JP2001294705A - プロトン伝導性多孔性膜とそれより得られるプロトン伝導性フィルム - Google Patents

プロトン伝導性多孔性膜とそれより得られるプロトン伝導性フィルム

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JP2001294705A
JP2001294705A JP2000115870A JP2000115870A JP2001294705A JP 2001294705 A JP2001294705 A JP 2001294705A JP 2000115870 A JP2000115870 A JP 2000115870A JP 2000115870 A JP2000115870 A JP 2000115870A JP 2001294705 A JP2001294705 A JP 2001294705A
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proton
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proton conductive
membrane
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Shigeru Fujita
茂 藤田
Masao Abe
正男 阿部
Keisuke Yoshii
敬介 喜井
Takashi Yamamura
隆 山村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高いプロトン伝導性を有し、電解質膜として有
用な脂肪族炭化水素重合体多孔質膜とそれより得られる
フィルムを提供する。 【解決手段】本発明によれば、1.5〜5.0ミリ当量/g
のスルホン酸基を有する脂肪族炭化水素重合体多孔質膜
からなることを特徴とするプロトン伝導性多孔質膜が提
供される。更に、本発明によれば、このようなプロトン
伝導性多孔質膜を溶融させ、空孔を閉塞してなるプロト
ン伝導性フィルムが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロトン伝導性の多孔
質膜とこれより得られるフィルムに関する。本発明によ
るこのような多孔質膜とフィルムはいずれも、プロトン
伝導性にすぐれており、キャパシタにおけるセパレータ
や燃料電池におけるプロトン交換膜として好適に用いる
ことができる。
【0002】
【従来の技術】従来、プロトン伝導性膜は、イオン交換
膜や湿度センサー等の用途に用いられているが、近年、
キャパシタにおけるセパレータや固体高分子型燃料電池
における固体電解質膜としての用途においても注目を集
めている。例えば、デュポン社のナフィオンを代表とす
るスルホン酸基含有フッ素樹脂膜は、電気自動車用燃料
電池における固体電解質としての利用が検討されている
が、従来より知られているこれらのフッ素樹脂系プロト
ン伝導性膜は、価格が非常に高いという欠点がある。プ
ロトン伝導性膜を燃料電池やキャパシタ等の新たな用途
において実用化を図るには、プロトン伝導性を高く、し
かも、価格を低くすることが不可欠である。
【0003】そこで、従来、フッ素樹脂系以外の材料か
らなるプロトン伝導性固体電解質として、ポリエーテル
ケトンやポリベンズイミダゾールをスルホン化してな
り、電導度が10-3〜10-5S/cm程度のものが提案
されているが(「高分子」第44巻2月号第72〜76
頁)、ポリオレフィン樹脂を基材とするプロトン伝導性
の多孔質膜やフィルムは、従来、知られていない。
【0004】上記プロトン伝導性固体電解質におけるよ
うに、多孔質膜やフィルムにプロトン伝導性を付与する
ためには、多孔質膜やフィルムは、その中にプロトン発
生源又は輸送サイトを有することが必要であり、そのよ
うなプロトン発生源又は輸送サイトとしては、従来、硫
酸基、リン酸基、スルホン酸基等の強酸基が知られてい
るが、スルホン酸基がその代表例である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プロト
ン伝導性固体電解質における上述した問題を解決するた
めに鋭意研究した結果、脂肪族炭化水素重合体多孔質膜
