JP2001293016A - イオン泳動を使用した殺菌プロセスを実現するための装置 - Google Patents

イオン泳動を使用した殺菌プロセスを実現するための装置

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JP2001293016A
JP2001293016A JP2001073016A JP2001073016A JP2001293016A JP 2001293016 A JP2001293016 A JP 2001293016A JP 2001073016 A JP2001073016 A JP 2001073016A JP 2001073016 A JP2001073016 A JP 2001073016A JP 2001293016 A JP2001293016 A JP 2001293016A
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Ragarude Filippe
ラガルデ フィリッペ
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BARSTON INTERNATL Ltd
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/20Applying electric currents by contact electrodes continuous direct currents
    • A61N1/30Apparatus for iontophoresis, i.e. transfer of media in ionic state by an electromotoric force into the body, or cataphoresis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯牙をイオン泳動を使用して殺菌しかつこの
殺菌効果を可能な限り短い時間内に得る最適な特徴を備
えた装置を提供すること、および公知の装置の欠点をな
くすこと。 【解決手段】 電圧発生装置が直流電流を送出し、前記
直流電流を回路のインピーダンスZが変化する間、一定
に保持し、前記インピーダンスZは、前記電流が通過す
る患者の身体のゾーンによって決定されることを特徴と
する病原に感染した歯牙の管路をイオン泳動を使用して
殺菌するプロセスを実現する装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項1の導入部
分に記載されたように病原に感染した歯牙の管路をイオ
ン泳動を使用して殺菌する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン泳動を使用した、感染した歯牙の
治療の原理は、専門文献から公知である。特に、P.D.Be
rnardの研究から公知である(例えば、Physiontechnie
SA社発行および編集の出版論文“Rapid and Radical Tr
eatment of the Pulpa Tissuesand Periapical Affecti
ons Using the New Methods of Ionophoresis and ofDi
adynamic Therapy”(Il trattamento rapido e radica
le delle gengive pulpari e delle affezioni perapic
ali mediante l nuovi metodi di ionoforesie die ter
apia diadinamica),Paris,1929、同様に、日付は
ないが確実に1974年以降にフランスで出版された、
Ph.LagardeおよびR.P.Lagardeによる研究論文“Treatme
nt of Infected Teeth”(Trattamento dei denti infe
tti),Imprimeriex社,51 bis Av.de Pessicart Nice
を参照せよ)。この出版物では、多くの参考文献が引用
されており、その中には、歯牙感染の種々の治療法に関
する40の論文が含まれ、これら論文中には、イオン泳
動を使用した方法も引用されている。これら引用された
出版物には、イオン泳動治療を実現するのに適した装置
または機器もそれぞれ示されている。しかしながら、そ
の機能は、一般的な示唆においてしか説明されておら
ず、この一般的示唆からは、「異常な」歯牙の管路に浸
透する「OH」イオンの形成に関する一般的な知識しか
得られない。
【0003】より詳細な情報は、幸運にも、引用された
研究論文に記載された装置に関する特許文献に見つける
ことができる。
【0004】特にFR−916843は、医学的または
歯科学的電気治療において使用される装置の改良につい
て説明している。この改良された装置では、回路は直流
