JP2001286710A - 塗装室用フィルター - Google Patents

塗装室用フィルター

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JP2001286710A
JP2001286710A JP2000104560A JP2000104560A JP2001286710A JP 2001286710 A JP2001286710 A JP 2001286710A JP 2000104560 A JP2000104560 A JP 2000104560A JP 2000104560 A JP2000104560 A JP 2000104560A JP 2001286710 A JP2001286710 A JP 2001286710A
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paint
droplets
powder
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Noriyasu Miura
▲徳▼保 三浦
Koichi Toikawa
浩一 樋川
Atsuo Yoshida
厚夫 吉田
Takeshi Araki
剛 荒良木
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RIKKUSU KK
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RIKKUSU KK
Anest Iwata Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B14/00Arrangements for collecting, re-using or eliminating excess spraying material
    • B05B14/40Arrangements for collecting, re-using or eliminating excess spraying material for use in spray booths
    • B05B14/44Arrangements for collecting, re-using or eliminating excess spraying material for use in spray booths using walls specially adapted for promoting separation of the excess material from the air, e.g. baffle plates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】粉体塗装室のバッフル部や湿式塗装室のエリミ
ネータ部を小型化し、粉体塗料や塗装ミスト等の液滴の
分離効率を向上させることが可能なフィルター構造体を
提供する。 【解決手段】互いに平行する所定長さの孔道を有する多
数のセルの集合体からなり、かつ各セルは互いに平行な
それらの両端部開口面に対して所定角度で傾斜した孔道
を有することを特徴とする、塗装装置における気流中の
粉体塗料、又は気流中の塗料ミスト等の液滴の分離用フ
ィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流中に含まれ
る粉体粒子又は液滴を気流中から分離回収又は除去する
ためのフィルターと、該フィルターを備えた空気流中か
ら粉体粒子又は液滴を分離、回収又は除去するための装
置に関する。特に本発明は、湿式塗装室の水等を利用し
た塗料ミストの捕集部から生じる液滴を気流から分離す
る装置や、塗料ミストを捕集する乾式塗装室及び粉体塗
装室の粉体捕集装置において、オーバースプレーされた
塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等の液滴や粉体塗
料を含有する空気流中より塗料ミストや塗料ミスト捕集
用の水滴等からなる液滴や、粉体塗料を分離するための
装置に使用されるフィルター部材と、該フィルター部材
を設置した湿式塗装室や乾式塗装室及び粉体塗装室に関
する。
【0002】
【従来の技術】塗装作業の場合、公害防止の見地から局
所排気装置を使用しての作業が法的に義務付けられてい
ることもあって、塗装作業場の排気装置は、オーバース
