JP2001289303A - 無段変速装置 - Google Patents
無段変速装置Info
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- JP2001289303A JP2001289303A JP2000103065A JP2000103065A JP2001289303A JP 2001289303 A JP2001289303 A JP 2001289303A JP 2000103065 A JP2000103065 A JP 2000103065A JP 2000103065 A JP2000103065 A JP 2000103065A JP 2001289303 A JP2001289303 A JP 2001289303A
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Abstract
ル型無段変速機25に加えるトルクの低減を図れる構造
を実現する。 【解決手段】 上記トロイダル型無段変速機25の前段
側に遊星歯車式の変速機構29aを設け、この変速機構
29aの太陽歯車24を上記トロイダル型無段変速機2
5の入力部に結合する。又、この変速機構29aのキャ
リア32と固定の部分との間に、前進用クラッチ37を
設ける。又、このキャリア32と、駆動軸21に繋がる
リング歯車30との直結する為の後退用クラッチ38を
設ける。前進時には、上記駆動軸21の回転が増速され
てから上記トロイダル型無段変速機25に伝達される分
だけ、このトロイダル型無段変速機25に加わるトルク
が低減される。
Description
の変速機として利用する、トロイダル型無段変速機を組
み込んだ無段変速装置の改良に関し、小型で、しかもト
ロイダル型無段変速機の構成部材の耐久性を確保できる
構造を実現するものである。
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究さ
れ、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速
機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示され
ている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持
し、この入力軸1と同心に配置した出力軸3の端部に出
力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速
機を納めたケーシングの内側には、上記入力軸1並びに
出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心とし
て揺動するトラニオン6、6を設けている。
ぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を、互いに同心に設
けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には
変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心
として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、
上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としてい
る。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7の
周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支
持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、
上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対向す
る内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら各
内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中
心とする円弧を回転させて得られる凹面をなしている。
そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ8、8
の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させ
ている。
は、押圧装置であるローディングカム装置9を設け、こ
のローディングカム装置9によって、上記入力側ディス
ク2を出力側ディスク4に向け弾性的に押圧しつつ、こ
の入力側ディスク2を回転駆動自在としている。このロ
ーディングカム装置9は、入力軸1と共に回転するロー
ディングカム(カム板)10と、保持器11により転動
自在に保持した複数個(例えば4個)のローラ12、1
2とから構成している。上記ローディングカム10の片
側面(図3〜4の右側面)には、円周方向に亙る凹凸で
あるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側
面(図3〜4の左側面)にも、同様の形状を有するカム
面14を形成している。そして、上記複数個のローラ1
2、12を、上記入力軸1の中心に関し放射方向の軸を
中心とする回転自在に支持している。
機の使用時、入力軸1の回転に伴ってローディングカム
10が回転すると、カム面13が複数個のローラ12、
12を、入力側ディスク2の外側面に形成したカム面1
4に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2が、上
記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時に、上
記両カム面13、14と複数個のローラ12、12との
押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転
する。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複
数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝
達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転
する。
比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で
減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として
前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そし
て、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図3
に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り
部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分と
にそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜さ
せる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5
を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺動
させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8
a、8aが図4に示す様に、入力側ディスク2の内側面
2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの
中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各変位
軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図
3と図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間
で、中間の変速比を得られる。
号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに
記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機
の1例を示している。入力側ディスク2と出力側ディス
ク4とは円管状の入力軸15の周囲に回転自在に支持し
ている。そして、この入力軸15の回転に基づいて上記
入力側ディスク2を、ローディングカム装置9を介し
て、上記出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる
様にしている。又、上記出力側ディスク4には出力歯車
16を結合固定している。
対の支持板17、17に、揺動並びにその両端部に設け
た枢軸5、5の軸方向(図5の表裏方向、図6の左右方
向)の変位自在に支持している。そして、上記各トラニ
オン6、6の中間部に支持した変位軸7、7によりパワ
ーローラ8、8を、回転及び上記入力軸15の軸方向
(図5の左右方向、図6の表裏方向)の変位自在に支持
している。
れ駆動シリンダ18、18への圧油の給排により、上記
枢軸5、5の軸方向(図5の表裏方向、図6の左右方
向)に変位させられる様にしている。入力軸15と出力
歯車16との間の回転速度比を変える場合には、上記1
対のトラニオン6、6を、それぞれ逆方向に変位させ、
これら各トラニオン6、6に支持した各パワーローラ
8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出
力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用す
る、接線方向の力の向きを変化させる。すると、この力
の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持
