JP2001286928A - ワイヤソー用ワイヤの製造方法 - Google Patents
ワイヤソー用ワイヤの製造方法Info
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- JP2001286928A JP2001286928A JP2000106478A JP2000106478A JP2001286928A JP 2001286928 A JP2001286928 A JP 2001286928A JP 2000106478 A JP2000106478 A JP 2000106478A JP 2000106478 A JP2000106478 A JP 2000106478A JP 2001286928 A JP2001286928 A JP 2001286928A
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- wire
- dies
- manufacturing
- saw
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 切断後においても、良好な線癖を保持するワ
イヤソー用ワイヤを製造すること。 【解決手段】 多パスの伸線加工工程を経て、シリコ
ン、太陽電池等の硬質材料の切断、スライスに使用され
るワイヤソー用ワイヤを製造する方法において、最終パ
スのダイス、あるいは伸線工程の最終パスを含む複数の
パスのダイスを加熱した状態で伸線加工し、また、伸線
工程の最終パスのダイスに挿入する前、あるいは伸線工
程の最終パスを含む複数のパスのダイスに挿入する前
に、ワイヤを加熱するようにした。
イヤソー用ワイヤを製造すること。 【解決手段】 多パスの伸線加工工程を経て、シリコ
ン、太陽電池等の硬質材料の切断、スライスに使用され
るワイヤソー用ワイヤを製造する方法において、最終パ
スのダイス、あるいは伸線工程の最終パスを含む複数の
パスのダイスを加熱した状態で伸線加工し、また、伸線
工程の最終パスのダイスに挿入する前、あるいは伸線工
程の最終パスを含む複数のパスのダイスに挿入する前
に、ワイヤを加熱するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シリコン、太陽
電池等の硬質材料の切断、スライスに用いられるワイヤ
ソー用のワイヤを製造する方法に関するものである。
電池等の硬質材料の切断、スライスに用いられるワイヤ
ソー用のワイヤを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】ワイヤソーは、複数の溝ロー
ラに所定のピッチでワイヤを巻き掛けたワイヤ列を走行
させ、このワイヤ列に被切断材(ワーク)を押し付けな
がら、ワイヤ列とワークとの間に砥液を注ぎつつ、砥粒
の研削作用により、ワークを多数のウエハに切断する装
置である。
ラに所定のピッチでワイヤを巻き掛けたワイヤ列を走行
させ、このワイヤ列に被切断材(ワーク)を押し付けな
がら、ワイヤ列とワークとの間に砥液を注ぎつつ、砥粒
の研削作用により、ワークを多数のウエハに切断する装
置である。
【0003】ところで、このようなワイヤソーに使用さ
れるワイヤに求められる特性としては、切断工程におい
てワイヤのフリーコイル径やねじれ、うねりといった線
癖が変化しないということが重要である。切断後、フリ
ーコイル径が初期よりも小さくなったり、ワイヤに微小
な波(うねり)といった悪い線癖が付くと、スライス面
の精度を著しく低下させるという問題が生じる。
れるワイヤに求められる特性としては、切断工程におい
てワイヤのフリーコイル径やねじれ、うねりといった線
癖が変化しないということが重要である。切断後、フリ
ーコイル径が初期よりも小さくなったり、ワイヤに微小
な波(うねり)といった悪い線癖が付くと、スライス面
の精度を著しく低下させるという問題が生じる。
【0004】そこで、この発明は、切断後においても、
良好な線癖を保持するワイヤソー用ワイヤを製造する方
法を提供しようとするものである。
良好な線癖を保持するワイヤソー用ワイヤを製造する方
法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、最終パスの
ダイス、あるいは伸線工程の最終パスを含む複数のパス
のダイスを加熱した状態で伸線加工し、また、伸線工程
の最終パスのダイスに挿入する前、あるいは伸線工程の
最終パスを含む複数のパスのダイスに挿入する前に、ワ
イヤを加熱してワイヤソー用ワイヤを製造するものであ
る。
ダイス、あるいは伸線工程の最終パスを含む複数のパス
のダイスを加熱した状態で伸線加工し、また、伸線工程
の最終パスのダイスに挿入する前、あるいは伸線工程の
最終パスを含む複数のパスのダイスに挿入する前に、ワ
イヤを加熱してワイヤソー用ワイヤを製造するものであ
る。
【0006】一般的には、高炭素鋼線の伸線工程におい
て、ダイスは冷却すべきものとされており、加熱するこ
とは、靭性の点でワイヤの特性劣化させるということが
常識であるとされている。この発明では、上記のよう
に、ダイスあるいはダイス挿入前のワイヤを加熱するこ
とにより、必要な引張り強度を低下させることなく、使
用後における線癖の低下を抑制することができる。
て、ダイスは冷却すべきものとされており、加熱するこ
とは、靭性の点でワイヤの特性劣化させるということが
常識であるとされている。この発明では、上記のよう
に、ダイスあるいはダイス挿入前のワイヤを加熱するこ
とにより、必要な引張り強度を低下させることなく、使
用後における線癖の低下を抑制することができる。
【0007】上記ダイスあるいはワイヤの加熱温度は、
150℃以上300℃以下であり、好ましくは200℃
以上300℃以下である。特に、200℃以上の温度
