JP2001290148A - 半透過型液晶表示パネル - Google Patents

半透過型液晶表示パネル

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JP2001290148A
JP2001290148A JP2000103682A JP2000103682A JP2001290148A JP 2001290148 A JP2001290148 A JP 2001290148A JP 2000103682 A JP2000103682 A JP 2000103682A JP 2000103682 A JP2000103682 A JP 2000103682A JP 2001290148 A JP2001290148 A JP 2001290148A
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retardation
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JP2000103682A
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Mikihiro Noma
幹弘 野間
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示品位が良い半透過性の液晶表示パネルを
提供する。 【解決手段】 半透過型のモノクロ液晶表示パネル1に
おいて、液晶部5の背面側にある背面電極7が半透過反
射板としても機能する。液晶部5の前面側には、前面側
偏光板8および前面側位相差板9が配置され、液晶部5
の背面側には、背面側偏光板10および背面側位相差板
11がそれぞれ配置されている。液晶部5と前面側偏光
板8との間だけでなく、背面電極7と背面側偏光板10
との間にも位相差板が配置されているので、モノクロ液
晶表示パネル1の表示品位が向上する。好ましくは、前
面側位相差板のリタデーションRAが100nm以上1
50nm以下に選ばれ、液晶部のリタデーションΔnd
が180nm220m以下に選ばれ、2枚の位相差板の
リタデーションの和RA+RBが230nm以上280
nm以下に選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、平面ディスプレイ
として用いられている半透過型液晶表示パネルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯端末およびビデオカメラの登
場に伴い、より軽くより消費電力の少ない液晶表示パネ
ルが求められている。このようなニーズに応えるため
に、消費電力の大半を占めるバックライトを用いる透過
型液晶表示パネルに代わって、バックライトを必要とせ
ずに外光を利用する反射型液晶表示パネルが開発されて
来ている。たとえば本件出願人は、特開平10−311
982公報において、ステッパ露光機の1ショット分の
露光面積を越える表示面積の反射型液晶表示パネルの製
法に関する技術を提案している。特開平10−3119
82公報の製法では、絶縁膜の露光現像時に、絶縁膜成
膜に先立って透明基板上に既に形成されている共通電極
配線をマスクとして利用して、基板裏面から絶縁膜を露
光する。
【0003】また反射型液晶表示パネルに関する技術
は、特開平6−18874公報、特開平7−33360
2公報、特開平7−333603公報、特開平10−1
04649公報にも開示されている。特開平6−188
74公報では、外光の利用効率向上のために、反射型液
晶表示パネルの背面側の基板の液晶層側に、金属反射層
が設けられる。特開平7−333602公報および特開
平7−333603公報では、反射型液晶表示パネルの
背面側の基板の液晶層側に設けられる画素電極および対
向電極が光反射膜を兼ね、反射型液晶表示パネル内の液
晶セルの前面側に偏光板と位相差板とが配置されてい
る。この場合、位相差板の複屈折効果と液晶層の複屈折
効果と偏光板の偏光効果および検光効果とを利用して、
反射型液晶表示パネルからの射出光が着色される。特開
平10−104649公報では、常に均一な表示輝度を
実現するために、反射型液晶表示パネルの背面側の基板
の液晶層側に設けられる電極表面が、光反射性と光拡散
性との両方を持つ。
【0004】携帯端末およびビデオカメラ等、液晶表示
パネルを備えた機器は、外光のある明所で使用されるだ
けでなく、暗所で使用されることも有り得る。このため
に、暗所でも使用可能な透過型液晶パネルにも、根強い
人気がある。液晶表示パネルの低消費電力化と暗所使用
とを同時に解決するために、半透過型の液晶表示パネル
が開発されるようになってきている。半透過型の液晶表
示パネルは、あらゆる環境下での使用を想定し、反射モ
ードと透過モードとの2つの利用モードを有している。
半透過型液晶表示パネルは、明所等において外光を利用
する際には反射モードが用いられ、暗所等において背面
側に備えられているバックライトを利用する際には透過
モードが用いられるように、明所暗所で利用モードを使
分けて用いられる。
【0005】たとえば本件出願人は、特開平11−28
1972公報において、波長依存性が少なくかつ再現性
が良好な半透過型の液晶表示パネルを提案している。特
開平11−281972公報では、液晶表示パネルの背
面側の基板の画素電極が、光反射効率の高い材料から成
る反射部と光透過効率の高い材料から成る透過部とから
形成されている。
【0006】また半透過型液晶表示パネルに関する技術
は、特開平7−333598公報にも開示されている。
特開平7−333598公報では、半反射型液晶表示パ
ネルの背面側の基板の透明電極に重ねて半透過反射膜が
配置され、半反射型液晶表示パネル内の液晶セルを挟ん
で2枚の偏光板が配置され、前面側偏光板と液晶セルと
の間に位相差板とが配置されている。この場合、位相差
板の複屈折効果と液晶層の複屈折効果と偏光板の偏光効
果および検光効果とを利用して、半反射型液晶表示パネ
ルからの射出光が着色される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平7−3
33598公報の半反射型液晶表示パネルは、液晶が有
する複屈折の波長分散を利用する方式であるので、反射
モードと透過モードとの両方において、画素の表示色を
純粋な白色および黒色にすることが難しい。特に黒色表
示中の画素への色付きが問題と成易く、光学設計上、両
方のモードで同時に純粋な黒色表示を実現するのは困難
である。さらに、特開平7−333598公報の半反射
型液晶表示パネルでは、反射モード時および透過モード
時の白色表示中の画素内の電極への印加電圧が相互に異
なり、かつ、反射モード時および透過モード時の黒色表
示中の画素内の電極への印加電圧も相互に異なる。この
ために特開平7−333598公報の半反射型液晶表示
パネルでは、、回路駆動上、印加電圧に対する画素の表
示色を、反射モード時および透過モード時において相互
に一致させることが難しい。また特開平11−2819
72公報の半反射型液晶表示パネルでは、反射モードの
ための構造と透過モードのための構造とに画素を2分す
ることによって、反射モードと透過モードとを実現して
いるので、半反射型液晶表示パネルの構造が複雑に成易
い。
【0008】本発明の目的は、反射モードと透過モード
との両方において画素の表示色を純粋な白色および黒色
にすることが可能な半透過型液晶表示パネルを提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、透光性をそれ
ぞれ有する前面側基板および背面側基板と、前面側基板
と背面側基板との間に配され、液晶材料から形成される
液晶部と、液晶部の前面側に配置され、かつ透光性を有