板17、17に枢支された枢軸5、5を中心として、互
いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図3〜4に示
した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8a
と上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記
入力軸15と出力歯車16との間の回転速度比が変化す
る。
6との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の
弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記
入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ
8、8を枢支している前記各変位軸7、7が僅かに回動
する。
7〜8に示す様に、入力軸15aの周囲に入力側ディス
ク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを2個ずつ設
け、これら2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力
側ディスク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに並
列に配置する、所謂ダブルキャビティ型の構造も、例え
ば特開平1−234646号公報、同7−158711
号公報、同8−21503号公報、同8−35549号
公報等に記載されている様に、従来から知られている。
上記図7〜8に示した構造は、上記入力軸15aの中間
部周囲に出力歯車16aを、この入力軸15aに対する
回転を自在として支持し、この出力歯車16aと上記各
出力側ディスク4、4とが同期して回転する様にしてい
る。又、上記各入力側ディスク2A、2Bは、上記入力
軸15aの両端部に、この入力軸15aと共に回転自在
に支持している。
ダル型無段変速機の運転時には、駆動軸19の回転がロ
ーディングカム装置9を介して、上記入力軸15aの両
端部に設けた入力側ディスク2A、2Bに伝わり、これ
ら両入力側ディスク2A、2Bが同期して回転する。そ
して、これら両入力側ディスク2A、2Bの回転が、そ
れぞれ複数個ずつ(図示の例では2個ずつ合計4個)の
パワーローラ8、8を介して1対の出力側ディスク4、
4に伝わる。この結果、これら両出力側ディスク4、4
を結合した出力歯車16aが回転する。この様にダブル
キャビティ型のトロイダル型無段変速機では、上記駆動
軸19から出力歯車16aへの回転伝達を、互いに並列
に配置された2系統に分けて行なうので、大きなトルク
伝達が可能になる。
無段変速機を実際の自動車用の無段変速機に組み込む場
合、遊星歯車機構と組み合わせて無段変速装置を構成す
る事が、特開平1−169169号公報、同1−312
266号公報、同11−108147号公報等に記載さ
れている様に、従来から提案されている。図9は、この
様な従来から提案されている無段変速装置の基本構成を
略示している。
(クランクシャフト)は、前述した図5〜6、或は図7
〜8に示す様な構成を有するトロイダル型無段変速機2
5の入力軸15、15a(図5〜8参照)に結合してい
る。又、デファレンシャルギヤ(図示せず)を介して駆
動輪を駆動する為の出力軸22は、遊星歯車機構23を
構成する太陽歯車47(本発明の実施の形態の第2例を
示す図2参照)に結合固定して、この太陽歯車47と共
に回転する様にしている。
力側ディスク4(図3、4、5、7、8参照)と上記遊
星歯車機構23の一部の構成部材とを第一の動力伝達機
構26により、回転力の伝達を可能な状態に接続してい
る。又、上記駆動軸21及び入力軸15、15aと上記
遊星歯車機構23の他の構成部材とを第二の動力伝達機
構27により、回転力の伝達を可能な状態に接続自在と
している。更に、上記駆動軸21及び入力軸15、15
aと出力軸22との間の変速状態を、高速走行モードと
低速走行モードと後退モードとの3種類のモードに切り
換え自在な、切換手段とを備える。そして、上記第一の
動力伝達機構26の減速比αと上記第二の動力伝達機構
27の減速比βとの比β/αを、上記トロイダル型無段
変速機25の最大増速時の減速比(図4に示した状態で
の入力軸1と出力軸3との間の減速比)iH とほぼ同じ
としている。
謂パワー・スプリット型と呼ばれるもので、低速走行モ
ードでは上記駆動軸21及び入力軸15、15aと出力
軸22との間の動力を、総て上記トロイダル型無段変速
機25を通じて伝達する。これに対して高速走行モード
では、動力を上記遊星歯車機構23を介して伝達し、こ
の動力の一部をこの遊星歯車機構23から上記トロイダ
ル型無段変速機25に循環させる。即ち、低速走行時に
は前記エンジン20の駆動力を上記トロイダル型無段変
速機25のみで伝達し、高速走行時には上記駆動力を上
記遊星歯車機構23で伝達する事により、高速走行時に
