JP2001289363A - 耐火性三層管 - Google Patents

耐火性三層管

Info

Publication number
JP2001289363A
JP2001289363A JP2000107705A JP2000107705A JP2001289363A JP 2001289363 A JP2001289363 A JP 2001289363A JP 2000107705 A JP2000107705 A JP 2000107705A JP 2000107705 A JP2000107705 A JP 2000107705A JP 2001289363 A JP2001289363 A JP 2001289363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
pipe
fire
synthetic resin
glass frit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000107705A
Other languages
English (en)
Inventor
Rikuo Watanabe
陸生 渡辺
Isamu Inoue
勇 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2000107705A priority Critical patent/JP2001289363A/ja
Publication of JP2001289363A publication Critical patent/JP2001289363A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 耐火性三層管10が火災時の火炎によって所
定温度以上に加熱されると、中間層16中のガラスフリ
ット16aが溶融する。さらに温度が上昇すると、溶融
したガラスフリット16aと合成樹脂とが結合しながら
膨張していき、遂には固化して耐火層74を形成する。
この耐火層74は、不燃化しており、外火に対してこれ
以上燃焼することがない。したがって、管路内を火炎や
煙等が通ることがない。 【効果】 合成樹脂管であっても、優れた耐火性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は耐火性三層管に関し、
特にたとえば建築物配管用の合成樹脂管であって、火災
時の火炎または加熱に対して耐性を有する耐火性三層管
に関する。
【0002】
【従来の技術】管の構成材料として用いられる合成樹脂
は、熱可塑性樹脂であり、融点または軟化点以上の高温
下では流動性を示し、著しい変形を生ずることがよく知
られる。そのため、管路中耐火性を要求されるような箇
所での使用には一般的に不向きである。
【0003】しかしながら、合成樹脂管の中でも塩化ビ
ニル管は、比較的難燃性,耐火性に優れるため、従来、
そのような箇所においては、一定限度以下の外径および
一定限度以上の肉厚を有する塩化ビニル管に限って使用
されてきた。そして、サイズがこの制限を越えてしまう
ような場合には、鋼管の内面を塩化ビニルでライニング
した塩化ビニルライニング鋼管等が使用されていた。
【0004】また、一方で、耐火剤や難燃剤等を原材料
に混入して塩化ビニル管等の合成樹脂管自体の耐火性を
向上させようとする試みもなされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ビ
ニルライニング鋼管を用いた場合は、鋼管が重いため施
工性が悪く、かつ、コスト高であるという問題があっ
た。
【0006】一方、耐火剤等を添加した合成樹脂の場合
は、曲げ強さ,衝撃強さや引っ張り強さ等の機械的強度
が著しく低下し、管材としての使用に堪えないという問
題があった。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、合
成樹脂管であっても優れた耐火性を有する、耐火性三層
管を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、合成樹脂か
らなり、内外のスキン層の間に、ガラスフリットを混入
した中間層を形成した、耐火性三層管である。
【0009】
【作用】この耐火性三層管が火災時の火炎によって所定
温度以上に加熱されると、中間層中のガラスフリットが
溶融する。さらに温度が上昇すると、溶融したガラスフ
リットと合成樹脂とが結合しながら膨張していき、遂に
は固化して耐火層を形成する。この耐火層は、不燃化し
ており、火炎に対してこれ以上燃焼することがない。し
たがって、管路内を火炎や煙等が通ることがない。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、合成樹脂管であって
も、優れた耐火性を有する。したがって、鋼管等を用い
