JP2001294784A - 熱溶融性インク - Google Patents

熱溶融性インク

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JP2001294784A JP2000110927A JP2000110927A JP2001294784A JP 2001294784 A JP2001294784 A JP 2001294784A JP 2000110927 A JP2000110927 A JP 2000110927A JP 2000110927 A JP2000110927 A JP 2000110927A JP 2001294784 A JP2001294784 A JP 2001294784A
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hot
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Takashi Kawaguchi
隆 川口
Masahito Kato
政仁 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸性、アルカリ剥離性に優れ、電子回路基
板のマスクとして好適な熱溶融性インクを提供するこ
と。 【解決手段】 本発明の熱溶融性インクは、酸価80以
上のワックス(例えば、モンタン酸ワックス)82.9
重量%と、分岐の多い分子構造を有するワックス(例え
ば、マイクロクリスタリンワックス、酸化型マイクロク
リスタリンワックス、低密度ポリエチレンワックス、又
は酸化型低密度ポリエチレンワックス)15重量%と、
酸化防止剤0.1重量%と、染料2重量%を、120℃
の温度下で攪拌しながら混合することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子回路
基板の配線パターン形成に用いられる熱溶融性インクに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子回路基板における配線パ
ターンの形成は、図3に示す様な工程により行ってい
た。すなわち、表面に銅箔を備えた基板(銅箔基板)
について、銅箔基板の表面全体に、DFR又は感光性
樹脂からなるマスクを形成し、所望の配線パターンに
対応したマスクパターンのフィルムを用いて露光し、
現像することにより、配線とする部位以外のマスクを除
去し、マスクにより保護されていない場所の銅箔をエ
ッチングし、マスクをアルカリ剥離する工程により行
ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の方法
には、工程数が多く複雑であること、配線パターンに対
応したマスクパターンのフィルムの作成に時間がかかる
こと、及び、マスクとして使用するDFR又は感光性樹
脂の消費量が多いこと、という問題があった。
【0004】この対策として、熱溶融性インクを用い
て、マスクを形成する技術が研究されているが、マスク
に必要な特性である耐酸性及びアルカリ剥離性を同時に
満足する熱溶融性インクは従来得られていなかった。そ
こで本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、電子
回路基板の配線パターン形成法に好適な熱溶融性インク
の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】(1)請
求項1の発明は、常温では固体で且つ常温より高い所定
の温度では液体の熱溶融性インクであって、酸価80以
上のワックス又は酸価80以上のワックスに添加物を含
む混合物を、主成分とするとともに、マイクロクリスタ
リンワックス、酸化型マイクロクリスタリンワックス、
低密度ポリエチレンワックス、及び酸化型低密度ポリエ
チレンワックスのうちの1種又は2種以上を、5〜30
重量%含むことを特徴とする熱溶融性インクを要旨とす
る。
【0006】本発明の熱溶融性インクは、酸価80以上
のワックス又は酸価80以上のワックスに添加物を含む
混合物を主成分とするため、アルカリ性の液に対して溶
解しやすい。又、マイクロクリスタリンワックス、酸化
型マイクロクリスタリンワックス、低密度ポリエチレン
ワックス、酸化型低密度ポリエチレンワックスは、いず
れも分岐の多い分子構造のワックスである。
【0007】その様な分岐の多い分子構造のワックスを
含有するため、本発明の熱溶融性インクは、液体に浸積
した場合、膨潤し易い特性を持つ。よって、本発明の熱
溶融性インクを、例えば電子回路用基板に塗布してアル
カリ性の液に浸積した場合、熱溶融性インクは表面から
徐々に溶解すると同時に、熱溶融性インク内部に液が侵
入して膨潤することにより、速やかに電子回路基板から
剥離する。
【0008】逆に、本発明の熱溶融性インクは、その主