上記トロイダル型無段変速機25に加わるトルクの低減
を図る様にしている。この様に構成する事により、上記
トロイダル型無段変速機25の構成各部材の耐久性を向
上させると同時に、無段変速装置全体としての伝達効率
の向上を図れる。
速装置によれば、高速走行時にトロイダル型無段変速機
25に加わるトルクを低減して、この無段変速機25の
構成各部材の耐久性向上を図れる。但し、上記パワース
プリット型の無段変速装置でも、低速走行時には、上記
トロイダル型無段変速機25に加わるトルクを低減する
事はできない。この為、このトロイダル型無段変速機2
5の耐久性をより一層向上させる為には、別途このトロ
イダル型無段変速機25に加わるトルクを低減させる為
の機構の実現が望まれる。
は、その構造上、高速回転に対する許容量が、大トルク
に対する許容量よりも大きい。この為、同じ動力(回転
速度とトルクとの積)を伝達する場合に、「低回転×大
トルク」で伝達するよりも、「高回転×低トルク」で伝
達する方が、トロイダル型無段変速機の耐久性が向上す
る。この様な前提で考えられた、トロイダル型無段変速
機を組み込んだ無段変速装置として従来から、特許第2
768012号公報に記載されたものが知られている。
報に記載されて従来から知られているものとほぼ同様の
構成を有する無段変速装置を示している。この図10に
示した無段変速装置の場合には、トロイダル型無段変速
機25の入力軸15aと、エンジン20の駆動軸21と
の間に、トルクコンバータ或は電磁クラッチ等の発進ク
ラッチ28と、遊星歯車式の変速機構29とを設けてい
る。この発進クラッチ28の出力部は、この変速機構2
9を構成するリング歯車30に第一の前進用クラッチ3
1を介して、同じくキャリア32に第一の後退用クラッ
チ33を介して、それぞれ接続自在としている。又、こ
のキャリア32と、ハウジング等の固定の部分との間に
は第二の前進用クラッチ34を、上記リング歯車30と
同じく固定の部分との間には第二の後退用クラッチ35
を、それぞれ設けている。
時には第一、第二の前進用クラッチ31、34を接続し
(繋ぎ)、第一、第二の後退用クラッチ33、35の接
続を断つ。この状態では、上記発進クラッチ28の出力
部の回転は、上記リング歯車30から上記キャリア32
に支持された(それぞれがシングルピニオン型である)
複数の遊星歯車36、36を介して、太陽歯車24に伝
わる。この結果、この太陽歯車24に結合した上記入力
軸15aが、上記発進クラッチ28の出力部と逆方向
に、この出力部よりも高速で回転する。この様に、上記
入力軸15aが上記発進クラッチ28の出力部よりも高
速で回転する分、この入力軸15aに加えられるトルク
が小さくなる。
ッチ33、35を接続し(繋ぎ)、第一、第二の前進用
クラッチ31、34の接続を断つ。この状態では、上記
発進クラッチ28の出力部の回転は、上記リング歯車3
0の内側で公転しつつ自転する上記各遊星歯車36、3
6から上記太陽歯車24に伝わる。この結果、この太陽
歯車24に結合した上記入力軸15aが、上記発進クラ
ッチ28の出力部と同方向に回転する。この様な後退時
には、上記発進クラッチ28の出力部と上記入力軸15
aとの変速状態(増速か減速か)は、各歯車の歯数の比
により変わる。
速装置の場合、トロイダル型無段変速機25に加わるト
ルクを小さくして、このトロイダル型無段変速機25の
構成部材の耐久性を確保できるが、前進用と後退用とに
それぞれ2個ずつ、合計4個のクラッチ31、34、3
3、35を設けている為、構造が複雑になる。そして、
コスト並びに重量が増大し、大型化する為、好ましくな
い。
前進用クラッチと後退用クラッチとを1個ずつ、合計2
個のクラッチで構成する構造も記載されてはいるが、前
進時と後退時とで別々のギヤ列を使用する構造である
為、これら各ギヤ列の配列が複雑化し、やはりコスト並
びに重量が増大し、大型化する事が避けられない。本発
明は、この様な事情に鑑みて、前進時と後退時とで同じ
ギヤ列を使用して動力の伝達を行なえ、しかも前進用ク
ラッチと後退用クラッチとを1個ずつ、合計2個のクラ
ッチで構成できて、コスト並びに重量を低減し、小型化
できる無段変速装置を実現すべく発明したものである。
は、前述の図10に示した、従来から知られている無段
変速装置と同様に、駆動軸と、遊星歯車式の変速機構
と、トロイダル型無段変速機と、出力部材とを、動力の
伝達方向に関して互いに直列に配置して成る。そして、
このうちの変速機構を構成するリング歯車を上記駆動軸
に、同じく太陽歯車を上記トロイダル型無段変速機の入
力部に、それぞれ結合する事により、前進時に上記駆動
軸の回転を増速して上記トロイダル型無段変速機の入力
部に伝達自在としている。
それぞれが上記リング歯車と太陽歯車との両方の歯車に
噛合した複数の遊星歯車を回転自在に支持したキャリア
の回転を規制する為のクラッチとして、繋がれる事によ
り前進状態を実現する前進用クラッチ等の第一クラッチ
のみを、上記キャリアと固定の部分との間に設けてい
る。これと共に、上記遊星歯車機構を構成する各歯車同
士の相対変位の可否を制御する為のクラッチとして、繋