を気相スルホン化することによって、内部まで均一にス
ルホン化することができ、かくして、所定のスルホン酸
基を有せしめた多孔質膜は、親水性にすぐれると共に、
高いプロトン伝導性を有することを見出して、本発明に
至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、高いプロトン伝導性を有
し、電解質膜として有用な脂肪族炭化水素重合体多孔質
膜とそれより得られるフィルムを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、1.5〜
5.0ミリ当量/gのスルホン酸基を有する脂肪族炭化水
素重合体多孔質膜からなることを特徴とするプロトン伝
導性多孔質膜が提供される。更に、本発明によれば、こ
のような空孔を有するプロトン伝導性多孔質膜を溶融さ
せ、その空孔を閉塞してなるプロトン伝導性フィルムが
提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、スルホン酸基を
有する脂肪族炭化水素重合体多孔質膜は、脂肪族不飽和
炭化水素、例えば、α−オレフィンや共役ジエンの単独
重合体又は共重合体からなり、分子中にスルホン酸基を
有するものであり、上記単独重合体又は共重合体は、そ
の水添物も含むものとする。
【0009】上記脂肪族炭化水素重合体の具体例とし
て、例えば、エチレン、プロピレン等のα−オレフィ
ン、ノルボルネン等の脂環式不飽和炭化水素、ブタジエ
ン、イソプレン等の共役ジエン等の(共)重合体、即
ち、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂や、また、
エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム、ブチルゴム、ノルボルネンゴム等のエラストマ
ーやそれらの水添物を挙げることができる。これらの重
合体は、単独で用いてもよく、また、2種以上を併用し
てもよい。本発明によれば、これらのなかでも、特に、
ポリオレフィン樹脂、特に、高強度多孔質膜を得ること
ができ、また、スルホン化による強度低下を引き起こし
難い重量平均分子量50万以上、好ましくは、100万
以上の超高分子量ポリエチレン樹脂が好適に用いられ
る。
【0010】本発明によれば、スルホン酸基を有する脂
肪族炭化水素重合体多孔質膜は、脂肪族炭化水素重合体
多孔質膜を気相スルホン化することによって得ることが
できる。脂肪族炭化水素重合体多孔質膜は、乾式製膜
法、湿式製膜法等、従来より知られている方法にて得る
ことができる。多孔質膜の製造の途中で、必要に応じ
て、延伸等の処理を行なってもよい。
【0011】多孔質膜の気相スルホン化は、多孔質膜を
三酸化硫黄ガスでスルホン化する方法であり、多孔質膜
を形成する脂肪族炭化水素重合体中のC−H結合へのS
3挿入反応であり、これによってスルホン酸基(−S
3 H)を多孔質膜に導入する。
【0012】このような多孔質膜の気相スルホン化を行
なうには、例えば、ロール状シートの繰り出し機構、引
き取り機構、シート導入窓、導出窓と、三酸化硫黄の貯
蔵槽からの三酸化硫黄ガスと乾燥空気とを混合して導入
するための導入口とを備えた密閉式ステンレス製反応容
器を用いるのが好ましい。更に、この反応容器には、三
酸化硫黄ガスを反応容器から回収するための装置を有せ
しめると共に、ブロワーにて三酸化硫黄ガスを上記反応
容器と配管との間を循環させることができるものである
ことが好ましい。
【0013】このような装置を用いて、多孔質膜を気相
スルホン化するには、上記三酸化硫黄の貯蔵槽を適宜温
度(例えば、40℃)に加熱し、γ型三酸化硫黄ガスを
発生させ、これと乾燥空気とを混合して、適宜の三酸化
硫黄ガス濃度を有する混合気体を得、これをブロワーに
て上記反応容器に送入し、他方、上記繰り出し機構にて
多孔質膜の連続シートを所定の速度で反応容器内を通過
させて、所定の時間、所定の温度で多孔質膜を三酸化硫
黄ガスに接触させればよい。ここに、上記多孔質膜のシ
ートの送り速度、三酸化硫黄ガスの濃度、反応容器内の
温度等を制御することによって、多孔質膜のスルホン化
の程度を調整することができる。
【0014】多孔質膜のシートの送り速度は、通常、0.
