JP2001294603A - 半回分式乳化重合プロセスによるポリマー粒子の製造方法 - Google Patents

半回分式乳化重合プロセスによるポリマー粒子の製造方法

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恭明 藪亀
Atsushi Fujino
敦 藤野
Toru Nagasawa
徹 長沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半回分式塩化ビニル乳化重合プロセスにおい
て、製品ポリマーの粒径を目標値に近づけて、製品歩留
まりを上げる。 【解決手段】 モノマー、触媒及び乳化剤の連続投入開
始時点から一定時間経過後にその時点の反応熱を計測
し、その反応熱から製品ポリマーの粒径を予測する。製
品ポリマーの予測粒径が所定の範囲内にない場合には、
ポリマー、触媒及び乳化剤の投入量を調整して、製品ポ
リマーの最終粒径を目標値に近づける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半回分式乳化重合
プロセスによるポリマー粒子の製造方法に関し、更に詳
しくは、半回分式乳化重合プロセスによって塩化ビニル
モノマーから塩化ビニルポリマーを得る際に好適な製品
ポリマーの粒径制御に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル乳化重合プロセスは、一般に
半回分式バッチプロセスとして行われ、塩化ビニルモノ
マー(VCM)から、所定の粒径を有する塩化ビニルポ
リマーを生成する。製品ポリマーの粒径は、これを利用
するユーザでの加工の際における粘度(流動性)を規定
しその取扱い性に大きく影響することから、乳化重合プ
ロセスでは、指定された範囲内に納まる粒径を有するポ
リマーを製造することが重要になる。
【0003】製品ポリマーの粒径は、原料となるモノマ
ーや添加剤である水、乳化剤、重合開始剤(触媒)の投
入量、投入タイミング及び投入速度や、その中に含まれ
る微量の不純物等の条件によって大きく変動し、また、
プロセス温度等の条件によっても変動する。このため、
過去の経験及び近い過去における傾向に従ってこれらプ
ロセス条件を選択して所定の粒径を得ることが重要にな
る。さらに、実用的には、粒径の測定精度自体も問題と
なる。
【0004】特に、原料のモノマーや添加剤に含まれる
不純物の量は実際的にバッチごとには制御不可能であ
り、これらのばらつきによって所望の粒径のポリマーを
得ることが困難となる。従って、従来は、過去の経験に
基づいてバッチ毎の原料及び添加剤の投入量や重合反応
の時間を定め、実際に製品として出来上がったポリマー
の各バッチ毎にその粒径を測定し、粒径が所定の範囲内
に納まらない製品ポリマーのバッチを廃棄することで、
製品ポリマーの粒径制御に代えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
粒径が所定の範囲内に納まらない製品ポリマーのバッチ
を廃棄することは、製品の歩留まりを低下させることで
全体の製品コストを上昇させ、また、プロセスを実施す
る工場の工程管理を複雑にするという問題があった。
【0006】本発明は、上記に鑑み、半回分式乳化重合
プロセスにおける製品ポリマーの粒径を所定範囲内に納
めることを容易にし、もって歩留まりの向上によって製
品ポリマーのコストを低減し、且つ、工場の工程管理を
容易にするポリマー粒子の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バッチ
(半回分)プロセスである乳化重合プロセスの製品ポリ
マーの粒径について鋭意研究を重ねた結果、反応初期段
階でのポリマー粒子の発生後から、その初期段階のポリ
マー粒子が所望の粒径となるように成長させるには、重
合反応で発生する反応熱に基づいて、ポリマー粒子数を
求め、これに基づいて予測されるポリマー粒径を求め、
これと目標粒径とを比較し、その比較結果に基づいて投
入するモノマー及び乳化剤の量を決定することにより、
実際に製造されるポリマー粒径を目標粒径に近づけるこ
とが出来ることに想到し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0008】従って、本発明に係る半回分式乳化重合プ
ロセスは、ポリマー粒子の成長途中に測定される発熱量
からプロセスの終了時におけるポリマー粒子の粒径を予
測し、前記予測された粒径と製品ポリマーの目標粒径と
を比較し、前記比較結果に基づいて投入するモノマー及
び乳化剤の量を決定することを特徴とする。
【0009】本発明の半回分式乳化重合プロセスによる
と、重合反応の途中で反応熱を測定することで間接的に
その時点でのポリマー粒子の粒子数を推算し、これに基
づいて最終のポリマーの粒径を予測することができる。
この予測した粒径が目標粒径と異なる際には、その後に
投入するモノマー及び乳化剤の投入量を調整することに
よって、目標粒径に近い粒径のポリマーを得ることが出
来る。本発明では、成長途中のポリマーの粒径自体は測
定困難であるが、その粒径と粒子数の関係、及び、粒子
数と反応熱量とに着目し、除熱量を測定し、この除熱量
とモノマーの顕熱とから間接的に反応熱量を測定し、こ
の反応熱量に基づいて反応途中のポリマーの粒径を求め
る。なお、粒径の予測は目標精度内で反応途中の早い段
階で予測が行えることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態例につ
いて添付図を参照して説明する。図1は、本発明の一実
施形態例の半回分式塩化ビニル乳化重合プロセスを実施
する反応装置の模式的ブロック図である。反応装置は、
モノマーを重合してポリマーとする反応を行うための反
応器1を有し、該反応器1にはその底部周囲を囲んで反
応器1を温度制御するためのジャケット8が配置され
る。反応器1の内部には、原料及び添加剤を攪拌する攪
拌器13が設けられ、また、その頂部には凝縮器2が付
属している。
【0011】反応器1の頂部には、モノマーを投入する
配管3、乳化剤を投入する配管4、開始剤(触媒)を投
入する配管5、還元剤(及び他の添加剤)を投入する配
管6、温水を導入する配管7を含む各種の配管が接続さ
れる。ジャケット8には、温度調節のための水及び水蒸
気を導入する配管9が接続される。ジャケット8を通過
した水及び蒸気は、配管10を経由して凝縮器2を冷却
する冷却管11に接続され、この冷却管11を出た水は
配管12を経由して外部に排出される。
【0012】反応器1の内部、水及び水蒸気をジャケッ
ト8に導入する配管9、水及び蒸気のジャケット8から
の出口、冷却器11への入口及び出口、及び、モノマー
の導入配管3には、夫々、温度計T1〜T6が設置され
る。また、ジャケット8への水/蒸気入口配管9、冷却
器11の出口配管12、及び、モノマー投入配管3に
は、夫々、流量計F1〜F3が設置される。
【0013】図3は、本発明の一実施形態例のプロセス
における処理を示すタイミングチャートである。反応器
1には、バッチプロセスの開始に先立つ初期仕込みとし
て、温水、開始剤、還元剤を、夫々、所定量供給してお
く。モノマーの投入によってポリマー粒子の生成が始ま
った後に、ポリマー粒子を成長させるために、更に、モ
ノマー、開始剤及び乳化剤を、バッチプロセスが終了す
るまで連続的又は間欠的に投入する。このバッチプロセ
スの間、反応器1は、ジャケット8に導入する水又は水
蒸気によって一定温度に制御される。
【0014】バッチプロセスにおけるその時点の単位時
間当たりの発熱量が、乳化剤の連続投入の開始時点から
周期的に演算される。この発熱量の演算では、水及び水
蒸気のジャケットの入口温度T2及び出口温度T3、水
及び蒸気の凝縮器2の入口温度T4及び出口温度T5、
