】なお、図2中、22,23は、クランク軸
5の両端側に設けられたバランスウェイトであり、これ
らバランスウェイト22,23により、クランク軸5の
偏心部5aと旋回スクロール15とによって生ずる遠心
力を相殺してバランスを取るようになってている。
【0026】この実施の形態1の特徴として、上記吐出
通路12には、大気開放弁24が設置されている。図1
(a)及び図1(b)に拡大詳示するように、この大気
開放弁24は、複数の開口部25aを有する筒状のケー
ス25を備え、このケース25は取付筒26を介して吐
出通路12に取り付けられ、ケース25内部は取付筒2
6上面に形成された弁孔26aによって吐出通路12に
連通するようになっている。上記ケース25内部にはバ
ネ押さえ板27と弁体28とが配置され、上記バネ押さ
え板27は調整ねじ29によってケース25に支持さ
れ、上記弁体28はバネ押さえ板27との間に縮装され
た圧縮バネ30によって取付筒26上面に押し付けられ
ている。この圧縮バネ30のバネ力は上記調整ねじ29
の突出量を調整することで行われる。上記弁体28は内
部に収容部28aを有するように筒状に形成され、上記
収容部28aにはボール31が移動自在に収容されてい
る。このボール31は、上記収容部28aの上下両側に
取り付けられた上蓋32及び下蓋33により収容部28
aから脱落しないようになされている。この上蓋32中
心には貫通孔32aが1つだけ貫通形成され、下蓋33
の周りには複数の貫通孔33aが貫通形成されている。
【0027】そして、このように構成された大気開放弁
24は、上記吐出通路12の内部圧力が許容範囲にある
正常運転時には、上記弁体28が圧縮バネ30のバネ力
により取付筒26上面に押し付けられているとともに、
上記ボール31が吐出通路12の内部圧力により上蓋3
2に押し付けられて貫通孔32aを塞ぎ、吐出通路12
を大気から遮断するようになっている。
【0028】一方、上記大気開放弁24は、スクロール
型圧縮機の運転が過剰気味になって上記吐出通路12の
内部圧力が許容範囲を超える異常時(過負荷運転時)に
は、上記弁体28を圧縮バネ30のバネ力に抗して取付
筒26上面から押し上げて浮かし、これにより、吐出通
路12を弁孔26a及びケース25の開口部25aを介
して大気に開放し、吐出通路12の過剰に圧縮されてい
る圧縮気体を大気に逃がして吐出通路12の内部圧力を
正常値にコントロールするようになっている(図1
(a)参照)。
【0029】また、上記大気開放弁24は、スクロール
型圧縮機が初期設置時にケーブル結線の間違い等により
上記吐出通路12の内部圧力が許容範囲を下回る異常時
(高真空運転時)には、上記弁体28が圧縮バネ30の
バネ力により取付筒26上面に押し付けられるととも
に、上記ボール31が自重及び負圧により下蓋33に落
下して上蓋32の貫通孔32aを開放し、これにより、
吐出通路12を弁孔26a、下蓋33の貫通孔33a、
上蓋32の貫通孔32a及びケース25の開口部25a
を介して大気に開放し、大気を吐出通路12に導入して
吐出通路12の内部圧力を正常値にコントロールするよ
うになっている(図1(b)参照)。
【0030】このように、過負荷運転時及び高真空運転
時等の異常事態が発生しても、吐出通路12の内部圧力
を大気開放弁24の開閉により正常値にコントロールす
ることができるので、大幅な温度上昇等による軸受類の
破損を防止することができる。
【0031】また、1つの大気開放弁24で過負荷運転
時と高真空運転時との両方の異常事態に対処することが
できるので、正転運転時の過負荷対策用と逆転運転時の
高真空対策用との2種類の安全弁を設ける場合に比べて
コストを大幅に低減することができる。
【0032】なお、上記の例では、スクロール型流体機
械がスクロール型圧縮機である場合を例示したが、真空
ポンプ(図示せず)である場合にも適用することができ
るものである。そして、この場合には、大気開放弁24
は吸入通路に設けられ、吸入通路の内部圧力が許容範囲
にあるときには、大気開放弁24が閉弁して吸入通路が
大気から遮断されているが、吸入通路の内部圧力が許容
範囲を超えたり下回ると、大気開放弁24が開弁して吸
入通路が大気に開放され、流体が出入りするようになっ
ている。大気開放弁24の開閉動作は、上記スクロール
型圧縮機の例で説明した動作と同じであるので省略す
る。したがって、この場合においても、スクロール型圧
