JP2001091949A - 反射型液晶ディスプレイ - Google Patents

反射型液晶ディスプレイ

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JP2001091949A
JP2001091949A JP26541599A JP26541599A JP2001091949A JP 2001091949 A JP2001091949 A JP 2001091949A JP 26541599 A JP26541599 A JP 26541599A JP 26541599 A JP26541599 A JP 26541599A JP 2001091949 A JP2001091949 A JP 2001091949A
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plate
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crystal display
layer
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JP26541599A
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Ichiro Fukuda
一郎 福田
Yasuhiro Shigeno
安広 滋野
Shuichi Seyama
秀一 瀬山
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Hosiden Corp
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Hosiden Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るく、高コントラスト比で、且つ、カラー
フィルタ方式のカラー表示に好適な、無彩色の反射型T
N液晶ディスプレイ、及び、波長依存性の小さい分光反
射率を有する反射型STN液晶ディスプレイを提供す
る。 【解決手段】 裏面側電極3bとしての機能を備えた反
射板2aと、STN型液晶またはTN型液晶からなる駆
動用液晶層1a,1cと、透明基板4の裏面側に表面側
透明電極3aを形成してなる表面側透明電極層3と、駆
動用液晶層1a,1cと同型の液晶からなる補償用液晶
層1b,1dを含んでなる補償板10と、1/4波長板
9と、偏光板7とを順番に積層してなる積層構造を有
し、駆動用液晶層1a,1cに対する電圧オフ時におい
てブラック表示となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源オフ時にブラ
ック(暗状態)表示となるNB(normally b
lack)モードの反射型TN(twisted ne
matic)液晶ディスプレイ及び反射型STN(su
per twisted nematic)液晶ディス
プレイに関する。より詳しくは、当該反射型液晶ディス
プレイの明るさ及びコントラストの改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及している液晶ディスプレイ
(以下、適宜「LCD」と略称する。)の多くはバック
ライトを用いた透過型であり、バックライトを使用する
ためにLCDの有する低消費電力、薄型、軽量という最
大の利点を損なっている。そのため、特に電池駆動を必
要とし、且つ薄型、軽量を強く要求される携帯型の情報
用機器や電子機器では、バックライトを必要としない高
画質の反射型LCDの実用化が強く望まれている。
【0003】情報表示または画像表示用のLCDには、
各表示画素にTFT(thin film trans
istor)等のアクティブ素子を付加し、これを介し
て駆動するアクティブマトリクス方式とマトリクス電極
間に液晶を挟着させ、直接時分割駆動する単純マトリク
ス方式の2方式がある。一般に、高画質が得られる点で
は前者の方式が好ましい。他方、消費電力及び製造容易
性に着目すると、後者の方式で高画質表示できることが
好ましい。
【0004】そこで、本願発明者等は、バックライトを
必要としない高画質のアクティブマトリクス方式の反射
型LCDの有力候補として、図21に示す構成の反射型
TN−LCDを提案し、この構成で明るい高コントラス
ト比の無彩色表示が可能となることを既に確認している
(電子情報通信学会論文誌C−II,Vol.J77−
C−II,No8,pp.355−357,1994年
8月)。更に、本願発明者等は、バックライトを必要と
しない高画質の単純マトリクス方式の反射型LCDの有
力候補として、図21に示す構成と同等の構成の反射型
STN−LCDを提案し、この構成で明るい実用レベル
のコントラスト比の無彩色表示が可能となることも既に
確認している(電子情報通信学会論文誌C−II,Vo
l.J78−C−II,No8,pp.86−88,1
995年2月)。
【0005】上記したアクティブマトリクス方式の反射
型TN−LCDにおけるセル構造は、図21に示すよう
に、従来の偏光板を2枚用いたものと異なり、偏光板を
1枚に減らし、画素電極と反射板を一体化した構造とし
ている。図21は、基板25と、該基板25の表面側に
形成された画素電極機能を有する反射板22と、TN液
晶層21aと、透明基板24の裏面側に透明対向電極2
3aを形成してなる透明電極層23と、位相差板26
と、偏光板27とを順番に積層して構成されている。
尚、図21において、左側(偏光板27のある側)がデ
ィスプレイの表面側で、右側(反射板22のある側)が
裏面側である。図21に示す構造の反射型TN液晶ディ
スプレイは、液晶層から反射板までの距離が短く画素ズ
レを防止できることから高精細表示に好適であるばかり
でなく、偏光板を1枚しか用いないこと並びにTFT等
の非線形素子やバスラインを画素電極の背面に配するこ
とで開口率を向上できることから、反射型LCDで重要
な表示の明るさの点で有利である。
【0006】他方、上記した単純マトリクス方式の反射
型STN−LCDにおけるセル構造は、図21に示す反
射型TN−LCDにおけるセル構造と基本的に同じであ
る。TN液晶層21aがSTN液晶層21cとなり、画
素電極が裏面側のマトリクス電極になり、透明対向電極
23aが表面側の透明マトリクス電極になるだけの相違
であって、構造的には全く等価である。
【0007】図21に示す構成では、関連パラメータを
