JP2001293349A

JP2001293349A - 混合装置

Info

Publication number: JP2001293349A
Application number: JP2000115388A
Authority: JP
Inventors: Mitsuharu Nakanishi; 光治中西; Koichi Matsunaga; 康一松永
Original assignee: Sekisui House Ltd
Current assignee: Sekisui House Ltd
Priority date: 2000-04-17
Filing date: 2000-04-17
Publication date: 2001-10-23

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】高品質の混練物が製造できるとともに、清掃
作業が簡単である混合装置を提供する。【解決課題】コンクリートを混練する混合槽５内に補
給する混練用水の一部又は全部を、混合槽内の材料及び
混練用水を攪拌する攪拌具７の上面又は混合槽内壁２０
の上部部分若しくはその両方に向けて放出するように
し、混練用水の給水管１３にポンプ１７を設けて水圧を
高め、給水管のポンプより下流を複数の枝管１８に分岐
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、複数の材料を混
合するための混合装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、混合装置は、その混合槽内におい
て材料を混合する。一般に、前記混合槽内に材料を投入
する方法としては、この混合槽の上部から材料を重力落
下させる方法がとられている。例えば、コンクリート混
練用ミキサーの場合においては、混合槽の上部に、粉体
材料、骨材材料及び混練用水を入れた材料タンクを複数
設置し、これらタンクの下部に取り付けられたバルブを
開くことで、それらタンク内の材料を混合槽内へ重力落
下させていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記コンクリート混練
用ミキサーを使用した混練においては、骨材材料が、混
合槽内を磨く役割を果たしていた。しかし、混練する材
料に骨材材料が含まれない場合は、混合槽内が磨かれる
ことがなく、図３に示すように、粉体材料からなる付着
物(31)(31)…が、撹拌具(32)の上面や、混合槽(33)内壁
の上部部分に付着残留していた。このように、付着物(3
1)(31)…が混合槽(33)内に残留したのでは、その残留分
がロスとなり、コンクリート(34)に予定量の粉体材料を
配合することが出来なかった。

【０００４】また、撹拌具(32)等へ、付着物(31)(31)…
が過度に付着した場合は、撹拌具(32)の混練能力が低下
し、生産するコンクリート(34)の品質が低下していた。

【０００５】さらに、前記付着物(31)(31)…は、混合槽
(33)内で混練されるコンクリート(34)のレベルよりも高
い位置に付着しているので、撹拌具(32)を作動させて
も、そのコンクリート(34)と混ぜ合わすことが出来ず
に、そのまま残留していた。その上、前記付着物(31)(3
1)…は、混練バッチを繰り返すことによって、更に堆積
し、硬化して塊を形成していた。

【０００６】ところで、後の混練バッチにおいて、前記
付着物(31)(31)…の塊が混合槽(33)内へ落下した場合、
その混練バッチのコンクリート(34)は、混ざりきらない
固形分を含んだ品質の悪いコンクリート(34)になってし
まう。それを防止するためには、頻繁に混合槽(33)内を
洗浄し、前記付着物(31)(31)…を洗い流さなければなら
ず、コンクリート(34)の生産工程が煩雑になって、生産
効率を低下させていた。

【０００７】そこで、この発明は上記に鑑み、撹拌具の
上面や混合槽内壁の上部部分に、付着物が付くのを防止
して、安定性の高いコンクリートを簡単な工程で製造で
きる混合装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の混合装置は、混合槽と、混合槽内に混練
用水を補給する給水管と、混合槽内に配されて混合槽内
の各種材料及び混練用水を撹拌する撹拌具とを備え、前
記給水管からの混練用水の一部又は全部を、前記混合槽
内において材料の付着残留し易い位置へ向けて放出する
ようにしたことを特徴とする。

【０００９】具体的には、前記給水管からの混練用水
を、撹拌具の上面又は混合槽内壁の上部部分若しくはそ
の両方に向けて放出するようにした。

【００１０】また、給水管にポンプを介在させて、その
水圧を高めるとともに、この給水管のポンプよりも下流
側を、複数の枝給水管に分岐した。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、この発明の一実施
形態に係るコンクリート混練用ミキサーを示す。ミキサ
ー(１)は、混練部(２)、混練用水供給部(３)、及び、粉
体材料供給部(４)からなる。