成分の酸価が高いため、酸性の液に対しては、溶解せ
ず、例えば電子回路用基板に塗布して酸性エッチング液
に浸積した場合にも剥離しない。従って、本発明の熱溶
融性インクは、例えば、電子回路基板に、インクジェッ
ト記録ヘッドを用いて塗布することにより、酸性エッチ
ング液に対するマスクとして使用でき、その後アルカリ
性の液により容易に剥離することができる。
【0009】・前記常温とは、例えば、20〜25℃の
温度をいう。 ・前記所定の温度とは、例えば、60〜130℃の温度
をいう。 ・前記添加物としては、例えば、レジン、ロジンがあ
る。 (2)請求項2の発明は、酸価80以上のワックス又は
酸価80以上のワックスに添加物を含む混合物として、
モンタン酸ワックスを用いることを特徴とする前記請求
項1に記載の熱溶融性インクを要旨とする。
【0010】本発明は、酸価80以上のワックス又は酸
価80以上のワックスに添加物を含む混合物を例示して
いる。モンタン酸ワックスを主成分とする本発明は、ア
ルカリ液に浸積した時の剥離性に特に優れている。 (3)請求項3の発明は、前記熱溶融性インクは、イン
クジェット記録ヘッドに用いるインクであることを特徴
とする前記請求項1又は2に記載の熱溶融性インクを要
旨とする。
【0011】本発明は、熱溶融性インクの用途を例示し
ている。本発明の熱溶融性インクは、常温では固体であ
り、所定の温度に昇温することにより液化するという特
性を持つため、インクジェットプリンタに用いるインク
ジェット記録ヘッド用の熱溶融性インクとして使用する
ことが可能である。
【0012】例えば、本発明の熱溶融性インクは、イン
クジェット記録ヘッドの内部において加熱されて液化
し、圧電変換器の動作等によって、インクジェット記録
ヘッドのノズルから吐出され、目的物の表面に付着す
る。そして、目的物の表面で、本発明の熱溶融性インク
は冷却され、再び固化する。 (4)請求項4の発明は、前記熱溶融性インクは、基板
に配線を形成する際のマスク用のインクであることを特
徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の熱溶融性
インクを要旨とする。
【0013】本発明は、熱溶融性インクの用途を例示し
ている。 a)本発明の熱溶融性インクを使用して、例えば以下の
工程により基板に配線を形成することができる。 表面に金属箔を備えた基板表面のうち、配線とする部
分に、本発明の熱溶融性インクをマスクとして塗布す
る。
【0014】基板を、例えば、酸性の液でエッチング
すると、本発明の熱溶融性インクからなるマスクは耐酸
性があるため、エッチング液により侵されず、マスクで
覆われた部分の金属箔を保護する。一方、マスクされて
いない部分の金属箔は除去され、結果として、配線パタ
ーンが形成される。
【0015】基板を、例えば、アルカリ性の液で処理
すると、本発明の熱溶融性インクはアルカリ性の液によ
り剥離し易い性質を持つため、マスクが除去される。特
に、前記の工程において、本発明の熱溶融性インクを
基板に塗布する方法として、例えば、インクジェット記
録ヘッドにより、配線とする部分にのみ塗布する方法が
ある。
【0016】b)又、両面基板及び多層配線基板の製造
においては、前記の工程に先立って、基板の表裏の導
通を確保するために、例えば、スルーホール(基板を貫
通する穴を設け、その内壁に導体層を形成した構造)が
形成される。前記スルーホール内の導体層も、前記a)
の工程におけるエッチングから保護する必要があり、
その保護を、例えば、スルーホールの内部に、本発明の
熱溶融性インクを、マスクとして充填することにより行
うことができる。
【0017】前記充填の方法としては、例えば、インク
ジェット記録ヘッドにより、スルーホール部分に熱溶融
性インクを噴射する方法があり、又、バーコート等によ
って、基板の表面及びスルーホールの内部に熱溶融性イ
ンクを塗布した後に、基板表面の熱溶融性インクをスキ
ージ等ではぎ取ることにより、スルーホール部分に熱溶
融性インクを充填する方法がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱溶融性インクの
実施の形態の例(実施例)を説明する。 a)まず、実施例及び比較例の熱溶融性インクについて
説明する。 (実施例1)実施例1の熱溶融性インクは、酸価80以
上のワックスとして、モンタン酸ワックス(ヘキスト製
ヘキストワックスS、酸価130〜150)を含有し、
分岐の多い分子構造のワックスとして、マイクロクリス
タリンワックス(日本精蝋製Hi−Mic1080)を
含有する。又、酸化防止剤として、チバスペシャリティ
ーケミカルズ製イルガノックス1010を含有し、赤染
料を含有する。