最適設計することにより、電源オフ時にブラック(暗状
態)表示となるNBモードの反射型TN液晶ディスプレ
イとして、明状態の反射率49%、コントラスト比3
0:1程度のものが実現できる。また、同様に、関連パ
ラメータを最適設計することにより、電源オフ時にホワ
イト(明状態)表示となるNW(normally w
hite)モードの反射型STN液晶ディスプレイとし
て、明状態の反射率48%、コントラスト比20:1程
度のものが、また、電源オフ時にブラック(暗状態)表
示となるNBモードの反射型STN液晶ディスプレイと
して、明状態の反射率49%、コントラスト比30:1
程度のものが実現できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たNBモードの反射型TN液晶ディスプレイ及び反射型
STN液晶ディスプレイにおける49%の明状態の反射
率は、偏光板を用いる方式としては上限値に近いが、高
画質化の観点からは更なるコントラスト比の向上が望ま
れる。更に、NBモードの反射型STN液晶ディスプレ
イは、分光反射率の波長依存性が大きいことから、マイ
クロカラーフィルタを用いるカラー表示には適さないと
いう問題もある。
【0009】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、その目的は、明るく、高コントラスト比(原理的に
は無限大)で、且つ、カラーフィルタ方式のカラー表示
に好適な、無彩色の反射型TN液晶ディスプレイ、及
び、波長依存性の小さい分光反射率を有する反射型ST
N液晶ディスプレイを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る反射型液晶ディスプレイの第一の特徴構
成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、
裏面側電極としての機能を備えた反射板と、TN型液晶
またはSTN型液晶からなる駆動用液晶層と、透明基板
の裏面側に表面側透明電極を形成してなる表面側透明電
極層と、前記駆動用液晶層と同型の液晶からなる補償用
液晶層を含んでなる補償板と、1/4波長板と、偏光板
とを順番に積層してなる積層構造を有し、前記駆動用液
晶層に対する電圧オフ時においてブラック表示となる点
にある。
【0011】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載した通り、裏面側電極としての電極機
能を備えた反射板と、1/4波長板と、TN型液晶また
はSTN型液晶からなる駆動用液晶層と、透明基板の裏
面側に表面側透明電極を形成してなる表面側透明電極層
と、前記駆動用液晶層と同型の液晶からなる補償用液晶
層を含んでなる補償板と、偏光板とを順番に積層してな
る積層構造を有し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ
時においてブラック表示となる点にある。
【0012】同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載した通り、反射板と、透明基板の表面
側に裏面側透明電極を形成してなる裏面側透明電極層
と、TN型液晶またはSTN型液晶からなる駆動用液晶
層と、透明基板の裏面側に表面側透明電極を形成してな
る表面側透明電極層と、前記駆動用液晶層と同型の液晶
からなる補償用液晶層を含んでなる補償板と、1/4波
長板と、偏光板とを順番に積層してなる積層構造を有
し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時においてブラ
ック表示となる点にある。
【0013】同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載した通り、反射板と、透明基板の表面
側に裏面側透明電極を形成してなる裏面側透明電極層
と、1/4波長板と、TN型液晶またはSTN型液晶か
らなる駆動用液晶層と、透明基板の裏面側に表面側透明
電極を形成してなる表面側透明電極層と、前記駆動用液
晶層と同型の液晶からなる補償用液晶層を含んでなる補
償板と、偏光板とを順番に積層してなる積層構造を有
し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時においてブラ
ック表示となる点にある。
【0014】同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載した通り、反射板と、1/4波長板
と、透明基板の表面側に裏面側透明電極を形成してなる
裏面側透明電極層と、TN型液晶またはSTN型液晶か
らなる駆動用液晶層と、透明基板の裏面側に表面側透明
電極を形成してなる表面側透明電極層と、前記駆動用液
晶層と同型の液晶からなる補償用液晶層を含んでなる補
償板と、偏光板とを順番に積層してなる積層構造を有
し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時においてブラ
ック表示となる点にある。
【0015】ここで、上記第一乃至第五の特徴構成にお
いて、裏面側電極或いは裏面側透明電極とは、駆動用液
晶層の裏面側に配される電極或いは透明電極であって、
アクティブマトリクス方式の場合は画素電極が相当し、
単純マトリクス方式の場合は裏面側のマトリクス電極が
相当する。また、透明電極或いは表面側透明電極は、駆
動用液晶層の表面側に配される透明電極であって、アク
ティブマトリクス方式の場合は透明対向電極が相当し、
単純マトリクス方式の場合は表面側の透明マトリクス電
極が相当する。尚、表面側とは、ディスプレイの表面側
と一致し、偏光板の配置されている側を意味し、裏面側
とは、ディスプレイの裏面側と一致し、反射板の配置さ
れている側を意味する。また、1/4波長板とは、可視
光に対し、夫々の波長の1/4の大きさのリタデーショ
ンを有する位相差板或いは位相差フィルムであり、ま
た、それに近い特性(±3%〜±5%の精度範囲)の位
相差板或いは位相差フィルムも含まれるものとする。更
に、駆動用液晶層に対する電圧オフ時とは、アクティブ
マトリクス方式では、駆動用液晶層の裏面側と表面側の
両電極間に電圧が印加されていない場合を意味し、単純
マトリクス方式では、前記両電極間にオフ電圧が印加さ
れている場合を意味する。これは、単純マトリクス方式
の場合は、電圧オフ時においても、微小なオフ電圧が前
記両電極間に発生するためである。尚、駆動用液晶層に
対する電圧オン時は、駆動方式にかからず、両電極間に