で、線癖を良好に保持する効果が顕著である。また、3
50℃以上の温度では、ワイヤソー用ワイヤとして、必
要な引張り強度を保持できなくなるので、上限は300
℃とした。
150℃以上300℃以下であり、好ましくは200℃
以上300℃以下である。特に、200℃以上の温度
で、線癖を良好に保持する効果が顕著である。また、3
50℃以上の温度では、ワイヤソー用ワイヤとして、必
要な引張り強度を保持できなくなるので、上限は300
℃とした。
【0008】
【発明の実施の態様】φ0.16mmのワイヤソー用ワ
イヤを伸線加工によって作製する際に、伸線加工工程に
おける最終ダイスの加熱を行ったものと、加熱を行わな
いものとを使用して、シリコンインゴットの切断を行
い、使用後のワイヤの線癖を評価した。
イヤを伸線加工によって作製する際に、伸線加工工程に
おける最終ダイスの加熱を行ったものと、加熱を行わな
いものとを使用して、シリコンインゴットの切断を行
い、使用後のワイヤの線癖を評価した。
【0009】表1に、ダイスの加熱温度、使用後のワイ
ヤの線癖、総合評価を示す。但し、総合評価は、ワイヤ
ソー用ワイヤとしての十分な強度を有し、使用後の線癖
が良好なものを○とした。
ヤの線癖、総合評価を示す。但し、総合評価は、ワイヤ
ソー用ワイヤとしての十分な強度を有し、使用後の線癖
が良好なものを○とした。
【0010】
【表1】
【0011】表1の通り、ダイスの加熱をしていない試
料Aのワイヤ、及びダイスを100℃に加熱した試料B
のワイヤは、使用後の線癖が悪く、好ましくない。一
方、150〜300℃にダイスを加熱して伸線加工を行
った試料C〜Fのワイヤは、使用後も700mm以上の
フリーコイル径を保持し、うねりも存在せず、良好な線
癖を有する。また、ダイスを350℃に加熱して伸線加
工を行ったFのワイヤは、ワイヤソー用ワイヤとして必
要な引張り強さが低下したため、総合評価は×とした。
料Aのワイヤ、及びダイスを100℃に加熱した試料B
のワイヤは、使用後の線癖が悪く、好ましくない。一
方、150〜300℃にダイスを加熱して伸線加工を行
った試料C〜Fのワイヤは、使用後も700mm以上の
フリーコイル径を保持し、うねりも存在せず、良好な線
癖を有する。また、ダイスを350℃に加熱して伸線加
工を行ったFのワイヤは、ワイヤソー用ワイヤとして必
要な引張り強さが低下したため、総合評価は×とした。
【0012】また、表1の通り、ダイスを150℃以上
に加熱して伸線加工を行った場合、使用後のワイヤのう
ねりがなくなり、フリーコイル径もダイスが100℃以
下のA材、B材よりも大きく、線癖が良好になる。この
傾向は、150℃以上の加熱でさらに顕著になる。
に加熱して伸線加工を行った場合、使用後のワイヤのう
ねりがなくなり、フリーコイル径もダイスが100℃以
下のA材、B材よりも大きく、線癖が良好になる。この
傾向は、150℃以上の加熱でさらに顕著になる。
【0013】以上のことから、150〜300℃にダイ
スを加熱して伸線加工を行ったワイヤは、使用後におい
て良好な線癖を有することが確認できた。
スを加熱して伸線加工を行ったワイヤは、使用後におい
て良好な線癖を有することが確認できた。
【0014】次に、φ0.16mmのワイヤソー用ワイ
ヤを伸線加工によって作製する際に、伸線加工工程にお
ける最終ダイスの手前で、ワイヤを高温の熱風が吹き込
まれたパイプに通してワイヤを加熱して伸線を行ったも
のと、加熱しないで伸線を行ったものとを使用して、シ
リコンインゴットの切断を行い、使用後のワイヤの線癖
を評価した。
ヤを伸線加工によって作製する際に、伸線加工工程にお
ける最終ダイスの手前で、ワイヤを高温の熱風が吹き込
まれたパイプに通してワイヤを加熱して伸線を行ったも
のと、加熱しないで伸線を行ったものとを使用して、シ
リコンインゴットの切断を行い、使用後のワイヤの線癖
を評価した。
【0015】表2に、ワイヤの加熱温度、使用後のワイ
ヤの線癖、総合評価を示す。但し、総合評価は、ワイヤ
ソー用ワイヤとしての十分な強度を有し、使用後の線癖
が良好なものを○とした。
ヤの線癖、総合評価を示す。但し、総合評価は、ワイヤ
ソー用ワイヤとしての十分な強度を有し、使用後の線癖
が良好なものを○とした。
【0016】
【表2】
【0017】表2の通り、ワイヤの加熱をしていない試
料Aのワイヤ、及びワイヤを100℃に加熱した試料B
のワイヤは、使用後の線癖が悪く、好ましくない。一
方、150〜300℃にワイヤを加熱して伸線加工を行
った試料C〜Fのワイヤは、使用後も700mm以上の
フリーコイル径を保持し、うねりも存在せず、良好な線
癖を有する。また、ワイヤを350℃に加熱して伸線加
工を行ったFのワイヤは、ワイヤソー用ワイヤとして必
要な引張り強さが低下したため、総合評価は×とした。
料Aのワイヤ、及びワイヤを100℃に加熱した試料B
のワイヤは、使用後の線癖が悪く、好ましくない。一
方、150〜300℃にワイヤを加熱して伸線加工を行
った試料C〜Fのワイヤは、使用後も700mm以上の
フリーコイル径を保持し、うねりも存在せず、良好な線
癖を有する。また、ワイヤを350℃に加熱して伸線加
工を行ったFのワイヤは、ワイヤソー用ワイヤとして必
要な引張り強さが低下したため、総合評価は×とした。
【0018】また、表2の通り、ワイヤを150℃以上
に加熱して伸線加工を行った場合、使用後のワイヤのう
ねりがなくなり、フリーコイル径もダイスが100℃以
下のA材、B材よりも大きく、線癖が良好になる。この
傾向は、150℃以上の加熱でさらに顕著になる。
に加熱して伸線加工を行った場合、使用後のワイヤのう
ねりがなくなり、フリーコイル径もダイスが100℃以
下のA材、B材よりも大きく、線癖が良好になる。この
傾向は、150℃以上の加熱でさらに顕著になる。