【0019】実施例1の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。 ヘキスト製ヘキストワックスS 82.9重量% Hi−Mic1080 15重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本実施例1の熱溶融性インクは、上記原料を、
加熱型攪拌機を用いて、120℃に加熱しながら攪拌す
ることにより製造した。 (実施例2)実施例2の熱溶融性インクは、酸価80以
上のワックスとして、モンタン酸ワックス(ヘキスト製
ヘキストワックスS、酸価130〜150)を含有し、
分岐の多い分子構造のワックスとして、酸化型マイクロ
クリスタリンワックス(東洋ペトロライト製カーディス
370)を含有する。又、酸化防止剤として、チバスペ
シャリティーケミカルズ製イルガノックス1010を含
有し、赤染料を含有する。
【0020】実施例2の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。 ヘキスト製ヘキストワックスS 82.9重量% カーディス370 15重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本実施例2の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。 (実施例3)実施例3の熱溶融性インクは、酸価80以
上のワックスとして、モンタン酸ワックス(ヘキスト製
ヘキストワックスS、酸価130〜150)を含有し、
分岐の多い分子構造のワックスとして、低密度ポリエチ
レンワックス(三井化学製三井Hi−Wax110P)
を含有する。又、酸化防止剤として、チバスペシャリテ
ィーケミカルズ製イルガノックス1010を含有し、赤
染料を含有する。
【0021】実施例3の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。 ヘキスト製ヘキストワックスS 82.9重量% 三井Hi−Wax110P 15重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本実施例3の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。 (実施例4)実施例4の熱溶融性インクにおける酸価8
0以上のワックスとして、モンタン酸ワックス(ヘキス
ト製ヘキストワックスS、酸価130〜150)を含有
し、分岐の多い分子構造のワックスとして、酸化型低密
度ポリエチレンワックス(三井化学製三井Hi−Wax
220MP)を含有する。又、酸化防止剤として、チバ
スペシャリティーケミカルズ製イルガノックス1010
を含有し、赤染料を含有する。
【0022】実施例4の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。 ヘキスト製ヘキストワックスS 82.9重量% 三井Hi−Wax220MP 15重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本実施例4の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。 (比較例1)比較例1の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。
【0023】 ヘキスト製ヘキストワックスS 97.9重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本比較例1の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。(比較例2)比較例2の熱溶融性
インクの組成は以下に示す通りである。
【0024】 ヘキスト製ヘキストワックスE 82.9重量% 三井Hi−Wax220MP 15重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本比較例2の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。
【0025】尚、ヘキスト製ヘキストワックスEは、酸
価15〜20のワックスである。 (比較例3)比較例3の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。 カーディス370 97.9重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本比較例3の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。 (比較例4)比較例4の熱溶融性インクの組成は以下に
示す通りである。
【0026】 ヘキストワックスS 62.9重量% Hi−Mic1080 35重量% イルガノックス1010 0.1重量% 赤染料 2重量% そして、本比較例4の熱溶融性インクは、実施例1と同