電流源から給電され、直流電流源の出力電流は2つのポ
テンショメータを使用して調節される。この直流電流に
は低電圧電流源が重畳され、この低電圧電流源の電圧は
別のポテンショメータを使用して調節することができ
る。このポテンショメータは、より詳細には、それが供
給する電圧に依存してプリセットされるのではなく、そ
の指標が最適な鎮痛効果を得るために必要とされるカー
ソル位置を表示するように、供給された直流電流の強度
に依存してプリセットされる。換言すると、この文献に
よれば、適用された直流電流に交流電流が重畳される。
というのも、「5Vの電位における低周波正弦波微分
は、外部から供給された1mAの電流に重畳された場合
には、鎮痛作用を提供し、この同じ5Vの交流電圧が3
mAまたは4mAの直流と共に適用された場合には、感
受性への作用が支配的になり、この作用は5mAの直流
強度では耐えられないほどになるからである。」表現を
かえれば、この引用された特許は、次のことを教えてく
れる。すなわち、電気治療的歯科治療は鎮痛効果を得る
ために使用されるのであり、鎮痛効果は、本発明の課題
とはまったく異なる。本発明の課題は、治療される歯牙
の管路をイオン泳動を使用して殺菌する(したがって消
毒する)方法を提供することだからである。さらに、こ
こで以下のことを述べておかなければならない。所望の
効果を得るためには、適用された直流電流に交流電流が
重畳されなければならない。というのも、(この説明の
最初のパラグラフを参照せよ)「直流電流は、幾つかの
ケースでは、耐えられないほどである」からである。し
たがってこの文献からは、イオン泳動の治療法としての
使用について教訓を得ることはできず、上述した形式の
治療法を実施するのに適した装置に関する有用な情報も
まったく得られない。
【0005】CH−257243には、電気治療装置が
記載されており、この装置は、所望の数秒周期の変調さ
れた電流および短時間の失神電流を発生させることがで
きる。またこのケースでは、所望の治療効果(例えば、
痛み、無緊張および筋神経障害の診断)を得るために、
変調された電流が適用される。この変調された電流は、
この装置によって、断続リレーと協働する熱イオン弁を
使用して発生される。これは、引用された発明が出願さ
れた時点の技術状況に従っている。またこのケースは、
本発明の課題から程遠く、したがってそこに記載された
治療技術は、本発明の装置の課題とは明らかに異なる。
引用された文献に記載されている装置、とりわけ、Ph.L
agardeおよびR.P.Lagardeによる引用研究論文の第29
頁に記載されている装置は、2つの極、すなわちマイナ
ス電極およびプラス電極の使用を提起している。このマ
イナス電極は、針の形をした金属製のプローブによって
形成されている。これは、治療すべき歯牙の管路に深く
進入させなければならないからである。そしてもう一方
の極、つまりプラス電極は、患者の身体ゾーンに直接接
触し、有利には金属製の円筒で患者が手に握れるような
ものである。
【0006】このように、この作業方法および極の形状
は、文献および実用から公知であり、本発明の基礎とな
る技術状況を構成している。
【0007】交流電流の使用は、公知の装置においても
適用されているが、電気泳動の適用については、主に麻
酔効果を得ることが目的であり、殺菌効果自体は目的で
はない。麻酔効果を得るためには、実際の使用によって
判明したように、正の電流パルスの後に負の電流パルス
が続くことを実際に保証する必要がある。というのも、
麻酔効果は神経末端のデコーディングに基づいているか
らである。しかし、この麻酔のメカニズムでは、実際の
使用においては満足な結果が得られない。またこの理由
のため、今日ではイオン泳動による治療の麻酔効果は、
有利には断念されており、通過する電流の殺菌効果が主
に期待されている。
【0008】この理由のため、本発明は交流電流ではな
く直流電流を適用する。これは、従来の慣行および教訓
とはまったく異なっている。所望の消毒効果を得るため
には、直流電流を適用すれば十分である。直流電流は、
より簡単にタイミングを計ることができるという利点も
有する。さらに、消毒効果が同等ならば、直流電流の方
が交流電流よりも低電圧で短時間に適用することがで
き、危険および全適用時間が減少することとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、イオン泳動を使用して歯牙を殺菌しかつこの殺菌
効果を可能な限り短い時間内に得るための最適な特徴を
備えた装置を提供すること、および公知の装置の欠点を
なくすことである。特に、公知の装置では、適用される
電流が回路のインピーダンスZの変化と共に変化してし
まうことが知られている。極の1つが患者の皮膚に直接
接しているような回路におけるこのようなインピーダン
スの変化には、種々の原因があり得る。その主なもの
は、発汗などに起因する皮膚組織の水分の変化である。
【0010】このような回路のインピーダンスの変化