する前面電極と、液晶部の背面側に配置され、液晶部を
介して前面電極と対向し、かつ半透過反射板として機能
する背面電極と、液晶部の前面側に配置される前面側偏
光板と、液晶部と前面側偏光板との間に配置される前面
側位相差板と、液晶部の背面側に配置される背面側偏光
板と、背面電極と背面側偏光板との間に配置される背面
側位相差板とを含むことを特徴とする半透過型液晶表示
パネルである。
【0010】本発明に従えば、背面電極が半透過反射板
としても機能する構成の半透過型液晶表示パネルにおい
て、液晶部と前面側偏光板との間だけでなく、背面電極
と背面側偏光板との間にも位相差板が配置されている。
これによって、反射モードと透過モードとの両方におい
て、画素の表示色を純粋な白色および黒色にすることが
でき、特に黒色表示時の画素の色付きが防止される。し
たがって、本発明の半透過型液晶表示パネルの表示品位
が非常に良くなる。
【0011】また背面電極全体が半透過反射板として機
能するので、画素毎に、反射モード時の表示と透過モー
ド時の表示とを、液晶部の同一部分を用いて行うことが
できる。これによって、前面電極と背面電極との間の印
加電圧に対する反射モード時の画素の表示状態を該印加
電圧に対する透過モード時の画素の表示状態と一致させ
ることができるので、本発明の半透過型液晶表示パネル
を駆動する駆動回路の簡略化が可能になる。さらに、背
面電極全体が半透過反射板として機能するので、1画素
を反射モード用の部分と透過モード用の部分とに分割し
て構成する必要がなくなるため、半透過型液晶表示パネ
ルを従来よりも簡単な構成で実現することができる。
【0012】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記前面電極および背面電極のうちのいずれか一方電極
に接続される能動素子をさらに含み、前記前面電極およ
び背面電極の間の印加電圧の制御に係る電気信号が、能
動素子を介して前記いずれか一方電極に供給されること
を特徴とする。
【0013】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、アクティブマトリクス型になっている。この結果、
前面電極と背面電極との間の印加電圧の変化に応答し
て、半透過型液晶表示パネルの画素の表示状態が急峻に
切換わる。これによって半透過型液晶表示パネルは、白
色表示時の印加電圧の許容範囲と黒色表示時の印加電圧
の許容範囲とを、それぞれ大きく取ることができる。
【0014】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記前面側位相差板が、前記前面側偏光板を透過した直
線偏光を円偏光に変換する光学特性を有し、前記液晶部
が、前記前面電極と前記背面電極との間の印加電圧が予
め定める第1閾電圧以上の場合、入射する円偏光を直線
偏光に変換し、該印加電圧が第1閾電圧以上の予め定め
る第2閾電圧未満の場合、入射する円偏光をそのまま透
過させる光学特性を有し、前記背面側位相差板が、前記
背面側偏光板を透過した直線偏光を円偏光に変換する光
学特性を有することを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、光学的には、反射モードおよび透過モードに拘わら
ず液晶部に常に円偏光が入射し、かつ前面電極と背面電
極との間の印加電圧に応じて、入射した円偏光がそのま
ままたは直線偏光になって液晶部から射出するように、
設計されている。この結果、液晶部から直線偏光が射出
されれば前面側偏光板で遮られるので、反射モードおよ
び透過モードに拘わらず、純粋な黒色表示が可能にな
る。
【0016】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記前面側位相差板が、1/4波長板であることを特徴
とする。
【0017】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
において、前面側位相差板が1/4波長板で実現され
る。これによって、本発明の半透過型液晶表示パネルの
光学設計が簡便になり、かつ前面側位相差板の作成が容
易になる。
【0018】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記背面側位相差板が、1/4波長板であることを特徴
とする。
【0019】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
において、背面側位相差板が1/4波長板で実現され
る。これによって、本発明の半透過型液晶表示パネルの
光学設計が簡便になり、かつ背面側位相差板の作成が容
易になる。
【0020】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記前面側位相差板のリタデーションが、100nm以
上150nm以下に選ばれることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、前面側位相差板のリタデーションが100nm以上
150nm以下になるように設計されるので、反射モー
ド時のコントラストが10以上になる。これによって本
発明の半透過型液晶表示パネルは、反射モード時に、実
用的に足るコントラストを得ることができる。
【0022】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記液晶部のリタデーションが、180nm以上220
nm以下に選ばれることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、液晶部のリタデーションが180nm以上220n
m以下になるように設計されるので、反射モード時の画
素の白色反射率が10%以上になる。これによって本発
明の半透過型液晶表示パネルは、反射モード時に、実用
的に足る画素の白色反射率を得ることができる。
【0024】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前記前面側位相差板のリタデーションと前記背面側位相
差板のリタデーションとの和が230nm以上280n
m以下になるように、該前面側および背面側位相差板の
リタデーションが選ばれることを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、前面側位相差板のリタデーションと背面側位相差板
のリタデーションとの和が230nm以上280nm以
下になるように設計される。これによって半透過型液晶
表示パネルにおいて、前面電極と背面電極との間の印加
電圧に対する反射モード時の画素の表示状態と、該印加
電圧に対する透過モード時の画素の表示状態とが一致す
る。したがって、半透過型液晶表示パネルの表示品位が
さらに向上する。
【0026】また本発明の半透過型液晶表示パネルは、
前面前面側位相差板のリタデーションと前面背面側位相
差板のリタデーションとの和が240nm以上270n
m以下になるように、該前面側および背面側位相差板の
リタデーションが選ばれることを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、半透過型液晶表示パネル
は、前面側位相差板のリタデーションと背面側位相差板
のリタデーションとの和が240nm以上270nm以
下になるように設計されるので、前面電極と背面電極と
の間の印加電圧に対する反射モード時および透過モード
時の画素の表示状態が相互に一致するだけでなく、透過
モード時のコントラストも実用に足る値以上になる。こ
れによって本発明の半透過型液晶表示パネルの表示品位
がさらに向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態である半透過型のモノクロ液晶表示パネル(以後、単