プレーされた塗料ミストや粉体塗料を捕集して回収又は
廃棄するための分離装置を内装している塗装ブースと称
される塗装室が使用されている。このような塗装室内の
空気流中の塗料ミストや粉体塗料を捕集又は除去して、
排気するための塗装室としては、従来より多くの種類が
開発されている。
【0003】塗装室は大きく湿式塗装室と乾式塗装室及
び粉体塗装室とに分けられる。そして、湿式塗装室の場
合には、排気ファンによって塗装室内から吸引する空気
流に随伴される塗料ミストを水等を利用して捕捉し、こ
の気液接触時に発生した液滴を分離するための装置部分
が通常付加されており、粉体塗装室の場合には、主にオ
ーバースプレーされた粉体塗料を回収、再利用するため
の装置部分が付加されている。
【0004】湿式塗装室における塗料ミストの捕集方法
は、オーバースプレーされて排気ファンで吸引する気流
中に含まれた塗料ミストを水等のシャワー方式や高速空
気流で水槽水を渦巻状に巻き込んで気液接触させるベン
チュリー方式等の気液接触方式の捕集部で捕集し、その
捕集部の二次側に複数の板状体(エリミネータ)を配設
して、捕集部から発生する塗料ミストを含んだ水等の液
滴を気流中から分離する。
【0005】この湿式塗装室における液滴の分離方式の
場合、図9のような板状体で構成する従来方式のエリミ
ネータを使用していて、湿式集塵装置や図8のような湿
式塗装室のエリミネータ部分をコンパクトにしようとし
たり液滴の分離効率を上げようとすると、板状体の設置
枚数を多くしたり、段数を多くしたりすることが必要と
なり、その結果、エリミネータの空気抵抗や容積の増大
あるいはコストの上昇等の問題が避けられなかった。ま
た、エリミネータ部分を複雑にすればするほど、付着ミ
ストを定期的に取り除くための清掃作業に多大の労力を
要することとなり、メンテナンスコスト上昇の原因とな
る。
【0006】また、以上の湿式塗装室の捕集方式に対し
て、塗料ミストをフィルターのみで捕集する乾式塗装室
の塗料ミスト捕集方式として、実開昭52−11196
7号公報、実開昭49−53060号公報に記載されて
いるように、一次フィルター部分に種々のフィルターが
用いられているが、より捕集効率が高く抵抗の少ない、
容積の少ない低コストの一次フィルターが求められてい
た。この場合にも、一次フィルターとしてのバッフル板
部分の能力を向上させようとすると、バッフル板の設置
数が多くなるか、その構造が複雑化することから、空気
抵抗の増加あるいは装置の大形化や製造コストの上昇原
因となる欠点がある。
【0007】また、粉体塗装室における粉体塗料の回収
方式としては、実公昭49−1424号公報、実開昭4
8−49269号公報に記載されているように、オーバ
ースプレーされた粉体塗料を含有する空気流を吸引し、
該粉体塗装室内に設置されたバッフル板を使用した一次
フィルター部分に衝突させて大部分の粉体塗料を空気流
から落下させて分離し、残部の粉体塗料はガラス繊維フ
ィルター等の濾過式フィルターからなる二次フィルター
やサイクロン等の集塵装置で捕捉する方式が一般的であ
る。
【0008】この粉体塗装室では、バッフル板を各種の
構造や形状にして、二次フィルターやサイクロン等の集
塵装置に粉体塗料が運ばれるのを減少させている。従来
のバッフル板は、板を折り曲げて空気流を曲げることに
よって、粉体塗料を慣性力でバッフル板に衝突させて飛
行力を低下させ、バッフル板の下に落下させている。し
かし、粉体塗料が上下左右に振れながら飛行するのに対
して、スリット状の屈曲した流路ではスリット方向に飛
行する粉体塗料がバッフル板に衝突する度合いが少ない
ため、十分な捕集効率を上げることができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、湿式集塵装
置や湿式塗装室の捕集部で発生する液滴を分離するエリ
ミネータにおいて、液滴を衝突、付着させて分離する多
数の板状体からなるエリミネーター部分を小型化するこ
とを可能とするのみならず、該エリミネーター部分にお
けるミストの捕集効率を向上させ、さらに圧損を増加す
ることなく装置の吸引速度を大きくすることを可能と
し、全体として従来装置に比べて液滴除去処理能力が向
上されているコンパクトな湿式集塵装置や湿式塗装室と
それに使用するフィルターを提供することを目的とする
ものである。
【0010】また、本発明は、塗料ミストをフィルター
のみで捕集する乾式塗装室の塗料ミスト捕集方式とし
て、捕集効率が高く抵抗の少ない、容積の小さい低コス