所定のオン電圧が印加されている場合を意味する。
【0016】同第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項6に記載した通り、上記第一乃至第五の特徴構
成の何れかに加えて、前記補償用液晶層と前記駆動用液
晶層とは、各液晶の捩れ角が互いに逆向きで角度が等し
く、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時における各リ
タデーションが等しく、且つ、内向する側の層面の各配
向方向が互いに直交している点にある。
【0017】同第七の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項7に記載した通り、上記第一乃至第六の特徴構
成の何れかに加えて、前記駆動用液晶層に対する電圧オ
ン時において、前記偏光板を通過して入射した所定波長
の可視光が、前記反射板上で直線偏光となるように、前
記偏光板の方位角並びに前記駆動用液晶層と前記補償用
液晶層の特性が調整されている点にある。
【0018】同第八の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項8に記載した通り、上記第一乃至第七の特徴構
成の何れかに加えて、前記補償板に代えて、前記補償用
液晶層と同一の分子配向と光学機能を有する液晶高分子
膜からなる補償用捩れ配向フィルムを使用する点にあ
る。従って、本特徴構成を上記第六の特徴構成と組み合
わせた場合は、前記補償用捩れ配向フィルムと前記駆動
用液晶層とは、各液晶の捩れ角が互いに逆向きで角度が
等しく、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時における
各リタデーションが等しく、且つ、内向する側の層面の
各配向方向が互いに直交していることになる。更に、上
記第七の特徴構成と組み合わせた場合は、前記駆動用液
晶層に対する電圧オン時において、前記偏光板を通過し
て入射した所定波長の可視光が、前記反射板上で直線偏
光となるように、前記偏光板の方位角並びに前記駆動用
液晶層と前記補償用捩れ配向フィルムの特性が調整され
ていることになる。
【0019】同第九の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項9に記載した通り、上記第一乃至第八の特徴構
成の何れかに加えて、前記反射板として、入射光の楕円
偏光状態に及ぼす影響の少ない拡散反射板であって、量
的には、前記反射板への円偏光入射に対して、前記反射
型液晶ディスプレイの反射率が2%以下の低反射率とな
る特性の拡散反射板を用いる点にある。
【0020】同第十の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項10に記載した通り、上記第一乃至第八の特徴
構成の何れかに加えて、前記反射板を鏡面反射板とし、
前記偏光板の表面側に前方散乱板を設けた点にある。
【0021】同第十一の特徴構成は、特許請求の範囲の
欄の請求項11に記載した通り、上記第一乃至第十の特
徴構成の何れかに加えて、前記表面側透明電極層の前記
透明基板と前記表面側透明電極の間にマイクロカラーフ
ィルムが挿入され、カラー画像表示可能である点にあ
る。
【0022】以下に上記特徴構成における作用並びに効
果を説明する。上記第一の特徴構成によれば、偏光板と
1/4波長板の方位角の差を45°に設定すると、偏光
板と1/4波長板の組み合わせは全ての可視光に対して
円偏光板となる。本特徴構成の積層構造において1/4
波長板を用いない場合、電圧オフ時において、2層型
(駆動用液晶層と補償用液晶層の2層)の補償条件が成
立していれば、反射板上での入射光は波長に関係なく直
線偏光となることから、全ての可視光の反射率が50%
となる理想的な無彩色の明表示(ホワイト表示)が得ら
れる。従って、上記した円偏光板となる条件で1/4波
長板が設けられていれば、電圧オフ状態での反射板上で
の入射光は、直線偏光から円偏光に変換されることか
ら、全ての可視光の反射率が0%となる理想的な無彩色
の暗表示(ブラック表示)が得られることになり、理論
上のコントラスト比は無限大となる。この結果、本特徴
構成の積層構造を有することで、偏光板が1枚の反射型
液晶ディスプレイの上記条件が実際の使用状態において
理想的な条件(コントラスト比が無限大)から僅かにず
れたとしても、高コントラスト比が期待できる。尚、こ
の効果は、上記積層構造における偏光板と1/4波長板
の組み合わせ及び駆動用液晶層と補償用液晶層の2層型
構造によるものであって、駆動用液晶層と補償用液晶層
がTN型かSTN型かにかかわらず発揮される。また、
当然ことながら、オフ電圧やオン電圧の最適値に違いは
あるものの、駆動方式にも依存しないことは明白であ
る。
【0023】上記第二の特徴構成は、上記第一の特徴構
成から1/4波長板の配置を偏光板と1/4波長板の組
み合わせが円偏光板となり得る箇所に変更しただけの相
違であって、上記第一の特徴構成と同様の作用効果を奏
する。
【0024】上記第三の特徴構成は、上記第一の特徴構
成における反射板が裏面側電極と一体化したものであっ
たところを、裏面側電極を透明電極とし、反射板の表面
側に透明基板を介して配置して、反射板と電極を分離し
た構成とした点で上記第一の特徴構成と相違するだけで
あり、上記第一の特徴構成と同様の作用効果を奏するこ
とができる。尚、本特徴構成が可能となった背景とし
て、最近、従来の0.7mmより薄いガラス透明基板や
プラスチック透明基板などが実用されるようになり、要
求される解像度に適合した厚さの透明基板の選択ができ
る条件が整いつつあることが挙げられる。
【0025】また、上記第四及び第五の特徴構成は、上
記第三の特徴構成から1/4波長板の配置を偏光板と1
/4波長板の組み合わせが円偏光板となり得る箇所に夫
々変更しただけの相違であって、上記第三の特徴構成と
同様の作用効果を奏する。
【0026】更に、上記第六の特徴構成によれば、2層
型(駆動用液晶層と補償用液晶層の2層)の補償条件が
成立し、駆動用液晶層に対する電圧オフ時において、補
償板に入射する偏光が直線偏光であれば、駆動用液晶層
から出射する偏光が直線偏光となり、1/4波長板が補
償板の表面側にあっても、駆動用液晶層の裏面側にあっ
ても、反射板上において円偏光となることから、上述し
たように、上記第一乃至第五の何れの特徴構成における
積層構造においても、理論上無限大のコントラスト比が