に「モノクロ液晶表示パネル」と称する)1の構成を簡
略的に示す縦断面図である。図2は、図1のモノクロ液
晶表示パネル1のA−A部分拡大横断面図である。図1
と図2とを合わせて説明する。
【0029】図1のモノクロ液晶表示パネル1は、概略
的には、前面側基板3、背面側基板4、液晶部5、複数
の前面電極6、前面電極6に対応する背面電極7、前面
側偏光板8、前面側位相差板9、背面側偏光板10、お
よび背面側位相差板11を最低限含む。前面側基板3と
背面側基板4と前面電極6とは透光性をそれぞれ有す
る。背面電極7は、電極としてだけでなく、全面が半透
過反射板として機能する。液晶部5は、液晶材料から形
成されており、前面側基板3と背面側基板4との間に配
置される。前面電極6と背面電極7とは対応しており、
液晶部5を挟んで相互対向している。前面側偏光板8
は、液晶部5の前面側に配置される。前面側位相差板9
は、液晶部5と前面側偏光板8との間に配置される。背
面側偏光板10は、液晶部5の背面側に配置される。背
面側位相差板11は、背面電極7と背面側偏光板10と
の間に配置される。前面側偏光板8の液晶部5とは反対
側の面が、モノクロ液晶表示パネル1の表示面として用
いられる。
【0030】図1のモノクロ液晶表示パネル1は、反射
モードと透過モードとの2つの利用モードを有してい
る。充分な外光の有る明所等において図1のモノクロ液
晶表示パネル1が利用される場合、前面側から液晶部5
に入射する外光を利用して表示を行う反射モードが用い
られる。充分な外光の無い暗所等において図1のモノク
ロ液晶表示パネル1が用いられる場合、該半透過型液晶
表示パネルの背面側にバックライト12を設置して、背
面側から液晶部5に入射する該バックライト12からの
発光を利用して表示を行う透過モードが用いられる。モ
ノクロ液晶表示パネル1の表示面側から見て前面電極6
と背面電極7とが重なって見える部分が、モノクロ液晶
表示パネル1の画素として機能する。画素の表示状態
は、該画素において相互対向する前面電極6と背面電極
7との間の印加電圧(以後単に「印加電圧」と称する)
に応じて定められる。
【0031】このように、背面電極7が半透過反射板と
しても機能する構成のモノクロ液晶表示パネル1におい
ては、液晶部5と前面側偏光板8との間だけでなく、背
面電極7と背面側偏光板10との間にも位相差板が配置
されている。これによって、反射モード時と透過モード
時との両方において、画素の表示色を純粋な白色および
黒色にすることができ、特に黒色表示時の画素の色付き
が防止される。したがって、半透過型のモノクロ液晶表
示パネル1の表示品位が非常に良くなる。
【0032】また背面側基板4上の背面電極7全体が半
透過反射板として機能するので、画素毎に、反射モード
時の表示と透過モード時の表示とを、液晶部5の同一部
分を用いて行うことができる。これによって、白色表示
時の印加電圧を反射モード時および透過モード時におい
て相互に同一にすることができ、かつ黒色表示時の印加
電圧を反射モード時および透過モード時において相互に
同一にすることができる。したがって、印加電圧に対す
る反射モード時の画素の表示状態が該印加電圧に対する
透過モード時の画素の表示状態と一致するので、モノク
ロ液晶表示パネル1を駆動するための駆動回路の簡略化
が可能になる。さらに、背面側基板4上の背面電極7全
体が半透過反射板として機能するので、1画素を反射モ
ード用の部分と透過モード用の部分とに分割して構成す
る必要がなくなるため、モノクロ液晶表示パネル1を簡
単な構成で実現することができる。したがって、モノク
ロ液晶表示パネル1の製造工程が従来技術ののモノクロ
液晶表示パネルの製造工程よりも簡略化される。
【0033】図1のモノクロ液晶表示パネル1は、具体
的には、ノーマリホワイトのアクティブマトリクス型に
なっている。このため、前面電極6および背面電極7の
うちのいずれか一方電極には、能動素子13が接続され
ている。各画素の印加電圧を制御するための電気信号
は、能動素子13を介して該いずれか一方電極へ供給さ
れる。この結果、モノクロ液晶表示パネル1の画素の表
示状態が、印加電圧の変化に応答して急峻に切換わる。
これによってモノクロ液晶表示パネル1は、白色表示中
の印加電圧の許容範囲と黒色表示中の印加電圧の許容範
囲とを、能動素子13の無い液晶表示パネルよりもそれ
ぞれ大きく取ることができる。
【0034】図1では、前面側基板3上の前面電極6
に、能動素子13の1種類である二端子素子が接続され
ている。このために、前面電極6は、画素の表示状態を
決定するデータ信号が供給されるべき画素電極として機
能し、かつ、背面電極7は、走査信号が供給されるべき
走査電極として機能する。なお能動素子13は、二端子
素子に限らず、TFT(Thin Film Transistor)素子に
代表されるような三端子素子でもよい。
【0035】図1および図2を参照して、図1のモノク
ロ液晶表示パネル1の詳細な構成および製法を、以下に
説明する。図1の例では、能動素子13が二端子素子で
実現され、かつ背面電極7に電気信号を供給するための
配線と該配線に並行に並ぶ1列分の背面電極7とが一体
化されて、帯状の電極になっている。なお以下の説明
は、モノクロ液晶表示パネル1の詳細構成および製法の
最適例の1つであり、該詳細構成および製法は、以下の
説明のものに限らず他のものでも良い。
【0036】前面側基板3および背面側基板4は、ガラ
ス材料から成る基板によって実現される。まず、前面側
基板3の一方面21上に、タンタル(Ta)等で実現さ
れる導電性材料の薄膜がスパッタリング法等を用いて成
膜され、該薄膜が所定形状にパターニングされる。これ
によって、能動素子13である二端子素子内の信号電極
22と、該信号電極22に接続される信号配線23とが
形成される。次いで、二端子素子内の絶縁層24形成の
ために、酒石酸アンモニウム等の電解液中で、信号電極
22の表面および信号配線23の表面が陽極酸化させら
れ、信号電極22の表面の酸化した部分が絶縁層24と
して用いられる。続いて、二端子素子内の上部電極25
形成のために、前面側基板3の一方面上に、チタン(T
i)等で実現される導電性材料の薄膜が、スパッタリン
グ法等を用いて成膜され、絶縁層24を介して信号電極
22と一部が重なるような所定形状に該薄膜がパターニ
ングされる。以上の結果、信号電極22と絶縁層24と
上部電極25とから形成され、かつ信号電極22が信号
配線23に接続されている構成の二端子素子が能動素子
として前面側基板3上に形成される。以上の構成の二端
子素子は、所謂MIM(Metal-Insulation-Metal)素
子、あるいはDM素子と呼ばれる薄膜ダイオードであ
る。
【0037】さらに、画素電極として機能する前面電極
6形成のために、前面側基板3の一方面上に、ITO
(錫−インジウム酸化物)等で実現される導電性材料の
透明薄膜が成膜され、該透明薄膜が所定形状にパターニ
ングされる。これによって、矩形状の複数の透明薄膜片
が前面電極6として残される。前面電極6は、行列状に
配置され、かつ各前面電極6と二端子素子の上部電極2
5とが一部接するように、形成されている。前面電極6
形成後、前面側基板3の一方面上に、全前面電極6と全
二端子素子と全信号配線23を覆う配向膜がさらに設け
られても良い。
【0038】前面側基板3上の部品製造の前後または該
部品製造と並行して、背面側基板4の一方面上に、黒色
樹脂等で実現される遮光性材料から成るブラックマトリ
クス26が、印刷される。次いで、ITO等で実現され
る導電性材料の透明薄膜が、背面側基板4の一方面27
上に成膜され、該透明薄膜が所定形状にパターニングさ
れる。続いて、表面の光反射率が高い金属薄膜が背面側
基板4の一方面27上に成膜され、残されている透明薄
膜片28上の部分だけが残るように該金属薄膜がパター