トの一次フィルターとして使用することができる乾式塗
装室用のフィルターを提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、粉体塗装室におけるバッ
フル部に相当する一次フィルター部分の構造を小型化す
ることを可能とするのみならず、該一次フィルター部分
の捕集率を向上させて高価な濾過式フィルターを使用し
ている二次フィルター部分の負荷を軽減させることを可
能とするフィルター部材と、該フィルター部材を一次フ
ィルター部分に設置して構成した粉体塗装室を提供する
ことを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するこ
とができる本発明は、以下の各発明を包含する。 (1) 互いに平行する所定長さの孔道を有する多数のセル
の集合体からなり、かつ各セルは互いに平行なそれらの
両端部開口面に対して所定角度で傾斜した孔道を有する
ことを特徴とする、塗装室における気流中の粉体塗料、
又は気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等の
液滴の分離用フィルター。
【0013】(2) 前記多数のセルの集合体は、積層した
多数シートの各シート間を、隣接するシート間で一定間
隔づつずらして平行に線状又は帯状に塗布されている多
数の接着剤層によって積層接合したシート積層体を厚さ
方向に展張して形成されている展張形ハニカムコア構造
体、波形シートと平シートとを交互に順次積層接合して
形成されているコルゲートコア構造体及び連続S字形に
成形されているシートを順次積層接合して形成されてい
るロールコア構造体から選ばれた少なくとも1種のセル
集合体であって、各セルは、各セル集合体の互いに平行
な両端開口面に対して所定角度で傾斜した孔道を有する
ことを特徴とする、(1) 項記載の気流中の粉体塗料、又
は気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等の液
滴の分離用フィルター。
【0014】(3) 前記セル集合体は、通気性及び透水性
のシートにより形成されていることを特徴とする、(1)
項又は(2) 項に記載の気流中の粉体塗料、又は気流中の
塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等の液滴の分離用
フィルター。 (4) 前記通気性及び透水性のシートは、天然繊維製又は
合成繊維製の不織布、織布及び編布より選ばれた少なく
とも1種であることを特徴とする、(3) 項記載の気流中
の粉体塗料、又は気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集
用の水滴等の液滴の分離用フィルター。
【0015】(5) 前記(1) 項〜(4) 項のいずれか1項に
記載のフィルターを構成するセル集合体の伸縮可能な方
向の両側シート面に固定枠体を接着固定し、該セル集合
体の残りの両端部には、該セル集合体の残りの端部を覆
う状態で該固定枠体の両端部に取り外し可能に嵌合する
非固定枠体を嵌合設置したことを特徴とする、気流中の
粉体塗料、又は気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集用
の水滴等の液滴の分離用フィルター。
【0016】(6) 前記(1) 項〜(5) 項のいずれか1項に
記載のフィルターを塗料ミスト衝突付着用板状体からな
るエリミネータに代わるエリミネータとして設置してな
る、湿式塗装装置。
【0017】(7) 湿式塗装室内にオーバースプレーされ
た塗料ミストを含有する空気流を吸引する排気装置と、
該空気流を水と接触させて該塗料ミストを水滴によって
捕捉するための気液接触装置と、該気液接触装置から出
る空気流を通過させて該空気流中の塗料ミストや塗料ミ
スト捕集用の水滴等の液滴を付着捕捉する前記(1) 項〜
(5) 項のいずれか1項に記載のフィルターよりなるエリ
ミネーター装置を備えた湿式塗装室。
【0018】(8) 前記(1) 項〜(5) 項のいずれか1項に
記載のフィルターを第一次フィルターとして備え、第2
次フィルターとして濾過式フィルターを有する粉体塗装
室。
【0019】(9) 粉体塗装室内にオーバースプレーされ
た粉体塗料を含有する空気流を吸引する排気装置と、該
排気装置によって吸引された粉体塗料含有空気流の流路
に配設された、前記(1) 項〜(5) 項のいずれか1項に記