は、オペレータによっては制御することも予見すること
もできない生理学的効果によって引き起こされ、適用さ
れる電流の定常性を著しく損なう。そのため、作業プロ
セスの制御が困難となり、治療の良い成果も危ぶまれ
る。本発明は、この問題を解決することも課題としてい
る。したがって、患者の局所的な生理学的状態の治療を
可能にすることも課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によ
り、病原に感染した歯牙の管路をイオン泳動を使用して
殺菌するプロセスを実現する装置であって、少なくとも
1つの調整可能な電圧発生装置と電流が供給される適用
装置とを有する電気回路と、挿入する2つの極とを有
し、該2つの極の一方は、実質的に針として形成されて
おり、前記歯牙の管路に深く進入することができ、他方
の極は、患者の身体のゾーンに直接接触している形式の
ものにおいて、前記電圧発生装置は直流電流を送出し、
前記回路はさらに、前記直流電流を、該回路のインピー
ダンスZが変化する間、一定に保持する装置を有し、前
記インピーダンスZは、前記電流が通過する患者の身体
のゾーンによって決定されることを特徴とする、病原に
感染した歯牙の管路をイオン泳動を使用して殺菌するプ
ロセスを実現する装置を提供することにより解決され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】これら特徴によれば、適用される
電流は直流電流であり、通常最大89Vの電圧で電流を
供給する調節可能な発生装置によって発生される。さら
に、電気回路は1つの装置を有する。この装置は、回路
のインピーダンスZが変化する間、直流電流を一定に保
持し、インピーダンスZは電流が通過する患者の身体ゾ
ーンによって、通常は手の皮膚組織によって実質的に決
定されるということを考慮する。
【0013】本発明の装置の利点は、治療の速さ、適用
される電流の電圧を低減することによるリスクの減少、
および適用される治療を厳密に制御することができると
いうことである。治療を厳密に制御することができるた
め、本発明の装置は、制御不可能なパラメータ、例えば
患者による汗の分泌、周囲の空間における空気中水分の
度合等々の影響を被らない。
【0014】さらなる利点は、従属請求項の対象をなす
一連の特徴によって実現することができ、本発明の幾つ
かの実施例を説明する過程で、より詳細に説明される。
特に、例えば、どのように本発明の装置を設計すれば、
イオン泳動による歯牙の消毒処置を、歯弓列におけるそ
の歯牙の位置およびその歯牙の病状に依存して施すこと
ができるのかということが説明される。本発明の実施例
の有利な変更によれば、この装置はプログラム可能なマ
イクロプロセッサを有することができる。マイクロプロ
セッサを使用すれば、この装置のすべての機能を監視お
よび制御することができる。
【0015】本発明のこれらの特徴および他の特徴は、
相応する図に示されている複数の実施例を参照してより
詳細に説明される。
【0016】
【実施例】図1では、本発明の装置の複数の変形を有す
るブロックダイアグラムが示されている。一方、表1
は、単なる例として、治療すべき歯牙の病状と適用すべ
き電流の量との間の相互依存に関する指示を含んでい
る。すでにここで、これらの指示は単なる指示に過ぎな
いことを強調しておかなければならない。すなわち、こ
れらの指示は、適用すべき電流の強度は個々の殺菌治療
のための適用の持続時間に依存するということが従属請
求項の固有の特徴であるかぎり、これら2つの量の積
は、治療すべき歯牙の病状に加えて、歯弓列におけるそ
の歯牙の位置も考慮しなければならないということを示
すに過ぎない。この相互依存は、しかしながら、オペレ
ータに固有の経験を以て決定されるものであり、したが
って本明細書において請求される特許保護の範囲を超え
る。
【0017】図1では、このように、本発明を実施する
ための装置のダイアグラムが示されている。
【0018】このダイアグラムでは、1と表示されたボ
ックスは、手動のコントロールパネルを表している。こ
のコントロールパネルには、少なくとも1つの装置開始
用プッシュボタン2(スタート)および装置を停止する
ための1つのプッシュボタン3(ストップ)が設けられ
ている。このコントロールパネルは、回路ライン4を介
して、一定の直流電流を送出する装置5に接続されてい
る。この装置の回路は、オペレータが調整装置6上でセ
ットした電流を調節するために設けられており、この電
流は、たとえ接触点(患者の手に握られた電極、および
歯根の管路内の相応する針、これについては以下で説明
する)の導電性の物理的特徴が変化した場合でも、一定
に保持される。この定電流を送出する装置5には、直流
電流が電圧発生装置7によって供給され、電圧発生装置
7は、グリッドから給電されるか、またはバッテリによ
って給電される。この電圧発生装置7の機能は、最大で
も80Vを超えない電圧を発生させ、5mAの最大限を