ニングされる。金属薄膜は、たとえば、モリブテン(M
o)の薄膜とアルミニウム(Al)の薄膜とを積層して
形成されている。金属薄膜のパターニングの際、透明薄
膜片28上の部分に残される金属薄膜片に、さらに複数
の穴が空けられている。金属薄膜片29の穴は、前面電
極6と対向すべき部分に、ほぼ均一に分散している。な
お金属薄膜片29内の前面電極6と対向すべき部分以外
の残余部分は、ブラックマトリクスの一部を兼ねてい
る。
【0039】上記のように積層された帯状の透明薄膜片
28と帯状の金属薄膜片29とによって、背面電極7が
実現される。この結果、透過モード時にはバックライト
12からの光の一部が背面電極7内の金属薄膜片29の
穴を透過し、反射モード時には液晶部5透過後の外光が
背面電極7内の金属薄膜片29の表面で反射するので、
背面電極7全体が半透過反射膜として機能する。背面電
極7形成後、背面側基板4の一方面上に、帯状の全背面
電極7と全ブラックマトリクス26とを覆う配向膜がさ
らに設けられても良い。
【0040】以上説明したように一方面に部品がそれぞ
れ形成された前面側基板3および背面側基板4が、前面
電極6と背面電極7とが相互対向しかつ前面側基板3上
の信号配線23と帯状の背面電極7の長手方向とが基板
法線方向から見て直交するように位置合わせされ、さら
に、所定の間隔を空けた状態で両基板3,4の周囲が貼
合わされる。こうして得られた液晶セルの内部空間に、
液晶部5を形成する液晶材料が封入される。液晶材料
は、たとえば屈折率異方性Δnが0.065前後のTN
液晶あるいはSTN液晶で実現される。
【0041】液晶部5形成後、液晶セルの前面に前面側
位相差板9と前面側偏光板8とが順次貼付けられ、同様
に、液晶セルの裏面にも背面側位相差板11と背面側偏
光板10とが順次貼付けられる。前面側偏光板8の透過
軸と背面側偏光板10の透過軸と液晶部5内の各基板
3,4に再近接する液晶分子の配向状態とは、モノクロ
液晶表示パネルがノーマリホワイトになるように、位置
合わせされている。たとえば液晶部5がTN型である場
合、前面側偏光板8の透過軸は、背面側偏光板10の透
過軸と平行であり、かつ液晶部5内の背面側基板4に再
近接する液晶分子の配向方向とも平行である。以上の手
順によって、半透過型のモノクロ液晶表示パネル1が完
成する。完成後のモノクロ液晶表示パネル1は、該モノ
クロ液晶表示パネル1の背面側に配置されるバックライ
ト12と組合わせて用いられる。
【0042】図1のモノクロ液晶表示パネル1におい
て、前面側位相差板9および背面側位相差板11は、原
理的にはそれぞれ、〔2n+1〕/4波長板(ただしn
は0または自然数)で表される位相差板であれば良い。
図1では、前面側位相差板9および背面側位相差板11
として、それぞれ1/4波長板が用いられている。これ
によって、本発明の半透過型液晶表示パネルの光学設計
が簡便になり、かつ背面側位相差板11の作成が容易に
なる。
【0043】図1のモノクロ液晶表示パネル1の駆動原
理を、以下に説明する。なお駆動原理の説明において
は、前面側位相差板9および背面側位相差板11が1/
4波長板によって実現されているとしている。図1のモ
ノクロ液晶表示パネル1は、1/4波長板で実現されて
いる2枚の位相差板9,11と、電圧印加時に単なる透
明フィルムと等価になりかつ電圧未印加時に1/4波長
板と等価となる液晶部5との、合計3枚の1/4波長板
による光学作用を利用したものである。1/4波長板に
は直線偏光を円偏光に変換し、円偏光を直線偏光に変換
する作用がある。
【0044】図3(A)は、図1のモノクロ液晶表示パ
ネル1において、反射モード時の白色表示中の画素にお
ける光の振舞いを説明するための模式図である。図3
(B)は、図1のモノクロ液晶表示パネル1において、
反射モード時の黒色表示中の画素における光の振舞いを
説明するための模式図である。白色表示時および黒色表
示時のどちらでも、表示に用いられる外光31は、モノ
クロ液晶表示パネル1の前面側から該パネル1内部に入
射する。外光31の全成分のうちの前面側偏光板8の透
過軸に平行な直線偏光だけが該前面側偏光板8を透過
し、該直線偏光が前面側位相差板9によって円偏光に変
換され、液晶部5に入射する。
【0045】図1のモノクロ液晶表示パネル1がノーマ
リホワイトであるならば、白色表示中の画素の印加電圧
は所定の第2閾電圧未満であり、この場合液晶部5は1
/4波長板として作用する。すなわち画素への電圧未印
加時には、図3(A)に示すように、前面側位相差板9
透過後の外光31は、液晶部5によって再び直線偏光と
なり、半透過反射板を兼ねる背面電極7に反射される。
反射後の外光32は、液晶部5をもう一度透過すること
によって円偏光に戻り、さらに前面側位相差板9を透過
することによって前面側偏光板8の透過軸に平行な直線
偏光となる。これによって反射後の外光32が前面側偏
光板8を透過可能になるので、画素から光が射出する明
状態になり、該画素の表示色が純粋な白色になる。
【0046】また図1のモノクロ液晶表示パネル1がノ
ーマリホワイトであるならば、黒色表示中の画素の印加
電圧は第2閾電圧を越える第1閾電圧以上であり、この
場合液晶部5は透明フィルムとして作用する。すなわち
画素への電圧印加時には、図3(B)に示すように、前
面側位相差板9透過後の外光31は、液晶部5をそのま
ま円偏光として透過し、半透過反射板を兼ねる背面電極
7で反射し、もう一度液晶部5を円偏光のまま透過す
る。これによって反射後の外光32は前面側位相差板9
透過後に前面側偏光板8の透過軸に直交する直線偏光と
なるため、反射後の外光32が前面側偏光板8を透過で
きないので、画素からの光が遮断される暗状態になり、
該画素の表示色が純粋な黒色になる。
【0047】図4(A)は、図1のモノクロ液晶表示パ
ネル1において、透過モード時の白色表示中の画素にお
ける光の振舞いを説明するための模式図である。図4
(B)は、図1のモノクロ液晶表示パネル1において、
透過モード時の黒色表示中の画素における光の振舞いを
説明するための模式図である。白色表示時および黒色表
示時のどちらでも、表示に用いられる光33は、モノク
ロ液晶表示パネル1の背面側に設けられているバックラ
イト12から発せられて、モノクロ液晶表示パネル1の
背面側から該パネル1内部に入射する。バックライト1
2からの光33の全成分のうちの背面側偏光板10の透
過軸に平行な直線偏光だけが背面側偏光板10を透過
し、該直線偏光が背面側位相差板11によって円偏光に
変換されて、該円偏光が半透過反射板を兼ねる背面電極
7を透過して、液晶部5に入射する。
【0048】モノクロ液晶表示パネル1がノーマリホワ
イトであるならば、白色表示中には、前述したように液
晶部5は1/4波長板として作用する。すなわち画素へ
の電圧未印加時には、背面電極7透過後の円偏光は、液
晶部5通過後に直線偏光になり、前面側位相差板9透過
後に円偏光となる。この結果、前面側位相差板9透過後
の円偏光のうち、前面側偏光板8の透過軸方向に平行な
成分だけが、すなわち背面側偏光板10から前面側位相
差板9までの部分を透過してきた光33の全光量の半分
が、前面側偏光板8を透過するので、画素が明状態にな
り、表示色が白色になる。
【0049】モノクロ液晶表示パネル1がノーマリホワ
イトであるならば、黒色表示中には、前述したように液
晶部5は透明フィルムと等価になる。すなわち画素への
電圧印加時には、背面電極7透過後の円偏光は、円偏光
のままで液晶部5を透過し、前面側位相差板9透過後に
前面側偏光板8の透過軸と垂直な直線偏光になる。この
結果、前面側位相差板9透過後の円偏光の全成分が前面
側偏光板8を透過できないので、画素が暗状態になり、
表示色が黒色になる。ここで注目すべきは、黒色表示中
には、特開平7−333598公報の液晶パネルのよう
