JP2001294797A - ボールペン用水性インキ組成物 - Google Patents

ボールペン用水性インキ組成物

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JP2001294797A
JP2001294797A JP2000152148A JP2000152148A JP2001294797A JP 2001294797 A JP2001294797 A JP 2001294797A JP 2000152148 A JP2000152148 A JP 2000152148A JP 2000152148 A JP2000152148 A JP 2000152148A JP 2001294797 A JP2001294797 A JP 2001294797A
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Japan
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ink
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latex
glass transition
transition temperature
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JP2000152148A
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English (en)
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Yuzo Yamashita
雄蔵 山下
Katsutoshi Otsuki
勝利 大月
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NIPPON COLOR KOGYO KK
Original Assignee
NIPPON COLOR KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】保存性を改良した消しゴムで消えるボールペン
用のインキを提供する。 【解決手段】水、顔料、リン酸エステル系界面活性剤、
ゴム系ラテックス、ポリビニルピロリドンを含み、その
粘度が300〜2,000センチポイズであることを特
徴とする水性インキ。ゴム系ラテックスは、その主成分
(成分Aと呼ぶ)の粒子径が500ナノメーター以上で
且つそのガラス転移温度が−20℃以下であり、そし
て、その副成分(成分Bと呼ぶ)のガラス転移温度が2
0℃以上であり、また、全ゴムラテックス中に占める主
成分の割合は70〜95(%)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、紙等に筆記後に消し
ゴムによって消去可能なボールペン用の水性インキに関
する。
【0002】
【従来の技術】 水性インキを充填したボールペンを開
発する試みはすでに行われており、例えば、顔料をラテ
ックスあるいはエマルションと共に界面活性剤を利用し
てインキ中に分散させ、多糖類などの増粘剤を用いて適
当に粘度を調整してインキ作成している(特開平10−
195366)。しかし、用いる樹脂の種類によっては
消しゴムによる消去性が極めて悪いとか、初期性能は良
いが時間がたつとインキの出が悪くなったり消去性が悪
くなったりして、いまだに満足のゆくものは得られてい
ない。また、樹脂として用いるラテックスやエマルショ
ンの造膜温度が0℃以下が良いとしているが、その場合
でも上記のような欠点があって、市販出来るに足るもの
はない。
【0003】
【課題を解決するための手段】 好ましい消去性を長期
間継続させるために我々は鋭意研究を重ねた結果、水系
の樹脂としてゴム系のラテックスの中から粒子径が50
0ナノメーター以上で且つガラス転移温度が−20℃以
下のものに、ガラス転移点が20℃以上のものを少し加
えることが良いことを発見した。
【0004】ゴム系のラテックスの場合、粒子系の大き
いもの、また、ガラス転移温度の低いほどそのラテック
スは不安定なので、これを使用したインキは当然不安定
であるが、それを含むインキの消去性は優れている。ま
た、ラテックスの粒子径の小さいもの、ガラス転移点の
高いものは安定であるが、これを用いたインキの消去性
は劣る。我々はこれら両者を適当な割合に混合して用い
ることにより、消去性も良く且つ長期保存性も良いイン
キが得られる事を発見した。
【0005】成分Aと成分Bとの混合割合は、一定の範
囲内にあることが必要である。つまり成分Aは、AとB
との合計の70%〜95%含まれることが必要である。
Aの含有量が70%より少ない場合は、インキの消去性
が悪く、95%より多い場合はインキの保存性が悪い。
【0006】成分Aの具体例を挙げると、JSR社製の
合成ゴムラテックス0561(粒子径700ナノメータ
ー、ガラス転移温度−63℃)がある。成分Bの具体例
を挙げると、JSR社製の合成ゴムラテックス0579
(ガラス転移温度87℃)がある。
【0007】本発明に使用できる顔料は、通常の有機・
無機顔料の他に、エポカラー(日本触媒化学製の球状の
成型加工着色材)のような加工顔料がある。使用出来る
顔料のごく一例を挙げると、フタロシアニンブルー、カ
ーボンブラック、エポカラー(日本触媒化学)、ラブコ
ロール(大日精化製)、キナクリドンレッド、ジスアゾ