がれる事により後退状態を実現する後退用クラッチ等の
第二クラッチのみを、上記変速機構を構成する上記リン
グ歯車と上記太陽歯車と上記キャリアとのうちの何れか
2個の部材同士の間に設けている。
用は、次の通りである。先ず、前進時には、例えば前進
用クラッチである第一クラッチを接続し、例えば後退用
クラッチである第二クラッチの接続を断つ。この状態で
は、駆動軸の回転は、リング歯車からキャリアに支持さ
れた複数の遊星歯車を介して太陽歯車に伝わる。この結
果、この太陽歯車に結合したトロイダル型無段変速機の
入力部が、上記駆動軸と逆方向に、この駆動軸よりも高
速で回転する。
ある第二クラッチを接続し、例えば前進用クラッチであ
る第二クラッチの接続を断つ。この状態では、上記駆動
軸の回転は、そのまま上記太陽歯車に伝わる。この結
果、この太陽歯車に結合した上記入力部が、上記駆動軸
と同方向に同速で回転する。
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の
無段変速装置の場合には、トロイダル型無段変速機25
の入力軸15aと、エンジン20の駆動軸21との間
に、トルクコンバータ或は電磁クラッチ等の発進クラッ
チ28と、遊星歯車式の変速機構29aとを設けてい
る。請求項に記載した駆動軸に対応する、この発進クラ
ッチ28の出力軸は、上記変速機構29aを構成するリ
ング歯車30に結合固定している。従って、上記発進ク
ラッチ28が繋がれている限り、上記リング歯車30
は、上記エンジン20の駆動軸21により回転駆動され
る。又、上記トロイダル型無段変速機25の入力軸15
aは、上記変速機構29aを構成する太陽歯車24に結
合している。尚、上記トロイダル型無段変速機25の構
造及び機能は、前述の図7〜8に示したダブルキャビテ
ィ型のトロイダル型無段変速機と同様である。
ア32の回転を規制する為のクラッチとしては、第一ク
ラッチである前進用クラッチ37のみを、ハウジング等
の固定の部分との間に設けて、上記キャリア32を固定
したり、或は回転自在にできる様にしている。又、上記
変速機構29aを構成する各歯車30、24、36同士
の相対変位の可否を制御する為のクラッチとしては、第
二クラッチである単一の後退用クラッチ38のみを、上
記リング歯車30と上記太陽歯車24と複数の遊星歯車
36、36を回転自在に支持したキャリア32とのうち
の何れか2個の部材同士の間に設けている。要するに、
この後退用クラッチ38は、上記リング歯車30の回転
を上記太陽歯車24にそのまま伝達自在とすべく、上記
変速機構29aを構成する上記各歯車30、24、36
の相対変位を不能にできるものであれば良い。図示の例
では、上記後退用クラッチ38を、上記太陽歯車24と
上記リング歯車30との間に設けている。
場合、前進時には上記前進用クラッチ37を接続し、上
記後退用クラッチ38の接続を断つ。この状態では、前
記発進クラッチ28の出力軸の回転は、上記リング歯車
30から上記キャリア32に支持された、それぞれがシ
ングルピニオン型である複数の遊星歯車36、36を介
して上記太陽歯車24に伝わる。この結果、この太陽歯
車24に結合した前記トロイダル型無段変速機25の入
力軸15aが、上記発進用クラッチ28の出力軸と逆方
向に、この出力軸よりも高速で回転する。
ラッチ28の出力軸よりも高速で回転する分、この入力
軸15aから上記トロイダル型無段変速機25に加えら
れるトルクが小さくなる。この様にして入力軸15aか
ら上記トロイダル型無段変速機25に加えられた回転力
は、このトロイダル型無段変速機25に組み込んだ出力
歯車16aから取り出され、歯車伝達機構39を介して
図示しないデファレンシャルギヤに伝達される。上記出
力歯車16aから取り出される動力の回転速度は、前記
変速機構29aによる増速分だけ早くなるが、この増速
分は、上記歯車伝達機構39を構成する各歯車の歯数を
適切に規制する事で補正する。
を接続し、前記前進用クラッチ37の接続を断つ。この
状態では、上記発進クラッチ28の出力軸の回転は、そ
のまま上記太陽歯車24に伝わる。この結果、この太陽
歯車24に結合した上記入力軸15aが、上記発進クラ
ッチ28の出力軸と同方向(前進時とは逆方向)に同速
で回転する。
本発明の実施の形態の第2例を示している。本例は、遊
星歯車式の変速機構29a及びトロイダル型無段変速機
25に加えて、パワースプリット機構を構成する為の別
の遊星歯車機構23aを組み込んだものである。この様
な本例の構造の場合には、高速モード時に、上記トロイ
ダル型無段変速機25に加わるトルクを、より一層低減
する事ができる。尚、パワースプリット機構を構成する
為の遊星歯車機構23aの構造及び作用に就いては、前
述した特開平1−169169号公報、同1−3122
66号公報、同11−108147号公報等に記載され
ている様に従来から知られており、又、本発明の構造と
組み合わせ可能な、パワースプリット機構用の遊星歯車
機構の構造も、図2に示した構造に限定されるものでは
ない。この為、上記パワースプリット機構を構成する為
の遊星歯車機構23aの構造及び作用に就いて、簡単に