に白色表示中の画素を或る色に着色して黒色表示状態が
作られるのではなく、バックライト12からの光33を
完全に遮光して黒色表示を行うため、黒色表示中の画素
の表示色が純粋な黒色となることである。
【0050】このように、上記のような光学特性を図1
の半透過型モノクロ液晶表示パネル1が有する場合、す
なわち、前面側偏光板8透過後の直線偏光を円偏光にす
るような光学特性を前面側位相差板9が有し、背面側偏
光板10透過後の直線偏光を円偏光にするような光学特
性を背面側位相差板11が有する場合、反射モードおよ
び透過モードに拘わらず液晶部5には常に円偏光が入射
する。また上記のように、印加電圧が所定の第1閾電圧
以上であれば円偏光を直線偏光に変換し、かつ印加電圧
が所定の第2閾電圧未満であれば円偏光をそのまま透過
させるような光学特性を液晶部5が有する場合、印加電
圧に応じて、液晶層に入射した円偏光はそのまままたは
直線偏光になって液晶部5から射出する。この結果、液
晶部5から直線偏光が射出されれば前面側偏光板8で該
直線偏光の全成分が遮られるので、反射モードおよび透
過モードに拘わらず、純粋な黒色表示が可能になる。し
たがって、モノクロ液晶表示パネル1において、非常に
表示品位のよい黒色の表示が可能になる。
【0051】図1のモノクロ液晶表示パネル1の最適化
のために、以下に説明する第1〜第の実験を行った。各
実験において測定対象とした半透過型液晶表示パネルの
詳細構造のうち、実験毎に説明している部分を除く残余
部分の詳細構造は、図1および図2を用いて上述した半
透過型液晶表示パネルの詳細構造と等しい。
【0052】第1実験では、モノクロ液晶表示パネル1
において、前面側位相差板9のリタデーションRAだけ
を変化させつつ、反射モード時のコントラストを測定し
た。反射モード時のコントラストは、白色表示中の画素
の光反射率と黒色表示中の該画素の光反射率との比で定
義される。図1のモノクロ液晶表示パネル1の反射モー
ド時のコントラストは、実用上、10以上必要である。
【0053】図5は、図1のモノクロ液晶表示パネル1
において、液晶部5のリタデーションΔndが200n
mである状況下で前面側位相差板9のリタデーションR
Aを変化させる場合の反射モード時のコントラストの変
化を示すグラフである。前面側位相差板9のリタデーシ
ョンRAが125nm未満の場合、該リタデーションR
Aが増加する程、反射モード時のコントラストが増大す
る。前面側位相差板9のリタデーションRAが125n
mの場合に、反射モード時のコントラストが極大にな
り、前面側位相差板9のリタデーションRAが125n
m以上の場合、該リタデーションRAが増加する程、反
射モード時のコントラストが減少する。図5に基づき、
前面側位相差板9のリタデーションRAが100nm以
上150nm以下のとき、反射モード時に実用的なコン
トラストの下限値(10)以上のコントラストが得られ
ることが判る。
【0054】第2実験では、モノクロ液晶表示パネル1
において、液晶部5のリタデーションΔndだけを変化
させつつ、反射モード時の白色反射率を測定した。液晶
部5のリタデーションΔndは、液晶部5の厚みd、す
なわち液晶セルの2枚の基板間の内部空間の厚みと、液
晶部5を形成する液晶材料の屈折率異方性Δnとの積で
定義される。液晶部5のリタデーションΔndを変化さ
せる場合、液晶材料の屈折率異方性Δnを固定して液晶
部5の厚みdだけを変化させてもよく液晶部5の厚みd
を固定して液晶材料の屈折率異方性Δnだけを変化させ
てもよい。反射モード時の白色反射率、すなわち反射モ
ード時の白色表示中の画素の光反射率は、実用上10%
以上必要である。
【0055】図6は、前面側位相差板9のリタデーショ
ンRAが120nmである状況下で液晶層のリタデーシ
ョンΔndを変化させた場合の反射モード時の白色反射
率の変化を示すグラフである。図6の実験では、液晶部
5の厚みdを3μmに固定し、液晶材料の屈折率異方性
Δnを変化させている。液晶部5のリタデーションΔn
dが200nm未満の場合、該リタデーションΔndが
増加する程、反射モード時の白色反射率が増大する。液
晶部5のリタデーションΔndが200nmの場合に反
射モード時の白色反射率が極大になり、液晶部5のリタ
デーションΔndが200nm以上の場合、該液晶部5
のリタデーションΔndが増加する程、反射モード時の
白色反射率が減少する。図6の実験の結果、反射モード
時のコントラストが10以上を保つ状況下においても、
白色表示中の画素の光反射率、すなわち電圧非印加時の
画素の白色反射率が、液晶部5のリタデーションΔnd
によっては、実用上充分な値未満に下がってしまうこと
があることが判る。図6に基づき、反射モード時に実用
上必要とされる10%以上の白色反射率を得るために
は、液晶部5のリタデーションΔndが180nm以上
220nm以下に選ばれる必要があることが分かる。
【0056】以上説明したように、図1のモノクロ液晶
表示パネル1において、前面側位相差板9のリタデーシ
ョンRAが100nm以上150nm以下であることが
好ましく、液晶部5のリタデーションΔndが180n
m以上220nm以下であることがさらに好ましい。こ
れによってモノクロ液晶表示パネル1は、反射モード時
に、実用に適したコントラストだけでなく、実用に適し
た白色反射率を得ることができる。
【0057】以上のようにして図1のモノクロ液晶表示
パネル1の反射モードでの最適化は図られれるが、さら
に透過モードでの最適化を考慮する必要がある。このた
めに第3実験として、図1のモノクロ液晶表示パネル1
において、前面側位相差板9のリタデーションRAおよ
び背面側位相差板11のリタデーションRBだけを変化
させつつ、透過モード時のコントラストを測定した。透
過モード時のコントラストは、白色表示中の画素の光透
過率と黒色表示中の画素の光透過率との比で定義され
る。図1のモノクロ液晶表示パネル1の透過モード時の
コントラストは、実用上、10以上必要である。
【0058】図7は、液晶部5のリタデーションΔnd
が200nmに固定される状況下において、前面側およ
び背面側位相差板9,11のリタデーションRA,RB
を変化させた場合の透過モード時のコントラストの変化
を示すグラフである。透過モードでは、前面側および背
面側位相差板9,11のリタデーションの和RA+RB
が重要である。両位相差板のリタデーションの和RA+
RBが230nm未満(230nm>RA+RB)であ
る場合、および両位相差板のリタデーションの和RA+
RBが280nmを越える(RA+RB>280nm)
場合、透過モード時のコントラストが1未満になる。両
位相差板のリタデーションの和RA+RBが230nm
以上240nm未満である場合、および両位相差板のリ
タデーションの和RA+RBが270nm以上280n
m未満である場合、透過モード時のコントラストは1以
上10未満になる。両位相差板のリタデーションの和R
A+RBが240nm以上270nm以下である場合、
透過モード時のコントラストは10以上になる。
【0059】両位相差板のリタデーションの和RA+R
Bが230nm未満または280nmを越える場合、透
過モード時のコントラストが1未満になってしまうの
で、白色表示および黒色表示は可能であるけれども、印
加電圧に対する透過モード時の画素の表示の白黒が、該
印加電圧に対する反射モード時の該の表示の白黒と反転
する。この結果、反転モード時と透過モード時とにおい
て、同じ印加電圧で同じ表示をすることが不可能となっ
てしまう。以上の理由に基づき、印加電圧に対する画素
の表示状態を透過モード時と反射モード時とにおいて相
互に一致させるためには、透過モード時のコントラスト
が1以上になるように両位相差板のリタデーションの和
RA+RBを選ぶ必要がある。したがって、式1に示す
ように、両位相差板のリタデーションの和RA+RBが