【0019】以上のことから、150〜300℃にワイ
ヤを加熱して伸線加工を行ったワイヤは、使用後におい
て良好な線癖を有することが確認できた。
ヤを加熱して伸線加工を行ったワイヤは、使用後におい
て良好な線癖を有することが確認できた。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、使用後においても線
癖が良好で、700mm以上のフリーコイル径を保持
し、うねりも存在しない、良好なワイヤソー用ワイヤを
製造することができる。
癖が良好で、700mm以上のフリーコイル径を保持
し、うねりも存在しない、良好なワイヤソー用ワイヤを
製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 星間 昭人 伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友電気工 業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 3C058 AA05 CA04 DA03 4E096 EA02 FA01 HA22 KA03
Claims (8)
- 【請求項1】 シリコン、太陽電池等の硬質材料の切
断、スライスに使用されるワイヤソー用ワイヤを、複数
のダイスに通す多パスの伸線工程を経て製造する方法に
おいて、伸線工程の最終パスを、ダイスを加熱した状態
で行うことを特徴とするワイヤソー用ワイヤの製造方
法。 - 【請求項2】 上記最終パスのダイスの加熱温度が、1
50〜300℃であることを特徴とする請求項1記載の
ワイヤソー用ワイヤの製造方法。 - 【請求項3】 シリコン、太陽電池等の硬質材料の切
断、スライスに使用されるワイヤソー用ワイヤを、複数
のダイスに通す多パスの伸線工程を経て製造する方法に
おいて、伸線工程の最終パスを含む複数のパスのダイス
を加熱した状態で行うことを特徴とするワイヤソー用ワ
イヤの製造方法。 - 【請求項4】 上記最終パスを含む複数のダイスの加熱
温度が、150〜300℃、であることを特徴とする請
求項3記載のワイヤソー用ワイヤの製造方法。 - 【請求項5】 シリコン、太陽電池等の硬質材料の切
断、スライスに使用されるワイヤソー用ワイヤを、複数
のダイスに通す多パスの伸線工程を経て製造する方法に
おいて、伸線工程の最終パスのダイスに挿入する前に加
工するワイヤを加熱することを特徴とするワイヤソー用
ワイヤの製造方法。 - 【請求項6】 上記最終パスのダイスに挿入する前のワ
イヤの加熱温度が、150〜300℃であることを特徴
とする請求項5記載のワイヤソー用ワイヤの製造方法。 - 【請求項7】 シリコン、太陽電池等の硬質材料の切
断、スライスに使用されるワイヤソー用ワイヤを、複数
のダイスに通す多パスの伸線工程を経て製造する方法に
おいて、伸線工程の最終パスを含む複数のパスのダイス
に挿入する前に加工するワイヤを加熱することを特徴と
するワイヤソー用ワイヤの製造方法。 - 【請求項8】 上記最終パスを含む複数のダイスに挿入
する前のワイヤの加熱温度が、150〜300℃である
ことを特徴とする請求項7記載のワイヤソー用ワイヤの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000106478A JP3324596B2 (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ワイヤソー用ワイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000106478A JP3324596B2 (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ワイヤソー用ワイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001286928A true JP2001286928A (ja) | 2001-10-16 |
JP3324596B2 JP3324596B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18619638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000106478A Expired - Fee Related JP3324596B2 (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ワイヤソー用ワイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3324596B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012240150A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Noritake Co Ltd | ワイヤ工具及びワイヤ工具製造方法 |
-
2000
- 2000-04-07 JP JP2000106478A patent/JP3324596B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012240150A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Noritake Co Ltd | ワイヤ工具及びワイヤ工具製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3324596B2 (ja) | 2002-09-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |