JP2001291778A - 統計モデルパラメータ抽出方法および装置 - Google Patents

統計モデルパラメータ抽出方法および装置

Info

Publication number
JP2001291778A
JP2001291778A JP2000106695A JP2000106695A JP2001291778A JP 2001291778 A JP2001291778 A JP 2001291778A JP 2000106695 A JP2000106695 A JP 2000106695A JP 2000106695 A JP2000106695 A JP 2000106695A JP 2001291778 A JP2001291778 A JP 2001291778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model parameter
channel
parameter
mos
saturation current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000106695A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikako Miyama
美可子 見山
Shiro Kanbara
史朗 蒲原
Koichi Nakura
康一 那倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000106695A priority Critical patent/JP2001291778A/ja
Publication of JP2001291778A publication Critical patent/JP2001291778A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOSの飽和電流としきい値の測定データか
ら、高速にかつ精度よくBSIM3のモデルパラメータ
を抽出するための統計モデルパラメータ抽出方法を提供
する。 【解決手段】 回路シミュレーションを行うときに使用
するMOSデバイスのモデルパラメータの値を抽出する
方法において、特定の1つのデバイスのVds−Id
s,Vgs−Ids特性から抽出したモデルパラメータ
をベースとして、それ以外のMOSについては飽和電流
としきい値のみの測定データからMOSの酸化膜厚、チ
ャネルのドーズ量、短チャネル効果抑制インプラドーズ
量、チャネル長、チャネル幅を表すプロセスに関連した
統計モデルパラメータを抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路シミュレーシ
ョンに用いるMOSFET(以下、MOSと称する)モ
デルパラメータの抽出方法および抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チップの歩留り確保のためには、設計時
にMOS特性のばらつきに対する回路特性のばらつきへ
の影響を正確にシミュレーションする必要がある。この
ためには、多数のMOS特性を考慮して回路シミュレー
ションを行うことが有効である。多数のMOS特性を考
慮して回路シミュレーションを実行する際に、それら多
数のMOS特性に対応した回路シミュレーション用のモ
デルパラメータが必要となる。
【0003】従来方法では、それぞれのMOSのVds
−Ids,Vgs−Ids特性よりモデルパラメータを
一式ずつ抽出し、回路シミュレーションを行う方法があ
る。しかし、この方法では各MOSについてのVds−
Ids,Vgs−Ids特性が必要となり、多数のMO
Sについて行う際には測定に時間がかかるだけでなく、
必要となるデータが膨大な量となるという問題がある。
また、モデルパラメータ抽出にも時間がかかるため実用
的ではない(1997年の電子情報通信学会、信学技報
VLD97-53, ED97-91, SDM97-112, ICD97-128(1997-0
9)、63頁から70頁の「TCADを用いたMOSF
ETの感度・統計解析」)。
【0004】また、飽和電流としきい値のみからパラメ
ータを抽出する方法がUCBから提案されている。しか
し、その方法では抽出するパラメータが14個と数が多
いという問題がある(1996年のアイ・イー・ディー
・エムのプロシーディングス、635頁から638頁
(IEDM 96, pp.635-638,「E-T Based StatisticalMo
deling and Compact Statistical Circuit Simula
tion Methodologies」))。