【００１２】混練部(２)は、中空円柱状の混合槽(５)
と、この混合槽(５)内に配置された撹拌具(７)とからな
る。前記混合槽(５)は、天井壁(６)に粉体材料投入口
(８)(８)…が形成され、底壁に図示しないコンクリート
排出口が設けられている。また、撹拌具(７)は、天井壁
(６)より垂下した軸を中心として水平方向に回転する水
平なアーム(９)と、そのアーム(９)の両端部に一端を取
り付けられて下向きに突出する一対の撹拌部材(10)(10)
が取り付けられている。

【００１３】混練用水供給部(３)は、混練部(２)の上部
に設けられた混練用水タンク(11)と、この混練用水タン
ク(11)内の混練用水を混合槽(５)内へ移送する主給水管
(12)と、同じく前記混練用水タンク(11)の混練用水を混
合槽(５)内へと移送する副給水管(13)とからなる。

【００１４】主給水管(12)は、混練用水タンク(11)の下
部に、バルブ(14)を介して取り付けられ、混合槽(５)の
天井壁(６)を貫通し、この混合槽(５)内へと導かれてい
る。この主給水管(12)は、後述する副給水管(13)よりも
管の径が太く、重力落下により混練用水を投入する。

【００１５】副給水管(13)は、混練用水タンク(11)の下
部にバルブ(16)を介して取り付けられ、下流には、ポン
プ(17)が介在されている。また、前記ポンプ(17)の下流
において、複数の枝給水管(18)(18)…に分岐されてい
る。分岐した枝給水管(18)(18)…は、混合槽(５)の天井
壁(６)を夫々貫通し、この混合槽(５)内へと導かれ、撹
拌具(７)や混合槽内壁(20)の、付着物(24)(25)が付き易
い場所まで到達している。また、枝給水管(18)(18)…の
先端には、ノズル(21)(22)が取り付けられている。

【００１６】尚、付着物(24)(25)の付き易い場所とは、
撹拌具(７)のアーム(９)の上面や、混合槽内壁(20)の粉
体材料投入口(８)(８)…付近を指す。これらの場所は、
混合槽(５)内で混練されるコンクリート(23)のレベルよ
りも高い位置であるため、付着物(24)(25)が、前記コン
クリート(23)と混ざり合わずに、そのまま残留する。

【００１７】混練用水タンク(11)に貯えられた混練用水
は、この混練用水タンク(11)の下部に取り付けられたバ
ルブ(16)部分で計量されながら、副給水管(13)へ供給さ
れる。副給水管(13)の混練用水は、ポンプ(17)で加圧さ
れ、夫々枝給水管(18)(18)…を通ってノズル(21)(22)か
ら噴射される。撹拌具(７)に向けられたノズル(21)(21)
から噴射される混練用水は、撹拌具(７)上面の付着物(2
4)(24)を洗い流す。また、混合槽内壁(20)に向けられた
ノズル(22)(22)から噴射される混練用水は、混合槽内壁
(20)の付着物(25)(25)を洗い流す。

【００１８】噴出される混練用水は、前記ノズル(21)(2
2)によって、付着物(24)(25)の付き易い場所を狙ってい
るため、付着物(24)(25)を効率よく洗い流すことが出来
る。また、ポンプ(17)によって、水圧が高められている
為、更に効率よく付着物(25)(25)を洗い流すことができ
る。

【００１９】粉体材料供給部(４)は、図示しない粉体材
料用タンク及び計量槽と、移送管(26)(26)…とからな
る。移送管(26)(26)…は、混合槽(５)の粉体材料投入口
(８)(８)…に取り付けられており、前記計量槽で計量さ
れた前記タンク内のセメント、ケイ砂等の粉体材料を、
混合槽(５)に移送する。粉体材料の一部は、混合槽(５)
内へ投入されるときに、粉体材料投入口(８)(８)…の下
を通過する撹拌具(７)のアーム(９)の上面や、前記粉体
材料投入口(８)(８)…付近の混合槽内壁(20)上部部分に
付着する。なお、混合槽(５)内は濡れているため、粉体
材料が付着し易くなっている。

