JP2001293464A - 複合接着体の分離方法及び分離装置 - Google Patents

複合接着体の分離方法及び分離装置

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JP2001293464A
JP2001293464A JP2000115785A JP2000115785A JP2001293464A JP 2001293464 A JP2001293464 A JP 2001293464A JP 2000115785 A JP2000115785 A JP 2000115785A JP 2000115785 A JP2000115785 A JP 2000115785A JP 2001293464 A JP2001293464 A JP 2001293464A
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Yoshie Kodera
喜衛 小寺
Shigemi Nakamura
成身 中村
Kazuo Mino
和男 三野
Shunichi Katayama
俊一 片山
Akira Otsuka
晃 大塚
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Fujitsu Hitachi Plasma Display Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の部材を接着した複合接着体の分離方法
及び分離装置を提供する。 【解決手段】 複合接着体を接着剤のガラス転移温度よ
り低い温度で液体状態になる液体に浸して、複合接着体
を冷却して個々の部材に分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二つ以上の部品が
接着された複合接着体の分離方法及び分離装置に係わ
り、カラーTV、コンピュータ、案内表示、等に利用さ
れる平面型表示素子、特にプラズマディスプレイのプラ
ズマデイスプレイPDPモジュールの分離方法およびそ
の装置に応用して好適である。。
【0002】
【従来の技術】従来、二つ以上の部品が接着された複合
接着体としては、例えば、図5に示すようなプラズマデ
ィスプレイPDPモジュール(以下、単にPDPモジュ
ールと言う。)がある。PDPモジュールは、表示画面
となる放電空間を有する2枚のガラス基板からなるパネ
ル部材1とパネル部材1からの熱を放熱させるための金
属基板2とを接着テープ4で接着し、この金属基板2に
回路基板3をボルト5で固定している。
【0003】このPDPモジュールにおいて、パネル部
材1と金属基板2を接着剤等で一体化させる理由は、プ
ラズマディスプレイパネル(PDP)を駆動して、映像
を表示する時に、パネル部材1内で発生した熱をパネル
背面、すなわち金属基板2方向へ効率的に熱放散させる
ことによって表示画面の性能の安定化を図っている。
【0004】このため、一般的なPDPモジュールで
は、金属基板2は熱伝導率の高い金属、例えばアルミ材
を用い、接着剤としては広い面積で均一な接着厚さが得
られる接着シート4が用いられる。この接着シート4と
しては熱の伝導性を高めるため、例えばシリコン成分を
含んだ高分子材料を主成分としたものが多く用いられて
いる。
【0005】また、この粘着テープ4はPDPで画面を
表示する時の熱発生に伴い、パネル部材1と金属基板2
の熱膨張差によって生じる寸法変化を吸収できるよう
に、柔軟性を有するものが用いられる。すなわち、通常
の使用温度、例えば、−5℃〜40℃よりも低いガラス
転移温度を有し、且つ容易に弾性変形が出来るように、
比較的厚い(0.5mm〜2mm)ものが用いられる。
一方、PDPモジュールはこのような構造を持っている
ために、寿命などによって、PDPとしての利用目的を
終了した製品を再資源化しようとした場合、剛直体同士
の接着体であり、なおかつ平面同士であることから、接
着する目的には優れた構造であるが、逆に分離するには
困難な対象物となる。
【0006】このため、PDPモジュールを再資源化す
る場合、従来は機械的粉砕を行い、高温燃焼により接着
テープ4を焼却し、パネル部材1であるガラスと金属基
板2を分離回収して再資源化していた。また、機械粉砕
し、コンクリート化して、道路の舗装などに利用するこ
とが行われていた。また、アセトンやエーテル類の有機
溶剤に浸積することによって、接着剤を溶解して分離す
る方法も考えられる。また、PDPモジュールを所定の
温度、例えば、100℃近傍まで暖めて、接着テープ4
の粘着力を弱めてから、機械的に、例えば人力によって
パネル部材1と金属基板2を引き剥がすことが考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高温燃焼して再資源化