【0005】さらに、直接プロセスに関係するパラメー
タ以外のものも抽出に用いるため、多数のMOSからパ
ラメータを抽出したデータから、MOSのばらつきとプ
ロセスの因果関係との対応をつけにくい。つまり、MO
Sのばらつきを小さくするためのプロセス変更へのフィ
ードバックをかけにくいという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、統計
モデルパラメータを抽出するために用いる測定データの
数を減らすことによって測定に要する時間を削減し、さ
らに、多数のデバイスのMOS特性を回路シミュレーシ
ョンで再現するために最大でも5つのプロセスに関連し
たモデルパラメータを抽出して、抽出する時間を削減す
ることである。そして、プロセスに直接対応付けできる
パラメータのみを抽出することによって、MOSのばら
つきとプロセスの因果関係を調べるのを容易にする。さ
らに、回路シミュレーションを用いて5つのパラメータ
を抽出することによって、高精度なパラメータを抽出す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係わる統計モデルパラメータ抽出方法は、
回路シミュレーションを行うときに使用するMOSデバ
イスのモデルパラメータの値を抽出する方法において、
特定の1つのデバイスのVds−Ids,Vgs−Id
s特性から抽出したモデルパラメータをベースとして、
それ以外のMOSについては飽和電流としきい値のみの
測定データからMOSの酸化膜厚、チャネルのドーズ
量、短チャネル効果抑制インプラドーズ量、チャネル
長、チャネル幅を表すプロセスに関連したモデルパラメ
ータを抽出することを特徴とする。
【0008】また、本発明に係わる統計モデルパラメー
タ抽出装置としては、測定したMOSのサイズや測定時
の電圧条件を入力して格納しておくデバイス情報入力
部、入力されたデバイス情報から回路シミュレーション
用のネットリストを生成するネットリスト生成機能部、
特定のMOSから抽出した一式のモデルパラメータを入
力して格納しておくモデルパラメータ入力部、ネットリ
ストとモデルパラメータを入力としてMOSの特性を計
算機により求める回路シミュレーション機能部、測定デ
ータを回路シミュレーションにより得られた結果を比較
するための収束条件を入力して格納しておく収束条件入
力部、多数のMOSから測定した飽和電流としきい値の
データを入力して格納しておく測定データ入力部、回路
シミュレーションにより得られた飽和電流としきい値と
測定から得られた飽和電流としきい値を比較して収束判
定をする収束判定機能部、モデルパラメータの値を変更
するときに使う探索範囲データを入力して格納しておく
探索範囲データ入力部、回路シミュレーションにより得
られた飽和電流としきい値が収束判定を満たさないとき
に、モデルパラメータを変更するパラメータ探索機能
部、収束したときのモデルパラメータを出力する抽出パ
ラメータ出力部とを少なくとも有することを特徴とする
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる統計モデル
パラメータ抽出方法および装置の好適な実施形態につい
て、具体的な実施例を用いて説明する。
【0010】図1は、本発明に係わる統計モデルパラメ
ータの抽出方法を示す概要フロー図である。本実施例の
統計モデルパラメータ抽出方法は、多数のMOSの特性
測定データから、UCBが開発したBSIM3モデルの
静特性のモデルパラメータの一部、すなわち統計モデル
パラメータセットを抽出する方法である。
【0011】この処理フローの概要は、以下の通りであ
る。
【0012】まず、ハードディスク等の記憶装置に格納
された、デバイスの情報データ1を入力として、MOS
単体の回路シミュレーションをするためのネットリスト
生成機能部2の処理を実行し、得られたネットリスト3
を中間ファイルとしてハードディスク等の記憶装置に格
納する。
【0013】生成したネットリスト3と、ある特定のM
OSから抽出した一式のモデルパラメータセット4を入
力として回路シミュレーション機能部5を実行し、シミ
ュレーションで得られた飽和電流としきい値の出力結果
を回路シミュレーションの出力結果6としてハードディ
スク等の記憶装置に格納する。ここで用いる回路シミュ
レータは一般に用いられている、SPICEに準拠した
仕様の回路シミュレータである(The Designer's Gui
de to SPICE & SPECTRE, Kenneth S. Kundert
著,Kluwer Academic Publishers)。
【0014】シミュレーションで飽和電流としきい値の