230nm以上280nm以下になるように、前面側お
よび背面側位相差板9,11のリタデーションRA,R
Bが設定される。230nm ≦〔RA+RB〕≦ 28
0nm …(1)
【0060】以上説明したように、図1のモノクロ液晶
表示パネル1は、好ましくは、前面側位相差板9のリタ
デーションRAが100nm以上150nm以下になる
ように前面側位相差板9が設計されるだけでなく、前面
側および背面側位相差板11のリタデーションの和RA
+RBが230nm以上280nm以下になるように背
面側位相差板11が設計される。これによって、反射モ
ード時に実用的に足るコントラストが得られるだけでな
く、印加電圧に対する反射モード時の画素の表示表示状
態を該印加電圧に対する透過モード時の画素の表示状態
と一致させることができる。したがって、図1の半透過
型モノクロ液晶表示パネル1の表示品位がさらに向上す
る。
【0061】さらに好ましくは、式2に示すように、前
面側および背面側位相差板11のリタデーションの和R
A+RBが240nm以上270nm以下になるよう
に、背面側位相差板11が設計される。これによって、
印加電圧に対する透過モード時および反射モード時の画
素の表示状態を相互に一致させつつ、透過モード時と反
射モード時との両方において実用に足るコントラストが
得られるので、モノクロ液晶表示パネル1の表示品位が
さらに向上する。 240nm ≦〔RA+RB〕≦ 270nm …(2)
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】図1のモノクロ液晶表示パネル1の最適設
計としては、反射モードを優先するか透過モードを優先
するかの設計思想に応じて、本明細書にて上述した各種
リタデーションの許容範囲内において色々なリタデーシ
ョンの組合わせが考えられる。表1および表2は、反射
モードを優先して設計された図1のモノクロ液晶表示パ
ネル1の光学設計の最適例の1つを示す。表1および表
2の場合、前面側位相差板9のリタデーションRAは、
図5に示す該リタデーションRAの許容範囲内の値であ
って極大値未満の値である「115」に設定されてい
る。両位相差板のリタデーションの和RA+RBは、図
7に示す該和RA+RBの最適範囲の中央値であって透
過モード時のコントラストが極大になっている「25
5」に設定されている。背面側位相差板11のリタデー
ションRBは、上記のように設定されている前面側位相
差板9のリタデーションRA=115と両位相差板のリ
タデーションの和RA+RB=255との両方を満たす
値である「140」に設定されている。液晶部5のリタ
デーションΔndは、図6に示す該リタデーションΔn
dの許容範囲内の値であってかつ反射モード時の白色反
射率が極大になる値である「200」に設定されてい
る。
【0065】白にもいろんな色味の白が有り、色温度の
高い白、すなわち青っぽい白の方が反射率が低くても人
間の目にはより「白く」感じる。そのためコントラスト
や反射率だけを論じるなら前面側位相差板9のリタデー
ションRAは125が好ましいが、実際には該リタデー
ションRAが125を超えるとより黄色味がかった白
(黄白色)になり、該リタデーションRAが125以下
ではより青っぽい白(青白色)になる。このため、本実
施例の最適例では、コントラスト反射率を多少犠牲にし
ても色温度の高い「115」に前面側位相差板9のリタ
デーションを設定して、白色表示中の画素が人の目で見
てより白く感じるようにしている。
【0066】図8は、表1および表2の光学設計のモノ
クロ液晶表示パネルにおける反射モード時の画素の光反
射率および透過モード時の画素の光透過率の印加電圧特
性曲線を示すグラフである。なお図8の横軸に示されて
いる画素への印加電圧は、モノクロ液晶表示パネル1へ
の印加電圧であり、液晶部5に印加される電圧と二端子
素子とに印加される電圧との和である。
【0067】表1および表2の光学設計のモノクロ液晶
表示パネル1は、1/320duty比の両極性パルス電圧
によって駆動した場合、印加電圧が9V以下であれば画
素が白色表示になり、印加電圧が14V以上であれば画
素が黒色表示になる。表1および表2のモノクロ液晶表
示パネル1では、各画素に二端子素子が設けてあるた
め、0V以上9V以下の範囲内の値にOFF電圧が選ば
れ、14V以上の範囲内の値にON電圧が選ばれれば良
いので、白色表示の印加電圧の許容範囲および黒色表示
の印加電圧の許容範囲をそれぞれ広く取れることが特徴
である。OFF電圧とは、画素に白色表示をさせる際に
画素に印加すべき上限の印加電圧、すなわち第1の閾電
圧であり、ON電圧とは、画素に黒表示をさせる際に画
素に印加すべき下限の印加電圧、すなわち第2の閾電圧
である。たとえばOFF電圧を8V、ON電圧を15V
と設定すると、透過モードと反射モードとの両方で、相
互に等しい印加電圧を用いて、白色表示および黒色表示
が可能になる。
【0068】なお駆動原理を示す図3および図4では、
前面側偏光板8の透過軸と背面側偏光板10の透過軸と
が互いに平行になるように配置されているとしている
が、これは図1のモノクロ液晶表示パネル1の理想的モ
デルを簡単に示すために描いているのであり、実際には
前面側位相差板9および背面側位相差板11の波長分散
特性や液晶部5の電圧印加時の残留リタデーション等に
起因する理想的モデルからのずれが生じているため、前
面側および背面側偏光板10の透過軸の成す最適角度は
平行状態から変わり得る。たとえば表1および表2の光
学設計のモノクロ液晶表示パネルでは、前面側偏光板8
側から見て、背面側偏光板10の透過軸は前面側偏光板
8の透過軸より時計まわりに30度ずれている。
【0069】図9は、本発明の第2の実施の形態である
半透過型のカラー液晶表示パネル(以後、単に「カラー
液晶表示パネル」と称する)の構成を簡略的に示す縦断
面図である。図10は、図9のカラー液晶表示パネル4
1のB−B部分拡大横断面図である。図9と図10とを
合わせて説明する。なお図9のカラー液晶表示パネル4
1の構成のうち、図1のモノクロ液晶表示パネル1の構
成と同一の部分には同じ参照符を付し、詳細説明は省略
する。
【0070】図9のカラー液晶表示パネル41は、概略
的には、前面側基板3、背面側基板4、液晶部5、複数
の前面電極6、前面電極6に対応する背面電極7、前面
側偏光板8、前面側位相差板9、背面側偏光板10、背
面側位相差板11、および透過可能な光成分の波長が相
互に異なる2種類以上のカラーフィルタ42を最低限含
む。図9のカラー液晶表示パネル41は、図1のモノク
ロ液晶表示パネル1にカラーフィルタ42を追加した構
成になっており、画素毎に、前面電極6と前面側基板3
との間に、いずれか1種類のカラーフィルタ42が配置
されている。前面側基板3の一方面21の法線方向から
見て隣合う2つの画素に配置されるカラーフィルタ42
の種類は相互に異なる。カラーフィルタ42の種類の組
合わせは、カラー液晶表示パネル41の用途に合わせて
決定されれば良く、たとえば、赤・青・緑のカラーフィ
ルタ42の組合わせ、または赤・緑のカラーフィルタ4
2の組合わせ等、色々考えられる。カラー液晶表示パネ
ル41は、モノクロ液晶表示パネル1と同様に、ノーマ
リホワイトになるように、光学設計されている。図9の
カラー液晶表示パネル41は、図1のカラー液晶表示パ
ネル41と同様に、反射モードと透過モードとの2つの
利用モードを有している。
【0071】さらに図9のカラー液晶表示パネル41
は、具体的には、図1のモノクロ液晶表示パネル1と同
様に、アクティブマトリクス型になっている。これによ
って図9のカラー液晶表示パネル41は、白色表示中の
印加電圧の許容範囲と黒色表示中の印加電圧の許容範囲
とを、それぞれ大きく取ることができる。詳細には、図