する従来例においては、ガラスと金属の分離が困難であ
り品位の低い有価物しか得られない、また、温度コント
ロールの優れ、かつ、廃棄ガス対策を備えた焼却炉が必
要になし、燃料費を考慮するとコスト高になる。また、
コンクリート化する方法はガラスや金属を分離して再生
する再資源化に比べると十分な再資源化とは言えない。
また、有機溶剤に浸積する方法は、接着テープを溶解し
て分離するまでに数日を要するため、時間がかかる。さ
らに、接着材が有機溶剤に溶け込むために、この溶剤の
再精製に費用がかかる等の問題があった。また、機械的
にパネル部材1と金属基板2を引き離す方法では、相当
大きな力が必要であり、且つ剥がした後でも、接着テー
プの接着剤がパネル部材及び金属基板に付着しているた
めに、再度これを剥がす、又は焼却する必要がある。接
着ハンドブック(日本接着協会編)によれば、接着(粘
着)テープの接着力は低温側と高温側とで急激に低下す
ることが知られている。しかし、高温側(例えば100
℃以上)でパネル部材1と金属基板2とを分離剥離しよ
うとすると粘着材の流動、いわゆる糸引きが生じ、接着
力が低下するとはいえ、PDPのように大面積のものを
引き剥がすには、相当な力が必要になるし、接着面積が
大きくなるとこれに比例して大きな力が必要になる。
【0008】本発明の目的は、安価且つ短時間で複合接
着体を引き離し、接着剤、接着材によって結合されてい
る部材を別々に分離する技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、PDP製
品の分離方法について種々検討した結果、接着テープの
接着力はテープ素材のガラス転移温度付近で大幅に低下
することに着目し、液体窒素中にPDPモジュールを浸
積した結果容易に分離できることを見出した。また、浸
積して過冷却されたPDPモジュールの一部を金属棒で
軽く叩く事でその分離性が早まる事を見出した。低温で
は接着剤の流動が少なくなり、さらにPDPモジュール
を接着テープ素材のガラス転移温度以下に冷却すると接
着剤の粘弾性特性が低下し剛体の如くになる。液体窒素
温度ではそれが実現できる。
【0010】ここで、接着テープは種々のプラスチック
ポリマーの複合物もしくは共重合体が一般的であり、粘
着性付与樹脂や可塑剤、充填剤等が含まれ、単一のガラ
ス転移温度(Tg)を示すことが少ない。例えば、接着
テープに用いられるポリジメチルシロキサンのガラス転
移温度(Tg)は−123℃、ポリブタジエンのTgは
−90℃、ポリビニル−n−ブチルエーテルのTgは−
52℃、ポリビニルエチルエーテルのTgは−25℃で
有り(接着ハンドブックより抜粋)、これ等の温度帯を
包含する上でも液体窒素温度が有効である。しかしなが
ら、接着剤のガラス転移温度で液体状態になる(液状化
する)ものなら何でも利用できる。例えば、液体ヘリウ
ム、液体空気などである。さらに、冷却中のPDPモジ
ュールに簡単な衝撃力を加えると、例えば金属棒でPD
Pモジュールの一部を叩く等で接着されていたガラス面
もしくは金属基板面での接着剤の界面脆性破壊が発生
し、短時間で自己分離が得られる。
【0011】ここで、パネル部材を構成する前面板と背
面板には画面表示用信号を送る回路基板(図示せず)が
異方性導電接着材(金属粒子が分散したエポキシ樹脂等
の接着材)とで電機接続固定され、さらにその接続部周
辺に常温硬化型のシリコンゴムや紫外線硬化型のアクリ
ル樹脂等で防湿シールされているPDPモジュールもあ
る。かかるようなエポキシ樹脂、シリコンゴムアクリル
樹脂等の熱膨張係数の大きいプラスチック部材が共用さ
れている場合は、室温への昇温過程で分離処理を行うよ
り、液体窒素中で機械的衝撃を加えながら分離処理を行
う事でプラスチック部材の体積収縮による接着破壊と機
械的振動による分離が進み、金属基板の分離と同時期に
プラスチック部材の分離ができる。また、機械的振動を
調整することでパネル部材にクラックを生じさせ、さら
には小片に割る事もできる。この時、液体窒素中で処理
することで、少量とは言えパネル部材内に封じられてい
るアルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、ネオン(N
e)等の混合ガスのうちAr,Xeは沸点が液体窒素よ
りも高い為、液体窒素中に溶け込み、貴重なガスの放散
を防ぎ回収する事ができる。
【0012】以上により分離装置に必要な基本要件は、
(1)液体窒素を貯える容器、好ましくは発泡スチロー
ル、発泡ウレタン、グラスウール等で断熱された容器、
(2)分離対象品を液体窒素中に沈めるため、また引き
上げるに用いる投入容器、例えば金属篭などの投入排出