説明する。尚、本例の場合、入力側、出力側各ディスク
2A、2B、4の内側面2a、4aと各パワーローラ
8、8の周面8a、8aとの当接部の当接圧を確保する
のに、油圧式の押圧装置49を使用している。
歯車40と上記トロイダル型無段変速機25の入力軸1
5aとの間には高速用クラッチ41を、上記遊星歯車機
構23aを構成する上記リング歯車40と同じくキャリ
ア43との間には低速用クラッチ44を、それぞれ設け
ている。これら高速用クラッチ41と低速用クラッチ4
4とは、少なくとも前進時には、何れか一方のみが繋が
れた状態となる。又、上記リング歯車40と、ハウジン
グ等の固定の部分との間には、第二の後退用クラッチ4
5を設けている。又、無段変速装置全体としての出力軸
46の端部に固定した太陽歯車47と上記リング歯車4
0との間に、上記キャリア43に支持された、ダブルピ
ニオン型の遊星歯車組48、48を噛合させている。更
に、上記キャリア43と上記トロイダル型無段変速機2
5の出力歯車16aとの間に、歯車伝達機構39aを設
けて、これら両部材43、16a同士の間で回転力の伝
達を自在としている。
は、各クラッチ37、38、41、44、45の断接状
態を次の表1の様に切り換えて、所望の動力伝達状態を
実現する。尚、この表1で、○印は当該クラッチが繋が
れている事を、×印は同じく接続が断たれている事を、
それぞれ表している。
ン20の駆動力を前記トロイダル型無段変速機25のみ
で伝達する。この場合でも、トロイダル型無段変速機2
5の入力軸15aが高速で回転する為、この入力軸15
aから上記トロイダル型無段変速機25に加えられるト
ルクが小さくなる。これに対して高速モードでは、上記
エンジン20の駆動力の一部を前記遊星歯車機構23a
で伝達する事により、高速走行時に上記トロイダル型無
段変速機25に加わるトルクの低減を図る。
20の駆動力を上記遊星歯車機構23aにより伝達する
と共に、一部の駆動力をこの遊星歯車機構23aを介し
て上記トロイダル型無段変速機25に循環させる。この
状態では、このトロイダル型無段変速機25を構成する
1対の出力側ディスク4、4に、上記遊星歯車機構23
aからトルクが伝わる。又、この状態では、無段変速装
置全体としての減速比は、上記遊星歯車機構23aを構
成する太陽歯車47とリング歯車40とキャリア43と
の回転速度の差に応じて変化する。
の減速比を変えて、上記各部材47、40、43の回転
速度の差を変えれば、上記無段変速装置全体としての減
速比を調節できる。即ち、この状態では、上記トロイダ
ル型無段変速機25の減速比を減速側に変化させる程、
無段変速装置全体の減速比の値は小さくなる(増速側に
変化する)。この様な高速走行時の状態では、無段変速
装置全体の減速比の値を小さくすべく(変速比を増速側
に変化させるべく)、トロイダル型無段変速機25の減
速比の値を大きくする(減速側に変化させる)程、この
トロイダル型無段変速機25に入力されるトルクが小さ
くなる。この結果、高速走行時にこのトロイダル型無段
変速機25に入力されるトルクをより一層小さくして、
このトロイダル型無段変速機25の構成部品の耐久性向
上並びに伝達効率の、より一層の向上を図れる。
ダル型無段変速機25と遊星歯車機構23aとを組み合
わせて、パワー・スプリット型の無段変速装置を構成し
ている為、上記トロイダル型無段変速機25を通過する
トルクを小さく抑える事ができる。この為、入力側、出
力側両ディスク2A、2B、4及びパワーローラ8、8
等、上記トルクを伝達する為の部材に加わる荷重を小さ
く抑えて、これら各部材2A、2B、4、8の耐久性を
十分に確保できる。
に、2通りの後退状態を実現できる。このうちの「後退
1」のモードは、前述した第1例の場合と同様に、上記
トロイダル型無段変速機25の入力軸15aの回転方向
自体を逆転させる。これに対して「後退2」のモード
は、この入力軸15aの回転方向は逆転させずに、上記
パワー・スプリット型の無段変速装置を構成する遊星歯
車機構23a部分で回転方向を逆転させる。従って、上
記「後退2」のモードを実現する為には、上記遊星歯車
機構23aを構成する前記各歯車40、47、48の歯
数を適切に規制する必要がある。尚、上記「後退2」の
モードのみを利用する場合には、請求項3に記載した様
に、上記トロイダル型無段変速機25の前段側に設ける
変速機構29aのキャリア32を(前進用クラッチ37
を省略して)固定すると共に、(後退用クラッチ38を
省略して)上記変速機構29aを構成する各歯車24、
30、36同士の相対回転を常に自在としたままにでき
る。
用するので、優れた伝達効率及び耐久性を有し、しかも
小型且つ軽量に構成できる無段変速装置を低コストで実
現できる。
の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
示す断面図。
ティ型のトロイダル型無段変速機の1例を示す断面図。
示するブロック図。
減する従来構造の1例を示す略断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 駆動軸と、遊星歯車式の変速機構と、ト