縮機の場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0033】(実施の形態2)図3はこの発明の実施の
形態2に係るスクロール型流体機械としてのスクロール
型圧縮機を示す。
【0034】この実施の形態2では、大気開放弁24の
構造が実施の形態1と異なるほかは実施の形態1と同じ
であるので、ここでは、大気開放弁24についてのみ説
明し、そのほかの構成は実施の形態1で代用することに
する。
【0035】すなわち、この実施の形態2において、吐
出通路12には、大気開放弁24が設置されている。こ
の大気開放弁24は、複数の開口部25aを有する筒状
のケース25を備え、このケース25は取付筒26を介
して吐出通路12に取り付けられ、ケース25内部は取
付筒26上面に形成された弁孔26aによって吐出通路
12に連通するようになっている。上記ケース25内部
にはバネ押さえ板27と弁体28とが配置され、上記バ
ネ押さえ板27は調整ねじ29によってケース25に支
持され、上記弁体28はバネ押さえ板27との間に縮装
された圧縮バネ30によって取付筒26上面に押し付け
られている。この圧縮バネ30のバネ力は上記調整ねじ
29の突出量を調整することで行われる。上記弁体28
は内部に収容部28aを有するように筒状に形成され、
上記収容部28aには弁板34が移動自在に収容されて
いる。この弁板34は、上記収容部28aの下蓋33と
の間に縮装された圧縮バネ35により収容部28a上面
に付勢されている。この収容部28a上面の中心には貫
通孔28bが1つ又は複数個貫通形成され、下蓋33の
中心及びその周りには複数の貫通孔33aが貫通形成さ
れている。
【0036】そして、このように構成された大気開放弁
24は、上記吐出通路12の内部圧力が許容範囲にある
正常運転時には、上記弁体28が圧縮バネ30のバネ力
により取付筒26上面に押し付けられているとともに、
上記弁板34が圧縮バネ35のバネ力により弁体28上
面に押し付けられて貫通孔28bを塞ぎ、吐出通路12
を大気から遮断するようになっている。
【0037】一方、上記大気開放弁24は、スクロール
型圧縮機の運転が過剰気味になって上記吐出通路12の
内部圧力が許容範囲を超える異常時(過負荷運転時)に
は、上記弁体28を圧縮バネ30のバネ力に抗して取付
筒26上面から押し上げて浮かし、これにより、吐出通
路12を弁孔26a及びケース25の開口部25aを介
して大気に開放し、吐出通路12の過剰に圧縮されてい
る圧縮気体を大気に逃がして吐出通路12の内部圧力を
正常値にコントロールするようになっている(図3
(a)参照)。
【0038】また、上記大気開放弁24は、スクロール
型圧縮機が初期設置時にケーブル結線の間違い等により
上記吐出通路12の内部圧力が許容範囲を下回る異常時
(高真空運転時)には、上記弁体28が圧縮バネ30の
バネ力により取付筒26上面に押し付けられるととも
に、上記弁板34が圧縮バネ35のバネ力に抗して下方
に押し下げられて弁体28の貫通孔28bを開放し、こ
れにより、吐出通路12を弁孔26a、下蓋33の貫通
孔33a、弁体28上面の貫通孔28b及びケース25
の開口部25aを介して大気に開放し、大気を吐出通路
12に導入して吐出通路12の内部圧力を正常値にコン
トロールするようになっている(図3(b)参照)。
【0039】したがって、この実施の形態2では、上記
実施の形態1と同様に作用効果を奏することができるも
のである。
【0040】また、スクロール型流体機械が真空ポンプ
である場合にも適用することができること、及びその際
の作用効果についても前述の如くである。
【0041】(実施の形態3)図4及び図5はこの発明
の実施の形態3に係るスクロール型流体機械としてのス
クロール型圧縮機を示す。
【0042】この実施の形態3では、実施の形態1,2
の1つの大気開放弁24の代わりに減圧弁36と昇圧弁
37という2つの弁を設けているほかは実施の形態1と
同じであるので、ここでは、減圧弁36及び昇圧弁37
についてのみ説明し、そのほかの構成は実施の形態1で
代用することにする。
【0043】すなわち、この実施の形態3において、吐
出通路12には、内部圧力を下げる減圧弁36(図4で
左側)と、内部圧力を上げる昇圧弁37(図4で上側)
とが90°角度を変えた位置に設置されている。
【0044】上記減圧弁36は、複数の開口部25aを
有する筒状のケース25を備え、このケース25は取付
筒26を介して吐出通路12に取り付けられ、ケース2
5内部は取付筒26に形成された弁孔26aによって吐
出通路12に連通するようになっている。上記ケース2
5内部にはバネ押さえ板27と弁体28とが配置され、
上記バネ押さえ板27は調整ねじ29によってケース2
5に支持され、上記弁体28はバネ押さえ板27との間
に縮装された圧縮バネ30によって取付筒26側面に押
し付けられている。この圧縮バネ30のバネ力は上記調
整ねじ29の突出量を調整することで行われる。
【0045】一方、上記昇圧弁37は、複数の開口部2
5aを有する筒状のケース25を備え、このケース25
は取付筒26を介して吐出通路12に取り付けられ、ケ
ース25内部は取付筒26に形成された複数の弁孔26
aによって吐出通路12に連通するようになっている。
上記ケース25内部には、一端にバネ押さえ板27が他
端に弁板38が固定されたロッド39が上記弁板38を
取付筒26側に突出させて配置され、上記弁板38はバ
ネ押さえ板27と取付筒26との間に縮装された圧縮バ
ネ30によって取付筒26下面に押し付けられ、上記弁
孔26aを塞いでいる。
【0046】そして、上記減圧弁36及び昇圧弁37
は、上記吐出通路12の内部圧力が許容範囲にある正常
運転時には、上記弁体28及び弁板38は共に圧縮バネ
30のバネ力により取付筒26に押し付けられて弁孔2
6aを塞ぎ、吐出通路12を大気から遮断するようにな
っている。(図4実線参照) 一方、上記減圧弁36は、スクロール型圧縮機の運転が
過剰気味になって上記吐出通路12の内部圧力が許容範
囲を超える異常時(過負荷運転時)には、上記弁体28
を圧縮バネ30のバネ力に抗して取付筒26側面から浮
かし、これにより、吐出通路12を弁孔26a及びケー
ス25の開口部25aを介して大気に開放し、吐出通路
12の過剰に圧縮されている圧縮気体を大気に逃がして
吐出通路12の内部圧力を正常値にコントロールするよ
うになっている(図4仮想線参照)。この際、昇圧弁3
7は閉弁したままである(図4実線参照)。
【0047】また、上記昇圧弁37は、スクロール型圧
縮機が初期設置時にケーブル結線の間違い等により上記
吐出通路12の内部圧力が許容範囲を下回る異常時(高
真空運転時)には、上記弁板38が圧縮バネ30のバネ
力に抗して下方に押し下げられて弁孔26aを開放し、
これにより、吐出通路12を弁孔26a及びケース25
の開口部25aを介して大気に開放し、大気を吐出通路
12に導入して吐出通路12の内部圧力を正常値にコン
トロールするようになっている(図4仮想線参照)。こ
の際、減圧弁36は閉弁したままである(図4実線参
照)。
【0048】したがって、この実施の形態3において
も、上記実施の形態1と同様に作用効果を奏することが
できるものである。
【0049】また、減圧弁36及び昇圧弁37は共に吐
出通路12の内部圧力により開閉コントロールされるた
め、互いに逆方向に開閉作動する安全弁で構成すればよ
く、汎用されている簡単な構造の逆止弁で足りるため廉
価なものにすることができる。
【0050】また、スクロール型流体機械が真空ポンプ
である場合にも適用することができること、及びその際
の作用効果についても前述の如くである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、吸入通路又は吐出通路に1つの大気開放弁
を設け、上記吸入通路又は吐出通路の内部圧力に応じて
通路を遮断したり開放するようにしたので、正転運転時
及び逆転運転時において、通路の内部圧力を大気開放弁
の開閉により正常値にコントロールして異常事態が発生
しないようにすることができる。また、1つの大気開放
弁で互いに逆方向に開閉作動する2つの逆止弁機能を有
するので、正転運転時の過負荷対策用と逆転運転時の高
真空対策用との2種類の安全弁を別々に設ける場合に比
べてコストを低減することができる。
【0052】請求項2に係る発明によれば、吸入通路又
は吐出通路に減圧弁と昇圧弁とを別々に設け、上記吸入
通路又は吐出通路の内部圧力に応じて通路を遮断したり
開放するようにしたので、上記と同様に、正転運転時及
び逆転運転時において、通路の内部圧力を減圧弁及び昇
圧弁の開閉により正常値にコントロールして異常事態が
発生しないようにすることができる。また、減圧弁及び
昇圧弁は互いに逆方向に開閉作動する専用の汎用されて
いる逆止弁でよいので、構造の複雑な高価な弁を採用す