得られ、従って、僅かな製造上のバラツキがあっても高
コントラスト比を実現できるのである。
【0027】上記第七の特徴構成によれば、電圧オン時
において、最大反射率を得ることができ、最も明るい明
状態が得られる。
【0028】上記第八の特徴構成によれば、補償用捩れ
配向フィルムが、上記第一乃至第七の特徴構成の補償板
の補償用液晶層と同じ機能を果たすことから、上記第一
乃至第七の特徴構成と同じ作用効果を奏するとともに、
液晶ディスプレイの薄型軽量化が図れる。
【0029】上記第九の特徴構成によれば、先ず、拡散
反射板であることから外界の写り込みを除去することが
できる。更に、円偏光入射に対する反射率特性より上記
第一乃至第八の特徴構成による作用効果を発揮すること
ができる。
【0030】更に、上記第十の特徴構成によれば、反射
板を鏡面反射板とした場合において、偏光板上に前方散
乱板が設けられるため、鏡面反射板での反射光が拡散さ
れ、反射板が鏡面性の場合に生じる外界の写り込みを除
去することができる。
【0031】また、上記第十一の特徴構成によれば、電
源オフ時にブラックであるNBモ−ド反射型のカラ−液
晶ディスプレイが実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る反射型液晶デ
ィスプレイ(以下、適宜「本発明装置」と略称する。)
の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】先ず、本発明装置の第一の実施形態とし
て、NBモ−ド反射型STN液晶ディスプレイについて
説明する。本発明装置の基本的な構造は、図1(a)に
示すように、裏面側電極3bとしての機能を備えた反射
板2aと、STN型液晶からなる駆動用液晶層1aと、
ガラス製或いはプラスチック製の透明基板4の裏面側に
表面側透明電極3aを形成してなる表面側透明電極層3
と、前記駆動用液晶層1aと同型のSTN型液晶からな
る補償用液晶層1bを2枚の透明基板4で挟持してなる
補償板10と、1/4波長板9と、偏光板7とを順番に
積層してなる積層構造である。但し、前記裏面側電極3
bは、単純マトリクス駆動方式の場合は裏面側のマトリ
クス電極であり、当該電極と一体化した前記反射板2a
は、所定の基板5上に形成されている。また、前記表面
側透明電極3aは単純マトリクス駆動方式の場合は表面
側の透明マトリクス電極であり、ITO(indum
tin oxide)等で作製されている。本第一の実
施形態の駆動方式は単純マトリクス駆動方式を想定して
いる。また、図1(a)に示す積層構造は、図21に基
づいて説明した従来の反射型STN液晶ディスプレイの
透明基板24と位相差板26の間に前記補償板10を挿
入し、前記位相差板26を1/4波長板9で置換した構
造となっている。尚、図1及び後述する図2乃至図20
の各図において、左側(偏光板7のある側)がディスプ
レイの表面側で、右側(反射板2aまたは2bのある
側)が裏面側である。
【0034】ところで、前記反射板2aは表面に細かい
凸凹を施した拡散反射板であるのが好ましいが、これに
限定されるものではない。また、図示していないが、こ
の反射板上には、反射板の凸凹を吸収するための透明な
平坦膜を設けておくことが好ましい。一方、図1(b)
に示すように、前記反射板2aを鏡面反射板2bとした
場合には、前記偏光板7上に前方散乱板8を設け、前記
鏡面反射板2bでの反射光を拡散させることが好まし
い。ここで、前方散乱板とは、弱い前方散乱を有するフ
ィルム(散乱性フィルム)のことであり、反射電極が鏡
面性の場合に生じる外界の写り込みを除去するために設
けるものである。
【0035】また、前記反射板2a,2bは、入射光の
楕円偏光状態に及ぼす影響の少ない反射板であって、量
的には、円偏光入射に対して、図1(a)に示す反射型
液晶ディスプレイの反射率が理想的には0%、実用的に
は2%以下、好ましくは1%以下の低反射率となる特性
のものを用いる。前記鏡面反射板2bは、かかる反射率
特性を一般的に備えている。
【0036】更に、前記1/4波長板9とは、可視光に
対し、夫々の波長の1/4の大きさのリタデ−ションを
有する位相差板(位相差フィルム)のことである。近
年、このような理想的な1/4波長板の設計法や上記の
理想特性に近い1/4波長板が既に開発されている。こ
こでは、上記の「可視光に対し、夫々の波長の1/4の
大きさのリタデ−ションを有する位相差フィルム」やそ
れに近い特性を有する位相差フィルムを1/4波長板と
称している。
【0037】図1に示すNBモ−ド反射型STN液晶デ
ィスプレイは、マイクロカラ−フイルタ11を前記表面
側透明電極層3の前記透明基板4と前記表面側透明電極
3aの間に挿入付加することで容易にカラ−化すること
が可能である。図2にマルチカラ−及びフルカラ−とし
た液晶ディスプレイの構成を示す。ここで、図2
(a)、図2(b)は、それぞれ図1(a)、図1
(b)のNBモ−ド反射型STN液晶ディスプレイに対
応してそれぞれカラ−化を行った場合の構成を示してい
る。
【0038】更に、図1及び図2に示す構成に対して、
前記1/4波長板9の配置箇所、並びに、前記反射板2
aと前記裏面側電極3bの構成の変更によって、種々の
バリエーションの反射型STN液晶ディスプレイが考え
られる。図3(a)及び(b)に示す各構成は、図1
(a)及び(b)に示す各構成から1/4波長板9の配
置箇所を前記反射板2a,2bの表面側に移動した構成
である。また、図5(a)及び(b)に示す各構成は、
図1(a)及び(b)に示す各構成の前記反射板2a,
2bと前記裏面側電極3bの構成を一体型から透明基板
4を介してその表裏に分離した構成としたものである。
ここで、前記裏面側電極3bは、前記表面側透明電極3
aと同様に透明電極として前記透明基板4の表面側に形
成され、裏面側透明電極層3cを構成する。図7(a)
及び(b)、図9(a)及び(b)に示す各構成は、図
5(a)及び(b)に示す各構成から1/4波長板9の
配置箇所を、前記裏面側電極3bの表面側と、前記反射
板2a,2bの表面側に夫々移動した構成である。
【0039】また、図4、図6、図8、図10は、図
3、図5、図7、図9に示すNBモ−ド反射型STN液
晶ディスプレイに対応して、マイクロカラ−フイルタ1
1を図2に示す構成と同様に各別に付加することでカラ
−化を行った場合の構成を示している。尚、図3乃至図
10の夫々において、図1及び図2の場合と同様に、
(a)は拡散反射板2aを用いた場合、(b)は鏡面反