1〜10m/分の範囲から選ばれ、三酸化硫黄ガス濃度
は、通常、10〜60体積%の範囲から選ばれ、反応容
器内の温度は、通常、室温から90℃の範囲で選ばれ
る。多孔質膜のシートの送り速度が遅いほど、三酸化硫
黄ガス濃度が高いほど、また、反応容器内の温度が高い
ほど、多孔質膜はより高度にスルホン化される。多孔質
膜のスルホン化の程度と生産性を考慮して、最適の条件
が選ばれる。
【0015】本発明に従って、多孔質膜の内部まで均一
に気相スルホン化を行なうには、多孔質膜は、通常、2
0〜80%の範囲の空孔率を有することが好ましく、特
に、30〜75%の範囲の空孔率を有することが好まし
い。多孔質膜の空孔率が20%よりも小さいときは、膜
内部のスルホン化が十分でなく、他方、多孔質膜の空孔
率が80%よりも大きいときは、多孔質膜の強度が不十
分であって、取り扱いに不便であり、また、スルホン化
して得られる多孔質膜も、実用的な強度が十分でない。
【0016】このようにして、多孔質膜を気相スルホン
化した後、得られたスルホン化多孔質膜を水、アルコー
ル、エーテル等で洗浄して、上記スルホン化処理工程に
て付着した硫酸を除去した後、フラスコ燃焼法及びイオ
ンクロマトグラフィーにて硫黄含有量を測定すれば、こ
れに基づいて、スルホン化多孔質膜の有するスルホン酸
基含有量を求めることができる。
【0017】このようにして得られるスルホン化多孔質
膜の空孔率は、通常、20〜80%の範囲であり、好ま
しくは、30〜75%の範囲である。スルホン化多孔質
膜の空孔率が20%よりも小さいときは、親水性が乏し
いので、電導度も小さく、プロトン伝導性多孔質膜とし
て実用性がない。他方、スルホン化多孔質膜の空孔率が
80%よりも大きいときは、強度に劣る。また、スルホ
ン化多孔質膜の厚みは、特に、限定されるものではない
が、通常、1mm以下であり、好ましくは、5〜500
μmの範囲である。更に、スルホン化多孔質膜の有する
空孔の平均孔径も、特に、限定されるものではないが、
通常、0.0001〜100μmの範囲であり、好ましく
は、0.001〜60μmの範囲である。
【0018】本発明によれば、スルホン化多孔質膜のス
ルホン酸基含有量は、通常、1.5〜5.0ミリ当量/gの
範囲であり、好ましくは、2.0〜4.0ミリ当量/gの範
囲である。スルホン化多孔質膜のスルホン酸基含有量が
1.5ミリ当量/gよりも小さいときは、多孔質膜の親水
性が十分でないので、水蒸気、水、電解液等が多孔質膜
中に浸透し難く、まだ、十分なプロトン伝導性をもたな
い。しかし、多孔質膜のスルホン酸基含有量が5.0ミリ
当量/gよりも大きいときは、多孔質膜が脆くなる等、
機械的性質が損なわれる。
【0019】本発明によるスルホン化脂肪族炭化水素重
合体多孔質膜は、高いプロトン伝導性を有する。しか
し、このようなプロトン伝導性多孔質膜は、これを燃料
電池用セパレーターに用いれば、ガスのクロスリークが
起こりやすい等の問題がある。従って、このような用途
には、得られたプロトン伝導性多孔質膜を適宜の手段に
て加熱、溶融させ、その空孔を閉塞して、プロトン伝導
性フィルムとすることができる。
【0020】このような本発明によるプロトン伝導性無
孔性フィルムも、高いプロトン伝導性を有すると共に、
ハンドリング性にもすぐれている。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。多孔質膜の気相スルホン化は、前述したようにして
行ない、反応容器内の多孔質膜のシートの送り速度、三
酸化硫黄ガスの濃度、反応容器内の温度等を制御して、
多孔質膜のスルホン化の程度を調整した。また、以下に
おいて、用いた多孔質膜の特性や、得られたスルホン化
多孔質膜の特性は、次のようにして評価した。特性の評
価に用いたスルホン化多孔質膜は、スルホン化処理時に
付着した硫酸を除去するため、水洗した後、エチルエー
テルにて3回以上洗浄し、その際、エーテル洗浄液がp
H試験紙を変色させなくなるまで洗浄した。
【0022】(多孔質膜又はフィルムの厚み)1/10
000シックネスゲージで測定した。 (多孔質膜の空孔率)多孔質膜の単位面積S当たりの重
量W、平均厚みt及び密度dから下式にて算出した。
【0023】空孔率(%)=(1−(104W/S/t
/d))×100 (スルホン化多孔質膜のスルホン酸基含有量)フラスコ
燃焼法にてスルホン化多孔質膜を酸素ガス存在下に燃焼
させ、吸収液に吸収させ、硫黄をすべて硫酸に変えた
後、イオンクロマトグラフィーにより硫酸量を定量し、
これより硫黄含有量(S重量%)を測定した。この硫黄