装置、(3)分離対象品に液体窒素中で衝撃力を加える
例えばハンマー装置、超音波振動付与装置、(4)好ま
しくは、分離対象品を予備冷却する冷却容器、又は冷却
室、(5)好ましくは、分離・引き上げ後に分離品に発
生する結露の防止装置、である。
【0013】本発明について、以下、更に詳細に説明す
る。第1の発明では、複合接着体の分離方法は、複数の
部材が接着剤で接着された複合接着体を該接着剤のガラ
ス転移温度以下の温度の雰囲気に曝す工程と、該複合接
着体に機械的衝撃を与える工程とを備え、該複合接着体
を該各部材に分離する。
【0014】第2の発明では、複合接着体の分離方法
は、複数の部材が接着剤で接着された複合接着体を該接
着剤のガラス転移温度以下の温度を有する雰囲気に曝す
工程と、該複合接着体に機械的衝撃を加える工程と、該
複合接着体の温度を室温に戻す工程とを備え、該複合接
着体を該各部材に分離する。
【0015】第3の発明では、複合接着体の分離方法
は、複数の部材が接着剤で接着された複合接着体を該接
着剤のガラス転移温度以下の雰囲気中で該複合接着体を
該各部材に分離する。
【0016】第4の発明では、複合接着体の分離方法
は、複数の部材が接着剤で接着された複合接着体を該接
着剤のガラス転移温度以下の温度で液状化する液体に浸
すことによって、該複合接着体を該各部材に分離する。
【0017】第5の発明では、複合接着体の分離方法
は、ガラス部材と金属部材とをガラス転移温度が−30
℃〜―130℃の範囲にある接着剤で接着した複合接着
体を液体窒素中に浸して該ガラス部材と該金属部材とを
分離する。
【0018】第6の発明では、複合接着体の分離方法
は、ガラス部材と金属部材とを接着剤で接着した複合接
着体を液体窒素に浸し、該複合接着体に物理的振動を与
えて分離する。
【0019】上記のいずれかの発明において、該複合接
着体はパネル部材と金属部材を接着剤で接着した表示装
置のモジュールである。また、該パネル部材は前面板と
背面板とを備え、該前面板及び背面板はガラス部材で構
成される。また、該接着剤は粘着性シートである。
【0020】第7の発明では、複合接着体の分離装置
は、複数の部材が接着剤で接着された複合接着体を分離
する分離装置であって、該接着剤のガラス転移温度以下
で液状化する液体を貯える容器と、該液体が蓄えられた
該容器に該複合接着体を投入する手段とを備える。第7
の発明において、該容器に該複合接着体に機械的衝撃を
与えるための衝撃手段を設ける。また、該容器に隣接し
て予備容器を設け、該予備容器に該容器に蓄えられた液
体から蒸発した冷気を蓄えることによって、該複合接着
体を予備冷却する。また、該容器に隣接して他の予備容
器を設け、該液体に浸された該複合接着体の結露を防止
する。また、該複合接着体はパネル部材と金属部材を接
着剤で接着した表示装置のモジュールである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合接着体の分離
方法およびいその装置の実施の形態について、実施例を
用い、図面を参照して説明する。まず最初に、複合接着
体の一例であるPDPモジュールの構成について説明す
る。図5(a)は接着前のプラズマディスプレイPDP
モジュールの一例を示す断面図、図5(b)はプラズマ
ディスプレイPDPモジュールの一例を示す断面図であ
る。図において、プラズマディスプレイPDPモジュー
ル(PDPモジュール)は、表示画面となる放電空間を
有する2枚のガラス基板等の内部に構成された放電空間
内に放電ガスを減圧封止したパネル部材1と、パネル部
材1からの熱を放熱させるための金属基板2と、この金
属基板2にボルト5によって固定され、パネル部材1で
構成される表示画面を駆動するための駆動回路や電源回
路(図示せず)等を搭載した回路基板3から構成されて
いる。パネル部材1は前面板1aと背面板1bとから構
成されており、これら前面板1aと背面板bの間に設け
られた隔壁の間に蛍光体が塗布され、さらに電極(通常
X電極、Y電極、アドレス電極)が設けられており、表
示画面が構成される。パネル部材1の背面板1bと金属
板2の間は接着剤、例えば接着シート4によって接着さ
れている。接着剤のガラス転移温度は一例として、−3
0℃〜―130℃の範囲にあるものが用いられる。
【0022】図5(a)のPDPモジュールを組み立て
るには、まず、前面板1aと背面板1bからなるパネル
部材1を接着シート4により金属基板2に接着する。そ
の後、金属基板2に電源回路、駆動回路等が搭載された
回路基板3をボルト5等により固定する。これによっ
て、図5(b)に示すPDPモジュールが組み立てられ
る。
【0023】図1は本発明による複合接着体の分離装置
の一実施例を示す断面図である。図において、10は分
離装置を示す。分離装置10は断熱容器11と予備容器