載のフィルターよりなる一次フィルター装置と、該一次
フィルター装置のセル集合体の前記傾斜孔道内を通過し
た気流中の粉体塗料を捕捉する膜濾過式の二次フィルタ
ー装置とを有する粉体塗装室。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の塗料ミストや液滴又は粉
体塗料分離用のフィルターは、互いに平行なフィルター
の両端開口面に対して所定角度で傾斜している孔道を有
するセルの集合体によって構成されている。
【0021】本発明のセル集合体を形成するシート材料
に特に制限はなく、合成樹脂製フィルム、金属箔、紙、
天然繊維製又は合成繊維製の不織布、織布、編布等のシ
ート材料等の使用できるが、好ましくは、天然繊維製又
は合成繊維製の不織布、織布及び編布より選ばれたシー
ト材料であり、より好ましくは、合成繊維製の不織布で
ある。
【0022】本発明のセル集合体のうち、展張形ハニカ
ムコア構造体とは、セル開口形状が略菱形〜六角形のコ
アを有する構造体であって、前記の平シート材料を多層
に積み重ねた積層体の各シート間を、隣接するシート間
で一定間隔づつずらして平行に線状又は帯状に塗布され
ている多数の接着剤層によって接合したのち、該シート
積層体を厚さ方向に展張して形成したものを意味してい
る。形成される展張形ハニカムコア構造体の単一セルの
開口形状は、シートを積層接合する際に各シート間に塗
布される接着剤層の幅に依存して菱形又は六角形であ
る。このような、ハニカム構造体の製造は、たとえば、
特開平10-137523 号公報に記載されているような方法で
製造することができる。
【0023】本発明のセル集合体のうち、コルゲートコ
ア構造体は、前記通気性、透水性のシートである波形シ
ートと平シートとを交互に順次積層して接合することに
よって形成することができ、単一セルの開口形状は略V
字状〜U字状を呈しているものである。
【0024】本発明のセル集合体のうち、ロールコア構
造体は、S字形にロール成形されている前記通気性及び
透水性のシート材料、好ましくは不織布からなるシート
材料を連続S字形にロール成形し、該ロール成形シート
体を順次積層し接合して形成することができるものであ
り、単一セルの開口形状は略S字状を呈している。
【0025】本発明のセル集合体からなるフィルター
は、前記のように形成されているセル集合体を、セル孔
道の長さ方向に対して所定角度傾斜した状態でセル集合
体の両端開口部を形成する箇所を平行に切断することに
よって形成することができる。
【0026】以下、図面にしたがって、本発明の塗装室
用のフィルター部材と該フィルター部材を備えた塗料ミ
スト又は粉体塗料の分離用の塗装室について具体的に説
明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるもので
はない。
【0027】図1は、本発明のフィルター部材を構成す
るセル集合体のうちの展張形ハニカムコア構造体の概略
斜視図を示す。図2は同様に、コルゲートコア構造体の
概略斜視図を示し、図3は、ロールコア構造体の概略斜
視図を示す。また、図4は、図1の本発明の展張形ハニ
カムコア構造体の伸縮可能な方向の両側シート面に枠体
を固定して折り畳んでいる状態を示す図であり、図5
は、図4の固定枠体付きハニカムコア構造体を展張した
後、固定枠体の両端部に取り外し可能な枠体を嵌め込ん
で、本発明のフィルター部材を形成しようとする状態を
示す図である。
【0028】図6は、図5の枠体付きフィルターに使用
するハニカムコア構造のセル集合体の製造方法を説明す
る概略図である。図7は、図6に示す状態に製造した展
張形ハニカムコア構造体を孔道に対して斜め方向平行に
切断して、傾斜孔道を有するハニカムコア構造のセル集
合体を製造するための切断方法を説明する図である。図
8は、湿式塗装室の塗料ミストを捕集するための方法を
説明する概略図である。図9は、図8の湿式塗装室に使
用する従来型の平板折曲げ型エリミネータを示す図であ
る。
【0029】図1において、展張形ハニカムコア構造の
セル集合体2は、図6に示すように、平シート(不織
布)5を積層し、各シート間を、隣接するシート間に互
いに1/2間隔づつずらして塗布している平行な線状〜
帯状の接着剤層9、10、11・・によって接着接合し
たのち図7に示すように切断されたのち、矢印方向に展
張して形成されている。なお、図1にはセル開口形状が
六角形のハニカムコア構造体を示したが、図6に示した