射板2bを用いた場合である。
【0040】図1乃至図10において説明した反射型液
晶ディスプレイにおいては、前記2枚の透明基板4に挟
持された前記補償用液晶層1bからなる前記補償板10
を更に液晶ディスプレイ内に挟み込む必要があるため、
液晶ディスプレイが厚くなり、しかも、重くなるという
問題がある。
【0041】ところで、近年、液晶高分子膜でできたフ
ィルムが開発されている。このフィルムは、液晶高分子
を捩れ配向して固定化したものであり、前記補償用液晶
層1bと同一の分子配向と光学機能を有するものであ
る。厚さや重さも通常よく用いられるポリカ−ボネ−ト
をフィルム状とした位相差板(位相差フィルム)とほぼ
同等なものが得られている。本明細書では、上記機能を
有するフィルムを補償用捩れ配向フィルムと称し、更
に、STN型の場合はSTNフィルム、TN型の場合は
TNフィルムと称する。
【0042】このSTNフィルムを用いることで、図1
乃至図10において説明した液晶ディスプレイの厚さを
大幅に薄くでき、更に、軽量化が図れる。図1乃至図1
0に示す各積層構造において、前記補償板10の代わり
にこのSTNフィルム12aを適用した場合の反射型液
晶ディスプレイの断面構造を図11乃至図20に示す。
図11、図13、図15、図17、図19はNBモ−ド
反射型STN液晶ディスプレイに適用した場合、図1
2、図14、図16、図18、図20は、図11、図1
3、図15、図17、図19のNBモ−ド反射型STN
液晶ディスプレイに対して、夫々マイクロカラ−フイル
タ11を付加してNBモ−ド反射型カラ−STN液晶デ
ィスプレイを構成した場合を示している。ここで、各図
における(a)と(b)の対応関係は、図1乃至図10
で既に説明したものと同様である。
【0043】次に、上記した本発明装置のNBモ−ド反
射型STN液晶ディスプレイとしての最適化について説
明する。先ず、図1(a)の構造を代表例として、本発
明装置について、液晶セルを構成する各構成要素として
の前記偏光板7、前記1/4波長板9、前記補償用液晶
層1b、及び、前記駆動用液晶層1aの各軸角の定義
を、図22に示す。ここで、既に述べたように、前記補
償板10は、前記STNフィルム12aであってもよ
い。図22において、R1 、R2 は前記補償用液晶層1
bの表面側層面と裏面側層面での配向方向であり、R3
、R4 は前記駆動用液晶層1aの表面側層面と裏面側
層面での配向方向である。φ1 は前記補償用液晶層1b
のR1 に対するR2 の捩れ角であり、φ2 は前記駆動用
液晶層1aのR3 に対するR4 の捩れ角である。また、
βは前記偏光板7の透過軸Pの方位角であり、γは前記
1/4波長板9の遅相軸OPの方位角である。
【0044】ここで、前記補償用液晶層1bを補償用と
して機能させるためには、φ1 の大きさをφ2 と等し
く、且つ、その捩れ方向を逆とし(即ち、φ1 =−φ2
)、前記補償用液晶層1bのリタデ−ション(複屈折
率の差分と液晶層の厚みの積:△n・d)をオフ電圧印
加時の前記駆動用液晶層1aのリタデ−ションと等しく
し、R2 とR3 を直交させることが必要である。これ
は、単純マトリクス方式の場合は、電圧オフ時において
も、微小なオフ電圧が前記両電極間に発生するためであ
る。
【0045】更に、NBモ−ド反射型STN液晶ディス
プレイとしての全体のセル条件の最適化のためには、液
晶材料定数、前記各液晶層1a,1bと前記1/4波長
板9のリタデ−ションの他に、上記の2つの方位角β、
γを調節することも必要となる。但し、既に説明した理
想的な特性を有する1/4波長板の場合は、前記2つの
方位角β、γの差が45°になるように調節しておけ
ば、前記偏光板7と前記1/4波長板9の組み合わせは
円偏光板として機能し、前記2つの方位角β、γが上記
関係を維持しながら変化しても表示特性に影響を及ぼさ
ないことから、前記2つの方位角β、γを個別に独立し
て調節する必要はない。尚、前記1/4波長板9の特性
が理想的でない場合は、表示特性に及ぼす影響を最小限
に抑えるために、555nm近傍の波長に対してできる
限り理想特性に近くなるように設計する必要がある。ま
た、電圧オン時の表示特性に及ぼす影響を最小限に抑え
るためには、1/4波長板のない構成のときに、前記偏
光板7の方位角βを、電圧オン時に波長が555nm近
傍の光が前記反射板2a,2b上で円偏光になる角度或
いはその付近に設定しておく必要がある。
【0046】本発明に係るNBモ−ド反射型STN液晶
ディスプレイを試作し、その特性を評価した。尚、セル
条件の調節において、前記駆動用液晶層1aの捩れ角φ
2 とリタデ−ションを240°並びに0.91μmとす
るとともに、方位角βを70°、方位角γを25°と
し、前記補償用液晶層1bの捩れ角φ1とリタデ−ショ
ンは上記の前記駆動用液晶層1aに合わせて決定した。
その他、液晶の弾性定数比K33/K11とK33/K
22、誘電率の比△ε/ε⊥や液層とらせんピッチの比
d/PにはSTN液晶の代表的な値を用いた。
【0047】図23に、上記要領で試作されたNBモ−
ド反射型STN液晶ディスプレイの前記駆動用液晶層1
aに対する電圧オフ時と電圧オン時の反射率の波長依存
性を示す。図23より、電圧オフ時の反射率が0%とな
っており、高コントラスト比が実現されていることが分
かる。また、波長が600nm近傍で反射率が偏光板を
使用するタイプとしては最大の50%となっている。ま
た、最も視感度の高い波長555nm近傍の入射光につ
いても50%に近い反射率が得られ、明るく高コントラ
スト比のNBモ−ド反射型STN液晶ディスプレイが実
現されていることが確認できた。
【0048】また、図24に、当該反射型STN液晶デ
ィスプレイの駆動電圧と反射率の関係を示す。尚、図中
の破線は、走査線が200本(1/200デューティ駆
動)のときの最大及び最小反射率を与えるオン電圧とオ
フ電圧を示している。図24より、オフ電圧は約2.1
1Vで、オン電圧は約2.27Vである。
【0049】また、図25に、当該反射型STN液晶デ
ィスプレイの1931年CIE−xy色度図を用いた無
彩色表示特性を示す。具体的には、図25中、図24に
示すオフ電圧からオン電圧まで印加電圧を変化させたと
きの表示色の変化軌跡(色軌跡)を表したものである。
【0050】本試作例においては、簡単のため、マイク
ロカラ−フイルタを含まない無彩色のディスプレイにつ
いて、その特性を検証したが、本試作例の結果から、N
Bモ−ド反射型STN液晶カラ−ディスプレイにおいて