並びに、水及び蒸気のジャケット入口流量F1及び凝縮
器の出口流量F2から、ジャケット8及び凝縮器2の除
熱量を演算し、また、モノマーの入口温度T6、反応器
内温T1及び入口流量F3に基づいてモノマーの顕熱量
を演算し、除熱量及び顕熱量の和を発熱量とする。計測
された所定回数の発熱量を平均し、その平均値を計測時
点における発熱量とする。
【0015】本実施形態例では、各バッチのシード粒子
生成時における粒子数のばらつきに着目しており、上記
演算によって、この粒子数のばらつきによって生ずる発
熱量のばらつきを演算する。この際、反応器1における
攪拌熱及び放熱は各バッチに共通であるとし、また、反
応器内の温度T1は一定に制御されているので、その変
化を無視している。この発熱量の演算は、装置に付属す
る制御システム14で行われる。
【0016】上記演算において、発熱量は、プロセスに
おける除熱量と、モノマーの顕熱との和としてある。従
って重合熱量=発熱量となる。ここで、重合熱量は全ポ
リマー粒子の個数濃度に比例し、粒子径は、全ポリマー
粒子の個数濃度の逆数の3乗に比例するので、結局発熱
量は粒子径の3乗の逆数に逆比例する。つまり、以下の
関係にある。 (発熱量)=(除熱量)+(顕熱) (1) (発熱量)∽(重合熱)∽(全ポリマーの個数濃度) (2) (粒子径)∽(1/(全ポリマーの個数濃度))1/3 (3) (発熱量)∽1/(粒子径)1/3 (4)
【0017】本実施形態例では、発熱量と粒子径の1/
3乗が逆比例関係にあることに着目し、蓄積した過去の
運転実績データに基づいて、演算された平均発熱量を説
明変数とし、バッチプロセスの運転終了時に得られる粒
子径を被説明変数とする回帰式を作成し、ポリマーの粒
子径の予測モデルを制御システム14内に構築してい
る。制御システム14は、各温度及び流量の測定結果を
入力信号15として受け取り、これら入力信号15に基
づいて予測粒径を演算し、予測粒径と目標粒径との差に
基づいて、モノマー及び乳化剤の最終投入量を制御する
信号16を出力する。
【0018】詳細には、制御システム14は、乳化剤が
投入された後の一定時間経過後の運転途中で発熱量の演
算を行い、得られた発熱量から、制御システム14に構
築された予測モデルに基づいて、そのバッチプロセスで
最終的に得られる製品ポリマーの粒径を予測する。予測
モデルは、予測値と実績値の差に基づいてシステム構築
時に設定された信頼区間を規定している。予測された最
終粒径が信頼区間内であれば、モノマーや乳化剤の投入
量の修正は行わず、初期設定通りの運転が行われる。
【0019】他方、予測された最終粒径が信頼区間外で
あれば、初期仕込み段階で設定されたモノマー量及び乳
化剤量が所定の計算によって自動調整され、これによっ
て製品の最終粒径が目標粒径に近づけられる。ここで、
予測された粒径が、信頼区間外で且つ目標粒径よりも大
きければ、モノマー及び乳化剤の仕込み量をその違いに
応じて所定値よりも少なくする。また、予測粒径が信頼
区間外で且つ目標値よりも小さければ、その違いに応じ
てモノマー及び乳化剤の仕込み量を所定値よりも多くす
る。これら仕込み量修正の演算も実際に制御システム1
4内で行われる。
【0020】[実施例]本発明の半回分式塩化ビニル乳
化重合プロセスを実際に行ってその有効性を確認した。
本実施例では、図1に示した装置を使用した。製品ポリ
マーの目標粒径範囲が0.5±0.02μm内にあり、
許容範囲が0.5±0.05μmである製品ポリマーの
製造を例としている。
【0021】攪拌機13を備えた反応器1に有効容積の
40%にあたる体積の脱イオン水、脱イオン水重量あた
り0.1%の重亜硫酸ナトリウム、50ppmの過硫酸
カリウム、0.09ppmの硫酸銅を仕込み、反応器内
を真空ポンプで脱気するとともにジャケットによる温調
により内温を55℃に保持した。次に脱イオン水重量2
0%の塩化ビニル単量体を仕込んだ。塩化ビニル単量体