方法によれば、セル開口形状が略菱形の展張形ハニカム
コア構造体の製造もでき、そのような菱形の展張形ハニ
カムコア構造のセル集合体からなるフィルターも本発明
の範囲に含まれるものである。
【0030】図2において、コルゲートコア構造のセル
集合体3は、平シートを波形に成形した中芯6と平シー
ト7とを交互に積層し、それぞれの接線部で互いに接着
接合して孔道Pを有するセル集合体3とし、図7と同様
に切断して製造することができる。図3に示されている
ロールコア構造のセル集合4は、長尺の可撓性平シート
をS字状に折曲げ成形したロール状成形体8を図示の状
態に積層し、それぞれの接線部で互いに接着接合して孔
道Pを形成し、図7と同様に切断して製造することがで
きる。
【0031】上記の図1〜図3に示されるセル集合体か
らなるフィルターの製造例を、図1の展張形ハニカム構
造体からなるフィルターの製造例によって説明する。前
記特開平10−137523号公報に記載されている方
法に従って図6に示されるシート積層体を製造し、つい
で図7に説明するように該シート積層体を切断して形成
した傾斜孔道を有する。展張形ハニカムコア構造体から
なるセル集合体2の展張方向の両側シート面に固定枠1
2、12を接着固定し、ついで該固定枠同士を引き離す
ように引張ることによってハニカムコア構造体を折畳み
状態から図5に示す展張状態となし、図1に示す傾斜孔
道Pを有する多数のセルが形成された状態で、該セル集
合体の両端部に、該固定枠の両端部と取り外し可能に嵌
合することができる両端部を有する枠体13、13を嵌
合することによって本発明のフィルター1が形成され
る。
【0032】図5に示す展張形ハニカムコア構造体を有
する本発明のフィルターの場合、枠体13、13を取り
外した状態で展張形ハニカムコアを折り畳むと、図4に
示すように極めてコンパクトな状態となることから、工
場では図4の状態で生産し、出荷先で図5の状態に容易
に組立てることが可能であるため、保管、輸送コストが
低減できて有利であるばかりでなく、フィルターとして
使用後はコンパクトに折り畳むことができるので、廃棄
処理に便利である。
【0033】図8には、図5に示す枠体付きのフィルタ
ーを水滴捕集用エリミネーターとして設置する湿式塗装
室の概略図を示している。湿式塗装室20内にオーバー
スプレーされた塗料ミスト21は、排気ファン22によ
って吸引される空気流と共に前面水流板23の下部を通
って捕集部24に流れ込む。水槽27からポンプ(図示
せず)によって供給された水が前面水流板23の上部か
らと捕集部24に流れ、塗料ミスト21は捕捉される。
捕集部24で発生した液滴と塗料ミストを含む空気流2
5はエリミネータ26によって液滴と塗料ミストが空気
流から分離される。エリミネータとして本発明のフィル
ター1が設置された場合、空気流25が傾斜して設けら
れている孔道内を孔道内壁に衝突しながら上昇し、その
間に孔道内壁にミストを含んだ水滴が付着又は接触して
捕捉され、塗料ミスト及び水滴を実質的に含まない空気
流がファンを通して外部に放出される。
【0034】フィルター1が不織布によって形成されて
いる場合には、フィルター1の孔道内壁は、不織布に由
来する粗面を呈しており、また、微細繊維によって形成
されている多孔質構造のために、毛細管現象で液体を良
く吸収し、かつ、過剰に吸収した液体は、フィルター下
部より自重によって落下するため、その吸収能力が長期
にわたって保持される。それ故、吸収乃至吸着ミストに
よる汚染で吸収力又は吸着力の低下が許容限度を越える
までは長期間にわたって清掃不用で使用することができ
る。本発明のフィルター1は、その交換時期がきたら、
該設置箇所から取り外した後、取り外し可能枠体を固定
枠体から外してハニカムコア構造体をコンパクトに折畳
んだ状態で廃棄することができる。また、むろん、必要
に応じて再生、再利用することも可能である。
【0035】
【実施例】以下に、図8に示す湿式塗装室20に、図5
の本発明のフィルター1を使用した場合と、従来型の平
板折曲げ式エリミネータを使用した場合の結果の比較を
行った。従来型の水滴捕集用エリミネータは、図9に示
すように金属製平板Aを折曲げ加工して形成し、縦方向
に間隔を置いて複数配置したものである。また、図5に
示す本発明のフィルター5は、以下のように製造したも
のを使用した。
【0036】〈展張形ハニカムコア構造体の製造〉不織
布5(旭化成工業社製 E5085)を使用して図6に