出力結果を回路シミュレーションの出力結果6と測定よ
り得られた飽和電流としきい値の測定データ7を入力と
し、さらに収束判定条件のデータ8を入力し、収束判定
機能部9にて両データの比較を行い、シミュレーション
により得られた飽和電流としきい値との差が収束判定条
件を満たしているかを判定する。
【0015】収束条件を満たさないときには、このとき
のプロセスに関連する部分モデルパラメータ(酸化膜
厚、チャネルのドーズ量、短チャネル効果抑制インプラ
ドーズ量、チャネル長、チャネル幅を表すモデルパラメ
ータ)とそれぞれのパラメータの探索範囲データ11を
入力として、パラメータ探索機能部12で、その探索範
囲内でパラメータの値を変えて新しいパラメータ値を決
定し、モデルパラメータセット、および、ネットリスト
の値を変更する。収束条件を満たした場合には、そのと
きのモデルパラメータの値を統計モデルパラメータセッ
ト13としてハードディスク等の記憶装置に格納する。
【0016】以下、図2から図6を用いて、本発明の処
理方法を説明する。図2に示すように、まず、長チャネ
ルMOSの飽和電流としきい値から酸化膜厚とチャネル
ドーズ量のパラメータを抽出し(ステップ1)、次に短
チャネルMOSの飽和電流としきい値からチャネル長と
短チャネル効果抑制インプラドーズ量を表すパラメータ
を抽出する(ステップ2)。そして、最後に狭チャネル
MOSの飽和電流としきい値からチャネル幅を表すパラ
メータを抽出する(ステップ3)。上記3処理の詳細は
図3、4、5を用いて説明する。
【0017】図3では長チャネルMOSの飽和電流とし
きい値から酸化膜厚とチャネルドーズ量のパラメータを
抽出する方法を説明する。
【0018】まず、長チャネルMOSのチャネル長、チ
ャネル幅、測定時のバイアス電圧の条件を読みこむ(ス
テップ10)。読みこんだ情報を用いて長チャネルMO
Sの単体のシミュレーションをするためのネットリスト
を生成する(ステップ11)。
【0019】モデルパラメータセットの読み込みをした
後に(ステップ12)、生成したネットリストを入力と
してMOS単体の回路シミュレーションを実行し(ステ
ップ13)、シミュレーションの結果として得られる飽
和電流としきい値の値を読み出す(ステップ14)。
【0020】次に飽和電流としきい値の測定データを読
み出し(ステップ15)、収束判定条件の読み込みを行
い(ステップ16)シミュレーションより得られた飽和
電流としきい値の値と比較をし、その差が収束条件を満
たすかどうかの判定をする(ステップ17)。収束条件
を満たさない場合には、酸化膜厚(TOX)とチャネル
のドーズ量のモデルパラメータ(NCH)を変更し(ス
テップ18)、再度シミュレーションを行う。このとき
のモデルパラメータの変え方は、最適化問題を解く方法
として用いられている一般的なアルゴリズムを使い、例
として、等間隔V形3点探索法や黄金分割法があげられ
る(システムの最適理論と最適化,嘉納秀明著、コロナ
社、57頁から64頁)。
【0021】シミュレーションにより得られた飽和電流
としきい値の値が収束条件を満たした場合には、そのと
きの酸化膜厚(TOX)とチャネルのドーズ量のパラメ
ータ(NCH)を出力して保存し(ステップ19)、全
測定データについて処理が終了したかどうかを判定し
(ステップ20)、していなければ次の測定データにつ
いて同様の処理を繰り返す。そして、上記の処理を全測
定データについて行う。
【0022】図4では短チャネルMOSの飽和電流とし
きい値から短チャネル効果抑制インプラドーズ量、チャ
ネル長のパラメータを抽出する方法を説明する。
【0023】まず、短チャネルMOSのチャネル長、チ
ャネル幅、測定時のバイアス電圧の条件を読みこむ(ス
テップ30)。読みこんだ情報を用いて短チャネルMO
Sの単体のシミュレーションをするためのネットリスト
を生成する(ステップ31)。モデルパラメータセット
の読み込みをした後に(ステップ32)、生成したネッ
トリストを入力としてMOS単体の回路シミュレーショ
ンを実行し(ステップ33)、シミュレーションの結果
として得られる飽和電流としきい値の値を読み出す(ス
テップ34)。
【0024】次に飽和電流としきい値の測定データを読
み出し(ステップ35)、収束判定条件の読み込みを行
い(ステップ36)シミュレーションより得られた飽和
電流としきい値の値と比較をし、その差が収束条件を満
たすかどうかの判定をする(ステップ37)。収束条件
を満たさない場合には、チャネル長と短チャネル効果抑
制インプラドーズ量を表すパラメータ(NLX)を変更
し(ステップ38)、再度シミュレーションを行う。
【0025】シミュレーションにより得られた飽和電流