9の例では、背面側基板4上の背面電極7に、能動素子
13の1種類である二端子素子が接続されている。この
ために、前面電極6が走査電極として機能し、かつ背面
電極7が画素電極として機能する。なお能動素子13
は、二端子素子に限らず、三端子素子でもよい。
【0072】図9および図10を参照して、カラー液晶
表示パネル41の詳細な構成および製法を、以下に説明
する。なお以下の説明は、図9のカラー液晶表示パネル
41の詳細構成および製法の最適例の1つであり、該詳
細構成および製法は、以下の説明のものに限らず他のも
のでも良い。
【0073】前面側基板3および背面側基板4は、ガラ
ス材料から成る基板によって実現される。まず、背面側
基板4の一方面上に、タンタル(Ta)等で実現される
導電性材料の薄膜がスパッタリング法等を用いて成膜さ
れ、該薄膜が所定形状にパターニングされる。これによ
って、二端子素子内の信号電極22と、該信号電極22
に接続される信号配線23とが形成される。次いで、二
端子素子内の絶縁層24形成のために、酒石酸アンモニ
ウム等の電解液中で、信号電極22の表面および信号配
線23の表面が陽極酸化させられる。続いて、二端子素
子内の上部電極25形成のために、背面側基板4の一方
面上に、チタン(Ti)等で実現される導電性材料の薄
膜が、スパッタリング法等を用いて成膜され、該薄膜が
所定形状にパターニングされる。以上の結果、信号電極
22と絶縁層24と上部電極25とから形成され、かつ
信号電極22が信号配線23に接続されている二端子素
子が得られる。
【0074】さらに、画素電極として機能する背面電極
7形成のために、背面側基板4の一方面上に、アルミニ
ウム(Al)等で実現される導電性材料の半透明薄膜が
成膜され、該半透明薄膜がパターニングされる。これに
よって、半透明薄膜内の複数の矩形部分が背面電極7と
して残り、かつ矩形状の各背面電極7が各二端子素子の
上部電極25とそれぞれ接しつつ行列状に配置される。
具体的には、背面電極7は、膜厚が50nm程度のアル
ミニウム薄膜で実現されており、反射モード時には液晶
層透過後の外光を反射可能であり、透過モード時にはバ
ックライト12からの光の一部を透過可能になってい
る。背面電極7形成後、背面側基板4の一方面上に、全
背面電極7と全二端子素子と全信号配線23を覆う配向
膜がさらに設けられても良い。
【0075】背面側基板4上の部品製造の前後または該
部品製造と並行して、前面側基板3の一方面上に、所定
波長域の光成分だけを透過可能な樹脂材料から成るカラ
ーフィルタ42が、色毎に印刷される。次いで、ITO
等で実現される導電性材料の透明薄膜が、前面側基板3
の一方面上に成膜され、ストライプ状に配置される帯状
部分が前面電極6として残るように、該透明薄膜がパタ
ーニングされる。なお図9の例では、能動素子13が二
端子素子なので、前面電極6に電気信号を供給するため
の配線と該配線に並行に並ぶ1列分の前面電極6とが一
体化されて、帯状の電極になっている。前面電極6形成
後、前面側基板3の一方面上に、全前面電極6と全カラ
ーフィルタ42とを覆う配向膜がさらに設けられても良
い。
【0076】以上説明したように一方面に部品がそれぞ
れ形成された前面側基板3および背面側基板4が、前面
電極6と背面電極7とが相互対向しかつ背面側基板4上
の信号配線23と帯状の前面電極6の長手方向とが基板
法線方向から見て直交するように位置合わせされ、さら
に、所定の間隔を空けた状態で両基板の周囲が貼合わさ
れる。こうして得られた液晶セルの内部空間に、液晶部
5を形成する液晶材料が封入される。液晶材料は、たと
えば屈折率異方性Δnが0.065前後のTN液晶ある
いはSTN液晶で実現される。液晶部5形成後、液晶セ
ルの前面に前面側位相差板9と前面側偏光板8とが順次
貼付けられ、同様に、液晶セルの裏面にも背面側位相差
板11と背面側偏光板10とが順次貼付けられる。前面
側偏光板8の透過軸と背面側偏光板10の透過軸と液晶
部5内の各基板3,4に再近接する液晶分子の配向状態
とは、モノクロ液晶表示パネルがノーマリホワイトにな
るように、位置合わせされている。これによって、半透
過型のカラー液晶表示パネル41が完成する。完成後の
半透過型カラー液晶表示パネル41は、バックライト1
2と組合わせて用いられる。
【0077】図9のカラー液晶表示パネル41の光学設
計は、反射モードおよび透過モードのどちらであって
も、液晶層透過後の光の全波長成分のうち前面側位相差
板9に入射する波長成分がカラーフィルタ42によって
画素毎に制限されている点だけが異なり、他は図1のモ
ノクロ液晶表示パネル1と等しい。すなわち、図9のカ
ラー液晶表示パネル41は、背面側偏光板10と液晶セ
ルとの間に〔2n+1〕/4波長板で実現される背面側
位相差板11が配置されているので、図1のモノクロ液
晶表示パネル1と同様に、黒色および画素毎にカラーフ
ィルタ42によって規定されている表示色の純粋表示が
2つの利用モードのどちらでも可能であり、かつ黒色お
よび表示色の表示のための印加電圧を2つの利用モード
において共通化することができる。
【0078】また図9のカラー液晶表示パネル41は、
図1のモノクロ液晶表示パネル1と同様に、好ましく
は、前面側位相差板9のリタデーションRAが100n
m以上150nm以下に選ばれ、液晶部5のリタデーシ
ョンΔndが180nm以上220nm以下に選ばれ、
前面側および背面側位相差板11のリタデーションの和
RA+RBが230nm以上280nm以下になるよう
に背面側位相差板11のリタデーションRBが選ばれ
る。さらに好ましくは、前面側および背面側位相差板1
1のリタデーションの和RA+RBが240nm以上2
70nm以下にになるように背面側位相差板11のリタ
デーションRBが選ばれる。これによって図9のカラー
液晶表示パネル41は、よりコントラストの高い表示が
可能になる。
【0079】第1および第2の実施の形態の液晶表示パ
ネル1,41は本発明の半透過型液晶表示パネルの例示
であり、主要な構成および動作が等しければ、他の様々
な形で実現することができる。特に液晶表示パネル1,
41の各構成部品の詳細な構成および動作は、同じ効果
が得られるならば、上述の構成および動作に限らず、他
の構成および動作によって実現されてもよい。
【0080】則ち、第1および第2の実施の形態の液晶
表示パネル1,41は、光学設計上、1対の偏光板8,
10と1対の位相差板9,11と複数対の電極6,7と
半透過反射板と液晶部5とを最低限含み、液晶部5と背
面側偏光板10との間に半透過反射板が配置され、かつ
半透過反射板と背面側偏光板10との間に背面側位相差
板11が配置されている構成であればよく、その他の構
成部品は適宜増減されても良い。たとえば、能動素子1
3は、前面側基板3上の前面電極6および背面側基板4
上の背面電極7のうちのどちらに接続されていてもよ
い。半透過反射板は、背面側基板4上の背面電極7が兼
ねていてもよく、背面電極7とは別に独立して設けられ
ていてもよい。偏光板または位相差板が基板を兼ねてい
てもよい。
【0081】また第1および第2の実施の形態の液晶表
示パネル1,41では、前面側位相差板9のリタデーシ
ョンRAの許容条件、液晶部5のリタデーションΔnd
の許容条件、および両方位相差板9,11のリタデーシ
ョンの和RA+RBの許容条件のうちの少なくとも1条
件が最低限満たされていればよく、より多くの条件が満
たされるほど、液晶表示パネル1,41の表示品位がよ
り向上する。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、背面側基
板上の背面電極が半透過反射板としても機能する構成の
半透過型液晶表示パネルにおいて、液晶部と前面側偏光
板との間だけでなく、背面電極と背面側偏光板との間に
も位相差板が配置されている。これによって、半透過型