なくてよいので、軽量化でき、コストを下げることがで
きる。
【0011】また、内圧および外圧に対して強度上ほと
んど影響のない中間層に、ガラスフリットを混入するよ
うにしたので、管の機械的強度はほとんど低下せず、管
材としての使用に支障がない。
【0012】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【実施例】図1を参照して、この実施例の耐火性三層管
10は、たとえば建築物配管用の合成樹脂管であって、
火災時の火炎等に対して耐火性を要求される箇所に使用
するものである。
【0014】耐火性三層管10は、内スキン層12,外
スキン層14および内スキン層12と外スキン層14と
の間に形成される中間層16を含む。
【0015】内スキン層12および外スキン層16は、
塩化ビニル,ポリプロピレンまたはポリエチレン等の合
成樹脂からなり、これらの層によって耐火性三層管10
の機械的強度が確保される。
【0016】中間層16は、塩化ビニル,ポリプロピレ
ンまたはポリエチレン等の合成樹脂からなり、耐火剤と
してガラスフリット16aが重量比15〜30%程度混
入されている。このガラスフリット16aが火災時等に
溶融し、樹脂と結合して体積膨張し、かつ、樹脂を不燃
化することにより耐火性が得られる。
【0017】ガラスフリット16aは、リン酸塩系ガラ
ス,ホウ酸塩系ガラス,硫酸塩系ガラス等の無機酸化物
ガラスまたはこれらの混合物であり、約350〜800
℃の温度で溶融するいわゆる低融点ガラスである。この
実施例で混入されるガラスフリット16aとしては、た
とえば、粒度が約0.1〜50μmの粉末状のものが好
ましく、その主たる組成がSiO2,Al23,Ca
O,Na2O等からなるものまたはCAS登録番号65
997−18−4の化学物質等が使用され、製品として
はエア・ブラウン株式会社製の「シープリー」(商品
名)等が使用され得る。なお、中間層16には、耐火性
能をより向上させるために、ガラス繊維,カーボン繊維
等の無機繊維がさらに添加されてもよい。
【0018】この耐火性三層管10は、たとえば図2に
示すような製造装置18を用いて製造される。製造装置
18は、第1押出成形機20,第2押出成形機22,真
空サイジング装置24,引取機26および切断機28等
を含む。
【0019】第1押出成形機20および第2押出成形機
22は、ホッパ30および32から供給された合成樹脂
原材料(塩化ビニル樹脂,ポリオレフィン系樹脂等)を
加熱溶融して押し出すための第1押出機34および第2
押出機36を含み、第1押出機34および第2押出機3
6の出口には金型38が取り付けられる。第1押出成形
機20(ホッパ30)には、耐火性三層管10の内スキ
ン層12および外スキン層14の原材料が供給され、第
2押出成形機22(ホッパ32)には、中間層16の原
材料が供給される。つまり、ホッパ32に供給される樹
脂には、耐火剤としてガラスフリット16aが混入され
る。
【0020】金型38は、図3に示すように、多層(三
層)押出用金型であり、合流部40および成形部42を
含む。合流部40において、第1押出機34および第2
押出機36から導入された溶融樹脂44および46が合
流され、その出口近傍で積層される。積層された溶融樹
脂44および46は、成形部42において、積層された
ままで拡径されて管状にされる。すなわち、溶融樹脂4
4が内スキン層12および外スキン層14となり、溶融
樹脂46が中間層16となる。そして、成形部42の先
端部に設けられたダイリング48およびマンドレル50
によって、外周および内周がある程度適切なサイズに規
制され、連続管52として押し出される。
【0021】なお、第1押出成形機20,第2押出成形
機22および金型38等の内部において、合成樹脂は約
180〜200℃の温度下に置かれるが、上述のように
ガラスフリット16aは約350℃までは溶融しないた
め、これらの装置内でガラスフリット16aが溶融して
樹脂と結合し膨張する恐れはない。
【0022】真空サイジング装置24は、金型38から
押し出された連続管52の外面をサイジングするととも
にこれを冷却するためのものであり、図4に示すよう
に、連続管52の押出方向に延びる本体54を含む。本
体54の長手方向の一方端部および他方端部には管の入
口56および出口58が形成される。本体54内の入口
56側には真空ポンプ60が接続された真空室62が設
けられ、真空室62内にはサイジングスリーブ64が配
置され、サイジングスリーブ64の一端が入口56に接
続される。また、真空室62と出口58との間に冷却室
66が設けられ、真空室62および冷却室66の全長に
わたって散水パイプ68が配置される。
【0023】連続管52が真空サイジング装置24に与
えられると、真空ポンプ60の負圧により連続管52が
膨張され、その外面がサイジングスリーブ64の内面に
密着されることによりサイジングされる。また、サイジ