る場合に比べてコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るスクロール型流
体機械としてのスクロール型圧縮機において大気開放弁
を拡大して示す断面図であり、(a)は過負荷運転時の
作動状態を、(b)は高真空運転時の作動状態をそれぞ
れ示す。
【図2】この発明の実施の形態1に係るスクロール型流
体機械としてのスクロール型圧縮機の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係るスクロール型流
体機械としてのスクロール型圧縮機において大気開放弁
を拡大して示す断面図であり、(a)は過負荷運転時の
作動状態を、(b)は高真空運転時の作動状態をそれぞ
れ示す。
【図4】図5のA矢視図である。
【図5】この発明の実施の形態3に係るスクロール型流
体機械としてのスクロール型圧縮機の断面図である。
【符号の説明】
12 吐出通路 13 固定スクロール 14a ラップ 15 旋回スクロール 17a ラップ 18 圧縮室 36 減圧弁 37 昇圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 正敏 兵庫県宝塚市新明和町1番1号 新明和工 業株式会社産機システム事業部内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA16 AB01 BB47 CC02 CC13 CC24 CC25 3H039 AA02 AA12 BB17 BB25 CC01 CC28 CC29 CC30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置されたスクロールを
    備え、上記両スクロールは各々の渦巻き状ラップを噛合
    させて圧縮室を形成し、両スクロールの相対的な回転動
    作により上記圧縮室の内部容積を縮小して流体を圧縮す
    るスクロール型流体機械であって、 流体を上記圧縮室に吸入する吸入通路又は圧縮後の気体
    を上記圧縮室から吐出する吐出通路には、各々の内部圧
    力が許容範囲にあるときには通路を大気から遮断する一
    方、各々の内部圧力が許容範囲を超えたり下回ると通路
    を大気に開放する1つの大気開放弁が設けられているこ
    とを特徴とするスクロール型流体機械。
  2. 【請求項2】 互いに対向して配置されたスクロールを
    備え、上記両スクロールは各々の渦巻き状ラップを噛合
    させて圧縮室を形成し、両スクロールの相対的な回転動
    作により上記圧縮室の内部容積を縮小して流体を圧縮す
    るスクロール型流体機械であって、 流体を上記圧縮室に吸入する吸入通路又は圧縮後の気体
    を上記圧縮室から吐出する吐出通路には、内部圧力を下
    げる減圧弁と、内部圧力を上げる昇圧弁とが設けられ、 上記減圧弁及び昇圧弁は共に、吸入通路又は吐出通路の
    内部圧力が許容範囲にあるときには通路を大気から遮断
    し、 吸入通路又は吐出通路の内部圧力が許容範囲を超える
    と、上記減圧弁は通路を大気に開放するが、上記昇圧弁
    は通路を大気から遮断したままであり、 吸入通路又は吐出通路の内部圧力が許容範囲を下回る
    と、上記昇圧弁は通路を大気に開放するが、上記減圧弁
    は通路を大気から遮断したままであることを特徴とする
    スクロール型流体機械。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180178A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Hitachi Ltd スクロール式圧縮機
CN107740759A (zh) * 2017-10-27 2018-02-27 浙江精雷电器股份有限公司 高性能插装式压缩机用单向泄流阀

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JP2009180178A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Hitachi Ltd スクロール式圧縮機
CN107740759A (zh) * 2017-10-27 2018-02-27 浙江精雷电器股份有限公司 高性能插装式压缩机用单向泄流阀

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