決して超さないように制御することである。電圧発生装
置は、定電流装置5に回路ライン8を介して給電する。
定電流装置5からは、2つの回路ライン9および10が
延在している。回路ライン9はプラス極に対応し、患者
が手12に握るハンドル11まで通じている。もちろ
ん、この解決手段は単に示唆を与えているに過ぎない。
なぜなら、ハンドルの代わりに、患者と直接接触するい
ずれかの構成素子を、特に皮膚のゾーンと回路ライン9
との間に設けることができるからである。
【0019】もう一方の回路ライン10(マイナス極に
対応する)は針13まで通じている。針13は、治療の
ためキャビティに挿入される。このキャビティは、事前
に歯牙14に用意され、イオン泳動を使用した歯牙14
の管路の消毒プロセスを、上記冒頭部で引用した文献に
詳細に記載されているように実行できるようにするため
のものである。
【0020】ライン10には、電流センサ15が挿入さ
れている。このセンサの機能は、電気回路の連続性を保
証することである。これは、電気信号をライン16を介
して、この回路のオン/オフ状態をスキャンする検出器
に送出することによって保証される。これによって、続
いて、電流積分器18が制御される。電流積分器18
は、mAで測定される適用された電流の強度と適用の持
続時間との乗積を、本発明の実施形態の有利な変形に従
って連続して実行する。コントロールパネル1には、タ
イマ19が設けられている。このタイマ19を使用し
て、オペレータは、電流の適用持続時間を、個々の歯牙
の殺菌治療についてプリセットすることができる。本発
明の装置の最も単純なレイアウトでは、オペレータはこ
れらの設定を自分の個人的な経験に基づいて、および/
または適用すべき電流の強度を指示する表(例えば、添
付した表1を参照せよ)を援用して決定する。適用すべ
き電流の強度は、治療すべき歯牙の病状のタイプに依存
し、歯弓列におけるその歯牙の位置も考慮されなければ
ならない。このオペレーションのために、オペレータは
実験的に確立されたノモグラムを利用することができ
る。しかしながら、これらノモグラムは本発明の対象で
はない。
【0021】電気的システムはさらに、閾電流強度(例
えば、4mAにセットされる)の検出器20を有するこ
ともできる。この検出器20は、LED21および電流
計22ならびに電量計を備えている。LED21は、最
大電流強度(5mA)にほぼ到達したことを表示する。
プリセットされた最大電流強度(一般に5mA)を超え
ることは、いかなる場合においても避けなければならな
い。電流計および電量計は、電流強度をmA/secで
測定する(これら構成素子は、本発明の実現にとって不
可欠というわけではない)。これら付加的な構成素子
は、治療の安全性を高める予防安全のための構成素子で
あり、これらのうちのいずれも本発明それ自体には何も
付け加えない。
【0022】図1で示されたブロックダイアグラムで
は、プログラム可能なマイクロプロセッサ24が示され
ている。これは、本発明の有利な実施例によると、発明
の装置のすべての機能を監視および制御することがで
き、実質的にコントロールパネル1に代替することがで
きる。コントロールパネル1は、図1で示されているよ
うに、プログラム可能なマイクロプロセッサ24に、破
線(代替的な解決手段であることを表す)で表されたラ
イン25を介して接続されている。
【0023】プログラム可能なマイクロプロセッサ24
は、本発明の第1の有利な実施例によって、とりわけ、
電流発生装置7によって発生された電流の最大電圧(8
0V)、装置5、および適用された電流の強度と適用持
続時間との積を監視および制御するために設けられてい
る。装置5は、回路のインピーダンスZが(例えば、患
者の手12とハンドル11との間の導電性の変化のゆえ
に)変化する間、電流を一定に保持するためのものであ
る。適用された電流の強度と適用持続時間との積は、治
療すべき歯牙の歯弓列における位置および治療すべき歯
牙の病状に依存している。
【0024】これに関連して、以下のことを述べなくて
はならない。本発明の有利な実施例によると、イオン泳
動を使用した歯牙の消毒処置が成功するためには、電流
の適用の持続時間は、有利には次の点を考慮して決定さ
れる。すなわち、mAで測定される電流の調節された強
度と秒で測定される適用の持続時間との積は、最適な結
果を得たいのであれば、治療すべき歯牙の歯弓列におけ
る位置およびその歯牙の病状それ自体に依存する。これ
らの関係は、多くの治療から得た経験的観測に基づいて
おり、本発明の一部ではない。というのも、本発明の課
題は、単に、専門家にイオン泳動を使用した最適な治療
を実現する装置を提供することだからである。
【0025】プログラム可能なマイクロプロセッサ24
は、もちろんキーボード26を備えており、これを使用
して、イオン泳動を使用した任意の特定の種類の治療を
実現するために必要とされるすべてのデータを入力し、
これらデータをプログラミングで使用することができ
る。