も同様に良好な結果が得られることは明らかである。
【0051】尚、上記試作例に使用した前記補償用液晶
層1bの捩れ角φ1 とリタデ−ション、前記駆動用液晶
層1aの捩れ角φ2 とリタデ−ション、前記偏光板7の
方位角β、前記1/4波長板9の方位角γは、代表例で
あり、同等の表示特性を得るべく適宜変更可能である。
【0052】次に、本発明装置の第二の実施形態とし
て、NBモ−ド反射型TN液晶ディスプレイについて説
明する。
【0053】NBモ−ド反射型TN液晶ディスプレイ
は、構造的には、既に図1乃至図20において説明した
NBモ−ド反射型STN液晶ディスプレイと同じ積層構
造を有するものである。即ち、図1乃至図10に示す前
記補償板10を備えた積層構造では、反射型STN液晶
ディスプレイにおいて前記駆動用液晶層1aと前記補償
板10を構成する前記補償用液晶層1bがSTN型液晶
により形成されていたところを、TN型液晶からなる駆
動用液晶層1cと補償用液晶層1dで夫々置換しただけ
の差異であり、その他の構成要素及びそれらの配置関係
は全く同じである。尚、本第二の実施形態における反射
型TN液晶ディスプレイは、駆動方式としてTFT駆動
方式等のアクティブマトリクスを採用しており、前記裏
面側電極3bは、前記駆動用液晶層1cの裏面側に位置
する画素電極であり、前記表面側透明電極3aは前記駆
動用液晶層1cの表面側に位置する透明対向電極であ
る。
【0054】また、図11乃至図20に示す前記補償板
10の代わりに前記STNフィルム12aを備えた積層
構造では、反射型STN液晶ディスプレイにおいてST
N型液晶からなる前記駆動用液晶層1aと前記STNフ
ィルム12aが使用されていたところを、TN型液晶か
らなる駆動用液晶層1cとTNフィルム12bで夫々置
換しただけの差異であり、その他の構成要素及びそれら
の配置関係は全く同じである。従って、NBモ−ド反射
型TN液晶ディスプレイの構造については、更めて図面
に基づいて個々に説明するのを割愛する。尚、図1乃至
図20において、NBモ−ド反射型TN液晶ディスプレ
イに係る構成要素についてはその符号を括弧内に表示し
て区別している。
【0055】次に、上記した本発明装置のNBモ−ド反
射型TN液晶ディスプレイとしての最適化について説明
する。先ず、図1(a)の構造を代表例として、本発明
装置について、液晶セルを構成する各構成要素としての
前記偏光板7、前記1/4波長板9、前記補償用液晶層
1d、及び、前記駆動用液晶層1cの各軸角の定義を、
図22に示す。ここで、既に述べたように、前記補償板
10は、前記TNフィルム12bであってもよい。尚、
図22は既に反射型STN液晶ディスプレイの説明に使
用したものであり、図中、反射型TN液晶ディスプレイ
固有の構成要素については、反射型STN液晶ディスプ
レイと区別すべく、その符号を括弧内に表示している。
図22において、R1 、R2 は前記補償用液晶層1dの
表面側層面と裏面側層面での配向方向であり、R3 、R
4 は前記駆動用液晶層1cの表面側層面と裏面側層面で
の配向方向である。φ1 は前記補償用液晶層1dのR1
に対するR2 の捩れ角であり、φ2 は前記駆動用液晶層
1cのR3 に対するR4 の捩れ角である。また、βが前
記偏光板7の透過軸Pの方位角であり、γが前記1/4
波長板9の遅相軸OPの方位角であるのは、反射型ST
N液晶ディスプレイの場合と同じである。
【0056】ここで、前記補償用液晶層1dを補償用と
して機能させるためには、φ1 の大きさをφ2 と等し
く、且つ、その捩れ方向を逆とし(即ち、φ1 =−φ2
)、前記補償用液晶層1dのリタデ−ション(複屈折
率の差分と液晶層の厚みの積:△n・d)を前記駆動用
液晶層1cのリタデ−ションと等しくし、R2 とR3 を
直交させることが必要である。更に、NBモ−ド反射型
TN液晶ディスプレイとしての全体のセル条件の最適化
のためには、液晶材料定数、前記各液晶層1c,1dと
前記1/4波長板9のリタデ−ションの他に、上記の2
つの方位角β、γを調節することも必要となる。尚、こ
れら2つの方位角β、γの調節は、前記1/4波長板9
が理想特性である場合も、理想特性から外れている場合
も、既に説明した第一の実施形態の反射型STN液晶デ
ィスプレイの場合と同様に行う。
【0057】本発明に係るNBモ−ド反射型TN液晶デ
ィスプレイを試作し、その特性を評価した。尚、セル条
件の調節において、前記駆動用液晶層1cの捩れ角φ2
とリタデ−ションを63°並びに0.254μmとする
とともに、方位角βを4°、方位角γを49°とし、前
記補償用液晶層1dの捩れ角φ1とリタデ−ションは上
記の前記駆動用液晶層1cに合わせて決定した。その
他、液晶の弾性定数比K33/K11とK33/K2
2、誘電率の比△ε/ε⊥や液層とらせんピッチの比d
/PにはTN液晶の代表的な値を用いた。
【0058】図26に、上記要領で試作されたNBモ−
ド反射型TN液晶ディスプレイの前記駆動用液晶層1c
に対する電圧オフ時と電圧オン時の反射率の波長依存性
を示す。図26より、電圧オフ時の反射率が0%となっ
ており、高コントラスト比が実現されていることが分か
る。また、波長が430nm付近から650nm付近ま
での最も視感度の高い波長555nmを含む範囲で反射
率が偏光板を使用するタイプとしては最大の50%とな
っており、明るく高コントラスト比のNBモ−ド反射型
TN液晶ディスプレイが実現されていることが確認でき
た。
【0059】また、図27に、当該反射型TN液晶ディ
スプレイの駆動電圧と反射率の関係を示す。
【0060】また、図28に、当該反射型TN液晶ディ
スプレイの1931年CIE−xy色度図を用いた無彩
色表示特性を示す。具体的には、図28中、電圧オフ時
から電圧オン時まで変化させたときの表示色の変化軌跡
(色軌跡)を表したものである。
【0061】本試作例においては、簡単のため、マイク
ロカラ−フイルタを含まない無彩色のディスプレイにつ
いて、その特性を検証したが、本試作例の結果から、N
Bモ−ド反射型TN液晶カラ−ディスプレイにおいても
同様に良好な結果が得られることは明らかである。
【0062】尚、上記試作例に使用した前記補償用液晶
層1dの捩れ角φ1 とリタデ−ション、前記駆動用液晶
層1cの捩れ角φ2 とリタデ−ション、前記偏光板7の
方位角β、前記1/4波長板9の方位角γは、代表例で
あり、同等の表示特性を得るべく適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。(a)