12から構成されている。断熱容器11は外側容器19
と内側容器18を備えており、外側容器19と内側容器
18の間には断熱材として連続して発泡した発泡ウレタ
ン28を充填している。本実施例では発泡ポリウレタン
28の厚さを100mmとした。内側容器18には接着
テープ4のガラス点移転温度(Tg)よりも低い温度で
液体状態になる液体20(以下、このような液体を低温
液体と言う。)が充填される。低温液体20としては、
例えば、液体窒素、液体ヘリウム、液体空気等を用いる
ことができる。特に、液体窒素の温度は略−196℃で
あり、好適に利用できる。内側容器18は、低温液体2
0の気化をなるべく少なくするために、開口面積を小さ
くするように配慮されており、複合接着体として例え
ば、PDPモジュールを投入する場合には、縦形に投入
できる面積とすると好適である。
【0024】低温液体20が充填される内側容器18と
しては本実施例ではステンレス板を用い構成している。
外側容器19としては低温液体20が直接接触しないた
め、特に材質を考慮する必要はないが、内側容器18と
同じ材質で構成してもよい。この断熱容器11の外部に
はエアシリンダ13が設けられ、その内部にはエアシリ
ンダ13に接続された衝撃具14が設けられており、こ
れらは機械的衝撃装置を構成する。
【0025】予備容器12は断熱容器11に隣接して設
けられている。この予備容器12は特に断熱性にこだわ
らないが、断熱容器11から発生する窒素ガス(零度以
下の露点)をパイプ16を通して充満できる様にする。
この予備容器12を用いて、分離する複合接着体、例え
ばPDPモジュールを予備冷却する。断熱容器11には
断熱蓋17が設けられており、断熱蓋17によって、低
温液体20の気化を防いでいる。予備容器12には蓋2
3が設けられ、予備容器12aには蓋(図示せず)が設
けられる。
【0026】図2は図1に示す分離装置の上面図であ
る。但し、この図において、蓋17、23は省略されて
いる。図2に示すように他の予備容器12aを設け、予
備容器12aと断熱容器11を独立して設け、即ちパイ
プ16を取り外して、予備容器12に冷気を導入しない
ようにして、分離された複合接着体の部材が結露しない
ように室温付近まで温める様にする。この場合、加熱時
間を短縮するために予備容器12aにヒーターを設ける
と好適である。
【0027】図3は分離装置に複合接着体を含浸するた
めの投入容器の斜視図である。投入容器15は例えば金
属の細かい網で作られた金属篭である。この投入容器1
5に複合接着体を入れる。この場合、複合接着体の内、
ボルトやネジで固定されており、容易に取り外せる部品
は予め取り外しておく。PDPモジュールの場合には、
ボルトで固定されている回路基板3をPDPモジュール
から予め取り外しておく。投入容器15の上部に切欠き
22を設け、衝撃具14の動作と干渉しない様にしても
よい。衝撃具14と干渉しない場合や、複合接着体に衝
撃具14で衝撃を与えなくても分離できる場合、低温液
体20から複合接着体を引き上げた後で衝撃を与えても
よい場合等には投入容器15切欠きを設ける必要はな
い。また、投入容器15には保持部25が設けられてい
る。この保持部25には、例えば昇降機(図示せず)の
フックを保持することができる。
【0028】以上の様に、断熱容器11の内側容器18
にタンクから低温液体20、例えば液体窒素を内側容器
18に供給し、液体窒素の沸騰がほぼ沈静化した時点
で、投入容器15、例えば金属篭に複合接着体、例えば
PDPモジュールを入れ、徐々に液体窒素20中に沈め
た。その後、エアシリンダ13を駆動させ、先端に結合
された衝撃具14でPDPモジュールの金属基板2の側
面に機械的衝撃を加える様にした。振動を加えている
間、断熱容器11の上部開口面は、発泡スチロール等の
断熱蓋17を閉じる。さらに、蒸発してきた窒素ガス
は、パイプ16により隣接する予備容器12に供給され
る。
【0029】以上の操作をした後、約10分後にエアシ
リンダ13を停止し、発泡スチロールの断熱蓋17を開
け、金属篭15を引き上げたところ、図4に示すように
PDPモジュールはパネル部材1と金属基板2とに分離
されていた。なお、図4は本発明よって分離されたパネ
ル部材及び金属基板の斜視図である。
【0030】接着シートの大部分は、パネル部材1側に
付着していたが、一部金属基板2側にも付着が見られ
た。その後、分離されたモジュールが再付着するのを防
止するように金属篭内で立てかけ、隣接する予備容器1
2a内に移設してほぼ室温に成るまで放置した。このよ
うにして得られた部材は結露もなく、表面汚れも少な
く、ほぼ新品に近い形で分離回収できた。パネル部材1
や金属基板2の表面に残存した接着テープは、固体化し