ロイダル型無段変速機と、出力部材とを、動力の伝達方
向に関して互いに直列に配置して成り、このうちの変速
機構を構成するリング歯車を上記駆動軸に、同じく太陽
歯車を上記トロイダル型無段変速機の入力部に、それぞ
れ結合する事により、前進時に上記駆動軸の回転を増速
して上記トロイダル型無段変速機の入力部に伝達自在と
した無段変速装置に於いて、それぞれが上記リング歯車
と太陽歯車との両方の歯車に噛合した複数の遊星歯車を
回転自在に支持したキャリアの回転を規制する為のクラ
ッチとして第一クラッチのみを、このキャリアと固定の
部分との間に設けると共に、上記遊星歯車機構を構成す
る各歯車同士の相対変位の可否を制御する為のクラッチ
として第二クラッチのみを、上記変速機構を構成する上
記リング歯車と上記太陽歯車と上記キャリアとのうちの
何れか2個の部材同士の間に設けた事を特徴とする無段
変速装置。 - 【請求項2】 遊星歯車式の第二の変速機構を設け、こ
の第二の変速機構とトロイダル型無段変速機の入力部及
び出力部材との接続状態を、総ての動力をこのトロイダ
ル型無段変速機を通じて送る低速走行モードと、一部の
動力をこのトロイダル型無段変速機をバイパスさせて送
る高速走行モードとの2通りのモードに切り換えるモー
ド切換用クラッチにより切り換え自在としたパワースプ
リット機構を組み込んだ、請求項1に記載した無段変速
装置。 - 【請求項3】 駆動軸と、遊星歯車式の変速機構と、ト
ロイダル型無段変速機と、出力部材とを、動力の伝達方
向に関して互いに直列に配置して成り、このうちの変速
機構を構成するリング歯車を上記駆動軸に、同じく太陽
歯車を上記トロイダル型無段変速機の入力部に、それぞ
れ結合する事により、前進時に上記駆動軸の回転を増速
して上記トロイダル型無段変速機の入力部に伝達自在と
した無段変速装置に於いて、上記変速機構を構成するキ
ャリアを回転不能とすると共に、遊星歯車式の第二の変
速機構を設け、この第二の変速機構と上記トロイダル型
無段変速機の入力部及び出力部材との接続状態を、総て
の動力をこのトロイダル型無段変速機を通じて送る低速
走行モードと、一部の動力をこのトロイダル型無段変速
機をバイパスさせて送る高速走行モードとの2通りのモ
ードに切り換えるモード切換用クラッチにより切り換え
自在としたパワースプリット機構を組み込み、上記第二
の変速機構とトロイダル型無段変速機とにより、前進状
態と後退状態とを切り換え自在とした事を特徴とする無
段変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000103065A JP2001289303A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 無段変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000103065A JP2001289303A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 無段変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001289303A true JP2001289303A (ja) | 2001-10-19 |
JP2001289303A5 JP2001289303A5 (ja) | 2005-10-20 |
Family
ID=18616832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000103065A Pending JP2001289303A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 無段変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001289303A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005299878A (ja) * | 2004-04-15 | 2005-10-27 | Nsk Ltd | 無段変速装置 |
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JP2009115249A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Toyota Motor Corp | 無段変速機 |
JP2020133893A (ja) * | 2019-02-20 | 2020-08-31 | 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company | 車両用無段変速動力伝達装置 |
-
2000
- 2000-04-05 JP JP2000103065A patent/JP2001289303A/ja active Pending
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