【0026】本発明の他の有利な実施例によれば、マイ
クロプロセッサには、例えば安全装置(ブロックダイア
グラムを示す図1では、参照番号27で概略的に示され
ている)が設けられている。この安全装置は、イオン泳
動を使用した所望の治療の開始を、治療すべき歯牙に麻
酔が十分効いていることをオペレータが確認した後でな
ければ許可しない。麻酔が十分効いているかは、オペレ
ータが適当な痛覚テストを行ってチェックする。この装
置の目的は明らかである。イオン泳動を使用した歯牙の
管路の治療は、歯牙を事前に適切に麻酔しなければ、苦
痛となってしまう。このオペレーションに関して、有利
には、化学的麻酔が管路への注射によって施される。歯
管の事前処置のオペレーション(穿孔術による切開、神
経の除去)も麻酔も、決して本発明の装置の適用に対す
る障害とはならないということに注意されたい。
【0027】本発明の別の実施例では、安全装置27に
は、テスト放電を放射する装置(図示せず)が設けられ
ている。このテスト放電は、オペレータによって調節可
能であり、オペレータはしたがって、治療すべき歯牙に
麻酔が効いていることを確認することができる。この麻
酔は、計画されたイオン泳動治療に関する所定の条件に
とって十分なものでなければならない。この付加的な装
置のおかげで、オペレータは、歯牙の管路に事前処置を
行い、化学的麻酔を注射によって施し、神経を除去した
のち、時間を損失することなく、麻酔がまだ効いている
ことを確認することができる。この麻酔は、この後イオ
ン泳動を使用した治療を受ける患者にとって、この治療
を無痛でしかも数分またはそれ以上継続することができ
る程度でなければならない。
【0028】本発明の別の有利な実施例によれば、電圧
発生装置7によってイオン泳動を使用した殺菌治療の間
に供給される直流電流の量は、mA/secで測定さ
れ、100から1000mA/secの範囲、より詳細
には200から500mA/secの範囲にある。この
指標は、電気ラインおよび回路の寸法を装置のブロック
ダイアグラムに従って設計するために使用される。
【0029】図1を参照して本明細書で説明されたブロ
ックダイアグラムが、本発明の装置を実現する唯一想像
可能な解決手段というわけではない。本発明の装置は、
最も一般的な形態において、連続的な電圧を供給する電
圧発生装置と、電流を電気回路の変化するインピーダン
スZとは独立して一定に保持する装置5とが設けられて
いれば十分である。説明された他の装置は、オペレータ
の仕事を容易にするために使用される。特に、オペレー
ションの安全性の向上のため、および患者が過度に強い
イオン泳動治療のゆえに痛みを感じる危険を回避するた
めに使用される。
【0030】ブロックダイアグラム1の種々のコンポー
ネントを形成する第2の電気回路は、この分野の専門家
には周知であり、大部分は、市場で即入手可能な構成素
子から成っている。したがって、個々のコンポーネント
の電気回路のさらなる説明、および本発明の装置の電気
回路のより詳細な検討は、省略することができる。
【0031】しかし、本発明の装置の適用にとっては、
適用のノモグラムが最も重要であり、これには、歯弓列
における歯牙の位置と治療すべき歯牙の病状と所望の結
果を得るために要求されるイオン泳動治療の強度との間
の関係が含まれている。表1は、歯牙の病状と適用すべ
き電流の量との間の関係の例である。もちろん、本発明
の装置を使用するオペレータは、自分の経験または他の
専門家の経験に基づいた類似の情報を利用することがで
きなければならない。そうすることで、本発明の装置を
最大限に活用することができるのである。このような情
報の大部分は、マイクロプロセッサ24が搭載されてい
れば、プログラムすることができ、したがってオペレー
タは常にこの情報を利用することができる。オペレータ
は、本発明の装置を使用するために、一般的なパラメー
タ(治療すべき歯牙、病状)を選択するだけでよい。こ
れによって、いわゆるエキスパートシステムをマイクロ
プロセッサ24に採用することができる。
【0032】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施するための装置のブロックダイア
グラムである。
【符号の説明】 1 手動操作のコントロールパネル 2 スタートボタン 3 ストップボタン 4 電気的接続線 5 電流を一定に保持する装置 6 制御装置 8 電気的接続線 9 電気的接続線 10 電気的接続線 7 電圧発生装置 11 ハンドル 12 手 13 針 14 歯牙 15 電流センサ 16 電気的接続線 17 回路のオン/オフ状態の検出器 18 電流積分器 19 タイマ 20 電流の閾強度の検出器 21 LED(発光ダイオード) 22 電流計 23 電量計 24 プログラム可能マイクロプロセッサ 25 電気的接続線 26 キーボード 27 安全装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 病原に感染した歯牙の管路をイオン泳動