示す積層接合体を製造し、展張した場合のセルサイズが
直径d=30mmであるハニカム構造体を製造した。つ
いで、このハニカム構造体を図7に示すようにセル孔道
に対する角度θを52度として裁断し、図1に示すよう
なセル孔道Pが両開口面に対して角度θ傾斜しているハ
ニカム構造体を得た。ついで、このハニカム構造体の両
側シート面にプラスチック段ボール製の固定枠(幅50
mm、厚さ15.0mm)を接着固定し、図5と同じよ
うに該両固定枠を引き離すようにハニカム構造体を展張
した後、この固定枠の両端部に、ハニカム構造体の両端
部をコ字状に覆うように成形されている厚さ5mmのプ
ラスチックダンボール製の取り外し可能枠体の両端部を
嵌合させて設置して図5に示す本発明の枠体付きの展張
型ハニカム構造体からなるフィルターを製造した。この
ハニカム構造体のサイズはl=460mm、w=480
mm、t=40mmである。
【0037】従来型の板状のエリミネータの内容と、本
発明のフィルター5より構成されているエリミネータの
内容は表1に示すとおりである。なお、実施例において
は、本発明のフィルター5を2個直列に重ねて使用し
た。結果は、エリミネータの通過風速の変化に対する水
切り効果として評価しており、その水切り効果の評価
は、エリミネータの有効面積を徐々に減少させることに
よって通過風速を徐々に変化(増大)させ、その時のエ
リミネータ二次側の塗装室内壁面への塗料ミスト及び水
滴の付着の有無を確認して評価した。結果を表2に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1から明らかなように、水滴を含んだ気
流がエリミネータの壁面に接触する面積を比較すると、
ハニカムコア構造のエリミネータ(2段)の方が2.4
倍(7.2:3)も大きな面積を有している。また、液
滴の左右の動きに対してみると、従来型の平板折曲げ式
のエリミネータは、平板折曲げ方向の動きには液滴捕捉
効果が発揮されるが、平板の存在しない方向に対しては
液滴捕捉効果が弱い。ハニカムコアエリミネータの場合
は、液滴の左右の全方向の動きに対して接触可能な壁面
を有している結果、気流中の水滴や塗料ミストがエリミ
ネータ壁面に接触する機会が多くなり、高分離効率が達
成されている。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の傾斜孔道を有するセル集合体からなるフィルターを使
用した塗料ミスト分離除去装置は、その特異的なセル構
造と、不織布等の材料に由来する吸収、吸着能力に起因
して、従来型の塗料ミスト等の分離除去装置では得られ
ない、高い分離効率を達成できる効果を奏するものであ
る。
【0042】なお、実施例としては、湿式塗装室におけ
る塗料ミスト捕集用の水滴除去用に本発明のフィルター
を使用した場合を示して本発明を説明したが、該実施例
で使用したと同様の展張形ハニカムコア構造体、及び同
枠付き展張形ハニカムコア構造体と同様に枠体を取り付
けて構成される、傾斜孔道を有する本発明のコルゲート
コア型セル集合体やロールコア型セル集合体について
も、実施例に示したハニカムコア構造体からなるフィル
ターと同様に湿式塗装室の塗料ミスト捕集用水滴の分離
除去用のフィルターとして使用できる。
【0043】さらに、これら本発明のフィルターは、乾
式塗装室における塗料ミストの除去用フィルターとして
ばかりでなく、粉体塗装室における粉体塗料の回収用フ
ィルターとしても有効に使用できることが確認されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】展張形ハニカムコア構造のセル集合体の概略斜
視図である。
【図2】コルゲートコア構造のセル集合体の概略斜視図
である。
【図3】ロールコア構造のセル構造体の概略斜視図であ
る。
【図4】図5のフィルターを折り畳んだ状態を示す図で
ある。
【図5】図4の固定枠体付き展張形ハニカムコア構造体
を展張した状態を示す図である。
【図6】展張形ハニカムコア構造のセル集合体の基本的
な製造方法を説明する図である。
【図7】展張形ハニカムコア構造のセル集合体に傾斜孔
道を形成する切断方法を説明する図である。
【図8】湿式塗装室における塗料ミスト分離方式を説明
する図である。
【図9】平板折曲げ式のエリミネータを示す図である。
【符号の説明】