液晶表示パネルの表示品位が向上し、該半透過型液晶表
示パネルの構成が簡略化され、かつ該半透過型液晶表示
パネルを駆動する駆動回路の簡略化が可能になる。
【0083】また本発明によれば、液晶部を挟んで対向
配置されている前面電極および背面電極のうちのいずれ
か一方電極に、能動素子が接続されている。これによっ
てアクティブマトリクス型の半透過型液晶表示パネル
は、白色表示時の印加電圧の許容範囲と黒色表示時の印
加電圧の許容範囲とを、それぞれ大きく取ることができ
る。さらにまた本発明によれば、反射モードおよび透過
モードに拘わらず液晶部に常に円偏光が入射するよう
に、前面側位相差板および背面側位相差板の光学特性が
設定される。これによって半透過型液晶表示パネルは、
反射モードおよび透過モードに拘わらず、純粋な黒色表
示が可能になる。また本発明によれば、前面側位相差板
および背面側位相差板のうちの少なくとも一方は、1/
4波長板で実現される。これによって、半透過型液晶表
示パネルの光学設計が簡便になり、かつ位相差板の作成
が容易になる。
【0084】また本発明によれば、前面側位相差板は、
リタデーションが100nm以上150nm以下になる
ように設計される。これによって半透過型液晶表示パネ
ルは、反射モード時に、実用に充分足るコントラストを
得ることができる。さらにまた本発明によれば、液晶部
は、リタデーションが180nm以上220nm以下に
なるように設計される。これによって半透過型液晶表示
パネルは、反射モード時に、実用に充分足る電圧非印加
時の白色反射率を得ることができる。また本発明によれ
ば、前面側位相差板および背面側位相差板は、両位相差
板のリタデーションの和が230nm以上280nm以
下になるように設計される。さらにまた本発明によれ
ば、前面側位相差板および背面側位相差板は、両位相差
板のリタデーションの和が240nm以上270nm以
下になるように設計される。これによって半透過型液晶
表示パネルの表示品位がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である半透過型のモ
ノクロ液晶表示パネル1の概略構成を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1のモノクロ液晶表示パネル1のA−A部分
拡大横断面図である。
【図3】図1のモノクロ液晶表示パネル1における反射
モード時の光の振舞いを説明するための模式図である。
【図4】図1のモノクロ液晶表示パネル1における透過
モード時の光の振舞いを説明するための模式図である。
【図5】図1のモノクロ液晶表示パネル1の反射モード
時のコントラストと前面側位相差板のリタデーションR
Aとの関係を示すグラフである。
【図6】図1のモノクロ液晶表示パネル1の反射モード
時の白色反射率と液晶層のリタデーションΔndとの関
係を示すグラフである。
【図7】図1のモノクロ液晶表示パネル1の反射モード
時のコントラストCoと前面側位相差板のリタデーショ
ンRAと背面側位相差板のリタデーションRBとの関係
を示すグラフである。
【図8】図1のモノクロ液晶表示パネル1において、モ
ノクロ液晶表示パネル1への印加電圧と反射モード時の
画素の光反射率と透過モード時の画素の光透過率との関
係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態である半透過型のカ
ラー液晶表示パネル41の概略構成を示す縦断面図であ
る。
【図10】図9のカラー液晶表示パネル41のB−B部
分拡大横断面図である。
【符号の説明】
1 モノクロ液晶表示パネル 3 前面側基板 4 背面側基板 5 液晶部 6 前面電極 7 背面電極 8 前面側偏光板 9 前面側位相差板 10 背面側偏光板 11 背面側位相差板 13 能動素子 41 カラー液晶表示パネル 42 カラーフィルタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性をそれぞれ有する前面側基板およ
    び背面側基板と、 前面側基板と背面側基板との間に配され、液晶材料から
    形成される液晶部と、 液晶部の前面側に配置され、かつ透光性を有する前面電
    極と、 液晶部の背面側に配置され、液晶部を介して前面電極と
    対向し、かつ半透過反射板として機能する背面電極と、 液晶部の前面側に配置される前面側偏光板と、 液晶部と前面側偏光板との間に配置される前面側位相差
    板と、 液晶部の背面側に配置される背面側偏光板と、 背面電極と背面側偏光板との間に配置される背面側位相
    差板とを含むことを特徴とする半透過型液晶表示パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記前面電極および背面電極のうちのい
    ずれか一方電極に接続される能動素子をさらに含み、 前記前面電極および背面電極の間の印加電圧の制御に係
    る電気信号が、能動素子を介して前記いずれか一方電極
    に供給されることを特徴とする請求項1記載の半透過型
    液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 前記前面側位相差板が、前記前面側偏光
    板を透過した直線偏光を円偏光に変換する光学特性を有
    し、 前記液晶部が、前記前面電極と前記背面電極との間の印
    加電圧が予め定める第1閾電圧以上の場合、入射する円
    偏光を直線偏光に変換し、該印加電圧が第1閾電圧以上
    の予め定める第2閾電圧未満の場合、入射する円偏光を
    そのまま透過させる光学特性を有し、 前記背面側位相差板が、前記背面側偏光板を透過した直
    線偏光を円偏光に変換する光学特性を有することを特徴
    とする請求項1または2記載の半透過型液晶表示パネ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記前面側位相差板が、1/4波長板で
    あることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1
    項記載の半透過型液晶表示パネル。
  5. 【請求項5】 前記背面側位相差板が、1/4波長板で
    あることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1
    項記載の半透過型液晶表示パネル。
  6. 【請求項6】 前記前面側位相差板のリタデーション
    が、100nm以上150nm以下に選ばれることを特
    徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の半透
    過型液晶表示パネル。
  7. 【請求項7】 前記液晶部のリタデーションが、180
    nm以上220nm以下に選ばれることを特徴とする請
    求項1〜6のうちのいずれか1項記載の半透過型液晶表
    示パネル。
  8. 【請求項8】 前記前面側位相差板のリタデーションと
    前記背面側位相差板のリタデーションとの和が230n
    m以上280nm以下になるように、該前面側および背
    面側位相差板のリタデーションが選ばれることを特徴と
    する請求項1〜7のうちのいずれか1項記載の半透過型
    液晶表示パネル。
  9. 【請求項9】 前面前面側位相差板のリタデーションと
    前面背面側位相差板のリタデーションとの和が240n
    m以上270nm以下になるように、該前面側および背
    面側位相差板のリタデーションが選ばれることを特徴と
    する請求項1〜7のうちのいずれか1項記載の半透過型
    液晶表示パネル。
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