としきい値の値が収束条件を満たした場合には、そのと
きのチャネル長と短チャネル効果抑制インプラドーズ量
を表すパラメータ(NLX)を出力して保存し(ステッ
プ39)、全測定データについて処理が終了したかどう
かを判定し(ステップ40)、していなければ次の測定
データについて同様の処理を繰り返す。そして、上記の
処理を全測定データについて行う。
【0026】図5では狭チャネルMOSの飽和電流とし
きい値からチャネル幅を表すパラメータを抽出する方法
を説明する。
【0027】まず、狭チャネルMOSのチャネル長、チ
ャネル幅、測定時のバイアス電圧の条件を読みこむ(ス
テップ50)。読みこんだ情報を用いて狭チャネルMO
Sの単体のシミュレーションをするためのネットリスト
を生成する(ステップ51)。モデルパラメータセット
の読み込みをした後に(ステップ52)、生成したネッ
トリストを入力としてMOS単体の回路シミュレーショ
ンを実行し(ステップ53)、シミュレーションの結果
として得られる飽和電流としきい値の値を読み出す(ス
テップ54)。
【0028】次に飽和電流としきい値の測定データを読
み出し(ステップ55)、収束判定条件の読み込みを行
い(ステップ56)シミュレーションより得られた飽和
電流としきい値の値と比較をし、その差が収束条件を満
たすかどうかの判定をする(ステップ57)。収束条件
を満たさない場合には、チャネル幅を変更し(ステップ
58)、再度シミュレーションを行う。
【0029】シミュレーションにより得られた飽和電流
としきい値の値が収束条件を満たした場合には、そのと
きのチャネル幅を出力して保存し(ステップ59)、全
測定データについて処理が終了したかどうかを判定し
(ステップ60)、していなければ次の測定データにつ
いて同様の処理を繰り返す。そして、上記の処理を全測
定データについて行う。
【0030】図6では長チャネル、短チャネル、狭チャ
ネルMOSの飽和電流としきい値から酸化膜厚、チャネ
ルドーズ量、チャネル長、短チャネル効果抑制インプラ
ドーズ量を表すパラメータとチャネル幅のパラメータを
抽出する方法を説明する。
【0031】まず、長チャネル、短チャネル、狭チャネ
ルMOSのチャネル長、チャネル幅、測定時のバイアス
電圧の条件を読みこむ(ステップ70)。読みこんだ情
報を用いて長チャネル、短チャネル、狭チャネルMOS
の単体のシミュレーションをするためのネットリストを
生成する(ステップ71)。モデルパラメータセットの
読み込みをした後に(ステップ72)、生成したネット
リストを入力としてMOS単体の回路シミュレーション
を実行し(ステップ73)、シミュレーションの結果と
して得られる飽和電流としきい値の値を読み出す(ステ
ップ74)。
【0032】次に飽和電流としきい値の測定データを読
み出し(ステップ75)、収束判定条件の読み込みを行
い(ステップ76)シミュレーションより得られた飽和
電流としきい値の値と比較をし、その差が収束条件を満
たすかどうかの判定をする(ステップ77)。
【0033】収束条件を満たさない場合には、酸化膜厚
(TOX)とチャネルのドーズ量のパラメータ(NC
H)、チャネル長と短チャネル効果抑制インプラドーズ
量を表すパラメータ(NLX)、チャネル幅とを表すパ
ラメータを変更し(ステップ78)、再度シミュレーシ
ョンを行う。シミュレーションにより得られた飽和電流
としきい値の値が収束条件を満たした場合には、そのと
きの酸化膜厚(TOX)とチャネルのドーズ量のパラメ
ータ(NCH)、チャネル長と短チャネル効果抑制イン
プラドーズ量を表すパラメータ(NLX)、チャネル幅
を表すパラメータを出力して保存し(ステップ79)、
全測定データについて処理が終了したかどうかを判定し
(ステップ80)、していなければ次の測定データにつ
いて同様の処理を繰り返す。そして、上記の処理を全測
定データについて行う。
【0034】また、上記記載のチャネル長、チャネル幅
を抽出するかわりに、実効的なチャネル長を決めるパラ
メータ(LINT)と実効的なチャネル幅を決めるパラ
メータ(WINT)を抽出してもよい。
【0035】以下、各データの詳細を図7から図12を
用いて説明する。
【0036】デバイス情報データ1は回路シミュレータ
の入力データであるネットリストを生成するためのデー
タであり、一例として図7のような形式がある。このデ
ータは測定データのMOS情報から決まるものであり、
長チャネルMOSのチャネル長とチャネル幅、短チャネ
ルMOSのチャネル長とチャネル幅、狭チャネルMOS
のチャネル長とチャネル幅からなる。また測定したとき
の電圧の条件をも含む。
【0037】図8は長チャネルMOSの特性をシミュレ