は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が鏡面タ
イプである。
【図2】本発明に係る第一の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の模
式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイプ
であり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図3】本発明に係る第二の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。(a)
は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が鏡面タ
イプである。
【図4】本発明に係る第二の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の模
式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイプ
であり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図5】本発明に係る第三の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。(a)
は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が鏡面タ
イプである。
【図6】本発明に係る第三の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の模
式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイプ
であり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図7】本発明に係る第四の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。(a)
は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が鏡面タ
イプである。
【図8】本発明に係る第四の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の模
式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイプ
であり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図9】本発明に係る第五の構成例のNBモ−ド反射型
液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。(a)
は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が鏡面タ
イプである。
【図10】本発明に係る第五の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図11】本発明に係る第六の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
(a)は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が
鏡面タイプである。
【図12】本発明に係る第六の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図13】本発明に係る第七の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
(a)は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が
鏡面タイプである。
【図14】本発明に係る第七の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図15】本発明に係る第八の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
(a)は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が
鏡面タイプである。
【図16】本発明に係る第八の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図17】本発明に係る第九の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
(a)は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が
鏡面タイプである。
【図18】本発明に係る第九の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図19】本発明に係る第十の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
(a)は反射板が拡散タイプであり、(b)は反射板が
鏡面タイプである。
【図20】本発明に係る第十の構成例のNBモ−ド反射
型液晶ディスプレイをカラ−ディスプレイとした場合の
模式的な構造を示す断面図。(a)は反射板が拡散タイ
プであり、(b)は反射板が鏡面タイプである。
【図21】従来のNBモ−ド反射型TN液晶ディスプレ
イと従来のNWモード及びNBモ−ド反射型STN液晶
ディスプレイの模式的な構造を示す断面図。
【図22】本発明に係るNBモ−ド反射型TN液晶ディ
スプレイ及びNBモ−ド反射型STN液晶ディスプレイ
について各軸角を定義する説明図。
【図23】本発明に係るNBモ−ド反射型STN液晶デ
ィスプレイの試作品のオフ時とオン時の反射率の波長依
存性を示すグラフ。
【図24】本発明に係るNBモ−ド反射型STN液晶デ
ィスプレイの試作品の駆動電圧と反射率の関係を示すグ
ラフ。
【図25】本発明に係るNBモ−ド反射型STN液晶デ
ィスプレイの試作品の無彩色表示特性を示すCIE−x
y色度図。
【図26】本発明に係るNBモ−ド反射型TN液晶ディ
スプレイの試作品のオフ時とオン時の反射率の波長依存
性を示すグラフ。
【図27】本発明に係るNBモ−ド反射型TN液晶ディ
スプレイの試作品の駆動電圧と反射率の関係を示すグラ