の仕込と同時に反応器1では重合反応が開始され、その
反応熱によって反応器1内部の温度及び圧力が上昇する
が、これを一定に保つためにジャケット8および凝縮器
2に冷却水を導入し、反応器1内の温度を50℃に保持
した。。重合反応により塩化ビニル単量体は小さな粒子
のポリマーを形成するが、反応の進行に従ってその粒径
が大きくなり成長をはじめる。
【0022】反応器1に初期の塩化ビニル単量体を仕込
んだ後、10分間あたりの仕込量にして ラウリル硫酸
ナトリウムを80ppm、過硫酸カリウム2ppmおよ
び塩化ビニル単量体2%の量を 連続に仕込んだ。1分
周期毎に塩化ビニルの単量体の仕込み速度及びその温度
(顕熱量)と、ジャケット8および凝縮器2における単
位時間あたりの除熱量に基づいて、その反応時点で発生
している単位時間当たりの発熱量(瞬間発熱量)が前記
述式(1)による演算によって求められる。
【0023】求められた発熱量から、その時点における
ポリマーの粒子径に基づいてバッチプロセス終了後にお
ける製品ポリマーの予測粒径が、前記述式(2)、
(3)、(4)の関係から制御システム14内に構築さ
れた予測モデルに基づいて求められる。図2は、本発明
のプロセス制御システムの手順を概念的に示すフローチ
ャートである。S1により、所定の周期毎に演算した発
熱量(瞬間発熱量)からバッチ終了後の製品ポリマー粒
径予測値を予測モデルに基づき算出する。製品ポリマー
粒径の予測は、早ければよいが、安定した精度の予測値
を得るためにはある程度の観測区間が必要となる。本実
施例では、乳化剤の連続投入開始から150分経過後の
発熱量の平均値を使って、バッチ終了後の製品ポリマー
粒径値を予測している。
【0024】予測されたバッチ終了後の製品ポリマーの
粒子径と目標粒径を、S2により比較する。比較に際し
ては、オーバーコントロールを防止するため、予測モデ
ル誤差と測定誤差を考慮した信頼区間を設けて比較して
いる。すなわち、予測されたポリマー粒径と目標粒径と
の差が信頼区間外であれば、その予測粒径と目標粒径と
の大小関係及びその差に基づいて、モノマー及び乳化剤
の最終投入量が修正して決定される(S3)。この最終
投入量は、投入率を一定とし投入継続時間、従って反応
時間を修正することで得られる。信頼区間内であればモ
ノマー及び乳化剤の修正は行わず、処方通りの運転がそ
のまま継続され(S4)、連続仕込の終了条件は塩化ビ
ニル単量体の積算量が100%になるまでとしている。
例えば、粒径モデルの予測の信頼区間は、95%の信頼
区間で±0.027μm以内、90%の信頼区間で±
0.022μm以内に設定している。
【0025】図4は、図3のプロセスで実際に投入され
た原料や開始剤の投入量、反応温度、及び瞬間発熱量を
実測した結果で示す。反応器内の温度Aにより、バッチ
処理が開始した0分経過後から反応器がジャケットによ
って加温され、65℃程度までに達する旨が示される。
次いで、温度Aは反応が開始する約160分経過後の時
点から反応が終了する約600分経過後の時点まで、ほ
ぼ一定の50℃に維持されている。モノマー投入量B
は、モノマーが約140分経過後に初期投入され、その
後は、約240分経過後から480分経過後まで均一な
投入率で投入される旨を示す。発熱量Cは、モノマー投
入後から反応熱が発生することを示しており、重合反応
の初期に大きく、その後安定し、更に反応の終了直前に
大きくなることを示している。乳化剤の投入量Dは、乳
化剤が約260分経過後の時点から約600分経過後の
時点まで一定の投入率で投入されることを示している。
触媒の最終投入量は、モノマーの最終投入量に合わせて
決定される。この例では、乳化剤の連続投入開始後から
150分経過後に、発熱量の計測が行われ、これに基づ
いてモノマー、乳化剤、及び、触媒の投入量が決定され
た。
【0026】本発明によってどの程度の粒径調整が可能
かをバッチの実例によって調査した。何れの実例も0.