ており、へら状のものを使うことにより、容易に剥離除
去することができた。
【0031】このように、本実施例によれば、接着剤、
例えば練り状接着剤、又は接着テープ等で接着されてい
る第1の部材と第2の部材を容易に分離することがで
き、且、第1、第2の部材に接着されている接着剤も容
易に剥離することができる。PDPモジュールの場合、
パネル部材1と金属基板2とを容易に分離することがで
きると共に、パネル部材1や金属基板に付着している接
着剤を容易に剥離することができる。
【0032】図3の投入容器15を網目の細かい金属篭
で構成した場合においても、衝撃具14によって、ガラ
スが粉砕され、ガラスの微小片が金属篭の網目をくぐり
抜けて内側容器18の底に堆積される場合がある。この
場合には、受け皿26を内側容器18の底に配置し、こ
の受け皿26に細いワイヤ等の紐27を結びつけて、い
つでも取出せるようにする。本発明において、衝撃具1
4は必ずしも必要ではなく、投入容器15を引き上げる
途中、又は引上げ後にハンマー等で衝撃を与えてもよ
い。
【0033】本発明において、2つの部材を接着剤、例
えば接着テープで接着した場合の実施例を示したが、同
質の複数の部材の間をそれぞれ接着剤、例えば接着テー
プで接着したもの、異なった複数の部材の間をそれぞれ
接着剤、例えば接着テープで接着したもの等、種々の複
合接着体の分離に利用することができる。また、本発明
において、低温液体の外に、接着剤のガラス転移温度よ
り低い温度の雰囲気を構成できれば、その中に複合接着
体を曝すことによって、同様な効果を得ることができ
る。
【0034】このように、本実施例によれば、金属基板
2とガラス部材1とを簡単な装置で且つ容易に分離する
ことができるため、お互い純度の高い有価物として再資
源化できる。また、結露の発生が少ないため、PDPモ
ジュール工程中で問題点が発見されたパネル部材1であ
っても、この方法及び装置で分離することによって金属
基板2を再度利用するができる。さらに、液体窒素を用
いているために、直接吸気することを除けば環境に対す
る負荷も少ない。以上述べたように、本発明によれば、
接着剤や接着テープで接着された第1の部材と第2の部
材を容易に分離することができる。また、接着剤は付着
されている第1の部材又は第2の部材から容易に剥離す
ることができる。
【0035】PDPモジュールの場合、金属基板2は品
位の高い素材として回収できるが、パネル部材1には、
放電空間に形成された電極材料、誘電体、隔壁材料、蛍
光体材料等が含まれており、ガラス基板と容易に分離で
きなく、このままでは品位の高い材料として再利用は困
難である。この場合、パネル部材1を硝酸、塩酸等の強
酸に浸け、各部品の溶解性の差を利用して分離できる。
例えば、20%の硝酸に含浸すると、パネル部材1の前
面板1a、背面板1bのガラスがソーダガラスの場合、
ソーダガラスは殆ど溶解しないが、銅、アルミ及び銀で
構成されている電極材料、鉛ガラスで構成されている誘
電体、鉛ガラスで構成されている隔壁材料、蛍光体材料
は硝酸に溶解するために、溶解性の差を利用してガラス
板を高い品質を保って分離することができるので、素材
としての再利用化率を重量比90%以上にまですること
ができる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、接
着剤で接着された複数の部材を容易に分離することがで
きる。また、接着剤もそれが付着されている部材から容
易に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合接着体の分離装置の一実施例
を示す断面図である。
【図2】図1に示す分離装置の上面図である。
【図3】分離装置に複合接着体を含浸するための投入容
器の斜視図である。
【図4】本発明よって分離されたパネル部材及び金属基
板の斜視図である。
【図5】プラズマディスプレイPDPモジュールの一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…パネル部材、1a…前面板、1b…背面板、2…金
属基板、3…回路基板、4…接着シート、5…ボルト、
10…分離装置、11…断熱容器、12、12a…予備
容器、13…エアシリンダ、14…衝撃具、15…投入
容器、17…断熱蓋、18…内側容器、19…外側容