ングされた連続管52は、散水パイプ68から撒かれる
冷却水により冷却されて硬化される。
【0024】引取機26は、連続管52を一定の速さで
引き取るためのものであり、連続管52の下部および上
部に押圧される引取ローラ70を含む。引取ローラ70
の少なくとも一つには図示しないモータが接続され、モ
ータの回転数を制御することによって連続管52の引き
取り速さが調整される。
【0025】切断機28は、連続管52を所定長さに切
断するためのものであり、連続管52の先端位置を検出
するセンサ71と、センサ71に連動して駆動される鋸
歯72とを含む。連続管52の先端がセンサ71を押す
と、鋸歯72が駆動されて連続管52が切断され、耐火
性三層管10が得られる。
【0026】この耐火性三層管10が、たとえば建物配
管用に使用される。そして、そこで火災等が発生した場
合に加熱されると、図5に示すように不燃化される。
【0027】すなわち、火炎によって耐火性三層管10
が加熱され(図5(A))、温度がガラスフリット16
aの融点(約350℃)を超えると、中間層16内のガ
ラスフリット16aが溶融してガラス被膜を形成する。
そして、温度が約800〜1000℃に達すると、溶融
したガラスフリット16a(ガラス被膜)と中間層16
の合成樹脂とは結合しながら、管厚の約2〜3倍程度に
膨張し、遂には固化して耐火層74を形成する(図5
(B))。この耐火層74は、約1200℃までは耐火
性を発揮するため、耐火性三層管10がこれ以上燃焼す
ることはない。したがって、管路内を火炎や煙等が通る
ことがない。
【0028】この実施例によれば、合成樹脂管であって
も、優れた耐火性を有する。したがって、鋼管を使用し
なくてもよいので、軽量化でき、コストを下げることが
できる。
【0029】また、耐火層74は厚肉であるため、火炎
だけでなく熱を遮断することもできる。
【0030】また、内圧および外圧等に対して強度上ほ
とんど影響のない中間層16に、ガラスフリット16a
を混入するようにしたので、管の機械的強度はほとんど
低下せず、管材としての使用に支障がない。
【0031】また、非自消性のポリオレフィン系樹脂
(ポリエチレン,ポリプロピレン等)等を管の原材料に
用いても、耐火性を有する管10とすることができるの
で、非自消性合成樹脂管の用途を飛躍的に拡大すること
が可能となる。
【0032】なお、中間層16は、軽量化のために、発
泡層として形成するようにしてもよい。発泡層を形成す
る場合には、たとえば、第2押出成形機22において溶
融される中間層16の樹脂原料中に発泡剤を混入する。
発泡剤が混入されても溶融樹脂46は高圧下に置かれる
第2押出機36および金型38内では発泡せず、金型3
8から押し出され圧力開放された後、ガスが発生して発
泡される。
【0033】また、中間層16は、管の強度にほとんど
影響を及ぼさないので、その原料は、内外スキン層と同
じものである必要はなく、リサイクル材等を使用するこ
とも可能である。なお、中間層16は、平常時には表面
に露出することがないので、有害物が溶け出したり揮発
したりすることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図解図である。
【図2】製造装置を示す斜視図である。
【図3】金型を示す図解図である。
【図4】真空サイジング装置を示す図解図である。
【図5】図1実施例が耐火層を形成する過程を示す図解
図である。
【符号の説明】
10 …耐火性三層管 12 …内スキン層 14 …外スキン層 16 …中間層 18 …製造装置 74 …耐火層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂からなり、内外のスキン層の間
    に、ガラスフリットを混入した中間層を形成した、耐火
    性三層管。
  2. 【請求項2】前記中間層は、発泡層である、請求項1記
    載の耐火性三層管。
JP2000107705A 2000-04-10 2000-04-10 耐火性三層管 Withdrawn JP2001289363A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107705A JP2001289363A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 耐火性三層管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107705A JP2001289363A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 耐火性三層管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001289363A true JP2001289363A (ja) 2001-10-19