5μmの目標粒径を有するポリマーの製造を行う例であ
る。
【0027】第1のバッチでは、重合運転の途中で求め
られた現在の単位時間当たりの発熱量から予測された予
測粒径が0.547μmであり、これは信頼区間の粒径
よりも大きな粒径であったので、連続のモノマー投入量
を仕込み予定量を100重量%とすれば、100重量%
から82重量%に減らした。その結果、バッチの運転時
間は通常のバッチよりも約60分間短縮された。これに
よって最終的に得られたポリマー粒径は0.509μm
であり、目標粒径範囲内0.5±0.02μm)に納ま
った。
【0028】また、第2のバッチでは、重合途中で予測
された予測粒径が0.470μmであり、これは信頼区
間の粒径よりも小さな粒径であったので、モノマー投入
量を仕込み予定量の100重量%から108重量%に増
やした。その結果、バッチの運転時間は通常のバッチよ
りも約30分長くなった。これによって最終的に得られ
たポリマー粒径は0.484μmと、先の例と同様に目
標粒径範囲内に納まった。
【0029】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の半回分式乳化重合プロセス
は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではな
く、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施
したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0030】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の半回分
式乳化重合プロセスによると、目標粒径に近い粒径を有
するポリマーが容易に得られるので、製品の歩留まりが
向上し全体として低コストのポリマーが得られる。ま
た、ポリマーの製造を行う工場の工程管理が容易になる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の半回分式乳化重合プロ
セスを実施する反応装置の構成を示す模式的ブロック
図。
【図2】本発明のプロセス制御のシステム概略を示すフ
ローチャート。
【図3】本発明の一実施形態例のプロセスにおける処理
を示すタイミングチャート。
【図4】図3のプロセスにおけるプロセス状態値を示す
タイミングチャート。
【符号の説明】
1 反応器 2 凝縮器 3〜7、9、10、12 配管 11 冷却器 13 攪拌器 14 制御システム T1〜T5 温度計 F1〜F3 流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長沢 徹 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4J011 AA05 KA30 KB02 KB08 KB11 4J100 AC03P CA01 EA09 FA20 FA27 FA39 FA47

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半回分式乳化重合プロセスを用いて、所
    定の目標粒径を有するポリマー粒子を製造する方法にお
    いて、ポリマー粒子の成長途中に測定される発熱量から
    プロセスの終了時におけるポリマー粒子の粒径を予測
    し、前記予測された粒径と前記目標粒径とを比較し、前
    記比較結果に基づいて投入するモノマー及び乳化剤の量
    を決定することを特徴とするポリマー粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記発熱量は、投入するモノマーの顕
    熱、反応器及び凝縮器からの除熱量に基づいて求める、
    請求項1に記載のポリマー粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリマー粒子の粒径予測を、ポリマ
    ーの粒径が最終的に得られる粒径との比で0.9以下の
    ときに行う、請求項1又は2に記載のポリマー粒子の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリマー粒子の粒径予測を、モノマ
    ー又は乳化剤の連続投入開始後から所定時間経過後に行
    う、請求項1又は2に記載のポリマー粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記モノマーが塩化ビニルモノマーであ
    る、請求項1乃至4の何れかに記載のポリマー粒子の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 モノマー及び乳化剤の投入量を、投入レ
    ートを一定にして投入継続時間を調整することで調整す
    る、請求項1〜5の何れかに記載のポリマー粒子の製造
    方法。
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