含有量から次式に従ってスルホン酸基含有量を求めた。
【0024】スルホン酸基含有量(ミリ当量/g)=1
0S(重量%)/32 測定された硫黄が、硫酸によるものでなく、スルホン酸
基に由来するものであることは、多孔質膜の赤外線吸収
スペクトル分析によって、1174cm-1付近と103
7cm-1付近に2つのピークがあり、887cm-1付近
にはピークがないことから確認することができる。
【0025】(赤外線吸収スペクトル)フーリエ変換I
RスペクトロメーターFTS−40(Bio−Rad)
を用い、多孔質膜をそのまま試料として、ATR法によ
って表面の赤外線吸収スペクトルの測定を行ない、ま
た、顕微赤外法によって断面の赤外線吸収スペクトルの
測定を行なった。
【0026】(電導度)ヒューレットパッカード社LC
RメーターHP4284Aを用いて、複素インピーダン
ス法にて、電極間に断面が1cm角の試料を挟み、温度
25℃、相対湿度50%の条件下で電導度を測定した。
【0027】実施例1 重量平均分子量200万の超高分子量ポリエチレン樹脂
(融点136℃)15重量部と流動パラフィン(凝固点
−15℃、40℃における動粘度59cst)85重量
部とをスラリー状に均一に混合し、これを二軸混練機に
て160℃で約5分間、溶解混錬して、超高分子量ポリ
エチレンと溶媒(流動パラフィン)との混錬物を得た。
この混錬物を急冷しながら、厚さ5mmのゲル状シート
に成形した。
【0028】次いで、このシートを約120℃の温度で
厚みが1.5mmになるまで熱プレスで圧延した後、n−
ヘプタンに浸漬し、脱溶媒して、膜厚850μm、空孔
率60%、25μm換算ガーレ値130の多孔質膜を得
た。
【0029】次いで、この多孔質膜をステンレス製密閉
反応容器内に導き、三酸化硫黄ガス濃度20体積%の条
件下、60℃で15分間、気相スルホン化処理を行なっ
て、スルホン酸基含有量2.2ミリ当量/g、膜厚830
μm、空孔率53%、電導度2×10-4S/cmのスル
ホン化多孔質膜を得た。また、この多孔質膜は、十分な
親水性と強度を有するものであった。
【0030】実施例2 ノルボルネンの開環重合体の粉末(アトケム社製商品名
ノーソレックスNB、重量平均分子量200万以上)3
重量%と重量平均分子量200万の超高分子量ポリエチ
レン樹脂(融点136℃)97重量%とからなる樹脂組
成物15重量部と流動パラフィン(凝固点−15℃、4
0℃における動粘度59cst)85重量部とをスラリ
ー状に均一に混合し、これを二軸混練機にて160℃で
約5分間、溶解混錬して、上記樹脂組成物と溶媒(流動
パラフィン)との混錬物を得た。この混錬物を急冷しな
がら、厚さ5mmのゲル状シートに成形した。
【0031】次いで、このシートを約120℃の温度で
厚みが1mmになるまで熱プレスで圧延した後、約12
5℃の温度で縦横3×3倍に同時2軸延伸し、この後、
n−ヘプタンに浸漬し、脱溶媒して、膜厚50μm、空
孔率55%、25μm換算ガーレ値460の多孔質膜を
得た。
【0032】次に、この多孔質膜をステンレス製密閉反
応容器内に導き、三酸化硫黄ガス濃度30体積%の条件
下、70℃で20分間、気相スルホン化処理を行なっ
て、スルホン酸基含有量3.7ミリ当量/g、膜厚60μ
m、空孔率45%、電導度3×10-3S/cmのスルホ
ン化多孔質膜を得た。また、この多孔質膜は、十分な親
水性と強度を有するものであった。
【0033】実施例3 実施例1で得たスルホン化多孔質膜にを180℃で3分
間、熱プレスし、その空孔を閉塞して、膜厚50μmの
無孔質フィルムを得た。このフィルムは、4×10-4
/cmの電導度を有し、また、十分な強度を有するもの
であった。
【0034】実施例4 実施例2で得たスルホン化多孔質膜にを180℃で3分
間、熱プレスし、その空孔を閉塞して、膜厚400μm
の無孔質フィルムを得た。このフィルムは、5×10-3
S/cmの電導度を有し、また、十分な強度を有するも
のであった。
【0035】比較例1 実施例1で得た膜厚850μm、空孔率60%、25μ
m換算ガーレ値130の多孔質膜をステンレス製密閉反
応容器内に導き、三酸化硫黄ガス濃度5体積%の条件
下、30℃で10分間、気相スルホン化処理を行なっ
て、スルホン酸基含有量1.4ミリ当量/g、膜厚850
μm、空孔率58%、電導度1×10-5S/cmのスル
ホン化多孔質膜を得た。また、この多孔質膜は、十分な
強度を有するが、親水性の乏しいものであった。
【0036】比較例2 実施例2で得た膜厚50μm、空孔率55%、25μm