    を使用して殺菌するプロセスを実現する装置であって、 少なくとも1つの調整可能な電圧発生装置(7)を有す
    る電気回路と電流が供給されるアプリケータ装置とを有
    し、 該アプリケータ装置は2つの極を有し、 該2つの極の一方は、実質的に針(13)として形成さ
    れており、前記歯牙の管路に深く進入することができ、 他方の極(11)は、患者の身体のゾーンに直接接触し
    ている形式のものにおいて、 前記電圧発生装置(7)は直流電流を送出し、 前記回路はさらに、前記直流電流を、該回路のインピー
    ダンスZが変化する間、一定に保持する装置(5)を有
    し、 前記インピーダンスZは、前記電流が通過する患者の身
    体のゾーンによって決定されることを特徴とする、病原
    に感染した歯牙の管路をイオン泳動を使用して殺菌する
    プロセスを実現する装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧発生装置(7)は、80Vまた
    はそれ未満の電流の電圧を発生させ、また前記電流の強
    度が常に5mA未満に保持されるように、送出する電流
    の電流強度を制限する装置を有する、請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 前記電気回路はタイマ(19)を有し、 該タイマを使用して、電流の適用の持続時間を、それぞ
    れ殺菌治療ごとに個別にプリセットすることができ、 前記持続時間は、mAで測定される適用された電流の強
    度と秒で測定される適用の持続時間との積が、歯弓列に
    おける治療すべき歯牙の位置および該歯牙の病状に依存
    する、という要請を考慮して決定される、請求項1記載
    の装置。
  4. 【請求項4】 前記電気回路は、制御装置(6)を有
    し、 前記制御装置(6)は、オペレータおよびタイマ(1
    9)により手動で設定することのできる電流の強度を制
    御するためのものであり、 前記タイマ(19)は、オペレータが手動で設定するこ
    とができ、 前記制御装置(6)および前記タイマ(19)を使用し
    て、オペレータは、適用すべき電流の強度および前記適
    用の持続時間を、すなわちこれら2つの量の積をノモグ
    ラムに基づいてプリセットすることができ、 前記ノモグラムには、歯弓列における治療すべき歯牙の
    位置、該治療すべき歯牙の病状、および前記電流の強度
    と治療の持続時間との積の相応する値が表示されてい
    る、請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記電気回路はプログラム可能なマイク
    ロプロセッサ(24)を有し、 該マイクロプロセッサ(24)は、装置のすべての機能
    を監視および制御するためのものであり、特に、 −前記電圧発生装置(7)によって発生された電流の最
    大電圧(80V)と、 −直流電流を、前記回路のインピーダンスZが変化する
    間、保持するための装置(5)と、 −適用された電流の強度と適用の持続時間との積を監視
    および制御するものであり、 前記積の監視および制御は、歯弓列における治療すべき
    歯牙の位置と治療すべき歯牙の病状とに依存して行う、
    請求項1から4のいずれか1項記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記マイクロプロセッサ(24)にはさ
    らに、安全装置(27)が設けられており、 該安全装置(27)は、イオン泳動を使用した所望の治
    療の開始を、治療すべき歯牙に麻酔が十分効いているこ
    とをオペレータが確認した後でなければ許可せず、 前記麻酔が十分効いているかは、オペレータが適当な痛
    覚テストを行ってチェックする、請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記安全装置(27)は、テスト放電放
    射装置を備えており、 該テスト放電放射装置はオペレータによって調節可能で
    あり、 オペレータは、したがって、治療すべき歯牙に適切な麻
    酔が施されているということを確認することができ、 前記麻酔は、所望のイオン泳動治療に対して与えられた
    条件を満たすものである、請求項5記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧発生装置(7)によって送出さ
    れた定電流の量は、イオン泳動を使用した殺菌治療の間
    に、mA/secで測定され、100mAから1000
    mAの範囲、有利には200mAから500mAの範囲
    にある、請求項7記載の装置。
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