フ。
【図28】本発明に係るNBモ−ド反射型TN液晶ディ
スプレイの試作品の無彩色表示特性を示すCIE−xy
色度図。
【符号の説明】
1a,1c 駆動用液晶層 1b,1d 補償用液晶層 2a 反射板 2b 鏡面反射板 3 表面側透明電極層 3a 表面側透明電極 3b 裏面側電極 3c 裏面側透明電極層 4 透明基板 5 基板 6 位相差板 7 偏光板 8 前方散乱板 9 1/4波長板 10 補償板 11 マイクロカラ−フイルタ 12a STNフィルム 12b TNフィルム 21a TN液晶層 21c STN液晶層 22 反射板 23 透明電極層 23a 透明対向電極 24 透明基板 25 基板 26 位相差板 27 偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬山 秀一 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA25 HA29 QA11 QA16 RA05 RA10 SA02 SA08 SA12 SA16 TA07 TA09 TA14 TA15 TA17 2H091 FA01X FA02Y FA08X FA11X FA14Z FA16Z GA03 GA11 GA13 HA07 HA10 KA02 KA04 KA10 LA16 LA17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面側電極としての機能を備えた反射板
    と、TN型液晶またはSTN型液晶からなる駆動用液晶
    層と、透明基板の裏面側に表面側透明電極を形成してな
    る表面側透明電極層と、前記駆動用液晶層と同型の液晶
    からなる補償用液晶層を含んでなる補償板と、1/4波
    長板と、偏光板とを順番に積層してなる積層構造を有
    し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時においてブラ
    ック表示となる反射型液晶ディスプレイ。
  2. 【請求項2】 裏面側電極としての電極機能を備えた反
    射板と、1/4波長板と、TN型液晶またはSTN型液
    晶からなる駆動用液晶層と、透明基板の裏面側に表面側
    透明電極を形成してなる表面側透明電極層と、前記駆動
    用液晶層と同型の液晶からなる補償用液晶層を含んでな
    る補償板と、偏光板とを順番に積層してなる積層構造を
    有し、前記駆動用液晶層に対する電圧オフ時においてブ
    ラック表示となる反射型液晶ディスプレイ。
  3. 【請求項3】 反射板と、透明基板の表面側に裏面側透
    明電極を形成してなる裏面側透明電極層と、TN型液晶
    またはSTN型液晶からなる駆動用液晶層と、透明基板
    の裏面側に表面側透明電極を形成してなる表面側透明電
    極層と、前記駆動用液晶層と同型の液晶からなる補償用
    液晶層を含んでなる補償板と、1/4波長板と、偏光板
    とを順番に積層してなる積層構造を有し、前記駆動用液
    晶層に対する電圧オフ時においてブラック表示となる反
    射型液晶ディスプレイ。
  4. 【請求項4】 反射板と、透明基板の表面側に裏面側透
    明電極を形成してなる裏面側透明電極層と、1/4波長
    板と、TN型液晶またはSTN型液晶からなる駆動用液
    晶層と、透明基板の裏面側に表面側透明電極を形成して
    なる表面側透明電極層と、前記駆動用液晶層と同型の液
    晶からなる補償用液晶層を含んでなる補償板と、偏光板
    とを順番に積層してなる積層構造を有し、前記駆動用液
    晶層に対する電圧オフ時においてブラック表示となる反
    射型液晶ディスプレイ。
  5. 【請求項5】 反射板と、1/4波長板と、透明基板の
    表面側に裏面側透明電極を形成してなる裏面側透明電極
    層と、TN型液晶またはSTN型液晶からなる駆動用液
    晶層と、透明基板の裏面側に表面側透明電極を形成して
    なる表面側透明電極層と、前記駆動用液晶層と同型の液
    晶からなる補償用液晶層を含んでなる補償板と、偏光板
    とを順番に積層してなる積層構造を有し、前記駆動用液
    晶層に対する電圧オフ時においてブラック表示となる反
    射型液晶ディスプレイ。
  6. 【請求項6】 前記補償用液晶層と前記駆動用液晶層と
    は、各液晶の捩れ角が互いに逆向きで角度が等しく、前
    記駆動用液晶層に対する電圧オフ時における各リタデー
    ションが等しく、且つ、内向する側の層面の各配向方向
    が互いに直交していることを特徴とする請求項1から5
    の何れかに記載の反射型液晶ディスプレイ。
  7. 【請求項7】 前記駆動用液晶層に対する電圧オン時に
    おいて、前記偏光板を通過して入射した所定波長の可視
    光が、前記反射板上で直線偏光となるように、前記偏光
    板の方位角並びに前記駆動用液晶層と前記補償用液晶層
    の特性が調整されていることを特徴とする請求項1から
    6の何れかに記載の反射型液晶ディスプレイ。
  8. 【請求項8】 前記補償板に代えて、前記補償用液晶層
    と同一の分子配向と光学機能を有する液晶高分子膜から
    なる補償用捩れ配向フィルムを使用することを特徴とす
    る請求項1から7の何れかに記載の反射型液晶ディスプ
    レイ。
  9. 【請求項9】 請求項1から8の何れかに記載の反射型
    液晶ディスプレイであって、前記反射板として、入射光
    の楕円偏光状態に及ぼす影響の少ない拡散反射板であっ
    て、量的には、前記反射板への円偏光入射に対して、前
    記反射型液晶ディスプレイの反射率が2%以下の低反射
    率となる特性の拡散反射板を用いることを特徴とする反
    射型液晶ディスプレイ。
  10. 【請求項10】 前記反射板を鏡面反射板とし、前記偏
    光板の表面側に前方散乱板を設けたことを特徴とする請
    求項1から8の何れかに記載の反射型液晶ディスプレ
    イ。
  11. 【請求項11】 前記表面側透明電極層の前記透明基板
    と前記表面側透明電極の間にマイクロカラーフィルムが
    挿入され、カラー画像表示可能であることを特徴とする
    請求項1から10の何れかに記載の反射型液晶ディスプ
    レイ。
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