1:フィルター 2:展張形ハニカムコア構造のセル集合体 3:コルゲートコア構造のセル集合体 4:ロールコア構造のセル集合体 5:平シート 6:波形シート 7:平シート 8:ロールシート 9,10,11:接着剤(接着部分) 12:固定枠 13:取り外し可能枠 20:湿式塗装室 21:塗料ミスト 22:排気ファン 23:前面水流板 24:捕集部 25:水滴と塗料ミストを含む空気流 26:エリミネータ 27:水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 ▲徳▼保 北海道苫小牧市白金町一丁目1番4号 北 陽製紙株式会社苫小牧工場内 (72)発明者 樋川 浩一 神奈川県横浜市緑区東本郷五丁目9番11号 (72)発明者 吉田 厚夫 神奈川県相模原市鹿沼台二丁目24番3号 (72)発明者 荒良木 剛 東京都渋谷区恵比寿四丁目7番17号 株式 会社リックス内 Fターム(参考) 4D031 AB03 AB12 AB16 BB10 DA04 EA01 4D073 AA01 BB03 BB06 DC19 DD14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行する所定長さの孔道を有する
    多数のセルの集合体からなり、かつ各セルは互いに平行
    なそれらの両端部開口面に対して所定角度で傾斜した孔
    道を有することを特徴とする、塗装室における気流中の
    塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等の液滴又は気流
    中の粉体塗料の分離用フィルター。
  2. 【請求項2】 前記多数のセルの集合体は、積層した多
    数シートの各シート間を、隣接するシート間で一定間隔
    づつずらして平行に線状又は帯状に塗布されている多数
    の接着剤層によって積層接合したシート積層体を厚さ方
    向に展張して形成されている展張形ハニカムコア構造
    体、波形シートと平シートとを交互に順次積層接合して
    形成されているコルゲートコア構造体及び連続S字形に
    成形されているシートを順次積層接合して形成されてい
    るロールコア構造体から選ばれた少なくとも1種のセル
    集合体であって、各セルは、各セル集合体の互いに平行
    な両端開口面に対して所定角度で傾斜した孔道を有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の気流中の塗料ミスト
    や塗料ミスト捕集用の水滴等の液滴又は気流中の粉体塗
    料の分離用フィルター。
  3. 【請求項3】 前記セル集合体は、通気性及び透水性の
    シートにより形成されていることを特徴とする、請求項
    1又は2に記載の気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集
    用の水滴等の液滴又は気流中の粉体塗料の分離用フィル
    ター。
  4. 【請求項4】 前記通気性及び透水性のシートは、天然
    繊維製又は合成繊維製の不織布、織布及び編布より選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3
    記載の気流中の塗料ミストや塗料ミスト捕集用の水滴等
    の液滴又は気流中の粉体塗料の分離用フィルター。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のフィルターを構成するセル集合体の伸縮可能な方向の
    両側シート面に固定枠体を接着固定し、該セル集合体の
    残りの両端部には、該端部を覆う状態で該固定枠体の両
    端部に取り外し可能に嵌合する非固定枠体を嵌合設置し
    たことを特徴とする、気流中の塗料ミストや塗料ミスト
    捕集用の水滴等の液滴又は気流中の粉体塗料の分離用フ
    ィルター。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のフィルターを第1次フィルターとして備え、第2次フ
    ィルターとして濾過式フィルターを有する粉体塗装室。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のフィルターを塗料ミスト衝突付着用板状体からなるエ
    リミネータに代わるエリミネータとして設置してなる、
    乾式塗装装置。
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