Family

ID=18620659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000107705A Withdrawn JP2001289363A (ja) 2000-04-10 2000-04-10 耐火性三層管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001289363A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005083483A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Kubota Corp 防火区画貫通継手
JP2008064320A (ja) * 2007-11-27 2008-03-21 Kubota Ci Kk 管路およびその管壁構造
JP2009057994A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Sekisui Chem Co Ltd 脚部継手
JP2012007728A (ja) * 2010-05-25 2012-01-12 Mitsubishi Plastics Inc 耐火用配管システムおよび配管構造
JP2012042057A (ja) * 2011-10-24 2012-03-01 Kubota-Ci Co 防火区画貫通管路および防火区画貫通継手
JP2019215072A (ja) * 2017-07-28 2019-12-19 積水化学工業株式会社 配管構造体及び配管材の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005083483A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Kubota Corp 防火区画貫通継手
JP4549045B2 (ja) * 2003-09-09 2010-09-22 クボタシーアイ株式会社 防火区画貫通継手
JP2009057994A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Sekisui Chem Co Ltd 脚部継手
JP2008064320A (ja) * 2007-11-27 2008-03-21 Kubota Ci Kk 管路およびその管壁構造
JP2012007728A (ja) * 2010-05-25 2012-01-12 Mitsubishi Plastics Inc 耐火用配管システムおよび配管構造
JP2012042057A (ja) * 2011-10-24 2012-03-01 Kubota-Ci Co 防火区画貫通管路および防火区画貫通継手
JP2019215072A (ja) * 2017-07-28 2019-12-19 積水化学工業株式会社 配管構造体及び配管材の製造方法
JP2019215076A (ja) * 2017-07-28 2019-12-19 積水化学工業株式会社 配管材、配管構造体及び配管材の製造方法
JP7101141B2 (ja) 2017-07-28 2022-07-14 積水化学工業株式会社 排水用配管材、配管構造体及び排水用配管材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3941157A (en) High strength multiple passageway plastic conduit
EP1840444B1 (de) Verfahren zur Herstellung eines Mantels für ein wärmeisoliertes Leitungsrohr
FI112818B (fi) Monikerroksinen putki ja menetelmä monikerroksisen putken valmistamiseksi
CA1222115A (en) Method of fabricating composite products
JP2007261267A5 (ja)
CN210911391U (zh) 一种mpp电缆保护管
JPH02258650A (ja) 成形構造物
JP2001289363A (ja) 耐火性三層管
JP2002518201A (ja) 被覆された長繊維強化複合材料構造体およびその製造方法
JP2022512801A (ja) 建築部材の通路開口部および接合部をシールするための複合材料および防火要素
JP2743371B2 (ja) 難燃性ダクト
KR101920777B1 (ko) 난연성 플라스틱 복합 패널
DE19507110A1 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung von wärmegedämmten Kunststoffrohren
EP2504294B1 (de) Brandhemmender formkörper und verfahren zur herstellung sowie verwendung eines solchen
US3275725A (en) Method of making laminated tubing
JP5120912B2 (ja) 自己遮炎機能を持つパネルの製造方法
JP3283315B2 (ja) 繊維強化合成樹脂複合管
JP3228830B2 (ja) 発泡ポリエチレン被覆管の製造方法
JPH07117178B2 (ja) 複合管
JP2674844B2 (ja) 繊維強化樹脂管の製造方法
KR200311224Y1 (ko) 폐합성수지를 이용한 방화판넬
JPH044132A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法
JPH08174704A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂複合管の製造方法
WO2003000823A1 (en) Composition for molded fire stop
JPH10231962A (ja) 軽量耐火二層管及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040511

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050707

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050825

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060203