ーションするための回路シミュレーション用のネットリ
ストであり、入力されたデバイス情報データ1を用いて
生成する。生成されたネットリストとモデルパラメータ
一式を入力として回路シミュレーションを実行し、回路
シミュレーションの出力データとして得られる飽和電流
値としきい値をハードディスクに格納する。
【0038】次にシミュレーションにより得られた飽和
電流、しきい値と入力した判定条件を用いて測定データ
との比較をし、シミュレーションにより得られた結果が
精度の面で十分かどうかの判定をする。このときの測定
データは例えば図9のような形式で入力され、長チャネ
ルMOS、短チャネルMOS,狭チャネルMOSのしき
い値と飽和電流値の集まりで記載される。
【0039】測定データとシミュレーションより求めた
しきい値と飽和電流値との比較をし、値が収束したかど
うかの収束判定を行う際に入力する収束判定条件データ
は図10のような形式で入力される。ここでは、しきい
値と飽和電流値それぞれの収束判定方法(絶対誤差で判
定するか、相対誤差で判定するか)と許容する誤差の値
を入力とする。
【0040】ここで、値が未収束と判定されるとパラメ
ータの値(長チャネルMOSでは酸化膜厚:TOXとチ
ャネルのドーズ量のパラメータ:NCH、短チャネルM
OSではチャネル長と短チャネル効果抑制インプラドー
ズ量を表すパラメータ:NLX、狭チャネルMOSでは
チャネル幅)を変えて、再度シミュレーションをする。
探索する際に、各パラメータの探索範囲を入力データと
して用い、その記述の例を図11に示す。入力データに
は、それぞれのパラメータについて、基準値に対してど
の範囲でパラメータを変化させるかを指定する情報が入
っている。この例の記述の場合には各パラメータ、負の
方向の探索範囲と正の方向の探索範囲を指定している。
基準値として用いるのは、モデルパラメータセットに指
定されている値である。このときのモデルパラメータセ
ットはBSIM3のパラメータセットである(BSIM3v3
Manual, Yuhua Cheng 他著)。
【0041】収束判定で値が収束したと判定された場合
には、パラメータの値を出力する。各測定データについ
てパラメータ抽出を行い、出力した結果の例を図12に
示す。
【0042】図13に上記した統計モデルパラメータ抽
出方法を用いた統計モデルパラメータ抽出装置の構成を
示す。
【0043】装置構成としては、測定したMOSのサイ
ズや測定時の電圧条件を入力して格納しておくデバイス
情報入力部、入力されたデバイス情報から回路シミュレ
ーション用のネットリストを生成するネットリスト生成
機能部、特定のMOSから抽出した一式のモデルパラメ
ータを入力して格納しておくモデルパラメータ入力部、
ネットリストとモデルパラメータを入力としてMOSの
特性を計算機により求める回路シミュレーション機能
部、測定データを回路シミュレーションにより得られた
結果を比較するための収束条件を入力して格納しておく
収束条件入力部、多数のMOSから測定した飽和電流と
しきい値のデータを入力して格納しておく測定データ入
力部、回路シミュレーションにより得られた飽和電流と
しきい値と測定から得られた飽和電流としきい値を比較
して収束判定をする収束判定機能部、モデルパラメータ
の値を変更するときに使う探索範囲データを入力して格
納しておく探索範囲データ入力部、回路シミュレーショ
ンにより得られた飽和電流としきい値が収束判定を満た
さないときに、モデルパラメータを変更するパラメータ
探索機能部、収束したときのモデルパラメータを出力す
る抽出パラメータ出力部、測定により得られた飽和電流
としきい値データの平均値や標準偏差を計算し、計算結
果と度数分布をグラフで画面に表示する測定データ表示
機能部、本統計モデルパラメータ抽出方法で得られた酸
化膜厚、チャネルのドーズ量、短チャネル効果抑制イン
プラドーズ量、チャネル長、チャネル幅のデータから、
それぞれの平均値や標準偏差を計算してガウス分布で近
似し、抽出結果の度数分布とガウス分布で近似したもの
を重ねてグラフで画面に表示する抽出データ表示機能部
を追加することにより実現できる。
【0044】このような本発明の統計モデルパラメータ
抽出装置は、ワークステーション、CRTや液晶等のデ
ィスプレイ装置、ハードディスク等の外部記憶装置を備
えたコンピュータシステムで構成可能である。
【0045】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
ができることは無論である。
【0046】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明に係わる統計モデルパラメータ抽出方法によれば、
1つのMOSのVds−Ids,Vgs−Ids特性の
み測定して、そのMOSのみモデルパラメータを一式抽
出し、抽出したモデルパラメータをベースにすることに
よって、ほかの多数のMOSについては飽和電流としき
い値の測定データのみから、それぞれ5つのパラメータ
のみを抽出してMOSの特性を再現することができる。
飽和電流としきい値のみの測定データを必要とするの
で、測定の時間を短縮でき、測定データの格納場所を節
約することができる。
【0047】また、最大で5つのパラメータのみ抽出す
るため、それぞれのMOSのモデルパラメータを一式ず
つ抽出するのに比べて抽出に要する時間を大幅に短縮す
ることができる。また、回路シミュレーションを用いて
モデルパラメータを決定しているため、回路シミュレー
ション時の精度が保証される上、抽出に用いているパラ
メータがすべてプロセスに関するパラメータであるた
め、抽出したモデルパラメータの分布とプロセスばらつ
きとの因果関係を究明することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の統計モデルパラメータ抽出方法の処理
フローの概略を示す図。
【図2】統計モデルパラメータ抽出方法の処理フローチ
ャート。
【図3】長チャネルMOSの統計モデルパラメータ抽出
方法の処理フローチャート。
【図4】短チャネルMOSの統計モデルパラメータ抽出
方法の処理フローチャート。
【図5】狭チャネルMOSの統計モデルパラメータ抽出
方法の処理フローチャート。
【図6】長チャネル、短チャネル、狭チャネルMOSの
統計モデルパラメータ抽出方法の処理フローチャート。
【図7】デバイス情報データの格納例を示す図。
【図8】回路シミュレーション用のネットリスト例を示
す図。
【図9】測定データの格納例を示す図。
【図10】収束判定を行う際に用いる収束判定条件デー
タの例を示す図。
【図11】パラメータの探索範囲を指定するデータの例
を示す図。
【図12】抽出した統計モデルパラメータセットの出力
の例を示す図。
【図13】本発明の統計モデルパラメータ抽出装置の概
略構成を示す図。
【図14】従来の統計モデルパラメータ抽出方法の処理
フローの概略を示す図。
【符号の説明】
1…デバイス情報データ、2…ネットリスト生成機能
部、3…ネットリスト、4…モデルパラメータセット、
5…回路シミュレーション機能部、6…シミュレーショ
ン出力結果、7…測定データ、8…収束判定条件デー
タ、9…収束判定機能部、10…プロセスに関連する部
分パラメータ、11…パラメータ探索範囲データ、12
…パラメータ探索機能部、13…統計モデルパラメータ
セット、20…デバイス情報入力部、21…ネットリス
ト生成機能部、22…モデルパラメータ入力部、23…
回路シミュレーション機能部、24…収束条件入力部、
25…測定データ入力部、26…収束判定機能部、27
…探索範囲データ入力部、28…測定データ表示部、2
9…パラメータ探索機能部、30…抽出パラメータ出力
部、31…抽出データ表示部、32…統計モデルパラメ
ータ抽出機能部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 (72)発明者 那倉 康一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 5B046 AA08 JA04 5F040 DA00 DA30 EA00 5F048 AB10 AC03 BB14 BD04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のMOSFETのデバイス特性測定デ
    ータから回路シミュレーション用のMOSFETモデル
    のパラメータ値を抽出するモデルパラメータ抽出方法に
    おいて、1つのMOSFETのVds−Ids,Vgs
    −Ids特性から抽出したモデルパラメータセットをベ
    ースとして、飽和電流としきい値から統計モデルパラメ
    ータ値を抽出することを特徴とするモデルパラメータ抽
    出方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のモデルパラメータ抽出方法
    において、MOSFETの飽和電流としきい値からMO
    SFETの酸化膜厚、チャネルのドーズ量、短チャネル
    効果抑制インプラドーズ量、チャネル長、チャネル幅を
    表すプロセスに関連したモデルパラメータを抽出するこ
    とを特徴とする統計モデルパラメータ抽出方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の統計モデルパラ