換算ガーレ値460の多孔質膜をステンレス製密閉反応
容器内に導き、三酸化硫黄ガス濃度60体積%の条件
下、80℃で30分間、気相スルホン化処理を行なっ
て、スルホン酸基含有量6.0ミリ当量/g、膜厚70μ
m、空孔率35%、電導度5×10-3S/cmのスルホ
ン化多孔質膜を得た。また、この多孔質膜は、十分な親
水性を有するが、強度の乏しいものであった。
【0037】比較例3 実施例1で得た膜厚850μm、空孔率60%、25μ
m換算ガーレ値130の多孔質膜を135℃で5分間熱
処理し、空孔の一部を破壊して、膜厚380nm、空孔
率16%の膜とした。次に、この空孔率を低減した多孔
質膜をステンレス製密閉反応容器内に導き、三酸化硫黄
ガス濃度30体積%の条件下、60℃で15分間、気相
スルホン化処理を行なって、スルホン酸基含有量1.2ミ
リ当量/g、膜厚390μm、空孔率15%、電導度1
-8S/cm以下のスルホン化多孔質膜を得た。また、
この多孔質膜は、十分な強度を有するが、親水性の乏し
いものであった。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によるプロトン伝
導性多孔質膜は、高い電導度を有し、更に、親水性と強
度にすぐれており、例えば、キャパシタにおけるセパレ
ータとして好適に用いることができる。更に、本発明に
よれば、このような空孔を有するプロトン伝導性多孔質
膜を加熱し、溶融して、その空孔を閉塞して、プロトン
伝導性無孔性フィルムを得ることができる。このような
プロトン伝導性無孔性フィルムは、固体高分子型燃料電
池用固体電解質として好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/02 H01M 8/02 P 5H026 // C08J 5/22 101 C08J 5/22 101 5H029 H01M 10/40 H01M 10/40 B C08L 23:00 C08L 23:00 (72)発明者 喜井 敬介 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 山村 隆 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA17 MA03 MA11 MA22 MA24 MB09 MB17 MC22X MC74X NA03 NA05 NA59 PA10 PC01 PC80 4F071 AA14 AA15 AA78 AA81 AF37 AH02 AH15 FA05 FC01 4F074 AA16 AA17 AA28 AB01 CB34 CB43 CC02X CC04Z CD04 CD17 DA02 DA23 DA24 DA49 DA59 4J100 AA02P AA03P AA03Q AA06P AR11P AS02P AS03P BA56H CA01 CA04 CA31 DA01 HA61 HB54 HC71 HE01 JA16 JA45 5G301 CA30 CD01 CE01 5H026 AA06 BB10 CX05 EE18 HH04 HH05 5H029 AJ06 AJ11 AM16 CJ11 DJ09 DJ13 EJ12 HJ01 HJ09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1.5〜5.0ミリ当量/gのスルホン酸基を
    有する脂肪族炭化水素重合体多孔質膜からなることを特
    徴とするプロトン伝導性多孔質膜。
  2. 【請求項2】脂肪族炭化水素重合体多孔質膜がポリオレ
    フィン樹脂多孔質膜である請求項1に記載プロトン伝導
    性多孔質膜。
  3. 【請求項3】脂肪族炭化水素重合体多孔質膜が超高分子
    量ポリエチレン樹脂多孔質膜である請求項1に記載プロ
    トン伝導性多孔質膜。
  4. 【請求項4】空孔率20〜80%を有する請求項1に記
    載プロトン伝導性多孔質膜。
  5. 【請求項5】スルホン酸基を有する脂肪族炭化水素重合
    体多孔質膜が脂肪族炭化水素重合体多孔質膜を気相スル
    ホン化してなるものである請求項1に記載のプロトン伝
    導性多孔質膜。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載のプロト
    ン伝導性多孔質膜を溶融させ、空孔を閉塞してなるプロ
    トン伝導性フィルム。
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