器、20…低温液体、23…蓋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三野 和男 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 富士通日立プラズマディスプレイ株式会 社内 (72)発明者 片山 俊一 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 富士通日立プラズマディスプレイ株式会 社内 (72)発明者 大塚 晃 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 富士通日立プラズマディスプレイ株式会 社内 Fターム(参考) 4D004 AA22 AA46 CA02 CA32 CB50 5C012 AA09 5C040 GC20 JA25 MA26

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の部材が接着剤で接着された複合接着
    体を該接着剤のガラス転移温度以下の温度の雰囲気に曝
    す工程と、該複合接着体に機械的衝撃を与える工程とを
    備え、該複合接着体を該各部材に分離することを特徴と
    する複合接着体の分離方法。
  2. 【請求項2】複数の部材が接着剤で接着された複合接着
    体を該接着剤のガラス転移温度以下の温度を有する雰囲
    気に曝す工程と、該複合接着体に機械的衝撃を加える工
    程と、該複合接着体の温度を室温に戻す工程とを備え、
    該複合接着体を該各部材に分離することを特徴とする複
    合接着体の分離方法。
  3. 【請求項3】複数の部材が接着剤で接着された複合接着
    体を該接着剤のガラス転移温度以下の雰囲気中で該複合
    接着体を該各部材に分離することを特徴とする複合接着
    体の分離方法。
  4. 【請求項4】複数の部材が接着剤で接着された複合接着
    体を該接着剤のガラス転移温度以下の温度で液状化する
    液体に浸すことによって、該複合接着体を該各部材に分
    離することを特徴とする複合接着体の分離方法。
  5. 【請求項5】ガラス部材と金属部材とをガラス転移温度
    が−30℃〜―130℃の範囲にある接着剤で接着した
    複合接着体を液体窒素中に浸して該ガラス部材と該金属
    部材とを分離すること特徴とする複合接着体の分離方
    法。
  6. 【請求項6】ガラス部材と金属部材とを接着剤で接着し
    た複合接着体を液体窒素に浸し、該複合接着体に物理的
    振動を与えて分離することを特徴とする複合接着体の分
    離方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の複合接
    着体の分離方法において、該複合接着体はパネル部材と
    金属部材を接着剤で接着した表示装置のモジュールであ
    ることを特徴とする複合接着体の分離方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の複合接着体の分離方法にお
    いて、該パネル部材は前面板と背面板とを備え、該前面
    板及び背面板はガラス部材で構成されることを特徴とす
    る複合接着体の分離方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6のいずれかに記載の複合接
    着体の分離方法において、該接着剤は粘着性シートであ
    ることを特徴とする複合接着体の分離方法。
  10. 【請求項10】複数の部材が接着剤で接着された複合接
    着体を分離する分離装置であって、該接着剤のガラス転
    移温度以下で液状化する液体を貯える容器と、該液体が
    蓄えられた該容器に該複合接着体を投入する手段とを備
    えることを特徴とする複合接着体の分離装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の複合接着体の分離装置
    において、該容器に該複合接着体に機械的衝撃を与える
    ための衝撃手段を設けることを特徴とする複合接着体の
    分離装置。
  12. 【請求項12】請求項10記載の複合接着体の分離装置
    において、該容器に隣接して予備容器を設け、該予備容
    器に該容器に蓄えられた液体から蒸発した冷気を蓄える
    ことによって、該複合接着体を予備冷却することを特徴
    とする複合接着体の分離装置。
  13. 【請求項13】請求項10記載の複合接着体の分離装置
    において、該容器に隣接して他の予備容器を設け、該液
    体に浸された該複合接着体の結露を防止することを特徴
    とする複合接着体の分離装置。
  14. 【請求項14】請求項10記載の複合接着体の分離装置
    において、該複合接着体はパネル部材と金属部材を接着
    剤で接着した表示装置のモジュールであることを特徴と
    する複合接着体の分離装置。
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