    メータ抽出方法において、長チャネルMOSFETの飽
    和電流としきい値からMOSFETの酸化膜厚、チャネ
    ルのドーズ量を表すパラメータを、短チャネルMOSの
    飽和電流としきい値からMOSFETの短チャネル効果
    抑制インプラドーズ量、チャネル長を表すパラメータ
    を、狭チャネルMOSの飽和電流としきい値からMOS
    FETの、チャネル幅を表すパラメータを抽出すること
    を特徴とする統計モデルパラメータ抽出方法。
  4. 【請求項4】複数のMOSから測定した飽和電流としき
    い値のデータを入力して格納しておく測定データ入力部
    と、特定のMOSから抽出した一式のモデルパラメータ
    を入力して格納しておくモデルパラメータ入力部と、測
    定したMOSのサイズや測定時の電圧条件を入力して格
    納しておくデバイス情報入力部と、測定データを回路シ
    ミュレーションにより得られた結果を比較するための収
    束条件を入力して格納しておく収束条件入力部と、モデ
    ルパラメータの値を変更するときに使う探索範囲データ
    を入力して格納しておく探索範囲データ入力部と、入力
    されたデバイス情報から回路シミュレーション用のネッ
    トリストを生成するネットリスト生成機能部と、ネット
    リストとモデルパラメータを入力としてMOSの特性を
    計算機により求める回路シミュレーション機能部と、回
    路シミュレーションにより得られた飽和電流としきい値
    と測定から得られた飽和電流としきい値を比較して収束
    判定をする収束判定機能部と、回路シミュレーションに
    より得られた飽和電流としきい値が収束判定を満たさな
    いときに、モデルパラメータを変更するパラメータ探索
    機能部と、抽出したパラメータを出力する抽出パラメー
    タ出力部とを少なくとも有することを特徴とする統計モ
    デルパラメータ抽出装置。
JP2000106695A 2000-04-04 2000-04-04 統計モデルパラメータ抽出方法および装置 Pending JP2001291778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000106695A JP2001291778A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 統計モデルパラメータ抽出方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000106695A JP2001291778A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 統計モデルパラメータ抽出方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001291778A true JP2001291778A (ja) 2001-10-19

Family

ID=18619825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000106695A Pending JP2001291778A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 統計モデルパラメータ抽出方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001291778A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100716912B1 (ko) 2004-06-30 2007-05-10 동부일렉트로닉스 주식회사 횡형 이중 확산 모스 트랜지스터의 시뮬레이션 방법
JP2011253254A (ja) * 2010-05-31 2011-12-15 Fujitsu Ltd シミュレーションパラメータ校正方法、装置及びプログラム
TWI426576B (zh) * 2011-08-16 2014-02-11 Univ Nat Taiwan 測量氧化層厚度的方法
CN106599374A (zh) * 2016-11-16 2017-04-26 河海大学 一种适用于径流潮汐河口段的河相关系及其推导方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100716912B1 (ko) 2004-06-30 2007-05-10 동부일렉트로닉스 주식회사 횡형 이중 확산 모스 트랜지스터의 시뮬레이션 방법