様の方法で製造した。
【0027】b)次に、本実施例の効果を確認するため
に行った試験について説明する。具体的には、以上に示
した実施例1〜4及び比較例1〜4の熱溶融性インクの
インクジェット特性、酸価、耐エッチング性、及びアル
カリ剥離性を以下の方法によって調べた。
【0028】1)インクジェット特性の評価方法 ブラザー製ホットメルトインクジェットプリンターを用
いて、所定のパターンを電子回路用基板上に描画し、前
記所定のパターンが正確に描かれているかを目視により
調べた。
【0029】2)酸価の評価方法 JISK−2501の方法に基づき、以下の様に行っ
た。 PHメータのキャリブレーションを行う。 緩衝貯蔵溶液B10mlを滴定溶剤(トルエン−水−
2-プロパノール混液)100mlに加えることにより、
非水塩基性緩衝溶液を調製し、そのPHを測定する。
【0030】測定試料をビーカーに計りとり、滴定溶
剤(トルエン−水−2-プロパノール混液)125mlを
加え、PHメータにセットする。 ビュレットに0.1mol/lの水酸化カリウム2−
プロパノール液をとり、滴定スポイドの先端が試料を入
れたビーカーの溶液中に浸るように調整する。
【0031】自動的滴定装置により中和滴定を行う。
終点はで測定した非水塩基性緩衝溶液のPHとする。 尚、測定は、実施例1〜4及び比較例1〜4の熱溶融性
インクについてと、滴定溶剤のみのブランクサンプルに
ついて行う。
【0032】上記の測定結果を用い、酸価は次の式
(1)により求められる。 AN=56.1×cKOH×(V1−V0)/m・・・(1) AN:全酸価(mgKOH/g) V1:試料の滴定に要した0.1mol/l水酸化カリ
ウム2−プロパノール液の量(ml) V0:ブランクサンプルの滴定に要した0.1mol/
l水酸化カリウム2−プロパノール液の量(ml) cKOH:0.1mol/l水酸化カリウム2−プロパ
ノール液のモル濃度(mol/l) m:試料の量(g) 3)耐エッチング性の評価方法 電子回路基板上に、ブラザー製ホットメルトインクジ
ェットプリンターを用いて、熱溶融性インクから成るマ
スクを形成する。尚、マスクの幅は100〜120ミク
ロンとする。
【0033】電子回路基板を、45℃のエッチング液
(FeCl2水溶液・40Be)に180秒浸積後引き
上げる。 顕微鏡を用いて目視観察を行い、以下の基準により耐
エッチング性を判定する。
【0034】:マスクに変化無し △:マスク端面が浮き上がっている状態 ×:マスクが剥離した状態 4)アルカリ剥離性の評価方法 前記3)のと同様に、電子回路基板上に熱溶融性イ
ンクから成るマスクを形成する。
【0035】40℃のアルカリ液(NaOH1.5w
t%)水溶液に浸積し、マスクが剥離するまでの時間を
計測した。アルカリ剥離性の判定基準は以下のように定
めた。 :60秒以内に剥離完了 △:120秒以内に剥離完了 ×:上記以外 上記各評価項目についての、実施例1〜4及び比較例1
〜4の評価結果をまとめると表1のようになった。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示す様に、実施例1〜4の熱溶融性
インクは、インクジェット特性、耐エッチング性、アル
カリ剥離性の全てにおいて優れている。これに対し、分
岐の多い分子構造のワックスを含有しない比較例1の熱
溶融性インクについては、酸価の値は、実施例1〜4の
熱溶融性インクと同程度であるが、耐エッチング性とア
ルカリ剥離性にやや劣っている。
【0038】又、主成分であるワックスの酸価が小さい
比較例2の熱溶融性インク、及び酸価80以上のワック
スを含まない比較例3の熱溶融性インクは、アルカリ剥
離性において非常に劣っている更に、実施例1〜4に比
べて、酸価の大きいワックスの含有比率が小さく、分岐
の多い構造のワックスの含有比率の大きい比較例4の熱
溶融性インクは、アルカリ剥離性が非常に劣っている。
【0039】c)次に、上記実施例1の熱溶融性インク
を用いて、電子回路基板の配線パターンを作成した例に
ついて説明する。その工程を図1に示す。 表面に銅箔を備えた基板を準備した。尚、コア基板の
材質はガラス布エポキシ樹脂であり、銅箔の厚みは35
μmである。
【0040】銅箔基板上において、インクジェット記
録ヘッドを、コンピュータに記憶された配線パターンの
CADデータに基づいて駆動する。そして、配線とする
部分においてのみ、熱溶融性インクをインクジェット記
録ヘッドから吐出する。その結果、銅箔基板表面のう
ち、配線とする部分にのみ、熱溶融性インクからなるマ
スクが形成される。
【0041】銅箔基板に、45℃のエッチング液(F
eCl2水溶液・40Be)のシャワーを180秒間か
け、マスクの形成されていない部位の銅箔をエッチング
する。 銅箔基板に、40℃のアルカリ液(NaOH1.5w