【００２０】次に、混練バッチ一回分の工程を説明す
る。まず、各粉体材料用タンク内の夫々の材料は、予
め、指示量だけ計量される。その後、ミキサー(１)が起
動され、撹拌具(７)が作動する。次に、混練用水が混合
槽(５)に投入されるが、この時、その混練用水で、前回
のバッチで生成した付着物(24)(25)が洗浄される。さら
に、混練用水の投入が完了後、粉体材料が投入され、混
合槽(５)内の前記混練用水と混練される。最後に、十分
に混練されたコンクリート(23)が、混合槽(５)から排出
され、撹拌具(７)の作動が停止される。

【００２１】この発明は、上記実施形態に限定されるも
のではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの
修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、主
給水管(12)から混合槽(５)に投入される混練用水を、粉
体材料の付着し易い場所に落とすことが考えられる。特
に、前記撹拌具(７)の他に、アジテータ等の材料かきま
ぜ具を備えた混合装置においては、そのアジテーター等
を狙って混練用水を落とすことが望ましい。

【００２２】また、図２に示すように、前記主給水管(1
2)を設けずに、全ての混練用水を副給水管(13)から投入
し、洗浄効果を向上させることが考えられる。

【００２３】さらに、この発明の混合装置を用いて、例
えば食品等、コンクリート(23)以外のものを混練するこ
とが考えられる。

【００２４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の混合装置は、混合槽に投入する混練用水を、材料の
付着残留し易い位置へ向けて放出しているので、粉体材
料からなる付着物を、混合槽に洗い落とすことが出来
る。したがって、粉体材料が混合槽内に残留することが
なく、コンクリートの材料成分の安定化が図れる。ま
た、撹拌具等へ、粉体材料が過度に付着することがな
く、混合装置の混練性能の低下を防止出来る。さらに、
前記付着物が、堆積し、硬化して塊となった後、混合槽
に落下するといったことがなく、コンクリートに不要な
固形分が混入することもない。よって、高品質のコンク
リートを生産することが出来る。

【００２５】また、混練用水を利用して付着物を洗い流
すので、混練バッチ毎に混合槽を洗浄する必要もなくな
り、生産効率が高まる効果があるとともに、洗浄作業用
の洗浄水を節約することが出来る。その上、混練バッチ
毎に、付着物が洗浄されるので、一連の混練バッチが全
て終了し、混合装置を清掃する際にも、頑固にこびりつ
いた付着物が付いておらず、清掃時間が短縮できる。

【００２６】さらに、混練用水を、付着物の多い、撹拌
具の上面や混合槽内壁の上部部分に向けて放出するの
で、確実に付着物を洗い流すことが出来る。このとき、
給水管のポンプよりも下流側を、複数の枝給水管に分岐
しているので、付着物の多い箇所を正確に狙って混練用
水を放出できる。加えて、給水管にポンプを分配させ
て、その水圧を高めるようにしているので、付着物に勢
い良く水を放出することができ、更に効率よく付着物を
洗い流すことが出来る。

【００２７】以上のように、この発明の混合装置は、特
に頑固で落ちにくい付着物が出来易い、コンクリートの
混練作業に適している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係る混合装置を示す
斜視図である。

【図２】同じく、別の実施形態に係る混合装置を示す
斜視図である。

【図３】従来の混合装置を示す縦断面図である。

【符号の説明】

(１) ミキサー（混合装置） (５) 混合槽 (７) 撹拌具 (13) 給水管 (17) ポンプ (18) 枝給水管 (20) 混合槽内壁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 4G035 AB46 4G037 DA16 EA02 4G056 AA06 CA03 CC13 CD34 CD40 CD44 4G078 AA13 AB01 BA01 BA09 CA01 CA05 DA01 DB10 EA20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】混合槽と、混合槽内に混練用水を補給す
る給水管と、混合槽内に配されて混合槽内の材料及び混
練用水を撹拌する撹拌具とを備え、前記給水管からの混
練用水の一部又は全部を、前記混合槽内において材料の
付着残留し易い位置へ向けて放出するようにしたことを
特徴とする混合装置。
【請求項２】前記給水管からの混練用水を、撹拌具の
上面又は混合槽内壁の上部部分若しくはその両方に向け
て放出するようにしたことを特徴とする請求項１記載の
混合装置。
【請求項３】給水管にポンプを介在させて、その水圧
を高めるようにした請求項１又は２記載の混合装置。
【請求項４】給水管のポンプよりも下流側を、複数の
枝給水管に分岐した請求項３記載の混合装置。
【請求項５】混合槽内で、コンクリートが混練される
ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の混
合装置。