JP2011253254A (ja) * 2010-05-31 2011-12-15 Fujitsu Ltd シミュレーションパラメータ校正方法、装置及びプログラム
US8713489B2 (en) 2010-05-31 2014-04-29 Fujitsu Limited Simulation parameter correction technique
TWI426576B (zh) * 2011-08-16 2014-02-11 Univ Nat Taiwan 測量氧化層厚度的方法
CN106599374A (zh) * 2016-11-16 2017-04-26 河海大学 一种适用于径流潮汐河口段的河相关系及其推导方法
CN106599374B (zh) * 2016-11-16 2019-03-22 河海大学 一种适用于径流潮汐河口段的河相关系及其推导方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2948437B2 (ja) 論理シミュレーション用のデータ作成方法
US8700377B2 (en) Accelerated analog and/or RF simulation
US5825673A (en) Device, method, and software products for extracting circuit-simulation parameters
McAndrew Practical modeling for circuit simulation
US20110035203A1 (en) system level power evaluation method
JP4664231B2 (ja) タイミング解析方法及びタイミング解析装置
US6185723B1 (en) Method for performing timing analysis of a clock-shaping circuit
US8516410B2 (en) Method of migrating electronic devices operating in current mode to a target technology
US6611948B1 (en) Modeling circuit environmental sensitivity of a minimal level sensitive timing abstraction model
US7444604B2 (en) Apparatus and methods for simulation of electronic circuitry
JP3437959B2 (ja) Fet等価回路モデル・パラメータの決定方法
JP2002280540A (ja) パラメータ抽出プログラムおよび半導体集積回路の製造方法
US7086019B2 (en) Systems and methods for determining activity factors of a circuit design
CN108090288B (zh) 一种通过机器学习获取时序参数的方法
KR20220143809A (ko) 레지스터 전송 레벨 벡터로의 글리치 전력 분석
JP2001291778A (ja) 統計モデルパラメータ抽出方法および装置
CN112632891A (zh) Spice模型仿真系统及仿真方法
JP2001357095A (ja) 半導体装置設計支援装置
US20130212546A1 (en) Method for inserting characteristic extractor
JPH10240796A (ja) 回路シミュレーション方法、回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体、および回路シミュレーション装置
US6606587B1 (en) Method and apparatus for estimating elmore delays within circuit designs
JPH07287051A (ja) 論理シミュレータ用入力データ作成装置
US6321183B1 (en) Semiconductor device characteristic simulation apparatus and its method
KR100486305B1 (ko) 간단하고 정확한 타이밍 검증이 가능한 정적 타이밍 해석장비의 저전압 스윙 버스 해석 방법
US20030149951A1 (en) Timing verifier for MOS devices and related method