イエロー等である。
【0008】本発明のインキの粘度は非常に重要で、そ
の範囲は300〜2、000センチポイズである。粘度
がこの範囲をはずれると、インキの出が悪くなったり出
過ぎたりするので好ましくない。また、粘度の調整に使
用出来る増粘剤は、ポリビニルピロリドンである。これ
以外の増粘剤、例えば、多糖類、セルロース誘導体、デ
ンプン誘導体、アクリル系誘導体等はインキの安定性が
劣り好ましくない。ポリビニルピロリドンの使用量は、
使用するグレードの分子量およびインキの要求される粘
度で決定されるべきもので、限定する事は出来ないが、
およその量は、インキに対して0.1〜2.0%であ
る。
【0009】本発明のインキ中に含まれる水の量は、通
常一般的に使用される10〜50%程度が好ましいが、
この量に制限されるものではない。インキの保存安定性
の点から言えば、多い方が好ましい。
【0010】本発明に使用される界面活性剤は、一般的
に使用される非イオン活性剤とかアニオンもしくはカチ
オン系の活性剤は好ましくない。本発明に使用される活
性剤であるリン酸エステルは、ポリオキシエチレンアル
キル(またはアルキルアリル)エーテルのリン酸エステ
ルである。一例を挙げると、第一工業製薬の『プライサ
ーフ』である。本品は顔料に対して界面活性剤として働
くと思われるが、定かではない。使用理由の如何にかか
わらず、本品を使用する事はインキの消去性および保存
安定性に好結果をもたらす。インキ中に対してのその使
用量は0.1〜1.0%が好ましい。
【0011】本発明のインキに、上記以外の、防腐剤、
湿潤剤、水可溶性の有機溶剤など一般的に用いられる添
加剤を必要に応じて加えることが出来る。
【0012】
【実施例】次ぎに実施例を示し、更に詳しく説明する。
【0013】実施例1 水34グラムに、第一工業製薬製リン酸エステル『プラ
イサーフA210G』を0.4グラム、トリエタノール
アミンを0.4グラム、ヘキスト製防腐剤『メルガール
K15』を0.2グラム、ビックケミー製消泡剤『BY
K035』を0.1グラム、三菱化学製カーボンブラッ
ク『MA100』を4グラムなどを均一に混合後、常法
に従ってガラスビーズ分散し、さらに尿素を0.4グラ
ム、JSR製ゴムラテックス『0561』を47グラ
ム、JSR製ゴムラテックス『0579』を5グラム、
グリセリンを8グラム、アイエスピー・ジャパン製ポリ
ビニルピロリドン『PVPK90』を0.5グラムなど
を加えて十分に攪拌してインキを得た。このインキの粘
度は700センチポイズであった。このインキをボール
ペン容器に入れて紙に筆記したところ、筆記性良好で且
つ消しゴムによる消去性が優れていた。更に、このボー
ルペンを40℃の恒温機中に1か月間静置した後紙に筆
記し、消しゴムで消去したところ、筆記時のインキの出
がスムースで、しかも、消しゴムによる消去性も優れて
いた。
【0014】実施例2 実施例1において、カーボンブラック『MA100』4
グラムの代わりに、大日精化製加工顔料『ラブコロール
040(レッド)』を14グラムを使用した以外は実施
例1と同様にしてインキを得た。このインキの粘度は7
50センチポイズであった。このインキをボールペンに
入れ紙に筆記したところスムースに筆記でき、また、消
しゴムによる消去性も良好であった。更にこのペンを4
0℃の恒温機に1か月間静置後、紙に筆記したところ良
好な筆記性と消去性を示した。
【0014】比較例1 実施例1におけるJSR製ゴムラテックス『0561』
47グラムの代わりにこれを52グラム、またJSR製
ゴムラテックス『0579』をゼロにして、その他は実
施例1と同様に実施して粘度が640センチポイズのイ
ンキを得た。このインキをボールペンにいれて40℃で
1か月間静置した後、紙に筆記したところインキの出が
悪く筆記不能であった。
【0015】比較例2 実施例1におけるポリビニルピロリドン『PVPK9
0』0.5グラムの代わりに、三晶製キサンタンガム
『ケルザンKR』を0.3グラム加える他は実施例1と
同様に実施して粘度が720センチポイズのインキを得
た。このインキをボールペンに入れて40℃で1か月間
静置した後、紙に筆記したところインキの出が悪く、筆
記不能であった。
【0016】
【発明の効果】本発明の水性インキを使用したボールペ
ンは、消しゴムで容易に消去できる筆跡を与える。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須成分として(1)水、(2)リン酸
    エステル系界面活性剤、(3)顔料、(4)ゴム系ラテ
    ックス、(5)ポリビニルピロリドンを含み、その粘度
    が300〜2、000センチポイズであることを特徴と
    するインキ組成物。
  2. 【請求項2】 ゴム系ラテックスが、その主成分(成分
    Aと呼ぶ)の粒子径が500ナノメーター以上で且つそ
    のガラス転移温度が−20℃以下であり、そして、その
    副成分(成分Bと呼ぶ)のガラス転移温度が20℃以上
    であり、また、全ゴムラテックス中に占める主成分の割
    合は70〜95(%)である請求項1に記載のインキ組
    成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006206658A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

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