t%)のシャワーを40秒間かけ、熱溶融性インクから
なるマスクを剥離させる。
【0042】上記の方法は、マスクを露光、現像する工
程が不要であるため、工程数を削減できること、露光に
用いるマスクパターンのフィルムを製造する必要がない
こと、マスクを配線部にのみに形成するため、熱溶融性
インクの使用量が少なくて済むこと、という長所を有す
る。
【0043】又、上記方法で得られた電子回路基板を、
顕微鏡を用いて観察したところ、所定の配線パターンが
正確に形成されていた。 d)次に、実施例1の熱溶融性インクを用いて、多層配
線基板に設けられたスルーホールのマスクを作成した例
について説明する。その工程を、図2に示す。
【0044】スルーホールを形成した多層配線基板を
準備する。尚、スルーホールの直径は350μmであ
り、スルーホールの内壁及び基板表面には、厚さ35μ
mの銅箔が形成されている。 インクジェット記録ヘッドを、コンピュータに記憶さ
れたスルーホールの位置データに基づいて駆動する。そ
して、スルーホールの位置でのみ、熱溶融性インクをイ
ンクジェット記録ヘッドから吐出し、スルーホールの内
部にマスクとして充填する。
【0045】前記c)におけると同様に、基板表面
のうち、配線とする部分に熱溶融性インクから成るマス
クを形成する。 前記c)におけると同様に、エッチングを行い、マ
スクされていない場所の銅箔を除去する。
【0046】前記c)におけると同様に、基板表面
及びスルーホール内部の熱溶融性インクを剥離する。 上記の工程の後で、スルーホール内部を観察したとこ
ろ、スルーホール内部の銅箔は完全に保護されており、
熱溶融性インクの残留物は見られなかった。
【0047】尚、本発明は上記の形態に何等限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
形態で実施することができる。例えば、分岐の多い分子
構造のワックスとしては、2種以上のワックスの混合物
を使用することができ、又、モンタン酸の代わりに、モ
ンタン酸と添加物(例えばレジン)の混合物を使用する
ことができる。
【0048】又、前記c)において、基板上に熱溶融性
インクのマスクを形成する方法に関しては、インクジェ
ット記録ヘッドから熱溶融性インクを連続して吐出しな
がら、吐出された熱溶融性インクの流れを、例えば磁場
等により制御することにより、基板上に所望の配線パタ
ーンに合わせたマスクを形成することもできる。
【0049】更に、前記d)において、スルーホール内
部に熱溶融性インクを充填する方法としては、バーコー
ト等によって、基板の表面全体及びスルーホールの内部
に熱溶融性インクを塗布した後に、基板表面の熱溶融性
インクをスキージ等ではぎ取ることにより、スルーホー
ル部分に熱溶融性インクを充填する方法がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例における熱溶融性インクを用いた基板
の配線パターン形成法の説明図である。
【図2】 実施例における熱溶融性インクを用いたスル
ーホール内導体のマスク方法の説明図である。
【図3】 従来における基板の配線パターン形成法の説
明図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温では固体で且つ常温より高い所定の
    温度では液体の熱溶融性インクであって、 酸価80以上のワックス又は酸価80以上のワックスに
    添加物を含む混合物を、主成分とするとともに、 マイクロクリスタリンワックス、酸化型マイクロクリス
    タリンワックス、低密度ポリエチレンワックス、及び酸
    化型低密度ポリエチレンワックスのうちの1種又は2種
    以上を、5〜30重量%含むことを特徴とする熱溶融性
    インク。
  2. 【請求項2】 酸価80以上のワックス又は酸価80以
    上のワックスに添加物を含む混合物として、モンタン酸
    ワックスを用いることを特徴とする前記請求項1に記載
    の熱溶融性インク。
  3. 【請求項3】 前記熱溶融性インクは、インクジェット
    記録ヘッドに用いるインクであることを特徴とする前記
    請求項1又は2に記載の熱溶融性インク。
  4. 【請求項4】 前記熱溶融性インクは、基板に配線を形
    成する際のマスク用のインクであることを特徴とする前
    記請求項1〜3のいずれかに記載の熱溶融性インク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011243985A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 半導体上に電流トラックを形成する方法

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